JPH09279241A - 角形鋼管の製造方法 - Google Patents

角形鋼管の製造方法

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JPH09279241A
JPH09279241A JP9065096A JP9065096A JPH09279241A JP H09279241 A JPH09279241 A JP H09279241A JP 9065096 A JP9065096 A JP 9065096A JP 9065096 A JP9065096 A JP 9065096A JP H09279241 A JPH09279241 A JP H09279241A
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forming
tube
hot
square
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JP9065096A
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Hiroshi Nakajima
拓 中島
Norio Nakajima
教雄 中島
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NAKAJIMA KOKAN KK
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NAKAJIMA KOKAN KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱間成形により製造した角形鋼管は、冷間成
形により製造した角形鋼管に対して、角部およびシーム
溶接部の降伏強さや延性など多数の面で好適なものにな
る。建築物は高層化や大形化し、耐震構造の必要性など
から、より丈夫で粘りのある角形鋼管(建築用の柱材)
が要望されている。 【解決手段】 熱間成形により製造した角形鋼管は、冷
間成形により製造した角形鋼管に対比して、角部および
シーム溶接部の降伏強さや延性など多数の面で好適かつ
高品質なものになる。しかも、素材である熱間圧延鋼材
1に含有される所定値の化学成分によって、より丈夫で
粘りのある角形鋼管6となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば建築用の
柱材に使用される正方体形状や直方体形状などの大径の
角形鋼管を製造する際に使用される角形鋼管の製造方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、建築用の柱材などに使用される大
径の角形鋼管は、たとえば特公昭58−13245 号公報に見
られる製造方法で得られていた。すなわち、この従来方
法は、一枚の厚肉鋼板を長さ方向に移送して両側の開先
加工を行ったのち、プレスにて、角形鋼管の四隅に相当
する部分を曲げ加工して角形鋼管近似の形状に成形し、
次いで近似角形鋼管を複数段の成形ロールに通して角形
鋼管形状に成形しつつ、開先突き合わせ面を順次仮付け
溶接し、そして開先部の内外面を自動溶接によって溶接
したのち、歪み取りを行うことで、大径の角形鋼管を得
ている。
【0003】しかし、上記した冷間成形により製造され
た角形鋼管は、角部やシーム溶接部の硬さが平板部(母
材)に比べてかなり高い値となるため、角部やシーム溶
接部のおいて降伏強さが増大し、延性の低下をきたすこ
とになり、以て機械的性質が不均一で残留応力が発生し
ていることから、切削加工などを容易に行えず、特に角
部は硬くて脆い性質のものになっている。
【0004】そこで最近では、大径の角形鋼管に見合う
所定の径、板厚、長さの丸形鋼管を原管として、この原
管を加熱炉で加熱し、次いで加熱した原管を丸形鋼管成
形ミルで熱間成形して精製原管とし、そして精製原管を
角形鋼管成形ミルで熱間成形して角形鋼管を製造するこ
とが提供されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の熱間成形により
製造された角形鋼管は、冷間成形により製造された角形
鋼管に対して、角部およびシーム溶接部の降伏強さや延
性など多数の面で好適なものになる。しかし近年、建築
物は高層化や大形化するとともに、耐震構造の必要性な
どから、より丈夫で粘りのある角形鋼管(建築用の柱
材)が要望されている。
【0006】そこで本発明の請求項1の発明は、熱間成
形による好適な面を維持し、しかも、より丈夫で粘りの
ある角形鋼管を製造し得る角形鋼管の製造方法を提供す
ることを目的としたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、本発明の角形鋼管の製造方法は、化学成分とし
て、C;0.12〜0.18%、Si;0.10〜0.55%、Mn;0.
65〜1.50%、P;0.02%以下、S;0.015 %以下、Ce
g;0.36%以下、Pcm;0.29%以下、RA;17〜26%
を含み、残部がFeおよび不可避的不純物からなる熱間
圧延鋼材を素材として、冷間成形により原管を成形し、
この原管をA3 変態点以上に加熱したのち、熱間成形し
て角形鋼管を得ることを特徴としたものである。
【0008】ここで鋼材は、コイル状に巻かれた鋼帯や
切断された所定寸法の鋼板であり、また原管は、丸形鋼
管や角形鋼管である。したがって請求項1の発明による
と、熱間成形により製造された角形鋼管は、冷間成形に
より製造された角形鋼管に対して、角部およびシーム溶
接部の降伏強さや延性など多数の面で好適なものにな
る。しかも、素材である熱間圧延鋼材に含有される所定
値の化学成分によって、より丈夫で粘りのある角形鋼管
にし得る。
【0009】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を図
に基づいて説明する。たとえば大径の四角形鋼管を製造
するに当たり、この四角形鋼管(最終製品)に見合う所
定の板厚、長さの素材、すなわち熱間圧延鋼材1が、コ
イル(ロール)状で準備される。ここで熱間圧延鋼材1
は、化学成分として、C;0.12〜0.18%、Si;0.10〜
0.55%、Mn;0.65〜1.50%、P;0.02%以下、S;0.
015 %以下、Ceg;0.36%以下、Pcm;0.29%以
下、RA;17〜26%を含み、残部がFeおよび不可避的
不純物からなる。そして熱間圧延鋼材1は、たとえば全
連続式や半連続式の圧延ラインにおいて熱間圧延成形す
ることで得られ、その際に圧延ラインで制御圧延を行わ
ない方式で熱間圧延成形される。
【0010】ここで、化学成分の数値は次のようにして
設定された。すなわち、Cについては、あまり高いと硬
度が高くなり、靱性が悪くなるため、0.12〜0.18%とし
た。SiもCと同様に、あまり高いと硬度が高くなり、
靱性が悪くなるため、0.10〜0.55%とした。Mnについ
ては、強度に必要なため、0.65〜1.50%とした。
【0011】なお、Nb,V,Ti,Bについては、冷
間成形用では強度を高くするためにいずれも用いられて
いるが、熱間成形の場合はA3 変態点以上に再加熱する
ため析出強化の利点がなくなる。このため再加熱による
悪影響が比較的に少ないNb以外は用いられない。
【0012】上記のCeg(炭素当量)、Pcm(溶接
割れ感受性組成)、RA(電気抵抗値)の数値は、以下
の式により得られる。
【数1】 このように熱間圧延成形で得られたコイル状の熱間圧延
鋼材1は、ピンチローラなどからなる巻き戻し装置10に
より巻き戻されたのち、レベリング装置11により平らに
矯正される。そして熱間圧延鋼材1の巻き戻し先端部分
のみ切断装置12により切断除去される。このように巻き
戻されて連続移動される熱間圧延鋼材1は、トリミング
装置13により両側部分が切断除去され、以て四角形鋼管
の展開した幅寸法よりも広い寸法幅にされる。次いで熱
間圧延鋼材1は、プリフォーム装置14によって緩やかな
R状に成形されたのち、ブレークダウン装置15によって
徐々にU字状に成形される。
【0013】このU字状の熱間圧延鋼材1は、クラスタ
ー装置16において、その上部の一対の垂直板部分が内側
へと曲げ成形される。そしてフィンパス装置17によって
徐々に円管状に成形され、以て一対の側縁間が当接され
た円形中空状鋼管2がプレス成形される。この円形中空
状鋼管2は高周波抵抗溶接機18に入り、加熱による溶融
方式の溶接が施工されたのち、切削装置19により外面ビ
ートが切削され、以てシーム溶接部3を有する円形状の
中空鋼管(原管)4が製作される。
【0014】このようにして製作された中空鋼管4は、
複数台(二台)のサイザー装置20に入り、それぞれ複数
のつづみ形ロール21などを介して真円に近づくように成
形(矯正)される。引き続いて中空鋼管4は、角形鋼管
成形ミル(スケアリング機)22に搬入される。この角形
鋼管成形ミル22は複数台(五台)であって、それぞれ複
数のつづみ形ロール23などを介して冷間成形が徐々に行
われ、以て四角形状の多角中空鋼管(原管)5が成形さ
れる。
【0015】その際に多角中空鋼管5は、最終の四角形
鋼管を得たとき、シーム溶接部3を常に平板部の中央付
近に存在させる位置となるように冷間成形される。そし
て冷間成形された多角中空鋼管5は、前述したように四
角形鋼管の展開した幅寸法よりも広い寸法幅の熱間圧延
鋼材1が使用されていることから、その各平板部5Aの
幅寸法W1 は最終製品(後述する。)の平板部の幅寸法
よりも広い寸法となる。また角部5Bの曲率半径R1
最終製品の角部の曲率半径よりも大きく成形される。
【0016】このようにして製作された多角中空鋼管5
は、大曲り矯正装置(タークスヘッド)24において大曲
りが直されたのち、ミーリング方式の走行切断装置25に
よって所定の長さに切断される。そして多角中空鋼管5
は、引き続いて直接に、または別の場所にストレージさ
れたのち運搬されて、搬入床26上に渡される。ここで搬
入床26はコンベヤ形式であって、複数本の多角中空鋼管
5を平行させて支持し、そして長さ方向に対して横方向
へと搬送させる。搬入床26の終端部に搬送された多角中
空鋼管5は、加熱炉27に搬入されて長さ方向に搬送さ
れ、その搬送中に、A3 変態点以上に高温加熱Aされ
る。
【0017】所定の温度に加熱された多角中空鋼管5
は、加熱炉27から搬出され、そして前段角形鋼管成形ミ
ル28に搬入される。この前段角形鋼管成形ミル28では、
複数のつづみ形ロール29などを介して熱間成形(成形温
度、A3 変態点以上)を行うもので、多角中空鋼管5に
対して前段の絞り成形が行われる。次いで多角中空鋼管
5は、後段角形鋼管成形ミル30に搬入される。この後段
角形鋼管成形ミル30では、複数の平形ロール31などを介
して熱間成形(成形温度、A3 変態点以上)を行うもの
で、多角中空鋼管5に対して後段(最終段)の絞り成形
が行われ、以て所定寸法の大径の四角形鋼管(角形鋼
管)6が熱間成形される。
【0018】このように多角中空鋼管5に対して、前段
角形鋼管成形ミル28や後段角形鋼管成形ミル30による複
数段の絞り成形(または単数段の絞り成形)を行うこと
により、最終製品である四角形鋼管6を製作し得る。そ
の際に、前述した絞り成形によって、四角形鋼管6にお
ける平板部6Aの幅寸法Wは、多角中空鋼管5の幅寸法
1 に対して狭く、すなわちW<W1 となるように成形
され、また角部6Bの曲率半径Rは、多角中空鋼管5の
角部5Bの曲率半径R1 に対して小さく、すなわちR<
1 となるように成形される。
【0019】前述したように、角形鋼管成形装置22によ
り、角部5Bの曲率半径R1 が四角形鋼管(最終製品)
6の角部6Bの曲率半径Rよりも大きい寸法に成形され
ることで、中空鋼管4から多角中空鋼管5への冷間成形
を無理なく容易に行える。また高温加熱Aにより、その
材質(分子配列)が元に戻っている多角中空鋼管5を、
幅寸法Wを狭くかつ角部6Bの曲率半径Rを小さくする
ように、熱間で絞り成形することで、材質を変えること
なく断面係数の高い最終製品、すなわち四角形鋼管6が
得られる。
【0020】さらに熱間の絞り成形によって、四角形鋼
管6の先端部から後端部まで完全またはほぼ完全に成形
されることになり、したがって後工程における先端部や
後端部の切断除去は、不要にまたは短い寸法で行われ、
歩留まりが良いものになる。また熱間成形直後の四角形
鋼管6は、各平板部6Aが直状面となり、そして角部の
Rはシャープとなって、断面係数が高くなる。
【0021】なお前後の角形鋼管成形ミル28,30の周辺
で、必要する箇所(前段角形鋼管成形ミル28の前、両角
形鋼管成形ミル28,30の間、後段角形鋼管成形ミル30の
後などの単数箇所または複数箇所)には、必要とする数
のデスケーラー装置32が設けられている。このデスケー
ラー装置32は、四角形鋼管6などに対して水圧をかけた
水を噴射するもので、この水噴射によりミルスケールな
どを除去し、表面肌を良くし得る。
【0022】次いで熱間成形された四角形鋼管6は冷却
床33に受け取られる。この冷却床33はコンベヤ形式であ
って、複数本の四角形鋼管6を平行させて支持し、そし
て長さ方向に対して横方向へと搬送させる。この冷却床
33での搬送中に、四角形鋼管6は空冷形式で放熱B、す
なわち徐冷される。
【0023】冷却床33での四角形鋼管6群の搬送は、隣
接した四角形鋼管6の間を離した状態で、または隣接し
た四角形鋼管6どうしを接触させ両側よりクランプした
状態で行われる。これにより四角形鋼管6は、同じ雰囲
気温度下で徐冷されることになり、以て冷却時の曲がり
を少なくし得る。冷却床33の終端に達した四角形鋼管6
は、図示していない先端切断装置、後端切断装置、洗浄
装置、防錆装置へと搬送され、それぞれで処理されたの
ち、製品としてストレージされる。
【0024】上記のようにして、熱間成形により製造さ
れた四角形鋼管6は、冷間成形により製造された角形鋼
管に対して、角部5Bおよびシーム溶接部3の降伏強さ
や延性など多数の面で好適なものになる。しかも、素材
である熱間圧延鋼材1に含有される所定値の化学成分に
よって、より丈夫で粘りのある四角形鋼管6にし得る。
【0025】実施例.I 本発明を、JISG−3136SN400B材に該当す
る鋼材に適用した場合で、熱間圧延鋼材1は、化学成分
として、C;0.14〜0.18%、Si;0.10〜0.30%、M
n;0.65〜1.00%、P;0.02%以下、S;0.015 %以
下、Ceg;0.36%以下、Pcm;0.26%以下、RM;
17〜20.5%を含み、残部がFeおよび不可避的不純物か
らなる。
【0026】なお、Nb,V,Ti,Bについては、冷
間成形用では強度を高くするためにいずれも用いられて
いるが、熱間成形の場合はA3 変態点以上に再加熱する
ため析出強化の利点がなくなることから、省略した。
【0027】JISG−3136SN400B材に該当
する鋼材に適用した場合での複数の実施例の結果が表1
に示されている。この場合に数値としては、降伏点(ま
たは耐力)は235 〜355 N/mm2 、引張強さは400 〜51
0 N/mm2 、伸びは22%以上、降伏比は80%以下であ
り、丈夫で粘りのある角形鋼管を提供し得る。なおサイ
ズとしては、350 mm角〜400 mm角×16mm板厚が採用され
た。
【0028】
【表1】
【0029】表1の番号50〜55に示されるように、その
化学成分を設定値の範囲内とした熱間圧延鋼材を素材と
して、熱間成形により製造された角形鋼管の機械的性質
は、全て好ましい数値が得られた。
【0030】実施例.II 本発明を、JISG−3136SN400B材に該当す
る鋼材に適用した場合で、熱間圧延鋼材1は、化学成分
として、C;0.12〜0.17%、Si;0.30〜0.55%、M
n;1.10〜1.50%、P;0.02%以下、S;0.015 %以
下、Ceg;0.44%以下、Pcm;0.29%以下、RM;
22〜26%を含むとともに、Nbを含み、残部がFeおよ
び不可避的不純物からなる。なお、Nbについては、再
加熱による悪影響が比較的に少ないために用いた。
【0031】JISG−3136SN400B材に該当
する鋼材に適用した場合での複数の実施例の結果が表2
に示されている。この場合に数値としては、降伏点(ま
たは耐力)は325 〜445 N/mm2 、引張強さは490 〜61
0 N/mm2 、伸びは21%以上、降伏比は80%以下であ
り、丈夫で粘りのある角形鋼管を提供し得る。なおサイ
ズとしては、350 mm角〜500 mm角×12〜22mm板厚が採用
された。
【0032】
【表2】
【0033】表2の番号60〜62に示されるように、その
化学成分を設定値の範囲内とした熱間圧延鋼材を素材と
して、熱間成形により製造された角形鋼管の機械的性質
は、全て好ましい数値が得られた。
【0034】その反面、番号63に示されるように、Cが
0.17%以上、Siが0.30%以下の場合、降伏点が445 N
/mm2 以上となり、好ましくない数値となった。また番
号64に示されるように、Siが0.30%以下の場合、降伏
点が445 N/mm2 以上、伸びが21%以下となり、好まし
くない数値となった。そして番号65に示されるように、
Siが0.30%以下の場合、降伏点が445 N/mm2 以上、
降伏比が80%以上となり、好ましくない数値となった。
【0035】さらに番号66に示されるようにMnが1.10
%以下や、番号67に示されるようにSiが0.30%以下の
場合、引張強さが490 N/mm2 以下となり、好ましくな
い数値となった。しかも番号68,69に示されるように、
Siが0.30%以下でかつMnが1.10%以下の場合、降伏
比が80%以上となり、好ましくない数値となった。
【0036】上記した実施の形態では、コイル状に巻か
れている熱間圧延鋼材1を素材としているが、これは四
角形鋼管(最終製品)6に見合う所定の板厚、長さで、
かつ四角形鋼管の展開した幅寸法よりも広い寸法幅の平
板素材、すなわち熱間圧延された鋼板を使用してもよ
い。その際に、予め開先の形成を行ってもよい。
【0037】上記した実施の形態では、一箇所が開放さ
れた円形中空状鋼管2に対して溶接施工することで中空
鋼管4を成形しているが、これは一対の断面半円状部材
(複数の分割円弧状部材)を合わせ、二箇所(複数箇
所)にシーム溶接部3が存在するように溶接施工するこ
とで、中空鋼管4を成形してもよい。
【0038】上記した実施の形態では、高周波抵抗溶接
機18により、円形中空状鋼管2に対して加熱による溶融
方式の溶接が施工されているが、これは円形中空状鋼管
2に対して、仮付け溶接が施工され、次いで内面溶接が
施工されたのち、外面溶接が施工される溶接方式でもよ
く、また外面溶接が施工されたのち、内面溶接が施工さ
れる溶接方式でもよく、そして内外の溶接を同時に施工
する溶接方式でもよく、さらには仮付け溶接を省略した
溶接方式でもよい。
【0039】上記した実施の形態では、中空鋼管4から
多角中空鋼管5への冷間成形を、一段の角形鋼管成形ミ
ル22により行っているが、これは複数段の角形鋼管成形
ミル22により行ってもよい。また前述したように平板素
材、すなわち熱間圧延された鋼板を使用する場合、四箇
所(複数箇所)をプレス成形することで四角形状の多角
中空状鋼管への冷間成形を行ってもよく、このとき、多
角中空状鋼管の角形状は、六角形状、八角形状、十角形
状など任意に調整し得る。
【0040】上記した実施の形態では、前段角形鋼管成
形ミル28と後段角形鋼管成形ミル30とにより、前後二段
で絞りながら熱間成形しているが、これは一方のみによ
り絞りながら熱間成形してもよく、また二段以上の多数
段で絞りながら熱間成形してもよい。
【0041】上記した実施の形態では、原管として多角
中空鋼管5が示されているが、これは丸形中空鋼管であ
ってもよい。
【0042】
【発明の効果】上記した本発明の請求項1によると、熱
間成形により製造された角形鋼管は、冷間成形により製
造された角形鋼管に対して、角部およびシーム溶接部の
降伏強さや延性など多数の面で好適かつ高品質なものに
できる。しかも、素材である熱間圧延鋼材に含有される
所定値の化学成分によって、より丈夫で粘りがあり、建
築物の柱材として最適の性質を持った角形鋼管を提供で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示し、角形鋼管の製造方
法における工程斜視図である。
【図2】同角形鋼管の製造方法における原管成形までの
工程説明図である。
【図3】同角形鋼管の製造方法における原管成形後の工
程説明図である。
【符号の説明】
1 熱間圧延鋼材(素材) 3 シーム溶接部 4 中空鋼管 5 多角中空鋼管(原管) 6 四角形鋼管(角形鋼管) 10 巻き戻し装置 11 レベリング装置 12 切断装置 13 トリミング装置 14 プリフォーム装置 15 ブレークダウン装置 16 クラスター装置 17 フィンパス装置 18 高周波抵抗溶接機 19 切削装置 20 サイザー装置 22 角形鋼管成形ミル 24 大曲り矯正装置 25 走行切断装置 27 加熱炉 28 前段角形鋼管成形ミル 30 後段角形鋼管成形ミル A 高温加熱
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C22C 38/04 C22C 38/04

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 化学成分として、C;0.12〜0.18%、S
    i;0.10〜0.55%、Mn;0.65〜1.50%、P;0.02%以
    下、S;0.015 %以下、Ceg;0.36%以下、Pcm;
    0.29%以下、RA;17〜26%を含み、残部がFeおよび
    不可避的不純物からなる熱間圧延鋼材を素材として、冷
    間成形により原管を成形し、この原管をA3 変態点以上
    に加熱したのち、熱間成形して角形鋼管を得ることを特
    徴とする角形鋼管の製造方法。
JP9065096A 1996-04-12 1996-04-12 角形鋼管の製造方法 Pending JPH09279241A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004130388A (ja) * 1999-11-17 2004-04-30 Nakajima Steel Pipe Co Ltd 鋼管柱の製造方法
CN103286165A (zh) * 2013-03-29 2013-09-11 常州钢劲型钢有限公司 单缝方形钢管封闭、矫直整形机生产线
CN110524257A (zh) * 2019-08-28 2019-12-03 张振亮 一种方管材生产装置

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