JPH0927124A - 磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents

磁気記録媒体の製造方法

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JPH0927124A
JPH0927124A JP17213495A JP17213495A JPH0927124A JP H0927124 A JPH0927124 A JP H0927124A JP 17213495 A JP17213495 A JP 17213495A JP 17213495 A JP17213495 A JP 17213495A JP H0927124 A JPH0927124 A JP H0927124A
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JP
Japan
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oxidizing gas
magnetic
magnetic recording
manufacturing
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Pending
Application number
JP17213495A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigemi Wakabayashi
繁美 若林
Noriyuki Kitaori
典之 北折
Osamu Yoshida
修 吉田
Hirohide Mizunoya
博英 水野谷
Katsumi Sasaki
克己 佐々木
Yuzo Matsuo
祐三 松尾
Akira Shiga
章 志賀
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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  • Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)
  • Thin Magnetic Films (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 真空源によりチャンバ1内を所定の真空雰囲
気とした後、巻き出しロール4からベースフィルム3を
冷却キャンロール2上へと走行させる。電子銃8からル
ツボ6内の強磁性材料7へと電子ビームを照射して融解
蒸発させ、ベースフィルム3に対して、ノズル10から供
給される酸素の存在下に斜め蒸着を行う。次いでカウフ
マン型イオンガン11から水素イオンを系内に導入して酸
素ガスの一部を還元し、酸素ガスの拡散領域をノズル10
の近傍に制御する。得られたフィルム3は巻き取りロー
ル5上に巻き取られる。 【効果】 磁性層内部まで酸化が進まず、飽和磁化の低
減を抑制でき、出力特定に優れた磁気記録媒体が得られ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【従来の技術】蒸着型の磁気記録媒体は、塗布型の磁気
記録媒体と比べて飽和磁化が大きく、嵩密度記録に適し
たものであり、種々の応用分野において利用されてい
る。蒸着型の磁気記録媒体の製造は、一般にPETなど
高分子フィルム上に、真空雰囲気内で強磁性材料を蒸着
して磁性層を形成することによって行なわれる。そのよ
うな蒸着型磁気記録媒体の製造装置の概要を図3に示
す。
【0002】図3において、PETなどの高分子フィル
ム31をアンワインダー34から冷却キャンロール33をはわ
せてワインダー32に巻き取る。冷却キャンロールの真下
の銅ハース35中に材料(磁性金属)36を入れ、磁場偏向
型の電子銃37で材料36に電子線を照射して材料36を溶解
する。溶解した溶湯から発生した蒸気を、冷却キャンロ
ール33上のフィルム31に当ててフィルム31上に材料36を
堆積させる。蒸気をフィルム31表面に対して斜めに照射
し、成膜部に酸素ガス等の酸化性ガスを酸素ガス導入管
38から吹き付けて磁性層表面を酸化させることにより斜
めコラム構造を持ち、高保磁力を有する強磁性金属薄膜
を形成することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】磁気記録媒体において
は、磁性層の内側が高飽和磁化層で、磁性層の表面付近
は高保磁力層という構成が好ましい。即ち、低周波記録
は磁性層の内側が記録に寄与し、飽和磁化が出力に寄与
するのに対し、高周波記録では、磁性層の表層付近が記
録に寄与し、反磁場の影響が大きくなることから、出力
には保磁力が寄与するので前記のような磁性層構成にす
れば低高両域において、高出力の媒体となる。
【0004】一般に、磁性層の表面を酸化させるために
は、図3のような位置で酸化性ガスが導入されるが、図
3のような位置で酸化性ガスを吹き付けると、ガスがキ
ャンロール上部にまで拡散してしまい、磁性層の内側ま
で酸化が進んで飽和磁化が小さくなり、高出力の磁気記
録媒体が得られないという問題があった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の問
題を解決するために鋭意研究した結果、ベースフィルム
の走行方向の上流に存在する酸化性ガスを水素イオン等
の還元性ガスのイオンにより還元することにより、磁性
層内部の酸化の進行を制御できることを見出し、本発明
を完成するに至った。
【0006】すなわち本発明は、真空チャンバ内におい
て、酸化性ガスを導入しながらベースフィルム上に磁性
材料を蒸着して磁性層及び該磁性層表面の酸化層を形成
する工程を含む磁気記録媒体の製造方法において、イオ
ン化した還元性ガスを前記チャンバ内に導入し、前記酸
化性ガスの一部を還元することにより、前記酸化性ガス
の拡散領域を前記ベースフィルム近傍に制御することを
特徴とする磁気記録媒体の製造方法を提供するものであ
る。
【0007】本発明において、酸化性ガスの還元は、例
えば水素イオンを酸化工程前にチャンバ内に照射するこ
とにより行なう。これにより拡散した酸化性ガスが還元
され、蒸着初期の磁性金属の酸化が防止され、磁性層の
内部には酸化されていない金属材料が付着する。
【0008】本発明において、水素イオンの発生法は、
マイクロ波放電、RF高周波放電、PC放電等を用いる
ことができる。これらに用いられる装置に水素ガスを供
給し、発生した水素イオンを磁性層に照射する。水素イ
オンの照射量は限定しないが、酸化性ガスの導入量と同
程度ないし1/100 程度である。その他にも、水素イオ
ンの照射量は磁性金属の種類、酸化量、磁気記録媒体の
用途等を考慮して決定する。
【0009】なお、還元に用いるガスは、磁性層の金属
酸化物を還元する働きがあるものであれば、特に制限は
ない。本発明の方法では、還元性ガスをイオン化して系
内に導入するため、酸化性ガスとの反応効率が向上す
る。
【0010】図1に本発明の製造方法に用いられる装置
を示す。図1に示された装置は、図示しない真空源、例
えば真空ポンプに接続された真空チャンバ1と、真空チ
ャンバ内1に設けられた冷却キャンロール2と、この冷
却キャンロール2上でPETフィルムなどのベースフィ
ルム3を走行させるための巻き出しロール4及び巻き取
りロール5を含んでいる。冷却キャンロール2の下方に
は、蒸発源としてルツボ6が配置されており、このルツ
ボ6内には強磁性材料7、例えばコバルトが収容されて
いる。真空チャンバ1内には磁場偏向型の電子銃8が配
置されており、ルツボ6内の強磁性材料7に向けて電子
ビームを照射し、ルツボ6内の強磁性材料7を蒸発させ
るようになっている。ルツボ6と冷却キャンロール2の
間には、電子ビームにより蒸発されルツボ8から冷却キ
ャンロール2へと向かう強磁性材料の蒸気の入射範囲を
斜め方向に限定するための遮蔽板9が配置されている。
また冷却キャンロール2と遮蔽板9との間には酸素ガス
等の酸化性ガスの導入手段であるノズル10が配置されて
いる。ベースフィルム3の走行方向に見てノズル10の上
流側には、イオン打ち込み手段としてカウフマン型イオ
ンガン11が配置されている。このイオンガン11に水素ガ
スを供給し水素イオンを発生させてチャンバ内に導入す
る。これにより、酸化性ガスの一部が還元され、酸化性
ガスの拡散領域をノズル10の近傍に限定することができ
る。
【0011】このように本発明は、真空チャンバ内を走
行するベースフィルム上に、酸化性ガス導入手段から酸
化性ガスを導入しながら磁性材料を蒸着して磁性層及び
該磁性層表面の酸化層を形成する工程を含む磁気記録媒
体の製造方法において、前記ベースフィルムの走行方向
の上流に拡散する酸化性ガスを、イオン化した還元性ガ
スにより還元することを特徴とするものである。
【0012】本発明の方法では、酸化性ガスが還元され
て水が生じるため、磁性層に影響を及ぼすことがあり、
この場合には図1の装置のように、赤外線ランプ12等の
加熱手段により、フィルム3とその周囲の雰囲気を加熱
することが望ましい。また、この水発生の問題を解決す
るために、酸素の代わりに熱水蒸気を吹き付けてもよ
い。その装置を図2に示す。この装置では、水タンク21
をヒーターで加熱して水蒸気を発生させ、吹き付ける直
前で、高周波誘導加熱により水蒸気を加熱して成膜部に
吹き付け、次いで水素イオンによる還元を行なう。ここ
で、高周波誘導加熱は発振器23、整合器24等からなる装
置により行なう。25は冷却水である。
【0013】こうして得られた処理フィルムは巻き取り
ロール5上に巻き取られる。その後一般的な方法によっ
てスリッティング、巻き込み、カセット組み込みなどが
行われ、8ミリビデオやビデオテープとして製品化され
る。
【0014】本発明において、酸化性ガスは酸素ガスの
他、磁性層に好ましい酸化膜を形成できるものであれば
何れを使用することもできる。しかし、水素プラズマと
反応して悪影響を生じる物質を生成することがあるので
注意を要する。
【0015】
【実施例】以下実施例にて本発明を説明するが、本発明
はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0016】実施例1 図1の装置で、磁性層の成膜を行った。磁性材料はCoを
用い、電子銃出力は10kW、酸素供給量は55SCCM、水素ガ
ス供給量は50SCCM、カウフマンイオンガンの加速電圧は
500V、フィルム走行速度は0.6m/min、赤外線ランプ出
力は1kWとした。
【0017】実施例2 図2の装置で磁性層の成膜を行った。磁性材料はCoを用
い、電子銃出力は10kW、水蒸気供給量は55SCCM、水素供
給量は50SCCM、水蒸気加熱高周波の出力は1kW、周波数
は40kHz 、カウフマンイオンガンの加速電圧は500V、フ
ィルム走行速度は0.6m/minとした。
【0018】比較例1 図3の装置で磁性層の成膜を行った。磁性材料はCoを用
い、電子銃出力は10kW、酸素供給量は55SCCM、フィルム
走行速度は0.6m/minで行った。
【0019】これらの方法で作った磁性層を8mm巾にス
リットし、8mmVTRカセットにコンバートした。その
カセットを市販の8mmVTRデッキ(ソニー製、EV−S9
00)を改造した評価機で、出力の評価を行った。その結
果を以下に示す(比較例を基準(0dB)として表示す
る)。
【0020】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いられる製造装置の一例を示す概略
図である。
【図2】本発明に用いられる製造装置の他の例を示す概
略図である。
【図3】従来技術で用いられる製造装置の一例を示す概
略図である。
【符号の説明】
1 真空チャンバ 2 冷却キャンロール 3 ベースフィルム 4 巻き出しロール 5 巻き取りロール 6 ルツボ 7 磁性材料 8 電子銃 9 遮蔽板 10 酸化性ガス導入ノズル 11 ECR型イオンガン 12 赤外線ランプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 水野谷 博英 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会 社研究所内 (72)発明者 佐々木 克己 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会 社研究所内 (72)発明者 松尾 祐三 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会 社研究所内 (72)発明者 志賀 章 栃木県芳賀郡市貝町赤羽2606 花王株式会 社研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空チャンバ内において、酸化性ガス導
    入手段から酸化性ガスを導入しながらベースフィルム上
    に磁性材料を蒸着して磁性層及び該磁性層表面の酸化層
    を形成する工程を含む磁気記録媒体の製造方法におい
    て、イオン化した還元性ガスを前記チャンバ内に導入
    し、前記酸化性ガスの一部を還元することにより、前記
    酸化性ガスの拡散領域を前記酸化性ガス導入手段近傍に
    限定することを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
  2. 【請求項2】 真空チャンバ内を走行するベースフィル
    ム上に、酸化性ガス導入手段から酸化性ガスを導入しな
    がら磁性材料を蒸着して磁性層及び該磁性層表面の酸化
    層を形成する工程を含む磁気記録媒体の製造方法におい
    て、前記ベースフィルムの走行方向の上流に拡散する酸
    化性ガスを、イオン化した還元性ガスにより還元するこ
    とを特徴とする磁気記録媒体の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記酸化性ガスが熱水蒸気である請求項
    1又は2記載の磁気記録媒体の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記還元性ガスが水素ガスである請求項
    1〜3の何れか1項記載の磁気記録媒体の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記還元を加熱雰囲気下で行なう請求項
    1〜4の何れか1項記載の磁気記録媒体の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記加熱雰囲気が赤外線により得られた
    ものである請求項5記載の磁気記録媒体の製造方法。
JP17213495A 1995-07-07 1995-07-07 磁気記録媒体の製造方法 Pending JPH0927124A (ja)

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