JPH09278552A - 窯炉用火炎溶射材料 - Google Patents

窯炉用火炎溶射材料

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JPH09278552A
JPH09278552A JP8115259A JP11525996A JPH09278552A JP H09278552 A JPH09278552 A JP H09278552A JP 8115259 A JP8115259 A JP 8115259A JP 11525996 A JP11525996 A JP 11525996A JP H09278552 A JPH09278552 A JP H09278552A
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JP
Japan
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flame
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dolomite
magnesite
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Withdrawn
Application number
JP8115259A
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English (en)
Inventor
Naoki Hirai
直樹 平井
Yorinori Mikami
頼儀 三上
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塩基性溶射材の耐食性を損なうことなく、施
工体の耐スポール性を向上させる。 【解決手段】 塩基性耐火物を主成分とする火炎溶射材
料において、粒径が10〜100μmの粒子が90重量
%以上であり、化学成分で、(1)炭酸マグネシウムを
80重量%以上含有するマグネサイト、または(2)炭
酸カルシウムを80重量%以上含有するカルサイト、ま
たは(3)炭酸カルシウムと炭酸マグネシウムとを合わ
せて80重量%以上含有するドロマイトを、(1)
(2)(3)のうち1種または2種以上の合計が火炎溶
射材料全体を100重量部として50重量部以下となる
ように配合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄鋼製造プロセス
で用いられる窯炉の補修用として用いられる火炎溶射材
料に関する。
【0002】
【従来の技術】窯炉の熱間補修方法として火炎溶射法が
用いられている。溶射材料に用いられる耐火物粉末の成
分としては、転炉ではMgO−スラグ質、MgO−Ca
O−スラグ質の溶射材料が用いられており、例えば特公
昭56−23950号公報、特公昭60−53273号
公報ではマグネシアクリンカーにスラグを添加した材質
が、特公平2−40024号公報ではマグネシアクリン
カーと石灰クリンカーとスラグからなる材質が開示され
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の溶射施工は接着
性(被補修面への接着強度)を重視し、材料が十分溶融
する成分系を用いた。十分溶融した組織は緻密となり耐
食性に優れる。しかしながらMgO−スラグ質、MgO
−CaO−スラグ質などの塩基性の溶射材料ではあまり
緻密な組織になると耐スポール性が低下する。本発明
は、塩基性溶射材の耐食性を損なうことなく、施工体の
耐スポール性を向上させることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
めに、本発明は、塩基性耐火物を主成分とする火炎溶射
材料において、粒径が10〜100μmの粒子が90重
量%以上であり、化学成分で、(1)炭酸マグネシウム
を80重量%以上含有するマグネサイト、または(2)
炭酸カルシウムを80重量%以上含有するカルサイト、
または(3)炭酸カルシウムと炭酸マグネシウムとを合
わせて80重量%以上含有するドロマイトを、(1)
(2)(3)のうち1種または2種以上の合計が火炎溶
射材料全体を100重量部として50重量部以下となる
ように配合した窯炉用火炎溶射材料を提供する。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の塩基性耐火物を主成分と
する火炎溶射材料は、MgOやCaOなどの塩基性化合
物を主成分とする鉱物を原料とする火炎溶射材料であ
り、例えばMgO−スラグ質、MgO−CaO−スラグ
質の火炎溶射材料である。
【0006】本発明は前記塩基性耐火物を主成分とする
火炎溶射材料の溶射施工体の耐スポール性を向上させる
ために、従来緻密であった溶射組織に気孔または微小な
き裂を導入することを図る。
【0007】即ち化学成分で、(1)炭酸マグネシウム
(MgCO3) を80重量%以上含有するマグネサイト
(菱苔土鉱)、または(2)炭酸カルシウム(CaCO
3)を80重量%以上含有するカルサイト(生石灰
鉱)、または(3)炭酸カルシウムと炭酸マグネシウム
とを合わせて80重量%以上含有するドロマイト(苦灰
鉱)を配合する。
【0008】炭酸マグネシウムは大気中約600℃以
上、炭酸カルシウムは大気中約900℃以上で、二酸化
炭素(CO2) と各々マグネシア(MgO)、カルシア
(CaO)に分解し、多孔質組織となる。従ってこの分
解反応は溶射温度で十分起こりうるため、溶射原料とし
て前記マグネサイト、カルサイト、ドロマイトを用いる
と、溶射中に多孔質化した状態で溶射施工体中に均一に
取込まれ、溶射組織に気孔または微小なき裂を導入する
ことができる。
【0009】しかしながらSiO2 などの不純物が多い
マグネサイト、カルサイト、ドロマイトを用いると、溶
射施工中に不純物が溶融し、分解反応によって生じた気
孔または微小なき裂を低減させるため、本発明で用いる
マグネサイト、カルサイト、ドロマイトの純度は80重
量%以上とする。より純度の高い原料を用いると溶融し
にくくなるが、分解反応によって生じたき裂で粉化して
微細な粒子となり、溶融物に取り込まれやすく溶射施工
体に均一に分散しやすくなるため、付着性への影響はな
い。
【0010】本発明で用いるマグネサイト、カルサイ
ト、ドロマイトは、粒径が10〜100μmの粒子を9
0重量%以上含有した粉末である。溶射材料は従来より
500μm以下であるが、粒径が10μmより小さいと
気孔の生成が十分でなく耐スポール性向上効果があまり
期待できない。また100μmを越えると溶射中に充分
な分解が起こらず、施工体中で発泡して組織が劣化す
る。
【0011】本発明でのマグネサイト、カルサイト、ド
ロマイトの火炎溶射材料への配合量は火炎溶射材料全体
を100重量部として50重量部以下である。前記鉱物
はCO2 の分解によって重量が減少するため、配合量5
0重量部の場合に施工体中に残る分解後の酸化物の含有
量としては約30重量%となる。気孔を内在する組織が
30重量%より多くなると、即ち前記鉱物を50重量部
より多く配合すると、施工体中の気孔が耐食性を低下さ
せる。なお配合量が5重量部未満の場合には、耐スポ−
ル性向上効果は小さく、配合の意義は小さい。従って好
ましくは5重量部以上、50重量部以下である。
【0012】また塩基性溶射材料のMgO、CaO原料
は空気中の水分によって水和物を生じ流動性が低下する
問題があったが、炭酸塩化合物を用いることによって水
和物の生成が抑制される。
【0013】
【実施例】本発明の実施例及び比較例を表1、表2に示
す。実施例1〜5は本発明の例であり、比較例6は代表
的な従来材、比較例7〜14は本発明の範囲から外れた
例である。
【0014】
【表1】
【0015】
【表2】
【0016】本発明の溶射材料は塩基性耐火物を主成分
とし、比較例6に示すようにマグネシア、カルシア及び
スラグを基本成分とした。また用いた原料の粒度は全て
200μm以下とした。用いたマグネサイト、カルサイ
ト及びドロマイト中の各々炭酸マグネシウム成分、炭酸
カルシウム成分及び、マグネシアとカルシアを40:6
0で含有するとした炭酸マグネシウム−炭酸カルシム混
合成分の含有量を表示の純度で示す。また用いたマグネ
サイト、カルサイト及びドロマイト原料粉末中の100
〜10μm粒の含有量も示す。
【0017】比較例9は10μm以下が40重量%を超
えるマグネサイト粉末、比較例10は100μm以上が
20重量%を超えるマグネサイト粉末、比較例13は1
0μm以下が60重量%を超えるドロマイト粉末、比較
例14は100μm以上が50重量%を超えるドロマイ
ト粉末を用いた。各溶射材料は表に示すマグネサイト、
カルサイト及びドロマイトの配合重量%とベース原料を
混合して製造した。
【0018】溶射施工は溶射火炎を用い、1200℃程
度に表面を予熱したマグクロ質れんがに行った。付着率
はれんがに付着した重量と溶射重量から求めた。溶損指
数は溶射施工体の中心部に転炉スラグを吹き付け、溶損
した面積を求め、比較例6を100としたときの面積比
で表した。従って数値が小さいほど耐食性に優れる。耐
スポール性指数は、溶射施工後に施工体温度を500℃
まで自然放冷し、再び溶射火炎によって1700℃まで
加熱する操作を繰り返しながら、表面き裂の総長さを目
視で評価し、比較例6を100としたときの長さ比で表
した。従って数値が小さいほど耐スポール性に優れる。
【0019】実施例1〜5の付着率、耐食性(溶損指
数)、耐スポール性は何れも比較例6と同等か優れた。
マグネサイト、カルサイト及びドロマイトを単独で配合
する実施例1〜3でも、複合して配合する実施例4、5
でも良いが、マグネサイトを配合する場合に若干特性が
優れた。
【0020】比較例7はマグネサイトの純度が低くスラ
グに溶解しやすいため、付着性は向上するものの、耐食
性が低下し、緻密化のため耐スポール性も若干低下し
た。比較例8はマグネサイトの配合量を過剰にした例
で、気孔が増えて耐スポール性は向上するものの、逆に
気孔からのスラグ浸潤によって耐食性が低下した。
【0021】比較例9はマグネサイトの10μm以下が
40重量%以上含まれる原料を使用し、微粉が多いため
に付着率は低下し、施工体中のMgO濃度が低下するこ
とで耐食性が低下、また微粉が多いため生成した気孔の
効果が充分でなく耐スポール性が低下した。
【0022】比較例10はマグネサイトの100μm以
上が20重量%以上含まれる原料を使用した例で、比較
的粗粒が多いため耐スポール性は維持できるものの、付
着率が若干低下して耐食性に劣った。
【0023】比較例11はドロマイトの純度が低くスラ
グに溶解しやすいため、付着性は向上するものの、緻密
化のため耐スポール性が低下し、耐食性も若干低下し
た。比較例12はドロマイトの配合量を過剰にした例
で、気孔が増えて耐スポール性が向上し、付着率も良
く、若干スラグに溶解しやすいこと以外は従来材なみの
特性に迫るものであった。
【0024】比較例13はドロマイトの10μm以下が
60重量%以上含まれる原料を使用し、微粉が多いため
に発塵損失で付着率および耐食性が低下、また微粒が多
いため生成した気孔の効果が充分でなく耐スポール性が
低下した。比較例14はドロマイトの100μm以上が
50重量%以上含まれる原料を使用した例で、比較的粗
粒が多いため耐スポール性は維持できるものの、付着率
が若干低下して耐食性に劣った。
【0025】
【発明の効果】塩基性溶射材料の高耐食性を損なうこと
なく、耐スポール性を向上させ、溶射補修の寿命延長が
図れた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塩基性耐火物を主成分とする火炎溶射材
    料において、粒径が10〜100μmの粒子が90重量
    %以上であり、化学成分で、(1)炭酸マグネシウムを
    80重量%以上含有するマグネサイト、または(2)炭
    酸カルシウムを80重量%以上含有するカルサイト、ま
    たは(3)炭酸カルシウムと炭酸マグネシウムとを合わ
    せて80重量%以上含有するドロマイトを、(1)
    (2)(3)のうち1種または2種以上の合計が火炎溶
    射材料全体を100重量部として50重量部以下となる
    ように配合したことを特徴とする窯炉用火炎溶射材料。
JP8115259A 1996-04-15 1996-04-15 窯炉用火炎溶射材料 Withdrawn JPH09278552A (ja)

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JP8115259A JPH09278552A (ja) 1996-04-15 1996-04-15 窯炉用火炎溶射材料

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ID=14658255

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006151771A (ja) * 2004-11-30 2006-06-15 Kurosaki Harima Corp 工業窯炉補修用溶射材
KR100805730B1 (ko) * 2006-08-30 2008-02-21 주식회사 포스코 청정강 제조용 염기성 코팅재 내화 조성물의 사용방법
JP2012201512A (ja) * 2011-03-23 2012-10-22 Kurosaki Harima Corp 炭素含有耐火物
CN110272288A (zh) * 2018-03-16 2019-09-24 焦作诺尔曼炉业有限公司 一种高温设备或容器用涂抹料及其制备方法

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JP2006151771A (ja) * 2004-11-30 2006-06-15 Kurosaki Harima Corp 工業窯炉補修用溶射材
KR100805730B1 (ko) * 2006-08-30 2008-02-21 주식회사 포스코 청정강 제조용 염기성 코팅재 내화 조성물의 사용방법
JP2012201512A (ja) * 2011-03-23 2012-10-22 Kurosaki Harima Corp 炭素含有耐火物
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Effective date: 20030701