JPH07103479A - セラミック製グロープラグ - Google Patents

セラミック製グロープラグ

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Publication number
JPH07103479A
JPH07103479A JP26943093A JP26943093A JPH07103479A JP H07103479 A JPH07103479 A JP H07103479A JP 26943093 A JP26943093 A JP 26943093A JP 26943093 A JP26943093 A JP 26943093A JP H07103479 A JPH07103479 A JP H07103479A
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JP
Japan
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coating layer
ceramic
pipe
ceramics
conductive coating
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Application number
JP26943093A
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English (en)
Inventor
Hideo Kawamura
英男 河村
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Isuzu Ceramics Research Institute Co Ltd
Original Assignee
Isuzu Ceramics Research Institute Co Ltd
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Publication date
Application filed by Isuzu Ceramics Research Institute Co Ltd filed Critical Isuzu Ceramics Research Institute Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、安定した強度を有し、熱ショック
等に強固な高温高強度の自己電流制御型のセラミック製
グロープラグを提供する。 【構成】 本発明は、電極10を備えた中空状本体1に
セラミック製パイプ2を固着し、セラミック製パイプ2
の内外面に導電性被膜層8を形成する。セラミック製パ
イプ2の両端をセラミックス充填体4,14で密封して
内部に中空部9を形成する。タングステン線3を中空部
9内に配置すると共に、タングステン線3の一端を導電
性被膜層8に他端を電極に接続する。セラミック製パイ
プ2の外周面にセラミックス外周被覆層5を形成する。
タングステン線3と導電性被膜層8に通電すると、導電
性被膜層8側が発熱部12を構成し、タングステン線3
が電流調整部を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ディーゼルエンジン
等に使用されるセラミック製グロープラグに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、グロープラグは、窒化ケイ素等の
セラミックスにタングステンW線を埋め込んで構成され
ている。タングステンW線では、例えば、12Vの電源
に対して、常温では抵抗値が0.1Ωであり且つその時
の電流は120Aである。グロープラグが時間の経過に
伴って常温から温度が上昇して900℃になると、抵抗
値は0.4Ωになり、その時の電流は30Aである。そ
して、グロープラグが加熱して抵抗値が上昇し、抵抗値
が1Ωになって安定するものであり、その時の電流は1
2Aである。即ち、ディーゼルエンジンに使用されてい
る従来のグロープラグでは、コントローラの指令で12
Vのバッテリーから電流を流すと、最初は120Aの電
流が流れるが、ヒータコイルの温度上昇と共に、抵抗値
が大きくなり、抵抗値が1Ωになったところで安定す
る。そこで、グロープラグを抵抗値が1Ωのところで安
定するように、コントローラの指令で電流を制御してヒ
ータコイルが1Ωに保持されるような制御を行ってい
た。
【0003】従来のグロープラグでは、コントローラを
使用することなく、グロープラグが1Ωに調節されるよ
うな自己制御できるものが開発された。タングステンW
とニッケルNiは、温度℃の上昇に従って、抵抗値Ωが
上昇して大きくなる特性を有している。従って、タング
ステンW線とニッケルNi線では、温度の上昇に従って
抵抗値Ωが大きくなり、電流が減少して電流値が制限さ
れることになる。そこで、自己制御型グロープラグは、
タングステンW線をSi34 等のセラミックスの中に
埋設し、そのW線と直列にニッケルNi線のコイルを接
続して構成されている。即ち、自己制御型グロープラグ
は、ヒータコイルの発熱体の部分に電気抵抗値が小さい
導電体を配置し、その導電体の上流側にNi線のコイル
の電気抵抗値の大きい金属線を接続して作製されてい
た。このような自己制御型グロープラグは、電流を流す
ことによってNi製コイルが過熱されて抵抗値が大きく
なり、電流が減少してヒータコイルの発熱体の部分の発
熱量が制御されることになる。
【0004】従来、自己電流制御型グロープラグとして
は、特公平4−34052号公報、特公昭60−194
04号公報、特開昭59−157423号公報、特開昭
58−106326号公報等に開示されたものがある。
【0005】例えば、特公平4−34052号公報に開
示された自己制御型グロープラグは、通電昇温時におけ
る発熱体の温度を制御するため、発熱体に電流制御用抵
抗体を直列に接続したものであり、発熱線コイルと抵抗
体コイルとが直列に接続されてセラミック焼結体中に埋
設され、一体化されたセラミックヒータを構成し、発熱
線が温度−抵抗係数が4倍以下となるような正の抵抗温
度係数を持つタングステンWとレニウムRe合金線から
なり、抵抗体は純W又は純モリブデンMoの線材からな
るものである。
【0006】また、特公昭60−19404号公報に開
示されたシーズグロープラグは、耐熱性の有底金属チュ
ーブの内底と中心電極間をいずれも巻線の発熱体と抵抗
体を直接接続して成る自己制御型のシーズグロープラグ
であり、抵抗体の巻線ピッチが中心電極側の電極側の取
付金具に近い部分を密にし、発熱体側に近い部分を粗に
形成したものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
自己電流制御型グロープラグは、遮熱エンジン等の高温
燃焼室での使用では、耐熱性、熱ショックに対する強
度、高温強度等について十分なものとはいえないもので
あった。また、従来開示されている自己制御型グロープ
ラグは、炭化タングステン線を用いて作製した発熱線コ
イルとNi線コイルを用いて作製した抵抗体コイルとを
接続し、両者を抵抗温度係数が異なる材料で作製した
り、或いは巻線の発熱体と抵抗体とを異なった形状に作
製したものであるので、使用中にNi線が過熱によって
断線したり、経時変化によって劣化するという問題があ
り、しかも構造が複雑になり、コスト、強度に関して満
足できるものではなかった。
【0008】セラミック製グロープラグについては、自
己電流制御型グロープラグを構成するには、ヒータコイ
ルの電流通路の上流側領域で抵抗値が極端に上昇すれば
よいものである。ヒータコイルにおける抵抗値と温度と
の関係は、次式で示される。 ρT X =ρT 0 〔1+α(TX −T0 )〕 但し、ρT X はある温度TX でのヒータコイルの抵抗
値、ρT 0 は常温T0 でのヒータコイルの抵抗値、αは
抵抗温度係数である。
【0009】通常、グロープラグは、12Vの電源電圧
では、1Ω位で飽和電流が流れ、温度が約900℃に保
持されるものである。グロープラグを瞬間的に加熱する
ためには、常温で0.1Ω位が必要である。通常、加熱
線即ちヒータコイルとして使用されるW線等は、抵抗温
度係数が4×10- 3 程度であるので、900℃で電流
を飽和させることができない。
【0010】そこで、この発明の目的は、上記の課題を
解決することであり、電極側領域で遮熱度を大きくして
熱放散量を小さくし、コイル温度を上昇で抵抗値が大き
くなるようにタングステン線のコイル状電流制御部で構
成し、先端側領域で遮熱度を小さくして熱放散量を大き
くして発熱部を構成し、前記発熱部と前記電流制御部を
流れる電流を調節して最適の発熱量を確保する自己電流
制御型に構成し、特に、セラミックス成形体にタングス
テン線を配置すると共に導電性被膜層を配置して焼結す
ることで容易に焼成し、確実に作製できる安定した強度
を確保できるセラミック製グロープラグを提供すること
である。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記目的を
達成するため、次のように構成されている。即ち、この
発明は、電極を備えた導電体を中空部に配設した中空状
本体、該本体から突出状態に前記本体に固定されたセラ
ミック製パイプ、該パイプの内外面に形成した導電性被
覆層、前記パイプの両端部を密封したセラミックス充填
体、一端を前記導電性被膜層に密着し且つ他端を前記電
極に接続すると共に前記パイプの中空部に露出したコイ
ル状電流制御部を有するコイル状タングステン線、及び
前記パイプの外側の前記導電性被膜層を被覆したセラミ
ックス外周被覆層、から構成したことを特徴とするセラ
ミック製グロープラグに関する。
【0012】また、このセラミック製グロープラグにお
いて、前記導電性被膜層は前記パイプの内外面の長手方
向に延びる多数の帯体から形成されている。
【0013】また、このセラミック製グロープラグにお
いて、前記導電性被膜層にはWの他に、Ni,Mo等の
高融点金属が含有されている。
【0014】また、このセラミック製グロープラグにお
いて、前記パイプ、前記導電性被膜層、前記セラミック
ス充填体及び前記セラミックス外周被覆層を構成するセ
ラミックスは窒化ケイ素である。
【0015】また、このセラミック製グロープラグにお
いて、前記パイプを構成するセラミックス成形体に前記
タングステン線の一端を配置し、前記成形体に前記導電
性被膜層を構成するタングステン粉末を含有するペース
トを塗布し、更に前記ペーストを埋める状態に前記成形
体の両端内部に前記セラミックス充填体を構成するセラ
ミックス泥状物を充填して焼成することによって前記パ
イプ、前記タングステン線、前記導電性被膜層及び前記
セラミックス充填体が接合される。
【0016】また、このセラミック製グロープラグにお
いて、前記パイプを構成するセラミックス成形体と前記
導電性被膜層を構成するタングステン粉末を含むペース
トとの外周に、前記セラミックス外周被覆層を構成する
セラミックスを形成するためポリマープレカーサ等の液
状体を塗布して焼成することによって、前記セラミック
ス外周被覆層が前記パイプ及び前記導電性被膜層に接合
されている。前記セラミックス外周被覆層は、ポリマー
プレカーサのような液体状材料からSi3 4等のセラ
ミックスが作製されることが好ましい。
【0017】
【作用】この発明によるセラミック製グロープラグは、
上記のように構成されており、次のように作用する。即
ち、このセラミック製グロープラグは、電極を備えた導
電体を中空部に突出させた中空状本体に発熱部を構成す
るセラミック製パイプを固定し、該パイプの内外面にタ
ングステン粉末を含有する導電性被膜層を形成し、前記
パイプの両端部をセラミックス充填体で密封し、前記パ
イプの中空部に露出させたコイル状電流制御部を有する
コイル状タングステン線の一端を前記導電性被膜層に密
着し且つ他端を前記電極に接続し、前記パイプの外側の
前記導電性被膜層をセラミックス外周被覆層で被覆した
ので、前記タングステン線と前記導電性被膜層に電流を
流すと、前記本体の中空部に位置する前記タングステン
線に対する遮熱度が大きく、前記導電性被膜層は前記セ
ラミックス外周被覆層を介して外部に開放した状態にな
り、前記タングステン線が前記導電性被膜層に比較して
高温になる。そこで、前記タングステン線が高温になる
ので、その抵抗値が大きくなり、前記タングステン線に
流れる電流が小さくなり、前記セラミックス外周被覆層
からの発熱量が自己制御され、最適値に制御されること
になる。
【0018】また、このセラミック製グロープラグにお
いて、前記パイプを構成するセラミックス成形体に前記
タングステン線の一端を配置すると共に、前記成形体に
前記導電性被膜層を構成するタングステン粉末を含有す
るペーストを塗布し、更に前記パイプを構成するセラミ
ックス成形体と前記導電性被膜層を構成するタングステ
ン粉末を含むペーストとの外周に、前記セラミックス外
周被覆層を構成するセラミックス泥状物を塗布し、これ
らを同時に焼成することによって前記パイプに前記導電
性被膜層と前記タングステン線が接合されると共に、前
記セラミックス外周被覆層が前記パイプ及び前記導電性
被膜層に接合され、確実に且つ容易に安定した構造に構
成することができる。
【0019】また、前記導電性被膜層にNi又はMoを
含有してペーストを作製すれば、Ni又はMoは反応性
が良好であるので、前記タングステン線と前記導電性被
膜層とは密着焼結され、接合性が良好になる。
【0020】また、前記導電性被膜層の外面は耐熱性に
富んだセラミックスから成る前記セラミックス外周被覆
層で構成されているので、前記セラミックス外周被覆層
が保護層を構成し、熱ショック、耐熱性を向上でき、高
温強度を強化できる。
【0021】
【実施例】以下、図面を参照して、この発明によるセラ
ミック製グロープラグの実施例を説明する。図1はこの
発明によるセラミック製グロープラグの一実施例を示す
概略説明図である。
【0022】このセラミック製グロープラグは、主とし
て、絶縁ブッシュ等の絶縁体18を介在して端子即ち電
極10を中空部22内に取り付けた中空状本体1、セラ
ミック製パイプ2、タングステン線3、パイプ2の両端
に充填されたセラミックス充填体4,14、パイプ2の
外面に配置された保護部材であるセラミックス外周被覆
層5、及びパイプ2の内外面に接合された導電性被膜層
8から構成されている。中空状本体1は、耐熱合金等の
金属から作製され、他の部品への取り付けのためのねじ
19が形成されている。電極10には位置決め固定用ね
じ21が形成されている。ねじ21にはナット20が螺
入され、電極10は中空状本体1に対して位置決め固定
される。セラミック製パイプ2は、その一部が中空状本
体1の内壁面17に導電性被覆層8を介在させて固定さ
れている。セラミック製パイプ2を中空状本体1に接続
するには、セラミック製パイプ2の外周面13をメタラ
イジングして接合すれば、導電性被膜層8と中空状本体
1とは極めて強固に電気的に接合できる。また、セラミ
ック製パイプ2の発熱部12は、中空状本体1の端部1
5から突出状態に配置されている。タングステン線3
は、その一端が電極10に電源接続部11を介して接続
すると共に、他端がセラミック製パイプ2の内面に接合
した導電性被膜層8に電気的に接続されている。
【0023】このセラミック製グロープラグでは、中空
状本体1は電極10を備えた導電体を中空部22に突出
させており、発熱部12を構成するセラミック製パイプ
2が本体1から突出状態に本体1に固定されている。該
パイプ2の内外面には、タングステン粉末を含有する導
電性被膜層8が接合されている。また、パイプ2の両端
部はセラミックス充填体4,14で密封され、パイプ2
の中間部には中空部9が形成されている。コイル状タン
グステン線3は、その一端のコイル密巻部7が導電性被
膜層8に密着し且つ他端16が電極10に接続すると共
に、パイプ2の中空部9に露出した温度制御線を構成す
るコイル状電流制御部6を有している。更に、パイプ2
の外周とその外側の導電性被膜層8の外周にはセラミッ
クス外周被覆層5が被覆され、セラミックス外周被覆層
5は発熱部12の保護層を形成している。
【0024】導電性被膜層8は、パイプ2の内外面の長
手方向に延びる多数の帯体23(図6参照)から形成さ
れている。また、導電性被膜層8を構成するセラミック
ス粉末には、Wの粉末の他にNi又はMoの粉末が含有
されている。Ni又はMoは反応性が良好であるので、
タングステン線3と導電性被膜層8とは密着焼結され、
接合性が良好になり、電気的接続が強固に構成される。
【0025】また、このセラミック製グロープラグで
は、パイプ2、セラミックス充填体4,14及びセラミ
ックス外周被覆層5を構成するセラミックスは、耐熱
性、高温高強度に富む窒化ケイ素Si3 4 が使用され
ているものである。更に、タングステン線3は、セラミ
ック製パイプ2の中空部9に非接触状態に長手方向に露
出して延びている。タングステン線3をSiC又はWC
等で被覆することによって、タングステン線3の酸化を
防止でき、耐腐食性を向上でき、タングステン線3の耐
久性を向上できる。
【0026】また、セラミック製パイプ2の発熱部12
の外面は耐熱性に富んだ窒化ケイ素のセラミックス外周
被覆層5で被覆されているので、該セラミックスは保護
パイプを構成し、熱ショック、耐熱性を向上でき、高温
強度を強化できる。また、セラミック製パイプ2とセラ
ミックス外周被覆層5との間には、帯状に延びる導電性
被膜層8が長手方向に延びる多数の溝24(図6参照)
を形成するので、外周側のセラミックス外周被覆層5が
溝24に食い込んだ状態になり、セラミック製パイプ2
とセラミックス外周被覆層5との接合強度は安定した強
度を確保できる。
【0027】次に、このセラミック製グロープラグは、
次のような工程によって製造することができる。即ち、
このセラミック製グロープラグの製造方法を図2〜図6
を参照して説明する。図2はこのセラミック製グロープ
ラグにおけるセラミック製パイプを構成する成形体を示
す断面図、図3は図2の成形体に帯状シートを付着させ
た状態を示す平面図、図4は図2の成形体にタングステ
ン線、ペースト及び成形体の一端にセラミックス泥状物
を組み込んだ状態を示す断面図、図5は図2の成形体に
タングステン線、ペースト及び成形体の両端にセラミッ
クス泥状物を組み込んだ状態を示す断面図、及び図6は
図2の成形体の外周面に帯状シートを付着させ、全体を
セラミックス泥状物で塗布した状態を示す説明図であ
る。
【0028】まず、中空状本体1を耐熱合金等の金属か
ら作製すると共に、中空状本体1に他の部品への取り付
けのためのねじ19を形成し、端子即ち電極10に中空
状本体1に対する位置のためのねじ21を形成する。中
空状本体1に絶縁体18を介在して電極10を中空部2
2内に取り付け、ナット20をねじ21に螺入して電極
10を中空状本体1に対して位置決めする。更に、タン
グステン線材によって、その一端がコイル密巻部7で他
端16がストレートな端子となり、中央部がコイル状電
流制御部6を構成するタングステン線3を作製する。
【0029】一方、図2に示すように、窒化ケイ素から
成るスラリー即ち泥漿で円筒状成形体23を作製する。
図3に示すように、成形体23の内外面に長手方向に延
びる帯状シート25を周方向に隔置して接着する。次い
で、図4に示すように、成形体23の中空部の内壁面に
タングステン線3のコイル密巻部7を密着させ且つスト
レートな端部16を成形体23から突出させた状態に配
置する。そこで、図6に示すように、タングステン粉
末、場合によっては、タングステン粉末にTi又はMo
の粉末を加えた混合粉末を含有するペースト24を帯状
シート25を付着した成形体23の内外面29に塗布す
る。
【0030】次いで、図4に示すように、タングステン
線3のコイル密巻部7を埋めるように成形体23の一端
側の内部にセラミックス充填物4を構成するセラミック
ス泥状物26を充填する。更に、図5に示すように、成
形体23の他端にセラミックス充填物14を構成するセ
ラミックス泥状物27を充填する。更に、成形体23と
ペースト24とセラミックス泥状物26との外周面に、
セラミックス外周被覆層5を構成するセラミックス泥状
物28を塗布する。
【0031】そこで、図5に示すように、成形体23に
タングステン線3を配置すると共に、成形体23の内外
面にペースト24を塗布し、成形体23の両端にセラミ
ックス泥状物26,27を充填し、更に成形体23の外
周面にセラミックス泥状物28を塗布することによって
成形体組立体が作製される。この成形体組立体を焼成炉
に入れて焼成して発熱部12を構成する焼結体を得るこ
とができる。ここで、焼結体の端部から突出したタング
ステン線3の端部16を電極10の電源接続部11に接
続すると共に、メタライジング等を施した焼結体の端部
を本体1に嵌合して接合することによってセラミック製
グロープラグが完成する。
【0032】このセラミック製グロープラグでは、セラ
ミックス成形体23にタングステン線の一端のコイル密
巻部7を配置すると共に、成形体23にペースト24を
塗布し、更に、成形体23の両端内部にセラミックス泥
状物26,27を充填すると共に、成形体23の外周面
にセラミックスを形成するポリマープレカーサ等の液状
物即ちセラミックス泥状物28を塗布して、同時に焼成
するので、導電性被膜層8はパイプ2とタングステン線
3とに強固に且つ確実に接合され、電気的に良好な接続
が達成され、しかも、セラミックス外周被覆層5はパイ
プ2に強固に且つ確実に接合される。
【0033】このセラミック製グロープラグは、上記の
ように構成されているので、次のように作用する。即
ち、このセラミック製グロープラグでは、電極10から
電流をタングステン線3、導電性被膜層8及び本体1に
通電すると、タングステン線3のコイル状電流制御部6
はパイプ2の両端がセラミックス充填材4,14で密封
された中空部9内に露出し且つ導電性被膜層8はパイプ
2に接触しているので、導電性被膜層8の発熱によって
パイプ2は加熱される。ここで、導電性被膜層8で発生
する熱はセラミックス外周被覆層5を通じて放熱される
が、タングステン線3のコイル状電流制御部6で発生す
る熱は放熱されずに、コイル状電流制御部6は導電性被
膜層8に比較して極端に高温になる。コイル状電流制御
部6が高温になれば、その抵抗が上昇して大きくなり、
タングステン線3に流れる電流は抑制されて小さくな
り、発熱部12の発熱量が自己制御される。また、タン
グステン線3の温度が下がれば、再びタングステン線3
に電流が流れて導電性被膜層8によって発熱部12が加
熱されるので、従って、発熱部12の発熱体は常に最適
発熱量に維持される。
【0034】このセラミック製グロープラグでは、導電
性被膜層8を埋め込んだパイプ2は燃焼室等の外部に露
出しているので、パイプ2から熱放散され、例えば、発
熱部12の温度は900℃に維持されて導電性被膜層8
の抵抗値は0.4Ωになるが、タングステン線3は密封
状の中空部9内に位置して遮熱されているので、例え
ば、タングステン線3の温度は1800℃になってタン
グステン線3の抵抗値は0.6Ωになる。従って、この
セラミック製グロープラグでは、タングステン線3と導
電性被膜層8との抵抗値の総和は1Ωになり、安定状態
になる。
【0035】
【発明の効果】この発明によるセラミック製グロープラ
グは、上記のように構成されており、次のような効果を
有する。即ち、このセラミック製グロープラグは、電極
を備えた中空状本体に発熱部を構成するセラミック製パ
イプを固定し、該パイプの内外面に導電性被膜層を形成
し、前記パイプの両端部を密封し、前記パイプの中空部
にタングステン線のコイル状電流制御部を露出させたの
で、前記タングステン線と前記導電性被膜層に電流を通
電すると、前記コイル状電流制御部が前記導電性被膜層
に比較して極端に高温になり、前記コイル状電流制御部
が温度制御線を構成し、前記セラミックス外周被覆層か
らの発熱量が自己制御され、最適値に制御されることに
なる。
【0036】このセラミック製グロープラグは、上記の
構成により、筒状のパイプの内外周の導電性の薄膜が存
在することによって、該薄膜が導電性被膜層を形成し、
この導電性被膜層に通電すれば、前記導電性被膜層が発
熱して前記パイプが発熱部を構成し、しかも前記パイプ
全体が均一に温度上昇する。前記発熱部は前記パイプの
内外両面から加熱されるので、極めて効率良く加熱され
る。更に、前記パイプの内側に密着した前記タングステ
ン線はペーストの存在で密着焼成されるので、前記導電
性被膜層と前記タングステン線との接続部の導電性は極
めて良好である。また、前記導電性被膜層はタングステ
ン粉末に加えてチタンTi又はモリブデンMoの粉末を
ペーストに含有させると、接合性が一層良好になる。
【0037】また、このセラミック製グロープラグは、
窒化ケイ素の前記成形体の内外面にタングステン粉末の
ペーストを塗布し、前記成形体にタングステン線を取り
付け、更にタングステン粉末のペーストの外側には窒化
ケイ素の泥状化物を被覆して成形したので、焼成が容易
であり、確実に電気的接続も達成される。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるセラミック製グロープラグの一
実施例を示す断面図である。
【図2】このセラミック製グロープラグにおけるセラミ
ック製パイプを構成する成形体を示す断面図である。
【図3】図2の成形体に帯状シートを付着させた状態を
示す平面図である。
【図4】図2の成形体にタングステン線、ペースト及び
成形体の一端にセラミックス泥状物を組み込んだ状態を
示す断面図である。
【図5】図2の成形体にタングステン線、ペースト及び
成形体の両端にセラミックス泥状物を組み込んだ状態を
示す断面図である。
【図6】図2の成形体の外周面に帯状シートを付着さ
せ、全体をセラミックス泥状物で塗布した状態を示す説
明図である。
【符号の説明】
1 中空状本体 2 セラミック製パイプ 3 タングステン線 4,14 セラミックス充填体 5 セラミックス外周被覆層 6 電流制御部 7 コイル密巻部 8 導電性被膜層 9 中空部 10 電極 11 接続部 12 発熱部 15 中空状本体の端部 16 タングステン線の端部 23 成形体 24 ペースト 25 帯状シート 26,27 セラミックス泥状物 28 セラミックス泥状物(セラミックスを形成するポ
リマープレカーサ等の液状物)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電極を備えた導電体を中空部に配設した
    中空状本体、該本体から突出状態に前記本体に固定され
    たセラミック製パイプ、該パイプの内外面に形成した導
    電性被覆層、前記パイプの両端部を密封したセラミック
    ス充填体、一端を前記導電性被膜層に密着し且つ他端を
    前記電極に接続すると共に前記パイプの中空部に露出し
    たコイル状電流制御部を有するコイル状タングステン
    線、及び前記パイプの外側の前記導電性被膜層を被覆し
    たセラミックス外周被覆層、から構成したことを特徴と
    するセラミック製グロープラグ。
  2. 【請求項2】 前記導電性被膜層は前記パイプの内外面
    の長手方向に延びる多数の帯体から形成されていること
    を特徴とする請求項1に記載のセラミック製グロープラ
    グ。
  3. 【請求項3】 前記導電性被膜層にWの他に、Ni又は
    Moを含有したことを特徴とする請求項1に記載のセラ
    ミック製グロープラグ。
  4. 【請求項4】 前記パイプ、前記セラミックス充填体及
    び前記セラミックス外周被覆層を構成するセラミックス
    は窒化ケイ素であることを特徴とする請求項1に記載の
    セラミック製グロープラグ。
  5. 【請求項5】 前記パイプを構成するセラミックス成形
    体に前記タングステン線の一端を配置し、前記成形体に
    前記導電性被膜層を構成するタングステン粉末を含有す
    るペーストを塗布し、更に前記ペーストを埋める状態に
    前記成形体の両端内部に前記セラミックス充填体を構成
    するセラミックス泥状物を充填して焼成することによっ
    て前記パイプ、前記タングステン線、前記導電性被膜層
    及び前記セラミックス充填体が接合されていることを特
    徴とする請求項1に記載のセラミック製グロープラグ。
  6. 【請求項6】 前記パイプを構成するセラミックス成形
    体と前記導電性被膜層を構成するタングステン粉末を含
    むペーストとの外周に、前記セラミックス外周被覆層を
    構成するセラミックスとしてポリマープレカーサ等の液
    状体を塗布して焼成することによって、前記セラミック
    ス外周被覆層が前記パイプ及び前記導電性被膜層に接合
    されていることを特徴とする請求項5に記載のセラミッ
    ク製グロープラグ。
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