JPH09273752A - 自己電流制御型グロープラグ - Google Patents

自己電流制御型グロープラグ

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JPH09273752A
JPH09273752A JP10609696A JP10609696A JPH09273752A JP H09273752 A JPH09273752 A JP H09273752A JP 10609696 A JP10609696 A JP 10609696A JP 10609696 A JP10609696 A JP 10609696A JP H09273752 A JPH09273752 A JP H09273752A
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JP
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ptc thermistor
self
glow plug
plug
current
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JP10609696A
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Mitsuru Okada
充 岡田
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Isuzu Ceramics Research Institute Co Ltd
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Isuzu Ceramics Research Institute Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自己電流制御型グロープラグにおいて、PT
Cサーミスタとプラグ本体との間の遮熱度を向上させ、
PTCサーミスタにセラミックヒータの加熱温度に応じ
た適正な電流制御を行う。 【解決手段】 この自己電流制御形グロープラグは、中
空状プラグ本体1から突出して取り付けられたセラミッ
クヒータ4を構成するパイプ2内にヒータ線3を配置
し、ヒータ線3とプラス側電極端子12に対して直列に
接続されたPTCサーミスタ5をプラグ本体1内に遮熱
層7を形成して配置し、PTCサーミスタ5からプラグ
本体1への熱の移動を遮断する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ディーゼルエン
ジン等に使用される自己電流制御型グロープラグに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、ディーゼルエンジンの始動補助装
置として、自己電流制御型グロープラグが知られてい
る。従来の自己電流制御型グロープラグは、タングステ
ン等の材料から成る発熱線をSi3 4 のセラミックス
中に埋設した棒状セラミック部材を用い、ヒータとして
熱伝達率を向上させ、発熱線への通電電力を自己制御し
て棒状セラミック部材の発熱特性を改善し、ヒータ部分
での過熱を防止する構成を有するものである。上記自己
電流制御型グロープラグは、発熱線よりも正の抵抗温度
係数の大きな材料にて形成したシース型抵抗体を通電電
力要素としてグロープラグ内で発熱線と直列接続するよ
うにした二種類の材料によるものであり、シース型抵抗
体としてPTCサーミスタ(positive temperature coe
fficientthermistor)を用いたものが知られている(例
えば、特開昭62−17520号公報参照)。
【0003】また、図6に示すような自己電流制御型グ
ロープラグが知られている。該自己電流制御型グロープ
ラグは、中空状プラグ本体31内にプラス側電極端子4
3が絶縁部材38を介して配設され、プラス側電極端子
43はナット40によってプラグ本体31内にプラス側
電極端子43を押し込むようにして固定されている。プ
ラグ本体31は、その外面に設けたねじ44によって燃
焼室壁体等に取り付けられる。発熱部のセラミックヒー
タ34を構成するパイプ32がプラグ本体31から突出
してプラグ本体31に取り付けられている。タングステ
ン等の発熱線を構成するヒータコイル33がパイプ32
に充填されたセラミック充填部材36内に埋設されてい
る。ヒータコイル33とプラス側電極端子43は、発熱
線よりも正の抵抗温度係数の大きな材料から成る抵抗体
35によって直列に接続されている。抵抗体35として
は、例えば、PTCサーミスタが使用されている。プラ
グ本体31内の中空部39には、抵抗体35を覆う状態
でセラミック部材37が充填されている(例えば、特開
平7−167433号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
自己電流制御型グロープラグにおいて、PTCサーミス
タを設け、PTCサーミスタを通電電力要素としてヒー
タ線に直列に接続すると、PTCサーミスタの室温比抵
抗は10〜104 Ωcm程度であり、タングステンの比
抵抗は5.65×10- 6 Ωcmであるため、PTCサ
ーミスタ部分の室温抵抗値を、その他の通電部分の抵抗
値に合わせるとすると、その長さはμmオーダとなり、
これを実用上使用するとすれば困難になる。また、仮に
長さをμmオーダに構成しても、PTCサーミスタの耐
電圧、耐電流の点で成立し得ないものとなる。
【0005】更に、上記の自己電流制御型グロープラグ
では、PTCサーミスタ、リードワイヤから成る構成物
を、取付金具内にガラス材で封止する構造に構成されて
いる。しかしながら、定常状態のヘッド温度は80〜1
20℃程度であり、PTCサーミスタの高抵抗化温度は
130〜220℃程度であるが、酸化物系ガラスをPT
C素子の封着に用いると、酸化物系ガラスの熱伝導率が
7.2W/m℃であることから、PTC素子からヘッド
へ熱が逃げやすく、PTC素子の温度は80〜120℃
程度で安定してしまい、PTC素子の抵抗は大きくなら
ず、オフタイマの役目を果たさなくなる。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明の目的は、上記
の課題を解決するため、PTCサーミスタをグロープラ
グ通電経路入路近傍に直列に接続し、ヒータからの熱を
PTCサーミスタに検知させ、ヒータのジュール熱によ
る自己発熱とヒータからの受熱によってPTCサーミス
タの温度を上昇させ、PTCサーミスタの抵抗が増大し
て通電電力を遮断させるオフタイマの機能を発揮させる
自己電流制御型グロープラグを提供する。ここで、自己
電流制御型グロープラグは、自己停止型グロープラグと
いうこともできる。
【0007】この発明は、プラス側電極端子が絶縁部材
を介して配設された中空状プラグ本体、前記プラグ本体
から突出して前記プラグ本体に取り付けられたパイプ内
にセラミック充填部材を充填したセラミックヒータ、前
記パイプ内に充填されたセラミック充填部材内に埋設さ
れたアース側端部が前記プラグ本体に接続されたヒータ
線、前記ヒータ線のプラス側端部に一端が接続され且つ
前記プラス側電極端子に他端が接続された所定温度以上
で抵抗値が増加して前記ヒータ線への電流を減少させる
前記プラグ本体内に配置されたPTCサーミスタ、前記
PTCサーミスタと前記セラミックヒータとの間に介在
された熱伝導性の優れた材料から成る接続部材、及び前
記PTCサーミスタの外面を覆うように前記プラグ本体
内に形成された遮熱層、から構成した自己電流制御型グ
ロープラグに関する。
【0008】この自己電流制御型グロープラグにおい
て、前記PTCサーミスタは、室温での比抵抗が1〜2
0Ωcmで且つ厚さが0.3〜1.5mmのBaTiO
3 焼結体を20〜100層積層した構造を有するもので
ある。
【0009】また、前記遮熱層は空気層から構成され、
前記PTCサーミスタは前記プラグ本体に支持棒で支持
されている。また、前記空気層の厚さが0.05〜0.
5mmに設定されている。前記空気層は前記プラグ本体
と前記PTCサーミスタとの間の遮熱性を向上し、前記
PTCサーミスタから前記プラグ本体への熱の移動を遮
断し、それによって、前記PTCサーミスタの電流遮断
機能を適正に機能させることができる。前記空気層は、
遮熱性を上げるためには層が厚いほど良好であり、前記
PTCサーミスタの断面積を大きくするためには、層が
薄い程良いものである。従って、前記空気層は、厚さが
上記の範囲内であることが好ましい。
【0010】また、前記支持棒がホーロ皮膜を形成した
金属線で構成されている。また、前記金属線の直径が
0.04〜0.5mmに設定されている。
【0011】また、前記接続部材は窒化アルミニウム層
から構成されている。前記窒化アルミニウム層の厚さが
0.5〜10mmに設定されている。従って、前記接続
部材を構成する窒化アルミニウム層は、前記セラミック
ヒータから前記PTCサーミスタへの熱伝達を良好に
し、前記PTCサーミスタの温度による抵抗変化を鋭敏
にし、且つPTCサーミスタをヒータからの受熱によっ
て電流制御が機能する温度まで上昇させ、前記PTCサ
ーミスタの適正な電流制御を達成できる。
【0012】また、前記プラグ本体の内面には、アルミ
ニウムとSiO2 ガラスから成る鏡面が装着されてい
る。前記鏡面を構成するアルミニウムは、熱輻射率が低
く、前記プラグ本体と前記PTCサーミスタとの間の遮
熱性を良好にする。更に、前記鏡面を構成するSiO2
ガラスは、電気絶縁材として機能するので、前記PTC
サーミスタが前記金属線で前記プラグ本体に支持されて
いるが、前記プラグ本体と前記PTCサーミスタとの間
の電気絶縁性を確保することができる。
【0013】この自己電流制御型グロープラグは、上記
のように、アース側端部がプラグ本体に接続されたヒー
タ線をパイプ内に充填されたセラミック充填部材内に埋
設し、所定温度以上で抵抗値が増加してヒータ線への電
流を減少させるPTCサーミスタをプラグ本体内に配置
したので、前記PTCサーミスタの抵抗を低温時には低
減し、温度上昇に伴って前記PTCサーミスタの抵抗値
が急激に増大して前記ヒータ線へ供給される電流が自動
的に遮断される。遮熱層を前記PTCサーミスタの外面
を覆うように前記プラグ本体内に形成したので、プラグ
本体の内面を熱放射率の小さいアルミニウム鏡面に形成
し、PTCサーミスタとプラグ本体との間の遮熱効果を
向上させ、PTCサーミスタからプラグ本体への熱移動
を遮断でき、セラミックヒータの温度に正確に応答で
き、的確なセラミックヒータの制御を行うことができ
る。また、熱伝導性の優れた材料から成る窒化アルミニ
ウム層から成る接続部材を前記PTCサーミスタと前記
セラミックヒータとの間に介在したので、セラミックヒ
ータからPTCサーミスタへの熱移動を良好にし、セラ
ミックヒータの温度をPTCサーミスタに正確に熱伝導
できる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
による自己電流制御型グロープラグの実施例を説明す
る。図1はこの発明による自己電流制御型グロープラグ
の一実施例を示す断面図、図2は図1の自己電流制御型
グロープラグにおける線A−Aにおける拡大断面図、及
び図3は図1の自己電流制御型グロープラグにおける線
B−Bにおける拡大断面図である。
【0015】この自己電流制御型グロープラグは、絶縁
ブッシュ、樹脂等から成る絶縁部材13を介在してプラ
ス側電極端子12を中空部9に取り付けた中空状プラグ
本体1、プラグ本体1から突出して固定されたセラミッ
クス製パイプ2、タングステン線等のヒータ線3から成
るヒータコイル23とリード線8、ヒータコイル23に
一体に延びるリード線8とプラス側電極端子12とを接
続するPTCサーミスタ5、パイプ2の端部側内部に充
填されたセラミック充填部材6、及びPTCサーミスタ
5及びリード線8が位置するプラグ本体1の中空部9に
形成された空気層から成る遮熱層7から構成されてい
る。プラグ本体1とプラス側電極端子12とは、絶縁部
材13によって確実に電気絶縁性が確保されている。セ
ラミックヒータ4は、プラグ本体1から突出してプラグ
本体1に取り付けられたパイプ2内にセラミック充填部
材6が充填された構造に構成されている。プラグ本体1
は、耐熱合金等の金属から作製され、燃焼室を設けたシ
リンダヘッド等のエンジン本体への取り付けのための外
周面にねじ11が形成されている。プラス側電極端子1
2は位置決め固定用のナット14が螺入され、プラス側
電極端子12はプラグ本体1に対して位置決め固定され
る。
【0016】セラミックス製パイプ2をプラグ本体1に
接続するには、セラミックス製パイプ2の外周面15を
メタライジングしてプラグ本体1の内周面16に嵌合接
合すれば、パイプ2とプラグ本体1とは極めて強固に接
合できる。また、セラミックス製パイプ2の先端部は、
ヒータコイル23がパイプ2に内接して配置されて発熱
部即ちセラミックヒータ4を構成し、セラミックヒータ
4はプラグ本体1の端部17から突出状態に配置されて
いる。ヒータコイル23は、その端部がリード線8に接
続され、ヒータ線3におけるリード線8のプラス側端部
24がPTCサーミスタ5の一端に接続され、PTCサ
ーミスタ5の他端部はプラス側電極端子12にコネクタ
部18を介して接続されている。ヒータ線3の他端のア
ース側端部10がプラグ本体1に連結されて電気的にア
ース状態に接続されている。
【0017】この自己電流制御型グロープラグでは、パ
イプ2の発熱部4は閉鎖状態に構成され、パイプ2の他
端部は絶縁部材13によって封鎖されている。パイプ2
の内壁面19内の中空部には、反応焼結セラミックス等
のセラミックスから成る熱伝導性の良好なセラミック充
填部材6が充填され、発熱部のセラミックヒータ4が形
成されている。例えば、パイプ2はSi34 のセラミ
ックスから形成され、セラミック充填部材6はSi3
4 とTiO2 (又は更にTiN)から成るセラミックス
から形成されている。
【0018】この自己電流制御型グロープラグは、特
に、プラグ本体1内にPTCサーミスタ5が配置され、
PTCサーミスタ5の外側が空気層から成る断熱層即ち
遮熱層7で覆うように構成され、遮熱層7に面するプラ
グ本体1の中空部9の壁面に鏡面21が設けられ、ま
た、熱伝導性の優れた材料から成る接続部材20がPT
Cサーミスタ5とセラミックヒータ4を構成するセラミ
ック充填部材6との間に介在されていることを特徴とす
る。接続部材20は、コネクタ24を介してPTCサー
ミスタ5の一端に熱伝導が良好な状態で接続されてい
る。PTCサーミスタ5は、所定温度以上で抵抗値が増
加してヒータ線3への電流を減少させる正の抵抗温度係
数を持つ材料から形成されている。また、PTCサーミ
スタ5は、半導体化したBaTiO3 のバルク焼結体
(ペレット状焼結体)から構成されている。PTCサー
ミスタ5は、室温での比抵抗が1〜20Ωcmであり、
その厚さが0.3〜1.5mmのBaTiO3 のバルク
焼結体であり、それを20〜100層、好ましくは、2
0〜60層を積層した構造に構成し、室温抵抗値が10
〜100mΩに設定されているものである。PTCサー
ミスタ5を構成する焼結体の積層構造は、例えば、特開
平7−167433号公報に開示されているものを適用
できる。
【0019】また、PTCサーミスタ5は、その各角部
においてプラグ本体1に複数(図2では4本)の支持棒
22で支持されている。支持棒22は、ホーロ皮膜を形
成したステンレス線等の金属線で構成され、その直径が
0.04〜0.5mmに設定されているものである。更
に、プラグ本体1とPTCサーミスタ5との間に形成さ
れる遮熱層7は、その厚さが0.05〜0.5mmに設
定されている。
【0020】また、PTCサーミスタ5とセラミックス
充填部材6とを接続する接続部材20は、熱伝導性が優
れている窒化アルミニウム層から構成されている。窒化
アルミニウム層から成る接続部材20の厚さは、0.5
〜10mmに設定されている。接続部材20は、窒化ア
ルミニウム層に限らず、ポリイミド樹脂中に窒化アルミ
ニウム粒子(粒径:1〜50μm)を均一に分散させた
複合材料で形成することもできる。この複合材料では、
窒化アルミニウム粒子の含有量を多くすれば熱伝導率を
アップできる。また、プラグ本体1の内面に設けられた
鏡面21は、アルミニウムとSiO2 ガラスから形成さ
れている。
【0021】この自己電流制御型グロープラグは、上記
のように構成されているので、次のように作用する。即
ち、この自己電流制御型グロープラグでは、バッテリー
から供給される電流はプラス側電極端子12、PTCサ
ーミスタ5を通じてヒータ線3に供給される。PTCサ
ーミスタ5は中空部9内に遮熱層7によって電気絶縁状
態に配置され、ヒータコイル23はパイプ2の内壁面1
9に接触しているので、セラミックヒータ4はヒータコ
イル23の発熱によって加熱されて昇温する。セラミッ
クヒータ4は、例えば、ディーゼルエンジンの燃焼室に
配置されて始動補助装置として機能することができる。
ここで、ヒータコイル23で発生する熱はパイプ2を通
じて放熱し、同時にPTCサーミスタに伝わるが、PT
Cサーミスタ5の熱は遮熱層7の存在で放熱されずに、
PTCサーミスタ5は高温になる。PTCサーミスタ5
が高温になれば、PTCサーミスタ5は、電流制御機能
を果たし、その抵抗が上昇して大きくなり、ヒータ線3
に流れる電流は抑制されて小さくなり、セラミックヒー
タ4の発熱量が自己制御される。また、PTCサーミス
タ5の温度が下がれば、再びヒータ線3に電流が流れて
ヒータコイル23によってセラミックヒータ4が加熱さ
れるので、従って、セラミックヒータ4は常に最適発熱
量に維持され、燃焼室での始動補助として良好に機能す
る。従って、PTCサーミスタ5は、あたかも従来用い
ていたタイマや電流遮断用コントローラの機能を果たす
ので、従来の自己電流制御型グロープラグが必要として
いたタイマやコントローラを必要とせず、部品点数を低
減できる。
【0022】この発明による自己電流制御型グロープラ
グ(本発明品)について、シリンダヘッドに取り付けて
PTCサーミスタの通電時間に対する温度変化と電流変
化を測定した。また、比較のため、図6に示す自己電流
制御型グロープラグ(従来品)について同様にPTCサ
ーミスタの通電時間に対する温度変化と電流変化を測定
した。それらの結果を図4と図5に示す。図4は本発明
品と従来品との時間経過に対するPTCサーミスタの温
度変化を示すグラフ、及び図5は本発明品と従来品との
時間経過に対するPTCサーミスタに流れる電流変化を
示すグラフである。
【0023】図4から分かるように、本発明品は、プラ
グ本体1とPTCサーミスタ5との間に遮熱層7が存在
する遮熱効果が大きくなり、PTCサーミスタ5からプ
ラグ本体1への熱伝達が遮断され、PTCサーミスタ5
の温度は通電時間の経過と共に温度上昇が大きくなり、
PTCサーミスタ5は、エンジンのシリンダヘッドの温
度に影響されずに、セラミックヒータ4の温度を適正に
反映していることが分かった。これに対して、従来品
は、プラグ本体31とPTCサーミスタ35との間にセ
ラミック部材37が充填されて遮熱されておらず、PT
Cサーミスタ35からプラグ本体31への熱放熱が大き
くなり、PTCサーミスタ35の温度はシリンダヘッド
の温度に等しくなり、PTCサーミスタ35は、シリン
ダヘッドの温度に影響され、セラミックヒータ34の温
度を適正に反映することができないことが分かった。
【0024】また、本発明品によるPTCサーミスタ5
は、通電時間の経過と共に、ヒータ線3への電流が大き
くなり、ヒータ線3への電流の増大に従ってセラミック
ヒータ4の温度が上昇するので、セラミックヒータ4の
熱が接続部材20を通じてPTCサーミスタ5に伝達さ
れてPTCサーミスタ5の温度が上昇し、PTCサーミ
スタ5の温度上昇に伴って抵抗が急激に大きくなり、P
TCサーミスタ5を流れる電流が急激に小さくなり、ヒ
ータ線3に流れる電流が停止される。従って、PTCサ
ーミスタ5がセラミックヒータ4の温度に鋭敏に感応し
てセラミックヒータ4が適正な加熱温度に制御されたこ
とが分かる。これに対して、従来品によるPTCサーミ
スタ35は、通電時間の経過と共に電流上昇が大きくな
るが、その温度上昇はシリンダヘッドへ放熱されて温度
上昇が抑制され、その抵抗が大きくなることができず、
PTCサーミスタ35を流れる電流の低下は小さく、ヒ
ータ線3には電流が流れ、セラミックヒータ34が適正
な加熱温度に制御されず、過熱された状態になってい
た。
【0025】上記のことより、エンジンのシリンダヘッ
ドの温度が、定常状態で80〜120℃であっても、本
発明品のPTCサーミスタ5の温度は130〜220℃
になり、その状態でPTCサーミスタ5の抵抗が大きく
なり、電流の遮断機能を適正に確保できるが、従来品の
PTCサーミスタ35の温度は外部の状況に影響され易
く、例えば、シリンダヘッドの温度に追従することにな
り、PTCサーミスタ35の電流の遮断機能が適正に反
映されないことを示している。
【0026】
【発明の効果】この発明による自己電流制御型グロープ
ラグは、上記のように構成されているので、PTCサー
ミスタが所定温度以上に加熱されると、ヒータ線に流れ
る電流を自動的に遮断することができると共に、ヒータ
コイルを配置した前記パイプの先端部がセラミックヒー
タを構成し、プラグ本体内に配置されたPTCサーミス
タの部分が電流制御部を構成し、セラミックヒータが最
適温度で安定させることができる。しかも、前記PTC
サーミスタは高熱伝導性の接続部材を介して前記セラミ
ックヒータのセラミックス充填部材に接続されているの
で、前記セラミックスの加熱状態が正確に前記PTCサ
ーミスタに伝達され、前記PTCサーミスタが電流制御
機能を果たして電流を自己制御することができ、従来の
自己電流制御型グロープラグに設けていたコントローラ
による電流遮断の制御を前記PTCサーミスタで達成で
き、電流遮断用のコントローラを設ける必要がない。
【0027】この自己電流制御型グロープラグでは、エ
ンジンが順調に運転されて燃焼室からの燃焼熱或いはコ
イルで発生する熱がPTCサーミスタに伝達されると、
前記PTCサーミスタが所定温度以上に温度上昇し、前
記PTCサーミスタの抵抗値が急激に大きくなり、前記
ヒータ線への電流を遮断する。従って、ディーゼルエン
ジンの始動補助装置として、この自己電流制御型グロー
プラグを適用した場合に、自己電流制御型グロープラグ
を遮断するためのタイマ、コントローラ等を必要とせ
ず、バッテリー等の電力を無駄に消費することもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はこの発明による自己電流制御型グロープ
ラグの一実施例を示す断面図である。
【図2】図1の自己電流制御型グロープラグにおける線
A−Aにおける拡大断面図である。
【図3】図1の自己電流制御型グロープラグにおける線
B−Bにおける拡大断面図である。
【図4】本発明品と従来品との時間経過に対するPTC
サーミスタの温度変化を示すグラフである。
【図5】本発明品と従来品との時間経過に対するPTC
サーミスタに流れる電流変化を示すグラフである。
【図6】従来の自己電流制御型グロープラグを示す断面
図である。
【符号の説明】
1 プラグ本体 2 セラミックス製パイプ 3 ヒータ線 4 セラミックヒータ 5 PTCサーミスタ 6 セラミック充填部材 7 遮熱層 10 アース側端部 12 プラス側電極端子 13 絶縁部材 20 接続部材 21 鏡面 22 支持棒

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラス側電極端子が絶縁部材を介して配
    設された中空状プラグ本体、前記プラグ本体から突出し
    て前記プラグ本体に取り付けられたパイプ内にセラミッ
    ク充填部材を充填したセラミックヒータ、前記パイプ内
    に充填されたセラミック充填部材内に埋設されたアース
    側端部が前記プラグ本体に接続されたヒータ線、前記ヒ
    ータ線のプラス側端部に一端が接続され且つ前記プラス
    側電極端子に他端が接続された所定温度以上で抵抗値が
    増加して前記ヒータ線への電流を減少させる前記プラグ
    本体内に配置されたPTCサーミスタ、前記PTCサー
    ミスタと前記セラミックヒータとの間に介在された熱伝
    導性の優れた材料から成る接続部材、及び前記PTCサ
    ーミスタの外面を覆うように前記プラグ本体内に形成さ
    れた遮熱層、から構成した自己電流制御型グロープラ
    グ。
  2. 【請求項2】 前記PTCサーミスタは、室温での比抵
    抗が1〜20Ωcmで且つ厚さが0.3〜1.5mmの
    BaTiO3 焼結体を20〜100層積層した構造を有
    する請求項1に記載の自己電流制御型グロープラグ。
  3. 【請求項3】 前記遮熱層は空気層から構成され、前記
    PTCサーミスタは前記プラグ本体に支持棒で支持され
    ている請求項1又は2に記載の自己電流制御型グロープ
    ラグ。
  4. 【請求項4】 前記空気層の厚さが0.05〜0.5m
    mに設定されている請求項3に記載の自己電流制御型グ
    ロープラグ。
  5. 【請求項5】 前記支持棒がホーロ皮膜を形成した金属
    線で構成されている請求項3又は4に記載の自己電流制
    御型グロープラグ。
  6. 【請求項6】 前記金属線の直径が0.04〜0.5m
    mに設定されている請求項5に記載の自己電流制御型グ
    ロープラグ。
  7. 【請求項7】 前記接続部材は窒化アルミニウム層から
    構成され、前記プラグ本体の内面にはアルミニウムとS
    iO2 ガラスから成る鏡面が装着されている請求項1〜
    6のいずれか1項に記載の自己電流制御型グロープラ
    グ。
  8. 【請求項8】 前記窒化アルミニウム層の厚さが0.5
    〜10mmに設定されている請求項7に記載の自己電流
    制御型グロープラグ。
JP10609696A 1996-04-01 1996-04-01 自己電流制御型グロープラグ Pending JPH09273752A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105201587A (zh) * 2015-10-19 2015-12-30 蚌埠森瑟尔测控系统工程有限公司 柴油加热棒
JP2017510789A (ja) * 2014-05-13 2017-04-13 ローベルト ボッシュ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング グロープラグ

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CN105201587A (zh) * 2015-10-19 2015-12-30 蚌埠森瑟尔测控系统工程有限公司 柴油加热棒
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