JPH09271670A - 過酸化水素製造に使用される水素化触媒の製造方法 - Google Patents

過酸化水素製造に使用される水素化触媒の製造方法

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JPH09271670A
JPH09271670A JP8136896A JP8136896A JPH09271670A JP H09271670 A JPH09271670 A JP H09271670A JP 8136896 A JP8136896 A JP 8136896A JP 8136896 A JP8136896 A JP 8136896A JP H09271670 A JPH09271670 A JP H09271670A
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silica
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Norikazu Okuda
典和 奥田
Tomio Kato
富雄 加藤
Kazuharu Ogasawara
一晴 小笠原
Tetsuya Konishi
哲哉 小西
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Abstract

(57)【要約】 【課題】アントラキノン法による過酸化水素の製造にお
いて、簡便な方法でパラジウムの剥離を抑制し、製造さ
れる触媒の強度や活性が高いシリカに担持されたパラジ
ウム触媒の製造方法を提供することを課題とする。 【解決手段】アントラキノン法による過酸化水素の製造
に使用されるアントラキノン類の水素化触媒の製造方法
において、パラジウム化合物をシリカに担持した後、酸
素を含有するガス中でパラジウム化合物を担持したシリ
カを550℃〜800℃で熱処理することを特徴とする
シリカに担持されたパラジウム触媒の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アントラキノン法
による過酸化水素の製造に使用されるアントラキノン類
の水素化触媒の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在工業的に行われている過酸化水素の
主な製造方法は、アントラキノン類を反応媒体とする方
法でアントラキノン法と呼ばれる。一般に、アントラキ
ノン類は適当な有機溶媒に溶解して使用される。有機溶
媒は単独または混合物として用いられるが、通常は2種
類の有機溶媒の混合物が使用される。アントラキノン類
を有機溶媒に溶かして調製した溶液は作動溶液と呼ばれ
る。
【0003】アントラキノン法では、還元工程において
上記の作動溶液中のアントラキノン類を触媒の存在下で
水素にて還元(以下、水素化と称す)し、対応するアン
トラヒドロキノン類を生成させる。次いで酸化工程にお
いてそのアントラヒドロキノン類を空気もしくは酸素を
含んだ気体によって酸化する事によりアントラキノン類
に再度転化し、同時に過酸化水素を生成させる。作動溶
液中に生成した過酸化水素は抽出工程において通常は水
を用いて抽出され、作動溶液から分離される。過酸化水
素が抽出された作動溶液は再び還元工程に戻され、循環
プロセスを形成する。このプロセスは、実質的には水素
と空気から過酸化水素を製造するものであり、極めて効
率的なプロセスである。既にこの循環プロセスを用い
て、過酸化水素が工業的に製造されている。
【0004】上記の循環プロセスの還元工程でアントラ
キノン類の水素化に使用される触媒としてラネー・ニッ
ケル触媒、パラジウム黒触媒、担体に担持されたパラジ
ウム触媒が知られている。ラネー・ニッケル触媒は、活
性は高いが作動溶液中の微量の過酸化水素により顕著に
劣化すること、発火金属であるため取扱上の危険を伴う
こと及び選択率が低いことなど多くの欠点を有する。ま
た、パラジウム黒触媒は、活性及び選択性に優れるが、
作動溶液からの分離が困難であり、パラジウムの存在下
で分解しやすい過酸化水素を工業的に製造するには致命
的な欠点を有する。一方、担体に担持されたパラジウム
触媒は、活性及び選択率はパラジウム黒よりやや劣るも
のの作動溶液からの分離が可能であり、過酸化水素を工
業的に製造するのに適した触媒である。担体に担持され
たパラジウム触媒としては、シリカ、アルミナ、シリカ
アルミナ、アルミノケイ酸塩、アルカリ土類金属の炭酸
塩及び活性炭など種々の担体に担持された触媒が提案さ
れているが、全てが工業用触媒として必要な安価で触媒
強度が強く、活性及び選択性が高いという条件を満たし
ているわけではなく、実際に工業的に利用できるのは上
記の触媒の極一部である。
【0005】アルミナに担持されたパラジウム触媒は、
工業的に利用できる数少ない触媒のひとつであり、活性
が比較的高く、焼成による再生が容易であるという利点
を持つ。アルミナに担持されたパラジウム触媒の製造方
法の例としては、英国特許第718,306号では、γ
−アルミナ担体にパラジウム塩を含浸させ、その後金属
の水酸化物あるいは炭酸塩水溶液で処理し、水素ガスに
より還元させる方法が記載されている。また、特公昭4
9−5120号では、アルミナ担体にパラジウムの他に
銅あるいは銀を含浸させる方法及び含浸後さらに水素を
含むガス中において150〜650℃で処理する方法が
提案されている。しかし、これらの製造方法は、煩雑な
操作が必要であること、水素ガスを用いて熱処理するた
め危険性を伴い触媒の大量製造に適さないこと及び作動
溶液中の水分により製造された触媒の活性低下が避けら
れないことなどの欠点がある。
【0006】一方、シリカに担持されたパラジウム触媒
もまた工業的に利用できる数少ない触媒のひとつであ
る。シリカ以外の担体に担持されたパラジウム触媒の製
造方法をシリカに担持されたパラジウム触媒の製造方法
として適用した場合、致命的な問題点が生じる。すなわ
ち、担体種の物理・化学的特性の違いによるパラジウム
化合物の吸着性を考慮していないため、製造されたシリ
カに担持されたパラジウム触媒からパラジウムの剥離が
起こり、触媒の活性低下及び酸化工程で生成する過酸化
水素の分解が生じる。米国特許第2,657,980号
では、γ−アルミナに担持されたパラジウム触媒の製造
方法の例として、パラジウム化合物のγ−アルミナへの
担持及び水素やホルムアルデヒドによる還元を含む製造
方法が示され、比較例として同様の方法でシリカに担持
されたパラジウム触媒を製造している。該触媒は、低活
性な触媒であると記載されおり、このことは、担体とし
てシリカを用いた場合、PdCl4 2-の吸着が不十分な
ためパラジウムの剥離が生起することを示唆している。
【0007】上記のシリカに担持されたパラジウム触媒
の問題点であるパラジウムの剥離を抑制する触媒の製造
方法として、パラジウム化合物をシリカに担持する前に
塩基による処理を行う方法が提案されている。米国特許
第2,940,833号では、塩基として重炭酸ナトリ
ウムが使用され、英国特許第776,991号では、塩
基として不溶性マグネシウム化合物が使用されている。
しかし、これらの方法で製造されたシリカに担持された
パラジウム触媒が、工業的な過酸化水素製造の水素化触
媒の製造に適用されたことは知られていない。また、パ
ラジウムの剥離を抑制する製造方法として特公昭63−
29588号では、水溶性パラジウム塩、シリカ及びジ
ルコニウム、トリウム、セリウム、チタン及びアルミニ
ウムから選ばれた少なくとも1種類の金属の水溶性塩を
混合し、pH調整によりパラジウム及び金属の炭酸塩、
酸化物、炭酸塩としてシリカに担持する方法が提案され
ている。この方法において、添加金属化合物はパラジウ
ム化合物のシリカ担体への付着促進剤として作用すると
記載されている。しかし、この方法は煩雑な操作が必要
であるという欠点を有している。特にパラジウムの担持
を確実に行うためにpH調整や添加金属量の精密な制御
が必要である。
【0008】上記のように従来のシリカに担持されたパ
ラジウム触媒の製造方法は、パラジウムの剥離に対して
改善されてきているが、製造される触媒の強度不足や煩
雑な操作などの問題があり十分とは言えるものではな
い。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
のような従来技術の持つ欠点を解消し、簡便な方法でパ
ラジウムの剥離を抑制し、製造される触媒の強度や活性
が高いシリカに担持されたパラジウム触媒の製造方法を
提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するために鋭意検討した結果、パラジウム化合
物をシリカに担持した後、酸素を含有するガス中でパラ
ジウム化合物を担持したシリカを550℃〜800℃で
熱処理することによりパラジウムの剥離が抑制され、触
媒の強度や活性が高いシリカに担持されたパラジウム触
媒を製造できることを見出し、本発明に至った。
【0011】すなわち、本発明は、アントラキノン法に
よる過酸化水素の製造においてアントラキノン類の水素
化に使用される触媒の製造方法であり、パラジウム化合
物をシリカに担持した後、酸素を含有するガス中でパラ
ジウムを担持したシリカを550℃〜800℃で熱処理
することを特徴とするシリカに担持されたパラジウム触
媒の製造方法に関するものである。
【0012】熱処理温度は、550℃〜800℃で行わ
れる。好ましくは600℃〜700℃である。この熱処
理温度は、製造される触媒のパラジウムの剥離性及び活
性と関係する。熱処理温度が550℃未満では製造され
る触媒は高活性であるもののパラジウムの剥離が避けら
れない。また熱処理温度が800℃を越える温度ではパ
ラジウムの剥離は起こらないが製造される触媒の活性が
低くなる。この理由は明らかではないが、550℃未満
ではシリカに担持されたパラジウム化合物が十分酸化分
解せずパラジウムの剥離が相当起こり、550℃以上で
は十分酸化分解し、酸化パラジウムとなることでパラジ
ウムの剥離が抑制されると推定される。また、800℃
を越える熱処理温度ではパラジウム表面積が低下し、そ
れに伴って触媒の活性も低下すると推定される。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の製造方法ではシリカにパ
ラジウム化合物を担持した後に、酸素を含有するガス中
でパラジウムを担持したシリカを熱処理する。ガスは、
酸素を含有するガスであれば特に制限はない。例えば、
空気等が例示される。ガス量は、熱処理する触媒量によ
り変動するが、パラジウム化合物を酸化するために必要
な量以上が供給されればよい。酸素を含有するガスの供
給方法は、回分式でも流通式でもよく、特に制限はな
い。熱処理に際しては、予めパラジウム担持で使用した
溶媒及びパラジウム化合物の含有成分を揮発させるた
め、室温〜550℃で窒素ガス中で処理してもよい。
【0014】熱処理温度は、550℃〜800℃で行わ
れる。好ましくは600℃〜700℃である。熱処理に
要する時間は、処理する触媒量や酸素含有ガス供給量に
より変動する。熱処理の完了は、簡易的には目視で触媒
が酸化パラジウムの茶褐色となることで判断される。ま
た上記の熱処理において、室温から550〜800℃に
到達する昇温速度及び550〜800℃から室温までの
降温速度は、特に制限はない。
【0015】本発明の製造方法に用いられるシリカは、
通常触媒担体として用いられるシリカであればよく、特
に規定はされない。本発明の製造方法において、パラジ
ウム化合物のシリカへの担持は、パラジウム化合物イオ
ンをイオン交換によりシリカに吸収させるイオン交換法
あるいは含浸法によって行うことができる。
【0016】イオン交換法によってパラジウム化合物を
シリカに担持するには、シリカをアンモニウムイオンを
含んだ溶液に接触させてアンモニウムイオンとイオン交
換させた後、パラジウム化合物の溶液と接触させてパラ
ジウムを含んだイオンとイオン交換させる。アンモニウ
ムイオンとのイオン交換とパラジウムを含んだイオンと
のイオン交換は別々の溶液で順次行ってもよいが、同一
の溶液で同時に行うこともできる。イオン交換によって
パラジウムを含んだイオンを担持した後は、焼成を行っ
てパラジウムを含んだイオンを分解して、場合によって
はさらに還元処理を行ってパラジウム金属とする。
【0017】上記のアンモニウムイオンを含んだ溶液
は、所望する量のパラジウムを担持するのに必要なアン
モニウムイオンを含んでいればよい。また、用いられる
パラジウム化合物は、溶液中でパラジウムを含んだ陽イ
オンとなる化合物であればよく、具体的には、テトラア
ンミンパラジウム(II)塩化物一水和物などのパラジ
ウム錯陽イオンの塩、あるいはアンモニアの溶液中で錯
陽イオンとなる塩化パラジウム、硝酸パラジウムなどが
例示される。含浸法によってパラジウムを担持するに
は、パラジウム化合物の溶液にシリカ粒子を浸して溶媒
を蒸発させる。その後、焼成を行い、場合によってはさ
らに還元処理を行ってパラジウム化合物をパラジウム金
属とする。
【0018】この方法によるパラジウムの担持に用いら
れるパラジウム化合物は、水や有機溶媒などの溶媒に溶
解するパラジウム化合物であればよい。具体的には、塩
化パラジウム、硝酸パラジウム、酢酸パラジウム、パラ
ジウム(II)アセチルアセトナートなどのパラジウム
塩類及びテトラクロロパラジウム酸アンモニウム、テト
ラアンミンパラジウム(II)塩化物一水和物などのパ
ラジウム錯塩などが例示される。溶媒として有機溶媒を
使用する場合、油溶性のパラジウム化合物が用いられ
る。具体的には、酢酸パラジウム、パラジウム(II)
アセチルアセトナートなどが例示されるが、これらに限
定されるものではない。有機溶媒としては、パラジウム
化合物を溶解するものであればよく特に制限はない。
【0019】パラジウム化合物は、シリカの重量に対し
て0.1〜10重量%のパラジウムを担持する。担持さ
れたパラジウムの量は蛍光X線により定量する。
【0020】本発明で使用するアントラキノン類は、ア
ルキルアントラキノン、アルキルテトラヒドロアントラ
キノンあるいはそれらの混合物が好ましい。アルキルア
ントラキノン及びアルキルテトラヒドロアントラキノン
は、各々が複数のアルキルアントラキノンあるいはアル
キルテトラヒドロアントラキノンの混合物であってもよ
い。アルキルアントラキノンとしては、エチルアントラ
キノン、t−ブチルアントラキノン、アミルアントラキ
ノンなどが例示される。また、アルキルテトラヒドロア
ントラキノンとしては、エチルテトラヒドロアントラキ
ノン、t−ブチルテトラヒドロアントラキノン、アミル
テトラヒドロアントラキノンなどが例示される。
【0021】本発明において作動溶液を調製するために
用いられる溶媒は、特に限定されるものではないが、好
ましい溶媒としては、芳香族炭化水素と高級アルコール
との組み合わせ、芳香族炭化水素とシクロヘキサノール
もしくはアルキルシクロヘキサノールのカルボン酸エス
テルとの組み合わせ、四置換尿素などが例示される。
【0022】
【実施例】本発明は以下の実施例によりさらに理解され
る。本発明により製造されたシリカに担持されたパラジ
ウム触媒のパラジウムの剥離及び活性の評価は、流通式
水素化反応装置を用いて行った。流通式水素化反応装置
は、空容積が2Lであり、内部にキャンドルフィルター
を有し、内壁にバッフルを有している。以下にその評価
試験の実施法を説明する。実施例中、%は特に指定のな
い限り重量による。
【0023】上記の流通式水素化反応装置に試験する触
媒10gを投入し、アントラキノン類の水素化を行っ
た。水素化反応器内の作動溶液は1リットルに保ち、2
38mL/分の水素を30分間供給した。30分後の反
応器内の圧力(P0 )を記録した。その後、33.3m
L/分の作動溶液を反応器内に導入した。反応器内の液
量が一定となるようにアントラキノン類を水素化された
作動溶液は、キャンドルフィルターを通して触媒から分
離されて水素化反応器から抜き出された。攪拌は、傾斜
したタービン翼にて行われ、反応器内壁に取り付けたバ
ッフルによって充分な混合が得られるようにした。水素
化反応の反応温度は40℃とした。作動溶液を1時間流
通した後、反応器内の触媒を回収し、メタノール及び水
で洗浄後120℃で乾燥し、試験後に担持されているパ
ラジウムの量を求めた。試験前及び試験後のパラジウム
の担持量は、蛍光X線により定量した。
【0024】作動溶液は、1,2,4−トリメチルベン
ゼン60容量%とジイソブチルカルビノール40容量%
からなる混合溶媒に、アミルアントラキノンを濃度が
0.60mol/lとなるように溶解したものを用い
た。
【0025】触媒活性は次式より算出した。 触媒活性=総括反応速度/(触媒量×P0 ×Pd担持
率) ここで、総括反応速度=水素供給速度(mol/h)、
Pd担持率=担体に対するパラジウムの重量比率(−)
である。また、パラジウムの剥離率(%)を次式より算
出した。
【0026】実施例1 富士シリシア化学社製シリカCARiACT Q−10
をふるいで200〜350メッシュに分級した。このシ
リカ200gを室温で25%アンモニア水680mlに
懸濁させた。この懸濁液を撹拌しながら、25%アンモ
ニア水120mlに塩化パラジウム6.7gを溶解した
溶液を滴下させた。次いでこの懸濁液を濾過し、純水2
000mlで洗浄した後、120℃で12時間乾燥し
た。窒素流通下200℃で1時間熱処理し、更に空気流
通下750℃で3時間熱処理した。製造した触媒を上記
の評価試験で評価した。結果を第1表に示す。
【0027】実施例2 実施例1と同じ方法でパラジウムの担持、乾燥を行い、
700℃で3時間空気流通下で熱処理した。製造した触
媒を上記の評価試験で評価した。結果を第1表に示す。 実施例3 実施例1と同じ方法でパラジウムの担持、乾燥を行い、
650℃で3時間空気流通下で熱処理した。製造した触
媒を上記の評価試験で評価した。結果を第1表に示す。
【0028】実施例4 実施例1と同じ方法でパラジウムの担持、乾燥を行い、
600℃で3時間空気流通下で熱処理した。製造した触
媒を上記の評価試験で評価した。結果を第1表に示す。 実施例5 実施例1と同じ方法でパラジウムの担持、乾燥を行い、
550℃で3時間空気流通下で熱処理した。製造した触
媒を上記の評価試験で評価した。結果を第1表に示す。
【0029】実施例6 富士シリシア化学社製シリカCARiACT Q−10
をふるいで200〜350メッシュに分級した。このシ
リカ200gを室温でクロロホルム500mlに懸濁さ
せた。この懸濁液を撹拌しながら、クロロホルム200
mlに酢酸パラジウム8.4gを溶解した溶液を滴下さ
せた。次いでロータリーエバポレーターによりクロロホ
ルムを減圧留去し、120℃で12時間乾燥した。さら
に、600℃で3時間空気流通下で熱処理した。製造し
た触媒を上記の評価試験で評価した。結果を第1表に示
す。
【0030】実施例7 富士シリシア化学社製シリカCARiACT Q−10
をふるいで200〜350メッシュに分級した。このシ
リカ200gを室温でジクロロメタン500mlに懸濁
させた。この懸濁液を撹拌しながら、ジクロロメタン4
00mlに酢酸パラジウム4.2gを溶解した溶液を滴
下させた。次いでロータリーエバポレーターによりジク
ロロメタンを減圧留去し、120℃で12時間乾燥し
た。さらに、600℃で3時間空気流通下で熱処理し
た。製造した触媒を上記の評価試験で評価した。結果を
第1表に示す。
【0031】比較例1 対照として熱処理温度が、550℃未満または800℃
を越える温度で処理したシリカに担持されたパラジウム
触媒を製造した。実施例1と同じ方法でパラジウムの担
持、乾燥を行い、450℃で3時間空気流通下で熱処理
した。製造した触媒を上記の評価試験で評価した。結果
を第1表に示す。 比較例2 実施例1と同じ方法でパラジウムの担持、乾燥を行い、
350℃で3時間空気流通下で熱処理した。製造した触
媒を上記の評価試験で評価した。結果を第1表に示す。
【0032】比較例3 実施例1と同じ方法でパラジウムの担持、乾燥を行い、
250℃で3時間空気流通下で熱処理した。製造した触
媒を上記の評価試験で評価した。結果を第1表に示す。 比較例4 実施例1と同じ方法でパラジウムの担持、乾燥を行い、
850℃で3時間空気流通下で熱処理した。
【0033】比較例5 実施例6と同じ方法でパラジウムの担持、乾燥を行い、
350℃で3時間空気流通下で熱処理した。 比較例6 実施例6と同じ方法でパラジウムの担持、乾燥を行い、
850℃で3時間空気流通下で熱処理した。製造した触
媒を上記の評価試験で評価した。結果を第1表に示す。
【0034】
【発明の効果】本発明の製造方法は、簡便にシリカに担
持されたパラジウム触媒を製造することができ、なおか
つ製造された触媒はパラジウムの剥離が起こらない高活
性な触媒でありアントラキノン類の水素化に適してい
る。
【0035】 第1表 ────────────────────────────────── 熱処理温度 Pd担持率(*1) Pd剥離率 触媒活性(*2) ℃ 試験前 試験後 % ────────────────────────────────── 実施例1 750 1.86 1.86 0 12.4 実施例2 700 1.87 1.86 1 13.4 実施例3 650 1.90 1.90 0 14.2 実施例4 600 1.84 1.84 0 16.3 実施例5 550 1.83 1.50 10 18.6 実施例6 600 1.92 1.86 3 12.0 実施例7 600 0.95 0.90 5 14.7 比較例1 450 1.88 1.03 45 23.4 比較例2 350 1.85 0.94 49 23.8 比較例3 250 1.85 1.05 43 8.6 比較例4 850 1.86 1.86 0 9.7 比較例5 350 1.89 1.01 47 22.2 比較例6 850 1.90 1.88 1 7.9 ────────────────────────────────── *1 担体に対するパラジウムの重量% *2 (mol*cm2 )/(h*g*kgf*Pd担持率)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小西 哲哉 茨城県鹿島郡神栖町東和田35番地 三菱瓦 斯化学株式会社鹿島工場内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アントラキノン法による過酸化水素の製
    造に使用されるアントラキノン類の水素化触媒の製造方
    法において、パラジウム化合物をシリカに担持した後、
    酸素を含有するガス中でパラジウム化合物を担持したシ
    リカを550℃〜800℃で熱処理することを特徴とす
    るシリカに担持されたパラジウム触媒の製造方法。
  2. 【請求項2】 熱処理温度が600〜700℃である請
    求項1記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 パラジウム含有量がシリカの重量に対し
    て0.1〜10重量%である請求項1または2記載の製
    造方法。
JP8136896A 1996-04-03 1996-04-03 過酸化水素製造に使用される水素化触媒の製造方法 Pending JPH09271670A (ja)

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DE19713376A DE19713376B4 (de) 1996-04-03 1997-03-29 Verfahren zur Herstellung eines Hydrierkatalysators zur Erzeugung von Wasserstoffperoxid
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