JPH09268468A - ポリエステル系マルチフィラメント斑糸およびその製造方法 - Google Patents
ポリエステル系マルチフィラメント斑糸およびその製造方法Info
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Abstract
る2種類のポリエステルからなる複合繊維であって、し
かもその複合形態がランダムである複合繊維を特定の条
件で延伸、アルカリ減量処理を施すことにより、自然で
かつ良好な外観、触感、色調、風合等を有する斑糸を提
供する。 【解決手段】 ポリエステル系マルチフィラメント斑糸
であって、下記の特性(a)〜(d); (a)糸を構成する各フィラメントは断面形状および断
面積が異なり、かつ繊維の長手方向に太部および細部を
ランダムに有し、該太部と細部の断面積比は2〜6であ
る、(b)糸は少なくとも1種類のポリエステルフィラ
メントから構成される、(c)糸のU%が3〜20%で
あり、糸の任意の横断面における前記細部の占める割合
が50〜100%である、(d)水酸化ナトリウム40
g/リットル濃度、95℃、減量率20%の条件下での
アルカリ減量加工前後の強度保持率が50%以上であ
る、を備えていることを特徴とするポリエステル系マル
チフィラメント斑糸。
Description
るとともに糸条の繊維軸方向の濃淡の染着能差に起因す
る無地杢調と、天然繊維に似た自然な斑に起因するシャ
リ感、ドライ感を有する織編物に有用な斑糸およびその
製造方法に関する。
感、ドレ−プ性に優れていることから衣料用途として広
く市場に展開されている。しかしながら、該新合繊素材
は表面が均一となり過ぎてしまい、人工的な表面感とな
る欠点を有し、表面の染色斑や凹凸感を有する素材が求
められてきている。
感、ふくらみ感を表現する素材としては糸条の長手方向
に太細斑を有するシックアンドシン糸が知られており、
各種の製造方法が提案されている(特公昭51−720
7号公報、特開昭61−138732号公報、特開昭5
9−94617号公報、特開平4−91219号公報な
ど)。かかるシックアンドシン糸は霜降り調などの変化
のある外観、スパンタッチな風合、嵩高性などを有して
いるが、未延伸部の太部が濃色に染まり、延伸部の細部
が淡色に染まるため、色杢調のいわゆる霜降り調の色
調、外観、風合を呈してはいるが、不自然な斑感であ
り、羊毛や綿などの天然繊維からなる紡績糸に見られる
ように自然でありながら、変化や嵩高性に富み、長期間
の使用に対してあきのこない、自然でふくらみ感のある
無地杢調の外観、色調、風合にはほど遠いものであっ
た。
さい延伸倍率、低い延伸温度条件でシックアンドシンを
発現させていた。そのためアルカリ減量後の強度低下お
よび繊維にクラックが生じ、工程性に問題が生じること
が多々あった。一方、延伸倍率を自然延伸倍率よりも高
くすると延伸張力が過度に高くなり、延伸点の移動繰り
返し周期が減少し、単調な斑の繰り返しのみの表情の少
ない織編物しか得られないという問題を有している。
ラメントとしてアルカリ減量速度の異なる2種類のポリ
エステルからなる複合繊維であって、しかもその複合形
態がランダムである複合繊維を特定の条件で延伸、アル
カリ減量処理を施すことにより、自然でかつ良好な外
観、触感、色調、風合等を有する斑糸を提供することに
ある。
リエステル系マルチフィラメント斑糸であって、下記の
特性(a)〜(d); (a)糸を構成する各フィラメントは断面形状および断
面積が異なり、かつ繊維の長手方向に太部および細部を
ランダムに有し、該太部と細部の断面積比は2〜6であ
る、(b)糸は少なくとも1種類のポリエステルフィラ
メントから構成される、(c)糸のU%が3〜20%で
あり、糸の任意の横断面における前記細部の占める割合
が50〜100%である、(d)水酸化ナトリウム40
g/リットル濃度、95℃、減量率20%の条件下での
アルカリ減量加工前後の強度保持率が50%以上であ
る、を備えていることを特徴とするポリエステル系マル
チフィラメント斑糸である。
ト(単繊維)について説明する。該フィラメントは長手
方向に太部および細部をランダムに有し、その断面積比
(太部/細部)は2〜6の範囲にあることが必要であ
る。繊維の長手方向に太部および細部を有していても、
その断面積比が小さすぎると明確な斑が発生せず、一
方、大きすぎると太部が濃色に、細部が淡色に染色され
て色杢調のいわゆる霜降り調の色調、外観を呈し、本発
明の目的とする無地杢調とはならないのである。好まし
い断面積比(太部/細部)は2〜4の範囲である。
部の長さは1〜100mmの範囲でランダムであること
が好ましい。太部の長さが短すぎると織物とした場合の
イラツキ感が生じ好ましくない。太部、細部の長さ比等
は目的とする織編物品位により任意に設定し得る。
断面形状および断面積が各々異なることが必要である。
このように各フィラメントが異なる形状を為しているこ
とにより、より天然繊維に近い表情を有する織編物が得
られる。このようなフィラメントは後述の方法により製
造され得るが、まず該フィラメントを製造する原糸につ
いて説明する。
る複合繊維であり、かかる2種類以上のポリエステルと
はアルカリ減量速度がそれぞれ異なるポリエステルであ
って、それぞれのポリエステルのアルカリ減量速度の差
が5倍以上、とくに10倍以上であるポリエステルの組
み合わせを示す。アルカリ減量速度の速いポリエステ
ル、すなわちアルカリ溶液に対して易溶解性のポリエス
テルとしては従来公知のポリエステル、たとえばポリア
ルキレングリコ−ルを共重合あるいはブレンドしたポリ
エステル、金属スルフォネ−ト基を含有するポリエステ
ル、ポリエステルと金属スルフォネ−ト基を含有するポ
リエステルとのブレンド体、金属スルフォネ−ト基含有
イソフタル酸とポリアルキレングリコ−ルを共重合した
ポリエステル、金属スルフォネ−ト基含有イソフタル酸
とポリアルキレングリコ−ルと分岐鎖を有するポリアル
キレングリコ−ルを共重合したポリエステル(特開平6
−280156号公報参照)等を挙げることができ、ポ
リエステルとしてはエチレンテレフタレ−トを主たる繰
り返し単位とするポリエステルが好ましい。一方、アル
カリ減量速度の遅いポリエステルとしてポリエチレンテ
レフタレ−ト、ポリシクロヘキサンテレフタレ−ト等を
挙げることができる。
ルカリ減量速度の大きいポリエステルの種類を選定し、
2種類以上のポリエステルのそれぞれのアルカリ減量速
度差が5倍以上となるようにすることが好ましい。該ア
ルカリ減量速度差が5倍未満の場合には、後述するアル
カリ減量処理において斑糸の原糸となる複合繊維の表面
形態の不均一性を得るために時間がかかるため、斑糸の
強度低下が大きくなり実用に供することが困難となる。
逆に斑糸の強度低下を抑制するためにアルカリ減量処理
による減量時間を短くすると、斑糸の不均一形態を得る
ことが不完全となり、無地杢調の織物は得られず本発明
の目的から外れるものとなる。また2種類以上のポリエ
ステルの複合比は任意であるが、たとえば2種類のポリ
エステルを使用する場合には、その複合比は15:85
〜85:15(重量比)であることが好ましい。
テルフィラメントから斑糸が構成されており、上述の複
合繊維はアルカリ減量処理によりアルカリ減量速度の最
も速いポリエステルが溶解して上述の不均一形態および
フィブリル性が施されるが、アルカリ減量速度の速いポ
リエステルは完全に溶解除去されてもよく、また部分的
に残存していてもよい。たとえば、2種類のポリエステ
ルからなる複合繊維を原糸としてアルカリ減量処理を施
した場合、アルカリ減量速度の速いポリエステルが完全
に溶解除去されて1種類のポリエステルフィラメントと
なる場合もあれば、アルカリ減量速度の速いポリエステ
ルが部分的に溶解除去されて、2種類のポリエステルフ
ィラメントとなる場合もあることを示す。
得るためには、斑糸を構成するフィラメントの太部およ
び細部の断面積比とともに、斑糸のU%も大きな要因と
なる。すなわち、斑糸のU%は3〜20%、好ましくは
5〜15%である。かかるU%が3%未満の場合、目的
の杢調が得られにくく、一方20%を超えると織編物の
引き裂き強度低下が大きく、また品格のない杢調とな
る。さらに、より天然繊維に酷似しようとすると、斑糸
の任意の断面における上述のフィラメントの細部が占め
る割合は50〜100%、とくに70〜100%である
ことが好ましい。
する。上述のように、該斑糸を構成する各フィラメント
の断面形状および断面積を異ならしめるためには、アル
カリ減量速度の異なる2種類以上のポリエステルからな
る複合繊維を原糸とする必要があり、その複合形態は図
1に見られるように、(イ)多層積層型、(ロ)極端に
偏在化した張合せ型、(ハ)海島型、あるいはこれらの
混在型等、単繊維間で全く異なった複合形態を呈してい
ることが必要である。このような複合形態であるがため
に、たとえば上述の(イ)の場合にはポリエステル同志
の界面で一部剥離が生じ、織編物表面よりフィブリル化
繊維が枝状に発生して、柔らかい触感、風合を織編物に
付与することができる。また、(ロ)の場合にはポリエ
ステルの種類による歪み差に起因して潜在捲縮性を有
し、織編物に固有のコイルクリンプが発現し織編物に嵩
高性を付与することができ、(ハ)の場合には複数個の
島を有しているために一般の一芯芯鞘型繊維では得るこ
とのできない自然な柔らかさを付与することができる。
このように、単繊維間で断面形状および断面積が異なる
ために、織編物として天然繊維からなる織編物に酷似し
た風合、感触、外観のものが得られる。
ては、たとえば2種類以上のポリエステルが一定条件で
不均一混合され、かつ各ノズル孔へ異なった状態で不均
一混合ポリマ−流が分配される、いわゆる静止型混合機
を用いてなる不均一混合紡糸方法を使用することができ
る。また該複合繊維の断面形状は丸断面に限定されるも
のではなく、多角型、多葉型、Y字型、U型、偏平型等
の異形断面でもよい。紡糸速度があまり遅すぎると後述
するアルカリ減量処理前後の強度低下が大きく、またあ
まり速すぎると結晶配向化が生じ、後述する延伸により
斑が発現しなくなる。好ましい紡糸速度は800〜35
00m/分である。
未延伸ポリエステル系マルチフィラメント糸条に斑を発
現させるために加熱連続延伸する際、下記の条件で予
熱し、加熱を行いながら下記の条件で延伸することに
大きな特徴を有する。 (Tg)0 −20〈 予熱温度(℃) 〈(Tg)0 +15 ・・・・ NDR×0.9〈 延伸倍率(倍) 〈 NDR×1.2 ・・・・ 〔ただし、(Tg)0 はガラス転移温度の高いポリエス
テルのガラス転移温度を示し、NDRは未延伸糸条の自
然延伸倍率を示す。〕
系マルチフィラメント糸条を延伸するにあたって、分散
延伸、つまり延伸点を糸条全体に集束させない延伸態様
を採用することが好ましい。具体的には (i)糸条に集中応力を加えない (ii)糸条を集中的に加熱しない (iii)繊維間の摩擦を低下させる (iv)単繊維間の物性を異ならしめる 等の方法があり、一般的には未延伸糸を自然延伸倍率よ
りかなり低い倍率で延伸を行うことが為されている。
条の自然延伸倍率(NDR)の0.9〜1.2倍の範囲
で延伸を行うことが必要である。延伸倍率が(NDR×
0.9)倍以下の場合には、未延伸部分、半延伸部分が
多いので延伸糸の強度が小さく、該延伸糸を織編物にし
た後のアルカリ減量処理により強度が大きく低下する。
一方、(NDR×1.2)倍以上の場合には延伸糸のU
%が小さく、目的とする杢調の織編物が得られない。斑
糸の強度および強度保持率の点において、好ましい延伸
倍率は(NDR×0.95)倍以上、(NDR×1.1
5)倍以下である。
で延伸中の糸条を長い範囲に渡り全体的に加熱すること
が好ましく、また、目的の収縮率に応じて任意に条件を
設定することができるが、その温度は原糸のガラス転移
点温度以上、とくに(原糸のガラス転移点温度+30)
℃以上であることが好ましい。
め予熱することが必要である。予熱温度は原糸を構成す
るポリエステルの中でガラス転移温度の高いポリエステ
ルの(該温度−20)℃〜(該温度+15)℃であり、
とくに(該温度−15)℃〜(該温度+10)℃である
ことが好ましい。かかる予熱温度が(該温度−20)℃
以下の場合には延伸糸の強度が小さく、アルカリ減量処
理後の強度低下が大きくなる、すなわち強度保持率が小
さくなるという問題があり、一方、(該温度+15)℃
以上の場合にも強度保持率が小さくなり、織編物風合が
低下するという問題がある。
にタスラン処理、インタ−レ−ス加工等の空気絡合を加
えると、フィラメントの太部と細部とが絡まって一層そ
の補完関係が増強される。そして、該斑糸にアルカリ減
量処理が施されることにより、斑糸を構成している複合
フィラメントの不均一状態、フィブリル状態のものが得
られ、織編物とした場合、好ましい杢調のものが得られ
る。この際、該複合フィラメントの構成成分であるポリ
エステルのアルカリ減量速度の差によって、1種類のポ
リエステルからなる斑糸となったり、2種類以上のポリ
エステルからなる斑糸となったりする。アルカリ減量処
理は通常の条件で行われ、たとえば水酸化ナトリウム等
のアルカリ金属水酸化物を用いる方法で行われ、吊り減
量、液流減量、バッド減量等任意の方式が用いられる。
アルカリ減量処理は糸条形態で施すこともできるが、製
織、製編した後、織編物の形態で施すことが工程性の点
で好ましい。
本発明の斑糸はU%が3〜20%であり、該糸の任意の
横断面におけるフィラメントの細部の占める割合が50
〜100%である。好ましくはU%が5〜15%であ
り、前記割合が70〜100%である。さらにアルカリ
減量加工による強度保持率は50%以上であり、好まし
くは60%以上であり、織編物としての強度を満足して
いる。
作成してもよいが、他の繊維とインタ−レ−ス、タスラ
ン加工等の空気絡合を施して混繊糸条とし、織編物を作
成してもよい。他の繊維との混繊により織編物にふくら
み感を付与することができる。
発明はこれら実施例により何等限定されるものではな
い。なお、実施例中の測定値は以下の方法により測定し
た値である。 (1)糸条のU%;糸条のト−タル繊度によって使用す
る測定用スロットを選択し、糸速を100m/分として
仮撚機で約300rpmの回転を与えて仮撚しつつノル
マルテストにて測定する。斑曲線はチャ−ト速度10c
m/分、レンジ±12.5%で描いた。U%は2.5分
間の糸斑として値を読み取る。また該値は2.5分間の
測定を1回として少なくとも2回同じ付近を測定し、さ
らに全く異なる部分を3か所、少なくとも計6回の測定
を行って平均値で示した。 (2)ポリエステルの極限粘度(〔η〕dl/g) フェノ−ル/テトラクロロエタンの等重量の混合溶媒に
て、30℃で測定した。 (3)フィラメントの太細比 試料(織物)からフィラメントを抜き出し、光学顕微鏡
を使用して太部および細部の断面積を求めた。1本のフ
ィラメントの任意の太部および細部を5回測定してそれ
ぞれの平均値より求めた。 (4)斑糸の任意の断面に占めるフィラメントの細部の
割合(%) 斑糸の断面を光学顕微鏡を使用して写真に撮り求めた。
任意の5か所につき求め、その平均値で示す。 (5)延伸糸の強度保持率(%) 水酸化ナトリウム40g/リットル濃度、95℃、減量
率20%の条件下でのアルカリ減量加工前後の強度をJ
IS L 1013に準拠して測定し、強度保持率を算
出した。 (6)風合・斑状態 10人のパネラ−により評価を行った。 ○:10人中8人までが天然繊維からなる布帛と酷似し
た風合および無地杢調の斑を有していると判定。 △:10人中5人までが天然繊維からなる布帛と酷似し
た風合および無地杢調の斑を有していると判定。 ×:10人中3人までが天然繊維からなる布帛と酷似し
た風合および無地杢調の斑を有していると判定。
た、極限粘度〔η〕=0.41のポリエチレンテレフタ
レ−ト(A成分)と極限粘度〔η〕=0.68のポリエ
チレンテレフタレ−ト(B成分)を別々の押出機にて溶
融押出しし、A:Bの重量比がA:B=30:70とな
るようにそれぞれギヤポンプで計量した後、紡糸パック
に供給し、ケニックス社製の8エレメントスタチックミ
キサ−でA成分とB成分の層状分割ポリマ−流を形成さ
せ、分割路を12個有する分配板を通過させた後、36
ホ−ルのY孔ノズルより口金温度290℃で吐出し、1
000m/分で巻き取った。得られた紡糸原糸(自然延
伸倍率=2.15)を80℃で予熱し、2.18倍の倍
率、130℃で延伸を行った後、130℃で熱セットを
行い、94デニ−ル/36フィラメントのマルチフィラ
メントを得た。紡糸性、延伸性はいずれも良好であっ
た。このマルチフィラメントを経糸および緯糸として使
い、1/1の平織物を製織した。ついでアルカリ減量処
理を、水酸化ナトリウム濃度40g/リットル、95℃
の条件で行い、約20分で減量率10%とした。該生機
平織物を通常の仕上げ加工工程を通して別浴により、分
散染料およびカチオン染料による染色を行った。染色は
以下の条件にて行った。
な柔らかさとタッチも有し風合的に良好なものであっ
た。斑糸および該斑糸を構成するフィラメントの評価を
行い表2に示す。
0倍にした以外は実施例1と同様にして斑糸を製造し製
織して、仕上げ加工工程を通して別浴で分散染料および
カチオン染料による染色を施した。斑糸および斑糸を構
成するフィラメントの評価を行い結果を表2に示す。
イソフタル酸2.5モル%含有させた、極限粘度〔η〕
=0.53のポリエチレンテレフタレ−トを用いた以外
は実施例1と同様にして複合繊維を得た。ついで延伸倍
率を2.5倍にした以外は同様の条件で延伸、熱セット
を施し斑糸を作製した。この斑糸より平織物を製織し、
実施例1と同様にして染色を施した。斑糸および斑糸を
構成するフィラメントの評価を行い結果を表2に示す。
すようにした以外は実施例1と同様にして紡糸し、表1
に示す条件で延伸・熱セットを施して斑糸を作製した。
この斑糸より平織物を製織し、実施例1と同様にして染
色を施した。斑糸および斑糸を構成するフィラメントの
評価を行い結果を表2に示す。
イソフタル酸2.5モル%、分子量2000のポリエチ
レングリコ−ル4重量%含有させた、極限粘度〔η〕=
0.55のポリエチレンテレフタレ−トを用いた以外は
実施例1と同様にして紡糸し、延伸・熱セットを施して
斑糸を作製した。この斑糸より平織物を製織し、実施例
1と同様にして染色を施した。斑糸および斑糸を構成す
るフィラメントの評価を行い結果を表2に示す。A成分
とB成分とのアルカリ減量速度差が大きいために、斑糸
はほとんどA成分のみからなり、きしみ感のある織物と
なった。
エチレングリコ−ル4重量%含有させた、極限粘度
〔η〕=0.68のポリエチレンテレフタレ−トを用い
た以外は実施例1と同様にして複合繊維を得た。ついで
延伸倍率を2.25倍にした以外は同様の条件で延伸、
熱セットを施し斑糸を作製した。この斑糸より平織物を
製織し、実施例1と同様にして染色を施した。斑糸およ
び斑糸を構成するフィラメントの評価を行い結果を表2
に示す。
33倍にした以外は同様にして紡糸し、延伸・熱セット
を施して斑糸を作製した。この斑糸を用いて平織物を製
織し、実施例1と同様にして染色を施した。予熱温度が
低すぎるので強度が出ず、織物の強度保持率が低く、実
用的ではなかった。
2.27倍にした以外は同様にして紡糸し、延伸・熱セ
ットを施して斑糸を作製した。この斑糸を用いて平織物
を製織し、実施例1と同様にして染色を施した。予熱温
度が高すぎるので斑糸のU%が小さく、自然な杢調の織
物風合は得られなかった。
イソフタル酸1.7モル%含有させた、極限粘度〔η〕
=0.62のポリエチレンテレフタレ−トを用いた以外
は実施例1と同様にして紡糸し、表1に示す延伸条件で
延伸・熱セットを施して斑糸を作製した。この斑糸より
平織物を製織し、実施例1と同様にして染色を施した。
A成分とB成分とのアルカリ減量速度差が小さすぎたた
め、アルカリ減量処理によりA成分が溶解除去されず、
斑の度合いが小さく、また斑糸条としてのU%も小さ
く、自然な杢調の織物風合は得られなかった。
外は同様にして紡糸し、延伸・熱セットを施して斑糸を
作製した。この斑糸より平織物を製織し、実施例1と同
様にして染色を施した。延伸倍率が低い場合(比較例
4)、フィラメントの強度保持率が低く、また延伸倍率
が高い場合(比較例5)、斑の発現度合いが悪く、自然
な杢調の織物風合は得られなかった。
観、触感、色調、無地杢調の風合を有する織物を得るこ
とのできる斑糸が提供される。
の一例である。
Claims (3)
- 【請求項1】ポリエステル系マルチフィラメント斑糸で
あって、下記の特性(a)〜(d); (a)糸を構成するフィラメントは断面形状および断面
積が異なり、かつ繊維の長手方向に太部および細部をラ
ンダムに有し、該太部と細部の断面積比は2〜6であ
る、(b)糸は少なくとも1種類のポリエステルフィラ
メントから構成される、(c)糸のU%が3〜20%で
あり、糸の任意の横断面における前記細部の占める割合
が50〜100%である、(d)水酸化ナトリウム40
g/リットル濃度、95℃、減量率20%の条件下での
アルカリ減量加工前後の強度保持率が50%以上であ
る、を備えていることを特徴とするポリエステル系マル
チフィラメント斑糸。 - 【請求項2】請求項1記載の斑糸を含む繊維製品。
- 【請求項3】アルカリ減量速度の異なる2種類以上のポ
リエステルからなり、その複合形状が繊維の長手方向に
は実質的に同一形状でありながら単繊維間では異なる複
合繊維からなる未延伸ポリエステル系マルチフィラメン
ト糸条を加熱連続延伸する際、下記の条件で予熱し、
ついで下記の条件で延伸した後アルカリ減量処理を施
すことを特徴とするポリエステル系マルチフィラメント
斑糸の製造方法。 (Tg)0 −20〈 予熱温度(℃) 〈(Tg)0 +15 ・・・・ NDR×0.9〈 延伸倍率(倍) 〈 NDR×1.2 ・・・・ 〔ただし、(Tg)0 はガラス転移温度の高いポリエス
テルのガラス転移温度を示し、NDRは未延伸糸条の自
然延伸倍率を示す。〕
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JP7437796A JP3638707B2 (ja) | 1996-03-28 | 1996-03-28 | ポリエステル系マルチフィラメント斑糸およびその製造方法 |
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JPH09268468A true JPH09268468A (ja) | 1997-10-14 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004002261A1 (ja) * | 2002-06-27 | 2004-01-08 | Toyo Boseki Kabushiki Kaisha | 高機能性ブラシ |
JP2007107160A (ja) * | 2005-10-17 | 2007-04-26 | Teijin Fibers Ltd | 短カットナノファイバーの製造方法および湿式不織布 |
-
1996
- 1996-03-28 JP JP7437796A patent/JP3638707B2/ja not_active Expired - Fee Related
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WO2004002261A1 (ja) * | 2002-06-27 | 2004-01-08 | Toyo Boseki Kabushiki Kaisha | 高機能性ブラシ |
JP2007107160A (ja) * | 2005-10-17 | 2007-04-26 | Teijin Fibers Ltd | 短カットナノファイバーの製造方法および湿式不織布 |
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JP3638707B2 (ja) | 2005-04-13 |
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