JPH09268129A - うがい薬 - Google Patents

うがい薬

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JPH09268129A
JPH09268129A JP7866296A JP7866296A JPH09268129A JP H09268129 A JPH09268129 A JP H09268129A JP 7866296 A JP7866296 A JP 7866296A JP 7866296 A JP7866296 A JP 7866296A JP H09268129 A JPH09268129 A JP H09268129A
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JP
Japan
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sialic acid
gargle
mouthwash
derivative
acid
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Pending
Application number
JP7866296A
Other languages
English (en)
Inventor
Mitsuo Kawase
三雄 川瀬
Yuji Kawase
優治 川瀬
Kazunari Yamada
和成 山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NGK Insulators Ltd
Original Assignee
NGK Insulators Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】頻繁にうがいを実施しても咽頭の粘膜等を荒ら
すことがなく、しかもインフルエンザ等の多くのウイル
スの粘膜細胞への付着を確実に防止することができるう
がい薬を提供する。 【解決手段】シアル酸を有効成分とするうがい薬。シア
ル酸および/またはシアル酸誘導体、すなわちシアル酸
塩、シアル酸を含む糖、糖蛋白質、糖脂質のいずれかを
水に溶かしてうがい薬とする。インフルエンザ等のウイ
ルスはうがい薬中のシアル酸/シアル酸誘導体と結合
し、咽頭の粘膜細胞への侵入機能を喪失する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、うがい薬に関する
ものである。より詳しくは、シアル酸および/またはシ
アル酸誘導体を有効成分とする新規なうがい薬に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】感冒の予防のためには、うがいによって
上気道粘膜を清潔に維持することが有効であることは従
来から報告されており、このためのうがい薬として、ポ
ビドンヨードを有効成分とする製品等が知られている。
【0003】ところがこのような従来のうがい薬には刺
激性があるため、頻繁にうがいを実施すると咽頭の粘膜
が荒れることとなる。そのため1日のうがい回数は5回
程度が限度とされていた。また、従来のうがい薬には上
記の有効成分以外にも種々の化学品が含まれているた
め、薬品に敏感な人は一過性の悪心、嘔吐、灼熱感や刺
激感を感じる等の問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記した従来
の問題点を解決し、頻繁にうがいを実施しても咽頭の粘
膜等を荒らすことがなく、しかもインフルエンザ等の多
くのウイルスの粘膜細胞への付着を確実に防止すること
ができるうがい薬を提供することを目的とするものであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めになされた本発明のうがい薬は、シアル酸および/ま
たはシアル酸誘導体を有効成分とすることを特徴とする
ものである。
【0006】一般に、インフルエンザ等の多くのウイル
スは、粘膜細胞の有するシアル酸含有糖鎖をレセプター
として粘膜細胞へ付着する。そこで、この性質を利用
し、シアル酸やシアル酸誘導体すなわちシアル酸を含む
糖、糖蛋白質、糖脂質等のいずれかを含む液を用いてう
がいを行えば、咽頭に侵入してきたインフルエンザ等の
ウイルスはうがい薬中のシアル酸と結合してしまい、咽
頭の粘膜細胞への侵入機能を喪失する。このように本発
明のうがい薬は、咽頭の粘膜をウイルスのレセプターと
して作用するうがい薬中のシアル酸および/またはシア
ル酸誘導体により保護し、それによってウイルスの粘膜
細胞との付着を阻害するという従来にない薬理作用を有
する。しかも、シアル酸及びシアル酸誘導体は動物の細
胞中に広く分布している無害な物質であるから、頻繁に
うがいを繰り返しても粘膜細胞を荒らすおそれは皆無で
ある。
【0007】
【発明の実施の形態】〔製 法〕 シアル酸(N−アセチルノイラミン酸)の製法について
は既に多くの方法が知られており、例えば特開昭64−
40491号公報には牛乳、脱脂乳、バターミルク、ホ
エー等のシアル酸含有天然物を加水分解してシアル酸を
遊離させ、得られたシアル酸含有加水分解液を電気透析
により脱塩することによりシアル酸を製造する方法が示
されている。また特開平2−69492号公報には、鶏
卵を加水分解したシアル酸含有天然物を陽イオン交換樹
脂及び陰イオン交換樹脂と接触させ、遊離シアル酸を分
離生成する方法が示されている。
【0008】更に本出願人の特開平6−263801号
公報に示されるように、大腸菌により生産されたコロミ
ン酸含有液を酸により加水分解し、シアル酸を製造する
方法も知られている。この方法によれば高価な天然原料
を使用する必要がなく、しかも純度の高いシアル酸を得
ることができる。本発明のうがい薬に使用されるシアル
酸は、上記したような公知の方法により製造することが
できる。シアル酸誘導体の製造については、例えば、特
開平6−245784号公報に脱脂卵黄を酵素処理し、
限外濾過および脱塩処理によりシアル酸誘導体を得る製
造方法が例示されている。
【0009】本発明のうがい薬はシアル酸および/また
はシアル酸誘導体を有効成分とするものであり、シアル
酸(シアル酸塩、デオキシ体、デヒドロ体等の類縁体を
含む)のみならず、シアル酸誘導体すなわちシアル酸
塩、シアル酸を含む糖、糖蛋白質、糖脂質等を用いるこ
とができる。シアル酸誘導体としては、例えばシアリル
ラクトース、ムチン、ガングリオシド等がある。これら
を純水により水溶液とすることにより、本発明のうがい
薬を製造することができる。うがい薬中のシアル酸およ
び/またはシアル酸誘導の有効濃度は0.00001〜
0.1wt%好ましくは0.0001〜0.01wt%であ
り、うがい回数は症状に応じて増減し、適宜間隔をあけ
てうがいを行う。本発明のうがい薬には通常用いられる
うがい薬添加物、例えば界面活性剤,香料,甘味料,防
腐剤,色素等を添加することができ、これらのものを必
要に応じ適量添加する。
【0010】〔急性毒性試験(1)〕シアル酸のナトリ
ウム塩をマウスおよびラットに経口投与、皮下投与、腹
腔内投与の各方法で投与したが、雄、雌ともにLD60
5000mg/kgであった。上記シアル酸のナトリウ
ム塩を使用時に20wt%濃度に注射用蒸留水で溶解し、
メンブランフィルター(0.45μm)で濾過したもの
を被験液とした。投与容量はマウスでは体重20g当り
0.5ml、ラットでは体重100g当り2.5ml用
いた。またラットをシアル酸ナトリウム塩1000mg
/m2 に1時間暴露する急性粉体吸入毒性試験を行った
が、14日後の死亡はゼロであった。さらに変異原性試
験にも異常は認められず、ウサギを用いた眼粘膜及び皮
膚一次刺激性試験でも異常は認められなかった。
【0011】〔急性毒性試験(2)〕次に、シアル酸の
ナトリウム塩を用い、健常成人男性18名を対象とした
phase1を実施した。単回投与は、1,2,4mgを、
連投では1回4mg1日3回を3日間吸入した。単回、
連投とも自・他所見、臨床検査に異常はなかった。薬物
動態については同様の吸入を行ない、血中、尿中の遊離
シアル酸の測定したが、蓄積性の少ないことが確認され
た。
【0012】〔インフルエンザウイルス捕捉能力試験〕
インフルエンザ様疾患患者(1〜5病日)100名をラ
ンダムに50人ずつの2グループに分け、一方のグルー
プには0.9%生理食塩水100mLでうがいをさせて
うがい液を回収した。また他方のグループには0.00
01%シアル酸水100mLでうがいをさせてうがい液
を回収した。各グループのうがい液をそれぞれ孵化鶏卵
羊膜腔内に接種後、34℃で3日間培養し、ウイルス分
離を試みた。各グループの孵化鶏卵感染羊水の活性を赤
血球凝集(HA)活性法で調べた。赤血球にはニワトリ
(血球濃度0.5%)を用いた。その結果、生理食塩水
でうがいをさせたグループのHA価が22 であったのに
対してシアル酸水でうがいをさせたグループのHA価は
5 であり、本発明のシアル酸水には優れたインフルエ
ンザウイルス捕捉能力があることが確認された。
【0013】〔うがい時の刺激性試験〕前記した特開平
6−263801号公報に示された大腸菌により生産さ
れたコロミン酸含有液を酸により加水分解する方法で製
造されたシアル酸1mgを、水1000mLに溶かした
本発明のうがい薬と、ポビドンヨードを有効成分とする
市販のうがい薬1000mLとを準備した。健常成人の
被検者100人を50人ずつ2グループに分け、第1の
グループは本発明のうがい薬を10mLずつ用い、口と
咽頭の範囲にわたるように1度につき20秒間のうがい
を10度行い、この10度のうがいを1回として1時間
間隔で1日に10回繰り返した。また第2のグループは
ポビドンヨードを有効成分とするうがい薬を同量用い
て、上記と同様の条件でうがいを繰り返した。
【0014】その結果、ポビドンヨードを有効成分とす
るうがい薬を用いた場合には、6回目位から被検者が違
和感と不快感を感じ始め、若干の刺激を感じる者もあ
り、悪心、嘔吐感を訴える者も出始めた。これに対して
本発明のうがい薬を用いた場合には爽快感があり、10
回の試験終了後にも違和感を訴える者は皆無であった。
このようにしてポビドンヨードを有効成分とするうがい
薬は頻繁に使用すると強い刺激のために喉を保護してい
る粘液や唾液が除去され、粘膜が荒らされるおそれがあ
るが、本発明のうがい薬は刺激がなく頻繁に使用しても
支障のないことが確認された。
【0015】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明のうがい
薬はインフルエンザウイルス捕捉能力を有し、しかも頻
繁に使用しても咽頭の粘膜等を荒らすことがない利点が
ある。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シアル酸および/またはシアル酸誘導体を
    有効成分とするうがい薬。
JP7866296A 1996-04-01 1996-04-01 うがい薬 Pending JPH09268129A (ja)

Priority Applications (1)

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JP7866296A JPH09268129A (ja) 1996-04-01 1996-04-01 うがい薬

Applications Claiming Priority (1)

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JP7866296A JPH09268129A (ja) 1996-04-01 1996-04-01 うがい薬

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JPH09268129A true JPH09268129A (ja) 1997-10-14

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ID=13668082

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JP7866296A Pending JPH09268129A (ja) 1996-04-01 1996-04-01 うがい薬

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002068988A (ja) * 2000-08-23 2002-03-08 Combi Corp ウイルス感染抑制剤及びそれを含有する飲食品
JP2008161188A (ja) * 2006-12-07 2008-07-17 Getto Chaya:Kk 機能性飲料

Cited By (3)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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JP4666733B2 (ja) * 2000-08-23 2011-04-06 コンビ株式会社 ウイルス感染抑制剤
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Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040525