JPH09272609A - 多段式回転ラックの複数梱一括出庫装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 多数梱を短時間で出庫処理する。 【解決手段】 多段式回転ラック（１）の一側に昇降自
在に設けられ複数梱を載置できる梱搬送コンベヤ（６）
と、棚（４）から梱をコンベヤ（６）に移載する移載用
装置（プッシャー７等）と、出庫コンベヤ（８）とから
構成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、例えば配送センタ
において梱包された梱を多段式回転ラックに入庫して保
管し、出庫用のトラックが到着したら、そのトラックに
該当する複数梱を一括出庫する多段式回転ラックの複数
梱一括出庫装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の多段式回転ラック及び自動出庫装
置の一例を図６について説明する。

【０００３】この全体を符号１で示す多段式回転ラック
の本体２内には、図示の例では４段の棚段３ａ〜３ｄ
（以下総称する場合は符号３を用いる）が配設されてい
る。そして、各棚段３ａ〜３ｄには、それぞれ複数の棚
４ａ〜４ｄ（以下総称する場合は符号４を用いる）が図
示の例では２列にエンドレス状に循環回転自在に配設さ
れている。

【０００４】他方、本体２の一側には、全体を符号１１
で示す自動出庫装置が設けられ、他側には、全体を符号
９で示す入庫装置が設けられている。

【０００５】その出庫装置１１には、昇降自在な梱搬送
コンベヤ１２と、棚４から例えば梱Ａ〜Ｅ（図３）をコ
ンベヤ１２に押し出して移載する移載用装置である例え
ばプッシャー１３と、出庫コンベヤ８とが設けられてい
る。また、入庫装置９には、入庫コンベヤ１０と、梱搬
送コンベヤ１２と同様な図示しない梱搬送コンベヤと、
その梱搬送コンベヤから梱を押し出して棚４に移載する
プッシャー１３と同様な図示しないプッシャーとが設け
られている。

【０００６】このように構成された通常の多段式回転ラ
ックにおいては、１つの棚３に１つの梱Ａ〜Ｅを保管
し、自動出庫装置１１により１棚ずつ、すなわち１梱ず
つ出庫処理する。

【０００７】すなわち、図示の例では、棚段３ｄの棚４
ｄからプッシャー１３により図示しない梱を、棚段３ｄ
に対向させて静止している梱搬送コンベヤ１２に押し出
して移載する。次いで、梱搬送コンベヤ１２を棚段４ａ
に対向する最下位置まで下降させたのち、両コンベヤ１
１、１４を駆動して梱を矢印方向へ出庫する。

【０００８】上記の出庫処理では、１回に１梱ずつ出庫
するので、短時間に多数の梱を出庫することができな
い。したがって図７に示すように、複数（図示の例では
３台）の自動出庫装置１１、１１Ａ及び１１Ｂと、長尺
の出庫コンベヤ８Ａとを配設して対応している例があ
る。

【０００９】

【発明が解決しようとする課題】上記の複数台の自動出
庫装置による出庫処理においては、 （１） 同じ棚段から複数梱（例えば２梱）を同時に出
庫するのが困難である。すなわち、同じ棚段の出庫該当
の２梱が、共に２台の自動出庫装置に位置している確率
は、極めて小さい。 （２） ある棚段に集中して多数梱がはいっていると、
２台の自動出庫装置を同時に使用できず能率が悪い。そ
こで出庫処理能力を上げるためには、各棚段に均等に梱
が入庫している必要がある。 （３） 出庫時には、出庫装置の台数分（図７において
は３台分）だけ棚段が専用されるため、出庫と入庫とを
パラレルに行うような運用ができない。

【００１０】したがって、多数梱を短時間で出庫処理す
ることができない。

【００１１】本発明は、多数梱を短時間で出庫処理する
ことができる多段式回転ラックの多数梱一括出庫装置を
提供することを目的としている。

【００１２】

【課題を解決するための手段】本発明にはよれば、１つ
の棚に１つの梱を入庫し出庫まで保管する複数の棚をエ
ンドレス状に循環回転自在に配設した段を複数段備えた
多段式回転ラックにおいて、該多段式回転ラックの一側
に昇降自在に設けられ複数梱を載置可能な梱搬送コンベ
ヤと、所定段の複数梱を前記梱搬送コンベヤに一括移載
する移載用装置と、該移載用装置により前記梱搬送コン
ベヤに移載された複数梱が払い出される出庫コンベヤと
が設けられている。

【００１３】更に本発明によれば、移載用装置が、棚上
の梱を梱搬送コンベヤ上に押し出して移載するプッシャ
ーで構成されている。

【００１４】また本発明によれば、移載用装置が、棚を
梱搬送コンベヤ側へ選択的に傾斜させて該棚上の梱を前
記梱搬送コンベヤ上に移載する傾斜装置で構成されてい
る。また本発明によれば、移載用装置が、棚上の梱を吸
引して梱搬送コンベヤ上に移載するバキューム式ピッキ
ング装置で構成されている。

【００１５】上記のように構成された本発明において
は、１台の出庫装置で、所定段の隣接する複数棚から複
数梱を移載用装置により梱搬送コンベヤに同時に一括移
載し、該コンベヤ及び出庫コンベヤにより例えば出荷用
トラックに搬送する。

【００１６】

【発明の実施の形態】以下図面を参照して本発明の実施
の形態を説明する。なお、これらの図面において、図６
に対応する部分については、同じ符号を付して重複説明
を省略する。図１及び図２において、多段式回転ラック
１の一側（図示の例では入庫装置９に対向する側には、
全体を符号５で示す複数梱一括出庫装置が設けられてい
る。この出庫装置５には、同時に複数梱（図示の例では
４つの棚４ｄ上の４つの梱Ａを載置できる長さの梱搬送
コンベヤ６が設けられ、図示しない手段で昇降され、各
棚段３ａ〜３ｄに対向する位置で停止されるようになっ
ている。

【００１７】他方、各棚段３（図示の例では棚段３ｄ）
には、４つの梱Ａを梱搬送コンベヤ６に一括移載する移
載用装置である４組のプッシャー７が設けられている。
また、最下位の梱搬送コンベヤ６と同レベルの出庫コン
ベヤ８が設けられ、両コンベヤ６、８及びプッシャー７
により複数梱一括出庫装置５が構成されている。なお、
棚段３、コンベヤ６及び８、プッシャ７、入庫装置の梱
搬送コンベヤ及びプッシャ、入庫コンベヤ１０のそれぞ
れ図示しない駆動部は、図示しない制御コンピュータに
それぞれ接続されている。

【００１８】図３は本発明の別の実施の形態を示し、出
庫装置５Ａの移載用装置を、梱搬送コンベヤ６に対向す
る４つの棚４（図示の例では棚４ｄ）をコンベヤ６側へ
傾斜させ、棚４ｄ上の梱Ａをコンベヤ６に滑らせて移載
する４組の傾斜装置７Ａで構成した例である。

【００１９】図４も本発明の別の実施の形態を示し、出
庫装置５Ｂの移載用装置を、梱搬送コンベヤ６側から梱
Ａを吸引し引張ってコンベヤ６に移載する４組のバキュ
ーム式ピッキング装置７Ｂで構成した例である。

【００２０】次に図５を参照して作動について説明す
る。

【００２１】例えば棚段３ｄの隣接する４つの棚４ｄ上
の４つの梱Ａを一括出庫する際、コンピュータは梱搬送
コンベヤ６を上昇して棚段３ｄに対向させる。次いで、
棚４ｄを循環回転し、４つの梱Ａをコンベヤ６に対向さ
せる。すなわち移載位置に移動する。次いで、プッシャ
ー７を伸縮し、棚４ｄ上の４つの梱Ａを押し出してコン
ベヤ６上に移載する。次いで、コンベヤ６を最下段の棚
段４ａに対向する位置まで下降させたのち、両コンベヤ
６、８を駆動して４つの梱Ａを出庫する。

【００２２】したがって、棚段３ｄは梱Ａをコンベヤ６
に移載したら、次の複数棚４ｄを移載位置に移動してお
くことができる。また、棚段３ａ〜３ｃについては、出
庫中のコンベヤ６に関係なく、棚４ａ〜４ｃを移載位置
に移動して準備しておくことができる。同様に棚段３ｄ
又は棚段３ａ〜３ｃについて、入庫装置９により各棚４
に梱Ａ〜Ｅを入庫しておくことができる。したがって、
連続して出庫する場合、待ち時間なく効率良く出庫処理
を行うことができる。

【００２３】また、本発明の装置を有効に使うため、以
下のような制御態様が提供される。例えば、配送センタ
において、荷送りできた梱を一時的に多段式回転ラック
１に保管し、出荷用のトラックが到達したら、そのトラ
ックに該当する梱を出庫する。この際、配送センタ内で
の荷作りは、トラックに無関係にランダムに行って逐次
ラック１に入庫し、単位時間当りの出庫数を多くしてト
ラックへの積み込み時間を短くするため、次のような処
理を行う。

【００２４】（１） トラック毎の出荷梱数を集計す
る。 （２） トラック毎に入庫棚を引当てる。すなわち連続
する隣接する棚に、トラック毎の棚ゾーンを設定する。 （３） ランダムに荷送りされた梱を、設定された棚ゾ
ーンに入庫する。 （４） トラックが到着したら、該当する棚ゾーンから
複数梱を出荷する。

【００２５】

【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、多数梱を短時間で出庫処理することができ
る。

【００２６】なお、一括処理の梱数は、トラックへの積
込み作業を人手で行う場合においては、作業員の人数、
能力に応じて決める。また、二人で出庫装置を用いる場
合に、作業者が一人のときは、一括２梱または３梱処理
するようにすることもできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施の一形態を示す斜視図。

【図２】図１の部分的な上面図。

【図３】本発明の実施の別形態を示す図２に相当する図
面。

【図４】本発明の実施の別形態を示す図２に相当する図
面。

【図５】作動を説明する図１に相当する図面。

【図６】多段式回転ラック及び出庫装置の従来例を示す
斜視図。

【図７】多段式回転ラック及び出庫装置の別の従来例を
示す斜視図。

【符号の説明】

Ａ〜Ｅ・・・梱 １・・・多段式回転ラック ２・・・本体 ３・・・棚段 ４・・・棚 ５、５Ａ、５Ｂ・・・複数梱一括出庫装置 ６、１２・・・梱搬送コンベヤ ７、１３・・・プッシャー ７Ａ・・・傾斜装置 ７Ｂ・・・バキューム式ピッキング装置 ８、８Ａ・・・出庫コンベヤ ９・・・入庫装置 １０・・・入庫コンベヤ １１・・・自動出庫装置

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 １つの棚に１つの梱を入庫し出庫まで保
   管する複数の棚をエンドレス状に循環回転自在に配設し
   た段を複数段備えた多段式回転ラックにおいて、該多段
   式回転ラックの一側に昇降自在に設けられ複数梱を載置
   可能な梱搬送コンベヤと、所定段の複数梱を前記梱搬送
   コンベヤに一括移載する移載用装置と、該移載用装置に
   より前記梱搬送コンベヤに移載された複数梱が払い出さ
   れる出庫コンベヤとが設けられていることを特徴とする
   多段式回転ラックの複数梱一括出庫装置。
2. 【請求項２】 移載用装置が、棚上の梱を梱搬送コンベ
   ヤ上に押し出して移載するプッシャーで構成されている
   ことを特徴とする請求項１記載の多段式回転ラックの複
   数梱一括出庫装置。
3. 【請求項３】 移載用装置が、棚を梱搬送コンベヤ側へ
   選択的に傾斜させて該棚上の梱を前記梱搬送コンベヤ上
   に移載する傾斜装置で構成されていることを特徴とする
   請求項１記載の多段式回転ラックの複数梱一括出庫装
   置。
4. 【請求項４】 移載用装置が、棚上の梱を吸引して梱搬
   送コンベヤ上に移載するバキューム式ピッキング装置で
   構成されていることを特徴とする請求項１記載の多段式
   回転ラックの複数梱一括出庫装置。