JPH09268018A - 光学素子のプレス成形方法および装置 - Google Patents

光学素子のプレス成形方法および装置

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JPH09268018A
JPH09268018A JP7978196A JP7978196A JPH09268018A JP H09268018 A JPH09268018 A JP H09268018A JP 7978196 A JP7978196 A JP 7978196A JP 7978196 A JP7978196 A JP 7978196A JP H09268018 A JPH09268018 A JP H09268018A
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molding
optical element
mold
cooling
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Masashi Mashige
雅志 真重
Kiyoshi Yamamoto
潔 山本
Sunao Miyazaki
直 宮崎
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    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B11/00Pressing molten glass or performed glass reheated to equivalent low viscosity without blowing
    • C03B11/06Construction of plunger or mould
    • C03B11/08Construction of plunger or mould for making solid articles, e.g. lenses
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B11/00Pressing molten glass or performed glass reheated to equivalent low viscosity without blowing
    • C03B11/12Cooling, heating, or insulating the plunger, the mould, or the glass-pressing machine; cooling or heating of the glass in the mould
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
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    • C03B2215/47Bi-concave
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
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    • C03B2215/50Structural details of the press-mould assembly
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    • C03B2215/76Pressing whereby some glass overflows unrestrained beyond the press mould in a direction perpendicular to the press axis

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 プレス終了後に、光学素子の光学機能面(光
線有効径内)の外側領域のみに荷重を負荷しつつ、冷却
を行うことによって、ガラス素材の外周部全体に荷重を
負荷することで、上述の離型不良を防止しつつ、しか
も、光学素子の光学機能面には、荷重を負荷しない状態
での冷却を可能とし、従来までは成形が困難であった形
状の光学素子についても、高精度な成形を実現した光学
素子のプレス成形方法および装置を提供する。 【解決手段】 軟化状態にあるガラス素材を成形用型部
材を用いてプレスすることによって、光学素子を得るプ
レス成形法において、プレス動作終了後に成形用型部材
を閉じたまま冷却する過程で、光学素子の光学機能面
(光線有効径内)の外側領域のみに、荷重を負荷するこ
とを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、非球面レ
ンズなどの、複雑な形状を有する光学素子を高精度にプ
レス成形するための、光学素子のプレス成形方法および
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、光学機器の小型化、軽量化にとも
ない、光学系に使用されるガラスレンズとして、非球面
形状のレンズが低コストで提供されることが望まれてい
る。上記非球面形状を有するガラスレンズの製造方法と
して、所定の表面精度を有する成形用型内に光学素子材
料を挟み込み、プレス成形することで、光学素子を製造
する方法が提唱された。
【0003】この方法では、例えば、特公昭61−32
263号公報に開示してあるように、所望の光学素子の
最終形状に正確に対応する内部形状を有する鋳型の中
に、ガラス素材を挟み込み、上記ガラス素材を、その粘
度が108 〜5×1010ポアズに相当する温度範囲でプ
レス成形を行い、その後、ガラス素材と鋳型の温度差が
少なくとも20℃以上にならないように配慮した冷却を
行い、ガラス素材を、その粘度が1012ポアズに相当す
る温度よりも小さくなる温度域で、鋳型間から取り出す
ことで、高精度な光学素子を得る。
【0004】また、特公平3−69519号公報には、
ガラス素材を加熱、加圧した後、冷却、加圧する工程中
に、成形圧力を少なくとも1回以上減圧するか、もしく
は、0にすることを特徴とした成形方法が提唱されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、光学素
子の成形プロセスにおいては、冷却工程中に温度が下が
るに連れ、ガラス素材の粘度が高くなり、型部材とガラ
ス素材の密着力が低下してくる。その際に、ガラス素材
の全面が型部材から同時に剥離した場合には、なにも問
題とはならないが、特に、光学素子の径が大きくなる
と、ガラス素材の或る部分は剥離し、他の部分は密着状
態を保つような傾向が現れてくる。この場合には、光学
素子として、光学機能面に段差を生じてしまい、所謂、
離型不良品となる。
【0006】そこで、上記の離型不良を防止するため
に、冷却工程中にガラス素材に荷重を負荷し続け、この
状態で冷却を行うことによって、強制的にガラス素材を
型部材に密着させ、上記の荷重を解除する際に、光学素
子の全面が、同時に型部材から剥離するように、コント
ロールする必要が生じるのである。
【0007】しかし、上記の冷却中のガラス素材に対す
る荷重の負荷は、少なからずガラス素材内に応力を生じ
させる結果となる。上記の負荷荷重が大きいほど、ガラ
ス素材内に生じた残留応力が大きく、そのため、型部材
からガラス素材を離型させた際に、残留応力による大き
な変形をガラス素材にもたらす。結果的には、光学素子
のヒケやクセといった精度不良の原因となる。
【0008】従って、上述のように、離型不良の発生傾
向の強い大口径の光学素子ほど、上記冷却加圧に必要な
荷重も大きくなるため、そのプレス成形による光学機能
面の高精度が得られにくい傾向となる。すなわち、冷却
工程中にガラス素材に負荷する荷重は、離型不良が発生
しないギリギリの低荷重に制御する必要がある。また、
光学素子の径が大きくなるほど、その制御は困難にな
り、高精度な光学素子を得ることが難しくなる。
【0009】そのため、前者の従来例(特公昭61−3
2263号公報)の方法では、例えば、光学素子の径が
大きい、凹メニスカスレンズのように、冷却中にガラス
素材に負荷するプレス圧力を最適なものに設定したとし
ても、その形状によっては、光学素子の形状精度が、例
えば、クセ、ニュートンリング1本以下といった、必要
とする精度まで、向上できないことになる。
【0010】また、特公平3−69519号公報に開示
してあるように、ガラス素材を加熱、加圧した後、冷
却、加圧する工程中に、成形圧力を少なくとも1回以上
減圧するか、もしくは、0にしたとしても、ガラス素材
に荷重が負荷された状態で、冷却することに変わりな
く、ガラス素材の光学機能面への影響を、完全に防止で
きる訳ではない。
【0011】そこで、本発明は、プレス終了後に、光学
素子の光学機能面(光線有効径内)の外側領域のみに荷
重を負荷しつつ、冷却を行うことによって、ガラス素材
の外周部全体に荷重を負荷することで、上述の離型不良
を防止しつつ、しかも、光学素子の光学機能面には、荷
重を負荷しない状態での冷却を可能とし、従来までは成
形が困難であった形状の光学素子についても、高精度な
成形を実現した光学素子のプレス成形方法および装置を
提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明では、軟化状態にあるガラス素材を成形用型
部材を用いてプレスすることによって、光学素子を得る
プレス成形法において、プレス動作終了後に成形用型部
材を閉じたまま冷却する過程で、光学素子の光学機能面
(光線有効径内)の外側領域のみに、荷重を負荷するの
である。
【0013】また、本発明では、上下型部材によって構
成された成形用型を有する光学素子のプレス成形装置に
おいて、上下型部材の内、少なくとも片方の型部材は、
成形される光学素子の光学機能面(光線有効径内)の領
域およびその外側領域に対応する2つの型部分に分割さ
れており、後者の分割領域の型部分は、プレス動作終了
後に成形用型部材を閉じたまま冷却する過程で、これを
ガラス素材側に加圧する加圧手段に連結してある。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、添付図面を参照にして詳細に説明する。ここでは、
ガラス素材に重クラウンガラス(SK12)を使用し、
凹形状の光学素子を成形する事例について示す。図1
は、凹レンズを成形加工するための成形用型の構成を示
しており、ここでは、胴型1に摺動可能に嵌合した上型
部材2と下型部材31、32とによる、ガラス素材4の
プレス動作が終了し、ガラスレンズの成形が略完了した
状態を示している。
【0015】図1において、成形用胴型1の外殻部は、
支持基板5を介して、光学素子の成形装置本体上に載置
されている。成形用胴型1は、上面視で略正方形の角柱
状に形成されており、その中心軸を通るように、この成
形用胴型1を上下に貫通した状態で、貫通穴1a、1b
が形成されている。これらの貫通穴のうち、上側の貫通
穴1aには、円柱状に形成された上型部材2が、嵌合し
た状態で、上下方向に摺動可能に挿入されている。
【0016】この上型部材2の上端部には、円盤状のフ
ランジ部2aが形成されており、このフランジ部2aの
下面が成形用胴型1の上面1cに上方から当接すること
によって、上型部材2が、それ以上、下方に移動するこ
とのを阻止しており、これによって、上型部材2の下方
へのプレスストロークが規定されている。また上型部材
2の下面には、ガラス素材4を押圧して、その表面に所
望の形状を転写して、光学機能面を形成するための、成
形面2bが形成されている。
【0017】なお、上型部材2の上方には、ガラス素材
4に印加するプレス圧を発生させるためのエアシリンダ
6が、支持部材(図示せず)による支持された状態で、
配置されている。エアシリンダ6の下方には、上下の方
向にピストンロッド6aが配置されており、このピスト
ンロッド6aの下端部は、上型2の上端面に接続されて
いる。したがって、エアシリンダ6が動作されて、ピス
トンロッド6aが下方に向けて押し出し動作されること
で、ガラス素材4にプレス圧p1が印加されることにな
る。
【0018】一方、下側の貫通穴1bには、上型部材2
と同様に、円柱状に形成された下型部材31、32が、
嵌合した状態で、上下方向に摺動可能に挿入されてい
る。図2には、この下型部材の詳細が示されている。図
のように、下型部材は、ガラス素材4に対して、その光
学機能面(光線有効径内)の外側領域において、冷却工
程中に、プレス圧p2を負荷し、逆に、光学機能面内に
は、プレス圧p2を負荷しないようにするために、外側
領域と接触する型部分31と、光学機能面内と接触する
型部分32の、2体に分割された状態になっている。
【0019】さらに、型部分31、32の間に、隙間が
存在すると、ガラス素材4をプレス成形する過程で、上
記隙間に軟化したガラス素材が入ってしまい、この侵入
ガラス素材と型部分31、32とが融着状態になる虞が
ある。そのため、型部分31と型部分32との間は、そ
の隙間が8μm±3μm程度の大きさに制限されるよう
に、その製作に際して、高精度に仕上げてある。また、
下型部材の各型部分の接触面は、ラップ加工により、鏡
面に仕上げられている。
【0020】また、下型部材の各型部分31、32の下
部は、それぞれに対応して同心円状に分割・配置した下
型用スペーサ9(図3を参照)を介して、成形用胴型1
が載置されている支持基板5の上面に当接している。そ
して、冷却工程中、外周側スペーサのみにプレス圧p2
を与えて、下型部材の型部分31のみにプレス圧p2を
伝達するのである。
【0021】下型部材の各型部分31、32の上端面に
は、ガラス素材4の下面に所望の形状を転写して、光学
機能面を形成するための成形面が形成されている。した
がって、ガラス素材4には、その上面に、上型部材2の
成形面2bの表面形状が転写された光学機能面4aが、
また、その下面に、下型部材の各型部分31、32の成
形面の表面形状が転写された光学機能面4bが、それぞ
れ、形成されることになる。
【0022】また、成形された凹レンズ(ガラス素材
4)の厚みは、上述したように、上型部材2のフランジ
部2aの下面が、成形用胴型1の上面1cに当接するこ
とにより、規定され、従って、加工する毎に、凹レンズ
(4)の厚みが変化することがない。
【0023】なお、成形装置本体の下面には、エアシリ
ンダ7が固定されており、このエアシリンダ7のピスト
ンロッド7aは、図4に示すように、加圧部材10に接
続されている。また、加圧部材10は、図のような構造
をしており、さらに、図5に示すように、支持基板5に
は貫通穴5aがある。この貫通穴5aを介して、加圧部
材10が下型用スペーサ9の外周部にのみ接続されてい
る。
【0024】このエアシリンダ7は、凹レンズ(ガラス
素材4)の成形動作が終了した後の冷却過程において、
凹レンズ(4)の形が崩れることを防止するために、下
型部材の型部分31のみを上下に押し上げて、凹レンズ
(4)に、圧力p2を作用させるのに機能している。
【0025】一方、成形用胴型1の側面には、開口穴1
dが形成されており、この開口穴を介して、成形用胴型
1の内部に、ガラス素材4が供給されると共に、成形の
完了した凹レンズ(4)が、成形用胴型1の内部から取
り出される。なお、成形用胴型1内には、その四隅に位
置して、この成形用胴型1、上型部材2、下型部材の各
型部材31、32を加熱すると共に、これらを介して、
ガラス素材4を加熱するためのヒータ8が配置されてい
る。
【0026】
【実施例】次に、上記のように構成された成形用胴型1
により凹レンズを成形する手順について、以下に述べる
実施例で具体的に説明する。図6には、光学素子が成形
されるまでの、温度プロセス、及び、ガラス素材4に負
荷される荷重プロセスが経時的に示されている。なお、
荷重プロセス図では、図1中のプレス圧p1の方向が
“+”、p2の方向が“−”で示してある。 (第1の実施例)まず、エアシリンダ6のピストンロッ
ド6aを引き込み動作させて、上型部材2を、成形用胴
型1に対して、上方にスライドさせ、下型部材の各型部
分31、32から逃がしておく。この状態において、成
形用胴型1の開口穴1dを介して、オートハンドなどに
より、所定の高温に加熱されたガラス素材4を、下型部
材の成形面上に供給する。また、この時点では、成形用
胴型1及び上型部材2、下型部材の各型部分31、32
は、それぞれ、所定の成形条件に対応した温度に加熱さ
れている。本実施例では、ガラス素材4の粘度で10
9.5 ポアズに相当する温度(620℃)に加熱されてい
る。
【0027】ガラス素材4が、下型部材の成形面上に供
給された後、エアシリンダ6のピストンロッド6aを押
し出し動作させて、ガラス素材4の上面に上型部材2の
成形面2bを当接させ、ガラス素材4にプレス圧p1を
印加させる。なお、本実施例では、プレス圧は4000
Nであった。このプレス圧p1を印加して、上型部材2
を徐々に下方に移動すると、ガラス素材4は、次第に、
水平方向に押しつぶされて、最終的には、図1に示した
ような状態となる。この状態においては、ガラス素材4
の上下には、上型部材2の成形面2bと下型部材の各型
部分31、32の成形面との形状が転写され、そこに光
学機能面4a、4bが形成されている。
【0028】この後、成形された凹レンズ(ガラス素材
4)は冷却される。この冷却過程において、上述したよ
うに、成形された凹レンズ(4)の離型不良を起こさな
いように、荷重を負荷した状態で、冷却しなければなら
ない。本実施例では、エアシリンダ7を駆動することに
よって、ピストンロッド7aを介して、加圧部材10を
押し上げ、冷却中にガラス素材4の光学機能面の外側領
域に荷重を負荷する。
【0029】加圧部材10は、図4に示すように、円盤
の上に4本のピン10aが立っている構造であって、そ
のピン10aが、丁度、図5に示すように、支持基盤5
に明けられた4つの貫通穴5aに入るように、セッティ
ングされている。しかして、上記貫通穴5aを介して上
方に延びたピン10aは、エアシリンダ7によって、押
し上げられ、図3に示すように、下型用スペーサ9の外
周側のもののみを突き上げる。当然、下型スペーサ9の
中心側部分は、外周側部分とは別の2体構造であるた
め、荷重を負荷されることはない。
【0030】下型用スペーサ9の外周側部分は、さら
に、図2に示すように、下型部材の外周部である、型部
分31のみを突き上げる。このようにして、上述と同様
に、下型部材の型部分31のみ荷重が負荷され、下型部
材の中心部である、型部分32には、荷重が負荷されな
い。その結果、型部分31がガラス素材4の光線有効径
の外側としか接触していないため、自動的にピストンロ
ッド7による荷重p2は、すべて、ガラス素材4の光学
機能面の外側領域にのみ負荷される。
【0031】なお、本実施例では、ガラス素材4の温度
が、ガラス素材4の粘度で1010.5ポアズに相当する温
度(600℃)になった時点から、上記の冷却中の負荷
荷重、例えば、3200Nを、ガラス素材4の光線有効
径外にのみ負荷した。上記の圧力p2を負荷した状態
で、ガラス素材4の粘度で1013.5ポアズに相当する温
度(530℃)まで冷却し、そこで、エアシリンダ7を
作動して、下型部材の型部分31を押し下げ、プレス圧
(荷重)p2を解除した。
【0032】以上の工程の後、所定の温度まで温度が低
下したときに、再び、エアシリンダ6を引き込み動作
し、上型部材2を上方に移動することで、成形型を開放
する。なお、冷却速度は約80℃/minで行った。そ
して、成形された凹レンズは、オートハンドなどの手段
により、成形用胴型1の開口穴1dを介して、外部に取
り出される。本実施例では、ガラス素材4の粘度が10
14ポアズに相当する温度(500℃)で、凹レンズを取
り出した。
【0033】以上、本実施例のプロセスによって成形し
たレンズの形状を図7に示す。また、本発明との比較の
ため、本発明の方法と違い、ガラス素材の全面に、上記
荷重p2を負荷した状態で、冷却を行った。そして、こ
の際の同一形状の凹レンズについて、その光学機能面を
フィゾー干渉計によって調べた結果を図8に示す。ま
た、本発明の方法で、光線有効径外にのみ、上記荷重p
2を負荷した状態で、冷却を行った結果の光学素子のそ
れを図9に示す。
【0034】図8及び図9の結果から明らかなように、
従来までの成形方法では、例えば、クセがニュートンリ
ング1本以下といった、所望の面精度を確保できない形
状のレンズが成形される成形用型でも、これを僅かに改
良した、本発明の方法、装置によって、成形したレンズ
では、良好な面精度が確保できていることがわかる。ま
た、本発明の方法によって、連続的に凹レンズを成形し
た結果、全てのレンズがアス(光軸を中心とする軸対称
でない形状誤差)、クセ共に、ニュートンリング1本以
下に納まっていた。 (他の実施例)他の実施例として、ガラス素材をフリン
トガラス(F8)にし、成形する光学素子形状を、図1
0に示すような凹レンズ形状として成形を行った場合に
ついて説明する。ここで使用した成形装置は、図11に
示すように、本発明の実施の形態で示すものと同一のも
のであるが、成形する光学素子形状が異なるため、上型
部材2、及び、下型部材の型部分31、32が、それぞ
れ、符号2′、31′、32′で示すように、異なった
形状になっている。
【0035】また、図12には、本実施例での光学素子
が成形されるまでの、温度プロセス、及び、ガラス素材
4′に負荷される荷重プロセスがそれぞれ示されてい
る。なお、荷重プロセス図では、図11中のプレス圧p
1の方向が“+”、また、p2の方向が“−”で示して
ある。図に示すように、ガラスの硝種の違い、光学素子
の形状の違いによって、再昇温する温度が500℃、負
荷する荷重が4500Nと、それぞれ、第1の実施例と
は異なっている。
【0036】次に、本発明との比較のため、図11の装
置を使用し、第1実施例の手順によって、本発明の方法
と違い、ガラス素材の全面に上記荷重p2を負荷した状
態で冷却を行った。この際の同一形状の凹メニスカスレ
ンズについて、その光学機能面をフィゾー干渉計によっ
て調べた結果を図13に、また、本発明の方法で、光線
有効径外にのみ、上記荷重p2を負荷した状態で、冷却
を行った結果の、光学素子のそれを図14に示す。
【0037】図13及び図14の結果から明らかなよう
に、従来までの成形方法では、クセがニュートンリング
1本以下の面精度を確保できていないが、本発明の方法
では良好な面精度が確保できていることがわかる。以上
説明したように、上記実施例に示した光学素子の成形方
法によれば、従来とほぼ同様の、基本的構成の装置によ
って、従来、成形が困難であった形状の光学素子につい
て、これを高精度に成形することが可能となる。
【0038】なお、本発明は、その主旨を逸脱しない範
囲で、その実施の形態を、種々、修正または変形したも
のに、適用可能である。例えば、上記実施例では、凹レ
ンズとメニスカスレンズを成形する場合について説明し
たが、本発明は、その他の形状の光学素子、例えば、凸
レンズや、平板状の光学素子の成形にも、適用可能であ
る。
【0039】
【発明の効果】本発明は、以上説明したようになり、プ
レス終了後に、光学素子の光線有効径外のみに荷重を負
荷しつつ、冷却を行うことによって、ガラス素材の光学
機能面の外周部全体に荷重を負荷することで、離型不良
を防止しつつ、光学素子の光線有効径内には、荷重を負
荷しない状態で、冷却を実現し、このため、従来までは
成形が困難であった形状の光学素子についても、その高
精度な成形が可能となるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す成形用型の構成図で
ある。
【図2】同じく、下型部材の概略図である。
【図3】同じく、下型用スペーサの概略図である。
【図4】同じく、加圧部材の概略図である。
【図5】同じく、支持基盤の概略図である。
【図6】第1実施例での温度プロセス及び荷重プロセス
を示した図である。
【図7】同じく、ここで成形した光学素子形状の概略図
である。
【図8】第1実施例で、本発明の方法と違い、ガラス素
材の全面に荷重を負荷した状態で冷却を行った際の、レ
ンズの光学機能面をフィゾー干渉計によって調べた結果
を示す図である。
【図9】第1実施例で、本発明の方法で光線有効径外に
のみ荷重を負荷した状態で冷却を行った際の、レンズの
光学機能面をフィゾー干渉計によって調べた結果を示す
図である。
【図10】第2実施例で成形した光学素子形状の概略図
である。
【図11】第2実施例において用いた成形用型の構成を
示した図である。
【図12】第2実施例での温度プロセス及び荷重プロセ
スを示した図である。
【図13】第2実施例で、本発明の方法と違いガラス素
材の全面に荷重を負荷した状態で冷却を行った際の、レ
ンズの光学機能面をフィゾー干渉計によって調べた結果
を示す図である。
【図14】第2実施例で、本発明の方法で光線有効径外
にのみ荷重を負荷した状態で冷却を行った際の、レンズ
の光学機能面をフィゾー干渉計によって調べた結果を示
す図である。
【符号の説明】
1 成形用胴型 2 上型部材 31 下型部材(外周部) 32 下型部材(中心部) 4 ガラス素材 5 支持基板 9 下型用スペーサ 10 加圧部材

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軟化状態にあるガラス素材を成形用型部
    材を用いてプレスすることによって、光学素子を得るプ
    レス成形法において、プレス動作終了後に成形用型部材
    を閉じたまま冷却する過程で、光学素子の光学機能面
    (光線有効径内)の外側領域のみに、荷重を負荷するこ
    とを特徴とする光学素子のプレス成形方法。
  2. 【請求項2】 上下型部材によって構成された成形用型
    を有する光学素子のプレス成形装置において、上下型部
    材の内、少なくとも片方の型部材は、成形される光学素
    子の光学機能面(光線有効径内)の領域およびその外側
    領域に対応する2つの型部分に分割されており、後者の
    分割領域の型部分は、プレス動作終了後に成形用型部材
    を閉じたまま冷却する過程で、これをガラス素材側に加
    圧する加圧手段に連結してあることを特徴とする光学素
    子のプレス成形装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006016275A (ja) * 2004-07-05 2006-01-19 Hoya Corp モールドプレス成形型及び光学素子の製造方法
JP2010195683A (ja) * 2010-05-31 2010-09-09 Hoya Corp 光学素子の製造方法

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