JPH09275231A - 積層型圧電トランスの駆動方法 - Google Patents

積層型圧電トランスの駆動方法

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JPH09275231A
JPH09275231A JP8006496A JP8006496A JPH09275231A JP H09275231 A JPH09275231 A JP H09275231A JP 8006496 A JP8006496 A JP 8006496A JP 8006496 A JP8006496 A JP 8006496A JP H09275231 A JPH09275231 A JP H09275231A
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piezoelectric
transformer
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piezoelectric ceramic
ceramic plates
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JP8006496A
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Mitsuhide Shimobukikoshi
光秀 下吹越
Masahiro Miyauchi
雅浩 宮内
Toshiya Watabe
俊也 渡部
Kenichi Kato
憲一 加藤
Takaaki Tsurumi
敬章 鶴見
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Toto Ltd
Original Assignee
Toto Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 積層型の圧電トランスにおいて、大電力の伝
送に好適であり、且つ、トランス自体の設計の自由度も
高くなる新規な駆動方法を提供する。 【解決手段】 積層型の圧電トランスを圧電横振動モー
ドで駆動する。長方形の平面形状をもつ圧電セラミック
ス板を積層したトランスの場合、長さ振動を励振するよ
うに駆動する。円形の平面形状をもつ圧電セラミックス
板を積層したトランスの場合、径方向広がり振動を励振
するように駆動する。トランスを構成する複数枚の圧電
セラミックス板(13A〜13F)は全て厚み方向に分
極されている。全ての圧電セラミックス板の分極軸が平
行になるように全ての圧電セラミックス板を厚み方向に
積層したトランスを用いてもよいし、入力部(13E、
13F)の分極軸と出力部(13A〜13D)のそれと
が直交するように圧電セラミックス板を接合したトラン
スを用いることもできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は積層型圧電トランス
の駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】圧電トランスは、圧電セラミックスの電
気−機械エネルギー変換機能を利用して電力の伝送及び
変圧を行なう。従来の圧電トランスは、平板の伸び振動
や円板の径方向広がり振動を利用したもので、最も基本
的なものは単一の圧電セラミックス板で構成されてい
る。
【0003】複数枚の積層された圧電セラミックス板を
用いた積層型の圧電トランスが、例えば特開平4−18
776などに開示されている。この従来の積層型圧電ト
ランスでは、複数枚の圧電セラミックス板と電極とが厚
み方向に交互に積層されており、全ての圧電セラミック
ス板が厚み方向に分極されている。これら従来の積層型
圧電トランスはいずれも、圧電縦振動つまり厚み振動が
励起されるように駆動される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】また、特開平4−18
776に開示されている積層型圧電トランスは、圧電縦
振動のみを励起させ圧電横振動に起因する不要振動を抑
制するために、横振動がほとんど発生しない異方性のP
bTiO3系の材料を用いている。しかし、PbTiO3
は、一般的な圧電材料であるPZT系の材料に比べて圧
電特性が低く、大電力の伝送に適さないという欠点があ
る。
【0005】また、従来の積層型圧電トランスは、圧電
縦振動つまり厚み振動の共振を利用した駆動方法を適用
するために、入力部及び出力部の各々の厚みが、トラン
ス全体の厚みの2分の1又は3分の1などに限定されて
しまい、また、入力部と出力部とが必ず厚み方向で積層
されていなくてはならない。結果として、トランスの設
計の自由度が制限されるという問題もある。
【0006】従って、本発明の目的は、積層型の圧電ト
ランスにおいて、大電力の伝送に好適であり、且つ、ト
ランス自体の設計の自由度も高くなる新規な駆動方法を
提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の駆動方法は、圧
電横方向振動を励振するように積層型圧電トランスを駆
動するものである。従来、圧電横振動を利用した駆動方
法は積層型圧電トランスでは行われていない。後に詳述
するように、本発明の発明者の研究によれば、積層型圧
電トランスを圧電横振動で共振させた場合、十分に高い
電力伝送効率を得ることができ、よって、この駆動方法
が大電力の伝送に好適であることがわかった。また、従
来の圧電縦振動による駆動方法の場合と同様に、変換ゲ
インが入力部と出力部の圧電セラミックス板の積層枚数
の比によって調整できることも分った。
【0008】さらに、本発明の圧電横方向振動を用いた
駆動方法を適用した場合、圧電トランスの入力部と出力
部は横方向(厚み方向の分極軸に対し垂直な方向)で振
動するから、入力部と出力部の厚みは共振に対し直接的
には影響を与えない。従って、前述した従来技術におけ
るような入力部と出力部の厚み及び積層の方向に対する
限定は不要であり、トランス設計の自由度が高い。更
に、一般に用いられているサイズの圧電セラミックス板
を用いた積層型圧電トランスの場合、圧電縦振動(厚み
振動)を励振するための駆動周波数はメガヘルツのオー
ダであるのに対し、圧電横振動を励振するための駆動周
波数は数十〜150kHz程度である。よって、圧電横
方向振動で駆動する方が駆動回路の制御がかなり容易で
ある。
【0009】不要振動を有効に抑制するためには、圧電
セラミックス板の平面形状の最も長い寸法をもつ方向に
沿った横振動を励振するようにトランスを駆動すること
が望ましい。例えば、長方形の平面形状をもつ圧電セラ
ミックス板を用いたトランスは、その長辺方向の横振動
である長さ振動を励振するように、その長辺の長さに対
応した共振周波数で駆動することが望ましい。また、円
形の平面形状をもつ圧電セラミックス板を用いたトラン
スは、その半径方向の横振動である径方向広がり振動を
励振するように、半径の長さに対応した共振周波数で駆
動することが望ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】図1〜図4は、本発明の駆動方法
が適用できる積層型圧電トランスの代表的な幾つかの形
態を例示している。
【0011】図1及び図2にそれぞれ示した圧電トラン
スでは、長方形の平面形状をもつ複数枚(例えば4枚)
の圧電セラミックス板1A〜1Dが厚み方向で積層さ
れ、各々の表裏面に電極3A〜3Eを有している。各圧
電セラミックス板1A〜1Dは厚み方向に分極してお
り、例えば矢印で示す方向の分極軸をもつ。積層された
4枚の圧電セラミックス板1A〜1Dのうち、例えば2
枚が入力部、他の2枚が出力部である。
【0012】図3及び図4にそれぞれ示した圧電トラン
スでは、入力部の圧電セラミックス板1Aと1Bは互い
に厚み方向で積層され、また、出力部の圧電セラミック
ス板1Cと1Dも互いに厚み方向で積層されている。そ
して、入力部と出力部とは、矢印で示す分極軸が互いに
直交するような姿勢で接合されている。尚、各セラミッ
クス板1A〜1Dはその表裏面に電極3A〜3Fを有
し、入力部と出力部との間には絶縁層が挟み込まれてい
る。
【0013】図5に示した圧電トランスでは、円形の平
面形状をもつ2枚の圧電セラミックス板5A、5Bが厚
み方向で積層されている。各圧電セラミックス板5A、
5Bはその表裏面に電極7A〜7Cを有する。一方の圧
電セラミックス板5Aが入力部であり、他方の圧電セラ
ミックス板5Bが出力部である。
【0014】尚、図1〜図5において、矢印で示した分
極軸の方向はあくまで例示であり、各電極に生じる電荷
をその電極の両側の圧電素子の振動が打ち消し合わない
ように電極が配線されている限りは、分極軸の向きは図
示とは逆であってもよい。また、入力部と出力部のそれ
ぞれの圧電素子の積層枚数、入力部と出力部の間に絶縁
層を設けるか否か、入力部と出力部のそれぞれの圧電材
料の組成などの点については、要求されるトランス特性
やトランスの構造などに応じて適宜に選択及び調整する
ことができる。
【0015】図1〜図5に示した圧電トランスの構成に
関し注目すべき点は、全ての圧電セラミックス板の寸法
と方向が、分極軸に垂直な特定の横方向で一致している
ことである。従って、その特定の横方向の圧電振動を励
振させる駆動方法が適用できるのである。例えば図1〜
図4に示した圧電トランスでは、全ての圧電セラミック
ス板1A〜1Dの寸法及び方向が、その平面形状の長辺
方向で一致している。よって、図1〜図4の圧電トラン
スには、長辺方向の圧電横振動(長さ振動)を励振させ
るように、長辺の長さで決まる共振周波数に等しい周波
数をもつ電力を入力する駆動方法が適用される。また、
図5に示した圧電トランスでは、全ての圧電セラミック
ス板5A、5Bの寸法及び方向が、その平面形状の半径
方向で一致している。よって、図5のトランスには、半
径方向の圧電横振動(径方向広がり振動)を励振させる
ように、半径の長さで決まるトランスの共振周波数に一
致した周波数の電力を入力する駆動方法が適用される。
【0016】このように駆動することにより、入力部で
は、圧電横方向振動の励振による電気エネルギーから振
動エネルギーへの変換が行われ、その振動エネルギーが
入力部から出力部へ伝達され、出力部では、圧電横方向
振動を利用した振動エネルギーから電気エネルギーへの
変換が行われる。
【0017】本発明の駆動方法が適用される圧電トラン
スの構成に関しもう一つの注目すべき点は、励振させた
い特定の圧電横方向振動以外の方向、つまり別の横方向
や縦方向(厚み方向)では、入力部と出力部とは互いに
方向が異なっていてもよいし、寸法もトランス全体の1
/2や1/3のような整数分の1になっている必要がな
いことである。従って、トランスの設計、特に圧電セラ
ミックス板の寸法や配置の選択に関して自由度が高い。
【0018】例えば、図3、4に示したトランスでは、
入力部と出力部とは、長辺方向では寸法及び方向共に一
致しているが、短辺方向及び厚み方向では、それぞれの
方向は互いに直交しているし、それぞれの寸法も全体の
1/2や1/3ではない。しかし、圧電横振動で駆動す
る限り、そのような厚みの不整合さは問題にならない。
その結果、特開平4−18776に開示されたもののよ
うに、入力部と出力部の厚さを整合させるために、入力
部と出力部間で圧電セラミックス板の厚みを異ならせる
という面倒は、本発明が適用される圧電トランスでは不
要である。従って、入力部にも出力部にも全て同一の厚
さの圧電セラミックス板を用いることが可能であるし、
また、例えば図5に示した圧電トランスにおいて異なる
厚さの圧電セラミックス板を用いることも可能である。
【0019】
【実施例】本発明に従う圧電トランスの駆動方法に係る
幾つかの具体的な実施例及び各実施例に関する実験結果
を以下に説明する。
【0020】〔第1実施例〕本実施例では、図5に示す
構造をもつ圧電トランスを駆動する。圧電セラミックス
板5A、5Bの材料は、PZT系圧電セラミックスであ
る。各圧電セラミックス板5A、5Bは直径18mm、
厚さ1mmの円板である。トランスの作製方法は次の通
りである。まず、各圧電セラミックス板5A、5Bを焼
成し、各々の表裏面に銀電極を焼き付ける。次に、各圧
電セラミックス板5A、5Bの電極間に直流高電圧を印
加して、各圧電セラミックス板5A、5Bを厚み方向に
分極させる。次に、2枚の圧電セラミックス板5A、5
Bを、両者間に内部電極7Bとしての厚さ10μmの銅
箔間を挟んで、積層し接着する。こうして完成した圧電
トランスの寸法は、直径18mm、厚さ2mmである。
【0021】本実施例では、2枚の圧電セラミックス板
5A、5Bの一方を入力部、他方を出力部とし、間に挟
まれた内部電極7Bを共通の接地線として用いた三端子
構成を採用する。入力部の外部電極7A(入力端子)か
ら、圧電横振動の一形態である径方向広がり振動を励振
する高周波電力を入力し、出力部の外部端子7C(出力
端子)から出力電力を取り出す。
【0022】図6は、実験により得た本実施例でのトラ
ンスのゲイン(出力電圧/入力電圧)と電力伝送効率の
負荷抵抗依存性を示す。
【0023】一般的な圧電トランスと同様に、ゲインや
伝送効率比は負荷抵抗に大きく依存したが、本実施例で
は負荷抵抗が220〜560Ωの範囲で電力伝送効率が
98%以上と非常に高い値となった。尚、入出力部の圧
電セラミックスの形状、材質、枚数が同じであるため、
伝送効率が最大となる負荷220Ωにおけるゲインは約
1であった。
【0024】〔第2実施例〕本実施例では、図7に示す
構成をもつ圧電トランスを駆動する。このトランスで
は、長方形の平面形状を有する6枚の圧電セラミックス
板9A〜9Fが厚み方向に積層され、各圧電セラミック
ス板9A〜9Fは表裏面に銀電極を有し、さらに各圧電
セラミックス板9A〜9Fの間には内部電極11a〜1
1Eが挟み込まれている。
【0025】圧電セラミックス板9A〜9Fの材料は、
PZT系圧電セラミックスである。各圧電セラミックス
板9A〜9Fは長辺37mm、短辺7mm、厚さ0.7
5mmの長方形板である。トランスの作製方法は次の通
りである。各圧電セラミックス板9A〜9Fを焼成し、
その表裏面に銀電極を焼き付る。次に、各圧電セラミッ
クス板9A〜9Fの銀電極間に直流高電圧を印加して各
圧電セラミックス板9A〜9Fを厚み方向に分極させ
る。次に、6枚の圧電セラミックス板9A〜9Fを、各
々の間に内部電極11A〜11Eとしての厚さ10μm
の銅箔を挟み込んで、積層し接着する。こうして完成し
た圧電トランスの寸法は、長辺37mm、短辺7mm、
厚さ4.5mmである。
【0026】本実施例では、入力部の端子から圧電横振
動の一形態である長さ振動(長辺方向の振動)を励振す
る高周波電力を入力し、出力部の端子から出力電力を取
り出す。本実施例に関する実験では、同一の圧電トラン
スを用いて、図8(a)〜(k)に示すように、配線を
違えることにより入力部と出力部の配置やセラミックス
板の枚数比を違えた11種類の駆動態様を実施した。
尚、電極の配線には、図8に示すように全ての駆動態様
で三端子構成を採用した。
【0027】図9は実験で得た図8(a)の駆動態様で
の圧電トランスのゲインと伝送効率の負荷抵抗依存性を
示し、図10は図8(b)の態様でのそれを示す。同様
に、図11〜図19は図8(c)〜(k)の態様での実
験結果をそれぞれ示す。
【0028】一般的な圧電トランスと同様に、ゲインや
伝送効率比は負荷抵抗に大きく依存したが、本実施例に
よれば大部分の駆動形態で70%前後の最大伝送効率が
得られた。
【0029】一般にトランスは効率最大の状態で使用さ
れる。そこで、図20に、図8(a)〜(k)の駆動態
様における最大伝送効率でのゲインを黒四角のプロット
で示す。併せて、それらの駆動態様における入力部と出
力部間のセラミックス板の積層枚数比(=入力部の積層
枚数/出力部の積層枚数)を実線で示す。
【0030】図20から分るように、最大伝送効率最大
でのゲインは、入力部と出力部の配置に関わらず、入力
部と出力部間の積層枚数比にほぼ一致した。つまり、圧
電トランスのゲインが入出力部間の積層枚数比により容
易に制御できることが確認された。従って、実際のトラ
ンスの設計では、要求されるゲインや電力などの仕様に
応じ入出力部の厚み及び配置に関してかなり自由な設計
が可能である。
【0031】尚、積層される圧電セラミックス板の材質
や厚みなどを違えた場合には、上記と全く同じ結果は得
られないかもしれないが、ゲインが積層枚数比に依存し
入出力部の配置に影響されないという基本的性質は維持
されるであろう。
【0032】〔第3実施例〕本実施例は図21に示す構
成をもつ圧電トランスを駆動する。この圧電トランス
は、4枚の圧電セラミックス板13A〜13Dを厚み方
向に積層し、さらに、この4枚のセラミックス板13A
〜13Dの幅方向の両側面に、2枚の圧電セラミックス
板13E、13Fを絶縁層15A、15Bを介して接合
したものである。尚、図中の矢印は分極軸の方向を示
す。
【0033】圧電セラミックス板13A〜13Fの材料
は、RZT系圧電セラミックスである。各圧電セラミッ
クス13A〜13Fは長辺37mm、短辺7mm、厚さ
1.5mmの矩形板である。トランスの作製方法は次の
通りである。まず、各圧電セラミックス13A〜13F
を焼成し、それぞれの表裏面に銀電極を焼き付ける。次
に、各圧電セラミックス13A〜13Fの銀電極間に直
流高電圧を印加して、各圧電セラミックス13A〜13
Fを厚み方向に分極する。次に、4枚の圧電セラミック
ス板13A〜13Dを、間に内部電極たる厚さ10μm
の銅箔を挟んで積層した後、それらの側面に樹脂を塗布
して絶縁層15A、15Bを形成し、この絶縁層15
A、15Bに2枚の圧電セラミックス板13E、13F
を接着する。完成した圧電トランスの寸法は、長辺37
mm、短辺10mm、厚さ7mmである。
【0034】本実施例では、入力部の電極から長さ振動
を励振する高周波電力を入力し、出力部の電極から出力
電力を取り出す。配線は、図22に示すような三端子構
成である。本実施例の実験では、側面の2枚のセラミッ
クス板13E、13Fを入力部、中央の4枚のセラミッ
クス板13A〜13Dを出力部とした場合と、入力部と
出力部をそれとは逆にした場合の2通りの駆動態様を実
施した。
【0035】図23は、側面の2枚の板を入力部、中央
の4枚の板を出力部にした場合のゲインと伝送効率の負
荷抵抗依存性を示し、図24は側面の2枚を出力部、中
央の4枚を入力部とした場合のゲインと伝送効率の負荷
抵抗依存性を示す。一般的な圧電トランスと同様に、ゲ
インや伝送効率比は負荷抵抗に大きく依存したが、最大
伝送効率は約80%の高い値を示した。また、効率最大
時のゲインは、入力部と出力部の積層枚数比とほぼ同じ
となり、ゲインが入出力部の積層枚数比により容易に制
御できることが確認された。入力部と出力部の配置はゲ
インに影響しないので、実際のトランスに要求されるゲ
インや電力などの仕様に応じて入出力部の厚み及び配置
に関して自由にトランスの設計が可能である。
【0036】以上、本発明の好適な実施例を説明した
が、本発明はこの実施例のみに限定されることなく、種
々の変形、修正、改良を加えた別の態様でも実施するこ
とができる。例えば、上記実施例で用いたトランスは、
焼成後に分極処理をした圧電セラミックスを接着するこ
とにより作製したが、トランスの一部又は全部をグリー
ンシートで積層し、一体的に焼結を行ない、その後分極
を行なうことによりトランスを作製してもよい。また、
例えば図21に示した実施例では絶縁層は樹脂の塗布に
より形成したが、絶縁セラミックス板や絶縁樹脂板など
を接着することにより絶縁層を形成してもよい。
【0037】
【発明の効果】本発明の積層型圧電トランスの駆動方法
によれば、圧電横方向振動モードでトランスを駆動する
ことにより、大電力の伝送に適し、かつ、トランスの設
計の自由度も高くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の駆動方法が適用できる積層型圧電ト
ランスの一実施形態を示す斜視図。
【図2】 本発明の駆動方法が適用できる積層型圧電ト
ランスの別の実施形態を示す斜視図。
【図3】 本発明の駆動方法が適用できる積層型圧電ト
ランスのさらに別の実施形態を示す斜視図。
【図4】 本発明の駆動方法が適用できる積層型圧電ト
ランスのさらに別の実施形態を示す斜視図。
【図5】 本発明の駆動方法が適用できる積層型圧電ト
ランスのさらにまた別の実施形態を示す斜視図。
【図6】 図5に示した形態をもつ圧電トランスに適用
した本発明の駆動方法の第1の実施例に伝送効率とゲイ
ンの負荷抵抗依存性を示す図。
【図7】 本発明の駆動方法の第2実施例が適用される
圧電トランスを示す斜視図。
【図8】 本発明の駆動方法の第2実施例における11
種類の具体的駆動態様を示す図。
【図9】 図8(a)の駆動態様での伝送効率とゲイン
の負荷依存性を示す図。
【図10】 図8(b)の駆動態様での伝送効率とゲイ
ンの負荷依存性を示す図。
【図11】 図8(c)の駆動態様での伝送効率とゲイ
ンの負荷依存性を示す図。
【図12】 図8(d)の駆動態様での伝送効率とゲイ
ンの負荷依存性を示す図。
【図13】 図8(e)の駆動態様での伝送効率とゲイ
ンの負荷依存性を示す図。
【図14】 図8(f)の駆動態様での伝送効率とゲイ
ンの負荷依存性を示す図。
【図15】 図8(g)の駆動態様での伝送効率とゲイ
ンの負荷依存性を示す図。
【図16】 図8(h)の駆動態様での伝送効率とゲイ
ンの負荷依存性を示す図。
【図17】 図8(i)の駆動態様での伝送効率とゲイ
ンの負荷依存性を示す図。
【図18】 図8(j)の駆動態様での伝送効率とゲイ
ンの負荷依存性を示す図。
【図19】 図8(k)の駆動態様での伝送効率とゲイ
ンの負荷依存性を示す図。
【図20】 図8の11種類の駆動態様での最大効率時
のゲインと入出力部間の積層枚数比とを示す図。
【図21】 本発明の駆動方法の第3実施例が適用され
る圧電トランスを示す斜視図。
【図22】 第3実施例の配線を示す図。
【図23】 第3実施例にて両側の圧電セラミックス板
を入力部とした場合の伝送効率とゲインの負荷依存性を
示す図。
【図24】 第3実施例にて両側の圧電セラミックス板
を出力部とした場合の伝送効率とゲインの負荷依存性を
示す図。
【符号の説明】
1、5、9、13 圧電セラミックス板 3、7、11 電極 15 絶縁層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡部 俊也 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 加藤 憲一 福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1 号 東陶機器株式会社内 (72)発明者 鶴見 敬章 神奈川県藤沢市白旗4丁目11番7号

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 積層型圧電トランスの入力部に、圧電横
    方向振動を励振する電気エネルギーを入力することを特
    徴とする積層型圧電トランスの駆動方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の方法において、前記入力
    部が、長方形の平面形状を有し且つ厚み方向に分極され
    た少なくとも1枚の圧電セラミックス板を有し、 前記電気エネルギーが、前記圧電セラミックス板の長さ
    振動を励振するように、前記圧電セラミックス板の平面
    形状の長辺の長さに対応した共振周波数に等しい周波数
    をもつことを特徴とする積層型圧電トランスの駆動方
    法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の方法において、前記入力
    部が、円形の平面形状を有し且つ厚み方向に分極された
    少なくとも1枚の圧電セラミックス板を有し、 前記電気エネルギーが、前記圧電セラミックス板の径方
    向広がり振動を励振するように、前記圧電セラミックス
    板の平面形状の半径の長さに対応した共振周波数に等し
    い周波数をもつことを特徴とする積層型圧電トランスの
    駆動方法。
JP8006496A 1996-04-02 1996-04-02 積層型圧電トランスの駆動方法 Pending JPH09275231A (ja)

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JP8006496A JPH09275231A (ja) 1996-04-02 1996-04-02 積層型圧電トランスの駆動方法

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