JPH09277477A - 飲料缶蓋外面被覆用ポリエステルフィルム - Google Patents

飲料缶蓋外面被覆用ポリエステルフィルム

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JPH09277477A
JPH09277477A JP9527396A JP9527396A JPH09277477A JP H09277477 A JPH09277477 A JP H09277477A JP 9527396 A JP9527396 A JP 9527396A JP 9527396 A JP9527396 A JP 9527396A JP H09277477 A JPH09277477 A JP H09277477A
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lid
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film
beverage
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Masashi Chiisako
雅司 竪
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた意匠性を有した飲料缶蓋を安価かつ簡
便に提供する。 【解決手段】 厚みが3〜50μmであり、着色顔料お
よび/または着色染料を含有することを特徴とする飲料
缶蓋外面被覆用ポリエステルフィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は飲料蓋外面被覆用ポ
リエステルフィルムに関し、詳しくは、意匠性に優れた
飲料缶蓋を提供することができるポリエステルフィルム
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、飲料缶蓋に印刷を施し意匠性を高
める要求が飲料業界においてはあったが、蓋に加工した
後に印刷を施すことは不可能で、また素材となる金属コ
イルに印刷を施すこともその装置上非常に困難であるた
め、限定的にカット板の印刷金属基体を蓋とするなどの
少量生産での対応が取られている。すなわち、着色され
た意匠性に優れた蓋の工業的大量生産が必ずしも容易で
はない。また切り板に印刷を施す場合でも、特に細字の
印字潰れ防止のために高粘度のインキを使用する必要が
あることからインキの種類に制限があり、また印刷方法
も被印刷体が固い金属素材であるためオフセット印刷に
限定されるなどの問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】優れた意匠性を有した
飲料缶蓋を安価かつ簡便に提供することが本発明の解決
課題である。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題に
鑑み鋭意検討した結果、特定の構成を有するフィルムが
飲料缶外面被覆用として好適であることを見いだし、本
発明を完成するに至った。すなわち、本発明の要旨は、
厚みが3〜50μmであり、着色顔料および/または着
色染料を含有することを特徴とする飲料缶蓋外面被覆用
ポリエステルフィルムに存する。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において、飲料缶蓋とは金属からなる飲料缶の天
蓋として缶胴部に巻き締めによって取り付けられる蓋を
いう。しかしながら、本発明の飲料缶蓋外面被覆用ポリ
エステルフィルム(以下、着色フィルムという)を適用
する飲料缶蓋の場合、少なくとも本発明の着色フィルム
が被覆される蓋外面はフィルムによって金属露出が完全
に防止されるため、必ずしも塗装を施す必要がない。な
お、蓋内面も同種のフィルムによって被覆されているこ
とが好ましいが、蓋内面被覆用フィルムは、必ずしも着
色が施されている必要はない。
【0006】本発明において、着色フィルムは開口後に
直接口唇が接触する。このため着色フィルムは食品衛生
性に優れていることが望ましく、用いられる着色顔料、
着色染料も食品衛生性を満足していることが好ましい。
本発明において用いられる着色顔料、着色染料としては
米国のFDA(Food and Drug Administration)で認可
されているもの、例えばフタロシアニン系青色着色剤、
アンスラキノン系黄色・赤色着色剤、ベンガラなどが推
奨される。これら顔料、染料の含有濃度は使用目的に応
じて適宜選択することができるが、フィルム強度保持の
ため、濃度は20重量%以下、隠蔽性を必要としない場
合は2重量%以下であることが望ましい。
【0007】また、本発明の着色フィルムは昇華指数が
3以下であることが望ましい。昇華指数が3を超えると
蓋として加工する工程で着色フィルム内部から色素が析
出・昇華が生じて製造設備を汚染する恐れがあるからで
ある。また、コーヒーや茶類のように加温されて販売さ
れる缶の蓋として使用される場合には、さらに昇華指数
が2以下であることが望ましい。
【0008】本発明において、着色フィルムの厚さは3
〜50μm、好ましくは6〜15μmである。厚さが3
μm未満の場合は強度およびバリア性が不十分となり、
厚さが50μmを超える場合は、リベット取り付け部な
ど比較的大きな変形を受ける部位で被覆層の変形追随が
困難となる。本発明の着色フィルムの素材であるポリエ
ステルは、金属の腐食防止に必要なガスバリア性に優
れ、しかも、食品衛生性上にも問題がないものであり、
具体的に本発明にいうポリエステルとは、テレフタル
酸、イソフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカ
ルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、1,4−
シクロヘキサンジカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸
などのジカルボン酸とエチレングリコール、ジエチレン
グリコール、トリエチレングリコール、1,4−ブタン
ジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ネオ
ペンチルグリコールなどのジオールとを重縮合して得ら
れるポリマーを意味する。
【0009】上記のポリエステルの中でも、特にボトル
等の飲料容器素材として実績があり、比較的廉価でかつ
食品衛生性に優れたポリエチレンテレフタレートまたは
その共重合体が好適である。ここで、ポリエチレンテレ
フタレートとは、テレフタル酸残基とエチレングリコー
ル残基とが縮合されたエチレンテレフタレート単位が全
エステル単位の95%以上であるポリエステルをいう。
【0010】共重合ポリエチレンテレフタレートの共重
合単位としては、エチレンテレフタレートに非常に類似
し、ほぼ同様の成形条件で加工が可能なエチレンイソフ
タレート単位、すなわちイソフタル酸残基とエチレング
リコール残基とが縮合したエステル単位が適している。
しかしながら、このほかにもジカルボン酸成分として
2,6−ナフタレンジカルボン酸、アジピン酸、セバシ
ン酸、ジオール成分としてジエチレングリコール、トリ
エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,4
−シクロヘキサンジメタノールを使用した共重合ポリエ
ステルも推奨される。なお、本発明でいうエステル単位
とはジカルボン酸およびジオールの各々一つずつが縮合
した構造体に相当する単位を意味する。
【0011】本発明において、着色フィルムは、フィル
ム面内方向の弾性率の最大値と最小値の比、すなわち最
大弾性率比が1.00〜1.50であることが好まし
く、1.00〜1.20であることが特に好ましい。最
大弾性率比が1.50を超える場合は、タブ取り付けに
際して大変形を受ける蓋中央部において、最大弾性率と
なる方向、すなわち主配向軸方向への裂けが生じ易く被
覆層欠陥となる恐れがある。
【0012】本発明の着色フィルムには、隠蔽能を有す
る顔料を配合することもできる。すなわち、色彩の観点
から金属基体の地肌の色を隠蔽する必要が生じた場合、
二酸化チタン、チャイナクレイ、カーボンブラックなど
隠蔽能の高いピグメントを含有させて金属基体の色を隠
蔽しながら所望の色にするとよい。この場合、白色光の
隠蔽度が0.4以上、好ましくは0.8以上である。こ
こでいう隠蔽度とは、入射光強度を透過光強度で除した
値の常用対数を意味し、隠蔽度が0.4以上であれば、
ほとんどの用途において十分な隠蔽能を発揮しうる。
【0013】本発明の着色フィルムは必要に応じて図柄
などの印刷を施すこともできる。この場合、印刷は着色
フィルム片面あるいは両面に施すことができる。金属基
体に貼り合わせられる側と反対面に印刷を施す場合は、
印刷インキ層保護のため、保護層を設けることが推奨さ
れる。保護層としてはエポキシ樹脂、アクリル樹脂など
の熱硬化性樹脂が好適である。
【0014】飲料缶蓋外面に対する着色フィルムの被覆
方法は、特に限定されず、(1)エポキシ−フェノール
系の熱硬化型接着剤などを利用する方法、(2)共押出
法によって積層フィルムの一方の表層として構成された
熱融着性ポリエステル層を利用する方法の何れでもよ
い。しかしながら、溶剤使用による環境への影響等の観
点から、溶剤を必要としない上記(2)の方法が推奨さ
れる。
【0015】上記(2)の方法における積層フィルム
は、少なくとも2層以上のポリエステル層から構成さ
れ、一方の表層(A)は、全エステル単位に対する主た
るエステル単位の割合が95モル%以上であるポリエス
テルで構成され、他方の表層(B)は、全エステル単位
に対する主たるエステル単位の割合が75〜85モル%
であるポリエステルで構成されているのが好ましい。
尚、表層(B)が上記(2)の方法における熱融着性ポ
リエステル層に該当する。
【0016】上記の積層フィルムにおいて、表層(A)
における主たるエステル単位の割合が95モル%未満の
場合は着色フィルムとした際の強度に支障をきたし、し
かも加熱時にポリエステル内部のオリゴマー等の低分子
量物の析出が著しくなるため、蓋成形において洗浄後乾
燥工程でこれらのブリードアウトが生じる懸念がある。
表層(B)における主たるエステル単位の割合が75
モル%未満の場合は、熱融着性が高くなりすぎ、洗浄液
乾燥工程で熱融着を生じる恐れがあり、主たるエステル
単位85モル%を超える場合は、十分な熱融着性が得ら
れないため、飲料缶蓋外面に対する着色フィルムの被覆
の際に接着剤を使用しなければならない場合もある。表
層(B)における主たるエステル単位の好ましい割合は
78〜82モル%の範囲である。
【0017】なお、表層(B)はその機能として熱融着
性が求められるのでポリエステルの存在形態としては無
定形であることが望ましい。しかし、非晶性ポリエステ
ルを用いた場合、熱融着性に問題はないものの、フィル
ムの製造工程で溶融前原料乾燥時に熱融着してしまうた
め、十分高い乾燥温度で乾燥効率を高めることができな
いため、工業的大規模生産に適せず、表層(B)を構成
するポリエステルは結晶融解エネルギーが10J/g以
上の結晶性を有していることが望ましい。
【0018】上記の各層の厚さは、本発明の着色フィル
ムの厚さ範囲(3〜50μm)の中から、各層が発揮す
る機能の程度を考慮して適宜決定されるが、何れの層も
1μm以上の厚みを有していることが望ましい。表層
(A)の厚さが1μm未満の場合は、当該層内からのブ
リードアウトはなくとも、その下の層からの低分子量物
の拡散・析出を十分抑制できない。また、表層(B)の
厚さが1μm未満の場合は、接着性が不十分となり大変
形を受けるタブ取り付け部で被覆フィルムの剥離を生じ
る場合がある。
【0019】本発明の着色フィルムは、例えば、次のよ
うな方法で製造することができる。まず、原料の着色剤
含有ポリエチレンテレフタレートと熱融着性共重合ポリ
エチレンテレフタレートの各ペレットを押出機にて溶融
共押出し、両層ガラス転移温度未満の温度まで急冷して
非晶質のシートを得る。このシートをロール延伸機にて
長手方向に80〜100℃で2.5〜4倍程度延伸を施
し、印刷インキの付着性をよくするためのアクリル樹脂
系プライマー層をコーティングしたのちにテンター延伸
機を用いて横方向に90〜120℃で3.5〜4.5倍
程度延伸を施し、引き続きテンター内で200〜230
℃程度で熱固定を施す 得られた着色フィルムに印刷機
にて印刷を施し、さらにトップコートを施す。
【0020】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明は、その要旨を越えない限り、以下の
実施例に限定されるものではない。なお、以下の諸例に
おいて、「部」とあるのは重量部の意味である。また、
評価に使用した測定方法は次のとおりである。 (1)フィルム厚み フィルムあるいはフィルム被覆金属板をミクロトームに
てセクショニングした断面を走査型電子顕微鏡で観察し
厚みを測定する。 (2)昇華指数 三菱製紙(株)PPC用上質紙コピーファイターA 1
枚を着色フィルムラミネートアルミニウム板上に重ね、
大気圧下にてアルミニウム板を誘導加熱して板温180
℃とし、30分間放置した。ラミネートアルミニウム板
に接触していた側の紙表面の着色状況を肉眼観察および
東京電色(株)製色差計でL*値、a*値、b*値を評
価した結果から昇華のしやすさを5段階にランクつけし
た。
【0021】1:肉眼でも色差計結果からも処理前と全
く同一の白色である 2:肉眼では色の変化が観測できないが、a*値あるい
は、b*値が変化している 3:処理していない紙と並べると肉眼であっても着色を
確認できる 4:快晴時の屋外において参照未処理品が無くても着色
を確認できる 5:快晴時の屋外で日陰において参照未処理品が無くて
も着色を確認できる (3)最大弾性率比 野村商事(株)製ソニックシートテスターSST−25
0型にてフィルムの面内方向の弾性波の伝播速度を測定
し、最大値をVmax、最小値をVminとする。そしてC=Vmax
2/Vmin2の式で表されるフィルム面内の弾性率の最大異
方性を最大弾性率比とした。
【0022】(4)ポリエステル単位評価 試料ポリエステルを溶解しうる重水素溶媒、例えばCF
3 COODに試料を溶解したものを 1H−NMRにて化
学シフトを求め、各エステル単位種、およびその比率を
算出した。なお、各層毎のポリエステル単位を評価する
ために、プラズマ灰化装置を用いて評価する層以外の層
をプラズマ灰化除去して、所望の層を単離した。 (5)結晶融解エネルギー ポリエステル10mgをパーキンエルマー社製DSC−
1型 差動熱量計(DSC)にセットし、窒素気流下で
10℃/分の昇温速度で加熱し、ポリエステルの融解に
伴う吸熱量をポリエステル試料質量で除した値を結晶融
解エネルギー(J/g)とした。 (6)熱融着層の無定形確認 プラズマ灰化法にて熱融着層以外の層を灰化除去し、得
られた熱融着層を密度勾配管にて密度評価を行う。先に
行ったポリエステル単位評価結果から熱融着層を構成す
るポリエステルの無定形状態の密度を熱融着層の密度で
除したものが0.97以上であるものを無定形とした。
【0023】[ポリエステルの製造] 製造例1(ポリエステルa) テレフタル酸ジメチル100部、エチレングリコール6
0部および酢酸カルシウム−水塩0.1部を反応器にと
りエステル交換を行った。すなわち、反応開始温度を1
70℃とし、メタノールの留出と共に徐々に反応温度を
上昇させ、4時間後に230℃まで昇温し、実質的にエ
ステル交換反応を終了させた。次いで、平均粒径1.3
μmの無定形シリカを含有するエチレングリコールスラ
リーと燐酸0.04部を添加した後、三酸化アンチモン
0.04部を添加し、重縮合反応を行った。すなわち温
度を徐々に高めるとともに圧力を徐々に減じ、2時間後
に温度を280℃、圧力を0.3mmHgとし、さらに
2時間経った時点で反応を停止し、シリカ0.05部を
含有するポリエステルaを得た。
【0024】製造例2(ポリエステルb) 製造例1において、テレフタル酸ジメチル100部のと
ころをテレフタル酸ジメチル75部、イソフタル酸ジメ
チル25部を混合したものを使用した以外は、製造例1
と同様にしてポリエステルbを得た。 製造例3(ポリエステルc) フタロシアニン系顔料5重量部含有する大日本インキ
(株)製スパンダイブルー−5をポリエステルcとし
た。
【0025】製造例4(ポリエステルd) アンスラキノン、ベンガラ、二酸化チタン、カーボンブ
ラックなどを含有するポリエステルであるプラスチック
カラーPESMベージュをポリエステルdとした。 製造例5(ポリエステルe) 製造例1において、テレフタル酸ジメチル100部のと
ころをテレフタル酸ジメチル70部、イソフタル酸ジメ
チル30部を混合したものを使用した以外は、製造例1
と同様にしてポリエステルdを得た。
【0026】実施例1 ポリエステルa62部、ポリエステルb18部、ポリエ
ステルc20部を混合した混合ポリエステルIとポリエ
ステルa20部とポリエステルb80部を混合した混合
ポリエステルIIとをそれぞれ別の押出機で溶融し、吐出
量比5:1(混合ポリエステルI:混合ポリエステルI
I)で共押出法にて押し出した後、ガラス転移温度以下
まで急冷し無定形のフィルムを得た。得られたシートを
ロール延伸機を用いて80℃にて3倍長手方向に延伸
し、混合ポリエステルIから構成される面側にメチルメ
タクリレート、エチルアクリレート、メチロールアクリ
ルアミドをモル比で47.5:47.5:5.0となる
ように共重合したものを3.75部、メトキシメチルメ
ラミンを1.25部含有する水分散体を塗布液を乾燥塗
布厚み0.1μmとなるよう塗布した後、テンター延伸
機を用いて100℃にて4倍横方向に延伸し、引き続き
220℃で熱固定を行い、厚み12μmの積層ポリエス
テルフィルムを得た。
【0027】得られた積層ポリエステルフィルムの混合
ポリエステルI側の面にグラビア印刷を施し、さらにエ
ポキシ変性ウレア樹脂からなる保護コート層を設けた。
得られた着色フィルムをラミネート装置にて混合ポリエ
ステルII側の面が貼り合わせ面となるようにアルミニウ
ム板に貼り合わせ、得られたラミネートアルミニウム板
を成形し、飲料缶蓋とした。
【0028】実施例2 混合ポリエステルIIの代わりに、ポリエステルb80
部、ポリエステルc20部を混合した混合ポリエステル
III を用いたほかは実施例1と同様にして、着色フィル
ム、着色フィルムラミネートアルミニウム板、および着
色フィルムラミネートアルミニウム蓋を得た。
【0029】実施例3 混合ポリエステルIの代わりに、ポリエステルa65
部、ポリエステルb18部、ポリエステルd17部を混
合した混合ポリエステルIVを使用した以外は実施例1と
同様にして、着色フィルム、着色フィルムラミネートア
ルミニウム板、および着色フィルムラミネートアルミニ
ウム蓋を得た。得られた被覆蓋が長時間にわたり加熱を
受けると内部の色素が析出・昇華するケースもあった。
【0030】実施例4 テンター延伸の延伸倍率を1.2倍としたほかは実施例
1と同様にして、着色フィルム、着色フィルムラミネー
トアルミニウム板、および着色フィルムラミネートアル
ミニウム蓋を得た。弾性波最大伝播速度方向とタブの方
向が平行でない場合、蓋1000枚に2〜3枚の頻度で
開口時スコア部よりフィルムの裂けがタブの方向と垂直
の方向に入る場合があった。
【0031】実施例5 混合ポリエステルIの代わりに、ポリエステルa32
部、ポリエステルb48部、ポリエステルc20部を混
合した混合ポリエステルVを用いたほかは実施例1と同
様にして、着色フィルム、着色フィルムラミネートアル
ミニウム板、および着色フィルムラミネートアルミニウ
ム蓋を得た。得られた着色フィルム表面を走査型電子顕
微鏡で観察すると、六角板状のエチレンテレフタレート
オリゴマー結晶が析出していることが分かった。
【0032】実施例6 混合ポリエステルIIの代わりに、ポリエステルa52
部、ポリエステルb48部を混合したポリエステル(混
合ポリエステルVI)を用いたほかは実施例1と同様にし
て、着色フィルムを得た。得られた着色フィルムは熱融
着性が不足気味だったので、東洋インキ(株)製接着剤
「アドュード」と硬化剤を用いてアルミニウム板に貼り
合わせ、さらに成形して蓋とした。接着に際して溶剤の
留去が必要であった。
【0033】実施例7 混合ポリエステルIIの代わりに、ポリエステルeを用い
たほかは実施例1と同様にして、着色フィルム、着色フ
ィルムラミネートアルミニウム板、および着色フィルム
ラミネートアルミニウム蓋を得た。フィルム製造工程の
溶融前ポリエステル乾燥において、乾燥容器内の熱融着
防止のため乾燥温度を70℃より高く設定できず、ポリ
エステル中の含水率を所定濃度以下にするために50時
間を要した。
【0034】実施例8 熱固定温度を180℃とした以外は実施例1と同様にし
て、着色フィルム、着色フィルムラミネートアルミニウ
ム板、着色フィルムラミネートアルミニウム蓋を得た。
ラミネートに際して密着性が不足気味で皺が入りやすい
ため、ラミネートロールの圧力あるいはラミネート温度
を若干高く設定しなければならなかった。
【0035】比較例1 着色フィルム厚みを2μmとしたほかは実施例1と同様
にして、着色フィルム、着色フィルムラミネートアルミ
ニウム板、および着色フィルムラミネートアルミニウム
蓋を得た。フィルムあるいは該フィルムよりなる被覆層
が、ラミネート工程、蓋成形工程で破れやすく、また張
力を下げるとラミネート時にしわが入るため完成品を得
るのが非常に困難であった。
【0036】比較例2 着色フィルム厚みを100μmとしたほかは実施例1と
同様にして、着色フィルム、着色フィルムラミネートア
ルミニウム板を得た。得られたラミネート板を蓋に成形
するに際してタブを取り付けるため蓋中央部板を絞った
ところ、被覆層が剥離してしまい、成形することができ
なかった。
【0037】比較例3 混合ポリエステルIの代わりにポリエステルa82部、
ポリエステルb18部を混合した混合ポリエステルを使
用した以外は実施例1と同様にして着色フィルム、着色
フィルムラミネートアルミニウム板、着色フィルムラミ
ネートアルミニウム蓋を得た。顔料を含有していなかっ
たため、印刷工程にて青色のべた印刷を行わなければな
らず、版胴が増えまた印刷インキおよび溶剤を大量に使
用しなければならなかった。以上、得られた結果をまと
めて下記表1に示す。
【0038】
【表1】
【0039】
【発明の効果】本発明の飲料缶蓋外面被覆用着色ポリエ
ステルフィルムによれば、優れた意匠性を有した飲料缶
蓋を安価かつ簡便に製造することができ、また蓋製造に
おいて蓋外面の塗装工程を省略できるため有機溶剤の使
用を抑えることができ、環境保全の点からも工業的価値
は非常に高い。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 67/02 KJQ C08L 67/02 KJQ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 厚みが3〜50μmであり、着色顔料お
    よび/または着色染料を含有することを特徴とする飲料
    缶蓋外面被覆用ポリエステルフィルム。
  2. 【請求項2】 昇華指数が3以下である請求項1記載の
    ポリエステルフィルム。
  3. 【請求項3】 最大弾性率比が1.00〜1.50であ
    る請求項2記載のポリエステルフィルム。
  4. 【請求項4】 少なくともフィルムの一方の片面に印刷
    が施されている請求項2記載のポリエステルフィルム。
  5. 【請求項5】 少なくとも2層以上の層から構成される
    フィルムであって、一方の表層は全エステル単位に対す
    る主たるエステル単位の割合が95モル%以上であるポ
    リエステルで構成され、他方の表層は全エステル単位に
    対する主たるエステル単位の割合が75〜85モル%で
    あり、かつ結晶融解エネルギーが10J/g以上である
    無定形ポリエステルから構成されている請求項3記載の
    ポリエステルフィルム。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000323351A (ja) * 1999-05-10 2000-11-24 Toray Ind Inc コンデンサ用ポリエステルフィルム
JP2001301025A (ja) * 2000-04-25 2001-10-30 Toray Ind Inc 金属板貼合せ用二軸延伸着色ポリエステルフィルム

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2000323351A (ja) * 1999-05-10 2000-11-24 Toray Ind Inc コンデンサ用ポリエステルフィルム
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