JPH09267752A - チルト式ステアリング装置 - Google Patents
チルト式ステアリング装置Info
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- JPH09267752A JPH09267752A JP8160396A JP8160396A JPH09267752A JP H09267752 A JPH09267752 A JP H09267752A JP 8160396 A JP8160396 A JP 8160396A JP 8160396 A JP8160396 A JP 8160396A JP H09267752 A JPH09267752 A JP H09267752A
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- nut
- bolt
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 チルトレバー10a全体を合成樹脂により造
っても、十分な耐久性及び信頼性を確保でき、しかもチ
ルトレバー10aの位置を所望位置に調節できる構造を
実現する。 【構成】 合成樹脂製のチルトレバー10aの基端部と
チルトボルト6aの頭部7aとを、角孔部26と角柱部
22との嵌合により結合する。チルトボルト6aの先端
に螺合したチルトナット9aは、座板17を構成する円
筒部20をかしめる事により、この座板17に対する回
り止めを図る。上記座板17は、係合突部29、29と
長孔3との係合により、この長孔3に沿って移動する事
はあっても回転する事はない。
っても、十分な耐久性及び信頼性を確保でき、しかもチ
ルトレバー10aの位置を所望位置に調節できる構造を
実現する。 【構成】 合成樹脂製のチルトレバー10aの基端部と
チルトボルト6aの頭部7aとを、角孔部26と角柱部
22との嵌合により結合する。チルトボルト6aの先端
に螺合したチルトナット9aは、座板17を構成する円
筒部20をかしめる事により、この座板17に対する回
り止めを図る。上記座板17は、係合突部29、29と
長孔3との係合により、この長孔3に沿って移動する事
はあっても回転する事はない。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明に係るチルト式ステアリ
ング装置は、運転者の体格等に合わせてステアリングホ
イールの高さ位置を調節する為に利用する。
ング装置は、運転者の体格等に合わせてステアリングホ
イールの高さ位置を調節する為に利用する。
【0002】
【従来の技術】運転者の体格や運転姿勢等に応じてステ
アリングホイールの高さを変える為、チルト式ステアリ
ング装置と呼ばれるステアリングホイールの高さ位置調
節装置が従来から知られている。このチルト式ステアリ
ング装置は、例えば図8〜9に示す様な構造により、上
記ステアリングホイールの高さ位置の調節を自在として
いる。
アリングホイールの高さを変える為、チルト式ステアリ
ング装置と呼ばれるステアリングホイールの高さ位置調
節装置が従来から知られている。このチルト式ステアリ
ング装置は、例えば図8〜9に示す様な構造により、上
記ステアリングホイールの高さ位置の調節を自在として
いる。
【0003】ステアリングコラム1の前端部は、図示し
ない横軸により、車体に対し揺動自在に支持している。
一方、ダッシュボードの下側等に於いて車体に固定した
固定ブラケット2を構成する左右1対の支持板部16
a、16bの互いに整合する位置には、上記横軸を中心
とする円弧状の長孔3、3を、それぞれ上下方向に亙り
形成している。ステアリングコラム1の上部下面で、上
記1対の支持板部16a、16bにより挟まれる部分に
は、昇降ブラケット4を固定している。そして、この昇
降ブラケット4に、挿通部である通孔5、5を形成して
いる。又、これら通孔5、5を横方向に貫通したチルト
ボルト6の両端部を、上記長孔3、3内に位置させてい
る。尚、二次衝突の際に固定ブラケット2に対してステ
アリングコラム1が前方に変位する事を許容させるべ
く、上記挿通部を、通孔5、5に代えて、上記昇降ブラ
ケット4の後端縁側(図8の右端縁側)に開口する切り
欠きとし、この切り欠きに上記チルトボルト6を挿通す
る場合もある。
ない横軸により、車体に対し揺動自在に支持している。
一方、ダッシュボードの下側等に於いて車体に固定した
固定ブラケット2を構成する左右1対の支持板部16
a、16bの互いに整合する位置には、上記横軸を中心
とする円弧状の長孔3、3を、それぞれ上下方向に亙り
形成している。ステアリングコラム1の上部下面で、上
記1対の支持板部16a、16bにより挟まれる部分に
は、昇降ブラケット4を固定している。そして、この昇
降ブラケット4に、挿通部である通孔5、5を形成して
いる。又、これら通孔5、5を横方向に貫通したチルト
ボルト6の両端部を、上記長孔3、3内に位置させてい
る。尚、二次衝突の際に固定ブラケット2に対してステ
アリングコラム1が前方に変位する事を許容させるべ
く、上記挿通部を、通孔5、5に代えて、上記昇降ブラ
ケット4の後端縁側(図8の右端縁側)に開口する切り
欠きとし、この切り欠きに上記チルトボルト6を挿通す
る場合もある。
【0004】このチルトボルト6の基端部(図9の右端
部)に設けた頭部7には、互いに平行な1対の平坦部8
を形成し、この平坦部8を一方(図9の右方)の長孔3
の側縁と係合させて、上記チルトボルト6の回転防止を
図っている。そして、このチルトボルト6の先端部(図
9の左端部)で上記固定ブラケット2の支持板部16b
の外側面から突出した部分に、チルトナット9を螺合さ
せている。このチルトナット9にはチルトレバー10の
基端部を結合固定し、このチルトレバー10の操作に基
づいて、上記チルトボルト6に螺合したチルトナット9
と上記頭部7との間隔の調整に基づく、このチルトナッ
ト9の締め付け並びに締め付け解除を自在としている。
部)に設けた頭部7には、互いに平行な1対の平坦部8
を形成し、この平坦部8を一方(図9の右方)の長孔3
の側縁と係合させて、上記チルトボルト6の回転防止を
図っている。そして、このチルトボルト6の先端部(図
9の左端部)で上記固定ブラケット2の支持板部16b
の外側面から突出した部分に、チルトナット9を螺合さ
せている。このチルトナット9にはチルトレバー10の
基端部を結合固定し、このチルトレバー10の操作に基
づいて、上記チルトボルト6に螺合したチルトナット9
と上記頭部7との間隔の調整に基づく、このチルトナッ
ト9の締め付け並びに締め付け解除を自在としている。
【0005】ステアリングホイールの高さ位置を調節す
る場合には、チルトナット9を緩めた状態で、固定ブラ
ケット2の長孔3、3に沿ってチルトボルト6を移動さ
せつつ、上記ステアリングホイールを所望位置に移動さ
せる。次いで、上記チルトレバー10により、このチル
トボルト6と螺合したチルトナット9を締め付け、ステ
アリングコラム1の上部を、車体に固定の固定ブラケッ
ト2に支持固定する。この結果、上記ステアリングホイ
ールが、調節後の高さ位置に固定される。
る場合には、チルトナット9を緩めた状態で、固定ブラ
ケット2の長孔3、3に沿ってチルトボルト6を移動さ
せつつ、上記ステアリングホイールを所望位置に移動さ
せる。次いで、上記チルトレバー10により、このチル
トボルト6と螺合したチルトナット9を締め付け、ステ
アリングコラム1の上部を、車体に固定の固定ブラケッ
ト2に支持固定する。この結果、上記ステアリングホイ
ールが、調節後の高さ位置に固定される。
【0006】尚、ステアリングホイールの高さ位置を固
定した状態での上記チルトレバー10の位置は、上記チ
ルトナット9の外端部(図9の左端部)に螺合した固定
ボルト11により調節する。即ち、上記チルトナット9
の外半部(図9の左半部)を、外端に向う程外径が小さ
くなるテーパ部12とすると共に、上記チルトレバー1
0の基端部にテーパ筒部13を形成している。このテー
パ筒部13の内周面と上記テーパ部12の外周面とは、
互いに密接させるべく、同一の傾斜角度を有する。ステ
アリングホイールの高さ位置を固定した状態での上記チ
ルトレバー10の位置を調節する際には、上記固定ボル
ト11を緩めた状態で、上記チルトナット9に対するチ
ルトレバー10の位置を調節した後、上記固定ボルト1
1を緊締する。
定した状態での上記チルトレバー10の位置は、上記チ
ルトナット9の外端部(図9の左端部)に螺合した固定
ボルト11により調節する。即ち、上記チルトナット9
の外半部(図9の左半部)を、外端に向う程外径が小さ
くなるテーパ部12とすると共に、上記チルトレバー1
0の基端部にテーパ筒部13を形成している。このテー
パ筒部13の内周面と上記テーパ部12の外周面とは、
互いに密接させるべく、同一の傾斜角度を有する。ステ
アリングホイールの高さ位置を固定した状態での上記チ
ルトレバー10の位置を調節する際には、上記固定ボル
ト11を緩めた状態で、上記チルトナット9に対するチ
ルトレバー10の位置を調節した後、上記固定ボルト1
1を緊締する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述の様に構成される
従来のチルト式ステアリング装置の場合、十分な強度を
確保する為には、コストが嵩む事が避けられない。即
ち、チルトレバー10の基端部をチルトナット9に固定
する為に、固定ボルト11の緊締によりチルトレバー1
0基端部のテーパ筒部13の内周面をチルトナット9外
半部のテーパ部12の外周面に押し付ける。この為、上
記テーパ筒部13の強度を十分に大きくしなければなら
ない。従って、上記テーパ筒部13を金属製としなけれ
ばならない。一方、チルトレバー10の先端部で、チル
ト操作時に運転者が手指を触れる摘み14部分は、合成
樹脂等の感触の良好な材質により造る事が好ましい。
従来のチルト式ステアリング装置の場合、十分な強度を
確保する為には、コストが嵩む事が避けられない。即
ち、チルトレバー10の基端部をチルトナット9に固定
する為に、固定ボルト11の緊締によりチルトレバー1
0基端部のテーパ筒部13の内周面をチルトナット9外
半部のテーパ部12の外周面に押し付ける。この為、上
記テーパ筒部13の強度を十分に大きくしなければなら
ない。従って、上記テーパ筒部13を金属製としなけれ
ばならない。一方、チルトレバー10の先端部で、チル
ト操作時に運転者が手指を触れる摘み14部分は、合成
樹脂等の感触の良好な材質により造る事が好ましい。
【0008】この為従来は、上記チルトレバー10の本
体15部分を鋼板等の金属板により造り、この本体15
を成形型内にセットした状態で、上記摘み14を射出成
形している。ところが、この様にしてチルトレバー10
を造る場合には、このチルトレバー10の製造作業が面
倒で、チルトレバー10及びこのチルトレバー10を組
み込んだチルト式ステアリング装置のコストが嵩んでし
まう。チルトレバー10全体を合成樹脂により一体成形
できればコスト低減を図れるが、従来は、全体を合成樹
脂により一体成形されたチルトレバーを組み込んで、し
かも十分な強度保持を図れる実用的な構造は知られてい
なかった。本発明のチルト式ステアリング装置は、上述
の様な事情に鑑みて発明したものである。
体15部分を鋼板等の金属板により造り、この本体15
を成形型内にセットした状態で、上記摘み14を射出成
形している。ところが、この様にしてチルトレバー10
を造る場合には、このチルトレバー10の製造作業が面
倒で、チルトレバー10及びこのチルトレバー10を組
み込んだチルト式ステアリング装置のコストが嵩んでし
まう。チルトレバー10全体を合成樹脂により一体成形
できればコスト低減を図れるが、従来は、全体を合成樹
脂により一体成形されたチルトレバーを組み込んで、し
かも十分な強度保持を図れる実用的な構造は知られてい
なかった。本発明のチルト式ステアリング装置は、上述
の様な事情に鑑みて発明したものである。
【0009】
【課題を解決する為の手段】本発明のチルト式ステアリ
ング装置は、前述した従来のチルト式ステアリング装置
と同様に、ステアリングコラムの中間部に固定された昇
降ブラケットと、この昇降ブラケットに設けられた挿通
部と、この挿通部を通過不能な頭部及びこの挿通部に挿
通された杆部から成るチルトボルトと、左右1対の支持
板部を有し、これら両支持板部により上記昇降ブラケッ
トを左右から挟む状態で車体に固定される固定ブラケッ
トと、この固定ブラケットに形成され、上記チルトボル
トの両端部が貫通する、上下方向に亙る長孔と、上記チ
ルトボルトの先端部に螺合したチルトナットと、上記チ
ルトボルトの頭部にその基端部を固定し、揺動に基づい
て上記チルトナットと上記頭部との間隔を拡縮させるチ
ルトレバーとを備える。
ング装置は、前述した従来のチルト式ステアリング装置
と同様に、ステアリングコラムの中間部に固定された昇
降ブラケットと、この昇降ブラケットに設けられた挿通
部と、この挿通部を通過不能な頭部及びこの挿通部に挿
通された杆部から成るチルトボルトと、左右1対の支持
板部を有し、これら両支持板部により上記昇降ブラケッ
トを左右から挟む状態で車体に固定される固定ブラケッ
トと、この固定ブラケットに形成され、上記チルトボル
トの両端部が貫通する、上下方向に亙る長孔と、上記チ
ルトボルトの先端部に螺合したチルトナットと、上記チ
ルトボルトの頭部にその基端部を固定し、揺動に基づい
て上記チルトナットと上記頭部との間隔を拡縮させるチ
ルトレバーとを備える。
【0010】特に、本発明のチルト式ステアリング装置
に於いては、上記チルトナットは有底筒状の座板の内側
に設けられている。そして、この座板を構成する輪状の
底板部は、上記支持板部の外側面と上記チルトナットの
内端面との間で挟持されている。又、上記底板部の内側
面には、上記長孔との係合により上記座板が上記チルト
ボルトを中心として回転する事を防止する係合突部が形
成されている。そして、上記座板を構成して上記チルト
ナットの周囲を囲む筒部の一部を、このチルトナットを
所定量だけ緊締した状態でこのチルトナットの外周面に
向けかしめ付ける事により、このチルトナットが上記座
板に対して回転する事を防止している。更に、上記チル
トレバーの基端部は上記チルトボルトの頭部に、非円形
の周面同士の嵌合により、チルトレバーとチルトボルト
とが互いに同期して回転自在となる様に結合されてい
る。
に於いては、上記チルトナットは有底筒状の座板の内側
に設けられている。そして、この座板を構成する輪状の
底板部は、上記支持板部の外側面と上記チルトナットの
内端面との間で挟持されている。又、上記底板部の内側
面には、上記長孔との係合により上記座板が上記チルト
ボルトを中心として回転する事を防止する係合突部が形
成されている。そして、上記座板を構成して上記チルト
ナットの周囲を囲む筒部の一部を、このチルトナットを
所定量だけ緊締した状態でこのチルトナットの外周面に
向けかしめ付ける事により、このチルトナットが上記座
板に対して回転する事を防止している。更に、上記チル
トレバーの基端部は上記チルトボルトの頭部に、非円形
の周面同士の嵌合により、チルトレバーとチルトボルト
とが互いに同期して回転自在となる様に結合されてい
る。
【0011】
【作用】上述の様に構成される本発明のチルト式ステア
リング装置により、運転者の体格等に応じて、ステアリ
ングホイールの高さ位置を調節する際の作用自体は、前
述した従来のチルト式ステアリング装置の場合と同様で
ある。特に、本発明のチルト式ステアリング装置に於い
ては、チルトレバー全体を合成樹脂により造った場合で
も、このチルトレバーによりチルトボルトを確実に回動
させる事ができる。しかも、ステアリングコラムの高さ
位置を固定した状態でのチルトレバーの位置を、所望位
置に調節できる。
リング装置により、運転者の体格等に応じて、ステアリ
ングホイールの高さ位置を調節する際の作用自体は、前
述した従来のチルト式ステアリング装置の場合と同様で
ある。特に、本発明のチルト式ステアリング装置に於い
ては、チルトレバー全体を合成樹脂により造った場合で
も、このチルトレバーによりチルトボルトを確実に回動
させる事ができる。しかも、ステアリングコラムの高さ
位置を固定した状態でのチルトレバーの位置を、所望位
置に調節できる。
【0012】尚、ステアリングコラムの高さ位置を固定
した状態でのチルトレバーの位置を所望位置に調節する
作業は、次の様にして行なう。先ず、チルトレバーを上
記所望位置に保持した状態で、チルトボルトに対してチ
ルトナットを緊締する。そして、このチルトナットとチ
ルトボルトの頭部との間隔を狭めて、ステアリングコラ
ムに固定した昇降ブラケットを、固定ブラケットを構成
する1対の支持板部の内側面同士の間で強く挟持し、上
記ステアリングコラムの高さ位置を固定する。この様
に、チルトナットを緊締してステアリングコラムの高さ
位置を固定する以前には、座板を構成して上記チルトナ
ットの周囲を囲む筒部は変形させない。従って、この筒
部とチルトナットの外周面とが干渉する事はない。
した状態でのチルトレバーの位置を所望位置に調節する
作業は、次の様にして行なう。先ず、チルトレバーを上
記所望位置に保持した状態で、チルトボルトに対してチ
ルトナットを緊締する。そして、このチルトナットとチ
ルトボルトの頭部との間隔を狭めて、ステアリングコラ
ムに固定した昇降ブラケットを、固定ブラケットを構成
する1対の支持板部の内側面同士の間で強く挟持し、上
記ステアリングコラムの高さ位置を固定する。この様
に、チルトナットを緊締してステアリングコラムの高さ
位置を固定する以前には、座板を構成して上記チルトナ
ットの周囲を囲む筒部は変形させない。従って、この筒
部とチルトナットの外周面とが干渉する事はない。
【0013】チルトナットを緊締してステアリングコラ
ムの高さ位置を固定した後には、上記筒部の一部を直径
方向内方に塑性変形させ、この筒部の一部をチルトナッ
トの外周面に向けかしめ付ける事により、このチルトナ
ットが上記座板に対して回転する事を防止する。上記座
板を構成する底板部の内側面には、長孔との係合により
上記座板が上記チルトボルトを中心として回転する事を
防止する係合突部が形成されている為、上記チルトナッ
トは長孔に沿って変位しても回転する事はなくなる。従
って、上記チルトレバーを操作する事により、上記チル
トボルトの頭部とチルトナットとの距離を調節して、ス
テアリングコラムの高さ位置の調節を自在としたり、或
はこの高さ位置を固定したりできる様になる。
ムの高さ位置を固定した後には、上記筒部の一部を直径
方向内方に塑性変形させ、この筒部の一部をチルトナッ
トの外周面に向けかしめ付ける事により、このチルトナ
ットが上記座板に対して回転する事を防止する。上記座
板を構成する底板部の内側面には、長孔との係合により
上記座板が上記チルトボルトを中心として回転する事を
防止する係合突部が形成されている為、上記チルトナッ
トは長孔に沿って変位しても回転する事はなくなる。従
って、上記チルトレバーを操作する事により、上記チル
トボルトの頭部とチルトナットとの距離を調節して、ス
テアリングコラムの高さ位置の調節を自在としたり、或
はこの高さ位置を固定したりできる様になる。
【0014】
【実施例】図1〜7は本発明の実施の形態の1例を示し
ている。ステアリングコラム1の前端部は、図示しない
横軸により、車体に対し揺動自在に支持している。一
方、ダッシュボードの下側等に於いて車体に固定した固
定ブラケット2を構成する左右1対の支持板部16a、
16bの互いに整合する位置には、上記横軸を中心とす
る円弧状の長孔3、3を、それぞれ上下方向に亙り形成
している。ステアリングコラム1の後部下面で、上記1
対の支持板部16a、16bにより挟まれる部分には、
昇降ブラケット4を固定している。そして、この昇降ブ
ラケット4に、挿通部である通孔5、5若しくはこの昇
降ブラケット4の後端縁に開口する切り欠きを形成して
いる。又、これら通孔5、5(若しくは切り欠き)を横
方向に貫通したチルトボルト6aの両端部を、上記長孔
3、3内に位置させている。又、上記チルトボルト6a
の先端部で、一方(図2の右方)の支持板部16aの外
側面から突出した部分には、チルトナット9aを螺合さ
せている。一方、上記チルトボルト6aの頭部7aには
チルトレバー10aの基端部を固定し、このチルトレバ
ー10aの揺動に基づいて、上記チルトナット9aと上
記頭部7aとの間隔を拡縮させる様にしている。以上の
構成に就いては、従来から広く知られているチルト式ス
テアリング装置と同様である。
ている。ステアリングコラム1の前端部は、図示しない
横軸により、車体に対し揺動自在に支持している。一
方、ダッシュボードの下側等に於いて車体に固定した固
定ブラケット2を構成する左右1対の支持板部16a、
16bの互いに整合する位置には、上記横軸を中心とす
る円弧状の長孔3、3を、それぞれ上下方向に亙り形成
している。ステアリングコラム1の後部下面で、上記1
対の支持板部16a、16bにより挟まれる部分には、
昇降ブラケット4を固定している。そして、この昇降ブ
ラケット4に、挿通部である通孔5、5若しくはこの昇
降ブラケット4の後端縁に開口する切り欠きを形成して
いる。又、これら通孔5、5(若しくは切り欠き)を横
方向に貫通したチルトボルト6aの両端部を、上記長孔
3、3内に位置させている。又、上記チルトボルト6a
の先端部で、一方(図2の右方)の支持板部16aの外
側面から突出した部分には、チルトナット9aを螺合さ
せている。一方、上記チルトボルト6aの頭部7aには
チルトレバー10aの基端部を固定し、このチルトレバ
ー10aの揺動に基づいて、上記チルトナット9aと上
記頭部7aとの間隔を拡縮させる様にしている。以上の
構成に就いては、従来から広く知られているチルト式ス
テアリング装置と同様である。
【0015】特に、本発明のチルト式ステアリング装置
に於いては、上記チルトナット9aは、軟鋼板、アルミ
ニウム合金板等の塑性変形自在な金属板により有底円筒
状に造られた、座板17の内側に設けられている。この
座板17は、上記チルトボルト6aの先端部(図2の右
端部)に形成した雄ねじ部18を挿通自在な円輪状の底
板部19と、この底板部19の外周縁から直角に折れ曲
がった円筒部20とから構成される。そして、このうち
の底板部19は、上記一方の支持板部16aの外側面
と、上記チルトナット9aの内端面との間で挟持されて
いる。又、上記底板部19の内側面で、この底板部19
の中心部に形成した通孔21を直径方向反対側から挟持
する位置には、1対の係合突部29、29を形成してい
る。これら各係合突部29、29の幅寸法W29(図4参
照)は、上記一方の支持板部16aに形成した長孔3の
幅寸法W3 (図3参照)よりも僅かに小さい。従ってこ
れら各係合突部29、29は上記長孔3に、この長孔3
に沿う昇降自在に係合するが、この長孔3との係合によ
り、上記座板17が上記チルトボルト6aを中心として
回転する事を防止する。
に於いては、上記チルトナット9aは、軟鋼板、アルミ
ニウム合金板等の塑性変形自在な金属板により有底円筒
状に造られた、座板17の内側に設けられている。この
座板17は、上記チルトボルト6aの先端部(図2の右
端部)に形成した雄ねじ部18を挿通自在な円輪状の底
板部19と、この底板部19の外周縁から直角に折れ曲
がった円筒部20とから構成される。そして、このうち
の底板部19は、上記一方の支持板部16aの外側面
と、上記チルトナット9aの内端面との間で挟持されて
いる。又、上記底板部19の内側面で、この底板部19
の中心部に形成した通孔21を直径方向反対側から挟持
する位置には、1対の係合突部29、29を形成してい
る。これら各係合突部29、29の幅寸法W29(図4参
照)は、上記一方の支持板部16aに形成した長孔3の
幅寸法W3 (図3参照)よりも僅かに小さい。従ってこ
れら各係合突部29、29は上記長孔3に、この長孔3
に沿う昇降自在に係合するが、この長孔3との係合によ
り、上記座板17が上記チルトボルト6aを中心として
回転する事を防止する。
【0016】一方、上記円筒部20の内径は、上記チル
トナット9aの外周面の最大内接円の直径よりも僅かに
大きくしている。又、この円筒部20の軸方向寸法は、
上記チルトナット9aの軸方向寸法よりも小さくしてい
る。従って、このチルトナット9aを上記座板17の内
側に挿入し、このチルトナット9aの内端面と上記底板
部19の外側面とを当接させた状態では、このチルトナ
ット9aの外半部(図2の右半部)が上記円筒部20か
ら露出する。又、上記円筒部20をかしめ付ける以前の
状態では、上記チルトナット9aの外周面と円筒部20
の内周面との間には、これら両周面同士が最も近づいた
部分でも、僅かな隙間が存在する。この様なチルトナッ
ト9aと座板17とは、このチルトナット9aを所定量
(前記1対の支持板部16a、16bの間に前記昇降ブ
ラケット4を固定できる)だけ緊締した状態で、上記円
筒部20の一部をこのチルトナット9aの外周面の平坦
部に向けかしめ付ける事により、このチルトナット9a
が上記座板17に対して回転する事を防止している。従
って、組立完了後に上記チルトナット9aは、上記長孔
3に沿って昇降する事はあっても、回転する事はない。
トナット9aの外周面の最大内接円の直径よりも僅かに
大きくしている。又、この円筒部20の軸方向寸法は、
上記チルトナット9aの軸方向寸法よりも小さくしてい
る。従って、このチルトナット9aを上記座板17の内
側に挿入し、このチルトナット9aの内端面と上記底板
部19の外側面とを当接させた状態では、このチルトナ
ット9aの外半部(図2の右半部)が上記円筒部20か
ら露出する。又、上記円筒部20をかしめ付ける以前の
状態では、上記チルトナット9aの外周面と円筒部20
の内周面との間には、これら両周面同士が最も近づいた
部分でも、僅かな隙間が存在する。この様なチルトナッ
ト9aと座板17とは、このチルトナット9aを所定量
(前記1対の支持板部16a、16bの間に前記昇降ブ
ラケット4を固定できる)だけ緊締した状態で、上記円
筒部20の一部をこのチルトナット9aの外周面の平坦
部に向けかしめ付ける事により、このチルトナット9a
が上記座板17に対して回転する事を防止している。従
って、組立完了後に上記チルトナット9aは、上記長孔
3に沿って昇降する事はあっても、回転する事はない。
【0017】更に、前記チルトレバー10aの基端部は
上記チルトボルト6aの頭部7aに、非円形の周面同士
の嵌合により、チルトレバー10aとチルトボルト6a
とが互いに同期して回転自在となる様に結合している。
即ち、上記頭部7aは、正方形の断面形状を有する角柱
部22と、この角柱部22の外端部に形成された、円板
状の鍔部23とから成る。尚、上記角柱部22の外周面
を構成する4つの平坦面のうち、互いに平行な平坦面同
士の間隔D22は、前記長孔3の幅寸法W3 よりも大きく
(D22>W3 )している。従って、上記頭部7aの回転
に拘らず、上記角柱部22が長孔3の内側に嵌り込む事
はない。
上記チルトボルト6aの頭部7aに、非円形の周面同士
の嵌合により、チルトレバー10aとチルトボルト6a
とが互いに同期して回転自在となる様に結合している。
即ち、上記頭部7aは、正方形の断面形状を有する角柱
部22と、この角柱部22の外端部に形成された、円板
状の鍔部23とから成る。尚、上記角柱部22の外周面
を構成する4つの平坦面のうち、互いに平行な平坦面同
士の間隔D22は、前記長孔3の幅寸法W3 よりも大きく
(D22>W3 )している。従って、上記頭部7aの回転
に拘らず、上記角柱部22が長孔3の内側に嵌り込む事
はない。
【0018】一方、上記チルトレバー10aは、合成樹
脂の射出成形により、図6〜7に示す様な形状に一体に
造られており、基端部(図6〜7の左端部)には上記頭
部7aを結合する為のボス部24を、先端部(図6〜7
の右端部)には運転者が操作する為の摘み14aを、そ
れぞれ形成している。上記ボス部24には、上記頭部7
aを嵌合させる為の係止孔25を形成している。この係
止孔25は、上記角柱部22をがたつきなく嵌合させる
為の、断面形状が正方形である角孔部26と、上記鍔部
23を挿入自在な円孔部27とから成る。このうち、角
孔部26の軸方向長さL26は、上記角柱部22の軸方向
長さL22と同じか、これよりも少し小さく(L26≦
L22)している。従って、前記ステアリングコラム1の
高さ位置を固定すべく、上記チルトナット9aを緊締し
た状態でも、上記ボス部24に過大な圧縮応力が加わる
事はない。
脂の射出成形により、図6〜7に示す様な形状に一体に
造られており、基端部(図6〜7の左端部)には上記頭
部7aを結合する為のボス部24を、先端部(図6〜7
の右端部)には運転者が操作する為の摘み14aを、そ
れぞれ形成している。上記ボス部24には、上記頭部7
aを嵌合させる為の係止孔25を形成している。この係
止孔25は、上記角柱部22をがたつきなく嵌合させる
為の、断面形状が正方形である角孔部26と、上記鍔部
23を挿入自在な円孔部27とから成る。このうち、角
孔部26の軸方向長さL26は、上記角柱部22の軸方向
長さL22と同じか、これよりも少し小さく(L26≦
L22)している。従って、前記ステアリングコラム1の
高さ位置を固定すべく、上記チルトナット9aを緊締し
た状態でも、上記ボス部24に過大な圧縮応力が加わる
事はない。
【0019】上述の様に構成される本発明のチルト式ス
テアリング装置により、運転者の体格等に応じて、ステ
アリングホイールの高さ位置を調節する際の作用自体
は、前述した従来のチルト式ステアリング装置の場合と
ほぼ同様である。即ち、ステアリングホイールの高さ位
置を調節する場合には、上記チルトレバー10aを、図
1の鎖線位置にまで回動させ、上記チルトボルト6a先
端の雄ねじ部18に螺合したチルトナット9aを緩め
る。この結果、このチルトナット9aの内端面と上記角
柱部22の内端面との間隔が広がり、前記1対の支持板
部16a、16bの内側面と前記昇降ブラケット4の外
側面との間に作用する摩擦力が低減する。そこで、この
様にチルトナット9aを緩めた状態のまま、前記長孔
3、3に沿ってチルトボルト6aを移動させつつ、上記
ステアリングホイールを所望位置に移動させる。ステア
リングホイールを所望位置に移動させたならば、上記チ
ルトレバー10aを図1の実線位置に回動させる事によ
り、上記チルトボルト6aと螺合したチルトナット9a
を締め付け、上記チルトナット9aの内端面と上記角柱
部22の内端面との間隔を狭める。この結果、上記1対
の支持板部16a、16bの内側面と上記昇降ブラケッ
ト4の外側面との間に作用する摩擦力が増大して、ステ
アリングコラム1の上部が上記固定ブラケット2に支持
固定され、上記ステアリングホイールが、調節後の高さ
位置に固定される。
テアリング装置により、運転者の体格等に応じて、ステ
アリングホイールの高さ位置を調節する際の作用自体
は、前述した従来のチルト式ステアリング装置の場合と
ほぼ同様である。即ち、ステアリングホイールの高さ位
置を調節する場合には、上記チルトレバー10aを、図
1の鎖線位置にまで回動させ、上記チルトボルト6a先
端の雄ねじ部18に螺合したチルトナット9aを緩め
る。この結果、このチルトナット9aの内端面と上記角
柱部22の内端面との間隔が広がり、前記1対の支持板
部16a、16bの内側面と前記昇降ブラケット4の外
側面との間に作用する摩擦力が低減する。そこで、この
様にチルトナット9aを緩めた状態のまま、前記長孔
3、3に沿ってチルトボルト6aを移動させつつ、上記
ステアリングホイールを所望位置に移動させる。ステア
リングホイールを所望位置に移動させたならば、上記チ
ルトレバー10aを図1の実線位置に回動させる事によ
り、上記チルトボルト6aと螺合したチルトナット9a
を締め付け、上記チルトナット9aの内端面と上記角柱
部22の内端面との間隔を狭める。この結果、上記1対
の支持板部16a、16bの内側面と上記昇降ブラケッ
ト4の外側面との間に作用する摩擦力が増大して、ステ
アリングコラム1の上部が上記固定ブラケット2に支持
固定され、上記ステアリングホイールが、調節後の高さ
位置に固定される。
【0020】特に、本発明のチルト式ステアリング装置
に於いては、チルトレバー10a全体を合成樹脂により
造った場合でも、このチルトレバー10aによりチルト
ボルト6aを確実に回動させる事ができる。即ち、上記
チルトレバー10aのボス部24とチルトボルト6aの
頭部7aとは、角柱部22と角孔部26との嵌合によ
り、互いの回転を不能に係合しているので、チルトレバ
ー10aによりチルトボルト6aを確実に回動させる事
ができる。しかも、チルトレバー10aからチルトボル
ト6aに回転力を伝達させる際には、上記角柱部22の
外周面と角孔部26の内周面とが広い面積で当接する
為、合成樹脂製のボス部24に過大な応力が加わる事が
なく、このボス部24の耐久性、信頼性が十分に確保さ
れる。
に於いては、チルトレバー10a全体を合成樹脂により
造った場合でも、このチルトレバー10aによりチルト
ボルト6aを確実に回動させる事ができる。即ち、上記
チルトレバー10aのボス部24とチルトボルト6aの
頭部7aとは、角柱部22と角孔部26との嵌合によ
り、互いの回転を不能に係合しているので、チルトレバ
ー10aによりチルトボルト6aを確実に回動させる事
ができる。しかも、チルトレバー10aからチルトボル
ト6aに回転力を伝達させる際には、上記角柱部22の
外周面と角孔部26の内周面とが広い面積で当接する
為、合成樹脂製のボス部24に過大な応力が加わる事が
なく、このボス部24の耐久性、信頼性が十分に確保さ
れる。
【0021】尚、本発明のチルト式ステアリング装置の
場合には、上述の様に、角柱部22と角孔部26とを嵌
合させる為、チルトボルト6aとチルトレバー10aと
の回転方向に亙る位置関係を微調節する事はできない。
その代わりに本発明のチルト式ステアリング装置の場合
には、チルトボルト10aとチルトナット9aとの位置
関係を調節自在である為、ステアリングコラムの高さ位
置を固定した状態でのチルトレバー10aの位置を、所
望位置である図1の実線位置に調節できる。
場合には、上述の様に、角柱部22と角孔部26とを嵌
合させる為、チルトボルト6aとチルトレバー10aと
の回転方向に亙る位置関係を微調節する事はできない。
その代わりに本発明のチルト式ステアリング装置の場合
には、チルトボルト10aとチルトナット9aとの位置
関係を調節自在である為、ステアリングコラムの高さ位
置を固定した状態でのチルトレバー10aの位置を、所
望位置である図1の実線位置に調節できる。
【0022】本発明のチルト式ステアリング装置の場
合、ステアリングコラム1の高さ位置を固定した状態で
のチルトレバー10aの位置を所望位置に調節する作業
は、次の様にして行なう。先ず、チルトレバー10aを
上記図1の実線位置に保持した状態で、チルトボルト6
aに対してチルトナット9aを緊締する。この緊締作業
は、このチルトナット9aの外半部で前記座板17の円
筒部20から露出した部分に、スパナ等の工具を係止す
る事により行なう。この緊締作業により、上記チルトナ
ット9aとチルトボルト6aとの間隔を狭めて、上記ス
テアリングコラムに固定した前記昇降ブラケット4を、
前記固定ブラケット2を構成する1対の支持板部16
a、16bの内側面同士の間で強く挟持し、上記ステア
リングコラム1の高さ位置を固定する。この様にチルト
ナット9aを緊締してステアリングコラム1の高さ位置
を固定する以前には、前記座板17を構成して上記チル
トナット9aの周囲を囲む円筒部20は変形させない。
従って、この円筒部20とチルトナット9aの外周面と
が干渉する事はない。
合、ステアリングコラム1の高さ位置を固定した状態で
のチルトレバー10aの位置を所望位置に調節する作業
は、次の様にして行なう。先ず、チルトレバー10aを
上記図1の実線位置に保持した状態で、チルトボルト6
aに対してチルトナット9aを緊締する。この緊締作業
は、このチルトナット9aの外半部で前記座板17の円
筒部20から露出した部分に、スパナ等の工具を係止す
る事により行なう。この緊締作業により、上記チルトナ
ット9aとチルトボルト6aとの間隔を狭めて、上記ス
テアリングコラムに固定した前記昇降ブラケット4を、
前記固定ブラケット2を構成する1対の支持板部16
a、16bの内側面同士の間で強く挟持し、上記ステア
リングコラム1の高さ位置を固定する。この様にチルト
ナット9aを緊締してステアリングコラム1の高さ位置
を固定する以前には、前記座板17を構成して上記チル
トナット9aの周囲を囲む円筒部20は変形させない。
従って、この円筒部20とチルトナット9aの外周面と
が干渉する事はない。
【0023】チルトナット9aを緊締してステアリング
コラム1の高さ位置を固定した後には、図3に示す様
に、上記円筒部20の一部を直径方向内方に塑性変形さ
せてチルトナット9aの外周面に向けかしめ付ける事に
より、かしめ部28、28を形成する。そして、このか
しめ部28、28により、上記チルトナット9aが上記
座板17に対して回転する事を防止する。又、この座板
17は、前記底板部19の内側面に形成した係合突部2
9、29と長孔3との係合により、上記チルトボルト6
aを中心として回転する事を防止されている。この為、
上記かしめ部28、28を形成する事により、上記チル
トナット9aは、長孔3に沿って変位しても回転する事
はなくなる。従って、上記チルトレバー10aを操作す
る事により、上記チルトボルト6aの頭部7aとチルト
ナット9aとの距離を調節して、ステアリングコラムの
高さ位置の調節を自在としたり、或はこの高さ位置を固
定したりできる様になる。
コラム1の高さ位置を固定した後には、図3に示す様
に、上記円筒部20の一部を直径方向内方に塑性変形さ
せてチルトナット9aの外周面に向けかしめ付ける事に
より、かしめ部28、28を形成する。そして、このか
しめ部28、28により、上記チルトナット9aが上記
座板17に対して回転する事を防止する。又、この座板
17は、前記底板部19の内側面に形成した係合突部2
9、29と長孔3との係合により、上記チルトボルト6
aを中心として回転する事を防止されている。この為、
上記かしめ部28、28を形成する事により、上記チル
トナット9aは、長孔3に沿って変位しても回転する事
はなくなる。従って、上記チルトレバー10aを操作す
る事により、上記チルトボルト6aの頭部7aとチルト
ナット9aとの距離を調節して、ステアリングコラムの
高さ位置の調節を自在としたり、或はこの高さ位置を固
定したりできる様になる。
【0024】
【発明の効果】本発明のチルト式ステアリング装置は、
以上に述べた通り構成され作用する為、操作感が良く、
しかも十分な耐久性及び信頼性を確保できる構造を安価
に提供できる。
以上に述べた通り構成され作用する為、操作感が良く、
しかも十分な耐久性及び信頼性を確保できる構造を安価
に提供できる。
【図1】本発明の実施の形態の1例を示す部分側面図。
【図2】図1の拡大A−A断面図。
【図3】図2のB矢視図。
【図4】座板の斜視図。
【図5】チルトボルトのみを取り出して図2と同方向か
ら見た図。
ら見た図。
【図6】チルトレバーの側面図。
【図7】同じく平面図。
【図8】従来のチルト式ステアリング装置の1例を示す
要部側面図。
要部側面図。
【図9】図8のC−C断面図。
1 ステアリングコラム 2 固定ブラケット 3 長孔 4 昇降ブラケット 5 通孔 6、6a チルトボルト 7、7a 頭部 8 平坦部 9、9a チルトナット 10、10a チルトレバー 11 固定ボルト 12 テーパ部 13 テーパ筒部 14、14a 摘み 15 本体 16a、16b 支持板部 17 座板 18 雄ねじ部 19 底板部 20 円筒部 21 通孔 22 角柱部 23 鍔部 24 ボス部 25 係止孔 26 角孔部 27 円孔部 28 かしめ部 29 係合突部
Claims (1)
- 【請求項1】 ステアリングコラムの中間部に固定され
た昇降ブラケットと、この昇降ブラケットに設けられた
挿通部と、この挿通部を通過不能な頭部及びこの挿通部
に挿通された杆部から成るチルトボルトと、左右1対の
支持板部を有し、これら両支持板部により上記昇降ブラ
ケットを左右から挟む状態で車体に固定される固定ブラ
ケットと、この固定ブラケットに形成され、上記チルト
ボルトの両端部が貫通する、上下方向に亙る長孔と、上
記チルトボルトの先端部に螺合したチルトナットと、上
記チルトボルトの頭部にその基端部を固定し、揺動に基
づいて上記チルトナットと上記頭部との間隔を拡縮させ
るチルトレバーとを備えたチルト式ステアリング装置に
於いて、上記チルトナットは有底筒状の座板の内側に設
けられており、この座板を構成する輪状の底板部は、上
記支持板部の外側面と上記チルトナットの内端面との間
で挟持されており、上記底板部の内側面には、上記長孔
との係合により上記座板が上記チルトボルトを中心とし
て回転する事を防止する係合突部が形成されており、上
記座板を構成して上記チルトナットの周囲を囲む筒部の
一部を、このチルトナットを所定量だけ緊締した状態で
このチルトナットの外周面に向けかしめ付ける事によ
り、このチルトナットが上記座板に対して回転する事を
防止しており、上記チルトレバーの基端部は上記チルト
ボルトの頭部に、非円形の周面同士の嵌合により、チル
トレバーとチルトボルトとが互いに同期して回転自在と
なる様に結合されている事を特徴とするチルト式ステア
リング装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8160396A JPH09267752A (ja) | 1996-04-03 | 1996-04-03 | チルト式ステアリング装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8160396A JPH09267752A (ja) | 1996-04-03 | 1996-04-03 | チルト式ステアリング装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09267752A true JPH09267752A (ja) | 1997-10-14 |
Family
ID=13750903
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8160396A Pending JPH09267752A (ja) | 1996-04-03 | 1996-04-03 | チルト式ステアリング装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09267752A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20150291203A1 (en) * | 2013-04-24 | 2015-10-15 | Nsk Ltd. | Steering apparatus |
CN107921989A (zh) * | 2015-08-26 | 2018-04-17 | 蒂森克虏伯普利斯坦股份公司 | 用于机动车辆的可调节转向柱的夹持装置 |
-
1996
- 1996-04-03 JP JP8160396A patent/JPH09267752A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US20150291203A1 (en) * | 2013-04-24 | 2015-10-15 | Nsk Ltd. | Steering apparatus |
US9352769B2 (en) * | 2013-04-24 | 2016-05-31 | Nsk Ltd. | Steering apparatus |
CN107921989A (zh) * | 2015-08-26 | 2018-04-17 | 蒂森克虏伯普利斯坦股份公司 | 用于机动车辆的可调节转向柱的夹持装置 |
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