JPH09274875A - 画像表示装置、及びその製造方法 - Google Patents

画像表示装置、及びその製造方法

Info

Publication number
JPH09274875A
JPH09274875A JP8394696A JP8394696A JPH09274875A JP H09274875 A JPH09274875 A JP H09274875A JP 8394696 A JP8394696 A JP 8394696A JP 8394696 A JP8394696 A JP 8394696A JP H09274875 A JPH09274875 A JP H09274875A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
display device
image display
foreign matter
electron beam
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8394696A
Other languages
English (en)
Inventor
Keiji Osada
敬次 長田
Makoto Kawachi
誠 河内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electronics Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electronics Corp filed Critical Matsushita Electronics Corp
Priority to JP8394696A priority Critical patent/JPH09274875A/ja
Publication of JPH09274875A publication Critical patent/JPH09274875A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacture Of Electron Tubes, Discharge Lamp Vessels, Lead-In Wires, And The Like (AREA)
  • Vessels, Lead-In Wires, Accessory Apparatuses For Cathode-Ray Tubes (AREA)
  • Cathode-Ray Tubes And Fluorescent Screens For Display (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 真空容器内の電極にガラスフリットなどの異
物が付着した場合でも、異物を容易に取り除くことがで
きること。 【解決手段】 内面に蛍光体を有する前面ガラス容器と
前面ガラス容器に封着される後面ガラス容器とで透光性
の真空容器を構成し、後面ガラス容器の内面側に設けた
背面電極に、レーザ光が透光する透光部を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、テレビジョン受像
機、ディスプレイ装置等に使用する画像表示装置、及び
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、画像表示装置の薄型化に関する開
発が積極的に行われている。電子ビーム走査方式の画像
表示装置においては、電子ビームの発生源として複数の
線陰極を用いた平板状の画像表示装置が、開発・実用化
されている。このような画像表示装置では、一般的に下
記(1)〜(4)の特徴を有している。 (1) 陰極と陽極との距離が従来の陰極線管方式のも
のに比べて著しく短い。 (2) スクリーン上の画面を垂直方向に複数の区分に
分割しそれぞれの区分毎に電子ビームを垂直方向に偏向
して複数のラインを表示し、さらに水平方向にも複数の
区分に分割する。 (3) 各区分毎に赤、緑、及び青色の蛍光体を順次発
光されるようにし、かつそれらの蛍光体への電子ビーム
の照射量を、映像信号により制御する。 (4) 画像全体を全ての小区分を調整することにより
表示する。 また、この画像表示装置は、複数の線陰極と電極ユニッ
トとを平箱型の真空容器内に収納している。電極ユニッ
トは、電子ビームを偏向し、集束し、制御するための複
数の電極を有している。各線陰極から放出された電子ビ
ームは、各電極に設けられた円形の貫通孔やスリット孔
を通過する。そのことにより、電子ビームは、上述の偏
向、集束、及び制御のステップを経てスクリーンに到達
する。その結果、スクリーンは発光し、所望の画像表示
が行われる。
【0003】以下に、従来の画像表示装置について、そ
の分解斜視図である図5を参照して具体的に説明する。
図5において、従来の画像表示装置50は、後面ガラス
容器51と前面ガラス容器52とで構成された真空容器
を有し、この真空容器内に後述の背面電極53などを収
納した後、前面ガラス容器52の周辺部をガラスフリッ
ト(図示せず)で後面ガラス容器51に封着することに
より、製造される。後面ガラス容器51の内面には、平
板状の背面電極53が設けられている。この背面電極5
3は、後面ガラス容器51の内面に導電材を塗布するこ
とにより形成される。さらに、この背面電極53上に
は、複数の線陰極54a〜54c及び電極ユニット55
が電子ビーム63の射出方向(図の矢印”Z”の方向)
に所定の間隔をおいて順次設けられている。電極ユニッ
ト55は、電子ビーム引出し電極56、信号電極57、
第1の集束電極58、第2の集束電極59、水平偏向電
極60a、60b、シールド電極61、及び垂直偏向電
極62a、62bで構成されている。これらの電極56
〜62bは、それぞれ所定の間隔を保って互いに接合さ
れ、かつガラス製の絶縁体(図示せず)によりそれぞれ
電気的に絶縁されている。また、これらの各電極56〜
62bには、上述したように、円形の貫通孔56a、5
7aやスリット孔58a、59aなどが設けられてい
る。
【0004】また、図5に示すように、例えば線陰極5
4bからの電子ビーム63は、電子ビーム引出し電極5
6の貫通孔56aにより導かれ、その後、他の電極57
〜62bに設けられた貫通孔56a、57aやスリット
孔58a、59aなどを通過しながら、集束及び偏向さ
れて、前面ガラス容器52の内面に設けられたスクリー
ン64の小区画64aに到達する。また、この小区画6
4aには、多くの赤、緑、及び青色の蛍光体が印刷処理
により印刷・塗布されている。そして、それぞれの電子
ビーム63が、それぞれの電子ビーム63に対応する小
区画64aの蛍光体に当たることにより、スクリーン6
4上に所望の画像を再現することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の画
像表示装置では、例えば電子ビーム引出し電極56の貫
通孔56aの内部及びその近傍にガラスフリットなどの
異物が付着した場合、その異物が貫通孔56aでの電子
ビーム63の通過を妨げて、画像不良を生じるという問
題点があった。すなわち、貫通孔56aでの電子ビーム
63の通過量が減少することにより、画像の輝度が低下
したり、異物の影がスクリーン64上で黒い点状に表示
されたりするという問題点があった。あるいは完全に貫
通孔56aが異物で塞がれた場合には電子ビ−ム63が
遮断されることにより、電子ビーム63が走査する小区
画64aの画像が全く表示されないという問題点があっ
た。また、これらの異物による画像不良は、前面ガラス
容器52と後面ガラス容器51とを封着した後の検査工
程でしか検査できないものであり、画像不良を生じた装
置は、製品として用いることができずに、廃棄処分とす
る必要があった。このため、当該画像表示装置の製造効
率が、低下するという問題点があった。
【0006】この発明は、以上のような問題点を解決す
るためになされたものであり、真空容器内の電極にガラ
スフリットなどの異物が付着した場合でも、異物を容易
に取り除くことができる画像表示装置、及びその製造方
法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の画像表示装置ま
たはその製造方法は、内面に蛍光体を有する前面ガラス
容器と前面ガラス容器に封着される後面ガラス容器とで
透光性の真空容器を構成し、後面ガラス容器の内面側に
設けた背面電極に、レーザ光が透光する透光部を設けて
いる。このように構成することにより、ガラスフリット
などの異物が真空容器内の電極に付着している場合は、
レーザ光を透光部を通し異物に対して照射することがで
きる。その結果、異物を容易に取り除くことができる。
また、このため、画像不良の発生を防止し、かつ当該装
置の製造効率の低下を防ぐことができる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の画像表示装置では、内面
に蛍光体を有する前面ガラス容器と、前記前面ガラス容
器に封着されて透光性の真空容器を構成する後面ガラス
容器と、前記真空容器の内部に電子ビームの射出方向に
順次配列された、背面電極、複数の線陰極、電子ビーム
引出し電極、及び前記電子ビームを集束及び偏向する電
極群、とを備え、前記背面電極に、レーザ光が透光する
透光部を設けている。上記のように構成された画像表示
装置では、ガラスフリットなどの異物が真空容器内の電
極に付着している場合は、レーザ光を透光部を通し異物
に対して照射することができる。その結果、異物を容易
に取り除くことができる。
【0009】さらに、他の発明の画像表示装置では、前
記射出方向で前記複数の各線陰極と対向する複数の電極
部を前記背面電極に設けている。上記のように構成され
た画像表示装置では、ガラスフリットなどの異物が真空
容器内の電極に付着している場合は、レーザ光を背面電
極に設けた複数の電極部の間を通し当該異物に対して照
射することができる。その結果、異物を容易に取り除く
ことができる。
【0010】さらに、他の発明の画像表示装置では、前
記複数の電極部の各両端部と接続し、前記電極部を互い
に導通する額縁状の外周部を、前記背面電極に設けてい
る。上記のように構成された画像表示装置では、背面電
極の複数の電極部と外部に設けられたその駆動回路との
接続を1つの配線で行うことができる。
【0011】本発明の画像表示装置の製造方法では、内
面に蛍光体を、内部に複数の電極及び複数の線陰極をそ
れぞれ有する透光性の真空容器内に、前記真空容器を介
して外部からレーザ光を照射し、前記真空容器内の異物
を昇華除去する工程を有する。上記のように構成された
画像表示装置の製造方法では、ガラスフリットなどの異
物が真空容器内の電極に付着している場合は、レーザ光
を透光部を通し異物に対して照射することができる。そ
の結果、異物を容易に取り除くことができる。
【0012】さらに、他の発明の画像表示装置の製造方
法では、電子ビームの射出方向で前記複数の各線陰極と
対向する複数の電極部で前記背面電極を構成した画像表
示装置の製造方法であって、前記異物を昇華除去する工
程が、前記レーザ光を前記複数の電極部の間を通して照
射することを特徴とする。上記のように構成された画像
表示装置の製造方法では、ガラスフリットなどの異物が
真空容器内の電極に付着している場合は、レーザ光を背
面電極に設けた複数の電極部の間を通し異物に対して照
射することができる。その結果、異物を容易に取り除く
ことができる。
【0013】さらに、他の発明の画像表示装置の製造方
法では、前記異物を昇華除去する工程での前記レ−ザ光
の照射中及びその前後に連続して、前記複数の線陰極を
通電する。上記のように構成された画像表示装置の製造
方法では、異物がレーザ光により昇華する際に生じるガ
スが、線陰極に付着するのを防止する。
【0014】
【実施例】以下、本発明の画像表示装置、及びその製造
方法を示す好ましい実施例について図面を参照して説明
する。尚、下記説明においては、水平方向とは図1の矢
印”X”により示される方向とし、垂直方向とは図1の
矢印”Y”により示される方向とする。また、画面方向
とは、電子ビーム14の射出方向であり、図1の矢印”
Z”により示される方向とする。図1は、本発明の画像
表示装置を示す分解斜視図である。図2は、本発明の後
面ガラス容器側から見た背面電極の構成を示す、当該背
面電極の一部を切り取った切り取り平面図である。図1
に示すように、本発明の画像表示装置1は、例えば厚さ
10mmの透光性のガラスでそれぞれ形成された後面ガ
ラス容器2と前面ガラス容器3とをガラスフリット(図
示せず)により封着することで真空容器を形成してい
る。そして、真空容器内の後面ガラス容器2上に、複数
の電極部4a1、4a2、4a3を有する背面電極4、複
数の線陰極5a、5b、5c、及び複数の電極7、8、
9、10、11a、11b、12a、12b、13a、
13b(以下、各電極7〜13bという)からなる電極
ユニット6を画面方向Zに順次設けたものである。背面
電極4及び電極ユニット6の各電極7〜13bは、上記
ガラスフリットの中を通る配線(図示せず)により、そ
れぞれ真空容器から外側に引き出され図示しない各駆動
回路に接続されている。各線陰極5a、5b、5cは、
それぞれの両端部がガラスフリットの中を通って、真空
容器から外側に引き出され、駆動回路(図示せず)に接
続される。尚、図1においては、構造を明瞭に示すため
に3本だけの線極線5a、5b、5cを図示している
が、実際には例えば44本の線陰極が存在している。ま
た、図1では、前面ガラス容器3の内面上に設けられる
スクリーン15の小区画15aを、垂直方向Yに3個だ
け、また水平方向Xに7個だけ図示しているが、実際に
は多くの小区画、例えば垂直方向Yに44個、水平方向
Xに221個、トータルで9724個の小区画をスクリ
ーン15上に形成している。
【0015】図2に示すように、背面電極4は、銀など
の導電材を塗布することにより、後面ガラス容器2の内
面上に形成される。この背面電極4は、3つの電極部4
a1、4a2、4a3、及び電極部4a1、4a2、4a3の
各両端部に接続され、電極部4a1、4a2、4a3を互
いに導通する額縁状の外周部4bで構成されている。線
陰極からの電子を電子ビームの射出方向に導くための電
極部4a1、4a2、4a3は、線陰極5a、5b、5c
とそれぞれ対向し、かつ、垂直方向Yに順次設け所定の
間隔寸法Gを保って、互いに平行に設けられている。
尚、電極部4a1、4a2、4a3の垂直方向Yでの各寸
法(図の”H”にて図示)は、例えば2.0mmであ
る。また、額縁状の外周部4bが、電極部4a1、4a
2、4a3を導通しているので、外部に設けられた駆動回
路(図示せず)への各電極部4a1、4a2、4a3の接
続を1つの配線で行うことができる。さらに、上記構成
により背面電極4には、所定の間隔寸法G、例えば2.
6mm×256mm(水平方向Xの寸法)のスリット状
の開口部分からなる、レーザ光が透光する複数の透光部
4cが形成されている。これらの透光部4cは、各線陰
極5a、5b、5cと画面方向で対向しない位置に設け
られる。このように、透光部4cを形成することによ
り、異物を昇華除去する工程での異物17(図4)に対
するレーザ光の照射を行うことができ、異物17を容易
に除去することができる(詳細は後述)。
【0016】電極部4a1、4a2、4a3上に設けられ
た複数の線陰極5a、5b、5cは、例えば直径0.0
1〜0.02mmの導電線で構成され、垂直方向Yに順
次設け、かつ互いに平行に配置されている。これらの各
線陰極5a、5b、5cは、図示しない駆動回路からそ
れぞれ電流が通電された場合に、水平方向Xにほぼ一様
な電流密度分布の電子流を発生し、電子ビーム14(図
1)の発生源として機能する。また、各線陰極5a、5
b、5cを構成する前記導電線は、例えばタングステン
線などの金属線にCa、Sr、Baなどの酸化物陰極材
料をその表面に塗着したものが、用いられている。尚、
これらの線陰極5a、5b、5cは、下記のように後面
ガラス容器2に取り付けられる。まず、後面ガラス容器
2の内面の所定の位置に複数のガラスフリット(図示せ
ず)を塗布し、図示しない固定ベースを各ガラスフリッ
ト上に位置決めする。そして、固定ベ−スの位置とは異
なる位置に、背面電極4と線陰極5a、5b、5cとの
高さ精度を出すためのスペ−サ(図示せず)を載置し、
その状態で焼成することにより、固定ベ−スが後面ガラ
ス容器2に位置決め固定される。次に、線陰極バネ5
d、線陰極プレート5e、及び線陰極ベース5fは、複
数の線陰極バネ5dが取り付けられた線陰極プレ−ト5
eを線陰極ベ−ス5fに取り付けた後、線陰極ベース5
fを固定ベ−スに溶接により固定し、中心軸Aに対して
左右一対として構成する。そして、各線陰極5a、5
b、5cを線陰極バネ5dにより、水平方向Xに架張す
る。また、各線陰極5a、5b、5cは、電極ユニット
6の各電極7〜13bに設けられた後述の貫通孔やスリ
ット孔と画面方向Zで互いに対向して配置される。
【0017】図1に戻って、電極ユニット6は、電子ビ
ーム引出し電極7、信号電極8、第1の集束電極9、第
2の集束電極10、水平偏向電極11a、11b、シー
ルド電極12、及び垂直偏向電極13a、13bを画面
方向Zに順次配置して構成している。各電極7〜13b
は、それぞれ所定の間隔を保って互いに接合され、かつ
ガラス製の絶縁体(図示せず)によりそれぞれ電気的に
絶縁されている。電子ビ−ム引出し電極7は、画面方向
Zに線陰極5a、5b、5cと所定の間隔をおいて背面
電極4と平行に設けられている。また、電子ビーム引出
し電極7には、円形の貫通孔7aが後述の小区画15a
の数と等しい数だけ設けられている。これらの貫通孔7
aは、各線陰極5a、5b、5cと画面方向Zで互いに
対向するように、それぞれ所定の間隔をおいて水平方向
Xに一列に設けられている。尚、図1に示した貫通孔7
aの形状は円形であるが、楕円または長方形などの貫通
孔を用いても良く、さらにはスリット状のものでも良
い。信号電極8は、垂直方向Yに細長く形成された7枚
の導電板8aで構成されている。各導電板8aには、電
子ビ−ム引出し電極7の各貫通孔7aと画面方向Zに互
いに対向する円形の貫通孔8bがそれぞれ設けられてい
る。これらの貫通孔8bの形状は、楕円または長方形の
ものでも良く、また垂直方向Yに細長いスリット状のも
のでも良い。第1の集束電極9は、信号電極8の各貫通
孔8bと画面方向Zに互いに対向する長方形状の貫通孔
9aを有する。この貫通孔9aの形状は、円、楕円、あ
るいはスリット状のものでも良い。第2の集束電極10
は、第1の集束電極9の貫通孔9aと画面方向Zに互い
に対向するスリット孔10aを有する。このスリット孔
10aの形状は、円、楕円、あるいは長方形のものでも
良い。水平偏向電極11a、11bは、一方の端部で連
結された櫛歯状の導電板でそれぞれ構成され、同一平面
で所定の間隔をおいて互いに噛み合うように、互いに対
向して配置されている。また、水平偏向電極11a、1
1bの間に形成される空間は、第2の集束電極10のス
リット孔10aと相対向している。シールド電極12
は、水平偏向電極11a、11bの間に形成される空間
と画面方向Zに互いに対向する長方形の貫通孔12aを
有する。また、垂直偏向電極13a、13bは、一方の
端部で連結された櫛歯状の導電板でそれぞれ構成され、
同一平面で所定の間隔をおいて互いに噛み合うように、
互いに対向して配置されている。また、水平偏向電極1
3a、13bの間に形成される空間は、シールド電極1
2の貫通孔12aと相対向している。前面ガラス容器3
の内面には、複数の小区画15aに分割されるスクリ−
ン15が形成されている。また、このスクリーン15
は、電子ビ−ムの照射によって発光する多くの赤、緑、
及び青色の蛍光体が、印刷処理により、印刷・塗布され
ている。この蛍光体上には、メタルバック層(図示せ
ず)が設けられている。
【0018】次に、本実施例の画像表示装置の動作につ
いて説明する。まず、背面電極4に電圧V1、電子ビー
ム引出し電極7にV1より高い電圧V2をそれぞれ印加
する。そして、熱電子を放出させるために、各線陰極5
a、5b、5cにヒ−タ電流を流し、V1〈V0〈V2
の適切な電圧V0を各線陰極5a、5b、5cに印加す
る。こうすることにより、各線陰極5a、5b、5cの
表面の電界が正となり、電子流が各線陰極5a、5b、
5cから放出され、電子ビ−ム引出し電極7に向かって
加速される。また、この際、例えばV0〉V2の電圧V
0を線陰極5aに印加すれば、線陰極5aの表面の電界
が負となり、電子の放出を抑止することができる。この
ように、各線陰極5a、5b、5cの電圧を個別に制御
することにより、上方の線陰極5aから順に線陰極5
b、線陰極5cと順に一定時間ずつ電子ビ−ムを放出さ
せるように繰り返し、線陰極5a、5b、5c毎に水平
方向に一様の電流密度分布を持ったシ−ト状の電子ビ−
ムを発生させることができる。このシ−ト状の電子ビ−
ムは、つぎに電子ビ−ム引出し電極7の貫通孔7aによ
り水平方向に複数個に分割され、さらに多数の電子ビ−
ム列となって信号電極8の貫通孔8aに到達する。この
際、信号電極8の電圧V3をV3〉V0とすれば電子ビ
−ム14は信号電極8を通過し、V3〈V0とすれば電
子ビ−ム14は運動エネルギ−を失って通過できなくな
る。そこで、V3を経時的に制御することにより、絵素
を表示するための映像信号に応じて電子ビ−ムの通過量
を電子ビ−ム14毎に個別に調節する。信号電極8を通
過した電子ビ−ム14は、第1の集束電極9、第2の集
束電極10に到達し、それらの貫通孔9a及びスリット
孔10aの静電レンズ効果により、集束及び整形され
る。その後、電子ビーム14は、水平偏向電極11a、
11bの間及び垂直偏向電極12a、12bの間に与え
られる電位差により、水平及び垂直にそれぞれ静電偏向
される。また、メタルバック層には、高電圧(例えば1
0KV)が印加されており、このため電子ビ−ム14は
高エネルギ−に加速されて赤、緑、及び青色の蛍光体に
衝突し、それらの蛍光体を発光させる。この電子ビーム
14による蛍光体の発光は、スクリーン15の小区画1
5a毎に行なわれ、所望の画像をスクリーン15上に再
現する。
【0019】次に、ガラスフリットなどの異物が電子ビ
ーム引出し電極7の貫通孔7aの内部及びその近傍に付
着していた場合に、実施する本発明の異物を昇華除去す
る工程について、図3及び図4を参照して説明する。図
3は、本発明の画像表示装置の製造方法での異物除去工
程を示す説明図であり、図4は、図3に示した異物除去
工程での異物除去を具体的に示す部分拡大図である。
尚、この異物除去工程の前には、画像表示装置1の画像
評価を行う検査工程を行う。そして、この検査工程で
は、画像不良の原因となるガラスフリットなどの異物1
7(図4)が、電子ビーム引出し電極7の貫通孔7a
(図4)の内部及びその近傍に付着しているかどうかを
調べる。異物17が付着していた場合は、異物17が付
着している貫通孔7aの位置を特定し、レーザ発生装置
16などのメモリ(図示せず)に記憶しておく。異物除
去工程においては、図3及び図4に示すように、画像表
示装置1は、図示しない保持装置により、所定の角度に
傾斜され保持されている。そして、レーザ光16aが、
レーザ発生装置16から後面ガラス容器2及び背面電極
4の透光部4cを通過し、上記異物17に対して照射さ
れる。このことにより、異物17が昇華され、電子ビー
ム引出し電極7の貫通孔7aの内部及びその近傍から当
該異物17を取り除くことができる。その結果、電子ビ
ーム14(図1)が上記貫通孔7aを通過し、画像不良
を解消することができる。尚、このレーザ発生装置の出
力は、例えば20〜30mJ/Pであり、照射時間を1
00nS程度に制限することにより、後面ガラス容器2
に溶融などを生じないものである。
【0020】また、この異物除去工程でのレーザ光の照
射中及びその前後の所定の期間では、各線陰極5a、5
b、5cには所定の電流を通電する。このことにより、
異物17が昇華する際に生じるCO2などのガスが、各
線陰極5a、5b、5cに吸着するのを防止することが
できる。その結果、上記ガスの吸着による線陰極5a、
5b、5cの劣化を防止することができ、それらの寿命
を向上することができる。尚、発生したガスは、真空容
器内に具備されたゲッターによって吸着される。また、
本発明の画像表示装置の製造方法は、ブラウン管内の異
物の除去にも適用できる。
【0021】以上のように、本実施例の画像表示装置、
及びその製造方法によれば、線陰極5a、5b、5cか
らスクリーン15に対して垂直に向かう画面方向Zで、
複数の各線陰極5a、5b、5cと対向する部分には電
極部4a1、4a2、4a3を設け、その方向で複数の各
線陰極5a、5b、5cと対向しない部分には透光部4
cを設けた背面電極4を後面ガラス容器2の内面に設け
ている。このことにより、線陰極5a、5b、5cを挟
んで背面電極と対向する電子ビーム引出し電極7の貫通
孔7aに、ガラスフリットなどの異物17が付着した場
合でも、レーザ光16aを後面ガラス容器2及び透光部
4cを通過させて異物17に照射することができる。そ
の結果、異物17がレーザ光16aにより昇華して除去
することができる。
【0022】
【発明の効果】以上のように請求項1の発明の画像表示
装置によれば、内面に蛍光体を有する前面ガラス容器
と、前記前面ガラス容器に封着されて透光性の真空容器
を構成する後面ガラス容器と、前記真空容器の内部に、
電子ビームの射出方向に順次配列された、背面電極、線
陰極、電子ビーム引出し電極及び前記電子ビームを集束
及び偏向する電極群とを備え、前記背面電極に、レーザ
光が透光する透光部を設けている。このことにより、ガ
ラスフリットなどの異物が真空容器内の電極に付着して
いる場合は、レーザ光を透光部を通し異物に対して照射
することができる。その結果、異物を容易に取り除くこ
とができる。
【0023】また、請求項2の発明の画像表示装置によ
れば、線陰極からスクリーンに対して垂直に向かう画面
方向で複数の各線陰極と対向する複数の電極部を背面電
極に設けている。このことにより、ガラスフリットなど
の異物が真空容器内の電極に付着している場合は、レー
ザ光を複数の電極部の間を通し当該異物に対して照射す
ることができる。その結果、異物を容易に取り除くこと
ができる。また、このため、画像不良の発生を防止し、
かつ当該装置の製造効率の低下を防ぐことができる。
【0024】また、請求項3の発明の画像表示装置によ
れば、複数の電極部の各両端部に接続され、電極部を互
いに導通する額縁状の外周部を背面電極に設けている。
このように構成することにより、背面電極の複数の電極
部と外部に設けられたその駆動回路との接続を1つの配
線で行うことができる。
【0025】また、請求項4の発明の画像表示装置の製
造方法によれば、内面に蛍光体を、内部に複数の電極及
び複数の線陰極をそれぞれ有する透光性の真空容器内
に、前記真空容器を介して外部からレーザ光を照射し、
前記真空容器内の異物を昇華除去する工程を有する。こ
のことにより、ガラスフリットなどの異物が真空容器内
の電極に付着している場合は、レーザ光を透光部を通し
異物に対して照射することができる。その結果、異物を
容易に取り除くことができる。
【0026】また、請求項5の発明の画像表示装置の製
造方法によれば、線陰極からスクリーンに対して垂直に
向かう画面方向で複数の各線陰極と対向する複数の電極
部を背面電極に設けて、レーザ光を複数の電極部の間を
通して照射することにより異物を昇華除去する工程を有
する。このことにより、真空容器内の電極に付着してい
る場合は、レーザ光を複数の電極部の間を通し当該異物
に対して照射することができる。その結果、異物を容易
に取り除くことができる。また、このため、画像不良の
発生を防止し、かつ当該装置の製造効率の低下を防ぐこ
とができる。
【0027】また、請求項6の発明の画像表示装置の製
造方法によれば、異物を昇華除去する工程でのレ−ザ光
の照射中及びその前後に連続して、複数の線陰極を通電
する。このことにより、異物がレーザ光により昇華する
際に生じるガスが、線陰極に付着するのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像表示装置を示す分解斜視図。
【図2】本発明の後面ガラス容器側から見た背面電極の
構成を示す、当該背面電極の一部を切り取った切り取り
平面図。
【図3】本発明の画像表示装置の製造方法での異物除去
工程を示す説明図。
【図4】図3に示した異物除去工程での異物除去を具体
的に示す部分拡大図。
【図5】従来の画像表示装置を示す分解斜視図。
【符号の説明】
1 画像表示装置 2 後面ガラス容器 3 前面ガラス容器 4 背面電極 4a1、4a2、4a3 電極部、4b 外周部、4c
透光部 5a、5b、5c 線陰極 6 電極ユニット 7 電子ビーム引出し電極、7a 貫通孔 14 電子ビーム 15 スクリ−ン 16a レーザ光 17 異物

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内面に蛍光体を有する前面ガラス容器
    と、 前記前面ガラス容器に封着されて透光性の真空容器を構
    成する後面ガラス容器と、 前記真空容器の内部に電子ビームの射出方向に順次配列
    された、背面電極、複数の線陰極、電子ビーム引出し電
    極、及び前記電子ビームを集束及び偏向する電極群、と
    を備え、 前記背面電極に、レーザ光が透光する透光部を設けたこ
    とを特徴とする画像表示装置。
  2. 【請求項2】 前記射出方向で前記複数の各線陰極と対
    向する複数の電極部を前記背面電極に設けたことを特徴
    とする請求項1に記載の画像表示装置。
  3. 【請求項3】 前記複数の電極部の各両端部と接続し、
    前記電極部を互いに導通する額縁状の外周部を、前記背
    面電極に設けたことを特徴とする請求項2に記載の画像
    表示装置。
  4. 【請求項4】 内面に蛍光体を、内部に複数の電極及び
    複数の線陰極をそれぞれ有する透光性の真空容器内に、
    前記真空容器を介して外部からレーザ光を照射し、前記
    真空容器内の異物を昇華除去する工程を有することを特
    徴とする画像表示装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 電子ビームの射出方向で前記複数の各線
    陰極と対向する複数の電極部で前記背面電極を構成した
    画像表示装置の製造方法であって、 前記異物を昇華除去する工程が、前記レーザ光を前記複
    数の電極部の間を通して照射することを特徴とする請求
    項4に記載の画像表示装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記異物を昇華除去する工程での前記レ
    −ザ光の照射中及びその前後に連続して、前記複数の線
    陰極を通電することを特徴とする請求項4または請求項
    5に記載の画像表示装置の製造方法。
JP8394696A 1996-04-05 1996-04-05 画像表示装置、及びその製造方法 Pending JPH09274875A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8394696A JPH09274875A (ja) 1996-04-05 1996-04-05 画像表示装置、及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8394696A JPH09274875A (ja) 1996-04-05 1996-04-05 画像表示装置、及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09274875A true JPH09274875A (ja) 1997-10-21

Family

ID=13816761

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8394696A Pending JPH09274875A (ja) 1996-04-05 1996-04-05 画像表示装置、及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09274875A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006092827A (ja) * 2004-09-22 2006-04-06 Canon Inc 電子線装置の製造方法および電子線装置
JP2010034083A (ja) * 2009-11-16 2010-02-12 Canon Inc 電子線装置の製造方法および電子線装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006092827A (ja) * 2004-09-22 2006-04-06 Canon Inc 電子線装置の製造方法および電子線装置
US7507134B2 (en) * 2004-09-22 2009-03-24 Canon Kabushiki Kaisha Method for producing electron beam apparatus
JP2010034083A (ja) * 2009-11-16 2010-02-12 Canon Inc 電子線装置の製造方法および電子線装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0316871B1 (en) Image display apparatus
JP2629521B2 (ja) 電子銃及び陰極線管
JPH09190774A (ja) カラー陰極線管
JPH09274875A (ja) 画像表示装置、及びその製造方法
JP3168862B2 (ja) 画像表示装置の製造方法
JP2969780B2 (ja) 画像表示装置
EP0143669B1 (en) Image display apparatus
US20030111949A1 (en) Cathode ray tube having a focus mask and support frame assembly with an improved border
JP2906570B2 (ja) 画像表示装置
JPH04160741A (ja) 画像表示装置
JPH08222154A (ja) 画像表示装置
JP2754909B2 (ja) 画像表示装置
JP3189513B2 (ja) 画像表示装置の製造方法
JP3158868B2 (ja) 画像表示装置
JP2830190B2 (ja) 画像表示装置
JP2737404B2 (ja) 画像表示装置
JP3136821B2 (ja) 画像表示装置電極ブロック判定装置
JP2712825B2 (ja) 画像表示装置
JP2712824B2 (ja) 画像表示装置
JP2745532B2 (ja) 画像表示装置
JPH07105850A (ja) 平板型画像表示装置の製造方法
JP3082290B2 (ja) 平面型表示装置
JPH06251707A (ja) 画像表示装置の製造法
JPH05334972A (ja) 画像表示装置
JPH05334970A (ja) 画像表示装置