JP2001039722A - 光学素子の製造装置 - Google Patents

光学素子の製造装置

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JP2001039722A
JP2001039722A JP11211693A JP21169399A JP2001039722A JP 2001039722 A JP2001039722 A JP 2001039722A JP 11211693 A JP11211693 A JP 11211693A JP 21169399 A JP21169399 A JP 21169399A JP 2001039722 A JP2001039722 A JP 2001039722A
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Hiroaki Iguchi
裕章 井口
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 比較的大口径の光学素材であっても均熱化が
容易であるとともに、プレス成形中に自重変形して成形
面が崩れたりヒケが発生したりすることがなく、安定し
た形状の光学素子が得られる光学素子の製造装置を提供
する。 【解決手段】 上下に配設された下側保持部材30及び
上側保持部材40のそれぞれの端面部に下側金型10及
び上側金型20を取り付け、型面12,22同士を上下
に対向させる。上側保持部材40は第1プレス軸50に
より下側保持部材30側に移動可能とし、下側金型10
は第2プレス軸60により上側金型20側に移動可能と
する。第1プレス軸50により両保持部材30,40の
端面同士が当接するまで両金型10,20間で光学素材
Moをプレスした後、両胴型33,43が当接した状態
のまま、更に両金型10,20間隔を狭めるように第2
プレス軸60で光学素材Moをプレスして最終的な成形
を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光学素子の製造装置
に関し、更に詳しくは、非球面レンズ等に代表される高
精度光学素子をプレス成形により製造する光学素子の製
造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、高精度非球面レンズや特殊形状光
学素子(プリズムやフライアイレンズ等)をプレス成形
により製造する方法が用いられるようになってきた。こ
のような方法によれば、従来行われてきた複雑な研磨工
程は省かれるので、同形状の光学素子を多量且つ安価に
製造することが可能である。
【0003】このようなプレス成形による光学素子の製
造装置は、一般に、内部雰囲気の温度設定が可能なチャ
ンバ内に対向配設された上下の胴型を有し、これら両胴
型の対向面に上下の金型が取り付けられて構成されてい
る。そして、両金型の間に載置した光学素材を加熱軟化
した状態で上側胴型を下側胴型に押し付けるようにして
上下の金型間で光学素材をプレスし、金型の型面形状を
転写させることにより所望形状の光学素子を製造するこ
とができるようになっている。
【0004】このような光学素子の製造装置としては従
来より種々のものが知られているが、特開平9−188
529号公報には、金型を加熱ランプ等により直接加熱
することで大きな光学素材でも均一に加熱できる装置
が、また特開平5−85749号公報には、両金型を一
つの胴型の上下に設けることで芯合わせを行い、金型に
直接押圧力を加えて光学素材をプレスすることで形状安
定性を向上させるようにした装置がそれぞれ示されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開平9−188529号公報に示された装置において
は、金型や光学素材を均一に加熱できる反面、プレス成
形初期において上下の胴型同士が当接した場合、光学素
材に加わっていた押圧力が全て胴型に付加されるように
なるため、プレス後の冷却中に光学素材が金型の空間中
で自重変形(光学素材自身の重さによる変形)を起こ
し、高精度な面形状を維持することが難しかった。ま
た、上記特開平5−85749号公報に示された装置に
おいては、形状安定性が得られる反面、光学素材は胴型
内に閉じこめられるため、その加熱は胴型から伝わる熱
のみで行われ、このため素材の均熱化が難しく、面形状
を安定成形できるのはφ30mm以下の比較的小さな光
学素子の成形に限定されるなどの制限があった。
【0006】本発明は、このような問題に鑑みてなされ
たものであり、比較的大口径の光学素材であっても均熱
化が容易であるとともに、プレス成形中に自重変形して
成形面が崩れたりヒケが発生したりすることがなく、安
定した形状の光学素子が得られる光学素子の製造装置を
提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るため、本発明に係る光学素子の製造装置は、端面同士
を対向させて上下に配設された第1及び第2保持部材
(例えば、実施形態における下側保持部材30及び上側
保持部材40)と、これら両保持部材のそれぞれの端面
部に保持されて型面同士を上下に対向させた第1及び第
2金型(例えば、実施形態における下側金型10及び上
側金型20)と、両保持部材のうち少なくとも一方を端
面同士が近接する方向に移動させることにより両金型の
間に載置した光学素材をプレスする第1プレス手段(例
えば、実施形態における第1プレス軸50及び第1プレ
ス軸駆動装置51と)と、両保持部材の端面同士が当接
した状態で両金型の少なくとも一方を型面同士が近接す
る方向に移動させることにより光学素材をプレスする第
2プレス手段(例えば、実施形態における第2プレス軸
60及び第2プレス軸駆動装置61)とを有して構成さ
れている。
【0008】このように、本発明に係る光学素子の製造
装置では、第1プレス手段により両保持部材の端面同士
が当接するまで両金型間で光学素材をプレスする1次プ
レスの後、両保持部材の端面同士が当接した状態のま
ま、更に両金型間隔を狭めるように光学素材をプレスし
て最終的な成形を行う2次プレスを行うことができるよ
うに構成されているので、従来のように、両保持部材が
当接して光学素材に押圧力が作用しなくなった後、両金
型の型面間で光学素材が自重変形することにより成形面
が崩れたりヒケが発生したりするような不都合を防止す
ることができる。また、成形温度から離型温度までの
間、充分な力を光学素材に加え続けることができるの
で、両金型の型面形状を光学素材に正確に転写させるこ
とができ、偏心精度、特に対向する機能面同士の傾きを
一致させる精度を向上させて高い形状精度を有する光学
素子を製造することが可能である。
【0009】また、この製造装置においては、両金型間
に載置された光学素材は加熱された周囲の雰囲気に直接
晒されるようになるので、プレス成形前の光学素材の均
熱化を短時間で行うことができ、また比較的大口径の光
学素材をも容易に均熱化することが可能となる。
【0010】ここで、上記光学素子の製造装置におい
て、第1金型は第1保持部材の端面部に形成された窪み
(例えば、実施形態における金型取付孔34)に嵌入し
た状態で上下摺動自在に保持されており、第2プレス手
段は、第1保持部材を上下貫通して延びるとともに端部
が第1金型に結合された軸部材(例えば、実施形態にお
ける第2プレス軸60)を第2保持部材側へ移動させる
ことにより両金型を近づける構成になっていることが好
ましい。
【0011】また、両保持部材の端面同士が当接したこ
とを検出して検出信号を出力する当接検出手段(例え
ば、実施形態における電極101,102及び検出器1
03からなる当接検出装置100)と、検出信号が出力
されたときに第2プレス手段を作動させる制御を行う制
御手段(例えば、実施形態における制御装置90)とを
備えていることが好ましい。このような構成であれば、
第1及び第2プレス手段による一連のプレス作業を自動
で行うことができ、光学素子の製造を正確且つ容易に行
うことが可能である。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の好
ましい実施形態について説明する。図1及び図2は、本
発明に係る光学素子の製造装置1の構成を示したもので
ある。図1に示すように、この製造装置1は、端面同士
を対向させて上下に配設された下側保持部材30及び上
側保持部材40と、これら両保持部材30,40のそれ
ぞれの端面部において型面同士を上下に対向させた下側
金型10及び上側金型20と、上側保持部材40を下側
保持部材30に近接する方向に移動させる第1プレス軸
50及びその駆動装置51と、下側金型10を上側金型
20へ近接する方向へ移動させる第2プレス軸60及び
その駆動装置61とを有して構成されている。また、上
下の保持部材30,40の周りを取り囲むようにチャン
バ70が設けられており、このチャンバ70の外方には
チャンバ70内を加熱する加熱装置80が備えられてい
る。なお、両金型10,20、両保持部材30,40及
び両プレス軸50,60は、この製造装置1における上
下方向の中心軸AXに各々の中心軸を一致させて配設さ
れている。
【0013】下側及び上側金型10,20は光学素材に
型面形状を転写させる部材である。下側金型10の円筒
状の本体11の上面には型面12が形成されており、本
体11の下部には本体11よりも大きな径を有する円形
のつば部13が設けられている。上側金型20の円筒状
の本体21の下面には型面22が形成されており、本体
21の上部には本体21よりも大きな径を有する円形の
つば部23が設けられている。両金型10,20の材料
としては、プレス成形に耐え得るに充分な強度を有し、
型面12,22をRmax =10オングストローム以下に
鏡面加工することが可能な材料、例えば、タングステン
カーバイド(WC)、シリコンカーバイド(SiC)、
チタンナイトライド(TiN)、或いはチタンカーバイ
ド(TiC)を主成分とするサーメット等であることが
好ましい。
【0014】両型面12,22は鏡面加工した上、薄厚
の合金によりコーティングを施しておくことが好まし
い。なお、この実施形態においては、図1に示すように
下側金型10の型面12が凹面形状に、また上側金型2
0の型面22が凸面形状になっているものを例として説
明するが、これは両型面12,22の一例を示したもの
であって、この製造装置1で使用できる金型10,20
の型面12,22の形状がこの形に限定されるものでは
ない。
【0015】下側保持部材30は、基台Bに固定された
継手31と、この継手31の上部に取り付けられる円盤
状のプレート32と、このプレート32の上面側に設け
られる筒状の胴型33とからなっており、これらプレー
ト32及び胴型33は、胴型33の中央に上下貫通して
設けられた円形の金型取付孔34に下側金型10を下方
から挿入取り付けした状態で、図示しないボルトにより
継手31に結合されている。ここで、下側金型10の本
体11は金型取付孔34の上部孔34aに嵌挿される
が、つば部13は上部孔34aの下部に形成された上部
孔34aよりも大きい内径を有する下部孔34b内に位
置しているため、下側金型10は胴型33とプレート3
2との間に位置して保持されている。但し、下部孔34
bの高さ(深さ)はつば部13の厚さよりも大きめに形
成されているため、下側金型10は本体11を上部孔3
4a内でスライド移動させるようにして上下方向に移動
することが可能である。但し、下側金型10の上下移動
は、つば部13が上部孔34aと下部孔34bとの境界
面35に当接する位置までに制限される。なお、下側金
型10の型面12は、常に胴型33の端面(上端面)よ
りも低い位置に位置するようになっている。
【0016】上側保持部材40は後述する第1プレス軸
50の下端部に設けられており、この第1プレス軸50
と結合する継手41と、この継手41の下部に取り付け
られる円盤状のプレート42と、このプレート42の下
面側に設けられる円筒状の胴型43とからなっている。
これらプレート42及び胴型43は、胴型43の中央に
上下貫通して設けられた円形の金型取付孔44に上側金
型20を上方から挿入取り付けした状態で、図示しない
ボルトにより継手41に結合されている。ここで、上側
金型20の本体21は金型取付孔44の下部孔44aに
嵌挿されるが、つば部23は下部孔44aの上部に形成
された下部孔44aよりも大きい内径を有する上部孔4
4b内に位置しているため、上側金型20は胴型43と
プレート42との間に挟持された状態となっている。な
お、上側金型20の型面22は、胴型43の端面(下端
面)よりも低い位置に突出して位置している。
【0017】第1プレス軸50はチャンバ70の上方か
ら取り付けられており、下端部には上述のように上側保
持部材40が結合されている。この第1プレス軸50は
第1プレス軸駆動装置51(トルクモータ、ギヤ等によ
り構成される)により駆動されて上下軸AX上を上下す
るようになっており、これにより上側保持部材40全体
を下側保持部材30側に移動させることができるように
なっている。なお、図2にも示すように、この第1プレ
ス軸駆動装置51は入力装置91の手動操作により制御
装置90を介して作動させることができるようになって
いる。
【0018】第2プレス軸60は下側保持部材30のプ
レート32、継手31及び基台Bの内部を上下貫通して
設けられたプレス軸通路36内に挿入取り付けされてお
り、その上端は下側金型10の下面に結合されている。
この第2プレス軸60は第2プレス軸駆動装置61(ト
ルクモータ、ギヤ等により構成される)により駆動され
て上下軸AX上を上下するようになっており、これによ
り下側金型10を金型取付孔34内で上下にスライド移
動させることができるようになっている。なお、図2に
も示すように、この第2プレス軸駆動装置61は入力装
置92の手動操作により制御装置90を介して作動させ
ることができるようになっている。
【0019】また、図1にも示すように、下側保持部材
30の胴型33には、胴型33の上端面から上方に突出
するように上下に延びて設けられたガイド軸37が設け
られており、上側保持部材40の胴型43には、このガ
イド軸37と嵌合する内径を有するガイド溝45が設け
られている。これらガイド軸37とガイド溝45とは、
後述するように、両胴型33,43を近づけたときに、
両金型10,20の中心が一致するように芯合わせをす
るはたらきをする。
【0020】チャンバ70は、石英ガラス製の円筒壁7
1及び上蓋72を有して構成されており、図示しないチ
ャンバ昇降装置により、上下軸AX上を上下に移動させ
ることが可能になっている。
【0021】加熱装置80は、チャンバ70の上蓋72
に設けられた加熱装置取付部材81を介してチャンバ7
0を取り囲む位置に設けられており、チャンバ70が上
下移動したときにはこれと一体となって上下移動する。
この加熱装置80は上下に延びた円筒状の外枠82と、
この外枠82の内方に取り付けられた複数の半円状の加
熱ランプ(例えば、赤外線ランプ)83とを有してお
り、外枠82の内壁には熱反射用の反射ミラー84が取
り付けられている。各加熱ランプ83は、図3に示すよ
うに円弧状の電球部83aとその両端に設けられた電極
部83bとを有しており、チャンバ70を取り囲む円筒
状になるように、電極部83b同士を対向させて上下二
列に並べて配設されている。
【0022】各加熱ランプ83の出力制御は入力装置9
3を操作することにより制御装置90を介して行うこと
ができるようになっており(図2参照)、各加熱ランプ
83の出力のオンオフや温度調整等を行うことにより、
チャンバ70内の温度環境を所望に設定することが可能
である。また、各加熱ランプ83から放出された熱は反
射ミラー84により効果的にチャンバ70内に供給され
る。
【0023】また、この製造装置1には、両胴型33,
43の端面同士の当接を検知して検出信号を出力する当
接検出装置100が備えられている。この当接検出装置
100は、両胴型33,43の各側面に貼設された非常
に薄い金属板からなる電極101,102及びこれら両
電極101,102と接続された検出器103からなっ
ており、電極101,102間に通電があったときには
検出器103がこれを検出して検出信号を制御装置90
に出力する構成になっている(図1及び図2参照)。こ
のため両胴型33,43の接触・離間が両電極101,
102を含む回路のスイッチ開閉に相当し、両胴型3
3,43が離間しているときには電極101,102間
が通電せず検出器103は検出信号を出力しないが、両
胴型33,43が接触しているときには電極101,1
02間が通電して検出器103は検出信号を制御装置9
0に出力することとなる。なお、電極101,102は
導電物質であればよいが、高温下での使用に耐え得るよ
うに、超硬性のタングステンカーバイド(WC)や耐酸
化性の大きな金属(貴金属)が表面にコートされたセラ
ミック等が使用されることが好ましい。
【0024】次に、このような構成の製造装置1を用
い、加熱軟化された光学素材(例えばガラス)をプレス
成形して光学素子を製造する手順について説明する。光
学素子を製造するには、先ず下側金型10にアクセスで
きるようになるまでチャンバ70を上昇移動させる。そ
して、入力装置91から上側保持部材40を上方へ移動
させて両金型10,20を離間させ、下側金型10の型
面12上に光学素材Moを載置する。この光学素材Mo
は上下両面を研磨しておくことが好ましい。なお、下側
金型10は入力装置92からの操作により、その下面が
下側保持部材30のプレート32上面に当接するまで下
降させておく。
【0025】両金型10,20間に光学素材Moが載置
されたら、下側金型10付近が確実に覆われるようにな
るまでチャンバ70を下降移動させる。次に、チャンバ
70内の雰囲気を非酸化性雰囲気(例えば窒素ガス)に
置換して酸素分子濃度を所定の値(ρ)にまで低下させ
る。これにより、以後の加熱により金型10、20等が
酸化するのが防止される。
【0026】このような準備が完了したら、入力装置9
3を操作して各加熱ランプ83の出力をオンにし、光学
素材Moが変形可能な成形温度(T1)になるまでチャ
ンバ70内を加熱する。これにより光学素材Moは次第
に軟化していく。チャンバ70内の温度が成形温度(T
1)になったら各加熱ランプ83の出力調節を行ってこ
の成形温度(T1)を所定時間(ΔT)保持させる。こ
れは、金型10,20及び光学素材Moの均熱化を図る
ためである。なお、両金型10,20は加熱ランプ83
から放出される熱に直接晒された状態にあるため、光学
素材Moは両胴型33、43を介して熱伝導により加熱
されるのみならず加熱ランプ83からも直接加熱され、
短時間で均熱化がなされる。
【0027】成形温度(T1)を所定時間(ΔT)保持
したら入力装置91から第1プレス軸駆動装置51を作
動させて第1プレス軸50を駆動し、上側保持部材40
全体を下降移動させることにより、上側金型20を下側
金型10に近づけていく。このとき、下側胴型33のガ
イド軸37が上側胴型43のガイド溝45に嵌入するの
で、両金型10,20の中心は一致されて芯合わせがな
される。
【0028】上側保持部材40が下降されていくと、上
側金型20の型面22が加熱軟化された光学素材Moに
上方から当接し、以後、光学素材Moは所定の押圧力
(P1)により両金型10,20間でプレスされる(こ
れを1次プレスとする)。これにより光学素材Moには
両金型10、20の型面12,22の形状が転写され
る。この1次プレスは両保持部材30,40の端面(す
なわち両胴型33,43の端面)同士が当接するまで継
続される。
【0029】両胴型33,43の端面同士が当接する
と、これら両胴型33,43に貼設された両電極10
1,102間に通電がなされ、検出器103は制御装置
90に検出信号を出力する。ここで、制御装置90は、
当接検出装置100から検出信号が出力されたときには
第2プレス軸駆動装置61を作動させる制御を行うよう
になっており、このため、両胴型33,43の端面同士
の当接と同時に第2プレス軸60は駆動され、下側金型
10は上方に押し上げられる。これにより光学素材Mo
は所定の押圧力(P2)で両金型10,20間でプレス
され(これを2次プレスとする)、最終的な型面12,
22形状の転写が行われる。なお、この2次プレスは図
示しないモニター装置によりモニターした下側金型10
の上方移動量が所定の目標値になるまで継続される。
【0030】このような2次プレス後は、各加熱ランプ
83の温度調整を行いながら所定の温度降下速度(Q)
で冷却を行う。チャンバ70内の温度が両金型10,2
0を離間させるべき離型温度(T2)にまで下がったら
第2プレス軸60を下降させるとともに第1プレス軸5
0を上昇させて上側保持部材40全体を上昇移動させ、
光学素材Moに作用する押圧力を全て除去する。また、
これに併せて加熱ランプ83による加熱を停止する。続
いて、チャンバ70内に窒素ガスを供給して所定の取り
出し可能温度(ほぼ常温)まで強制冷却を行う。チャン
バ70内の温度が上記取り出し可能温度まで下がったら
チャンバ70内に大気を導入し、完成した光学素子Mを
取り出す。なお、上述したように両金型10、20の型
面12,22は高精度に研磨加工されているため、この
光学素子Mはもはや研磨加工は不要である。
【0031】このような手順に従えば、光学素材Moに
両金型10,20の型面12,22形状を転写させて光
学素子Mが得られるが、上記製造装置1においては、両
胴型33,43の端面同士が当接するまで両金型10,
20間で光学素材Moをプレスする1次プレスの後、両
胴型33,43が当接した状態のまま、更に両金型1
0,20間隔を狭めるように光学素材Moをプレスして
最終的な成形を行う2次プレスを行うことができるよう
に構成されているので、従来のように、両胴型33,4
3が当接して光学素材Moに押圧力が作用しなくなった
後、両金型10,20の型面12,22間で光学素材M
oが自重変形することにより、成形面が崩れたりヒケが
発生したりするような不都合を防止することができる。
また、成形温度(T1)から離型温度(T2)までの
間、充分な力を光学素材Moに加え続けることができる
ので、両金型10,20の型面12,22形状を光学素
材Moに正確に転写させることができ、偏心精度、特に
対向する機能面同士の傾きを一致させる精度を向上させ
て高い形状精度を有する光学素子Mを製造することが可
能である。
【0032】また、この製造装置1においては、従来の
装置(前述の特開平5−85749号公報に示された装
置)と異なり、両金型10,20の型面12,22が周
囲に設けられる加熱装置(すなわち加熱ランプ83)に
晒されることになるので、光学素材Moは胴型33、4
3を介して熱伝導により加熱されるのみならず加熱ラン
プ83からも直接加熱され、比較的大口径の光学素材M
oであっても短時間で均熱化させることが可能である。
【0033】また、この製造装置1においては、両金型
間10,20に載置された光学素材Moは加熱された周
囲の雰囲気(チャンバ70内の雰囲気)に直接晒される
ようになるので、プレス成形前の光学素材Moの均熱化
を短時間で行うことができ、また比較的大口径の光学素
材Moをも容易に均熱化することが可能となる。
【0034】これまで本発明に係る光学素子の製造装置
の実施形態について説明してきたが、本発明の範囲は上
述のものに限定されるものではない。例えば、上記実施
形態においては、両胴型33,43の端面同士が当接接
触したことを当接検出装置100により検出し、制御装
置90を介して自動的に第2プレス軸60を作動させる
構成であったが、両胴型33,43の当接のみを当接検
出装置100により検出し、第2プレス軸60の作動は
入力装置92から手動により行うようにしてもよい。或
いは、当接検出装置100自体を設けずに、両胴型3
3,43の当接を目視で確認するようにしても構わな
い。
【0035】また、両金型10、20は両保持部材3
0、40に対して着脱自在であるので、金型10、20
を交換するのみで形状の異なる種々の光学素子を製造す
ることが可能である。この場合光学素材Moの形状は問
わず、平面形状や両凹形状等であってもよい。また光学
素材Moの材質や初期の形状も問わない。従って平凸形
状のもののほか、ボール形状や近似球面形状等であって
も使用できる。
【0036】更に、本発明に係る光学素子の製造装置
は、両保持部材30,40のうち少なくとも一方を端面
同士が近接する方向に移動させることにより両金型1
0,20の間に載置した光学素材Moをプレスする第1
プレス手段(上記実施形態では第1プレス軸50とその
駆動装置51)と、両保持部材30,40の端面同士が
当接した状態で両金型10,20のうち少なくとも一方
を型面12,22同士が近接する方向に移動させること
により光学素材Moをプレスする第2プレス手段(上記
実施形態では第2プレス軸60とその駆動装置61)と
を有していればよいのであって、上記実施形態の構成に
限定されるものではない。例えば、第1プレス手段は下
側保持部材30を上側保持部材40側へ移動させる構成
のものであってもよく、或いは両保持部材30,40の
双方を互いに近づける構成のものであってもよい。第2
プレス手段についても、上側金型20を下側金型10側
に移動させる構成のものであってもよく、或いは両金型
10,20の双方を互いに近づける構成のものであって
もよい。このため、上記実施形態における第1プレス軸
50と第2プレス軸60とが同一の保持部材側に設けら
れる構成も考えられるが、この場合は例えば、第2プレ
ス軸60を第1プレス軸50の内部に設けるなどのよう
に、プレス軸を同軸に配設することにより実現できる。
【0037】
【実施例】以下、上記製造装置1を用いて光学素子を製
造する具体的な実施例を示す。この実施例においては、
下側金型10の型面12は研削研磨により曲率R50の
下方に窪んだ凹面形状に、また上側金型20の型面22
は研削研磨により曲率R30の下方に突出した凸面形状
に形成した(図1参照)。また、これら型面12,22
は鏡面加工した上、イオンプレーティング法により厚さ
2μmの白金−イリジウム合金のコーティングを施し
た。また、光学素材Moはガラスとし、下側金型10の
型面12形状に合わせて平凸形状(下に凸)に形成し、
上下両面を研磨した。
【0038】チャンバ70内の空気は窒素ガスに置換し
て酸素分子濃度(前述のρ)を10ppm以下にした。
先ずチャンバ70内の温度を720℃(前述の成形温度
T1)とし、これを3分間(前述のΔT)保持した後、
上側金型20を下降させて両胴型33,43が当接する
まで1トンの押圧力(前述のP1)で光学素材Moを1
次プレスした。両胴型33,43が当接したら第2プレ
ス軸60を作動させて(当接検出装置100により自動
的に作動させた)下側金型10を上昇させ、1トンの押
圧力(前述のP2)で光学素材Moを2次プレスした。
【0039】2次プレスの後、0.3℃/secの温度
降下速度(前述のQ)で610℃(前述の離型温度T
2)まで冷却した後、第1プレス軸50及び第2プレス
軸60による圧力を除圧した。その後、窒素ガスによる
強制冷却等を行って取り出し可能温度まで温度を下げ、
大気を導入した後、完成した光学素子Mを取り出した。
このようにして得られた光学素子Mの形状を図4に示
す。この光学素子Mの下面S1は下側金型10の型面1
2に従って曲率R50の曲面形状となり、上面S2は上
側金型20の型面22に従って曲率R30の曲面形状と
なった。このようにして得られた光学素子Mは、機能面
形状の崩れやヒケがなく、安定した形状を保っていた。
また、このような手順で光学素子Mを連続成形した場合
であっても、完成した各光学素子Mは安定した形状を維
持していた。
【0040】
【比較例】比較のため、第2プレス軸60の作動、すな
わち両胴型33,43の当接後、下側金型10による押
圧力(P2)を加えずに光学素子Mを製造した(それ以
外の手順は同様)。その結果、製造された光学素子Mの
成形面には大きなヒケが発生し、光学性能を満足するに
至らなかった。また、連続成形を行った場合には光学素
材Moの体積ばらつきに左右され、特に素材の体積が基
準値より小さいものは、両型面12,22間での遊びが
大きくなり、完成した光学素子の成形面の崩れはより大
きなものとなっていた。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る光学
素子の製造装置によれば、第1プレス手段により両保持
部材の端面同士が当接するまで両金型間で光学素材をプ
レスする1次プレスの後、両保持部材の端面同士が当接
した状態のまま、更に両金型間隔を狭めるように光学素
材をプレスして最終的な成形を行う2次プレスを行うこ
とができるように構成されているので、従来のように、
両保持部材が当接して光学素材に押圧力が作用しなくな
った後、両金型の型面間で光学素材が自重変形すること
により成形面が崩れたりヒケが発生したりするような不
都合を防止することができる。また、成形温度から離型
温度までの間、充分な力を光学素材に加え続けることが
できるので、両金型の型面形状を光学素材に正確に転写
させることができ、偏心精度、特に対向する機能面同士
の傾きを一致させる精度を向上させて高い形状精度を有
する光学素子を製造することが可能である。
【0042】また、この製造装置においては、両金型間
に載置された光学素材は加熱された周囲の雰囲気に直接
晒されるようになるので、プレス成形前の光学素材の均
熱化を短時間で行うことができ、また比較的大口径の光
学素材をも容易に均熱化することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る光学素子の製造装置の縦断面図で
ある。
【図2】上記製造装置における制御系の構成を示すブロ
ック図である。
【図3】上記製造装置に用いられる加熱ランプの平面図
である。
【図4】実施例において製造された光学素子を中心を通
る上下面で切断したときの端面図である。
【符号の説明】
1 製造装置 10,20 下側及び上側金型 30,40 下側及び上側保持部材 50 第1プレス軸(第1プレス手段) 51 第1プレス軸駆動装置(第1プレス手段) 60 第2プレス軸(第2プレス手段) 61 第2プレス軸駆動装置(第2プレス手段) 70 チャンバ 80 加熱装置 90 制御装置(制御手段) 100 当接検出装置(当接検出手段) Mo 光学素材

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 端面同士を対向させて上下に配設された
    第1及び第2保持部材と、 これら両保持部材のそれぞれの端面部に保持されて型面
    同士を上下に対向させた第1及び第2金型と、 前記両保持部材のうち少なくとも一方を前記端面同士が
    近接する方向に移動させることにより前記両金型の間に
    載置した光学素材をプレスする第1プレス手段と、 前記両保持部材の前記端面同士が当接した状態で前記両
    金型の少なくとも一方を前記型面同士が近接する方向に
    移動させることにより前記光学素材をプレスする第2プ
    レス手段とを有することを特徴とする光学素子の製造装
    置。
  2. 【請求項2】 前記第1金型は前記第1保持部材の端面
    部に形成された窪みに嵌入した状態で上下摺動自在に保
    持されており、 前記第2プレス手段は、前記第1保持部材を上下貫通し
    て延びるとともに端部が前記第1金型に結合された軸部
    材を前記第2保持部材側へ移動させることにより前記両
    金型を近づける構成になっていることを特徴とする請求
    項1記載の光学素子の製造装置。
  3. 【請求項3】 前記両保持部材の前記端面同士が当接し
    たことを検出して検出信号を出力する当接検出手段と、 前記検出信号が出力されたときに前記第2プレス手段を
    作動させる制御を行う制御手段とを備えたことを特徴と
    する請求項1又は2記載の光学素子の製造装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003103331A (ja) * 2001-09-27 2003-04-08 Toshiba Mach Co Ltd 金属部品の製造方法及びその装置
JP2003104734A (ja) * 2001-09-28 2003-04-09 Olympus Optical Co Ltd 光学素子成形方法

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