JPH09280060A - 燃料噴射式2サイクルエンジン - Google Patents

燃料噴射式2サイクルエンジン

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JPH09280060A
JPH09280060A JP9146696A JP9146696A JPH09280060A JP H09280060 A JPH09280060 A JP H09280060A JP 9146696 A JP9146696 A JP 9146696A JP 9146696 A JP9146696 A JP 9146696A JP H09280060 A JPH09280060 A JP H09280060A
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JP
Japan
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scavenging
cylinder
fuel injection
fuel
port
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JP9146696A
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Inventor
Takasuke Kato
隆輔 加藤
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Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02FCYLINDERS, PISTONS OR CASINGS, FOR COMBUSTION ENGINES; ARRANGEMENTS OF SEALINGS IN COMBUSTION ENGINES
    • F02F1/00Cylinders; Cylinder heads 
    • F02F1/18Other cylinders
    • F02F1/22Other cylinders characterised by having ports in cylinder wall for scavenging or charging
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B61/00Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing
    • F02B61/04Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing for driving propellers
    • F02B61/045Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing for driving propellers for marine engines
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B75/00Other engines
    • F02B75/02Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke
    • F02B2075/022Engines characterised by their cycles, e.g. six-stroke having less than six strokes per cycle
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 燃料と空気との混合を促進して均一な混合気
を安定して得ることができる燃料噴射式2サイクルエン
ジンを提供すること。 【構成】 燃料噴射式2サイクルエンジンにおいて、各
掃気通路16〜18をシリンダ軸線L方向から見てその
中心線がシリンダ軸線Lを中心とする円に対して接線を
成す方向に形成し、各掃気ポート16a〜18aからシ
リンダ4内に流入する掃気がシリンダ軸線Lを中心とす
る同一回転方向のスワールを形成するようにする。本発
明によれば、各掃気ポート16a〜18aからシリンダ
4内に流入する掃気がシリンダ軸線Lを中心とする同一
回転方向のスワールを形成するため、インジェクタ22
によってシリンダ4内に噴射された燃料はシリンダ4内
で同一回転方向のスワールを発生する掃気(新気)と十
分混合されることとなり、この結果、均一な混合気が形
成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インジェクタによ
って燃料をシリンダ内に直接噴射する燃料噴射式2サイ
クルエンジンに関する。
【0002】
【従来の技術】2サイクルエンジンでは、新気で排気を
追い出す掃気作用が短時間に行われねばならないため、
4サイクルエンジンのように完全なガス交換を行うこと
は困難であり、掃気作用は2サイクルエンジンの性能を
左右する最も重要な因子である。
【0003】ところで、小型の2サイクルエンジンの掃
気法としては専らシュニーレ掃気法が多用されている
が、このシュニーレ掃気法は排気ポートの両側に形成さ
れた掃気ポートから斜めに燃焼室方向に向かって排気ポ
ートの反対側のシリンダ壁に向かって掃気(新気)を吹
き上げる掃気方式である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】一方、2サイクルエン
ジンとしては、シリンダボディの側壁に取り付けられた
インジェクタによって燃料をシリンダ内に直接噴射する
燃料噴射式エンジンが知られているが、斯かる2サイク
ルエンジンに従来のシュニーレ掃気法を適用した場合に
は、燃料噴霧と空気との混合に限界があり、均一な混合
気を得ることが困難であった。
【0005】従って、本発明の目的とする処は、燃料と
空気との混合を促進して均一な混合気を安定して得るこ
とができる燃料噴射式2サイクルエンジンを提供するこ
とにある。
【0006】ところで、2サイクルエンジンにおいて
は、掃気ポートと排気ポートが同時に開くオーバーラッ
プ期間が存在するため、掃気の排気ポートへの吹き抜け
が不可避的に起こるが、この掃気の吹き抜けを抑制して
掃気効率を高めることはエンジン性能の向上を図る上で
重要である。
【0007】従って、本発明の目的とする処は、掃気の
吹き抜けを抑制して高い掃気効率を得ることができる燃
料噴射式2サイクルエンジンを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、シリンダボディに各気筒に
ついて排気通路と複数の掃気通路をそれぞれ形成し、シ
リンダに開口する排気ポートと掃気ポートをピストンに
よって開閉して所要のガス交換を行うとともに、シリン
ダボディの側壁に取り付けられたインジェクタによって
燃料をシリンダ内に直接噴射する燃料噴射式2サイクル
エンジンにおいて、前記各掃気通路をシリンダ軸線方向
から見てその中心線がシリンダ軸線を中心とする円に対
して接線を成す方向に形成し、各掃気ポートからシリン
ダ内に流入する掃気がシリンダ軸線を中心とする同一回
転方向のスワールを形成するようにしたことを特徴とす
る。
【0009】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明において、前記各掃気ポートのシリンダ軸線に対して
直角方向から見た燃焼室に向かう掃気角度を互いに異な
らせるとともに、前記スワールの回転方向に対して前記
排気ポートに最も近い掃気ポートの掃気角度を最大に設
定したことを特徴とする。
【0010】請求項3記載の発明は、請求項1又は2記
載の発明において、前記インジェクタを前記スワールの
回転方向に対して前記排気ポートから最も遠い掃気ポー
ト位置に取り付け、その取付角度を燃料噴射方向がスワ
ールの回転方向に対して順方向となるように設定したこ
とを特徴とする。
【0011】請求項4記載の発明は、請求項1又は2記
載の発明において、前記インジェクタを前記スワールの
回転方向に対して前記排気ポートから最も遠い掃気ポー
トからの掃気流に燃料噴射方向が対向する位置に所定角
度で取り付けたことを特徴とする。
【0012】請求項5記載の発明は、請求項1又は2記
載の発明において、前記インジェクタを前記スワールの
回転方向に対して前記排気ポートから最も遠い掃気ポー
トの近傍位置に、該掃気ポートからの掃気流に対して燃
料噴射方向が略直交する角度で取り付けたことを特徴と
する。
【0013】請求項6記載の発明は、請求項1又は2記
載の発明において、前記掃気ポートを前記排気ポートの
両側と同排気ポートに対向する位置にそれぞれ開口せし
めるとともに、前記インジェクタを排気ポートに対向す
る位置に、燃料噴射方向が排気ポートに向かう角度で取
り付けたことを特徴とする。
【0014】従って、請求項1記載の発明によれば、各
掃気ポートからシリンダ内に流入する掃気がシリンダ軸
線を中心とする同一回転方向のスワールを形成するた
め、インジェクタによってシリンダ内に噴射された燃料
はシリンダ内で同一回転方向のスワールを発生する掃気
(新気)と十分混合されることとなり、この結果、均一
な混合気が形成される。
【0015】請求項2記載の発明によれば、スワールの
回転方向に測った排気ポートまでの距離が最も短い掃気
ポートからは掃気がシリンダの燃焼室方向(排気ポート
から遠ざかる方向)を指向して流入するため、該掃気が
排気ポートに到達する時間が遅延され、掃気の排気ポー
トからの吹き抜けが抑制されて高い掃気効率が確保され
る。
【0016】請求項3記載の発明によれば、掃気ポート
からシリンダ内に流入して排気ポートに最も吹き抜けに
くい掃気に乗せて燃料を噴射するようにしたため、燃料
がシリンダ内で掃気(新気)と十分混合されて均一な混
合気が形成される。
【0017】請求項4記載の発明によれば、掃気ポート
からシリンダ内に流入して排気ポートに最も吹き抜けに
くい掃気流に対して対向するように燃料が噴射されるた
め、燃料と掃気との相対速度が大きくなり、燃料の微粒
化が促進される。
【0018】請求項5記載の発明によれば、掃気流に燃
料噴霧を乗せることによって均一な混合気を得ることが
できる請求項4記載の発明の効果と燃料と掃気との相対
速度を高めることによって燃料の微粒化の促進を図るこ
とができる請求項4記載の発明の効果の双方を得ること
ができる。
【0019】請求項6記載の発明によれば、高速時には
掃気ポートからシリンダ内に流入する掃気流によって形
成される強いスワールを利用して燃料の掃気との混合を
促進せしめ、スワールが弱い低速時には燃料を高温であ
るピストンの頂部に積極的に吹き付けてこれの霧化を促
進するとともに、燃料噴霧の排気ポートへの吹き抜けを
効果的に防ぐことができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施の形態を添付
図面に基づいて説明する。
【0021】<実施の形態1>図1は本発明の実施の形
態1に係る燃料噴射式2サイクルエンジンと該2サイク
ルエンジンを搭載する船外機の概略構成図、図2は同2
サイクルエンジンにおける燃料と空気の流れを示すフロ
ーチャート、図3は同2サイクルエンジンの排気系の構
成を示す縦断面図、図4は同2サイクルエンジンの部分
平面図、図5は掃気流と燃料噴射方向との関係を示す模
式図(排気通路と掃気通路及びインジェクタをシリンダ
軸線方向から見た模式図)、図6はインジェクタの噴射
孔の位置と大きさを示す図、図7は各掃気通路の断面形
状を示す断面図、図8は排気ポートと掃気ポートの開閉
タイミングと燃料噴射時期及び点火時期との関係を示す
タイミングチャートである。
【0022】先ず、図1に基づいて船外機50の概略構
成を説明すると、該船外機50はクランプブラケット5
2によって船体60の船尾板61に取り付けられてお
り、船外機本体51はチルト軸53を中心として上下方
向に揺動可能に支持されている。又、船外機本体51上
部のカウリング54内には本発明に係る燃料噴射式2サ
イクルエンジン1が収納されており、同船外機本体51
の下部には推進装置55が設けられている。
【0023】ところで、上記2サイクルエンジン1は3
気筒エンジンであって、これには3つの気筒が上下方向
に並設されており、クランク軸2は上下方向に配されて
いる。そして、前記推進装置55には、前記クランク軸
2に直結されたドライブ軸56、該ドライブ軸56の回
転方向を変換する前後進切換機構57、該前後進切換機
構57を経てエンジン1の回転力を受けて回転すること
によって所要の推進力を発生するプロペラ58が設けら
れている。
【0024】尚、前記クランプブラケット52には船外
機本体51に結着されたスイベルブラケット59が前記
チルト軸53によって上下に回動自在に枢着されてお
り、該スイベルブラケット59には上下方向に配された
不図示のステアリング軸が挿通されている。従って、船
外機本体51はステアリング軸を中心として水平に回動
して左右に操舵される。
【0025】ここで、本発明に係る前記2サイクルエン
ジン1の構成の詳細を説明する。
【0026】2サイクルエンジン1のシリンダボディ3
には、図4に示すように、3つのシリンダ4が上下方向
(図4の紙面垂直方向)に適当な間隔で形成されてお
り、各シリンダ4にはピストン5が水平方向に摺動自在
に嵌装されている。そして、図1に示すように、各ピス
トン5はコンロッド6を介して前記クランク軸2に連結
されている。
【0027】ところで、図1に示すように、前記シリン
ダボディ3の一端にはクランクケース7が取り付けら
れ、他端にはシリンダヘッド8が被着されており、クラ
ンクケース7内に各気筒毎に形成されるクランク室9に
前記クランク軸2が回転自在に支承されて収納されてい
る。又、クランクケース7には各クランク室9に開口す
る吸気マニホールド10が接続されており、各吸気マニ
ホールド10内にはスロットル弁11aを備えるスロッ
トルボディ11及びリード弁12が設けられている。
尚、図2に示すように、新気は前記カウリング54(図
1参照)に形成された開口54aから吸気サイレンサ1
3を経てスロットルボディ11に導入される。
【0028】他方、前記シリンダヘッド8には、図4に
示すように、各気筒毎に燃焼凹部8aが形成されてお
り、該燃焼凹部8aとシリンダ4及びピストン5によっ
て燃焼室Sが形成される。そして、シリンダヘッド8に
は各気筒毎に点火プラグ14が螺着されており、各点火
プラグ14の電極部14aは燃焼室Sに臨んでいる。
【0029】而して、図5に示すように、前記シリンダ
ボディ3には各気筒について1つの排気通路15と3つ
の掃気通路16,17,18がそれぞれ形成されてお
り、これらの排気通路15と掃気通路16,17,18
の各一端は排気ポート15a、掃気ポート16a,17
a,18aとしてそれぞれシリンダ4内に開口してい
る。尚、各掃気通路16,17,18の他端は前記クラ
ンク室9に開口している。又、各気筒毎に設けられた排
気通路15は、図3に示すように、船外機本体51に縦
方向に形成された第1排気通路19に合流しており、該
第1排気通路19は第2排気通路20を経て推進装置5
5の下部に形成された円筒状の第3排気通路21に連通
され、排気ガスは最終的に第3排気通路21から水中に
排出される。
【0030】ところで、図5に示すように、各掃気通路
16,17,18は、シリンダ軸線L(点火プラグ14
の軸中心に一致)方向から見てその中心線がシリンダ軸
線Lを中心とする円に対して接線を成す方向であって、
且つ、各掃気ポート16a,17a,18aからシリン
ダ4内に図示矢印方向に流入する掃気がシリンダ軸線L
を中心とする同一回転方向(図5において反時計方向)
のスワールを形成する方向に傾斜して形成されている。
【0031】而して、図5に示すようにスワールの回転
方向に対して排気ポート15aに最も近いのは掃気ポー
ト16aであり、次に近いのは掃気ポート17aであっ
て、掃気ポート18aが排気ポート15aから最も遠ざ
かっている。つまり、掃気ポート16aからスワールの
回転方向に測った排気ポート15aまでの距離が最も短
く、掃気ポート18aから同方向に測った排気ポート1
5aまでの距離が最も長い。このようにスワールの回転
方向に測った排気ポート15aまでの距離に違いのある
掃気ポート16a,17a,18aに対しては、シリン
ダ軸線Lに対して直角方向から見た燃焼室Sに向かう掃
気角度θ1,θ2,θ3を図7(a),(b),(c)
に示すようにθ1>θ2>θ3の関係が成立するように
設定している。つまり、スワールの回転方向に測った排
気ポート15aまでの距離が最も短い掃気ポート16a
の掃気角度θ1を最も大きく設定し、以下、同距離が順
に長くなる掃気ポート17a,18aの掃気角度θ2,
θ3をこの順に小さく設定している。
【0032】一方、図1、図4及び図5に示すように、
シリンダボディ3の各気筒について掃気通路16,17
の上方であって、且つ、両掃気通路16,17の中間の
側壁にはインジェクタ22が水平に取り付けられてお
り、各インジェクタ22のシリンダ4内に臨む先端部は
シリンダ4の軸中心(点火プラグ14の中心)を向いて
いる。尚、このインジェクタ22の先端部には、図6に
示すように、燃焼室S方向に向かって開口する小径の燃
料噴射孔22aと、逆方向に向かって開口する大径の燃
料噴射孔22Bが形成されている。
【0033】ここで、各インジェクタ22に燃料を供給
するための燃料供給装置の構成を図1に基づいて説明す
る。
【0034】図1において、23は船体60側に設置さ
れた燃料タンク、24は船外機50側に設置されたベー
パセパレータであり、燃料タンク23内の燃料は、クラ
ンク室9内の圧力変動によって作動する第1燃料ポンプ
25によって吸引されてベーパセパレータ24に供給さ
れ、ベーパセパレータ24内の燃料は第2燃料ポンプ2
6によって加圧されて燃料配送管27を経て各インジェ
クタ22に供給される。
【0035】ところで、燃料タンク23と第1燃料ポン
プ25の間にはプライマリポンプ28が配置されてお
り、該プライマリポンプ28と第1燃料ポンプ25とは
ホース側コネクタ29とカウリング側コネクタ30によ
って接続されている。尚、プライマイポンプ28は始動
前に手動で燃料を送るためのものである。
【0036】又、第1燃料ポンプ25とベーパセパレー
タ24の間には燃料フィルタ31が介設されており、ベ
ーパセパレータ24内にはニードル弁32とフロート3
3が設けられている。
【0037】一方、前記燃料配送管27には、インジェ
クタ22に供給される燃料の圧力を所定値に調整する調
圧器34が設けられており、インジェクタ22によって
噴射されない余剰燃料は燃料通路35を通ってベーパセ
パレータ24に戻される。尚、ベーパセパレータ24に
おいては、燃料中に含まれる細かい気泡状の燃料蒸気や
空気が分離される。
【0038】次に、2サイクルエンジン1の制御系の構
成を図1に基づいて説明する。
【0039】図1においては、36はエンジン制御装置
(以下、ECUと略記する)であって、該ECU36に
は2サイクルエンジン1の運転状態を検出するための各
種センサが電気的に接続されている。即ち、ECU36
には、クランク軸2の基準クランク角及び回転角を検出
するクランク角センサ37、クランク室9の圧力を検出
するクランク室内圧センサ38、シリンダ4の内圧を検
出する筒内圧センサ39、燃焼室Sでの混合気の燃焼状
態を検出するノックセンサ40、吸気温度を検出する吸
気温センサ41、スロットル弁11aの開度を検出する
スロットル開度センサ42、シリンダボディ3の温度を
検出するシリンダ温度センサ43、排気通路15内の上
流側の圧力を検出する背圧センサ44、大気圧を検出す
る大気圧センサ45、冷却水温度を検出する冷却水温セ
ンサ46、前後進切換機構57のシフト動作を検出する
シフトセンサ47、チルト軸53回りの船外機本体51
の上下回動位置を検出するトリム角センサ48及び排気
ガス中のO2 濃度を検出するO2 センサ49が電気的に
接続されている。
【0040】而して、ECU36は上記各種センサ37
〜49によって検出される2サイクルエンジン1の運転
状態に応じた制御信号を各点火プラグ14、インジェク
タ22及び第2燃料ポンプ26に対して出力し、点火時
期と燃料噴射時期及び燃料供給圧力を制御する。
【0041】次に、2サイクルエンジン1の作用を説明
する。
【0042】2サイクルエンジン1が始動され、ピスト
ン5がシリンダ4内を下死点(BDC)から上死点(T
DC)に向かって移動する圧縮行程に移行した気筒にお
いては、クランク室9に発生する負圧に引かれて新気
(外気)が図2に示すようにカウリング開口54a、吸
気サイレンサ13、スロットルボディ11、吸気マニホ
ールド10及びリード弁12を経てクランク室9内に流
入する。そして、クランク室9に流入した新気はその後
の膨張行程において上死点から下死点に向かって移動す
るピストン5によって一次圧縮される。
【0043】而して、膨張行程においては、図8に示す
ように、タイミングEo で排気ポート15aが開き始め
ると、燃焼室Sでの混合気の燃焼によって発生した高温
・高圧の排気ガスが排気ポート15aから排気通路15
へと排出され、その後タイミングSo で掃気ポート16
a〜18aが開くと、前のサイクルで一次圧縮されたク
ランク室9内の新気が掃気通路16〜18を通って掃気
ポート16a〜18aからシリンダ4内に流入し、シリ
ンダ4内の排気ガスを排気ポート15aから排気通路1
5へと押し出す掃気作用を行う。
【0044】ここで、前述のように(図5参照)各掃気
通路16〜18はシリンダ軸線L方向から見てその中心
線(掃気流の中心線)がシリンダ軸線Lを中心とする円
に対して接線を成す方向に配置されてるため、各掃気通
路16〜18を通って掃気ポート16a〜18aからシ
リンダ4内に流入する掃気(新気)はシリンダ軸線Lを
中心とする同一回転方向(図5において反時計方向)の
スワールを形成する。
【0045】一方、中・高負荷運転時においては、図8
に示すように、掃気ポート16a〜18aが開くと同時
にインジェクタ22からシリンダ4内に燃料が噴射され
る。即ち、インジェクタ22の先端部に形成された一方
の燃料噴射孔22a(図6参照)からは燃料が点火プラ
グ14を指向して噴射されて図5に示すように上向噴射
流Xを形成し、他方の燃料噴射孔22b(図6参照)か
らは燃料がピストン5の頂部を指向して噴射されて下向
噴射流Yを形成する。尚、低負荷運転時においては、図
8に示すように、排気ポート15aが閉じた後の僅かな
期間ΔF2においてインジェクタ22による燃料噴射が
行われる。
【0046】而して、上述のようにインジェクタ22に
よってシリンダ4内に噴射された燃料はシリンダ4内で
同一回転方向のスワールを発生する掃気(新気)と十分
混合されるため、均一な混合気が形成される。又、前述
のように(図7参照)各掃気ポート16a〜18aの掃
気角度θ1,θ2,θ3をθ1>θ2>θ3の関係が成
立するよう設定したため、スワールの回転方向に測った
排気ポート15aまでの距離が最も短い掃気ポート16
aからは掃気がシリンダ4の燃焼室S方向(排気ポート
15aから遠ざかる方向)上部を指向して流入するた
め、該掃気が排気ポート15aに到達する時間が遅延さ
れ、掃気の排気ポート15aからの吹き抜けが抑制され
て高い掃気効率が確保される。
【0047】その後、ピストン5が下死点を過ぎて上死
点に向かって移動する圧縮行程に移行すると、図8に示
すタイミングSc において、先ず掃気ポート16a〜1
8aが閉じられ、その後、タイミングEc において排気
ポート15aが閉じられるとともに、中・高負荷域にお
けるインジェクタ22からの燃料噴射が終了する。尚、
図8において、ΔSは掃気ポート16a〜18aの開口
期間、ΔEは排気ポートの開口期間、タイミングFo 〜
Fc までの期間ΔFは燃料噴射限界期間、ΔF1は中・
高負荷運転時の燃料噴射期間をそれぞれ示す。
【0048】上述のように掃気ポート16a〜18aと
排気ポート15aが閉じられると、シリンダ4内の混合
気はピストン5によって圧縮され、この圧縮された混合
気は図8に示すように上死点の直前のタイミングCにお
いて点火プラグ14によって着火されて燃焼せしめら
れ、この混合気の燃焼によって発生した高温・高圧の排
気ガスは前述のように膨張行程において排気ポート15
aを通って排気ガス通路15へと排出される。
【0049】以後、上記と同様の作用が繰り返され、2
サイクルエンジン1は連続して運転される。
【0050】<実施の形態2>次に、本発明の実施の形
態2を添付図面に基づいて説明する。
【0051】図9は本発明の実施の形態2に係る2サイ
クルエンジンを搭載する自動二輪車要部(エンジン部
分)の側断面図、図10は同2サイクルエンジン上部の
縦断面図である。
【0052】図9に示すように、本実施の形態に係る2
サイクルエンジン101は自動二輪車のメインフレーム
170とダウンチューブ171及びリヤアームブラケッ
ト172によって囲まれる閉空間に配設されている。
尚、リヤアームブラケット172にはリヤアーム173
の前端がピボット軸174によって上下に回動自在に枢
着されており、該リヤアーム173の後端には不図示の
後輪が回転自在に支承されている。又、2サイクルエン
ジン101のミッションケース101aの側方に延出す
る出力軸175にはスプロケット176が結着されてお
り、該スプロケット176と不図示の後車軸に結着され
たスプロケットの間には無端状のチェーン177が巻装
されている。
【0053】ここで、2サイクルエンジン101の構成
について説明する。
【0054】2サイクルエンジン101のシリンダボデ
ィ103にはシリンダ104(図10参照)が形成され
ており、該シリンダ104にはピストン105が摺動自
在に嵌装されている。そして、ピストン105はコンロ
ッド106を介してクランク軸102に連結されてい
る。
【0055】ところで、前記シリンダボディ103の上
部にはシリンダヘッド108が被着され、下部にはクラ
ンクケース107が取り付けられており、クランクケー
ス107内に形成されるクランク室109には前記クラ
ンク軸102が回転自在に収納されている。又、シリン
ダボディ103の車体後部に開口する吸気ポート178
にはリード弁112が設けられるとともに、吸気マニホ
ールド110とスロットルボディ111及び吸気サイレ
ンサ113がこの順に連接されている。尚、スロットル
ボディ111内にはスロットル弁111aが収納されて
おり、該スロットル弁111aはスロットルグリップ1
79のスロットル操作によって開閉動作せしめられる。
【0056】他方、図10に示すように、前記シリンダ
ヘッド108には燃焼凹部108aが形成されており、
該燃焼凹部108aとシリンダ104及びピストン10
5によって燃焼室Sが形成される。そして、シリンダヘ
ッド108には点火プラグ114が螺着されている。
尚、点火プラグ114は点火回路180に電気的に接続
されている。
【0057】又、シリンダボディ103には1つの排気
通路115と3つの掃気通路116〜118(図11乃
至図14参照)が形成されており、排気通路115の上
部には排気タイミングを制御するためのロータリ式の排
気制御バルブ181が設けられている。尚、排気制御バ
ルブ181は図9に示すサーボモータ182によって回
転駆動される。
【0058】そして、図9に示すように、シリンダボデ
ィ103には前記排気通路115に連通する排気管18
3が接続されており、該排気管183内には排気弁18
4が設けられている。尚、排気弁184はサーボモータ
185によって駆動されて開閉動作する。
【0059】更に、シリンダボディ103の上部側壁に
はインジェクタ122がシリンダ軸線L(ピストン10
5の摺動方向)に対して直角に取り付けられており、不
図示の燃料タンクに収容された燃料は不図示の燃料ポン
プによって加圧されてインジェクタ122からシリンダ
104内に適当なタイミングで噴射される。
【0060】次に、2サイクルエンジン101の制御系
の構成を図9に基づいて説明する。
【0061】図9において、136はエンジン制御装置
(以下、ECUと略記する)であって、該ECU136
には2サイクルエンジン101の運転状態を検出するた
めの各種センサが電気的に接続されている。即ち、EC
U136には、スロットルグリップ179の操作量を検
出するアクセル位置センサ186、クランク軸102の
回転数を検出する回転センサ187、同クランク軸10
2の回転角を検出するクランク角センサ188、シリン
ダ104の内圧を検出する筒内圧センサ189、燃焼室
Sでの混合気の燃焼状態を検出するノックセンサ19
0、クランク室109の内圧を検出するクランク室内圧
センサ191、吸気圧を検出する吸気圧センサ192、
吸気温度を検出する吸気温センサ193、排気圧力を検
出する排気圧センサ194及び排気温度を検出する排気
温センサ195がそれぞれ電気的に接続されている。
【0062】而して、ECU136は上記各種センサ1
86〜195によって検出される2サイクルエンジン1
01の運転状態に応じた制御信号を点火回路180、サ
ーボモータ182,185、インジェクタ122及び不
図示の燃料ポンプに対して出力し、点火時期、排気タイ
ミングと排気ガス流量及び燃料噴射時期と燃料供給圧力
(燃料噴射量)をそれぞれ最適に制御する。
【0063】ここで、前記インジェクタ122のシリン
ダ軸線L方向から見た取付位置と取付角度を種々変えた
実施例を図11乃至図14に基づいて説明する。尚、図
11乃至図14は排気ポート115aと掃気ポート11
6a〜118aに対するインジェクタ122の取付位置
と取付角度との関係を示す模式図(排気通路115と掃
気通路116〜118及びインジェクタ122をシリン
ダ軸線L方向から見た模式図)である。
【0064】[実施例1]図11に示すように、シリン
ダ軸線L方向から見て排気通路115の両側には掃気通
路116,118がそれぞれ形成され、同排気通路11
5に対向する位置には掃気通路117が形成されてお
り、各掃気通路116〜118は前記実施の形態1と同
様にシリンダ軸線L方向から見てその中心線がシリンダ
軸線Lを中心とする円に対して接線を成す方向であっ
て、且つ、各掃気ポート116a〜118aからシリン
ダ内104に図示矢印方向に流入する掃気がシリンダ軸
線Lを中心とする同一回転方向(図11において反時計
方向)のスワールを形成する方向に傾斜して形成されて
いる(後述の実施例2乃至4についても同じ(図12乃
至図14参照))。
【0065】而して、本実施例においては、インジェク
タ122を図11に示すスワールの回転方向に対して排
気ポート115aから最も遠い掃気ポート118a(シ
リンダ104内に流入する掃気が排気ポート115aに
最も吹き抜けにくい掃気ポート)の位置に取り付け、そ
の取付角度を燃料噴射方向がスワールの回転方向に対し
て順方向となるように設定している。
【0066】従って、本実施例によれば、掃気ポート1
18aからシリンダ104内に流入して排気ポート11
5aに最も吹き抜けにくい掃気に乗せて燃料を噴射する
ようにしたため、燃料がシリンダ104内で掃気(新
気)と十分混合されて均一な混合気が形成される。尚、
本実施例においても、各掃気ポート116a,117
a,118aの各掃気角度θ1,θ2,θ3は図7に示
したと同様にθ1>θ2>θ3の関係が設立するよう設
定されており、従って、掃気の排気ポート115aへの
吹き抜けが最小限に抑えられて高い掃気効率が確保され
る(後述の実施例2乃至4についても同じ)。
【0067】[実施例2]本実施例においては図12に
示すように、インジェクタ112を掃気ポート117a
の近傍に取り付け、その取付角度を掃気ポート118a
(スワールの回転方向に対して排気ポート115aから
最も遠い掃気ポート)からの掃気流に燃料噴射方向が対
向する角度に設定している。
【0068】従って、本実施例によれば、掃気ポート1
18aからシリンダ104内に流入して排気ポート11
5aに最も吹き抜けにくい掃気流に対して対向するよう
に燃料が噴射されるため、燃料と掃気との相対速度が大
きくなり、燃料の微粒化が促進される。
【0069】[実施例3]本実施例においては、図13
に示すように、インジェクタ122を実施例1の位置
(図11参照)と実施例2の位置(図12参照)の中間
位置に、その燃料噴射方向が掃気ポート118aからの
掃気流に対して略直交するようにシリンダ軸線Lに向か
って取り付けられている。
【0070】従って、本実施によれば、掃気流に燃料噴
霧を乗せることによって均一な混合気を得ることができ
る実施例1の効果と燃料と掃気との相対速度を高めるこ
とによって燃料の微粒化の促進を図ることができる実施
例2の効果の双方を得ることができる。
【0071】[実施例4]本実施例においては、図14
に示すように、インジェクタ122を排気ポート115
aに対向する掃気通路117の上方に取り付け、その取
付角度を燃料噴射方向が排気ポート115aに向かう角
度に設定している。
【0072】従って、本実施例によれば、高速時には掃
気ポート117a,118aからシリンダ104内に流
入する掃気流によって形成される強いスワールを利用し
て燃料の掃気との混合を促進せしめ、スワールが弱い低
速時には燃料を高温であるピストン105の頂部に積極
的に吹き付けこれの霧化を促進するとともに、燃料噴霧
の排気ポート115aへの吹き抜けを効果的に防ぐこと
ができる。
【0073】尚、以上の実施例乃至4では1つのインジ
ェクタ122の取付位置及び取付角度について述べた
が、2つのインジェクタ122を実施例1乃至4の何れ
か2つを組み合わせた位置に取り付けるようにしても良
い。
【0074】又、排気ポート115aの形状を図15に
示すように上縁が三角形の斜辺を形成する形状とし、通
常の排気タイミングに対して排気タイミングを早めると
ともに、排気ブローダウンを急激に生じさせるようにし
ても良い。この場合、通常の排気タイミングまでは排気
ポート115aの開口面積が徐々に増大し、排気ポート
115aが全開状態にあるときのエンジン性能の低下が
防がれる。
【0075】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、請求項1
記載の発明によれば、請求項1記載の発明によれば、各
掃気ポートからシリンダ内に流入する掃気がシリンダ軸
線を中心とする同一回転方向のスワールを形成するた
め、インジェクタによってシリンダ内に噴射された燃料
はシリンダ内で同一回転方向のスワールを発生する掃気
(新気)と十分混合されることとなり、この結果、均一
な混合気が形成される。
【0076】請求項2記載の発明によれば、スワールの
回転方向に測った排気ポートまでの距離が最も短い掃気
ポートからは掃気がシリンダの燃焼室方向(排気ポート
から遠ざかる方向)を指向して流入するため、該掃気が
排気ポートに到達する時間が遅延され、掃気の排気ポー
トからの吹き抜けが抑制されて高い掃気効率が確保され
る。
【0077】請求項3記載の発明によれば、掃気ポート
からシリンダ内に流入して排気ポートに最も吹き抜けに
くい掃気に乗せて燃料を噴射するようにしたため、燃料
がシリンダ内で掃気(新気)と十分混合されて均一な混
合気が形成される。
【0078】請求項4記載の発明によれば、掃気ポート
からシリンダ内に流入して排気ポートに最も吹き抜けに
くい掃気流に対して対向するように燃料が噴射されるた
め、燃料と掃気との相対速度が大きくなり、燃料の微粒
化が促進される。
【0079】請求項5記載の発明によれば、掃気流に燃
料噴霧を乗せることによって均一な混合気を得ることが
できる請求項4記載の発明の効果と燃料と掃気との相対
速度を高めることによって燃料の微粒化の促進を図るこ
とができる請求項4記載の発明の効果の双方を得ること
ができる。
【0080】請求項6記載の発明によれば、高速時には
掃気ポートからシリンダ内に流入する掃気流によって形
成される強いスワールを利用して燃料の掃気との混合を
促進せしめ、スワールが弱い低速時には燃料を高温であ
るピストンの頂部に積極的に吹き付けてこれの霧化を促
進するとともに、燃料噴霧の排気ポートへの吹き抜けを
効果的に防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る燃料噴射式2サイ
クルエンジンと該2サイクルエンジンを搭載する船外機
の概略構成図である。
【図2】本発明の実施の形態1に係る燃料噴射式2サイ
クルエンジンにおける燃料と空気の流れを示すフローチ
ャートである。
【図3】本発明の実施の形態1に係る燃料噴射式2サイ
クルエンジンの排気系の構成を示す縦断面図である。
【図4】本発明の実施の形態1に係る燃料噴射式2サイ
クルエンジンの部分平面図である。
【図5】本発明の実施の形態1に係る燃料噴射式2サイ
クルエンジンにおける掃気流と燃料噴射方向との関係を
示す模式図(排気通路と掃気通路及びインジェクタをシ
リンダ軸線方向から見た模式図)である。
【図6】本発明の実施の形態1に係る燃料噴射式2サイ
クルエンジンにおけるインジェクタの噴射孔の位置と大
きさを示す図である。
【図7】本発明の実施の形態1に係る燃料噴射式2サイ
クルエンジンの各掃気通路の断面形状を示す断面図であ
る。
【図8】本発明の実施の形態1に係る燃料噴射式2サイ
クルエンジンにおける排気ポートと掃気ポートの開閉タ
イミングと燃料噴射時期及び点火時期との関係を示すタ
イミングチャートである。
【図9】本発明の実施の形態2に係る2サイクルエンジ
ンを搭載する自動二輪車要部(エンジン部分)の側断面
図である。
【図10】本発明の実施の形態2に係る2サイクルエン
ジン上部の縦断面図である。
【図11】本発明の実施の形態2に係る2サイクルエン
ジンにおける排気ポートと掃気ポートに対するインジェ
クタの取付位置と取付角度との関係を示す模式図であ
る。
【図12】本発明の実施の形態2に係る2サイクルエン
ジンにおける排気ポートと掃気ポートに対するインジェ
クタの取付位置と取付角度との関係を示す模式図であ
る。
【図13】本発明の実施の形態2に係る2サイクルエン
ジンにおける排気ポートと掃気ポートに対するインジェ
クタの取付位置と取付角度との関係を示す模式図であ
る。
【図14】本発明の実施の形態2に係る2サイクルエン
ジンにおける排気ポートと掃気ポートに対するインジェ
クタの取付位置と取付角度との関係を示す模式図であ
る。
【図15】排気ポート形状を示す図である。
【符号の説明】
1,101 燃料噴射式2サイクルエンジン 3,103 シリンダボディ 4,104 シリンダ 15,115 排気通路 15a,115a 排気ポート 16〜18,116〜118 掃気通路 16a〜18a,116a〜118a 掃気ポート 22,122 インジェクタ L シリンダ軸線 S 燃焼室 θ1〜θ3 掃気角度
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // F02B 31/02 F02B 31/02 B

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダボディに各気筒について排気通
    路と複数の掃気通路をそれぞれ形成し、シリンダに開口
    する排気ポートと掃気ポートをピストンによって開閉し
    て所要のガス交換を行うとともに、シリンダボディの側
    壁に取り付けられたインジェクタによって燃料をシリン
    ダ内に直接噴射する燃料噴射式2サイクルエンジンにお
    いて、 前記各掃気通路をシリンダ軸線方向から見てその中心線
    がシリンダ軸線を中心とする円に対して接線を成す方向
    に形成し、各掃気ポートからシリンダ内に流入する掃気
    がシリンダ軸線を中心とする同一回転方向のスワールを
    形成するようにしたことを特徴とする燃料噴射式2サイ
    クルエンジン。
  2. 【請求項2】 前記各掃気ポートのシリンダ軸線に対し
    て直角方向から見た燃焼室に向かう掃気角度を互いに異
    ならせるとともに、前記スワールの回転方向に対して前
    記排気ポートに最も近い掃気ポートの掃気角度を最大に
    設定したことを特徴とする請求項1記載の燃料噴射式2
    サイクルエンジン。
  3. 【請求項3】 前記インジェクタを前記スワールの回転
    方向に対して前記排気ポートから最も遠い掃気ポート位
    置に取り付け、その取付角度を燃料噴射方向がスワール
    の回転方向に対して順方向となるように設定したことを
    特徴とする請求項1又は2記載の燃料噴射式2サイクル
    エンジン。
  4. 【請求項4】 前記インジェクタを前記スワールの回転
    方向に対して前記排気ポートから最も遠い掃気ポートか
    らの掃気流に燃料噴射方向が対向する位置に所定角度で
    取り付けたことを特徴とする請求項1又は2記載の燃料
    噴射式2サイクルエンジン。
  5. 【請求項5】 前記インジェクタを前記スワールの回転
    方向に対して前記排気ポートから最も遠い掃気ポートの
    近傍位置に、該掃気ポートからの掃気流に対して燃料噴
    射方向が略直交する角度で取り付けたことを特徴とする
    請求項1又は2記載の燃料噴射式2サイクルエンジン。
  6. 【請求項6】 前記掃気ポートを前記排気ポートの両側
    と同排気ポートに対向する位置にそれぞれ開口せしめる
    とともに、前記インジェクタを排気ポートに対向する位
    置に、燃料噴射方向が排気ポートに向かう角度で取り付
    けたことを特徴とする請求項1又は2記載の燃料噴射式
    2サイクルエンジン。
JP9146696A 1996-04-12 1996-04-12 燃料噴射式2サイクルエンジン Pending JPH09280060A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100415343C (zh) * 2005-03-16 2008-09-03 日矿金属株式会社 废气清洗冷却塔
JP6035441B1 (ja) * 2015-09-15 2016-11-30 幸徳 川本 内燃機関
CN112196663A (zh) * 2020-09-07 2021-01-08 清华大学 一种二冲程柴油机燃烧系统及包含该系统的柴油机

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CN100415343C (zh) * 2005-03-16 2008-09-03 日矿金属株式会社 废气清洗冷却塔
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