JPH11130214A - 自動倉庫設備におけるパレットおよびケースの搬送装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ピッキングステーションの省スペースとコス
トの低減を図る。 【解決手段】 多列・多段の棚１ｄ、スタッカクレーン
２、入出庫のための設備１ｃなどで構成された自動倉庫
１内に設けられ、自動倉庫１に格納されている荷を出荷
する際、空パレット１４への荷揃えピッキング作業とケ
ース１７の仕分けピッキング作業を行う自動倉庫設備に
おけるパレット１４およびケース１７の搬送装置であっ
て、空パレット１４への荷揃えピッキング作業とケース
１７の仕分けピッキング作業を時間帯を区切って同一作
業台６で行うとともに、荷揃えピッキングしたパレット
１４はパレット搬送ライン１５を通って下流側のパレッ
ト出荷ラインに、仕分けピッキングしたケース１７ａは
ケース搬送ライン１６を通って下流側のケース出荷ライ
ンにそれぞれ搬送するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、自動倉庫設備にお
けるパレットおよびケースの搬送装置に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】自動倉庫は、荷を格納する棚を高層化
し、空間格納率を高めるもので、多段・多列の棚、スタ
ッカクレーン、入庫と出庫のための設備およびこれらの
制御装置と在庫管理装置などで構成されている。搬入さ
れた荷は在庫管理装置により入庫する棚が決められ、入
出庫装置により入出される棚通路の入口まで搬送され、
スタッカクレーンにより棚に格納される。出庫は出庫す
る荷の情報を在庫管理装置に入力し管理情報と照合し、
該当する棚が捜し出されスタッカクレーンへ出庫指令が
与えられる。スタッカクレーンによって棚から取り出さ
れた荷は、自動倉庫の前方に設けられた入出庫台に送ら
れ、入出庫台から移動台車に載せられて移動する。ま
た、この移動台車に載せられて移動してきた荷は、ピッ
キングステーションに移された後、ピッキングステーシ
ョンにおいて、荷揃えピッキング作業と仕分けピッキン
グ作業が行われ、荷の積み替えや組み合わせの変換が行
われ、注文単位や品種別単位などの単位で出荷される。

【０００３】図５は従来の自動倉庫設備におけるパレッ
トおよびケースの搬送装置の一部平面図である。図にお
いて、ａは立体自動倉庫である。ｂは立体自動倉庫ａの
棚で、多列・多段に構成されている。各棚ｂには荷をパ
レットに載せて格納している。ｃは棚ｂの長手方向に、
棚ｂに沿って走行するスタッカクレーンである。ｄは立
体自動倉庫ａの前方に設けられた入庫コンベヤであり、
ｅは入庫コンベヤｄと並設された出庫コンベヤである。
ｆは入庫コンベヤｄと出庫コンベヤｅとの間に設けられ
た入出庫台である。ｇはピッキングステーションｉとの
間に設けられた環状の軌条であり、ｈはこの軌条ｇ上を
移動する複数台の移動台車である。荷はスタッカクレー
ンｃによって棚ｂからパレットごと取り出され、出庫コ
ンベヤｅから移動台車ｈによって搬送される。ｏは移動
台車ｈで搬送されてきた荷を移動台車ｈからピッキング
ステーションｉ側に搬送するピッキングコンベヤであ
る。ｊは空パレット供給コンベヤである。ｋは段積みさ
れて移送されてきた空パレットｐを１枚ずつばらして空
パレット供給コンベヤｊに送り出す空パレットばらし装
置である。ｍは空パレットｐ上に荷揃えピッキング作業
をする作業台である。ピッキングコンベヤｏでパレット
ごと搬送されてきた荷は、作業者ｕによって空パレット
ｐに荷揃えピッキングされる。ｎは荷揃えピッキングさ
れたパレット（実パレット）を下流側の出荷ラインに搬
出するパレット搬出コンベヤで、図では軌条ｇの下側に
設けられている。荷揃えピッキングしてパレット上に残
った荷は、このピッキングコンベヤｏの戻りラインから
移動台車ｈに戻され、移動台車ｈによって搬送されて再
び立体自動倉庫ａに戻されて棚ｂに格納される。ｑは移
動台車ｈでパレットごと搬送されてきた荷（ケース）ｔ
を移動台車ｈから移載して搬送するピッキングコンベヤ
である。ｒは仕分けピッキング作業台である。ケースｔ
は作業者ｕによって仕分けピッキングされ、ケース搬出
コンベヤｓからケース単位で下流側の出荷ラインに搬出
する。仕分けピッキングしてパレット上に残ったケース
ｔは、このピッキングコンベヤｑの戻りラインから移動
台車ｈに戻され、移動台車ｈによって搬送されて再び立
体自動倉庫ａに戻されて棚ｂに格納される。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図５に
示す自動倉庫設備におけるパレットおよびケースの搬送
装置は、荷を空パレット上に荷揃えピッキングする作業
台と、荷（ケース）を仕分けピッキングする作業台とを
各別に設け、かつ、空パレット供給コンベヤを並設して
いるので、ピッキングステーションの有効スペースが大
きくなり、かつ、コストが嵩むという問題がある。

【０００５】本発明は、上記のような問題点を解決する
ために創案されたもので、荷揃えピッキング作業台と仕
分けピッキング作業台とを１台の作業台で兼用するよう
にし、荷揃えピッキング作業と仕分けピッキング作業と
を時間帯を区切って行い、省スペース化とコストの低減
を図ることのできる自動倉庫設備におけるパレットおよ
びケースの搬送装置を提供することを目的とするもので
ある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明によれば、多列・
多段の棚、スタッカクレーン、入出庫のための設備など
で構成された自動倉庫内に設けられ、自動倉庫に格納さ
れている荷を出荷する際、空パレットへの荷揃えピッキ
ング作業とケースの仕分けピッキング作業を行う自動倉
庫設備におけるパレットおよびケースの搬送装置であっ
て、空パレットへの荷揃えピッキング作業とケースの仕
分けピッキング作業を時間帯を区切って同一作業台で行
うとともに、荷揃えピッキングしたパレットはパレット
搬送ラインを通って下流側のパレット出荷ラインに、仕
分けピッキングしたケースはケース搬送ラインを通って
下流側のケース出荷ラインにそれぞれ搬送するようにし
た自動倉庫設備におけるパレットおよびケースの搬送装
置が提供される。

【０００７】本発明の実施形態によれば、前記作業台
は、下部に設けたリフタにより、空パレットを受け取る
ときは降下して上流側の空パレット供給コンベヤと連接
し、荷を載せたパレットを搬出するときは上昇して、下
流側のパレット・ケース搬出コンベヤと連接するように
昇降可能になっており、また、作業台の上面にはローラ
コンベヤとその手前に１対のチェーンコンベヤとを配設
し、かつ、該チェーンコンベヤの左右および中間に荷揃
えピッキングおよび仕分けピッキング作業中は上昇し、
パレットやケースを搬送するときは降下してパレットや
ケースをチェーンコンベヤに載置して移送する昇降可能
な作業板を配設するのが好ましい。

【０００８】次に本発明の作用について説明する。荷を
空パレット上に荷揃えピッキングして出荷するときは、
自動倉庫の棚にパレットに載せられて格納されている荷
を、パレットごとスタッカクレーンによって取り出し、
出庫コンベヤから移動台車に載せてピッキングステーシ
ョンのピッキングコンベヤから昇降台に移動する。ピッ
キングステーションにおいて、作業台をリフタにより降
下して空パレット供給コンベヤから作業台上に空パレッ
トを受け取り、作業板をチェーンコンベヤの上面よりも
わずかに上昇させて空パレットを作業板上に乗せ、作業
者によって注文単位や品種別単位などの単位で、空パレ
ット上に荷揃えピッキング作業が行なわれる。荷揃えピ
ッキングが終わると、作業板を降下して実パレットをチ
ェーンコンベヤに移載し、パレット・ケース搬出コンベ
ヤを経てパレット搬出ローラコンベヤから下流側のパレ
ット出荷ラインに送られて出荷される。荷揃えピッキン
グしてパレット上に残った荷は、ピッキングコンベヤの
戻りラインから移動台車に戻され、移動台車によって搬
送されて再び自動倉庫に戻されて棚に格納される。一
方、荷をケース単位で出荷するときは、パレットの荷揃
えピッキング作業をやめる。そして、前記荷揃えピッキ
ングして出荷するときと同様にして、仕分けピッキング
作業が行なわれ、パレット・ケース搬出コンベヤを経て
ケース搬出ローラコンベヤから下流側のケース出荷ライ
ンに送られて出荷される。仕分けピッキングしてパレッ
ト上に残った荷は、パレットピッキングのときと同様に
して、移動台車に戻され、移動台車によって搬送されて
再び自動倉庫に戻されて棚に格納される。

【０００９】

【本発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい一実施
形態について図面を参照して説明する。図１ないし図４
は、自動倉庫設備におけるパレットおよびケースの搬送
装置の図で、図１は自動倉庫設備におけるパレットおよ
びケースの搬送装置の斜視図である。図２は図１の一部
拡大平面図である。図３は図１のＡ−Ａ矢視図である。
図４は作業台の平面図である。

【００１０】図において、１は自動倉庫である。１ａは
自動倉庫１の前方に設けられた入庫コンベヤであり、１
ｂは入庫コンベヤ１ａと並設された出庫コンベヤである
（図１，図２）。１ｃは入出庫台であり、１ｄは自動倉
庫１の棚である（図２）。２は棚１ｄの長手方向に、棚
１ｄに沿って設けられたスタッカクレーンで、レール２
ａ上を移動する（図２）。３は自動倉庫１のピッキング
ステーションである。４はピッキングコンベヤで、自動
倉庫１とピッキングステーション３との間に、入出庫台
１ａに沿って設けられた環状の軌条１９に沿って設けら
れている。１８は環状の軌条１９上を移動する複数台の
移動台車である（図１，図２）。５は昇降台で、リフタ
５ｃにより昇降可能になっており、作業者２０が搬送さ
れてきた荷をピッキングする際、作業し易いように高さ
を調整できるようになっている（図３）。この昇降台５
の上面にはローラコンベヤ５ａと１対のチェーンコンベ
ヤ５ｂとが設けられており、１対のチェーンコンベヤ５
ｂを図示しない昇降装置によってわずかに上昇させてピ
ッキングコンベヤ４およびローラコンベヤ５ａで搬送さ
れてきた荷の進行方向を直角方向に方向転換して移動す
るようになっている（図１，図２）。

【００１１】６はパレットの荷揃えピッキング作業とケ
ースの仕分けピッキング作業とを行う作業台で、図３に
示すように、基台６ａ上に配設されたリフタ６ｂによっ
て昇降可能になっている。また、この作業台６の上面に
は、図４に示すように、手前側に１対のチェーンコンベ
ヤ７とこのチェーンコンベヤ７の左右および中間に作業
板１１が配設されており、奥側にはローラコンベヤ９が
配設されている。

【００１２】チェーンコンベヤ７は、図４に示すよう
に、回転軸８ｃの両端に設けられたスプロケット７ｂと
このスプロケット７ｂから離間して設けられたスプロケ
ット７ｃに掛け回した無端状チェーン７ａにより構成さ
れている。８はチェーンコンベヤ駆動モータである。８
ａは駆動モータ８の駆動軸である。８ｂは駆動軸８ａ上
に設けられたスプロケットであり、８ｄは回転軸８ｃに
設けられたスプロケットである。８ｅはスプロケット８
ｂとスプロケット８ｄに掛け回した無端状チェーンで、
駆動モータ８により回転軸８ｃを駆動する。

【００１３】ローラコンベヤ９は、図４に示すように、
複数本のローラ９ａから構成されている。９ｂはローラ
９ａの一端部に設けられたスプロケットである。１０は
ローラコンベヤ駆動モータである。１０ａは駆動モータ
１０の駆動軸である。１０ｂは駆動軸１０ａに設けられ
たスプロケットである。１０ｃはスプロケット１０ｂと
スプロケット９ｂに掛け回した無端状チェーンで、駆動
モータ１０の駆動によりローラ９ａを駆動する。

【００１４】作業板１１は、この作業板１１の下面に設
けた図示しないチューブにエアーを給排することによっ
て昇降する昇降装置によって昇降可能になっている。

【００１５】１３はパレット・ケース搬出コンベヤ１２
の下段に設けられた空パレット供給コンベヤで、上流側
から供給された空パレット１４を作業台６に受け渡すよ
うになっている（図３）。

【００１６】図１および図２に示すように、１５はパレ
ット・ケース搬出コンベヤ１２に隣接してパレット・ケ
ース搬出コンベヤ１２と直交するように設けられたパレ
ット搬出ローラコンベヤで、パレット・ケース搬出コン
ベヤ１２と直交する位置には、図示しない昇降装置によ
って昇降する１対のチェーンコンベヤ１５ａが設けられ
ている。１６はパレット搬出ローラコンベヤ１５と直交
するように設けられたケース搬出ローラコンベヤであ
る。１対のチェーンコンベヤ１５ａは、荷揃いピッキン
グしたケース１７ａをパレット・ケース搬出コンベヤ１
２から受け取るときはわずかに上昇して受け取り、パレ
ット搬出ローラコンベヤ１５に移載するときは降下す
る。一方、仕分けピッキングしたケース１７ａをパレッ
ト・ケース搬出コンベヤ１２から受け取るときはわずか
に上昇して受け取り、上昇したままの状態でケース搬出
ローラコンベヤ１６に移載して下流側のケース出荷ライ
ンに搬出する。

【００１７】次に本実施形態の作用について説明する。
荷を空パレット１４上に荷揃えピッキングして出荷する
ときは、自動倉庫１の棚１ｄにパレットに載せられて格
納されている荷を、パレットごとスタッカクレーン２に
よって取り出し、出庫コンベヤ１ｂから移動台車１８に
載せてピッキングステーション３のピッキングコンベヤ
４から昇降台５に移動する。ピッキングステーション３
において、作業台６をリフタ６ｂにより降下して空パレ
ット供給コンベヤ１４から作業台６上に空パレット１４
を受け取り、作業板１１をチェーンコンベヤ７の上面よ
りもわずかに上昇させて空パレット１４を作業板１１上
に乗せ、作業者２０によって注文単位や品種別単位など
の単位で、空パレット１４上に荷揃えピッキング作業が
行なわれる。荷揃えピッキングが終わると、作業板１１
をチェーンコンベヤ７の上面よりも降下して実パレット
１４をチェーンコンベヤ７に移載し、パレット・ケース
搬出コンベヤ１２を経てパレット搬出ローラコンベヤ１
５から下流側のパレット出荷ラインに送られて出荷され
る。荷揃えピッキングしてパレット上に残った荷は、ピ
ッキングコンベヤ４の戻りラインから移動台車１８に戻
され、移動台車１８によって搬送されて再び自動倉庫１
に戻されて棚１ｄに格納される。一方、荷をケース単位
で出荷するときは、パレット１４の荷揃えピッキング作
業をやめる。そして、前記荷揃えピッキングして出荷す
るときと同様にして、仕分けピッキング作業が行なわ
れ、パレット・ケース搬出コンベヤ１２を経てケース搬
出ローラコンベヤ１６から下流側のケース出荷ラインに
送られて出荷される。仕分けピッキングしてパレット上
に残った荷は、パレットピッキングのときと同様にし
て、移動台車１８に戻され、移動台車１８によって搬送
されて再び自動倉庫１に戻されて棚１ｄに格納される。

【００１８】本発明は、上記実施形態に限定されるもの
ではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更
が可能である。

【００１９】

【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、荷
揃えピッキング作業台と仕分けピッキング作業台とを１
台の作業台で兼用するようにし、荷揃えピッキング作業
と仕分けピッキング作業とを時間帯を区切って行うよう
にしたので、作業形態や運用の柔軟性の確保ができ、ピ
ッキングステーションの省スペース化とコストの低減を
図ることのできるなどの優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の自動倉庫設備におけるパレットおよび
ケースの搬送装置の斜視図である。

【図２】図１の一部拡大平面図である。

【図３】図３は図１のＡ−Ａ矢視図である。

【図４】図４は作業台の平面図である。

【図５】従来の自動倉庫設備におけるパレットおよびケ
ースの搬送装置の一部拡大平面図である。

【符号の説明】

１ 立体自動倉庫 ２ スッタカクレーン ３ ピッキングステーション ４ ピッキングコンベヤ ５ 昇降台 ５ａ ローラコンベヤ ５ｂ チェーンコンベヤ ６ 作業台 ６ｂ リフタ ７ チェーンコンベヤ ８ チェーンコンベヤ駆動モータ ９ ローラコンベヤ １０ ローラコンベヤ駆動モータ １１ 作業板 １２ パレット・ケース搬出コンベヤ １３ 空パレット供給コンベヤ １４ 空パレット １５ パレット搬出コンベヤ １６ ケース搬出コンベヤ １７ ケース １８ 移動台車 １９ 軌条 ２０ 作業者

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 多列・多段の棚、スタッカクレーン、入
   出庫のための設備などで構成された自動倉庫内に設けら
   れ、自動倉庫に格納されている荷を出荷する際、空パレ
   ットへの荷揃えピッキング作業とケースの仕分けピッキ
   ング作業を行う自動倉庫設備におけるパレットおよびケ
   ースの搬送装置であって、空パレットへの荷揃えピッキ
   ング作業とケースの仕分けピッキング作業を時間帯を区
   切って同一作業台で行うとともに、荷揃えピッキングし
   たパレットはパレット搬送ラインを通って下流側のパレ
   ット出荷ラインに、仕分けピッキングしたケースはケー
   ス搬送ラインを通って下流側のケース出荷ラインにそれ
   ぞれ搬送するようにしたことを特徴とする自動倉庫設備
   におけるパレットおよびケースの搬送装置。
2. 【請求項２】 前記作業台は、下部に設けたリフタによ
   り、空パレットを受け取るときは降下して上流側の空パ
   レット供給コンベヤと連接し、荷を載せたパレットを搬
   出するときは上昇して下流側のパレット・ケース搬出コ
   ンベヤと連接するように昇降可能になっており、また、
   作業台の上面にはローラコンベヤとその手前に１対のチ
   ェーンコンベヤとを配設し、かつ、該チェーンコンベヤ
   の左右および中間に荷揃えピッキングおよび仕分けピッ
   キング作業中は上昇し、パレットやケースを搬送すると
   きは降下してパレットやケースをチェーンコンベヤに載
   置して移送する昇降可能な作業板を配設した請求項１記
   載の自動倉庫設備におけるパレットおよびケースの搬送
   装置。