JPH09280727A - 冷蔵庫 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 冷蔵庫の庫内で使用される貯蔵容器の引き出
し構造において、構成を簡素化し部品点数を削減するこ
とにより、安価に提供することを目的とする。 【解決手段】 別体レール等を使用せず、庫内を上下方
向に仕切る仕切り板１１の前部に、ローラ１５とそれら
を支持する軸受２０を左右に設け、その間にガタツキ防
止用のレール１７を前後方向に設け、その上を前後方向
にスライドする貯蔵容器１４の底面に、前記レールに案
内されるガイドリブ１８を前後方向に設け、また底面後
端部にローラ１６を左右に設けた構成をとることによ
り、構成を簡素化し部品点数を削減することにより、引
き出し構造を安価に提供し、引き出す際のガタツキをな
くすことができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、庫内を上下方向に
仕切る仕切り板の上方に、前後方向に移動する引き出し
式貯蔵庫を備えた冷蔵庫に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】底面にローラを設けた、引き出し式貯蔵
庫を備えた冷蔵庫の従来技術の例としては、特開平４−
２６８１８５号公報に示されているものがある。

【０００３】以下、図面を参照しながら説明を行う。前
面に開口部を有する貯蔵室の横断面図を示す図６におい
て、貯蔵室の底面に前後方向に設けられた固定レール１
と、その前端部に取り付けられた滑車２と、滑車２を埋
め込むための凹部３と、滑車２と当接し固定レール１に
案内されて前後方向に移動する可動レール４と、その前
端部に取り付けられた滑車５と、後端部に固定レール１
と当接するよう取り付けられた滑車６と、滑車６と当接
し可動レール４に案内されて前後方向に移動する支持腕
７と、その後端部に可動レール４と当接するよう取り付
けられた滑車８と、支持腕７に載置された貯蔵容器９
と、支持腕７の前端部に固定された貯蔵室の扉１０とよ
りなるものである。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記構成では、滑車２
が付いた固定レール１に、滑車５と滑車６が付いた可動
レール４が案内され、前記可動レール４に、滑車８が付
いた支持腕７が案内され貯蔵容器９が引き出される構造
になっていた。

【０００５】したがって、部品点数が多く複雑な構成が
要求され、部品代も高くなり、組立工数も上がり、全体
的にコストがかかってしまった。

【０００６】また、部品点数が多いということは、部品
の寸法バラツキも多くなり、貯蔵容器９を引き出す際に
ガタツキが生じ、スムーズな引き出し性が得られないな
どの問題点があった。

【０００７】また、滑車２を埋め込むための凹部３が、
貯蔵室の底面より低い位置にあるため、貯蔵室の底面に
水等が溢れたとき凹部３に侵入してくる恐れもあるし、
清掃性も悪かった。

【０００８】本発明は上記課題を解決するもので、構成
を簡略化し部品点数を削減することにより、引き出し構
造を安価に提供し、引き出す際のガタツキをなくすこと
を目的とするものである。

【０００９】

【課題を解決するための手段】上記欠点を解決するため
に本発明においては、庫内を上下方向に仕切る仕切り板
の前端部に、ローラとそれらを支持する軸受けを左右に
設けることにより、部品点数を削減し、コストを掛け
ず、引き出し構造を安価に提供する。

【００１０】また、前記軸受けの間にガタツキ防止用の
レールを前後方向に設け、貯蔵容器の底面に前記レール
に案内されるガイドリブを前後方向に設けることによ
り、ガタツキのないスムーズな引き出し性が得られる。

【００１１】さらに、前記仕切り板の前端部に設けたロ
ーラと前記貯蔵容器の底面との摺動面において、摺動面
の前部が後部より高位置になるよう、傾斜部を設けるこ
とにより、貯蔵容器を押し戻す際に途中で止まってしま
うという現象をなくすことができる。

【００１２】また、貯蔵容器底面にローラの取付部を設
け、前記ローラの取付部が仕切り板前端部に設けたロー
ラを支持する軸受けと当接し、ストッパーを兼ね備える
ことにより、部品点数を削減できる。

【００１３】また、前記仕切り板前端部に設けられたロ
ーラを支持する軸受けの軸支持部を前記仕切り板の底面
より上方に設けたことにより、水等が侵入し溜まるのを
防止し、ローラを円滑に回転させ、また清掃性も向上す
る。

【００１４】

【発明の実施の形態】本発明の請求項１に記載の発明
は、庫内を上下方向に仕切る仕切り板と、その上を前後
方向に移動する貯蔵容器において、仕切り板の前端部に
設けたローラと、前記ローラを支持する軸受けと、収納
ケースの後端部に設けたローラとよりなることを特徴と
する引き出し式貯蔵容器を備えた冷蔵庫であり、これに
より、別体レール等を使用することなく簡素な構造で引
出し構造を提供し、かつボトル等の重量物による負荷が
かかった場合にも、スムーズな摺動性が得られる。

【００１５】請求項２に記載の発明は、前記仕切り板の
ローラ間中央に、前後方向に設けられたレールと、前記
貯蔵容器の底面に前後方向に設けられた、前記レールに
案内されるガイドリブとを有した請求項１記載の冷蔵庫
であり、これにより、貯蔵容器を引き出した際のガタツ
キを防止するという作用を有する。

【００１６】請求項３に記載の発明は、前記仕切り板の
前端部に設けたローラと前記貯蔵容器の底面との摺動面
において、摺動面の前部が後部より高位置になるよう、
傾斜部を設けた請求項１記載の冷蔵庫であり、これによ
り、貯蔵容器を押し戻す際に途中で止まってしまうとい
う現象をなくし、自重にて閉成するという作用を有す
る。

【００１７】請求項４に記載の発明は、貯蔵容器底面に
ローラの取付部を設け、前記ローラの取付部が、仕切り
板前端部に設けたローラを支持する軸受けと当接しスト
ッパーとなることを特徴とするものであり、貯蔵容器の
ローラの取付け部がストッパー機能を持つことにより、
貯蔵容器を引き出した際にレールから外れて脱落するの
を防止することができ、またそのストッパーを別体で設
ける必要がないので部品点数を削減できるという作用を
有する。

【００１８】請求項５に記載の発明は、前記仕切り板前
端部に設けられたローラを支持する軸受けの軸支持部
を、前記仕切り板の底面より上方に設けたことを特徴と
する請求項１記載の冷蔵庫であり、これにより、仕切り
板の底面に溢れた水等が軸受け内部に侵入し溜まるのを
防止し、ローラを円滑に回転させるという作用を有し、
また清掃性も向上するという作用も有する。

【００１９】（実施の形態１）図１は、本発明の形態を
有する冷蔵庫の正面図を示し、図１において仕切り板１
１は庫内を上下方向に仕切り２室に分割するもので、仕
切り板１２は庫内を左右方向に仕切り２室に分割するも
のである。貯蔵室１３は前記２つの仕切り板により仕切
られた部屋で、貯蔵容器１４は貯蔵室１３の内部に仕切
り板１１の上に設置され、ボトル等を収納する合成樹脂
性の貯蔵容器である。

【００２０】図２は、本発明の形態を有する仕切り板１
１と貯蔵容器１４の拡大斜視図を示し、図２においてロ
ーラ１５は仕切り板１１の前端部に左右２個取付けられ
ており、貯蔵容器１４底面に当接し回転するもので、ロ
ーラ１６は貯蔵容器後端部に左右２個取付けられてお
り、仕切り板１１の底面に当接し回転するものである。

【００２１】前記構成により、貯蔵容器１４は前後方向
に引き出される構造となっており、別体レール等を使用
することなく簡素な構造で引出し構造を提供し、かつボ
トル等の重量物による負荷がかかった場合にも、スムー
ズな摺動性が得られるという作用を有する。

【００２２】（実施の形態２）図２において、レール１
７は、ローラ１５間中央に前後方向に設けられた凸形状
のもので、ガイドリブ１８は貯蔵容器１４の底面に前後
方向に設けられたレール１７に案内される２本のリブで
ある。

【００２３】前記構成により、貯蔵容器１４を引き出す
際のガタツキを防止する作用を有し、スムーズな引き出
し性を得られる構造となっている。

【００２４】（実施の形態３）図３は、本発明の形態を
有する仕切り板１１と貯蔵容器１４の側面図を示し、図
３において傾斜部１９は、貯蔵容器１４の底面とローラ
１５との摺動面において、前部が後部より高位置になる
よう設けた傾斜である。

【００２５】前記構成により、貯蔵容器１４を押し戻す
際に途中で止まってしまうという現象がなく自閉すると
いう作用を有する。

【００２６】（実施の形態４）図４は、本発明の形態を
有する仕切り板１１と貯蔵容器１４を引き出した際の側
面図を示し、図４において軸受け２０はローラ１５を支
持するもので仕切り板１１の前端部に左右２カ所設けら
れている。ローラ取付け部２１はローラ１６を取り付け
るもので、貯蔵容器後端部に左右２カ所設けられてい
る。

【００２７】前記構成により、貯蔵容器１４を引き出し
た際に軸受け２０はローラ取付け凸部２１と当接しスト
ッパーの機能も持ち、貯蔵容器１４の脱落を防止する作
用を有する。またそのストッパーを別体で設ける必要が
ないので、部品点数を削減できるという作用も有する。

【００２８】（実施の形態５）図５は、本発明の形態を
有する軸受け２０と、ローラ１５との取付け状態を表し
た側面図である。図５において軸受け支持部２２はロー
ラ１５を支持する面であり、この面は仕切り板１１底面
よりも上方に位置する。

【００２９】前記構成により仕切り板１１の底面に溢れ
た水等が軸受け２０内部に侵入し溜まるのを防止すると
いう作用を有し、ローラ１５を円滑に回転させる構造と
なっている。

【００３０】

【発明の効果】以上説明したように本発明により次のよ
うな効果が得られる。

【００３１】請求項１によれば、引き出し構造を別体フ
レーム等を使わず、部品点数を削減し安価に提供するこ
とができる。

【００３２】請求項２によれば、ガイドリブ１８がレー
ル１７に案内されることにより、ガタツキのないスムー
ズな引き出し性が得られる。

【００３３】請求項３によれば、貯蔵容器１４の底面と
ローラ１５との摺動面に傾斜部１９を設けることによ
り、貯蔵容器１４は自閉性を持つ。

【００３４】請求項４によれば、貯蔵容器１４を引き出
した際に軸受け２０はローラ取付け部２１と当接しスト
ッパーの機能も持ち、貯蔵容器１４の脱落を防止する。

【００３５】請求項５によれば、軸受け支持部２２を仕
切り板１１の底面より上方に位置させることにより、仕
切り板１１の底面に溢れた水等が軸受け２０内部に侵入
し溜まるのを防止し、ローラを円滑に回転させる。

【００３６】以上述べたような有利な効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の形態１における冷蔵庫の正面図

【図２】本発明の実施の形態１における仕切り板と貯蔵
容器の分解斜視図

【図３】本発明の実施の形態２及び３における仕切り板
と貯蔵容器の側面図

【図４】本発明の実施の形態４における仕切り板と貯蔵
容器を引き出した際の側面図

【図５】本発明の実施の形態５における軸受けと、ロー
ラとの取付け状態を表した側面拡大図

【図６】従来の引き出し構造の縦断面図

【符号の説明】

１１ 仕切り板 １４ 貯蔵室 １５ ローラ １６ ローラ １７ レール １８ ガイドリブ １９ 傾斜部 ２０ 軸受け ２１ ローラ取付け凸部 ２２ 軸受け支持部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松本 博幸 大阪府東大阪市高井田本通４丁目２番５号 松下冷機株式会社内

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】庫内を上下方向に仕切る仕切り板と、その
   上を前後方向に移動する貯蔵容器とからなり、仕切り板
   の前端部左右に設けたローラと、前記ローラを支持する
   軸受けと、貯蔵容器の後端部に設けたローラとよりなる
   ことを特徴とする引き出し式貯蔵容器を備えた冷蔵庫。
2. 【請求項２】仕切り板のローラ間中央に、前後方向に設
   けられたレールと、貯蔵容器の底面に前後方向に設けら
   れ前記レールに案内されるガイドリブとを有した請求項
   １記載の冷蔵庫。
3. 【請求項３】仕切り板の前端部に設けたローラと貯蔵容
   器の底面との摺動面において、摺動面の前部が後部より
   高位置になるよう、傾斜部を設けた請求項１記載の冷蔵
   庫。
4. 【請求項４】貯蔵容器底面にローラの取付部を設け、前
   記ローラの取付部が、仕切り板前端部に設けたローラを
   支持する軸受けと当接し、ストッパーとなることを特徴
   とする請求項１記載の冷蔵庫。
5. 【請求項５】仕切り板前端部に設けられたローラを支持
   する軸受けの軸支持部を、前記仕切り板の底面より上方
   に設けたことを特徴とする請求項１記載の冷蔵庫。