JPH09274997A - 小型常圧プラズマ発生装置及び該装置を使用する表面処理方法 - Google Patents

小型常圧プラズマ発生装置及び該装置を使用する表面処理方法

Info

Publication number
JPH09274997A
JPH09274997A JP8321408A JP32140896A JPH09274997A JP H09274997 A JPH09274997 A JP H09274997A JP 8321408 A JP8321408 A JP 8321408A JP 32140896 A JP32140896 A JP 32140896A JP H09274997 A JPH09274997 A JP H09274997A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plasma generator
small
power
discharge
atmospheric pressure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8321408A
Other languages
English (en)
Inventor
Kensuke Akutsu
顯右 阿久津
Yasuhisa Sugawara
靖久 菅原
Osamu Katayama
治 片山
Akinori Iwata
顕範 岩田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Paint Co Ltd
Original Assignee
Nippon Paint Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Paint Co Ltd filed Critical Nippon Paint Co Ltd
Priority to JP8321408A priority Critical patent/JPH09274997A/ja
Priority to DE69713818T priority patent/DE69713818T2/de
Priority to EP97101968A priority patent/EP0789505B1/en
Publication of JPH09274997A publication Critical patent/JPH09274997A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B05SPRAYING OR ATOMISING IN GENERAL; APPLYING FLUENT MATERIALS TO SURFACES, IN GENERAL
    • B05BSPRAYING APPARATUS; ATOMISING APPARATUS; NOZZLES
    • B05B17/00Apparatus for spraying or atomising liquids or other fluent materials, not covered by the preceding groups
    • B05B17/04Apparatus for spraying or atomising liquids or other fluent materials, not covered by the preceding groups operating with special methods
    • B05B17/06Apparatus for spraying or atomising liquids or other fluent materials, not covered by the preceding groups operating with special methods using ultrasonic or other kinds of vibrations
    • B05B17/0607Apparatus for spraying or atomising liquids or other fluent materials, not covered by the preceding groups operating with special methods using ultrasonic or other kinds of vibrations generated by electrical means, e.g. piezoelectric transducers
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05HPLASMA TECHNIQUE; PRODUCTION OF ACCELERATED ELECTRICALLY-CHARGED PARTICLES OR OF NEUTRONS; PRODUCTION OR ACCELERATION OF NEUTRAL MOLECULAR OR ATOMIC BEAMS
    • H05H1/00Generating plasma; Handling plasma
    • H05H1/24Generating plasma
    • H05H1/2406Generating plasma using dielectric barrier discharges, i.e. with a dielectric interposed between the electrodes
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05HPLASMA TECHNIQUE; PRODUCTION OF ACCELERATED ELECTRICALLY-CHARGED PARTICLES OR OF NEUTRONS; PRODUCTION OR ACCELERATION OF NEUTRAL MOLECULAR OR ATOMIC BEAMS
    • H05H1/00Generating plasma; Handling plasma
    • H05H1/24Generating plasma
    • H05H1/2406Generating plasma using dielectric barrier discharges, i.e. with a dielectric interposed between the electrodes
    • H05H1/2418Generating plasma using dielectric barrier discharges, i.e. with a dielectric interposed between the electrodes the electrodes being embedded in the dielectric
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05HPLASMA TECHNIQUE; PRODUCTION OF ACCELERATED ELECTRICALLY-CHARGED PARTICLES OR OF NEUTRONS; PRODUCTION OR ACCELERATION OF NEUTRAL MOLECULAR OR ATOMIC BEAMS
    • H05H1/00Generating plasma; Handling plasma
    • H05H1/24Generating plasma
    • H05H1/47Generating plasma using corona discharges
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05HPLASMA TECHNIQUE; PRODUCTION OF ACCELERATED ELECTRICALLY-CHARGED PARTICLES OR OF NEUTRONS; PRODUCTION OR ACCELERATION OF NEUTRAL MOLECULAR OR ATOMIC BEAMS
    • H05H2245/00Applications of plasma devices
    • H05H2245/40Surface treatments
    • H05H2245/42Coating or etching of large items

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Plasma & Fusion (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • Plasma Technology (AREA)
  • Physical Or Chemical Processes And Apparatus (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 軽量で持ち運びが容易であり、電気容量が小
さい低コストのプラズマ発生装置を提供する。 【解決手段】 プラズマ発生装置1は、交流電力により
励磁と消磁とを繰り返すスイッチ駆動用マグネット16
と該マグネット16によって開閉される接点スイッチS
とによって高周波数の交流電力を発生させる簡素なスイ
ッチ回路3と、スイッチ回路3から出力された高周波数
の交流電力を高電圧に変換する簡素な変圧回路4と、変
圧回路4から出力された高周波数・高電圧の交流電力を
受け入れて対向電極に接近したときにコロナ放電を惹起
してプラズマを発生させる放電極5とを備えている。こ
こで、スイッチ回路3、変圧回路4及び放電極5はいず
れも簡素かつコンパクトな構造であるので、該プラズマ
発生装置1は容易に持ち運ぶことができ、かつその電気
容量が小さくなるとともに、そのコストが低減される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、持ち運び可能なハ
ンディタイプの小型常圧プラズマ発生装置と、該プラズ
マ発生装置を使用して各種被処理物の表面にプラズマ処
理を施して該表面を改質し、該表面の接着性、密着性等
の各種表面特性を高めるようにした表面処理方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、樹脂、紙、アルミニウム、布、
鉄等で形成された被処理物の表面に対して、接着剤を用
いて他の部材を接着し、塗料を塗布し、あるいは印刷を
行う場合、該被処理物の表面への接着剤ないしは塗料の
接着性、印刷インキの印刷特性、該表面の防曇性、洗浄
性あるいは摩擦特性等を改良するために、該被処理物に
対して表面処理が施される。そして、このような表面処
理としては、従来より、コロナ放電により空気中に生じ
るプラズマを被処理物の表面にあてて該表面を改質する
といったプラズマ処理が広く用いられている。なお、か
かるプラズマ処理は、例えば、1991年に高分子刊行
会から発行された雑誌「接着」の第35巻第4号の24
頁〜30頁に掲載された、記事「コロナ表面処理」中に
開示されている。
【0003】かかるプラズマ処理においては、コロナ放
電により被処理物近傍の空気中にプラズマを発生させる
プラズマ発生装置が用いられる。かかる従来のプラズマ
発生装置は、普通、高電圧・高周波数の交流電力あるい
はパルス状電力を放電極に印加し、該放電極を、略グラ
ンド電圧に保持された対向電極の上に配置された被処理
物に接触(又は接近)させ、放電極と対向電極ないしは
被処理物との間にコロナ放電を惹起して被処理物近傍の
空気中にプラズマを発生させるようになっている。そし
て、このような被処理物のプラズマ処理に用いられる従
来のプラズマ発生装置は一般に固定式であり、したがっ
て被処理物は、搬送装置等を用いてプラズマ発生装置に
搬送され、該プラズマ発生装置内でプラズマ処理が施さ
れるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな被処理物のプラズマ処理に用いられる従来のプラズ
マ発生装置は大がかりな固定式であり、かつその電気容
量が大きいので(例えば、数十Kw程度)、比較的単純
な形状の被処理物を大量かつ画一的に処理するのには適
しているものの、比較的複雑な形状の被処理物の処理、
あるいは所定の被処理物の一部分のみに対して局所的に
プラズマ処理を施し又は他の部分よりも強いプラズマ処
理を施すなどといった個別的ないしは補修的な処理には
不適であるといった問題がある。また、かかる大型で大
容量のプラズマ発生装置は、持ち運びが不可能であり、
かつそのコストが非常に高くなるといった問題もある。
さらに、かかる従来のプラズマ発生装置では、金属表面
または被処理面近傍に金属部が露出している部分が存在
している場合には、金属部分に放電が集中し、処理が著
しく不均一になるか、放電極からスパークが発生し、該
スパークによって被処理物が損傷を受けることがあると
いった問題がある。また、鋼板の表面が塗膜などでおお
われている場合でも、ごく小さなピンホールといった塗
膜欠陥が存在することにより、上記の金属部分への放電
集中の発生による問題を生じる恐れがある。
【0005】本発明は、上記従来の問題点を解決するた
めになされたものであって、次のような条件を(少なく
とも一部は)満たすプラズマ発生装置、あるいは該プラ
ズマ発生装置を使用する被処理物の表面処理方法を提供
することを解決すべき課題ないしは目的とする。 <条件> (1)軽量で持ち運びが容易である。 (2)電気容量が小さい。 (3)長時間の処理に耐える。 (4)放電極からスパークが発生せず、被処理物に損傷を
与えない。 (5)低コスト(例えば、数万円程度)である。 (6)ハンディに高電圧を取り扱う上での安全性が高い。 (7)被処理物の所望の位置に所望の強度のプラズマ処理
を施すことができる。 (8)表面に金属部分の存在する被処理物にプラズマ処理
を施すことができる。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決すべく
なされた本発明の1つの態様によれば、電源から供給さ
れた電力を、接点スイッチを高速で繰り返し開閉させる
ことにより高周波数の交流電力に変換するスイッチ回路
と、該スイッチ回路から出力された高周波数の交流電力
を受け入れる巻数の少ない1次巻き線(1次コイル)
と、該1次巻き線と同心状に配置された巻数の多い2次
巻き線(2次コイル)とを備えていて、上記1次巻き線
に受け入れられた電力に対応して上記2次巻き線に高電
圧・高周波数の交流電力を発生させる変圧回路(いわゆ
る、テスラコイル)と、該変圧回路の2次巻き線で発生
した交流電力を受け入れる一方、略グランド電圧に保持
された対向電極に接近したときに該対向電極との間にコ
ロナ放電を惹起させて空気中にプラズマを発生させる放
電極とが、絶縁材料で形成された小型のケーシングに装
着されてなる、持ち運び可能な小型常圧プラズマ発生装
置が提供される。
【0007】この態様にかかる小型常圧プラズマ発生装
置は、高速で開閉されるスイッチ接点を備えたスイッチ
回路と、同心状に配置された1次巻き線及び2次巻き線
を備えた変圧回路と、2次巻き線に発生する高電圧・高
周波数の交流電力が印加される放電極とが小型のケーシ
ングに装着されてなる簡素で軽量かつコンパクトな構造
であり、容易に持ち運ぶことができる。したがって、該
小型常圧プラズマ発生装置を人手であるいはロボットを
用いて持ち運び、対向電極に載せられた所望の被処理物
に放電極を接触(あるいは接近)させることにより、該
部分にプラズマ処理を施すことができる。かくして、被
処理物の表面の接着性、塗膜密着性等の表面特性が良好
となる。また、該部分に放電極を接触させる時間を調節
することにより、該部分に施されるプラズマ処理の強度
を調節することができる。例えば、接触時間を長くすれ
ば該部分に強いプラズマ処理を施すことができる。ま
た、かかる簡素な構造のプラズマ発生装置は、その製作
コストが低くなり、かつその電気容量が小さくなる。さ
らに、スイッチ回路と変圧回路とを絶縁体からなるケー
シング内に配置することにより、高電圧を取り扱う上で
の安全性を高めることができる。
【0008】なお、該小型常圧プラズマ発生装置におい
ては、上記電源が交流電源であり、かつ上記スイッチ回
路が上記電源から供給される交流電力によって励磁状態
と消磁状態とが繰り返される電磁石を備えていて、上記
接点スイッチが上記電磁石の励磁状態と消磁状態の交替
に伴って開閉されるようになっているのが好ましい。こ
のようにすれば、非常に簡素かつコンパクトな構造でも
って、スイッチ回路内に高周波数の交流電力を効果的に
惹起することができ、ひいては放電極でコロナ放電を効
果的に惹起して、強いプラズマを発生させることができ
る。
【0009】本発明のもう1つの態様によれば、電源か
ら供給された電力でもって、僅かな間隙を隔てて配置さ
れた電極対に火花放電を生じさせて振動電流を惹起し、
該振動電流によって高周波数の交流電力を生成するスイ
ッチ回路と、該スイッチ回路から出力された高周波数の
交流電力を受け入れる巻数の少ない1次巻き線と、該1
次巻き線と同心状に配置された巻数の多い2次巻き線と
を備えていて、上記1次巻き線に受け入れられた電力に
対応して上記2次巻き線に高電圧・高周波数の交流電力
を発生させる変圧回路と、該変圧回路の2次巻き線で発
生した交流電力を受け入れる一方、略グランド電圧に保
持された対向電極に接近したときに該対向電極との間に
コロナ放電を惹起させて空気中にプラズマを発生させる
放電極とが、絶縁材料で形成された小型のケーシングに
装着されてなる、持ち運び可能な小型常圧プラズマ発生
装置が提供される。 なお、この場合、火花間隙を有す
るスイッチ回路と、変圧回路(テスラコイル)とからな
る組立体は、テスラ変圧器をなす。
【0010】この態様にかかる小型常圧プラズマ発生装
置は、火花放電により振動電流を惹起する電極対を備え
た簡素なスイッチ回路と、同心状に配置された1次巻き
線及び2次巻き線を備えた簡素な変圧回路と、2次巻き
線に発生する高電圧・高周波数の交流電力が印加される
放電極とが小型のケーシングに装着されてなる簡素で軽
量かつコンパクトな構造であり、容易に持ち運ぶことが
できる。したがって、該小型常圧プラズマ発生装置を人
手であるいはロボットを用いて持ち運び、対向電極に載
せられた所望の被処理物の所望の部分に放電極を接触
(あるいは接近)させることにより、該部分にプラズマ
処理を施すことができる。かくして、被処理物の表面の
接着性、塗膜密着性等の表面特性が良好となる。 な
お、該部分に放電極を接触させる時間を調節することに
より、該部分に施されるプラズマ処理の強度を調節する
ことができる。例えば、接触時間を長くすれば該部分に
強いプラズマ処理を施すことができる。また、かかる簡
素な構造のプラズマ発生装置は、その製作コストが低く
なり、かつその電気容量が小さくなる。また、スイッチ
回路と変圧回路とを絶縁体材料からなるケーシング内に
配置することにより、高電圧を取り扱う上での安全性を
高めることができる。
【0011】上記の各小型常圧プラズマ発生装置におい
ては、上記放電極が、良導体材料からなり上記変圧回路
の2次巻き線の出力端子に接続された放電線と、誘電体
材料からなり上記放電線を被覆する被覆部材とを備えて
いるのが好ましい。さらに、上記放電線が可撓性を有す
るステンレススチール製ワイヤであり、上記被覆部材が
塩化ビニル製チューブ又はテフロン製チューブであるの
がとくに好ましい。
【0012】このようにすれば、塩化ビニルあるいはテ
フロン等の誘電体材料からなる被覆部材によって、ステ
ンレススチール等からなる放電線が被覆されるので、放
電極でスパークが発生するのが防止されるほか、金属部
分が表面に存在している被処理物をプラズマ処理するこ
とができる。また、高電圧が印加される放電線が誘電体
材料すなわち絶縁体材料で被覆されるので、高電圧を取
り扱う上での安全性が一層高められる。さらに、放電極
が可撓性を有するので、該放電極を被処理物にソフトな
いしは弾力的に接触させることができる。
【0013】本発明のさらにもう1つの態様によれば、
上記のいずれか1つの小型常圧プラズマ発生装置を、該
小型常圧プラズマ発生装置の放電極が、略グランド電圧
に保持された対向電極の上に配置された所定の被処理物
の表面に近接又は接触するように人手であるいはロボッ
トを用いて持ち運び、上記放電極によって発生させられ
たプラズマにより上記被処理物の表面にプラズマ処理を
施して、該表面を改質するようにしたことを特徴とす
る、小型常圧プラズマ発生装置を使用する表面処理方法
が提供される。ここで、該表面処理方法は、樹脂(プラ
スチック)、紙、布等の非導電性の材料および/または
アルミニウム、鉄等の導電性の材料(金属材料)からな
る被処理物に対して適用しうる。具体的には、プラスチ
ックフィルム、樹脂成型品、PCM鋼板、印刷用紙等を
挙げることができる。
【0014】この態様にかかる表面処理方法において
は、被処理物の存在する位置にプラズマ発生装置を持ち
運んで、該被処理物の所望の部分に所望の強さでプラズ
マ処理を施すことができる。したがって、深い溝や孔な
どの比較的複雑な形状の被処理物の処理、あるいは所定
の被処理物の一部分のみに対して局所的にプラズマ処理
を施し又は他の部分よりも強いプラズマ処理を施すなど
といった補修的ないしは個別的な処理を容易に行うこと
ができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を具体
的に説明する。 図1(a)、(b)と図2とに示すよう
に、本発明にかかる、小型かつ軽量で持ち運び可能な、
常圧仕様のプラズマ発生装置1においては、絶縁材料か
らなる中空略円柱形のケーシング2内に、交流電源(図
示せず)から供給された交流電力を高周波数の交流電力
に変換するスイッチ回路3と、該スイッチ回路3から出
力された高周波数の交流電力を変圧して高電圧・高周波
数の交流電力を発生させる変圧回路4とが配設されてい
る。さらに、このプラズマ発生装置1には、変圧回路4
で発生した交流電力を受け入れる一方、略グランド電圧
(略アース電圧)に保持された対向電極に接近したとき
に、該対向電極との間にコロナ放電を惹起してそのまわ
りの空気中にプラズマを発生させる放電極5が設けられ
ている。なお、本明細書において、「略グランド電圧」
とは、導体が接地された状態である「グランド電圧」を
含むものである。
【0016】変圧回路4は、高周波損失を抑制するため
に、巻数の少ない1次巻き線6と巻数が多い2次巻き線
7とが同心円筒形に配置された、いわゆるテスラコイル
とされている。なお、この変圧回路4では、その出力を
高めるためにフェライトコアの鉄心(図示せず)が用い
られている。かかる構造の変圧回路4は、非常に簡素で
かつ小型・軽量であるのにもかかわらず、十分な高電圧
を惹起することができる。
【0017】なお、このようにコンパクトかつ軽量で変
圧性能の高い変圧回路4の寸法ないしは形状等の一例を
次に示す。 (1)変圧回路の寸法 (長さ200〜300mm、直径30〜60φmm) (2)変圧回路の出力ピーク間電圧 (15〜35kV) (3)変圧回路の電力容量 (0.3〜1.0kV) (4)1次巻き線の巻き数 (3〜8回数) (5)2次巻き線の巻き数 (300〜800回数)
【0018】ケーシング2の前端部には、絶縁材料から
なる放電極支持板8が、絶縁材料からなる取付部材9を
用いて取り付けられ、この放電極支持板8によって放電
極5が支持されている。そして、放電極5には、夫々良
導体材料からなる接続ねじ10と接続ロッド11と接続
ピン12とを介して、変圧回路4の2次巻き線7の出力
端子に接続された可撓性を有するステンレスワイヤから
なる放電線13と、該放電線13を被覆するテフロンチ
ューブ14(誘電体材料からなる被覆部材)とが設けら
れている。なお、放電線3の直径は例えば1mmとされ、
テフロンチューブ14の外径は例えば2mmとされる。
【0019】スイッチ回路3には、交流電源(図示せ
ず)からプラグ26を介して100Vの交流電力(例え
ば、60Hz)が供給される導線15が設けられてい
る。そして、このスイッチ回路3には、導線15の一部
が強磁性体材料で形成されたロッド17に巻き付けられ
てなるスイッチ駆動用マグネット16(電磁石)が設け
られている。さらに、スイッチ回路3には、一端が導線
15のP2点に接続された第1接点18と、一端が導線
15のP1点に接続された第2接点19とからなる接点
スイッチSが設けられている。ここで、接点スイッチS
に対しては、該接点スイッチSの動作特性を調節するた
めのスイッチ調節つまみ21が設けられている。このス
イッチ調節つまみ21は、ケーシング2の後端壁2aに
螺入され、その軸線まわりに回動させることにより、Y
1・Y2方向に移動できるようになっている。なお、導線
15はP3点でアースされ、かつP1点とP3点の間にお
いて導線15には、該導線15内でのノイズの発生を防
止するためのノイズ除去用コンデンサ21が介設されて
いる。
【0020】なお、このスイッチ回路3を、このような
構成とせずに、電極対と簡素な継断機能を有するスイッ
チ、あるいは半導体スイッチ(例えば、トランジスタ)
を用いて形成するようにしてもよい。 また、スイッチ
回路3を、電源から供給された電力でもって、僅かな間
隙を隔てて配置された電極対に火花放電を生じさせて振
動電流を惹起し、該振動電流によって高周波数の交流電
力を生成するスイッチ回路としてもよい。この場合は、
スイッチ回路3と変圧回路4とからなる組立体はテスラ
変圧器となる。
【0021】ここで、導線15に所定の交流電力が供給
されたときには、スイッチ駆動用マグネット16が、該
交流電力の周波数に応じて励磁状態と消磁状態とを繰り
返し、これに伴って接点スイッチSが開閉される。すな
わち、スイッチ駆動用マグネット16が励磁状態となっ
たときには、第2接点19に取り付けられた強磁性体片
24がスイッチ駆動用マグネット16に吸い付けられ、
これに伴って第1接点18の接触部22と第2接点19
の接触部23とが離間して接点スイッチSが開かれる。
他方、スイッチ駆動用マグネット16が消磁状態となっ
たときには、第2接点19はそれ自身の弾性により元の
位置に復帰し、これに伴って第1接点18の接触部22
と第2接点19の接触部23とが接触して接点スイッチ
Sが閉じられる。このようにして、接点スイッチSが高
速で連続的に開閉され、これに伴ってスイッチ回路3に
は高周波数の交流電力が惹起され、この交流電力が変圧
回路4の1次巻き線6に入力される。なお、接点スイッ
チSの開閉特性ひいてはスイッチ回路3で惹起される高
周波数の交流電力の振動特性は、スイッチ調節つまみ2
0を好ましく調節することにより調節することができ
る。
【0022】このようにして、スイッチ回路3によって
惹起された高周波数の交流電力が変圧回路4の1次巻き
線6に入力され、これに伴って変圧回路4の2次巻き線
7には高周波数・高電圧の交流電力が惹起され、この交
流電力が放電極5の放電線13に入力される。なお、変
圧回路4の2次巻き線7の他方の端子(放電線13に接
続されていない方の端子)はアースされ、したがって該
プラズマ発生装置1が使用される際の対向電極と同電位
となる。
【0023】かくして、放電極5に高周波数・高電圧の
交流電力が供給されているときに、該放電極5が略グラ
ンド電圧に保持された対向電極に接近ないしは接触させ
られると、放電極5と対向電極との間にコロナ放電が惹
起され、このコロナ放電により放電極5と対向電極との
間の空気中にプラズマが生成される。この場合、前記し
たとおり放電線13がテフロンチューブ14(誘電体)
で被覆されているので、放電極5と対向電極との間にス
パーク(火花放電)が発生しない。
【0024】このように、本発明にかかるプラズマ発生
装置1は、夫々簡素で小型かつ軽量のスイッチ回路3と
変圧回路4とがケーシング2内に収容される一方、該ケ
ーシング2の先端部に設けられた放電極支持板8によっ
て簡素で小型かつ軽量の放電極5が支持された簡素でコ
ンパクトな構造であるので、容易に持ち運ぶことができ
る。したがって、該プラズマ発生装置1を人手であるい
はロボットを用いて持ち運び、対向電極に載せられた所
望の被処理物の所望の部分に放電極を接触(あるいは接
近)せることにより、該部分にプラズマ処理を施すこと
ができる。また、このプラズマ発生装置1においては、
スイッチ回路3及び変圧回路4が絶縁材料からなるケー
シング2内に収容されるとともに、放電線13が絶縁体
であるテフロンチューブ14によって被覆されているの
で、高電圧を取り扱う上における安全性が大幅に高めら
れる。
【0025】このように前記の要求される条件をすべて
満たす、簡素でコンパクトなプラズマ発生装置1の寸
法、形状等の一例を次に示す。 (1)寸法 (長さ400〜600mm、径50〜80φmm) (2)重量 (1〜3kg) (3)製作コスト (3〜8万円)
【0026】以下、かかるプラズマ発生装置1を用い
て、被処理物に対してプラズマ処理を施す方法(表面処
理方法)について説明する。 かかる処理においては、
例えば図3に示すように、まずその電圧がグランド電圧
(アース電圧)に保持された対向電極30(接地電極)
の上に、樹脂(プラスチック)、紙、布等の非導電性の
材料および/またはアルミニウム、鉄等の導電性の材料
(金属材料)からなる被処理物31(具体的には、例え
ばプラスチックフィルム、樹脂成型品、PCM鋼板、印
刷用紙等)を載せる。 なお、被処理物31が層状の金
属を含む場合、例えばPCM鋼板のような金属板上に樹
脂、塗料等がコーテイングされている層状部材である場
合は、対向電極を設けることなく、該層状部材の金属板
をアース(接地)することができる。この場合も、強い
コロナ放電が惹起され、強いプラズマが生成される。
【0027】次に、プラズマ発生装置1を人手であるい
はロボットを用いて持ち運び、該圧プラズマ発生装置1
の放電極5を、被処理物表面のプラズマ処理を施すべき
範囲内の適当な位置に接触させる。そして、放電極5を
被処理物表面に接触させたままプラズマ処理を施すべき
範囲の上を移動させる。ここで、放電極5は、例えば1
cm/sec〜2cm/secの移動速度で万遍なく移動させるの
が好ましい。また、被処理物表面に通常のプラズマ処理
を施す場合は、放電極5を該被処理物表面上で1〜5回
程度繰り返し移動させるのが好ましい。
【0028】なお、放電極5を被処理物表面に接触させ
る時間は、必要とされるプラズマ処理の強さに応じて好
ましく設定される。このとき、放電極5と対向電極30
との間にコロナ放電が惹起され、このコロナ放電により
被処理物表面近傍の空気中にプラズマが生成され、この
プラズマによって被処理物表面がプラズマ処理される。
かくして、被処理物31の表面に対して、接着剤を用い
て他の部材を接着し、塗料を塗布し、あるいは印刷を行
う場合の、該被処理物の表面への接着剤ないしは塗料の
接着性・密着性、印刷インキの印刷特性、該表面の防曇
性、洗浄性あるいは摩擦特性等の各種表面特性が改良な
いしは改質される。
【0029】ここで、該被処理物表面のプラズマ処理を
施すべき部位に放電極5を接触させる時間を調節するこ
とにより、該部位に施されるプラズマ処理の強度を調節
することができる。例えば、接触時間を長くすれば該部
分に強いプラズマ処理を施すことができる。したがっ
て、被処理物31の所望の部位に所望の強度のプラズマ
処理を施すことができる。
【0030】また、かかるプラズマ処理によれば、前記
したとおり、可撓性を有する放電線13がテフロンチュ
ーブ14(誘電体)によって被覆されているので、被処
理物31にプラズマ処理を施す際には、テフロンチュー
ブ24が被処理物表面に接触しあるいは摺接・移動し、
テフロンチューブ14と被処理物表面との間に生成され
るプラズマによって、火花放電を生じさせることなく、
被処理物表面がプラズマ処理される。また、その際、放
電線13(スチールワイヤ)あるいはテフロンチューブ
14は、その弾力によって適度な押圧力でソフトに被処
理物表面に接触するので、被処理物表面に損傷を発生さ
せることなく短時間(例えば、数秒)でプラズマ処理を
完了することができる。この他にこれまでの大がかりな
固定式のものでは処理が不十分であった、深い溝や孔な
どの部分も、その部分に応じた形態や材質を選択するこ
とによってプラズマ処理を実施することができる。ま
た、比較的複雑な形状を有し、処理面積が大きい被処理
物を処理する場合には、固定式のものと併用することで
処理効率を高めることができる。
【0031】なお、テフロンチューブ14は消耗するも
のであって、その寿命はその使用頻度あるいはこれを消
耗させるその他の要因によって左右される。しかしなが
ら、該テフロンチューブ14を着脱ないしは交換が可能
な部品とすることにより、すなわち消耗品とすることに
より、これに対処することができる。
【0032】ここで、放電線13を複巻きとし、これを
テフロンチューブ14で被覆するようにすれば、放電極
5と被処理物表面との接触面積が大きくなり、プラズマ
処理に要する時間がさらに短縮される。
【0033】
【実施例】
<実施例1>図4に、本発明にかかるプラズマ発生装置
を用いたプラズマ処理により、塗装鋼板に対して表面処
理を施してその表面の改良結果を測定した結果を示す。
ここにおいて、塗装鋼板には、鋼板上にプライマーと白
色塗料(フレキコート、日本ペイント社製)とが塗装さ
れたものを用いている。そして、複数の塗装鋼板の塗装
表面に異なる回数のプラズマ処理を施した。この後、こ
のようにプラズマ処理が施された複数の塗装鋼板と、プ
ラズマ処理が施されていない塗装鋼板の各々について、
接着剤(パワータイト110、日本ペイント社製)を用
いて張り合わせを行った後(同一種の塗装鋼板同士を張
り合わせる)、張り合わされた塗装鋼板の一部を剥離さ
せ、テンシロン剥離強度試験装置を用いて剥離強度を測
定した。
【0034】図4から明らかなとおり、本発明にかかる
プラズマ処理を行うことにより、剥離強度は大幅に高め
られている。すなわち、プラズマ処理が施されていない
塗装鋼板では、剥離強度がおよそ3kgw/inchである
が、プラズマ処理回数が5回以下の場合は、プラズマ処
理の回数にほぼ比例して剥離強度が高くなり、プラズマ
処理が5回施された塗装鋼板では剥離強度がおよそ28
kgw/inchまで高められている。なお、図4から明らか
なとおり、プラズマ処理を5回を超えて実施しても、剥
離強度はさほど伸びない。したがって、プラズマ処理
は、必要とされる処理強度に応じて1〜5回行うのが好
ましい。
【0035】<実施例2>さらに、本発明にかかるプラ
ズマ処理が施された電着塗装面及び該プラズマ処理が施
されていない塗装面とシーラーとの間の接着性を測定し
た結果を以下に示す。ここにおいて、接着性は、電着塗
装が施された鋼板表面に0.5m/minの搬送速度でもっ
てプラズマ処理が5回施された試料と、かかるプラズマ
処理が施されていない試料の各々について、シーラーを
塗布した上で焼き付けを行い、この後テンシロンでシー
ラーを引っ張ってその破断強度を測定することにより測
定した。 <測定結果> (1)プラズマ処理された試料の破断強度 7.0〜8.0kgw/cm2 (2)プラズマ処理されていない試料の破断強度 4.5kgw/cm2
【0036】この測定結果から明らかなとおり、本発明
にかかるプラズマ処理が施された塗装鋼板では、プラズ
マ処理が施されていないものに比べてシーラーに対する
接着性も大幅に高められている。
【0037】<実施例3>次に、本発明にかかるプラズ
マ発生装置を用いたプラズマ処理により、三次元形状を
有する樹脂成型品に対して表面処理を施してその表面の
改良結果を測定した結果を示す。ここにおいて、樹脂成
型品には、ポリプロピレン製の椀状の形状を有するもの
を用いている。そして、この樹脂成型品の側面の上部か
ら10mmの幅の外周部にプラズマ処理を施した。プラズマ
処理は、a)放電極を固定して、樹脂成型品を回転す
る、b)樹脂成型品を固定して、放電極を回転する、の
2種類で行った。このようにプラズマ処理が施された外
周部およびプラズマ処理が施されていないものの同じ部
分に、日本ビーケミカル社製のR−215(2液型ウレ
タン塗料)を塗布し乾燥させたものにJIS K540
0に基づいて、ゴバン目カットを行い、セロハンテープ
による剥離テストを実施した。 <試験結果> ゴバン目の残存率 a)放電極固定/樹脂成型品回転 100/100 b)樹脂成型品固定/放電極回転 100/100 c)未処理 0/100
【0038】このように、本発明にかかるプラズマ発生
装置を用いることにより、特定の部分のみの接着性を改
善することができる。
【0039】<実施例4>次に、本発明にかかるプラズ
マ発生装置を用いたプラズマ処理により、金属部分を表
面に含む樹脂成型品に対して表面処理を施してその表面
の改良結果を測定した結果を示す。ここにおいて、プラ
ズマ発生装置の放電線はテフロンチューブで被覆されて
いる。樹脂成型品には、金属ナットが埋め込まれること
により、表面に金属部分が露出したポリプロピレン製の
自動車用バンパーを、金属部分をマスキングして、大型
固定式のプラズマ発生装置で処理したものを用いてい
る。そして、この樹脂成型品のマスキングされていた部
分を含む、金属部分を中心にした半径5cmの部分にプラ
ズマ処理を施した。この処理後、樹脂成型品表面に、日
本ビーケミカル社製のR−215(2液型ウレタン塗
料)を塗布し乾燥させたものにJIS K5400に基
づいて、ゴバン目カットを行い、セロハンテープによる
剥離テストを実施したところ、100/100の結果を
得た。
【0040】一方、大型固定式のプラズマ発生装置で金
属部分をマスキングしなかった場合およびプラズマ発生
装置の放電線をテフロンチューブで被覆しなかった場合
には金属部分への放電が生じ、処理不可能であった。こ
のように、本発明にかかるプラズマ発生装置を用いるこ
とにより、金属部分を表面に含むものの表面改質が可能
である。
【0041】<実施例5>次に、本発明にかかるプラズ
マ発生装置を用いたプラズマ処理により、複雑な形状を
有する樹脂成型品に対して表面処理を施してその表面の
改良結果を測定した結果を示す。ここにおいて、樹脂成
型品は、深さ約5mm、幅約5mmの溝を有するポリプロピ
レン製の自動車用ドアトリムを用いている。そして、こ
の樹脂成型品の溝の底の部分にプラズマ処理を施した。
溝の底の表面改良の結果は、表面張力測定のような直接
的な評価が困難であるので、市販の2液型接着剤を溝の
底に流し込み、溝の大きさに合ったポリプロピレン板を
差し込んで接着し、テンシロンを用いて基材に対するポ
リプロピレン板のピール強度を測定することにより評価
した。 <測定結果> 本発明のプラズマ発生装置による処理 1050g 大型固定式の常圧プラズマ発生装置による処理* 250g 未処理 120g * 電界強度6kV/cmで0.8m/minで5列通過
【0042】このように、本発明にかかるプラズマ発生
装置を用いることにより、従来の大型固定式のプラズマ
発生装置では処理効果が不十分であった溝のような複雑
な形状を有しているものの表面改質が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は本発明にかかるプラズマ発生装置の
縦断面説明図であり、(b)は(a)に示すプラズマ発
生装置の放電極の横断面説明図である。
【図2】 図1に示すプラズマ発生装置の電気回路図で
ある。
【図3】 本発明にかかるプラズマ処理方法を示す図で
ある。
【図4】 本発明にかかるプラズマ処理が施された塗装
鋼板及び該プラズマ処理が施されていない塗装鋼板の剥
離強度を測定した結果を示すグラフである。
【符号の説明】
S 接点スイッチ、1 プラズマ発生装置、2 ケーシ
ング、3 スイッチ回路、4 変圧回路、5 放電極、
6 1次巻き線、7 2次巻き線、13 放電線、14
テフロンチューブ、16 スイッチ駆動用マグネッ
ト、18 第1接点、19 第2接点、30 対向電
極、31 被処理物。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩田 顕範 大阪府寝屋川市池田中町19番17号 日本ペ イント株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電源から供給された電力を、接点スイッ
    チを高速で繰り返し開閉させることにより高周波数の交
    流電力に変換するスイッチ回路と、 該スイッチ回路から出力された高周波数の交流電力を受
    け入れる巻数の少ない1次巻き線と、該1次巻き線と同
    心状に配置された巻数の多い2次巻き線とを備えてい
    て、上記1次巻き線に受け入れられた電力に対応して上
    記2次巻き線に高電圧・高周波数の交流電力を発生させ
    る変圧回路と、 該変圧回路の2次巻き線で発生した交流電力を受け入れ
    る一方、略グランド電圧に保持された対向電極に接近し
    たときに該対向電極との間にコロナ放電を惹起して空気
    中にプラズマを発生させる放電極とが、絶縁材料で形成
    された小型のケーシングに装着されてなる、持ち運び可
    能な小型常圧プラズマ発生装置。
  2. 【請求項2】 上記電源が交流電源であり、かつ上記ス
    イッチ回路が上記電源から供給される交流電力によって
    励磁状態と消磁状態とが繰り返される電磁石を備えてい
    て、 上記接点スイッチが上記電磁石の励磁状態と消磁
    状態の交替に伴って開閉されるようになっていることを
    特徴とする小型常圧プラズマ発生装置。
  3. 【請求項3】 電源から供給された電力でもって、僅か
    な間隙を隔てて配置された電極対に火花放電を生じさせ
    て振動電流を惹起し、該振動電流によって高周波数の交
    流電力を生成するスイッチ回路と、 該スイッチ回路から出力された高周波数の交流電力を受
    け入れる巻数の少ない1次巻き線と、該1次巻き線と同
    心状に配置された巻数の多い2次巻き線とを備えてい
    て、上記1次巻き線に受け入れられた電力に対応して上
    記2次巻き線に高電圧・高周波数の交流電力を発生させ
    る変圧回路と、 該変圧回路の2次巻き線で発生した交流電力を受け入れ
    る一方、略グランド電圧に保持された対向電極に接近し
    たときに該対向電極との間にコロナ放電を惹起して空気
    中にプラズマを発生させる放電極とが、絶縁材料で形成
    された小型のケーシングに装着されてなる、持ち運び可
    能な小型常圧プラズマ発生装置。
  4. 【請求項4】 上記放電極が、良導体材料からなり上記
    変圧回路の2次巻き線の出力端子に接続された放電線
    と、誘電体材料からなり上記放電線を被覆する被覆部材
    とを備えていることを特徴とする小型常圧プラズマ発生
    装置。
  5. 【請求項5】 上記放電線が可撓性を有するステンレス
    スチール製ワイヤであり、上記被覆部材が塩化ビニル製
    チューブ又はテフロン製チューブであることを特徴とす
    る請求項4に記載された小型常圧プラズマ発生装置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜請求項5のいずれか1つに記
    載された小型常圧プラズマ発生装置を、該小型常圧プラ
    ズマ発生装置の放電極が、略グランド電圧に保持された
    対向電極の上に配置された所定の被処理物の表面に近接
    又は接触するように持ち運び、上記放電極によって発生
    させられたプラズマにより上記被処理物の表面にプラズ
    マ処理を施して、該表面を改質するようにしたことを特
    徴とする、小型常圧プラズマ発生装置を使用する表面処
    理方法。
  7. 【請求項7】 上記被処理物の表面が複雑な形状である
    ことを特徴とする、請求項6に記載された小型常圧プラ
    ズマ発生装置を使用する表面処理方法。
  8. 【請求項8】 上記被処理物の表面の一部のみを処理す
    ることを特徴とする、請求項6または請求項7に記載さ
    れた小型常圧プラズマ発生装置を使用する表面処理方
    法。
  9. 【請求項9】 請求項4または請求項5に記載された小
    型常圧プラズマ発生装置を、該小型常圧プラズマ発生装
    置の放電極が、略グランド電圧に保持された対向電極の
    上に配置された所定の被処理物の表面に近接又は接触す
    るように持ち運び、上記放電極によって発生させられた
    プラズマにより上記被処理物の表面にプラズマ処理を施
    して、該表面を改質するようにする小型常圧プラズマ発
    生装置を使用する表面処理方法であって、該被処理物の
    表面が金属部分を含んでいることを特徴とする、小型常
    圧プラズマ発生装置を使用する表面処理方法。
JP8321408A 1996-02-09 1996-12-02 小型常圧プラズマ発生装置及び該装置を使用する表面処理方法 Pending JPH09274997A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8321408A JPH09274997A (ja) 1996-02-09 1996-12-02 小型常圧プラズマ発生装置及び該装置を使用する表面処理方法
DE69713818T DE69713818T2 (de) 1996-02-09 1997-02-07 Vorrichtung in Kleinbauweise zur Erzeugung eines atmosphärischen Plasmas und Verfahren zur Oberflächenbehandlung
EP97101968A EP0789505B1 (en) 1996-02-09 1997-02-07 Small-sized atmospheric plasma generating apparatus and surface processing method using the apparatus

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8-23872 1996-02-09
JP2387296 1996-02-09
JP8321408A JPH09274997A (ja) 1996-02-09 1996-12-02 小型常圧プラズマ発生装置及び該装置を使用する表面処理方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09274997A true JPH09274997A (ja) 1997-10-21

Family

ID=26361306

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8321408A Pending JPH09274997A (ja) 1996-02-09 1996-12-02 小型常圧プラズマ発生装置及び該装置を使用する表面処理方法

Country Status (3)

Country Link
EP (1) EP0789505B1 (ja)
JP (1) JPH09274997A (ja)
DE (1) DE69713818T2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7098547B1 (en) * 2004-02-20 2006-08-29 Phillip Burns Method and apparatus for converting energy to electricity
JP2007080772A (ja) * 2005-09-16 2007-03-29 Tohoku Univ プラズマ発生装置、表面処理装置、光源、プラズマ発生方法、表面処理方法および光照射方法
JP2007080769A (ja) * 2005-09-16 2007-03-29 Tohoku Univ プラズマ発生方法およびプラズマ発生装置
JP2012094523A (ja) * 2011-11-21 2012-05-17 Tohoku Univ プラズマ発生装置
JP2013510398A (ja) * 2009-11-03 2013-03-21 ザ・ユニヴァーシティ・コート・オブ・ザ・ユニヴァーシティ・オブ・グラスゴー プラズマ発生装置およびプラズマ発生装置の使用

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102007030915A1 (de) 2007-07-03 2009-01-22 Cinogy Gmbh Vorrichtung zur Behandlung von Oberflächen mit einem mittels einer Elektrode über ein Feststoff-Dielektrikum durch eine dielektrische behinderte Gasentladung erzeugten Plasma
DE102008045830A1 (de) * 2008-09-05 2010-03-11 Cinogy Gmbh Verfahren zur Behandlung eines lebende Zellen enthaltenden biologischen Materials
CN103458600B (zh) * 2013-07-31 2016-07-13 华中科技大学 一种产生大气压弥散放电非平衡等离子体的系统
TWI760857B (zh) * 2020-09-23 2022-04-11 逢甲大學 電漿氣霧裝置

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
SU963565A1 (ru) * 1980-10-24 1982-10-07 Всесоюзный Научно-Исследовательский Институт Безопасности Труда В Горнорудной Промышленности Способ очистки газа
JPS5932937A (ja) * 1982-08-16 1984-02-22 Sankyo Dengiyou Kk イオンガン
DE3618412A1 (de) * 1986-05-31 1987-12-03 Oliver Sieke Verfahren und vorrichtung zur behandlung von objekten unter erzeugung chemischer oder physikalischer veraenderungen von gasen, fluessigkeiten, pasten oder feststoffen
JPS63213660A (ja) * 1987-02-28 1988-09-06 Toyoda Gosei Co Ltd コロナ放電処理用対向電極の製造方法
JP2585695B2 (ja) * 1988-03-24 1997-02-26 ユニソイド株式会社 オゾナイザー
JP2939508B2 (ja) * 1989-09-29 1999-08-25 増田 佳子 固体表面のプラズマ処理装置
US5079482A (en) * 1991-02-25 1992-01-07 Villecco Roger A Directed electric discharge generator
US5249575A (en) * 1991-10-21 1993-10-05 Adm Tronics Unlimited, Inc. Corona discharge beam thermotherapy system
JPH05330805A (ja) * 1992-05-27 1993-12-14 O C Eng Kk 対向電極式オゾン発生器
JPH06163143A (ja) * 1992-11-13 1994-06-10 Fuji Photo Film Co Ltd コロナ放電処理装置

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7098547B1 (en) * 2004-02-20 2006-08-29 Phillip Burns Method and apparatus for converting energy to electricity
US7679205B1 (en) * 2004-02-20 2010-03-16 Phillip Burns Method and apparatus for converting energy to electricity
JP2007080772A (ja) * 2005-09-16 2007-03-29 Tohoku Univ プラズマ発生装置、表面処理装置、光源、プラズマ発生方法、表面処理方法および光照射方法
JP2007080769A (ja) * 2005-09-16 2007-03-29 Tohoku Univ プラズマ発生方法およびプラズマ発生装置
JP2013510398A (ja) * 2009-11-03 2013-03-21 ザ・ユニヴァーシティ・コート・オブ・ザ・ユニヴァーシティ・オブ・グラスゴー プラズマ発生装置およびプラズマ発生装置の使用
JP2014222664A (ja) * 2009-11-03 2014-11-27 ザ・ユニヴァーシティ・コート・オブ・ザ・ユニヴァーシティ・オブ・グラスゴー プラズマ発生装置およびプラズマ発生装置の使用
JP2012094523A (ja) * 2011-11-21 2012-05-17 Tohoku Univ プラズマ発生装置

Also Published As

Publication number Publication date
DE69713818T2 (de) 2003-02-06
EP0789505A1 (en) 1997-08-13
DE69713818D1 (de) 2002-08-14
EP0789505B1 (en) 2002-07-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH09274997A (ja) 小型常圧プラズマ発生装置及び該装置を使用する表面処理方法
JPS5613480A (en) Dry etching apparatus
US3308045A (en) Process and apparatus for treating plastics
JPH11507990A (ja) 大気圧でのグロー放電プラズマによる表面洗浄装置および洗浄方法
JPS59105863A (ja) 静電塗装用噴射装置
JPH10204636A (ja) 物品表面処理方法及び装置
JPS6232468B2 (ja)
TWI463920B (zh) Corona discharge type ion generator
JP2020069454A (ja) 電気パルス解体方法
JPS5681678A (en) Method and apparatus for plasma etching
JP2005235448A (ja) プラズマ処理方法及びその装置
JPH1154298A (ja) 可搬式小型表面処理装置
JP2007042287A (ja) イオン生成装置
GB778803A (en) Method and means for treating non-adherent surfaces to render them adherent
JPH1154297A (ja) 可搬式小型表面処理装置及び可搬式小型表面処理装置の放電処理部材
AU2002314520A1 (en) Industrial apparatus for applying radio-frequency electromagnetic fields to semiconductive dielectric materials
US3668097A (en) Method for treating surfaces of work pieces to improve the adhesion of printing inks and adhesives thereto
JP2003151796A (ja) 携帯型プラズマ処理装置
US2650346A (en) Apparatus and method for testing pipe coating
JP2004039421A (ja) 電気絶縁性シートの製造方法および装置
JPS59132139A (ja) 静電チヤツク板
JPH1083894A (ja) 基板表面を改質するためのプラズマの処理装置および方法
JP2001203093A (ja) 除電方法及び除電装置
JP4558306B2 (ja) 表面改質方法および該表面改質方法で改質した樹脂材
US3573845A (en) Improved acoustic image reproduction system using a piezoelectric printer and electrogasdynamics