JPH09280239A - 締結具 - Google Patents
締結具Info
- Publication number
- JPH09280239A JPH09280239A JP11967696A JP11967696A JPH09280239A JP H09280239 A JPH09280239 A JP H09280239A JP 11967696 A JP11967696 A JP 11967696A JP 11967696 A JP11967696 A JP 11967696A JP H09280239 A JPH09280239 A JP H09280239A
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- JP
- Japan
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- nut
- screw
- bolt
- fit
- screw hole
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 悪環境の中でも、手探りで行うような作業で
も、弛み止め作業を含めてボルトの締付け作業における
時間短縮が行え、かつ恒久的な構造物の構築に使用可能
となる技術の提供。 【解決手段】 ねじみぞ部13が弧状の凹面12に形成
されると共にねじピッチが同一呼び径の三角ねじボルト
におけるねじピッチより大きく形成されたボルト2と;
互に対向する嵌合部を有し前記ボルトに上下2段に螺合
する上ナット部4と下ナット部5とからなり、前記一方
の嵌合部14は軸心15がねじ穴心16と一致するテー
パ穴状に形成され、かつ他方の嵌合部17は軸心18が
ねじ穴心に対し偏心して配置された円錐台状に形成され
たナットと;を備えた。
も、弛み止め作業を含めてボルトの締付け作業における
時間短縮が行え、かつ恒久的な構造物の構築に使用可能
となる技術の提供。 【解決手段】 ねじみぞ部13が弧状の凹面12に形成
されると共にねじピッチが同一呼び径の三角ねじボルト
におけるねじピッチより大きく形成されたボルト2と;
互に対向する嵌合部を有し前記ボルトに上下2段に螺合
する上ナット部4と下ナット部5とからなり、前記一方
の嵌合部14は軸心15がねじ穴心16と一致するテー
パ穴状に形成され、かつ他方の嵌合部17は軸心18が
ねじ穴心に対し偏心して配置された円錐台状に形成され
たナットと;を備えた。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はボルトと、このボル
トに螺合するナットからなる締結具に関し、特に様々な
条件下での着脱が容易かつスピーディなうえ、使用中の
ナットの弛みも起り難い締結具に関する。
トに螺合するナットからなる締結具に関し、特に様々な
条件下での着脱が容易かつスピーディなうえ、使用中の
ナットの弛みも起り難い締結具に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、締結具としてのボルト、ナットは
三角ねじが一般的であり、鉄骨を有する建物や鉄塔、橋
梁等の構造物、各種産業機械や交通機関、または地下構
造物とその作業用支保工、あるいはメタルフォームや仮
設構造物の組立て等、様々な分野で使用されている。そ
して、これ等の場合、ほとんど振動の影響を受けるか
ら、その使用状態に応じて割りピン、各種ワッシャ、ロ
ックナット等でナットの弛み止めが行われているのであ
るが、その効果は100%ではなく常に点検を要するも
のであったところ、この欠点を解消するものとして、W
ナットの構成とし締付け時にナット相互のねじ穴心を強
制的にずらして弛み止めを行うようにしたものが開発さ
れている。
三角ねじが一般的であり、鉄骨を有する建物や鉄塔、橋
梁等の構造物、各種産業機械や交通機関、または地下構
造物とその作業用支保工、あるいはメタルフォームや仮
設構造物の組立て等、様々な分野で使用されている。そ
して、これ等の場合、ほとんど振動の影響を受けるか
ら、その使用状態に応じて割りピン、各種ワッシャ、ロ
ックナット等でナットの弛み止めが行われているのであ
るが、その効果は100%ではなく常に点検を要するも
のであったところ、この欠点を解消するものとして、W
ナットの構成とし締付け時にナット相互のねじ穴心を強
制的にずらして弛み止めを行うようにしたものが開発さ
れている。
【0003】図3はこの弛み止め機構を採用した従来の
ナット30を示しており、図中31は上ナット部、32
はこの上ナット部31の下面側に設けたテーパ穴状嵌合
部、33は下ナット部、34はこの下ナット部33の上
面側に設けた円錐台状嵌合部、35はねじ部が三角ねじ
36に設けられたボルトである。そして、前記円錐台状
嵌合部34は、前記テーパ穴状嵌合部32と同形だがそ
の軸心37がねじ穴心38に対しaだけ偏心して設けら
れている。この様に構成したナット30では、下ナット
部33を締付け後、上ナット部31を締めつけることに
より、テーパ穴状嵌合部32が円錐台状嵌合部34に嵌
め合う時クサビ作用が発生し、このため剪断方向の内部
応力を保留したまま強力に固定され、今までにないナッ
トの弛み止め効果が得られている。
ナット30を示しており、図中31は上ナット部、32
はこの上ナット部31の下面側に設けたテーパ穴状嵌合
部、33は下ナット部、34はこの下ナット部33の上
面側に設けた円錐台状嵌合部、35はねじ部が三角ねじ
36に設けられたボルトである。そして、前記円錐台状
嵌合部34は、前記テーパ穴状嵌合部32と同形だがそ
の軸心37がねじ穴心38に対しaだけ偏心して設けら
れている。この様に構成したナット30では、下ナット
部33を締付け後、上ナット部31を締めつけることに
より、テーパ穴状嵌合部32が円錐台状嵌合部34に嵌
め合う時クサビ作用が発生し、このため剪断方向の内部
応力を保留したまま強力に固定され、今までにないナッ
トの弛み止め効果が得られている。
【0004】ところで一方、コンクリート型枠としての
メタルフォームの組立てや被災地での仮設構造物の組立
て等において、ボルトを着脱する回数が大変に多かった
り、あるいは緊急を要するような場合、前記三角ねじで
はねじピッチが大変小さく(例えばM16でピッチ2m
m)、多くは手探り状態で行うボルトの着脱には多くの
時間が掛っている。また、建築工事や被災地での復旧工
事等モルタルや泥、砂かぶりの現場作業であるから、こ
の細かなねじみぞにはモルタルが付着したり泥や砂等を
噛み込み易く、この様なことから従来の三角ねじを使用
したボルトナットでは、悪環境の中では使用し難いとい
う欠点があった。前記の様なことから、ねじみぞ部を弧
状の凹面に幅広く形成することにより、一条ねじでもね
じピッチを従来の三角ねじであって同一の呼び径のもの
より2〜4倍も大きくしたボルトナットが開発された。
メタルフォームの組立てや被災地での仮設構造物の組立
て等において、ボルトを着脱する回数が大変に多かった
り、あるいは緊急を要するような場合、前記三角ねじで
はねじピッチが大変小さく(例えばM16でピッチ2m
m)、多くは手探り状態で行うボルトの着脱には多くの
時間が掛っている。また、建築工事や被災地での復旧工
事等モルタルや泥、砂かぶりの現場作業であるから、こ
の細かなねじみぞにはモルタルが付着したり泥や砂等を
噛み込み易く、この様なことから従来の三角ねじを使用
したボルトナットでは、悪環境の中では使用し難いとい
う欠点があった。前記の様なことから、ねじみぞ部を弧
状の凹面に幅広く形成することにより、一条ねじでもね
じピッチを従来の三角ねじであって同一の呼び径のもの
より2〜4倍も大きくしたボルトナットが開発された。
【0005】図4はこのような欠点を解消するためねじ
みぞ部に弧状の凹面を採用した従来のボルトナットを示
しており、図中40はボルト、41はこのボルト40に
設けたおねじ部、42は弧状の凹面に形成されたねじみ
ぞ部、43は若干の平坦部を有して形成されたねじ山頂
部、44は前記ボルト40に螺合したナット、45は前
記おねじ部41のねじ形状に対応して形成されためねじ
部である。そして、この場合、例えばねじの呼び径がM
=16のとき、ねじピッチをP=4.8mmとしたもの
である。この様に構成したボルトナットでは、ナットの
一回転で従来の三角ねじのものより例えば2.4倍も早
く螺進するからそれだけ早く着脱できるし、おねじとめ
ねじは曲面どうしの接触でその幅も広いからナットを少
々斜めに挿入しても容易に螺合させ易く、手探り状態で
の作業でも手早く済ませることができるという効果があ
った。また、モルタルや泥、砂等をかぶり易いボルトの
ねじみぞ部は、ゆるやかに湾曲した状態となっているか
ら、モルタルや泥、砂等を強く保持する作用が無く、し
たがってモルタルを付着させ難く、また泥や砂等を噛み
込ませないという効果があった。
みぞ部に弧状の凹面を採用した従来のボルトナットを示
しており、図中40はボルト、41はこのボルト40に
設けたおねじ部、42は弧状の凹面に形成されたねじみ
ぞ部、43は若干の平坦部を有して形成されたねじ山頂
部、44は前記ボルト40に螺合したナット、45は前
記おねじ部41のねじ形状に対応して形成されためねじ
部である。そして、この場合、例えばねじの呼び径がM
=16のとき、ねじピッチをP=4.8mmとしたもの
である。この様に構成したボルトナットでは、ナットの
一回転で従来の三角ねじのものより例えば2.4倍も早
く螺進するからそれだけ早く着脱できるし、おねじとめ
ねじは曲面どうしの接触でその幅も広いからナットを少
々斜めに挿入しても容易に螺合させ易く、手探り状態で
の作業でも手早く済ませることができるという効果があ
った。また、モルタルや泥、砂等をかぶり易いボルトの
ねじみぞ部は、ゆるやかに湾曲した状態となっているか
ら、モルタルや泥、砂等を強く保持する作用が無く、し
たがってモルタルを付着させ難く、また泥や砂等を噛み
込ませないという効果があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】工事進行の効率化を考
える場合、仮設作業でなくてもボルトの締付け作業に多
くの時間を要するのは重要な問題であり、例え悪環境の
中で、しかも手探り状態のボルト取りにおいても短時間
で締付け完了できるのが望まれている。しかしながら、
従来の、対向した嵌合部を有する上下2段のナット部か
らなるナットでは、弛み止め効果が優れた点で恒久的な
構造物への使用は最適であるが、通常の三角ねじを使用
している点でモルタルや泥、砂を噛み込み易いことも加
え締付け作業において時間短縮が図れないし、手探り状
態での締付け作業、つまり弛み止め作業も含めて手早く
行えないという欠点があった。また、従来の、ねじみぞ
部を弧状の凹面に形成したものでは、モルタルや泥、砂
かぶりの現場でも締付け作業において時間短縮を図った
り、手探り状態でも手早く締付けを完了させるのに最適
であるが、反面、ねじピッチを大きくしたことで弛み易
く、恒久的な構造物には適しない場合があるという欠点
があった。
える場合、仮設作業でなくてもボルトの締付け作業に多
くの時間を要するのは重要な問題であり、例え悪環境の
中で、しかも手探り状態のボルト取りにおいても短時間
で締付け完了できるのが望まれている。しかしながら、
従来の、対向した嵌合部を有する上下2段のナット部か
らなるナットでは、弛み止め効果が優れた点で恒久的な
構造物への使用は最適であるが、通常の三角ねじを使用
している点でモルタルや泥、砂を噛み込み易いことも加
え締付け作業において時間短縮が図れないし、手探り状
態での締付け作業、つまり弛み止め作業も含めて手早く
行えないという欠点があった。また、従来の、ねじみぞ
部を弧状の凹面に形成したものでは、モルタルや泥、砂
かぶりの現場でも締付け作業において時間短縮を図った
り、手探り状態でも手早く締付けを完了させるのに最適
であるが、反面、ねじピッチを大きくしたことで弛み易
く、恒久的な構造物には適しない場合があるという欠点
があった。
【0007】本発明は、かかる従来の問題点を解決する
ためになされたものであって、その目的とするところ
は、悪環境の中でも、また手探りで行うような作業で
も、弛み止め作業を含めてボルトの締付け作業における
時間短縮が行え、かつ恒久的な構造物の構築に使用可能
にした締結具を提供することにある。
ためになされたものであって、その目的とするところ
は、悪環境の中でも、また手探りで行うような作業で
も、弛み止め作業を含めてボルトの締付け作業における
時間短縮が行え、かつ恒久的な構造物の構築に使用可能
にした締結具を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の手段として本発明請求項1記載の締結具では、ねじみ
ぞ部が弧状の凹面に形成されると共にねじピッチが同一
呼び径の三角ねじボルトにおけるねじピッチより大きく
形成されたボルトと;互に対向する嵌合部を有し前記ボ
ルトに上下2段に螺合する上ナット部と下ナット部とか
らなり、前記一方の嵌合部は軸心がねじ穴心と一致する
テーパ穴状に形成され、かつ他方の嵌合部は軸心がねじ
穴心に対し偏心して配置された円錐台状に形成されたナ
ットと;を備えた構成とした。
の手段として本発明請求項1記載の締結具では、ねじみ
ぞ部が弧状の凹面に形成されると共にねじピッチが同一
呼び径の三角ねじボルトにおけるねじピッチより大きく
形成されたボルトと;互に対向する嵌合部を有し前記ボ
ルトに上下2段に螺合する上ナット部と下ナット部とか
らなり、前記一方の嵌合部は軸心がねじ穴心と一致する
テーパ穴状に形成され、かつ他方の嵌合部は軸心がねじ
穴心に対し偏心して配置された円錐台状に形成されたナ
ットと;を備えた構成とした。
【0009】この構成では、ねじピッチが三角ねじボル
トのねじピッチより大きいから、ナットの一回転におけ
る進みが大きく、その分締付け作業時間を短縮させるこ
とができる。締付けたナットは剪断方向の内部応力を保
留して強固に固定され、ねじピッチが大きいにも拘らず
弛むことがない。このため、恒久的な構造物への使用も
可能となる。凹面で、かつピッチの大きいねじみぞ部
は、おねじとめねじは曲面同士の接触となってその幅も
広いことから、手探り状態での締付け作業も弛み止め作
業を含めて手早く行うことができる。
トのねじピッチより大きいから、ナットの一回転におけ
る進みが大きく、その分締付け作業時間を短縮させるこ
とができる。締付けたナットは剪断方向の内部応力を保
留して強固に固定され、ねじピッチが大きいにも拘らず
弛むことがない。このため、恒久的な構造物への使用も
可能となる。凹面で、かつピッチの大きいねじみぞ部
は、おねじとめねじは曲面同士の接触となってその幅も
広いことから、手探り状態での締付け作業も弛み止め作
業を含めて手早く行うことができる。
【0010】請求項2記載の締結具では、請求項1記載
の締結具において、前記テーパ穴状嵌合部の軸心がねじ
穴心に対し一致して配置され、円錐台状嵌合部の軸心が
ねじ穴心と偏心して形成された構成とした。
の締結具において、前記テーパ穴状嵌合部の軸心がねじ
穴心に対し一致して配置され、円錐台状嵌合部の軸心が
ねじ穴心と偏心して形成された構成とした。
【0011】この構成では、嵌合部における偏心位置が
請求項1記載の締結具と同様の作用をすることから同様
の効果がある。
請求項1記載の締結具と同様の作用をすることから同様
の効果がある。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を詳細
に説明する。図1は本実施の形態の締結具1を示してお
り、図中2はボルト、3は上ナット部4と下ナット部5
とからなるナットである。
に説明する。図1は本実施の形態の締結具1を示してお
り、図中2はボルト、3は上ナット部4と下ナット部5
とからなるナットである。
【0013】前記ボルト2は、ねじ外径D=16mm、
ねじピッチP=4.25mm,一条ねじとし、ねじ山の
形状は、半径略0.5mmの丸味をねじ山頂部10とし
て設け、そのねじ山頂部10同士の間を谷底11を含め
て円弧状の凹面12で連続させた形状となっている。つ
まり、ねじみぞ13は円弧状の凹面形状となっている。
そして前記ピッチにより、つる巻角θ=約4度50分と
なっている。従来の同一呼び径の並目ねじでは、P=2
mmであるから、この場合、ナットの1回転で従来の約
2倍のリードが得られている。
ねじピッチP=4.25mm,一条ねじとし、ねじ山の
形状は、半径略0.5mmの丸味をねじ山頂部10とし
て設け、そのねじ山頂部10同士の間を谷底11を含め
て円弧状の凹面12で連続させた形状となっている。つ
まり、ねじみぞ13は円弧状の凹面形状となっている。
そして前記ピッチにより、つる巻角θ=約4度50分と
なっている。従来の同一呼び径の並目ねじでは、P=2
mmであるから、この場合、ナットの1回転で従来の約
2倍のリードが得られている。
【0014】前記ナット3は、上ナット部4と下ナット
部5を一組としたものであって、上ナット部4は、その
下面側を開口し上方に向けて小径となるテーパ穴状嵌合
部14が、その軸心15をねじ穴心16と一致させて設
けられている。また、下ナット部5は、その上面側に前
記テーパ穴状嵌合部14と同形の円錐台状嵌合部17が
突設されている。この円錐台状嵌合部17の軸心18
は、前記上ナット部4を締付け時にせり合っても前記テ
ーパ穴状嵌合部14に挿入可能な範囲内だけねじ穴心1
6から偏心aして配置されている。
部5を一組としたものであって、上ナット部4は、その
下面側を開口し上方に向けて小径となるテーパ穴状嵌合
部14が、その軸心15をねじ穴心16と一致させて設
けられている。また、下ナット部5は、その上面側に前
記テーパ穴状嵌合部14と同形の円錐台状嵌合部17が
突設されている。この円錐台状嵌合部17の軸心18
は、前記上ナット部4を締付け時にせり合っても前記テ
ーパ穴状嵌合部14に挿入可能な範囲内だけねじ穴心1
6から偏心aして配置されている。
【0015】そして、前記上ナット部4および下ナット
部5は、谷底19が前記ボルト2のねじ山頂部10に沿
うように設けられ、この谷底19同士の間を円弧状凸面
20で連続させてねじ山21を形成しためねじ部を有し
ている。
部5は、谷底19が前記ボルト2のねじ山頂部10に沿
うように設けられ、この谷底19同士の間を円弧状凸面
20で連続させてねじ山21を形成しためねじ部を有し
ている。
【0016】次に作用を説明する。前記締付け具1は、
従来恒久的な構造物を構築する際に鉄骨等の組立て用と
して使用される三角ねじボルトの同一呼び径のものにお
けるより、ねじピッチPが2倍強となっているため、弛
み止め用ナット、つまり上ナット部4も使用する際にそ
の締付作業に関して半分の時間で行うことができる。図
2は使用状態(締付け状態)を示す。この場合、上ナッ
ト部4と下ナット部5とは、テーパ穴状嵌合部14と円
錐台状嵌合部17がせり合って嵌り合うことから、ボル
トとの間に剪断方向の内部応力が保留され、このためナ
ット自身の弛み止めが強固に行われる。また、おねじと
めねじが曲面で、しかも幅広く設けられているから、ナ
ットを少々斜めに挿入してもねじ山同士が噛み合うこと
がなくスムーズにねじ込みできるから、手探り状態でも
上ナット部4も含め手早く締付けることができる。現場
での使用前、あるいは使用中にどうしてもねじ部が全面
露出することが避けられずモルタル、泥、砂等をかぶり
易いボルト2は、ねじみぞ13が幅広い凹面状となって
いるから目づまりし難く、上ナット部4も含めスムーズ
に締付けることができる。
従来恒久的な構造物を構築する際に鉄骨等の組立て用と
して使用される三角ねじボルトの同一呼び径のものにお
けるより、ねじピッチPが2倍強となっているため、弛
み止め用ナット、つまり上ナット部4も使用する際にそ
の締付作業に関して半分の時間で行うことができる。図
2は使用状態(締付け状態)を示す。この場合、上ナッ
ト部4と下ナット部5とは、テーパ穴状嵌合部14と円
錐台状嵌合部17がせり合って嵌り合うことから、ボル
トとの間に剪断方向の内部応力が保留され、このためナ
ット自身の弛み止めが強固に行われる。また、おねじと
めねじが曲面で、しかも幅広く設けられているから、ナ
ットを少々斜めに挿入してもねじ山同士が噛み合うこと
がなくスムーズにねじ込みできるから、手探り状態でも
上ナット部4も含め手早く締付けることができる。現場
での使用前、あるいは使用中にどうしてもねじ部が全面
露出することが避けられずモルタル、泥、砂等をかぶり
易いボルト2は、ねじみぞ13が幅広い凹面状となって
いるから目づまりし難く、上ナット部4も含めスムーズ
に締付けることができる。
【0017】以上、本発明の実施の形態を説明してきた
が、本発明の具体的な構成はこの実施の形態に限定され
るものではなく、発明の要旨を逸脱しない設計変更等が
あっても本発明に含まれる。
が、本発明の具体的な構成はこの実施の形態に限定され
るものではなく、発明の要旨を逸脱しない設計変更等が
あっても本発明に含まれる。
【0018】例えば嵌合部において、下ナット部5の円
錐台状嵌合部17をねじ穴心16に対し偏心させたとし
たが、これに限らず、この円錐台状嵌合部17の軸心1
8はねじ穴心16と一致させ、上ナット部4のテーパ穴
状嵌合部14の軸心15をねじ穴心16に対し偏心させ
てもよい。
錐台状嵌合部17をねじ穴心16に対し偏心させたとし
たが、これに限らず、この円錐台状嵌合部17の軸心1
8はねじ穴心16と一致させ、上ナット部4のテーパ穴
状嵌合部14の軸心15をねじ穴心16に対し偏心させ
てもよい。
【0019】前記いずれの構造もねじの呼び径や材質に
関係なく、例えば形状は小ねじから大型のボルトまで、
ミリサイズ、インチサイズいずれも可能であり、また、
プラスチック、黄銅、アルミ、銅、鋼、その他合金類等
を使用することができる。
関係なく、例えば形状は小ねじから大型のボルトまで、
ミリサイズ、インチサイズいずれも可能であり、また、
プラスチック、黄銅、アルミ、銅、鋼、その他合金類等
を使用することができる。
【0020】
【発明の効果】以上、説明してきたように本発明の締結
具にあっては、前記構成としたため、ねじピッチが大き
く弛み易いねじ部を有していても、上ナット部と下ナッ
ト部の締付けで剪断方向の内部応力を保留させることに
より、強固に弛み止めを行うことができる。また、この
ため恒久的な構造物の構築に使用することができる。
具にあっては、前記構成としたため、ねじピッチが大き
く弛み易いねじ部を有していても、上ナット部と下ナッ
ト部の締付けで剪断方向の内部応力を保留させることに
より、強固に弛み止めを行うことができる。また、この
ため恒久的な構造物の構築に使用することができる。
【0021】モルタルや泥、砂をかぶり易い悪環境下に
あっても、ねじ部に目づまりし難いから、ナットの弛み
止め作業をスムーズに行うことができる。
あっても、ねじ部に目づまりし難いから、ナットの弛み
止め作業をスムーズに行うことができる。
【0022】ナットの挿入時ズムーズにねじ込み始める
ことができ、手探り状態の作業現場でも手早く締付け作
業を行うことができる。この場合、作業手袋をしていて
も良く感が掴め支障がない等の効果が得られる。
ことができ、手探り状態の作業現場でも手早く締付け作
業を行うことができる。この場合、作業手袋をしていて
も良く感が掴め支障がない等の効果が得られる。
【図1】本発明実施の形態の締結具を示す分解説明図で
ある。
ある。
【図2】実施の形態の締結具の使用状態を示す断面図で
ある。
ある。
【図3】従来の弛み止め防止作用のあるナットの使用状
態を示す断面図である。
態を示す断面図である。
【図4】従来のねじみぞを弧状の凹面に形成しみぞピッ
チを従来の三角ねじボルトより大きくしたボルトナット
を示す断面図である。
チを従来の三角ねじボルトより大きくしたボルトナット
を示す断面図である。
1 締結具 2 ボルト 3 ナット 4 ナットの上ナット部 5 ナットの下ナット部 10 ボルト側のねじ山頂部 11 ボルト側の谷底 12 ボルト側の円弧状凹面 13 ボルト側のねじみぞ 14 テーパ穴状嵌合部 15 テーパ穴状嵌合部の軸心 16 上ナット、下ナットのねじ穴心 17 円錐台状嵌合部 18 円錐台状嵌合部の軸心 19 ナット側の谷底 20 ナット側の円弧状凸面 21 ナット側のねじ山 a 偏心
Claims (2)
- 【請求項1】 ねじみぞ部が弧状の凹面に形成されると
共にねじピッチが同一呼び径の三角ねじボルトにおける
ねじピッチより大きく形成されたボルトと;互に対向す
る嵌合部を有し前記ボルトに上下2段に螺合する上ナッ
ト部と下ナット部とからなり、前記一方の嵌合部は軸心
がねじ穴心と一致するテーパ穴状に形成され、かつ他方
の嵌合部は軸心がねじ穴心に対し偏心して配置された円
錐台状に形成されたナットと;を備えたことを特徴とす
る締結具。 - 【請求項2】 請求項1記載の締結具において、前記テ
ーパ穴状嵌合部の軸心がねじ穴心に対し一致して配置さ
れ、円錐台状嵌合部の軸心がねじ穴心と偏心して形成さ
れたことを特徴とする締結具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11967696A JPH09280239A (ja) | 1996-04-16 | 1996-04-16 | 締結具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11967696A JPH09280239A (ja) | 1996-04-16 | 1996-04-16 | 締結具 |
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ID=14767302
Family Applications (1)
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
1996
- 1996-04-16 JP JP11967696A patent/JPH09280239A/ja active Pending
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