JPH09277724A - 画像の形成されたohpシート - Google Patents
画像の形成されたohpシートInfo
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- JPH09277724A JPH09277724A JP8118204A JP11820496A JPH09277724A JP H09277724 A JPH09277724 A JP H09277724A JP 8118204 A JP8118204 A JP 8118204A JP 11820496 A JP11820496 A JP 11820496A JP H09277724 A JPH09277724 A JP H09277724A
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Abstract
ハイライト部等を、鮮明でコントラストのある画像とし
て見易くする。 【解決手段】 透明基材上に少なくとも透明受容層を有
し、該透明受容層に昇華性染料による画像が形成された
OHPシートにおいて、形成された画像のうち、マゼン
タ画像の濁度をマゼンタ成分の濃度が0.5以下のとき
に、20〜30%とする。また、シアン画像の濁度はシ
アン成分の濃度が0.5以下のときに、30〜40%と
する。
Description
ヘッドプロジェクタ)シートに関し、特に形成された画
像が鮮明でコントラストのあるOHPシートに関する。
は、例えば、基材フィルムの片面に昇華性染料とバイン
ダー樹脂とからなる染料層が形成された熱転写シート
と、白色発泡フィルムの基材上に受容層を形成した熱転
写受像シートとを用い、これらを重ね合わせて熱転写シ
ートの背面からサーマルヘッドで加熱し、熱転写受像シ
ートの受容層に昇華性染料による画像を形成している。
トに画像を形成する場合、通常の熱転写シートを用いて
画像を形成すると、全体的に白っぽい薄い画像となって
しまう。これは、OHPシートがPET(ポリエチレン
テレフタレート)フィルムを基材として用いているた
め、基材のクッション性が低いために印字時の熱転写シ
ートとの密着が悪く、染料移行が不充分となり、形成し
た画像の濃度が低くなることが原因と思われる。特に、
濃度の低いハイライト部で、この現象が顕著であった。
このため、画像の形成されたOHPシートを投影機(O
HP)で投影すると、鮮明な画像が得られなかった。
形成されたOHPシートは、特に、形成された画像のマ
ゼンタ画像部分、或いはシアン画像部分について、その
ハイライト部となる濃度領域で、純粋なマゼンタ色或い
はシアン色等とせずに、わざと他の色成分も有する様に
して、他の色成分の含有度合いともいえる濁度を特定範
囲とすることで、白っぽさを解消し、鮮明が画像が得ら
れる様にした。具体的には、マゼンタ画像部分はマゼン
タ成分の濃度が0.5以下の場合にマゼンタの濁度を2
0〜35%とする。また、シアン画像部分はシアン成分
の濃度が0.5以下の場合にシアンの濁度を30〜40
%とする。
ートの実施形態を説明する。濁度とは、色彩の濁り具合
を表す数値で、濁度が高いと見た目に濁りがある暗めの
色となり、濁度が低いと透明性の高い透き通った色とな
る。また、「濁度」は「濁り」といわれているものであ
る。OHPシートに形成した画像の濁度が特定の値以上
になると、例えば濃度が低くても、見た目に鮮明でコン
トラストのある画像となる。OHPシートはクッション
性が低いために、画像の濃度を上げるのは困難である
が、画像の濃度を上げなくて、濁度の高い画像を形成す
ることによって、OHPにて投影した時に鮮明でコント
ラストを有する画像を形成することができる。本発明で
は、画像のコントラストに影響の大きい色であるマゼン
タ及びシアン画像の濁度を規定することにより、OHP
シートに鮮明でコントラストのある画像が形成できるこ
とに着目した。
写シートを用いて、OHPシートにマゼンタ画像を形成
する。次に、形成したマゼンタ画像のマゼンタ成分の濃
度(Mmと表す。以下同様。)、イエロー成分の濃度
(My)、及びシアン成分の濃度(Mc)を測定する。
濁度(D)は、これら3成分の濃度のうち、最も高い数
値(H)と、最も低い数値(L)を用いて、下記の式に
て算出する。 D〔%〕=(L/H)×100 例えば、Mmが0.5、Myが0.06、Mcが0.0
5の場合、最も高い数値(H)はMmの0.5で、最も
低い数値(L)はMcの0.05である。よって、マゼ
ンタ画像の濁度Dmは、 Dm=0.05/0.5×100 =10〔%〕 となる。同様にして、シアン画像を形成し、そのシアン
成分濃度(Cc)、イエロー成分濃度(Cy)、及びマ
ゼンタ成分濃度(Cm)を測定し、シアン画像の濁度
(Dc)を算出する。
ンタ画像のマゼンタ成分の濃度(Mm)が0.5以下の
時に、マゼンタ画像の濁度が20%〜35%の範囲内で
あることが必要である。または、OHPシートに形成し
たシアン画像のシアン成分の濃度(Cc)が0.5以下
の時に、シアン画像の濁度が30%〜40%の範囲内で
あることが必要である。上記範囲の画像を形成すること
により、被記録物としてOHPシートを使用した場合で
あっても、鮮明でコントラストのある画像ができる。濁
度が上記範囲未満だと、全体的に白っぽく鮮明さのない
画像となり、上記範囲よりも大きいと、黒みが強く暗い
画像となり好ましくない。マゼンタ及びシアンの濁度
は、どちらか1色が上記範囲内にあればよいが、好まし
くは、2色とも上記範囲内の濁度を有すると、より一層
効果が顕著となる。なお、イエロー画像の濁度は10%
〜30%の範囲内であることが好ましい。
ートを得るために、使用し得る熱転写シートとOHPシ
ートについて説明する。
構成は、基材フィルムに少なくとも染料層を設けた従来
公知の構成のものが使用され得るが、染料層を構成する
昇華性染料には、以下に述べる濁度を考慮した染料を用
いる。
を規定することによって、鮮明でコントラストのある画
像を得ることができるが、濁度を規定の範囲にするに
は、熱転写シートの染料層に使用する昇華性染料の選択
が重要である。昇華性染料として、印字した際に濁度が
高くなる染料を1種以上使用して、濁度が上記範囲内に
なるように染料層を形成する。このような昇華性染料と
しては、以下の染料が挙げられる。まず、マゼンタ染料
としては、アントラキノン系の染料が挙げられる。アン
トラキノン系染料の具体例としては、マクロレックス
R.V R−SS(バイエル社製)が挙げられる。アン
トラキノン系以外には、バイスクリプトS.R T(バ
イエル社製)、オイルレッド#5304SS(有本化学
(株)製)等も使用できる。次に、シアン染料として
も、アントラキノン系染料、具体例としてはDH−C2
(日本化薬(株)製)が使用できる。又、フオロンブリ
リアントブルーS−Rpig(サンド社製)も濁度を高
める染料である。また、イエロー染料としては、フオロ
ンブリリアントイエローS−6GL pig(サンド社
製)、マイクロレックスイエロー6G(バイエル社製)
等の染料が挙げられる。
は、上記染料に限られるものではない。また、染料層に
使用する染料としては、上述したような画像濁度が高く
なる染料だけではなく、濁度が低くなるような染料を併
用しても良い。また、濁度を高める手段として、上述の
様な濁度を高める染料を使用する以外に、マゼンタ或い
はシアン染料層にイエロー染料を、主色の染料固形分に
対し、1〜5重量%添加して濁度を調整しても良い。
しては、従来公知のもの、例えば、エチルセルロース、
ヒドロキシエチルセルロース、エチルヒドロキシエチル
セルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセ
ルース、硝酸セルロース、酢酸セルロース、酢酸・酪酸
セルロース等のセルロース系樹脂、ポリビニルアルコー
ル、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルブチラール、ポリビニ
ルアセトアセタール等のポリビニルアセタール系樹脂、
ポリビニルピロリドン等のビニル系樹脂、ポリエステ
ル、ポリアミド等が挙げられ、特に制限はない。
チックフィルム、紙、セロハン等を使用することがで
き、特に制限はない。プラスチックフィルムとしては、
ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナ
フタレートフィルム等のポリエステルフィルム、ポリプ
ロピレンフィルム、ポリアミドフィルム、ポリスチレン
フィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリ塩化ビニ
ルフィルム、EVOHフィルム、ポリカーボネートフィ
ルム、フッ素樹脂フィルム、ポリメチルメタクリレート
フィルム、ポリブテン−1フィルム、ポリイミドフィル
ム、ポリエーテルエーテルケトンフィルム、ポリスルホ
ンフィルム、ポリエーテルスルホンフィルム、ポリエー
テルイミドフィルム、ポリフェニレンスルフィドフィル
ム、ポリメチルペンテンフィルム等が挙げられる。中で
も、耐熱性の高いポリエチレンテレフタレートフィル
ム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリエーテル
エーテルケトンフィルムが好ましい。これらのプラスチ
ックフィルムには、その表面に易接着処理、帯電防止処
理、コロナ処理等の表面処理が施されていても良い。
の熱転写シートとしては、上述の染料層を基材フィルム
に少なくとも有するものであれば、特に制限はないが、
OHPシートでは透過画像を見るために紙基材の受像紙
に比較して画像濃度が要求され、またOHPシートの基
材は紙基材の様な断熱性も無く、サーマルヘッドによる
熱転写シートの加熱は強めに出来る方が好ましい。この
点で、基材フィルムの耐熱性を補う為に染料層とは反対
面の裏面側に耐熱滑性層を設けた構成は、熱転写シート
の好ましい構成である。
剤、充填剤などからなる。バインダー樹脂としては、耐
熱性があり、加熱時に熱融着性を示さないものを使用
し、例えば、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹
脂、シリコーン樹脂などが使用できる。中でも、イソシ
アネートと活性水素を有する活性水素含有熱可塑性樹脂
との反応物としての樹脂が好ましい。
水素を有する従来公知の熱可塑性樹脂が使用できるが、
例えば、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリ酢
酸ビニル樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、ポリビニルブ
チラール樹脂、ポリビニルアセトアセタール樹脂等のポ
リビニルアセタール系樹脂などの熱可塑性樹脂が挙げら
れる。これらの中で、特に好ましい樹脂は、水酸基とし
ての活性水素を有する熱可塑性樹脂であり、そのうち特
にポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルアセトアセタ
ール樹脂などのポリビニルアセタール系樹脂が好まし
い。イソシアネートとしては、従来公知の種々のポリイ
ソシアネートを使用できるが、中でも芳香族系ポリイソ
シアネートのアダクト体のポリイソシアネートが望まし
い。それらのイソシアネート化合物は、2個以上のイソ
シアネート基を有する化合物のことであり、従来のポリ
ウレタン系樹脂などに関する技術において使用されるイ
ソシアネート化合物はいずれも使用でき、例えば、TD
I(トリレンジイソシアネート)、MDI(ジフェニル
メタンジイソシアネート)、NDI(1,5−ナフタレ
ンジイソシアネート)、TODI(トリジンジイソイア
ネート)、HDI(ヘキサメチレンジイソシアネー
ト)、IPDI(イソホロンジイソシアネート)、p−
フェニレンジイソシアネート、XDI(キシリレンジイ
ソシアネート)、水添HDI、水添MDI、LDI(リ
ジンジイソシアネート)、TMXDI(テトラメチルキ
シレンジイソシアネート)、リジンエステルトリイソシ
アネート、1,6,11−ウンデカントリイソシアネー
ト、1,8−ジイソシアネート−4−イソシアネートメ
チルオクタン、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシ
アネート、ビシクロヘプタントリイソシアネート、TM
DI(トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート)等
を挙げることが出来るが、他にもイソシアネート基を有
するものであれば使用可能であり、これらのものに限ら
れるものではない。実際には、タケネート(武田薬品工
業(株)製)、バーノック(大日本インキ化学工業
(株)製)、コロネート(日本ポリウレタン工業(株)
製)、デュラネート(旭化成工業(株)製)、ディスモ
ジュール(住友バイエルウレタン(株)製)などの商品
名で入手できる。
構成するバインダー樹脂100重量部に対し5〜280
重量部の範囲が適当である。NCO/OHの比では0.
6〜2.0程度の範囲が好ましい。イソシアネートの使
用量が少なすぎると架橋密度が低く耐熱性が不十分で、
また硬化時間が長くなり、一方多すぎると形成される塗
膜の収縮が制御できず、未反応のNCO基が耐熱滑性層
中に残存する場合、空気中の水分と反応したり、染料層
のバインダー樹脂や染料と反応するなどのマイナスに作
用することがある。
は併用して、耐熱滑性層に耐熱性、塗膜性及び基材フィ
ルムとの密着性を向上させる目的で、不飽和結合を有す
るモノマーやオリゴマーを併用することができる。不飽
和結合を有するモノマーやオリゴマーなどを架橋剤とし
て用いる場合には、その硬化方法は、電子線又は紫外線
照射による硬化のどちらでも良いが、充填剤添加量が多
い場合には電子線照射による硬化が望ましい。不飽和結
合を有するモノマーやオリゴマーとしては、例えば、テ
トラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート〔(メ
タ)アクリレートとはアクレート又はメタクリレートの
両方を意味する。以下同様。〕、ジビニルベンゼン、ジ
アリルフタレート等の2官能モノマー、トリアリルイソ
シアヌレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)ア
クリレート等の3官能モノマー、テトラメチロールメタ
ンテトラ(メタ)アクリレート、トリメトキシエトキシ
ビニルシラン等、及び5官能以上のモノマー及びこれら
のモノマーからなるオリゴマーやマクロマー等が挙げら
れる。
滑剤としては、従来公知の各種滑剤を使用できるが、中
でもリン酸エステル系界面活性剤が好ましい。このリン
酸エステル系界面活性剤としては、(1) 長鎖アルキルリ
ン酸エステル、例えば、炭素数が通常6〜20、好まし
くは炭素数12〜18の飽和または不飽和高級アルコー
ル、例えば、セチルアルコール、ステアリルアルコー
ル、オレイルアルコールなどのアルコール類のリン酸モ
ノエステル塩またはジエステル塩。(2) ポリオキシアル
キレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキ
ルアリルエーテルなどのリン酸モノエステル塩またはジ
エステル塩。(3) 前記飽和または不飽和高級アルコール
のアルキレンオキシド付加物(通常付加モル数1〜
8)、または炭素数8〜12のアルキル基を少なくとも
1個、好ましくは1〜2個有するアルキルフェノールま
たはアルキルナフトール(ノニルフェノール、ドデシル
フェノール、ジフェニルフェノール等)等のリン酸モノ
エステル塩またはジエステル塩、等のアニオン性リン酸
エステル系界面活性剤が挙げられる。
けを使用しても良いが、リン酸エステル系界面滑性剤は
1〜2等量の酸基を有するため、この酸基によりサーマ
ルヘッドを腐食させるという問題が生じる。又、サーマ
ルヘッドからの熱量が大きくなると、リン酸エステルが
分解し、更に耐熱滑性層のpHが低下してサーマルヘッ
ドの腐食磨耗が激しくなるという問題が生じる。これら
欠点は、アルカリ性物質をリン酸エステル系界面滑性剤
と併用すれば防止できる。即ち、サーマルヘッドからの
熱によってリン酸エステル系界面活性剤が分解して酸基
を生じたとしても、併存するアルカリ性物質によって中
和されるので酸基の発生によるサーマルヘッドの腐食を
防止できる。リン酸エステル系界面活性剤の添加量は、
バインダー樹脂100重量部に対して、50〜120重
量部の範囲が好ましく、50重量部未満であると十分な
滑り性が得られず、逆に120重量部を越えると染料汚
染性が増す。
属またはアルカリ土類金属の酸化物または水酸化物、あ
るいは有機アミンが挙げられる。アルカリ金属またはア
ルカリ土類金属の酸化物または水酸化物として好ましい
ものとしては、例えば、水酸化マグネシウム、酸化マグ
ネシウム、ハイドロタルサイト、水酸化アルミニウム、
ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、炭酸マグネ
シウム、水酸化アルミナ、マグネシウムアルミニウムグ
リシネート等が挙げられ、特に好ましいものとしては、
水酸化マグネシウムである。有機アミンとして好ましい
ものは、例えば、モノ、ジ又はトリプロピルアミン、モ
ノ、ジ又はトリブチルアミン、モノ、ジ又はトリペンチ
ルアミン、トリヘキシルアミン、トリオクチルアミン、
モノデシルアミン、モノ又はジドデシルアミン、モノト
リデシルアミン、モノテトラデシルアミン、モノペンタ
デシルアミン、モノヘキサデシルアミン、モノヘプタデ
シルアミン、モノオクタデシルアミン、モノエイコシル
アミン、モノドコシルアミン、モノ、ジ又はトリエタノ
ールアミン、モノ又はジプロパノールアミン、モノイソ
プロパノールアミン、N−メチル−ノニルアミン、N−
メチル−デシルアミン、N−エチル−パルミチルアミン
等が挙げられ、特に好ましい有機アミンは常温で不揮発
性であり、沸点が200℃以上のものである。これらの
有機アミンは耐熱滑性層中で安定に存在し、耐熱滑性層
にサーマルヘッドから熱が印加された場合、流動性とな
りまた表面にブリードアウトして、リン酸エステル系界
面活性剤又はその分解物に生じた酸基を容易に中和して
サーマルヘッドの腐食を防ぐと同時に、リン酸エステル
系界面活性剤と共に優れた滑り性を示す。以上のごとき
アルカリ性物質は、リン酸エステル系界面活性剤1モル
に対してアルカリ性物質を0.1〜10モルの範囲で使
用することが望ましい。アルカリ性物質が少なすぎると
中和が不十分な為に十分な効果が得られず、一方多すぎ
ても特段の効果の向上は見られない。
安定化、サーマルヘッドのクリーニング性付与の為に、
無機又は有機の充填剤を用いることが望ましい。充填剤
を選択するに際しては、耐熱滑性層の表面に凹凸形状を
形成するのに十分な粒径と形状を有し、且つサーマルヘ
ッドの磨耗が少ないことが条件とされる。使用し得る充
填剤としては、例えば、タルク、カオリン、クレー、炭
酸カルシウム、水酸化マグネシウム、炭酸マグネシウ
ム、酸化マグネシウム、沈降性硫酸バリウム、ハイドロ
タルサイト、シリカ等の無機充填剤、アクリル樹脂、ベ
ンゾグアナミン樹脂、シリコーン樹脂やテフロン等のフ
ッ素樹脂等からなる有機充填剤が挙げられるが、好まし
くは、タルク、カオリン、クレー等のへき開性を有し、
且つ硬度は比較的低いがサーマルヘッドのクリーニング
性を有するものが良い。具体的にはタルクの場合、散弾
式磨耗度で15〜200mgのものが好ましく、磨耗度
が低いとヘッド滓を生じやすく、また高いとサーマルヘ
ッド保護層の磨耗が著しくなる。
は、上記材料を塗工適性に合う様に選択したアセトン、
メチルエチルケトン、トルエン、キシレン等の溶剤、又
は水に溶解或いは分散させて塗工液を作成し、この塗工
液をグラビアコーター、ロールコーター、ワイヤバー等
の慣用の塗工手段で塗布、乾燥及び固化させて成膜する
方法が挙げられる。その塗工量、即ち耐熱滑性層の厚さ
は、固形分基準で3.0mg/m2 以下がよく、好まし
くは0.1〜1.0mg/m2 の厚さで十分な性能を持
つ耐熱滑性層を形成できる。なお、架橋剤としてイソシ
アネートを含む耐熱滑性層塗工液を使用する場合は、該
塗工液を塗布し、乾燥後にも未反応のイソシアネート基
がその層中に残像する場合が多いので、反応を完結させ
る為に乾燥後に加熱硬化処理を施すのが好ましい。
少なくとも透明受容層から構成され、昇華転写用として
通常使用しているものが使用できる。
ルムを使用する。プラセスチックフィルムとしては、ポ
リエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフ
タレートフィルム等のポリエステルフィルム、二軸延伸
ポリプロピレンフィルム、ポリアミドフィルム、ポリス
チレンフィルム、ポリ塩化ビニリデンフィルム、ポリ塩
化ビニルフィルム、EVOHフィルム、ポリカーボネー
トフィルム、フッ素樹脂フィルム、ポリメチルメタクリ
レートフィルム、ポリブテン−1フィルム、ポリイミド
フィルム、ポリエーテルエーテルケトンフィルム、ポリ
スルホンフィルム、ポリエーテルスルホンフィルム、ポ
リエーテルイミドフィルム、ポリフェニレンスルフィド
フィルム、ポリメチルペンテンフィルム等が挙げられ
る。中でも、耐熱性の高いポリエチレンテレフタレート
フィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、ポリエ
ーテルエーテルケトンフィルムが好ましい。これらのプ
ラスチックフィルムは表面に易接着処理、帯電防止処
理、コロナ処理等の表面処理が施されていても良い。
し、必要に応じ離型剤等の各種添加剤を加えたものとし
て構成される。染着し易い樹脂としては、ポリプロピレ
ン等のポリオレフィン系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩
化ビニリデン等のハロゲン系樹脂、ポリ酢酸ビニル、ポ
リアクリル酸エステル等のビニル系樹脂、及びその共重
合体、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレ
フタレート等のポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹
脂、ポリアミド系樹脂、エチレンやプロピレン等のオレ
フィンと他のビニル系モノマーとの共重合体、アイオノ
マー、セルロース系誘導体等の、単体又は混合物が挙げ
られる。中でも、ポリエステル系樹脂、ビニル系樹脂が
好ましい。また、離型剤は、画像形成時の熱転写シート
との熱融着防止の為であり、エポキシ変性、アミノ変
性、ビニル変性等の各種シリコーンオイル等を用いる。
または、これらは触媒と共に付加重合等により硬化し、
透明受容層中あるいは透明受容層表面に存在する。ま
た、受容層表面に離型層として形成する場合もある。透
明受容層は、グラビアコート、グラビアリバースコー
ト、ロールコート等の各種の公知の塗工方法で塗工すれ
ば良く、透明受容層の厚みは0.5〜20μm程度、好
ましくは1〜10μm程度とする。
透明受容層を形成しない側の基材の裏面に、OHPシー
トの搬送性の向上や、カール防止などのために、裏面層
をもうけることもある。このような機能をもつ裏面層と
しては、アクリル系樹脂などにフッ素系樹脂、ポリアミ
ド系樹脂等の有機フィラーを添加したものを用いること
ができる。また、アクリルポリオール及び有機フィラー
を含有する組成物による裏面層でも良い。このアクリル
ポリオールとしては、エチレングリコールメタアクリレ
ート、プロピレングリコールメタアクリレートなどの重
合物が挙げられる。この他、エチレングリコール部分
が、トリメチレングリコール、ブタンジオール、ペンタ
ンジオール、ヘキサンジオール、シクロペンタンジオー
ル、シクロヘキサンジオール、グリセリン等のものでも
良い。これらアクリルポリオールは、カール防止に寄与
するほか、有機フィラー、無機フィラー等の添加剤を保
持しやすく、また、基材との接着性も良好である。
剤で硬化させたものを使用するのが更に好ましい。硬化
剤は、従来公知のものを使用できるが、イソシアネート
化合物が好ましい。イソシアネート化合物はアクリルポ
リオールと反応しウレタン結合を生成して硬化、三次元
化することにより、耐熱保存性、耐溶剤性が向上し、さ
らには基材との密着性も良くなる。硬化剤の添加量は、
樹脂1反応基当量に対して、1〜2当量が好ましい。
有機フィラーを添加するのが好ましい。このフィラーの
働きで、プリンタ内でのシート搬送性が向上し、また、
ブロッキングを防ぐなどシートの保存性も向上する。有
機フィラーとしては、アクリル系樹脂フィラー、ポリア
ミド系フィラー、フッ素系フィラー等の有機樹脂微粒
子、或いはポリエチレンワックスなどが挙げられる。こ
の中では、特にポリアミド系フィラーが好ましい。ポリ
アミド系フィラーとしては、分子量10〜90万の球状
で、平均粒子径が0.01〜10μm、特に0.1〜
5.0μmが好ましい。ポリアミド系フィラーは、高融
点で熱的にも安定であり、耐油性、耐薬品性も良く、染
料によって染着されにくい。また、分子量が10〜90
万であると摩耗することもほとんどなく、自己潤滑性が
あり、摩擦係数も低く、擦れる相手材を傷つけにくい。
ポリアミド系フィラーの種類では、ナイロン6やナイロ
ン66と比較してナイロン12のフィラーが耐水性に優
れ、吸水による特性変化がないためにより好ましい。こ
れらフィラーの添加量は、樹脂に対し、0.05重量%
〜2重量%の範囲画好ましい。添加量が多すぎるとOH
Pシートとしての透明性が損なわれる。
フィラーを任意に添加し、溶剤、希釈剤等で、充分に混
練して、塗工液を製造し、基材シートの他方の面に受像
層の形成手段と同様に、例えば、グラビア塗工、グラビ
アリバース塗工等により塗工すれば良い。
トを説明する。なお、特に断りのない限り「部」とある
のは「重量部」の意味であり、比率は重量基準である。
ルム(6FK203E:ダイアホイルヘキスト(株)
製、片面に易接着処理あり)を使用する。まず、基材の
非易接着処理面に、下記組成のプライマー層と背面層を
順にグラビア塗工で形成する。なお塗布量は乾燥時の塗
布量である。
マゼンタ、シアン染料層を長尺帯状の基材の長手方向に
長さ210mmで面順次に、この順序でグラビア印刷に
て形成した。染料層塗工後、140mm幅にスリットし
て、熱転写シートを作製した。
て、ポリエチレンテレフタレートフィルム(ルミラー7
5T60:東レ(株)製)を用い、片面に下記組成の透
明受容層をグラビア塗工で形成する。なお塗布量は乾燥
時の塗布量である。
がして使用)として、ポリエチレンテレフタレートフィ
ルム(ルミラー38E20:東レ(株)製)を用い、そ
の片面に下記組成のプライマー層と裏面層を形成する。
記組成のプライマー層と粘着層を塗工形成し、この塗工
面と、前記した受容層塗工済の基材の透明受容層を形成
しない側の面とを重ね合わせて、ドライラミネートによ
り貼着する。
に下記組成の帯電防止剤を塗工し、表裏の表面電気抵抗
をそれぞれ1.0×1013〔Ω〕以下にする。次いで、
A5サイズにカットし、本発明で用いるOHPシートし
た。
トとOHPシートとを用いて、次の各、画像の形成さた
れOHPシートを作製した。イエロー成分の濃度(Y
y)が0.5のイエロー画像を形成した。同様に、マゼ
ンタ成分の濃度(Mm)が0.5のマゼンタ画像と、シ
アン成分の濃度(Cc)が0.5のシアン画像を形成し
た。
用した以外は、実施例1と同様にして、画像の形成され
たOHPシートを得た。
使用した以外は、実施例1と同様にして、画像の形成さ
れたOHPシートを得た。
トとして、下記組成の染料層を用いた以外は、実施例1
と同様にして、画像の形成されたOHPシートを得た。
Pシートのそれぞれについて、各色画像の色濃度を測定
し、これに基づき濁度を算出した結果を表1に示す。色
濃度の測定は濃度計(RD−918:マクベス社製)に
て行った。また、投影機(OHP)で画像を投影し、投
影された画像を目視にて観察して、鮮明さ、コントラス
トを比較評価した。
れた画像を投影機(OHP)により透過光で投影して見
る投影画像においても、鮮明でコントラスのある画像が
得られ、特に、画像の濃度の薄いハイライト部分の画像
を認識し易い。
Claims (2)
- 【請求項1】 透明基材上に少なくとも透明受容層を有
し、該透明受容層に昇華性染料による画像が形成された
OHPシートであって、該画像のうち、マゼンタ画像の
濁度が、マゼンタ成分の濃度が0.5以下のときに、2
0〜30%であることを特徴とする画像の形成されたO
HPシート。 - 【請求項2】 透明基材上に少なくとも透明受容層を有
し、該透明受容層に昇華性染料による画像が形成された
OHPシートであって、該画像のうち、シアン画像の濁
度が、シアン成分の濃度が0.5以下のときに、30〜
40%であることを特徴とする画像の形成されたOHP
シート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8118204A JPH09277724A (ja) | 1996-04-17 | 1996-04-17 | 画像の形成されたohpシート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8118204A JPH09277724A (ja) | 1996-04-17 | 1996-04-17 | 画像の形成されたohpシート |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09277724A true JPH09277724A (ja) | 1997-10-28 |
Family
ID=14730778
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8118204A Pending JPH09277724A (ja) | 1996-04-17 | 1996-04-17 | 画像の形成されたohpシート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09277724A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014198467A (ja) * | 2013-03-13 | 2014-10-23 | 凸版印刷株式会社 | 感熱転写記録媒体 |
JP2017159631A (ja) * | 2016-03-11 | 2017-09-14 | 株式会社巴川製紙所 | 昇華型プリンタ用受像シート |
-
1996
- 1996-04-17 JP JP8118204A patent/JPH09277724A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014198467A (ja) * | 2013-03-13 | 2014-10-23 | 凸版印刷株式会社 | 感熱転写記録媒体 |
JP2017159631A (ja) * | 2016-03-11 | 2017-09-14 | 株式会社巴川製紙所 | 昇華型プリンタ用受像シート |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040520 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040525 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20040726 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20050412 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20050802 |