JPH1154297A - 可搬式小型表面処理装置及び可搬式小型表面処理装置の放電処理部材 - Google Patents

可搬式小型表面処理装置及び可搬式小型表面処理装置の放電処理部材

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JPH1154297A
JPH1154297A JP9213416A JP21341697A JPH1154297A JP H1154297 A JPH1154297 A JP H1154297A JP 9213416 A JP9213416 A JP 9213416A JP 21341697 A JP21341697 A JP 21341697A JP H1154297 A JPH1154297 A JP H1154297A
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JP
Japan
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discharge
power
surface treatment
frequency
switch circuit
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JP9213416A
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English (en)
Inventor
Kensuke Akutsu
顯右 阿久津
Akinori Iwata
顕範 岩田
Yasuyuki Tsuchiya
保之 土谷
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Nippon Paint Co Ltd
Original Assignee
Nippon Paint Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コロナ放電により生じるプラズマにより被処
理物に表面処理を施すことができ、かつ放電部を容易に
取り替えることができる可搬式小型表面処理装置を提供
する。 【解決手段】 可搬式の表面処理装置Tには、スイッチ
駆動用マグネットと接点スイッチとによって高周波数の
交流電力を発生させる簡素なスイッチ回路3と、スイッ
チ回路3から出力された高周波数の交流電力を高電圧に
変換する簡素な変圧回路4とがケーシング2内に配置さ
れてなる出力回路部1と、変圧回路4から出力された高
周波数・高電圧の交流電力を受け入れて被処理物に接近
したときにコロナ放電を惹起してプラズマを発生させる
放電処理部5とが設けられている。ここで、放電処理部
5は出力回路部1に対して容易に着脱することができ、
これにより、放電部40を容易に取り替えることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高電圧・高周波数
の交流電力を生成する出力回路部と、該出力回路部で生
成された交流電力を放電極に受け入れて該放電極と被処
理物との間にコロナ放電を生じさせて被処理物に表面処
理を施す放電処理部とを備えた持ち運び可能な可搬式小
型表面処理装置、ないしは可搬式小型表面処理装置の放
電処理部材に関するものであり、とくに放電処理部を出
力回路部に対して着脱可能な構造とした可搬式小型表面
処理装置、ないしは可搬式小型表面処理装置の放電処理
部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、樹脂、紙、布あるいは金属(例
えば、アルミニウム、鉄)等で形成された被処理物の表
面に、接着剤を用いて他の部材を接着し、塗料を塗布
し、あるいは印刷を行う場合、被処理物表面への接着剤
ないしは塗料の接着性、印刷インキの印刷特性、該被処
理物表面の防曇性、洗浄性あるいは摩擦特性等を改良す
るために、該被処理物に対して表面処理が施される。そ
して、このような表面処理の1つとして、コロナ放電に
より空気中に生じるプラズマを被処理物表面に印加して
該表面を改質するといったプラズマ処理が知られてい
る。なお、かかるプラズマ処理は、例えば、1991年
に高分子刊行会から発行された雑誌「接着」の第35巻
第4号の24頁〜30頁に掲載された、記事「コロナ表
面処理」中に開示されている。
【0003】このようなプラズマ処理においては、コロ
ナ放電により被処理物近傍の空気中にプラズマを発生さ
せるプラズマ発生装置が用いられるが、従来のプラズマ
発生装置は、普通、高電圧・高周波数の交流電力あるい
はパルス状電力を放電極に印加し、該放電極を、略グラ
ンド電圧に保持された対向電極の上に配置された被処理
物に接触又は接近させ、放電極と対向電極ないしは被処
理物との間にコロナ放電を惹起して被処理物近傍の空気
中にプラズマを発生させるようになっている。そして、
このような被処理物のプラズマ処理に用いられる従来の
プラズマ発生装置は、高電圧を取り扱い、また安定した
プラズマを発生させるために放電間隔を一定にする必要
があるので、一般に固定式とされている。したがって、
被処理物は、搬送装置等を用いてプラズマ発生装置に搬
送され、該プラズマ発生装置内でプラズマ処理が施され
るようになっている。
【0004】しかしながら、このような被処理物のプラ
ズマ処理に用いられる従来のプラズマ発生装置は大がか
りな固定式であり、その電気容量が大きいので(例え
ば、数十Kw程度)、比較的単純な形状の被処理物を大
量かつ画一的に処理するのには適しているものの、比較
的複雑な形状の被処理物の処理、あるいは被処理物の一
部分のみに対して局所的にプラズマ処理を施し又は他の
部分よりも強いプラズマ処理を施すなどといった個別的
ないしは補修的な処理には不適であるといった問題があ
る。また、かかる大型で大容量のプラズマ発生装置は、
持ち運びが著しく困難であり、かつそのコストが非常に
高くなるといった問題もある。さらに、かかる従来のプ
ラズマ発生装置では、金属表面又は被処理面近傍に金属
部が露出している部分が存在している場合には、金属部
分に放電が集中し、処理が著しく不均一になるか、放電
極からスパークが発生し、該スパークによって被処理物
が損傷を受けることがあるといった問題がある。また、
鋼板の表面が塗膜などでおおわれている場合でも、ごく
小さなピンホールなどの塗膜欠陥が存在するときには、
上記の金属部分に放電が集中するといった問題が生じる
恐れがある。
【0005】そこで、本願出願人は、このような問題を
解決すべく、本願出願人にかかる特願平8−23872
号の明細書において、持ち運び可能な小型常圧プラズマ
発生装置を提案している。この小型常圧プラズマ発生装
置は、励磁と消磁とを繰り返すスイッチ駆動用マグネッ
トと該マグネットによって開閉される接点スイッチとに
よって高周波数の交流電力を発生させるスイッチ回路
と、該スイッチ回路から出力された高周波数の交流電力
を高電圧に変換する変圧回路と、該変圧回路から出力さ
れた高周波数・高電圧の交流電力を受け入れて対向電極
に接近したときにコロナ放電を惹起してプラズマを発生
させる放電極とを備えているが、ここでスイッチ回路、
変圧回路及び放電極はいずれも簡素な構造であるので、
該プラズマ発生装置は容易に持ち運ぶことができ、かつ
その電気容量が小さくなるとともにその製作コストが低
減される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特願平
8−23872号の明細書に開示された、本願出願人に
かかる小型常圧プラズマ発生装置においても、なお次の
ような問題がある。すなわち、この小型常圧プラズマ発
生装置においては、放電極への通電回路の一部が露出さ
れた構造となっているので、この露出部分でスパークが
発生する恐れがあるといった問題がある。また、放電極
への通電回路の一部が着脱可能部分の固定部材として利
用されているので、放電極への通電回路の接続が悪くな
る場合があるといった問題がある。さらに、放電極及び
その被覆チューブを含む放電部は基本的には消耗品であ
り、したがって該プラズマ発生装置をある程度使用する
と新しいものに取り替える必要があるが、その取り替え
作業が複雑であるといった問題がある。
【0007】本発明は、上記従来の問題を解決するため
になされたものであって、コロナ放電により生じるプラ
ズマにより被処理物に表面処理を施すことができ、さら
には放電極への通電回路の露出に起因するスパークの発
生を防止することができ、かつ放電部を容易に取り替え
ることができる、軽量で安価な可搬式小型表面処理装置
を提供することを解決すべき課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決すべく
なされた本発明にかかる可搬式小型表面処理装置は、
(a)電源から供給された電力から高周波数の交流電力
を生成するスイッチ回路と、該スイッチ回路から出力さ
れた高周波数の交流電力を受け入れる1次巻き線と該1
次巻き線よりも巻数の多い2次巻き線とを備えていて1
次巻き線に受け入れられた電力に対応して2次巻き線に
高電圧・高周波数の交流電力を生成する変圧回路とが、
絶縁性のケーシング内に配置されている出力回路部と、
(b)出力回路部の変圧回路の2次巻き線で生成された
交流電力を導電部材を介して受け入れ、被処理物に接近
又は接触したときに該被処理物との間にコロナ放電を惹
起して被処理物表面を処理する放電極と、絶縁材料から
なり導電部材と放電極の一部とを遮蔽する一方出力回路
部に対して着脱可能に形成された外套とを備えた放電処
理部とが設けられていることを特徴とするものである。
ここで、放電極は、誘電体で被覆されているのが好まし
い。放電処理部と出力回路部との間の着脱構造は、これ
らを容易に着脱することができるものであればどのよう
なものでもよく、例えばねじ式の着脱構造、差し込み式
の着脱構造等を用いることができる。なお、この放電処
理部と出力回路部との間の着脱構造は、不用意に着脱が
行われるのを防止するために、工具を用いなければ着脱
できないようなものとしてもよい。
【0009】この表面処理装置は、スイッチ回路と変圧
回路とがケーシング内に配置されてなる出力回路部と、
該出力回路部に着脱可能に取り付けられる放電処理部と
からなる簡素で軽量かつコンパクトなものであり、容易
に持ち運ぶことができる。したがって、この表面処理装
置を人手であるいはロボットを用いて持ち運び、好まし
くは誘電体で被覆された放電極(放電部)を被処理物の
所望の部分に接触又は接近させることにより、該部分に
プラズマ処理を施すことができる。このように、表面処
理装置が簡素な構造となるのでその製作コストが低減さ
れる。
【0010】この表面処理装置は、樹脂(プラスチッ
ク)、紙、布等の非導電性の材料及び/又はアルミニウ
ム、鉄等の導電性の材料(金属材料)からなる被処理物
に対して有効に用いることができる。具体的には、かか
る被処理物として、プラスチックフィルム、樹脂成型
品、PCM鋼板、印刷用紙等をあげることができる。そ
して、被処理物に表面処理を施す際には、表面処理装置
を被処理物の存在する位置に持ち運んで、該被処理物の
所望の部分に所望の強さでプラズマ処理を施すことがで
きる。したがって、深い溝や孔などの比較的複雑な形状
の被処理物の処理、あるいは被処理物の一部分のみに対
して局所的にプラズマ処理を施し又は他の部分よりも強
いプラズマ処理を施すなどといった補修的ないしは個別
的な処理をも容易に行うことができる。
【0011】また、この表面処理装置の放電処理部で
は、被処理物と近接又は接触させるべき部分以外すなわ
ち放電部以外は、外套によって遮蔽されているので、導
電部材が露出せず、該導電部材でのスパークの発生が防
止される。さらに、該導電部材と放電極との電気的接続
が良好となる。そして、放電極ないしは誘電体が消耗し
た場合は、まず出力回路部から放電処理部を取り外し、
次に新しい放電処理部を出力回路部に取り付けるだけの
簡単な操作で放電極ないしは誘電体を取り替えることが
できる。
【0012】上記表面処理装置においては、スイッチ回
路が、接点スイッチを高速で繰り返し開閉させることに
より電源から供給された電力を高周波数の交流電力に変
換するようになっているのが好ましい。この場合、電源
が交流電源であり、かつスイッチ回路が電源から供給さ
れる交流電力によって励磁状態と消磁状態とが繰り返さ
れる電磁石を備えていて、接点スイッチが電磁石の励磁
状態と消磁状態の交替に伴って開閉されるようになって
いるのが好ましい。このようにすれば、非常に簡素かつ
コンパクトな構造でもって、スイッチ回路内に高周波数
の交流電力を効果的に惹起することができ、ひいては放
電極でコロナ放電を効果的に惹起して、強いプラズマを
発生させることができる。
【0013】また、スイッチ回路は、電源から供給され
た電力でもって、僅かな間隙を隔てて配置された電極対
に火花放電を生じさせて振動電流を惹起し、該振動電流
によって高周波数の交流電力を生成するようになってい
てもよい。なお、この場合、スイッチ回路と変圧回路
(テスラコイル)とからなる組立体は、テスラ変圧器を
なす。このようにすれば、スイッチ回路の構造がより簡
素化される。
【0014】また、本発明のもう1つの態様によれば、
電源から供給された電力をスイッチ回路で高周波数の交
流電力に変換し、該高周波数の交流電力を変圧回路で高
電圧・高周波数の交流電力に変換し、該高電圧・高周波
数の交流電力を放電極に印加し、該放電極が被処理物に
接近又は接触したときに該被処理物との間にコロナ放電
を惹起して被処理物表面を処理するようになっている可
搬式小型表面処理装置の放電処理部材であって、(a)
放電極を被覆する誘電体と、(b)絶縁材料からなり、
放電極へ高電圧・高周波数の交流電力を導く導電部材
と、放電極の一部と、誘電体の一部とを遮蔽する一方、
スイッチ回路と変圧回路とを収容しているケーシングに
対して着脱可能に形成された外套とを備えていることを
特徴とする可搬式小型表面処理装置の放電処理部材が提
供される。
【0015】この放電処理部材では、被処理物と近接又
は接触させるべき部分以外すなわち放電部以外は外套に
よって遮蔽されているので、導電部材が露出せず、該導
電部材でのスパークの発生が防止される。さらに、該導
電部材と放電極との電気的接続が良好となる。そして、
放電極ないしは誘電体が消耗した場合は、まずケーシン
グから放電処理部材を取り外し、次に新しい放電処理部
材をケーシングに取り付けるだけの簡単な操作で放電極
ないしは誘電体を取り替えることができる。
【0016】上記の表面処理装置又は放電処理部材にお
いては、放電極が、可撓性を有するループ線状の金属部
材(例えば、ステンレススチールのループ状のより線)
であるのが好ましい。この場合、誘電体が、フッ素樹
脂、シリコン樹脂、ポリウレタン、ポリオレフィン又は
塩化ビニル等からなり、ループ線状の金属部材を被覆す
るチューブであるのが好ましい。このようにすれば、フ
ッ素樹脂、シリコン樹脂、ポリウレタン、ポリオレフィ
ンあるいは塩化ビニルなどといった誘電材料からなる被
覆部材によって放電極が被覆されるので、放電極でスパ
ークが発生するのが防止されるほか、金属部分が表面に
存在している被処理物に対しても支障なく表面処理を施
すことができる。また、高電圧が印加される放電極が誘
電材料すなわち絶縁材料で被覆されるので、高電圧を取
り扱う上での安全性が一層高められる。さらに、放電極
が可撓性を有するので、放電部を被処理物にソフトにな
いしは弾力的に接触させることができる。
【0017】また、放電極は、棒状の金属部材であって
もよい。この場合、誘電体が、フッ素樹脂、シリコン樹
脂、ポリウレタン、ポリオレフィン又は塩化ビニル等か
らなり上記棒状の金属部材を被覆するキャップであるの
が好ましい。このようにすれば、被処理物に幅の狭い溝
部が設けられている場合でも、棒状の放電部を該溝部に
差し込むことにより、該溝部内にも容易に表面処理を施
すことができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を具体
的に説明する。図1と図2とに示すように、本発明にか
かる小型かつ軽量で持ち運びが可能な常圧仕様のプラズ
マ発生装置からなる可搬式の表面処理装置Tには、絶縁
材料(例えば、樹脂)からなる中空略円柱形のケーシン
グ2内に、単相交流電源(図示せず)から供給された交
流電力を高周波数の交流電力に変換するスイッチ回路3
と、該スイッチ回路3から出力された高周波数の交流電
力を変圧して高電圧・高周波数の交流電力を発生させる
変圧回路4と、後記の各種通電系統等とが配設されてな
る出力回路部1が設けられている。
【0019】さらに、表面処理装置Tには、変圧回路4
(2次巻き線)で発生した交流電力を受け入れる一方、
略グランド電圧(略アース電圧)に保持された被処理物
6に接触又は接近したときに、該被処理物6との間にコ
ロナ放電を惹起して被処理物近傍の空気中にプラズマを
発生させる放電処理部5が設けられている。なお、図2
に示す例では、被処理物6を略グランド電圧に保持する
ために、被処理物6は対向電極7に載せられ、この対向
電極7はアース部8に接続されている。なお、放電処理
部5は、後で説明するように、出力回路部1に対して容
易に着脱(取り付け及び取り外し)することができるよ
うになっている。
【0020】以下、表面処理装置Tの出力回路部1の構
造を具体的に説明する。変圧回路4は、高周波損失を抑
制するために、巻数の少ない1次巻き線9と巻数が多い
2次巻き線10とが同心円筒形に配置された、いわゆる
テスラコイルとされている。なお、この変圧回路4で
は、その出力を高めるためにフェライトコアの鉄心(図
示せず)が用いられている。かかる構造の変圧回路4
は、非常に簡素でかつ小型・軽量であるのにもかかわら
ず、十分な高電圧を惹起することができる。
【0021】なお、このように小型かつ軽量で変圧性能
の高い変圧回路4の寸法ないしは形状等の一例を次に示
す。 (1)変圧回路の寸法 (長さ200〜300mm、直径30〜60φmm) (2)変圧回路の出力ピーク間電圧 (15〜35kV) (3)変圧回路の電力容量 (10〜300W) (4)1次巻き線の巻き数 (3〜20回数) (5)2次巻き線の巻き数 (300〜800回数)
【0022】スイッチ回路3には、交流電源(図示せ
ず)から、夫々、差し込みプラグ11の第1,第2端子
12,13に接続された、第1,第2導線14,15を介
して100Vの交流電力(例えば、50/60Hz)が
供給されるようになっている。ところで、一般に電力供
給業者から顧客に供給される家庭用、商業用あるいは工
業用の単相交流電力では、2つの配電端子(送電線)の
うち、一方の端子(電圧印加端子)には周期的に変化す
る交流電圧が印加され、他方の端子(アース端子)はア
ースされている。そして、この表面処理装置Tでは、差
し込みプラグ11の第1端子12は交流電源の電圧印加
端子に接続され、他方第2端子13は交流電源のアース
端子に接続される。したがって、第1導線14には周期
的に変化する交流電圧が印加されるが、第2導線15は
常時アース電圧に保持されることになる。
【0023】そして、スイッチ回路3への通電経路であ
る第1,第2導線14,15には、電界ノイズを除去する
ノイズフィルタ16と、スイッチ回路3への電力の供給
をオン・オフする電源スイッチ17とが設けられてい
る。また、差し込みプラグ11と電源スイッチ17との
間において、第1導線14にはヒューズ18(例えば、
2A用)が介設されている。さらに、電源スイッチ17
とスイッチ回路3との間の通電経路には、第1導線14
と第2導線15とを接続する接続導線19が設けられ、
この接続導線19に、抵抗器20とネオンランプ21
(例えば、赤色)とが直列に介設されている。かくし
て、このネオンランプ21は、電源スイッチ17がオン
されてスイッチ回路3に電力が供給されているときには
点灯され、他方スイッチ回路3に電力が供給されていな
いときには消灯され、したがってスイッチ回路3への電
力の供給の有無を目視で容易に把握することができるよ
うになっている。
【0024】そして、スイッチ回路3には、第1導線1
4に介設されたコイル22(インダクタンス)が、強磁
性体材料で形成されたロッドに巻き付けられてなるスイ
ッチ駆動用マグネット23(電磁石)が設けられてい
る。さらに、スイッチ回路3には、一端が第1導線14
のP1位置に接続された第1接点24と、一端が第1導
線14のP2位置に接続された第2接点25とからなる
接点スイッチSが設けられている。換言すれば、第1導
線14には、スイッチ回路3をオン・オフする接点スイ
ッチSが介設されていることになる。
【0025】接点スイッチSの第1接点24の、第2接
点25との対向面には第1接触部26が設けられてい
る。他方、第2接点25の、第1接点24との対向面に
は、第1接触部26と対応する位置に第2接触部27が
設けられている。また、第1接点24の、スイッチ駆動
用マグネット23との対向面には強磁性体片28が取り
付けられている。さらに、接点スイッチSに対しては、
該接点スイッチSの動作特性を調節するためのスイッチ
調節つまみ29が設けられている。このスイッチ調節つ
まみ29は、ケーシング2の後面壁2aに螺入され、そ
の軸線まわりに回動させることによりY1・Y2方向に移
動することができるようになっている。
【0026】第1導線14の先端部(差し込みプラグ1
1と反対側の端部)は、変圧回路4の1次巻き線9の一
方の端部(電圧印加側端部)に接続され、第2導線15
の先端部(差し込みプラグ11と反対側の端部)は、1
次巻き線9の他方の端部(アース側端部)に接続されて
いる。また、第1導線14のP1位置と第2導線15の
3位置とを接続する第3導線30には、電界ノイズの
発生を防止するためのノイズ除去用コンデンサ31が介
設されている。なお、第2導線15は、第5導線33を
介して、変圧回路4の2次巻き線10の一方の端部(ア
ース側端部)に接続された第4導線32に接続されてい
る。つまり、変圧回路4の1次巻き線9及び2次巻き線
10のアース側端部はいずれも、常時アース電圧に保持
される第2導線15に接続されている。
【0027】なお、スイッチ回路3を、このような構成
とせずに、電極対と簡素な継断機能を有するスイッチ、
あるいは半導体スイッチ(例えば、トランジスタ)を用
いて形成するようにしてもよい。また、スイッチ回路3
を、電源から供給された電力でもって、僅かな間隙を隔
てて配置された電極対に火花放電を生じさせて振動電流
を惹起し、該振動電流によって高周波数の交流電力を生
成するスイッチ回路としてもよい。この場合は、スイッ
チ回路3と変圧回路4とからなる組立体はテスラ変圧器
となる。
【0028】かくして、スイッチ回路3に、第1,第2
導線14,15を介して、所定の交流電力が供給された
ときには、スイッチ駆動用マグネット23が、該交流電
力の周波数に応じて励磁状態と消磁状態とを繰り返し、
これに伴って接点スイッチSが開閉される。すなわち、
スイッチ駆動用マグネット23が励磁状態となったとき
には、第1接点24に取り付けられた強磁性体片28が
スイッチ駆動用マグネット23に吸い付けられ、これに
伴って第1接触部26と第2接触部27とが離間して接
点スイッチSが開かれ、その結果スイッチ駆動用マグネ
ット23は消磁状態となる。そして、スイッチ駆動用マ
グネット23が消磁状態となったときには、第1接点2
4はそれ自身の弾性により元の位置に復帰し、これに伴
って第1接触部26と第2接触部27とが接触して接点
スイッチSが再び閉じられる。このようにして、接点ス
イッチSが高速で連続的に開閉され、これに伴ってスイ
ッチ回路3には高周波数の交流電力が惹起され、この交
流電力が変圧回路4の1次巻き線9に入力される。な
お、接点スイッチSの開閉特性ひいてはスイッチ回路3
で惹起される高周波数の交流電力の振動特性は、スイッ
チ調節つまみ29を好ましく調節することにより調節す
ることができる。
【0029】このようにして、スイッチ回路3によって
惹起された高周波数の交流電力が変圧回路4の1次巻き
線9に入力され、これに伴って変圧回路4の2次巻き線
10には高周波数・高電圧の交流電力が惹起される。そ
して、後で説明するように、2次巻き線10の電圧出力
端は導電部材を介して放電処理部5の放電線42に接続
されているので、2次巻き線10に惹起された高周波数
・高電圧の交流電力が放電線42に入力される(図3
(a),(b)参照)。なお、変圧回路4の2次巻き線
10のアース側端部は、前記のとおりアース電位とな
る。
【0030】かくして、放電処理部5の放電線42に高
周波数・高電圧の交流電力が供給されているときに、該
放電処理部5の放電部40(誘電体43で被覆された放
電線42)が略グランド電圧に保持された被処理物6に
接触又は接近させられると、放電部40(放電線42)
と被処理物6との間にコロナ放電が惹起され、このコロ
ナ放電により放電部40と被処理物6との間の空気中に
プラズマが生成される(図3(a),(b)参照)。こ
の放電処理部5の放電部40では、放電線42(放電
極)が誘電体43で被覆されているので、放電部40
(放電線42)と被処理物6との間にスパーク(火花放
電)が発生しない。
【0031】以下、放電処理部5の構造を具体的に説明
する。図3(a),(b)と図4とに示すように、放電
処理部5は、被処理物6との間にコロナ放電を生じさせ
る放電部40と、該放電部40を支持するとともに放電
線42ないしは該放電線42への通電経路を外部に対し
て遮蔽する外套部41(外套)とで構成されている。
【0032】そして、放電部40は、可撓性を有する
(フレキシブルな)ステンレススチールのより線(ワイ
ヤ)ないしは道糸からなる放電線42と、フッ素樹脂製
チューブ(テフロンチューブ)からなり放電線42を被
覆する誘電体43とで構成されている。ここで、放電線
42の材料はステンレススチールに限定されるものでは
なく、導電性材料であればどのような材料を用いてもよ
い。また、誘電体43の材料はフッ素樹脂(テフロン)
に限定されるものでなく、誘電性材料(例えば、シリコ
ン樹脂、ポリウレタン、ポリオレフィン、塩化ビニル
等)であればどのような材料を用いてもよい。なお、誘
電体43を、放電線42(例えば、直径1mm)を直接
被覆する第1のチューブ(例えば、外径2mm、内径1
mm)と、該第1のチューブを被覆する第2のチューブ
(例えば、外径3mm、内径2mm)とからなる2重構
造のチューブとしてもよい。このようにすれば、放電部
40の可撓性を維持しつつ該誘電体43の耐久性を高め
ることができる。
【0033】外套部41は、基本的には、絶縁性材料
(例えば、樹脂)からなる第1キャップ44と、該第1
キャップ44の中空部を埋める埋め込み樹脂45と、第
1キャップ44に固定された、絶縁性材料(例えば、樹
脂)からなる第2キャップ46とで構成されている。こ
こで、第2キャップ46は、該表面処理装置Tの中心軸
方向(図4では左右方向)にみて、第1キャップ41
の、出力回路部1が配置される側(以下、これを「後」
といい、放電部40が配置される側を「前」という)の
端部に取り付けられている。
【0034】外套部41内には、放電線42の後端部に
接続された圧着端子47と、ターミナル固定ナット48
によって固定されたターミナル49とが配置され、圧着
端子47は放電線42とターミナル49とを電気的に接
続している。ここで、放電線42の後側の一部と、誘電
体43の後側の一部と、圧着端子47と、ターミナル固
定ナット48と、ターミナル49の前側の一部とは、埋
め込み樹脂45中に埋め込まれ、これにより放電線42
への通電経路が外部に対して完全に遮蔽されている。な
お、これらの通電経路等を埋め込む際には、まずこれら
の通電経路等を第1キャップ44の中空部に配置した
後、該中空部に埋め込み樹脂45を埋め込むことにな
る。
【0035】ターミナル49は、中空略円柱形に形成さ
れ、ターミナル49の中空部に、出力回路部1の高電圧
コネクタ50を挿入しあるいはこれを抜去することがで
きるようになっている。この高電圧コネクタ50の後端
部は、変圧回路4の2次巻き線10(図2参照)の電圧
出力端に接続されている。そして、第2キャップ46の
後端部付近には雄ネジ部51が形成され、他方出力回路
部1のケーシング2の前端部付近には、上記雄ネジ部5
1と係合する雌ネジ部52が形成されている。かくし
て、放電処理部5を所定の方向(例えば、時計回り方
向)に回して雄ネジ部51を雌ネジ部52に螺入するこ
とにより、放電処理部5を出力回路部1に取り付けるこ
とができる。このようにして、放電処理部5を出力回路
部1に取り付ければ、これに伴って自然に高電圧コネク
タ50がターミナル49の中空部に挿入され、このとき
変圧回路4の2次巻き線10(図2参照)の電圧出力端
は、順に、高電圧コネクタ50と、ターミナル49と、
圧着端子47とを介して、放電線42に電気的に接続さ
れる。なお、放電処理部5を螺入時と逆方向(例えば、
反時計回り方向)に回せば、該放電処理部5を出力回路
部1から取り外すことができる。
【0036】ここで、放電処理部5と出力回路部1との
間の着脱構造は、このようなネジ式のものに限定される
ものではなく、両者を容易に着脱することができるもの
であればどのようなものでもよい。例えば、差し込み式
の着脱構造であってもよい。しかしながら、放電処理部
5と出力回路部1との間の着脱構造は、不用意にこれら
の着脱が行われるのを防止するために、工具を用いなけ
れば着脱できないようなものとしてもよい。
【0037】このように、表面処理装置Tの放電処理部
5では、放電部40の被処理物6と接触する部分以外の
部分は、絶縁性材料で形成された外套部41によって外
部とは完全に遮蔽されているので、放電線42ないしは
該放電線32への通電経路が外部に露出せず、該通電経
路でのスパークの発生が防止される。さらに、該通電経
路の電気的接続が良好となる。ここで、放電線42ない
しは誘電体43が摩耗した場合は、まず出力回路部1か
ら放電処理部5を取り外し、次に新しい放電処理部5を
出力回路部1に取り付けるだけの簡単な操作で、放電線
42ないしは誘電体43を取り替えることができる。
【0038】前記のとおり、この表面処理装置Tでは、
放電部40は、前記のようなステンレススチール等のよ
り線とフッ素樹脂製チューブとで構成されているが、放
電部40の構成はこれに限定されるものではなく、例え
ば放電部40を細長い棒状のものとしてもよい。図5に
示すように、放電処理部5’に、圧着端子47と導線5
4を介して接続される細長い金属棒からなる放電棒55
(放電極)を設け、この放電棒55を、フッ素樹脂、シ
リコン樹脂、ポリウレタン、ポリオレフィン又は塩化ビ
ニル等からなり被覆キャップ56で被覆するようにして
もよい。このようにすれば、被処理物6に非常に幅の狭
い溝部が設けられている場合でも、細長い棒状の放電部
40’を該溝部に差し込むことにより、該溝部内にも容
易にプラズマ処理を施すことができる。
【0039】このように、本発明にかかる表面処理装置
Tは、スイッチ回路3と変圧回路4とがケーシング2内
に配置されてなる出力回路部1と、該出力回路部1に着
脱可能に取り付けられた放電処理部5とからなる簡素、
軽量かつコンパクトなものであり容易に持ち運ぶことが
できる。したがって、この表面処理装置Tを人手である
いはロボットを用いて持ち運び、放電部40,40’を
被処理物6の所望の部分に接触又は接近させることによ
り、該部分に効果的にプラズマ処理を施すことができ
る。このように、表面処理装置Tが簡素な構造となるの
でその製作コストが低減される。
【0040】本発明にかかる表面処理装置Tは、樹脂
(プラスチック)、紙、布等の非導電性の材料及び/又
はアルミニウム、鉄等の導電性の材料(金属材料)から
なる被処理物6に対して有効に用いることができる。具
体的には、かかる被処理物6として、プラスチックフィ
ルム、樹脂成型品、PCM鋼板、印刷用紙等をあげるこ
とができる。そして、被処理物6に表面処理を施す際に
は、表面処理装置Tを被処理物6の存在する位置に持ち
運んで、該被処理物6の所望の部分に所望の強さでプラ
ズマ処理を施すことができる。したがって、深い溝や孔
などの比較的複雑な形状の被処理物6の処理、あるいは
被処理物6の一部分のみに対して局所的にプラズマ処理
を施し又は他の部分よりも強いプラズマ処理を施すなど
といった補修的ないしは個別的な処理をも容易に行うこ
とができる。また、この表面処理装置Tにおいては、ス
イッチ回路3及び変圧回路4が絶縁材料からなるケーシ
ング2内に収容されるとともに、放電線42又は放電棒
55への通電経路が絶縁体である外套部41によって完
全に被覆されているので、高電圧を取り扱う上における
安全性が大幅に高められる。
【0041】このように構成された本発明にかかる簡素
でコンパクトな表面処理装置Tの寸法、形状等の一例を
次に示す。 (1)寸法 :長さ445mm、本体外径48φmm (2)重量 :1000g (3)販売価格:数十万円 (4)電源 :家庭用100V交流電源(50/60
Hz) (5)出力電圧:数KV〜数十KV (6)周囲温度:0〜40°C
【0042】以下、かかる表面処理装置Tを用いて、被
処理物6に対してプラズマ処理を施す方法(表面処理方
法)について説明する。かかる表面処理においては、例
えば図2に示すように、まずその電圧がグランド電圧
(アース電圧)に保持された対向電極7(接地電極)の
上に、樹脂(プラスチック)、紙、布等の非導電性の材
料及び/又はアルミニウム、鉄等の導電性の材料(金属
材料)からなる被処理物6(具体的には、例えばプラス
チックフィルム、樹脂成型品、PCM鋼板、印刷用紙
等)を載せる。なお、被処理物6が層状の金属を含む場
合、例えばPCM鋼板のような金属板上に樹脂、塗料等
がコーテイングされている層状部材である場合は、対向
電極7を設けることなく、該層状部材の金属板をアース
(接地)することができる。この場合も、強いコロナ放
電が惹起され、強いプラズマが生成される。
【0043】次に、表面処理装置Tを人手であるいはロ
ボットを用いて持ち運び、放電処理部5,5’の放電部
40,40’を、被処理物表面のプラズマ処理を施すべ
き範囲内の適当な位置に接触させる。そして、放電部4
0,40’を被処理物表面に接触させたままプラズマ処
理を施すべき範囲の上を移動させる。ここで、放電部4
0,40’は、例えば1〜2cm/secの移動速度で万遍な
く移動させるのが好ましい。また、被処理物表面に通常
のプラズマ処理を施す場合は、放電部40,40’を該
被処理物表面上で1〜5回程度繰り返し移動させるのが
好ましい。
【0044】なお、放電部40,40’を被処理物表面
に接触させる時間は、必要とされるプラズマ処理の強さ
に応じて好ましく設定される。このとき、放電部40,
40’(放電線42、放電棒55)と対向電極7ないし
は被処理物6との間にコロナ放電が惹起され、このコロ
ナ放電により被処理物表面近傍の空気中にプラズマが生
成され、このプラズマによって被処理物表面がプラズマ
処理される。このようにして、被処理物6の表面に対し
て、接着剤を用いて他の部材を接着し、塗料を塗布し、
あるいは印刷を行う場合の、該被処理物6の表面への接
着剤ないしは塗料の接着性・密着性、印刷インキの印刷
特性、該表面の防曇性、洗浄性あるいは摩擦特性等の各
種表面特性が改良ないしは改質される。
【0045】ここで、該被処理物表面のプラズマ処理を
施すべき部位に放電部40,40’を接触させる時間を
調節することにより、該部位に施されるプラズマ処理の
強度を調節することができる。例えば、接触時間を長く
すれば該部分に強いプラズマ処理を施すことができる。
したがって、被処理物6の所望の部位に所望の強度のプ
ラズマ処理を施すことができる。
【0046】また、かかる表面処理装置Tにおいて、可
撓性を有する放電線42が誘電体43(フッ素樹脂製チ
ューブ)によって被覆されている放電極を用いた場合、
被処理物6にプラズマ処理を施す際には、誘電体43が
被処理物表面に接触しあるいは摺接・移動し、誘電体4
3と被処理物表面との間に生成されるプラズマによっ
て、火花放電を生じさせることなく、被処理物表面がプ
ラズマ処理される。また、その際、放電線42あるいは
誘電体43は、その弾力によって適度な押圧力でソフト
に被処理物表面に接触するので、被処理物表面に損傷を
発生させることなく短時間(例えば、数秒)でプラズマ
処理を完了することができる。この他にこれまでの大が
かりな固定式のものでは処理が不十分であった、深い溝
や孔などの部分も、その部分に応じた形態や材質を選択
することによってプラズマ処理を実施することができ
る。また、比較的複雑な形状を有し、処理面積が大きい
被処理物6を処理する場合には、固定式のものと併用す
ることで処理効率を高めることができる。
【0047】なお、放電線42を複巻きとし、これをフ
ッ素樹脂製チューブ等の誘電体43で被覆するようにす
れば、放電部40と被処理物表面との接触面積が大きく
なり、プラズマ処理に要する時間がさらに短縮される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる表面処理装置の側面断面説明
図である。
【図2】 図1に示す表面処理装置の電気回路図であ
る。
【図3】 (a)は図1に示す表面処理装置の放電処理
部の側面図であり、(b)は該放電処理部の放電部の側
面断面図である。
【図4】 図1に示す表面処理装置の前部の側面断面図
である。
【図5】 変形例にかかる表面処理装置の前部の側面断
面図である。
【符号の説明】
T…表面処理装置、S…接点スイッチ、1…出力回路
部、2…ケーシング、2a…ケーシングの後面壁、3…
スイッチ回路、4…変圧回路、5…放電処理部、5’…
放電処理部、6…被処理物、7…対向電極、8…アース
部、9…1次巻き線、10…2次巻き線、11…差し込
みプラグ、12…第1端子、13…第2端子、14…第
1導線、15…第2導線、16…ノイズフィルタ、17
…電源スイッチ、18…ヒューズ、19…接続導線、2
0…抵抗器、21…ネオンランプ、22…コイル、23
…スイッチ駆動用マグネット、24…第1接点、25…
第2接点、26…第1接触部、27…第2接触部、28
…強磁性体片、29…スイッチ調節つまみ、30…第3
導線、31…ノイズ除去用コンデンサ、32…第4導
線、33…第5導線、40…放電部、40’…放電部、
41…外套部、42…放電線、43…誘電体(フッ素樹
脂製チューブ)、44…第1キャップ、45…埋め込み
樹脂、46…第2キャップ、47…圧着端子、48…タ
ーミナル固定ナット、49…ターミナル、50…高電圧
コネクタ、51…雄ネジ部、52…雌ネジ部、54…導
線、55…放電棒、56…被覆キャップ。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電源から供給された電力から高周波数の
    交流電力を生成するスイッチ回路と、該スイッチ回路か
    ら出力された高周波数の交流電力を受け入れる1次巻き
    線と該1次巻き線よりも巻数の多い2次巻き線とを備え
    ていて上記1次巻き線に受け入れられた電力に対応して
    上記2次巻き線に高電圧・高周波数の交流電力を生成す
    る変圧回路とが、絶縁性のケーシング内に配置されてい
    る出力回路部と、 上記出力回路部の変圧回路の2次巻き線で生成された交
    流電力を導電部材を介して受け入れ、被処理物に接近又
    は接触したときに該被処理物との間にコロナ放電を惹起
    して被処理物表面を処理する放電極と、絶縁材料からな
    り上記導電部材と上記放電極の一部とを遮蔽する一方上
    記出力回路部に対して着脱可能に形成された外套とを備
    えた放電処理部とが設けられていることを特徴とする可
    搬式小型表面処理装置。
  2. 【請求項2】 上記放電極が誘電体で被覆されているこ
    とを特徴とする請求項1に記載された可搬式小型表面処
    理装置。
  3. 【請求項3】 上記スイッチ回路が、接点スイッチを高
    速で繰り返し開閉させることにより電源から供給された
    電力を高周波数の交流電力に変換するようになっている
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載された可搬式小
    型表面処理装置。
  4. 【請求項4】 上記電源が交流電源であり、かつ上記ス
    イッチ回路が上記電源から供給される交流電力によって
    励磁状態と消磁状態とが繰り返される電磁石を備えてい
    て、上記接点スイッチが上記電磁石の励磁状態と消磁状
    態の交替に伴って開閉されるようになっていることを特
    徴とする請求項3に記載された可搬式小型表面処理装
    置。
  5. 【請求項5】 上記スイッチ回路が、電源から供給され
    た電力でもって、僅かな間隙を隔てて配置された電極対
    に火花放電を生じさせて振動電流を惹起し、該振動電流
    によって高周波数の交流電力を生成するようになってい
    ることを特徴とする請求項1又は2に記載された可搬式
    小型表面処理装置。
  6. 【請求項6】 上記放電極が、可撓性を有するループ線
    状の金属部材であることを特徴とする請求項1〜5のい
    ずれか1つに記載された可搬式小型表面処理装置。
  7. 【請求項7】 上記誘電体が、フッ素樹脂、シリコン樹
    脂、ポリウレタン、ポリオレフィン又は塩化ビニルから
    なり上記ループ線状の金属部材を被覆するチューブであ
    ることを特徴とする請求項6に記載された可搬式小型表
    面処理装置。
  8. 【請求項8】 上記放電極が、棒状の金属部材であるこ
    とを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載され
    た可搬式小型表面処理装置。
  9. 【請求項9】 上記誘電体が、フッ素樹脂、シリコン樹
    脂、ポリウレタン、ポリオレフィン又は塩化ビニルから
    なり上記棒状の金属部材を被覆するキャップであること
    を特徴とする請求項8に記載された可搬式小型表面処理
    装置。
  10. 【請求項10】 電源から供給された電力をスイッチ回
    路で高周波数の交流電力に変換し、該高周波数の交流電
    力を変圧回路で高電圧・高周波数の交流電力に変換し、
    該高電圧・高周波数の交流電力を放電極に印加し、該放
    電極が被処理物に接近又は接触したときに該被処理物と
    の間にコロナ放電を惹起して被処理物表面を処理するよ
    うになっている可搬式小型表面処理装置の放電処理部材
    であって、 上記放電極を被覆する誘電体と、 絶縁材料からなり、上記放電極へ高電圧・高周波数の交
    流電力を導く導電部材と、上記放電極の一部と、上記誘
    電体の一部とを遮蔽する一方、上記スイッチ回路と上記
    変圧回路とを収容しているケーシングに対して着脱可能
    に形成された外套とを備えていることを特徴とする可搬
    式小型表面処理装置の放電処理部材。
  11. 【請求項11】 上記放電極が、可撓性を有するループ
    線状の金属部材であることを特徴とする請求項10に記
    載された可搬式小型表面処理装置の放電処理部材。
  12. 【請求項12】 上記誘電体が、フッ素樹脂、シリコン
    樹脂、ポリウレタン、ポリオレフィン又は塩化ビニルか
    らなり上記ループ線状の金属部材を被覆するチューブで
    あることを特徴とする請求項11に記載された可搬式小
    型表面処理装置の放電処理部材。
  13. 【請求項13】 上記放電極が、棒状の金属部材である
    ことを特徴とする請求項10に記載された可搬式小型表
    面処理装置の放電処理部材。
  14. 【請求項14】 上記誘電体が、フッ素樹脂、シリコン
    樹脂、ポリウレタン、ポリオレフィン又は塩化ビニルか
    らなり上記棒状の金属部材を被覆するキャップであるこ
    とを特徴とする請求項13に記載された可搬式小型表面
    処理装置の放電処理部材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004508682A (ja) * 2000-09-06 2004-03-18 アクセンタス パブリック リミテッド カンパニー プラズマ助長ガス反応装置
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