JPH09270709A - 音声録音再生機能付き音声符復号器 - Google Patents

音声録音再生機能付き音声符復号器

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JPH09270709A
JPH09270709A JP8076072A JP7607296A JPH09270709A JP H09270709 A JPH09270709 A JP H09270709A JP 8076072 A JP8076072 A JP 8076072A JP 7607296 A JP7607296 A JP 7607296A JP H09270709 A JPH09270709 A JP H09270709A
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JP
Japan
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adpcm
code
decoder
signal
pcm
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Withdrawn
Application number
JP8076072A
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English (en)
Inventor
Kenji Murata
賢二 村田
Ikuo Yasui
郁夫 安井
Tsugumi Matsuishi
継巳 松石
Koji Goto
宏二 後藤
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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    • H04MTELEPHONIC COMMUNICATION
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    • H04M1/65Recording arrangements for recording a message from the calling party
    • H04M1/6505Recording arrangements for recording a message from the calling party storing speech in digital form
    • HELECTRICITY
    • H03ELECTRONIC CIRCUITRY
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    • H03M7/00Conversion of a code where information is represented by a given sequence or number of digits to a code where the same, similar or subset of information is represented by a different sequence or number of digits
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低消費電力でかつ小占有面積のモード切換時
異音が発生することのない録音再生機能付き音声符復号
器を提供する。 【解決手段】 音声符復号器は、再生モード信号(11
2)の切換時にリセット信号発生回路19からのリセッ
ト信号により、ADPCM復号器(4)をリセット状態
とする。この再生モード信号の切換時メモリ(8)から
読出されたADPCM符号および伝送路を介して与えら
れるADPCM符号(103)の一方が選択されてAD
PCM復号器(4)へ与えられる。ADPCM復号器
は、リセット信号により出力ミュート状態とされてお
り、この再生モード切換時におけるADPCM符号の不
連続が生じても、異音が発生することがない。録音再生
用途および通信用途にADPCM符号器(3)およびA
DPCM復号器(4)を共有することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、通信端末機など
に用いられる音声録音再生機能付き音声符復号器、特
に、ADPCM(適応型差分パルス・コード変調)音声
符号化方式を用いる録音再生機能付き音声符復号器に関
する。
【0002】
【従来の技術】パーソナルハンディホンシステム(PH
S:簡易型携帯電話システム)およびディジタル欧州コ
ードレス電話システム(DECT)などに用いられる通
信端末機においては、音声信号は、伝送データ量を低減
するために高能率に圧縮符号化して送信され、受信側で
この符号化された音声データが復号される。
【0003】図10は、従来の通信端末機における録音
再生機能付き音声符復号器部分の構成を示す図である。
図10において、従来の音声符復号器は、マイクロホン
1から入力されるアナログ音声信号100を受けてPC
M(パルスコード変調)符号101に変換するPCM符
号器2と、このPCM符号101をADPCM(適応型
差分パルスコード変調)符号102に圧縮して送信路1
02a上に送出するADPCM符号器3と、受信路10
3aに与えられたADPCM符号103を受けてPCM
符号104に伸長するADPCM復号器4と、このPC
M符号104をアナログ音声信号105に変換するPC
M復号器5を含む。通信路102aおよび受信路103
aは、PHSのように、時分割多重回路に接続されて、
送受信処理回路を介してアンテナに結合されてもよい。
またこの送信路102aおよび受信路103aは、無線
通信ではなく、有線通信のために、伝送路に接続されて
もよい。
【0004】録音再生機能付き音声符復号器は、さら
に、録音入力切換信号111に従ってマイクロホン1か
らのアナログ音声信号100とPCM復号器5からのア
ナログ音声信号105の一方を選択する録音入力切換ス
イッチ6と、この録音入力切換スイッチ6からのアナロ
グ音声信号106に所定の高能率符号化処理を行なっ
て、高能率音声符号107に圧縮する高能率音声符号器
7と、この高能率音声符号107を格納するメモリ8
と、メモリ8から読出される高能率音声符号108をア
ナログ音声信号109に変換する高能率音声復号器9
と、再生出力切換信号112に従ってPCM復号器10
5からのアナログ音声信号105と高能率音声復号器9
からのアナログ音声信号109の一方を選択する再生出
力切換スイッチ10と、この再生出力切換スイッチ10
からのアナログ音声信号を出力するスピーカ11を含
む。高能率符号化処理は、アナログ音声信号を高能率に
符号化できる処理であればよい。
【0005】この音声符復号器は、3つの動作モードを
備える。1つは、相手側と通信する通常の通信モード、
2つ目は、メモリ8へ音声情報を格納する録音モード、
3つ目はこのメモリ8に格納された音声情報を再生する
再生モードである。
【0006】通常の通信モードにおいては、再生出力切
換信号112は、通常の通信モードにおける再生出力を
選択する状態に設定され、再生出力切換スイッチ10
は、PCM復号器5から出力されるアナログ音声信号1
05を選択してスピーカ11へ伝達する状態に設定され
る。高能率音声符号器7および高能率音声復号器9は、
非作動状態とされ、メモリ8への音声情報の書込および
読出は停止される。マイクロホン1から入力されたアナ
ログ音声信号100は、PCM符号器2およびADPC
M符号器3を介してADPCM符号102に変換されて
送信路102aへ伝達される。受信路103aからのA
DPCM符号103は、ADPCM復号器4およびPC
M復号器5によりアナログ音声信号105に変換され
て、スピーカ11へ与えられる。すなわち、通常の通信
モードにおいては、マイクロホン1から与えられたアナ
ログ音声信号100に対する音声符号化処理と、受信路
103aに受けたADPCM符号103に対する音声復
号化処理とが行なわれる。
【0007】録音モード時においては、録音入力切換信
号111により、録音入力切換スイッチ6がマイクロホ
ン1から与えられるアナログ音声信号100とPCM復
号器105から与えられるアナログ音声信号の一方を選
択し、高能率音声符号器7へ選択したアナログ音声信号
106を与える。この録音動作は、通常の通信モードと
並行して行なわれてもよい。高能率音声符号器7は、所
定の高能率符号化をこのアナログ音声信号106に対し
て施して、高能率音声符号107を生成してメモリ8へ
格納する。
【0008】再生モード時においては、再生出力切換ス
イッチ10が、再生出力切換信号112により高能率音
声復号器9からのアナログ音声信号109を選択する状
態に設定される。高能率音声復号器9は、メモリ8から
読出された高能率音声符号108を高能率復号してアナ
ログ音声信号109を再生し、再生出力切換スイッチ1
0を介してスピーカ11へ与える。
【0009】この再生モードは、通常の通信モードと並
行して行なわれてもよい。通常の通信モード時に再生モ
ードを行なう場合、ADPCM復号器4は、相手側のA
DPCM符号器と内部状態の一致を持続させる必要があ
るため、受信路103aを介して受信したADPCM符
号103を復号し続ける。後に詳細に説明するが、AD
PCM符号/復号処理においては、差分予測値が用いら
れるため、内部状態が一致していない場合には、受信し
たADPCM符号を正確に復号することができなくなる
ためである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、従来の
音声録音再生機能付き音声符復号器は、通信用途の符号
化処理のためにPCM符号器2とADPCM符号器3と
を有し、通信用途の復号化処理のためには、ADPCM
復号器4とPCM復号器5を有し、さらに録音用途の符
号化処理に高能率音声符号器7を有し、さらに再生用途
の復号化処理のために高能率音声復号器9を備えてい
る。したがって、録音再生専用に音声符号器および音声
復号器が必要とされ、装置構成要素数が多くなり、回路
規模および消費電力が大きくなり、特に小型低消費電力
化が要求される移動体通信端末機用途に対する大きな障
害となるという問題があった。
【0011】この通信用に用いられるPCM符号器2、
ADPCM符号器3、ADPCM復号器4およびPCM
復号器5を録音再生用途にも用いるように構成すればこ
のような問題点は解決するが、この場合、以下に示すよ
うな問題が生じる。
【0012】図11(A)は、図10に示すADPCM
符号器3の内部構成を概略的に示す図である。図11
(A)において、ADPCM符号器3は、PCM符号1
01と予測信号113との差分をとり、差分信号114
を生成する減算器31と、この差分信号114に対し適
応量子化を行なってADPCM符号102として出力す
る適応量子化器12と、ADPCM符号102に適応逆
量子化処理を施して量子化差分信号115を生成する適
応逆量子化器14と、予測信号113と量子化差分信号
115とを加算して再生信号116を生成する加算器3
2と、量子化差分信号115と再生信号116とを受
け、適応予測を行なって予測信号113を生成する適応
予測器13を含む。
【0013】図11(B)は、図10に示すADPCM
復号器4の構成を概略的に示す図である。図11(B)
において、ADPCM復号器4は、ADPCM符号10
3に適応逆量子化処理を施して量子化差分信号118を
生成する適応逆量子化器15と、量子化差分信号118
と予測信号117とを加算してPCM符号を再生する加
算器33と、加算器33からのPCM符号104と適応
逆量子化器15からの量子化差分信号118とに従って
適応予測を行なって予測信号117を生成して加算器3
3へ与える適応予測器16を含む。
【0014】ADPCM符号器3の内部フィードバック
ループ、すなわち適応逆量子化器14、加算器32およ
び適応予測器13で構成されるフィードバックループの
構成は、ADPCM復号器4の内部構成と同じである。
送信側および受信側において、ADPCM符号器とAD
PCM復号器はそれぞれの適応逆量子化器および適応予
測器の内部状態が完全に一致して動作する。すなわち、
送信側ADPCM符号器3における適応逆量子化器14
および適応予測器13の内部状態(後に説明する係数
等)は、受信側のADPCM復号器4に含まれる適応逆
量子化器15および適応予測器16の内部状態と同じと
なる。これにより、正確な音声信号の再生が可能とな
る。
【0015】したがって、通信用途に用いられているP
CM符号器/復号器を録音再生用途に用いた場合、以下
の問題が生じる。すなわちメモリ8に録音したADPC
M符号を再生して聞く場合、このメモリ8から読出され
たADPCM符号がADPCM復号器4へ与えられるこ
とになる。この場合、相手側のADPCM符号器3から
与えられるADPCM符号とメモリ8から読出されるA
DPCM符号とに連続性は存在しない。したがって、通
常の通信モード時に再生を行なった場合、ADPCM復
号器4の内部状態と相手側のADPCM符号器の内部状
態とが一致しなくなり、ADPCM復号器4の予測動作
が連続性を保持することができず、この再生モードのス
イッチ切換時に一時的に異音(ノイズ)が発生するとい
う問題が生じる。
【0016】また、メモリ8に格納したADPCM符号
を再生音として相手方へ与える場合、同様、信号切換時
にこのADPCM符号器3と相手側のADPCM復号器
4との内部状態の一致が崩れ、相手側で一時的に異音
(ノイズ)が発生するという問題が生じる。
【0017】メモリ8に対し、PCM符号器2からのP
CM符号またはADPCM復号器4からのPCM符号1
04を格納し、またメモリ8からのPCM符号をPCM
復号器5によりアナログ音声信号に変換して録音再生を
行なうことも考えられる。しかしながらこの場合、メモ
リ8に格納すべき音声情報のデータ量が膨大なものとな
り(圧縮処理されないため)、メモリ8の記憶容量が大
きくなり、装置価格および規模が増大するという問題が
生じる。
【0018】それゆえ、この発明の目的は、小占有面積
でかつ低消費電力で動作する音声録音再生機能付き音声
符復号器を提供することである。
【0019】この発明の特定的な目的は、異音を発生す
ることなくADPCM符復号器を音声録音再生用途およ
び通信用途両者に用いることのできる音声録音再生機能
付き音声符復号器を提供することである。
【0020】
【課題を解決するための手段】この発明に係る録音再生
機能付き音声符復号器は、入力アナログ音声信号をPC
M符号に変換するためのPCM符号器と、このPCM符
号器からのPCM符号をADPCM符号に圧縮して出力
するADPCM符号器と、与えられたADPCM符号を
PCM符号に伸長するADPCM復号器と、このADP
CM復号器からのPCM符号をアナログ音声信号に変換
して出力するためのPCM復号器と、録音モード特定信
号に従って入力ADPCM符号およびADPCM符号器
からのADPCM符号の一方を選択するための録音入力
選択スイッチと、この録音入力選択スイッチから与えら
れたADPCM符号を格納するためのメモリと、再生モ
ード特定信号に従って、入力ADPCM符号およびメモ
リから読出されたADPCM符号の一方を選択してAD
PCM復号器へ与えるための再生出力選択スイッチと、
再生モード特定信号の変化に応答して、ADPCM復号
器からのPCM符号の大きさを小さくするためのミュー
ト手段とを備える。
【0021】ミュート手段は、再生モード特定信号の変
化に応答してADPCM復号器へリセット信号を与え
て、このADPCM復号器をリセット状態に設定するリ
セット信号発生回路を備える。
【0022】ミュート手段は、またこれに代えて、再生
モード特定信号の変化に応答して選択信号を出力するタ
イマ手段と、メモリ手段からのADPCM符号と絶対値
が最小の差分値の固定値を有するADPCM符号とを受
けるように結合され、タイマ手段からの選択信号の活性
化時この固定値のADPCM符号を選択して再生出力選
択スイッチへ与える再生出力コード選択スイッチとを備
える。
【0023】ADPCM復号器は、リセット信号に応答
してADPCM復号処理時に用いられる係数が所定の初
期値にリセットされる。
【0024】この発明に係る録音再生機能付き音声符復
号器は、さらに、PCM符号器からのPCM符号とAD
PCM復号器からのPCM符号の一方を送信出力特定信
号に従って選択してADPCM符号器へ与える送信出力
選択スイッチを備える。
【0025】再生音声源が変化するとき、すなわち通常
の通信モードから再生モードへの切換時および再生モー
ドから通常モードへの復帰時においては、ADPCM復
号器は出力ミュート状態とされ、応じてADPCM復号
器からのPCM符号の大きさが小さくされて、モード切
換時における異音の発生が抑制される。
【0026】ADPCM復号器をリセットすることによ
り、容易にこのADPCM復号器は出力ミュート状態と
される。
【0027】またモード切換時において差分ゼロのAD
PCM符号を一定時間ADPCM復号器へ与えることに
より、ADPCM復号器の再生符号値は小さくすること
ができる。
【0028】また、送信出力切換スイッチは、ADPC
M復号器からのPCM符号とPCM符号器からのPCM
符号の一方を選択してADPCM符号器へ与えるように
構成しているため、再生音声送信時再生音声であるAD
PCM符号は一旦ADPCM復号器によりPCM符号に
伸長されてからADPCM符号器に入力される。したが
って、送信側のADPCM符号器を連続して使用するこ
とができ(相手側ADPCM復号器は連続的にADPC
M符号を入力しており、再生音声および入力音声の区別
は生じない)、したがって相手側のADPCM復号器と
送信側ADPCM符号器の内部状態の一致は確保するこ
とができ、相手側における再生音声受信時における異音
の発生を抑制することができる。また、メモリは圧縮符
号を格納しており記憶容量は増加しない。
【0029】
【発明の実施の形態】
[実施の形態1]図1は、この発明の実施の形態1に従
う録音再生機能付き音声符復号器の全体の構成を概略的
に示す図である。図1において、録音再生機能付き音声
符復号器は、マイクロホン1から入力されるアナログ音
声信号100をPCM符号101に変換するPCM符号
器2と、このPCM符号器2からのPCM符号101を
ADPCM符号102に圧縮して送信路102aへ出力
するADPCM符号器3と、受信路103aから与えら
れるADPCM符号103とADPCM符号器3からの
ADPCM符号102の一方を録音入力切換信号(録音
モード特定信号)111に従って選択する録音入力切換
スイッチ17と、録音入力切換スイッチ17から与えら
れるADPCM符号119を格納するメモリ8と、メモ
リ8から読出されたADPCM符号120と受信路10
3aから与えられるADPCM符号103の一方を再生
モード信号(再生モード特定信号)112に従って選択
する再生出力切換スイッチ18と、再生出力切換スイッ
チ18から与えられるADPCM符号121をPCM符
号104へ伸長するADPCM復号器4と、ADPCM
復号器4からのPCM符号104をアナログ音声信号1
05に変換するPCM復号器5と、このPCM復号器5
からのアナログ音声信号105を出力するスピーカ11
を含む。
【0030】PCM符号器2は、アナログ音声信号10
0をサンプリングしてディジタル信号に変換し、各サン
プルされたディジタル信号を符号化する。ADPCM符
号器3は、図10(A)に示す構成と同じ構成を備え、
PCM符号101に対し、適応的に差分予測を行なって
この予測値とPCM符号101の差を量子化してADP
CM符号102を生成する。
【0031】送信路102a(以下、送信端子)および
受信路(以下、受信端子)103aは、伝送路を構成
し、有線通信回線に結合されてもよく、無線伝送のため
に、アンテナに結合されてもよい。
【0032】ADPCM復号器4は、その構成は後に詳
細に説明するが、再生出力切換スイッチ18から与えら
れるADPCM符号に対し符号化時と逆の処理を施して
PCM符号を生成する。PCM復号器5は、このPCM
符号104を受け、PCM符号器2と逆の処理を行なっ
てディジタル信号を生成した後、このディジタル信号を
アナログ信号に変換してアナログ音声信号105を生成
する。
【0033】録音入力切換スイッチ17は、録音入力切
換信号111が自身の音声信号の録音を指定するときに
は、ADPCM符号器3からのADPCM符号102を
選択し、一方、録音入力切換信号111が、相手方から
送信される信号の録音を指定するときには、この録音入
力切換スイッチ17は伝送路を介して受信端子103a
へ与えられたADPCM符号103を選択する。この録
音入力切換スイッチ17から与えられるADPCM符号
119はメモリ8に格納される。
【0034】再生出力切換スイッチ18は、再生モード
信号112が相手方から送信される信号の再生を指定す
るときには、すなわち通常の通信モードを指定するとき
には、受信端子103aから与えられるADPCM符号
103を選択し、一方、再生モード信号112がメモリ
8に格納された音声信号の再生を指定するときには、再
生出力切換スイッチ18は、このメモリ8から読出され
たADPCM符号120を選択する。
【0035】録音再生機能付き音声符復号器は、さら
に、再生モード信号112の変化に従ってワンショット
のリセット信号112を発生してADPCM復号器4へ
与えるリセット信号発生回路19を含む。このリセット
信号発生回路19は、通常の通信モードから再生モード
への切換時、および再生モードから通常の通信モードへ
の切換時にワンショットのリセット信号122を生成す
る。ADPCM復号器4において内部がリセット状態に
され(この状態については後に詳細に説明する)、AD
PCM復号器4は出力がミュート状態とされる。
【0036】音声符復号器は、さらに、操作者から与え
られる操作信号に従ってメモリ8に対する書込および読
出の制御を行ない、かつ録音入力切換信号111および
再生モード信号112を発生する制御器150を含む。
この制御器150は、通常、マイクロコンピュータで構
成される。図2は、図1に示す録音再生機能付き音声符
復号器の動作を示す波形図である。以下、図2を参照し
て図1に示す音声符復号器の動作について説明する。
【0037】再生モード信号112が通常の通信モード
を示し、伝送路を介しての通信を指定するときには、再
生出力切換スイッチ18は、受信端子103aを介して
伝送路から与えられるADPCM符号103を選択し
て、ADPCM符号121としてADPCM復号器4へ
与える。録音入力切換スイッチ17の状態は任意であ
る。メモリ8へのADPCM符号119の書込動作は制
御器150の制御の下に停止されているためである。こ
の状態においては、ADPCM復号器4は、再生出力切
換スイッチ18から与えられるADPCM符号103を
ADPCM符号121として受けてADPCM復号処理
を施し、PCM符号104を生成してPCM復号器5へ
与える。PCM復号器5は、このADPCM復号器4か
ら与えられるPCM符号に対し復号処理を施してアナロ
グ音声信号105を生成してスピーカ11へ与える。
【0038】一方、PCM符号器2は、マイクロホン1
から入力されるアナログ音声信号100をPCM符号に
符号化して、このPCM符号101をADPCM符号器
3へ与える。ADPCM符号器3は、このPCM符号1
01をADPCM符号102に圧縮して送信端子102
aへ与える。
【0039】すなわち、通常の通信モードにおいては、
従来と同様に、アナログ音声信号100を、PCM符号
器2およびADPCM符号器3によりADPCM符号1
02に変換する音声符号化処理と、受信したADPCM
符号103をADPCM復号器4およびPCM復号器5
によりアナログ音声信号105に変換する音声復号化処
理とが行なわれている。
【0040】録音時においては、制御器150から与え
られる録音入力切換信号111が選択するADPCM符
号(符号102または103)が録音入力切換スイッチ
17により選択されてメモリ8へ格納される。
【0041】通常の通信モードからこの録音モードへの
移行時においては、再生モード信号112は、通常の通
信モード時と同様の状態に設定される(通信が同時に行
なわれている場合)。録音のみが行なわれる場合には、
この再生出力切換スイッチ18は、ADPCM符号10
3およびADPCM符号120のいずれを選択してもよ
い。
【0042】通常の通信モードから再生モードへの切換
時においては、制御器150からの再生モード信号11
2の状態が変化し(図2においては、LレベルからHレ
ベルに変化するように示す)、応じて再生出力切換スイ
ッチ18が、メモリ8からのADPCM符号120を選
択する状態に設定される。一方、この再生モード信号1
12の状態変化に従ってリセット信号発生回路19のリ
セット信号122が活性状態とされ、ADPCM復号器
4がリセットされ、内部状態が初期状態に設定される。
この初期状態へのリセットにより、ADPCM復号器4
は、出力ミュート状態とされる。このADPCM復号器
4がリセット状態とされた後、メモリ8からADPCM
符号120が読出されて、再生出力切換スイッチ18を
介してADPCM符号121としてADPCM復号器4
へ与えられる。
【0043】ADPCM復号器4の内部状態は、メモリ
8から読出されたADPCM符号120が符号化された
ときのADPCM符号器の内部状態と一致してはいな
い。したがって、ADPCM復号処理において、予測信
号の値の誤差が大きくなるが、リセット信号122によ
りADPCM復号器4は出力がミュート状態とされてお
り、この不連続なADPCM符号列(受信路から与えら
れるADPCM符号103とメモリ8から読出されたA
DPCM符号の列)による異音は発生しない。
【0044】ADPCM復号器4においては、内部状態
の不一致(予測信号の誤差)は、後に説明するリーケー
ジ係数により誤差伝搬の抑制により徐々に解消され、時
間経過とともにメモリ8から読出されたADPCM符号
を正しく再生したPCM符号がADPCM復号器4から
与えられる。
【0045】図2においては、リセット信号122が発
生されたとき、ADPCM符号121の状態を不定とし
て示している。これは、この間メモリ8からの読出が行
なわれなくてもよいことを示すためである。
【0046】再生モードから通常の通信モードへの移行
時においても、再生モード信号112の状態が変化し
(図2においてHレベルからLレベルへの変化を示
す)、リセット信号122がリセット信号発生回路19
から発生される。これにより、ADPCM復号器4がリ
セットされ、出力がミュート状態とされる。この再生モ
ード信号112に従って、再生出力切換スイッチ18
が、受信端子103aから与えられるADPCM符号1
03を選択してADPCM符号121としてADPCM
復号器4へ与える。ADPCM復号器4は、その内部状
態は、メモリ8からのADPCM符号120の符号時の
状態に一致しており、新たに、伝送路を介して与えられ
たADPCM符号103が符号化されたときの内部状態
とは異なっており、受けたADPCM符号列、したがっ
て、再生PCM符号列の不連続が生じる。しかしなが
ら、このときにおいても、ADPCM復号器4は、出力
がミュート状態に設定されており、異音は発生しない。
内部状態の不一致は、先に述べたリーケージ係数により
解消されて、徐々にADPCM符号103が符号化され
たときの内部状態に一致し、ADPCM復号器4から
は、ADPCM符号103を正確に変換したPCM符号
104が得られる。
【0047】この再生モードから通常の通信モードへの
移行時においても、再生出力切換スイッチ18から与え
られるADPCM符号121は、所定時間不確定状態と
なるように示される。この期間において、再生出力切換
スイッチ18が、その選択経路を切換えればよい。
【0048】図3は、図1に示す制御器150の動作を
示すフロー図である。以下、図3を参照して、図1に示
す制御器の動作について説明する。
【0049】まず、制御器150は、操作者から与えら
れる操作信号に従って、再生モードと通信モードの間で
の切換が行なわれるか否かの判定を行なう(ステップS
1)。モード切換が指定された場合には、制御器150
は、再生モード信号112の状態を切換えて、再生出力
切換スイッチ18の接続経路を切換える。この再生出力
切換スイッチ18の接続経路切換に従って、リセット信
号発生回路19は、リセット信号122を発生する。こ
の再生出力切換スイッチ18は、リセット信号発生回路
19からリセット信号122が発生された後に、その接
続経路が切換られるように構成されてもよく、またリセ
ット信号122の発生と同時に再生出力切換スイッチの
接続経路の切換が行なわれてもよい。
【0050】次いで、モード切換は通常の通信モードか
ら再生モードへの切換であるか否かの判定が行なわれる
(ステップS3)。通常の通信モードから再生モードへ
の切換時においては、制御器150は、メモリ8からの
データの読出を開始する(ステップS5)。一方、再生
モードから通常の通信モードへの切換時においては、こ
のリセット信号発生の後、メモリ8からのADPCM符
号の読出が停止される(ステップS4)。このモード切
換時において、ADPCM復号器4は、復号動作を継続
的に実行している(リセット時を除いて)。
【0051】図4は、図1に示すADPCM復号器4の
構成をより詳細に示す図である。図4において、ADP
CM復号器4は、ADPCM符号121(I(k))と
量子化スケールファクタy(k)とから量子化差分信号
dq(k)を生成する適応逆量子化器4aと、量子化差
分信号dq(k)と予測信号se(k)とから再生信号
sr(k)を生成してPCM符号104として出力する
再生信号算出器4bと、量子化差分信号dq(k)と再
生信号sr(k)とから予測信号se(k)を生成する
適応予測器4cを含む。信号は、すべてサンプリングさ
れたデジタル信号であり、信号に付された括弧内の文字
kはサンプリングの時刻を示す。
【0052】ADPCM復号器4は、さらに、ADPC
M符号121(I(k))と適応速度制御変数at
(k)に従って量子化スケールファクタy(k)を生成
する量子化スケールファクタ適応部4dと、量子化スケ
ールファクタy(k)とADPCM符号121(I
(k))と適応予測器4cからの適応係数a2(k)と
量子化差分信号dq(k)に従って速度変数tr(k)
およびtd(k)を生成して適応予測器4cおよび適応
速度制御部4eへ与えるトーンおよび変化点検出器4g
を含む。次に各部の動作について説明する。
【0053】適応逆量子化器4aは、量子化スケールフ
ァクタy(k)を用いて入力ADPCM符号121(I
(k))を量子化差分信号dq(k)に変換する。この
入力信号I(k)は差分信号(予測信号se(k)と量
子化PCM信号si(k)の差分信号)を量子化後符号
化したものである。適応量子化器においては、差分信号
が2を底とする対数に変換され、次いでスケールファク
タy(k)で正規化される。すなわち、 log2 (d(k))−y(k) により、求められた値が量子化され、ADPCM符号I
(k)に符号化される。
【0054】適応逆量子化器4aは、この逆の処理を行
なう。すなわち、量子化スケールファクタ適応部4aか
ら与えられた量子化スケールファクタy(k)によりス
ケーリングし、このスケーリングされた値を対数から真
数に変換することにより量子化差分信号dq(k)が求
められる。
【0055】量子化スケールファクタ適応部4dは、A
DPCM符号121(I(k))と適応速度制御変数a
t(k)に従ってスケールファクタy(k)を生成す
る。この量子化スケールファクタ適応部4dは、高速の
スケールファクタおよび低速のスケールファクタを適応
的に求める。高速のスケールファクタyu(k)は、た
とえば音声のような、差分信号が大きな変動を示すよう
な信号に対応する。低速のスケールファクタyl(k)
は、トーン信号および音声周波数帯域データ信号のよう
な、差分信号が小さな変動を示す信号に対応する。高速
のスケールファクタyu(k)および低速のスケールフ
ァクタyl(k)は、それぞれ次式で与えられる。
【0056】yu(k)=(1−2-5)y(k)+2-5
W[I(k)] yl(k)=(1−2-6)yl(k−1)+2-6yu
(k) 係数(1−2-5)、(1−2-6)、のような係数を用い
ることにより、適応化の過程において過去の影響が有限
とされ、伝送誤りが生じた場合においても、符号器と復
号器の内部状態は、両者が一致するように収束する。こ
れらの係数は、リーケージ(リーク)係数と呼ばれる。
W[I]は、入力I(k)に従って予め定められた値を
とる離散的関数である。スケールファクタy(k)は、
この高速のスケールファクタyu(k)と低速のスケー
ルファクタyl(k)とから次式で与えられる。 y(k)=aL (k)・yu(k−1)+[1−a
L (k)]・yl(k−1) 量子化スケールファクタ適応部4dにおいては、リセッ
ト信号122(R)に従ってこの高速スケールファクタ
yuおよび低速のスケールファクタylが、所定の初期
値(544および34816)にリセットされる。
【0057】この適応速度制御部4eからの適応速度制
御変数aL (k)は、音声信号の場合に1に近づき、音
声周波数帯域データおよびトーン信号の場合には0に近
づく。この変数aL (k)は、差分信号の変化率より算
出される。この適応速度制御部4eの演算処理は次式で
示される。符号I(k)の大きさの平均値を示す値が2
種類算出される。
【0058】dms(k)=(1−2-5)・dms(k
−1)+2-5F[I(k)] dmt(k)=(1−2-7)・dmt(k−1)+2-7
F([(k)] 関数F[I(k)]は、予め定められた、離散的な値を
とる関数である。dms(k)は、F[I(k)]の比
較的短期間の平均を示し、dml(k)は、関数値F
[I(k)]の比較的長期間の平均値を示す。これらの
2種類の平均値dms(k)およびdml(k)を用い
て変数ap(k)が定義される。
【0059】(i) |dms(k)−dml(k)|
≧2-3dml(k)のとき: ap(k)=(1−2-4)・ap(k−1)+2-3 (ii) y(k)<3のとき: ap(k)=(1−2-4)・ap(k−1)+2-3 (iii) td(k)=1のとき: ap(k)=(1−2-4)・ap(k−1)+2-3 (iv) tr(k)=1のとき: ap(k)=1 (v) その他の場合、 ap(k)=(1−2-4)・ap(k−1) 変数ap(k)は、平均値dms(k)およびdml
(k)の差の大きい場合には(I(k)の大きさの平均
値が大きく変化しているとき)は、2に近づき、小さい
場合には(I(k)の大きさの平均値が比較的一定のと
きには)は、0に近づく。y(k)<3は、空きチャネ
ルの用いた通信が行なわれていることを示し、変数ap
(k)は、2に近づく。狭帯域信号の場合は、後に説明
するようにtd(k)=1で示されるが、変数ap
(k)は2に近づく。狭帯域信号の変化の検出時(tr
(k)=1で示される)、変数ap(k)は1にセット
される。この変数ap(k−1)から適応速度制御変数
L (k)が求められる。
【0060】aL (k)=1:ap(k−1)>1、 aL (k)=ap(k−1):ap(k−1)≦1 この変数aL (k)の制御により、入力信号I(k)の
絶対値が一定の値を保つようになるまで、適応速度を速
い状態から遅い状態へ移行させるのを遅らせる。これ
は、パルス状の入力信号に対して誤って高速適応状態か
ら低速適応状態へ移行するのを防止するためである。
【0061】この適応速度制御部4eにおいては、リセ
ット信号122(R)の発生に従って、ap(k)が0
に初期設定され、また平均値dms(k)およびdml
(k)もそれぞれ0に初期設定される。したがって、適
応速度制御変数aL (k)もこれらの係数ap(k)、
dms(k)、およびdmt(k)のリセットにより、
初期値0にリセットされる。すなわち適応速度を遅くす
る(そのリセット値により、スケールファクタy(k)
は、高速のスケールファクタが無効とされ、低速のスケ
ールファクタyl(k)により与えられることにな
る)。
【0062】適応予測器4cは、量子化差分信号dq
(k)から予測信号se(k)を算出する。この適応予
測器4cにおいては、2種類の適応予測が行なわれる。
予測信号se(k)は次式で算出される。
【0063】se(k)=Σai(k−1)・sr(k
−i)+sez(k) ただし、総和はi=1および2について行なわれる。
【0064】sez(k)は次式で与えられる。 sez(k)=Σbi(k−1)・dq(k−i) ただし、この総和はi=1から6について行なわれる。
【0065】再生信号sr(k)は次式で定義される。 sr(k−i)=se(k−i)+dq(k−i) 係数a1(k)およびa2(k)は、それぞれ次式で与
えられる。
【0066】a1(k)=(1−2-6)・a1(k−
1)+(3・2-6)sgn[p(k)]・sgn[p
(k−1)] a2(k)=(1−2-7)・a2(k−1)+2-7{s
gn[p(k)]・sgn[p(k−2)]−f[a1
(k−1)]・sgn[p(k)]・sgn[p(k−
1)]} ここで、p(k)=dq(k)+sez(k)で与えら
れる。また、 f(a1)=4a1;|a1|≦2-1 f(a1)=2・sgn(a1);|a1|>2-1 ここで、sgn[p(k)]は、p(k)の符号を示
す。
【0067】tl(k)=1のときには、a1(k)=
a2(k)=0とされる。もう1つの予測の場合、bi
(k)は、次式で与えられる。
【0068】bi(k)=(1−2-8)・bi(k−
1)+2-7sgn[dq(k)]・sgn[dq(k−
i)] i=1,2,…,6 tr(k)=1の場合には、係数b1(k)=b2
(k)=…=b6(k)=0とされる。再生信号算出部
4bにおいて、リセット信号122(R)が与えられた
場合、再生信号sr(k−1)およびsr(k−2)が
所定の値(32)にリセットされる。
【0069】適応予測器4cにおいては、リセット信号
122(R)に従って、係数b1(k−1)〜b6(k
−1)が0にリセットされ、また係数a1(k−1)お
よびa2(k−1)が0にリセットされ、またap(k
−1)が0にリセットされ、応じて係数aL (k)が0
にリセットされる。
【0070】さらに、適応予測器4cにおいては、この
変数p(k−1)およびp(k−2)が所定の値(0)
にリセットされる。さらに、量子化差分信号dq(k−
1)〜dq(k−6)が所定の値(32)にリセットさ
れる。
【0071】トーンおよび変化点検出器4gにおいて
は、トーン信号および音声周波数帯域データ信号などの
狭帯域信号を検出したとき、量子化器の適応速度を高速
側へ移す。すなわち、a2(k)<0.71875のと
き、 td(k)=1: その他、:td(k)=0 さらに、この検出された狭帯域信号の変化を検出した場
合には、適応予測4cにおける変数a1,a2およびb
i(k)がすべて0にセットされる。すなわち、a2
(k)<−0.71875かつ|dq(k)|>24・
2・exp(yl(k)) その他;tr(k)=0 この図4に示すADPCM復号器4の具体的構成は、I
TU勧告G.726に詳細に示されている。この図4に
示す構成において、リセット信号122(R)に従って
各内部状態を初期値にリセットすることにより再生信号
sr(k)は、その振幅値が小さくなり、ミュート状態
とされる。差分信号dq(k−i)が所定の値(32)
にリセットされ、また再生信号sr(k−1)およびs
r(k−2)が32の所定値にリセットされ、したがっ
て信号sez(k)は0にリセットされ(係数bi(k
−1)はすべて0)、誤差信号(予測信号)se(k)
も0にリセットされる。したがって、再生信号sr
(k)が0にリセットされることになる。ADPCM復
号器の入力切換状態において、内部状態は係数がすべて
初期値にリセットされている。したがって新たにメモリ
8からの読出されたADPCM符号または伝送路を介し
て与えられたADPCM符号に対する正確な予測信号s
e(k)は即座には算出されない。しかしながら、各係
数に付されたリーケージ係数により、誤差の伝搬が防止
されており、また初期リセット時においては、適応速度
が高速にされるため、高速で新たに与えられた信号に従
ってこのADPCM復号器4の内部状態(係数の値)が
変化し、入力信号I(k)に従って短時間の間に正確な
再生信号sr(k)が生成されるようになる。
【0072】具体的に内部状態を初期状態にリセットす
る構成の場合、ソフトウェアにより初期状態にリセット
されてもよいが、ハード的に行なう場合、内部演算とし
ては、多ビット演算処理が行なわれるため、各所定のビ
ットに対し、リセット素子を設けておけばよい。すなわ
ち、図5(A)に示すように、リセット値が“0”の場
合には、リセット信号Rに従って導通するnチャネルM
OSトランジスタNQを設け、出力ノードを接地電位レ
ベルへ放電する。一方、リセット値が“1”の場合に
は、図5(B)に示すように、リセット信号Rの反転信
号/Rに従って導通するpチャネルMOSトランジスタ
PQを設け、電源電位VCCレベルの電圧を出力ノード
に伝達する。これにより、リセット信号活性化時、
“1”のビット値が出力される。各ビットに対し、この
図5(A)および(B)に示すリセット素子を設けてお
くことにより、所定のパターンを有するリセット値を容
易にハードウェアにより実現することができる。
【0073】以上のように、この発明の実施の形態1に
従えば、モード切換時において、ADPCM復号器の内
部状態をリセットするように構成したため、モード切換
時においてADPCM復号器が出力ミュート状態とさ
れ、モード切換時において、不連続なADPCM符号が
与えられる場合にあっても、異音を発生させることなく
モードの切換を行なえることができる。
【0074】[実施の形態2]図6(A)は、この発明
の実施の形態2に従う録音再生機能付き音声符復号器の
構成を示す図である。図6(A)は、メモリ8と再生出
力切換スイッチ18との間に、タイマ21からの再生出
力コード切換信号124に従ってメモリ8からのADP
CM符号120およびたとえば差分ゼロである絶対値が
最小の差分値である固定値のADPCM符号123の一
方を選択して再生出力切換スイッチ18へ与える再生出
力コード切換スイッチ20が設けられる。タイマ21
は、再生モード信号112aに従って所定期間再生出力
コード切換スイッチ20を、固定値(最小差分絶対値)
のADPCM符号123を選択する状態に設定する。
【0075】再生出力切換信号18は、再生モード信号
112bに従ってその接続経路を切換える。メモリ8の
符号データの書込/読出、再生モード信号112(11
2a,112b)の発生、および録音入力切換信号11
1の発生は、制御器152により行なわれる。他の構成
は、図1に示す実施の形態1の構成と同じであり、対応
する部分には同一参照番号を付し、その説明は省略す
る。次に、図6(B)を参照して、この図6(A)に示
す実施の形態2の動作について説明する。
【0076】通常の通信モードにおいては、先の実施の
形態1と同様、再生出力切換スイッチ18は、再生モー
ド信号112bに従って受信端子103aを介して与え
られるADPCM符号103を選択して、ADPCM復
号器4へ与える。タイマ21は、非作動状態である。ま
たメモリ8への書込/読出動作は停止されている。この
状態においては、アナログ音声信号100の、PCM符
号器2およびADPCM符号器3によるADPCM符号
への音声符号化処理と、伝送路を介して与えられるAD
PCM符号103の、ADPCM復号器4およびPCM
復号器5によるアナログ音声信号の復元のための音声復
号化処理が行なわれる。
【0077】録音時においても、実施の形態1と同様、
制御器152からの録音入力切換信号111に従って、
ADPCM符号器3または伝送路を介して与えられるA
DPCM符号103の一方が録音入力切換スイッチ17
により選択されてメモリ8へ格納される。通常の通信が
同時に行なわれている場合においては、再生出力切換ス
イッチ18は、この伝送路から受信端子103aを介し
て与えられるADPCM符号103を選択してADPC
M復号器4へ与える。この録音時に伝送されたADPC
M符号がメモリ8へ入力されるか、またはマイクロホン
1からのアナログ音声信号100がADPCM符号に符
号化されてメモリ8へ入力されるかは、制御器152へ
与えられる操作信号に応じて決定される。
【0078】次に、通常の通信モードから再生モードへ
移行するとき、制御器152の制御の下に、再生モード
信号112(112aおよび112b)がともに再生モ
ードを示す状態に設定され、再生出力切換スイッチ18
は、再生出力コード切換スイッチ20からの新符号を選
択する状態に設定される。またタイマ21が、再生モー
ド信号112aに従って起動され、所定期間再生出力コ
ード切換スイッチ20をたとえば差分ゼロの絶対値が最
小の差分値(以下、最小差分絶対値)ADPCM符号1
23を選択する状態に設定する(図6(B)において
は、タイマ21の出力124が、この状態においてはH
レベルとされるように示される)。これにより、ADP
CM復号器4は、スイッチ20および18を介して差分
ゼロのADPCM符号を受けて復号処理を行なう。AD
PCM復号器4においては、この与えられたたとえば差
分ゼロの最小差分絶対値のADPCM符号は、その内部
状態とは対応していない。先に説明したように、再生信
号sr(k)は、予測信号se(k)と差分信号dq
(k)の和から生成される。ADPCM復号器4には、
最小差分絶対値のADPCM符号が与えられており、し
たがって、タイマ21の出力信号124が発生されてい
る間(図6(B)のHレベルの期間)、量子化差分信号
dq(k)は0またはほぼ0となる。予測信号se
(k)の値は、適応予測により徐々に小さくなり、その
結果、再生信号sr(k)の値が徐々に小さくなり、A
DPCM復号器4の出力はミュート状態とされる。AD
PCM復号器4は、スイッチ20および18を介して最
小差分絶対値のADPCM符号123が与えられたと
き、内部状態の不一致が生じるが、入力I(k)は最小
差分絶対値であるため、その前の再生信号の予測信号が
再生され、その不連続は小さく、ついで、先に実施の形
態1において説明したと同様、リーケージ係数により、
この再生信号値が小さくされ、かつ不一致状態は解消さ
れる。このADPCM復号器4が出力ミュート状態とさ
れた後、タイマ21が動作を完了し、再生出力コード切
換スイッチ20は、メモリ8から読出されるADPCM
符号120を選択する状態に設定される。これにより、
メモリ8から読出されたADPCM符号120は、スイ
ッチ20および18を介してADPCM復号器4へ与え
られる。ADPCM復号器4は、出力ミュート状態とさ
れているため、内部状態に不連続が生じても何ら異音を
発生することなく、このメモリ8からのADPCM符号
をPCM符号104に変換する。この場合においても、
ADPCM復号器4の内部状態は、メモリ8から読出さ
れるADPCM符号120の状態に対応する内部状態に
はされていないが、実施の形態1と同様、リーケージ係
数の効果により、このADPCM復号器4の内部状態
は、メモリ8から読出されるADPCM符号120に対
応する状態に徐々に設定され、正確にメモリ8からのA
DPCM符号120がPCM符号104に変換される。
PCM復号器5は、このPCM符号104をアナログ音
声信号105に変換してスピーカ11に与える。これに
より、再生モード時においてメモリ8からのADPCM
符号120に対応するアナログ音声信号105が再生さ
れる。
【0079】再生モードから通常の通信モードへの変化
時においては、まず制御器152の制御の下に、再生モ
ード信号112aが活性状態とされ、タイマ21の出力
信号により、再生出力コード切換スイッチ20は、メモ
リ8からのADPCM符号120に代えて、最小差分絶
対値のADPCM符号123を選択してスイッチ18へ
与える。再生モードにおいて、再生出力切換スイッチ1
8は、スイッチ20から与えられるADPCM符号12
5を選択してADPCM復号器4へ与えている。したが
ってこの状態において、ADPCM復号器4は、最小差
分絶対値のADPCM符号123に従って、その出力が
ミュート状態に設定される。ADPCM復号器4の出力
がミュート状態に設定されると、次いで再生モード信号
112bが制御器152から出力され、再生出力切換ス
イッチ18が、伝送路を介して受信端子103aへ与え
られたADPCM符号103を選択してADPCM復号
器4へ与える。ADPCM復号器4においては、最小差
分絶対値のADPCM符号123に代えて、送信された
ADPCM符号103の復号動作を行なう。ADPCM
復号器4においては、その内部状態が不連続となるが、
出力はミュート状態とされているため、異音を発生する
ことなく、この送信されたADPCM符号103の復号
動作を行なってPCM符号104を生成する。これによ
りPCM復号器5からのアナログ音声信号105におい
ては何ら異音を伴うことなく、スピーカ11を介して音
声信号が出力される。
【0080】なお、この図6(B)に示す動作波形にお
いては、再生モード信号112bは、タイマ21の出力
信号124が非活性状態とされるときに、その状態が変
化するように示される。しかしながら、この再生モード
信号112bは、タイマ21の出力信号の変化に同期す
る必要はなく、ADPCM復号器4が出力ミュート状態
とされたときに、その状態が変化されればよい。
【0081】図7は、この発明の実施の形態2における
制御器152の動作を示すフロー図である。以下、図7
を参照して、図6(A)に示す制御器152の動作につ
いて説明する。
【0082】制御器152は、操作者から与えられる操
作信号に従って、通常の通信モードと再生モードの間で
モードの切換が指定されたか否かを判定する(ステップ
S10)。モードの切換が指定されない場合には、その
ときの状態を保持する。
【0083】一方、モードの切換が指定された場合に
は、制御器152は、再生モード信号112aを発生し
てタイマ21を起動する。これにより、再生コード切換
スイッチ20が、最小差分絶対値のADPCM符号12
3を選択する状態に設定される(ステップS11)。
【0084】ついで、このモードの切換は通常通信モー
ドから再生モードへの切換であるか否かの判定が行なわ
れる。通信モードから再生モードへの切換が行なわれる
場合には、制御器152は、再生モード信号112bを
発生して再生出力切換スイッチ18を、再生コード切換
スイッチ20の出力する符号を選択する状態に設定する
(ステップS13)。これにより、ADPCM復号器4
が、最小差分絶対値のADPCM符号123を復号する
状態に設定され、このADPCM復号器4が出力ミュー
ト状態に設定される(ステップS15)。所定の期間が
経過すると、タイマ21の動作が停止し、(ステップS
17)。再生コード切換スイッチ20は、メモリ8から
のADPCM符号120を選択する状態に設定される。
この後、制御器152は、メモリ8からADPCM符号
を読出して、スイッチ20へ与える。これにより、メモ
リ8に格納されたADPCM符号が、スイッチ20およ
び18を介してADPCM復号器4へ与えられて復号処
理が行なわれる(ステップS19)。
【0085】一方、ステップS12において、再生モー
ドから通信モードへの切換であると判定された場合に
は、まだ再生モード信号112bの発生は行なわれな
い。再生モードにおいては、再生出力切換スイッチ18
は、再生出力コード切換スイッチ20からのADPCM
符号を選択する状態に設定されている。したがってAD
PCM復号器4は、再生出力コード切換スイッチ20か
ら与えられる最小差分絶対値のADPCM符号123を
選択してADPCM復号器4へ与える。所定期間が経過
すると、タイマ21の動作が停止し、また再生モード信
号112bが発生されて、再生出力切換スイッチ18
が、送信端子103aを介して与えられるADPCM符
号103を選択する状態に設定される。
【0086】以降ステップS19およびステップS16
の完了後、ADPCM復号器4は、与えられたADPC
M符号126の復号処理を行なう。
【0087】なお、ADPCM符号123の固定値はA
DPCM復号器4を出力ミュート状態におく値であれば
よく、差分ゼロでなく絶対値の十分小さな固定値でもよ
い。
【0088】以上のように、この実施の形態2において
も、最小差分絶対値の固定値のADPCM符号をADP
CM復号器4へ所定期間与えて、ADPCM復号器4を
出力ミュート状態に設定することにより、モード切換時
における異音の発生を抑制することができる。
【0089】また、ADPCM符号器3およびADPC
M復号器4は、実施の形態1と同様、通信モード時にお
いての音声符号化処理に利用することができ、またメモ
リ8への録音および再生時においても、ADPCM符号
器3およびADPCM復号器4を用いることができる。
これにより、異音が発生することなく、かつ回路構成数
の少ない音声符復号器を実現することができる。
【0090】[実施の形態3]図8(A)は、この発明
の実施の形態3に従う録音再生機能付き音声符復号器の
構成を概略的に示す図である。この図8(A)において
は、PCM符号器2とADPCM符号器3との間に、送
信出力切換信号128に従って、PCM符号器2からの
PCM符号104とADPCM復号器4からのADPC
M符号104の一方を選択する送信出力切換スイッチ2
2が設けられる。この送信出力切換信号128は、制御
器154から操作者から与えられる操作信号に従って発
生される。他の構成は、図1に示す実施の形態1の構成
と同じであり、対応する部分には参照番号を付し、その
説明は省略する。図8(B)は、この図8(A)に示す
音声符復号器の動作を示すフロー図である。以下、図8
(A)および(B)を参照してこの発明の実施の形態3
に従う音声符復号器の動作について説明する。
【0091】通常通信モード時および録音モード時にお
いては、実施の形態1と同様の動作が行なわれる。ま
た、実施の形態1と同様、モード切換えによるメモリ8
からのADPCM符号120の再生時、ADPCM復号
器4がリセット信号発生回路19からのリセット信号1
22によりリセットされて出力ミュート状態に保持され
るため、異音を発生することなく通常モードおよび再生
モードの切換を行なうことができる。この再生モード時
において、以下のステップが付け加えられる。
【0092】すなわち、図3に示すステップS3(A)
において、通信モードから再生モードへの切換が行なわ
れた否かの判別が行なわれ、その結果に従ってメモリ8
からのADPCM符号120が読出されてADPCM復
号器4へ与えられる(ステップS5)。次いで制御器1
54は、与えられた操作信号に基づいてそのADPCM
復号器4からのPCM符号104を送信するか否かの判
定を行なう(ステップS20)。メモリ8から読出され
たADPCM符号120を再生して相手方へ送信すると
判定された場合には、制御器154は、送信出力切換信
号128を発生して、送信出力切換スイッチ22を、P
CM符号104を選択する状態に設定する(ステップS
22)。この状態においては、まず、メモリ8から読出
されたADPCM符号120は、スイッチ18を介して
ADPCM復号器4へ与えられてPCM符号104に変
換される。このPCM符号104は、ADPCM符号器
3へスイッチ22を介して与えられてADPCM符号1
02に変換される。このADPCM符号102は、送信
端子102aを介して相手方へ送信される。ADPCM
符号器3は、連続的にPCM符号を符号化処理してい
る。したがってこの送信側のADPCM符号器3の内部
状態は連続的にこの与えられたPCM符号127に従っ
て変化しており、相手方のADPCM復号器4と送信側
のADPCM符号器3の内部状態は一致している。した
がって、このメモリ8から読出されたADPCM符号を
再生して相手方へ送信する場合、相手側で何ら異音を発
生させることなく相手方へ送信することができる。
【0093】なお、図8(B)において、ステップS5
とステップS20は入れ替えられてもよい。また図8
(B)に示すフロー図において、残りのステップは、図
3に示すフロー図と同じである。
【0094】以上のように、この発明の実施の形態3に
従えば、実施の形態1の構成に加えてさらに、ADPC
M復号器4からのPCM符号をADPCM符号器3へ選
択的に与えるように構成したため、相手方において異音
の発生を伴うことなくメモリ8から再生されたADPC
M符号を再生して相手方へ送信することができる。
【0095】[実施の形態4]図9(A)は、この発明
の実施の形態4に従う録音再生機能付き音声符復号器の
構成を概略的に示す図である。図9(A)において、音
声符復号器は、図6(A)に示す音声符復号器の構成に
加えて、さらに制御器156の制御の下に、ADPCM
復号器4からのPCM符号104とPCM符号器2から
のPCM符号101の一方を選択してADPCM符号器
3へ与える送信出力切換スイッチ22を備える。この送
信出力切換スイッチ22は、制御器156から与えられ
る送信出力切換信号128によりその接続経路が設定さ
れる。制御器156は、操作者から与えられる操作信号
に従って必要とされる制御信号を発生する。他の構成
は、図6(A)に示す構成と同じであり、対応する部分
には同一の参照符号を付し、その説明は省略する。
【0096】通常送信モード時および録音モード時にお
いては、実施の形態2と同様の動作が行なわれる。再生
モードと通常モードとの切換時においては、タイマ21
からの信号124に応じて最小差分絶対値の固定値のA
DPCM符号123がADPCM復号器4へ与えられる
ため、通常モードと再生モードの切換時、異音を発生さ
せることなくモードの切換を行なうことができる。これ
は、実施の形態2と同様の動作が行なわれているためで
ある。
【0097】次いで、このADPCM復号器4により得
られた、メモリ8から読出されたADPCM符号120
の再生PCM符号104を、相手方へ送信する場合の動
作を、図9(B)のフロー図を参照して説明する。この
フロー図においては、図7に示すフロー図と同様の動作
が実行され、図7に示すステップS17に続いて以下の
動作が行なわれる。
【0098】まず、ステップS17に続いてまたは同時
に、その通常通信モードから再生モードへの切換時にお
いて、その再生符号を相手方へ送信するか否かの判別が
行なわれる(ステップS25)。再生音声を相手方へ送
信すると判定された場合には、制御器156は、送信出
力切換信号128を発生して、送信出力切換スイッチ2
2を、ADPCM復号器4からのPCM符号104を選
択する状態に設定する(ステップS26)。この後、メ
モリ8からのADPCM符号を読出す(ステップS1
9)。この読出動作と並行して相手方へ送信する場合、
ADPCM復号器4からのPCM符号104が、再びA
DPCM符号器3よりADPCM符号に変換されて送信
端子102aを介して相手方へ送出される。この場合に
おいて、ADPCM符号器3によりADPCM符号10
2が生成されているため、相手方のADPCM復号器と
この送信側のADPCM符号器3の内部状態は一致して
いる。したがって、相手方においては、異音の発生を伴
うことなくこのメモリ8からの再生音声を受信して再生
することができる。
【0099】なお、この図9(B)に示すフロー図にお
いて、ステップS25は、図7に示すステップS17よ
りも先に行なわれてもよく、また同時に行なわれてもよ
い。このステップS25の判定は、また図7に示すステ
ップS12において同時に判定が行なわれてもよい。
【0100】以上のように、この発明の実施の形態4に
従えば、タイマ21の制御の下に、ADPCM復号器4
へ最小差分絶対値のADPCM符号を伝達してこのAD
PCM復号器4を出力ミュート状態に設定しかつADP
CM復号器4の出力するPCM符号104をスイッチ2
2を介してADPCM符号器3へ与えて相手方へADP
CM符号102を送出するように構成している。したが
って、通信モードから再生モード時への切換時および再
生モード時から通信モード時への切換時において、何ら
異音を発生することなくモード切換を行なうことができ
る。また、相手方においても、受信音声が、メモリ8か
らの再生音声に切替えられても何ら異音の発生を伴うこ
となく音声を再生することができる。
【0101】またこの実施の形態4においても、実施の
形態2と同様、ADPCM符号器3およびADPCM復
号器4を通信モードおよび録音再生モードに共通に利用
することができ、低消費電力および構成要素数を低減す
ることができ、小占有面積の装置を実現することができ
る。
【0102】上記実施の形態においては、録音再生機能
付き音声符復号器の音声符復号器として、ADPCM符
復号器について説明されているが、他の高能率符号化を
用いる音声符復号器に対しても本発明は適用可能であ
る。
【0103】また、各スイッチの切替信号は外部から直
接与えられてもよい。また、録音再生機能付き音声符復
号器は、ディジタル・シグナル・プロセサ(DSP)の
演算処理などをファームウェアにより実現する場合、符
復号器の併用により、ファームウェア規模を小さくする
ことができ、このファームウェアを格納するROMなど
のメモリサイズを小さくすることができる。
【0104】
【発明の効果】請求項1に係る発明に従えば、通常モー
ドと再生モードとの切換時において、ADPCM復号器
4を出力ミュート状態に設定するように構成したため、
1組のADPCM符号器および復号器により、音声録音
再生機能および通信用音声符復号機能を併用することが
でき、ハードウェア規模を小さくすることができ、低消
費電力の音声録音再生機能付き音声符復号器を得ること
ができる。
【0105】請求項2に係る発明に従えば、そのモード
切換時において、ADPCM復号器をリセットするよう
に構成したため、確実にADPCM復号器を出力ミュー
ト状態にモード切換時に設定することができ、異音の発
生を確実に抑制することができる。
【0106】請求項3に係る発明に従えば、モード切換
時タイマの制御の下に一定期間最小差分絶対値のADP
CM符号をADPCM復号器へ与えているため、請求項
2の発明と同様、ADPCM復号器を出力ミュート状態
に設定することができる。
【0107】請求項4に係る発明に従えば、ADPCM
復号器は、そのリセット信号に従ってADPCM復号処
理時に用いられる係数が所定の初期値にリセットされる
ため、特別なミュート回路などを用いることなく、容易
かつ確実にADPCM復号器を出力ミュート状態に設定
することができる。
【0108】請求項5に係る発明に従えば、PCM符号
器からのPCM符号とADPCM復号器からのPCM符
号の一方を、送信出力特定信号(送信出力切換信号)に
従ってADPCM符号器へ与えて相手方へ送信するよう
に構成したため、ADPCM符復号器の連続動作で送信
出力の切換を行なうことができ、相手方で異音等を発生
させることなく再生音を通信相手方へ送信することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1に従う録音再生機能
付き音声符復号器の全体の構成を概略的に示す図であ
る。
【図2】 図1に示す音声符復号器の動作を示す波形図
である。
【図3】 図1に示す音声符復号器の動作を示すフロー
図である。
【図4】 図1に示すADPCM復号器の構成を概略的
に示す図である。
【図5】 (A)および(B)は、ADPCM復号器に
おける初期設定用素子の構成の一例を示す図である。
【図6】 (A)は、この発明の実施の形態2に従う音
声符復号器の全体の構成を概略的に示し、(B)は、
(A)に示す音声符復号器の動作を示す波形図である。
【図7】 図6(A)に示す音声符復号器の動作を示す
フロー図である。
【図8】 (A)は、この発明の実施の形態3に従う音
声符復号器の構成を概略的に示し、(B)は、その動作
を示すフロー図である。
【図9】 (A)は、この発明の実施の形態4に従う音
声符復号器の構成を示し、(B)は、その動作を示すフ
ロー図である。
【図10】 従来の録音再生機能付き音声符復号器の構
成を概略的に示す図である。
【図11】 (A)は、図10に示すADPCM符号器
の構成を概略的に示し、(B)は、図10に示すADP
CM復号器の構成を概略的に示す図である。
【符号の説明】
2 PCM符号器、3 ADPCM符号器、4 ADP
CM復号器、5 PCM復号器、8 メモリ、17 録
音入力切換スイッチ、18 再生出力切換スイッチ、1
9 リセット信号発生回路、20 再生出力コード切換
スイッチ、21タイマ、22 送信出力切換スイッチ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 後藤 宏二 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力アナログ音声信号をPCM符号に変
    換するためのPCM符号器と、 前記PCM符号器から与えられるPCM符号をADPC
    M符号に圧縮して出力するADPCM符号器と、 与えられたADPCM符号をPCM符号に伸長するAD
    PCM復号器と、 前記ADPCM復号器からのPCM符号をアナログ音声
    信号に変換して出力するPCM復号器と、 録音モード特定信号に従って、入力ADPCM符号およ
    び前記ADPCM符号器からのADPCM符号の一方を
    選択するための録音入力選択スイッチと、 前記録音入力選択スイッチから与えられたADPCM符
    号を格納するためのメモリと、 再生モード特定信号に従って、前記入力ADPCM符号
    および前記メモリから読出されたADPCM符号の一方
    を選択して前記ADPCM復号器へ与えるための再生出
    力選択スイッチと、 前記再生モード特定信号の変化に応答して、前記ADP
    CM復号器からのPCM符号の大きさを小さくするため
    のミュート手段とを備える、音声録音再生機能付き音声
    符復号器。
  2. 【請求項2】 前記ミュート手段は、 前記再生モード特定信号の変化に応答して、前記ADP
    CM復号器へリセット信号を与えて前記ADPCM復号
    器をリセット状態に設定するリセット信号発生回路を備
    える、請求項1記載の音声録音再生機能付き音声符復号
    器。
  3. 【請求項3】 前記ミュート手段は、 前記再生モード特定信号の変化に応答して、選択信号を
    出力するタイマ手段と、 前記メモリ手段からのADPCM符号と絶対値が最小の
    差分値の固定値を有するADPCM符号とを受けるよう
    に結合され、前記選択信号の活性化時前記固定値を有す
    るADPCM符号を選択して前記再生出力選択スイッチ
    へ与える再生出力コード選択スイッチとを備える、請求
    項1記載の音声録音再生機能付き音声符復号器。
  4. 【請求項4】 前記ADPCM復号器は、前記リセット
    信号に応答して、ADPCM復号処理時に用いられる係
    数が所定の初期値にリセットされる、請求項2記載の音
    声録音再生機能付き音声符復号器。
  5. 【請求項5】 前記PCM符号器からのPCM符号と前
    記ADPCM復号器からのPCM符号の一方を、送信出
    力特定信号に従って選択して前記ADPCM符号器へ与
    える送信出力選択スイッチをさらに備える、請求項1な
    いし4のいずれかに記載の音声録音再生機能付き音声符
    復号器。
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