JP2588338Y2 - 伸縮式ステアリングコラム装置 - Google Patents

伸縮式ステアリングコラム装置

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JP2588338Y2
JP2588338Y2 JP1993024719U JP2471993U JP2588338Y2 JP 2588338 Y2 JP2588338 Y2 JP 2588338Y2 JP 1993024719 U JP1993024719 U JP 1993024719U JP 2471993 U JP2471993 U JP 2471993U JP 2588338 Y2 JP2588338 Y2 JP 2588338Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案に係る伸縮式ステアリン
グコラム装置は、ステアリングシャフトを挿通したステ
アリングコラムの全長を伸縮し、前記ステアリングシャ
フトの端部に設けたステアリングホイールの前後位置
を、運転者の体格や運転姿勢に合わせて調節する場合に
利用する。
【0002】
【従来の技術】運転者の体格や運転姿勢に合わせてステ
アリングホイールの位置を調節する為の装置として、チ
ルトステアリング装置と、伸縮式ステアリングコラム装
置(所謂テレスコピックステアリング装置)とが知られ
ている。図5は、この様なチルトステアリング装置と伸
縮式ステアリングコラム装置との両方を組み込んだステ
アリング装置として、実開平3−9973号公報に記載
された構造を示している。
【0003】図示しないステアリングホイールの高さ位
置を調節する際には、チルトステアリング装置の調節レ
バー1を操作する事により、ステアリングコラム2内を
挿通されたステアリングシャフト3の一端部(図5の右
端部)を矢印a方向に変位させる。又、ステアリングホ
イールの前後位置を調節する際には、伸縮式ステアリン
グコラム装置の調節レバー4を操作する事により、アウ
ターコラム5とインナーコラム6とをテレスコープ状に
組み合わせたステアリングコラム2の全長を伸縮させ、
やはり伸縮自在に構成された前記ステアリングシャフト
3の一端部を矢印b方向に変位させる。
【0004】尚、この内のチルトステアリング装置の構
造及び作用に就いては、実願平1−49490号(実開
平2−142373号)のマイクロフィルム等に詳しく
記載されており、本考案の要旨とする所でもない為、詳
しい説明は省略する。
【0005】一方、伸縮式ステアリングコラム装置は、
従来、図6〜7に示す様に構成されていた。ステアリン
グコラム2は、それぞれが円筒状に形成され、互いにテ
レスコープ状に組み合わされたアウターコラム5とイン
ナーコラム6とから成る。この内のインナーコラム6の
内側には、深溝型(或はアンギュラ型)の玉軸受7、7
を介して、ステアリングシャフト3の中間部が支承され
ている。そして、このステアリングシャフト3の中間部
には、スプライン係合部8を設け、前記ステアリングコ
ラム2の伸縮に伴って、前記ステアリングシャフト3も
伸縮する様にしている。
【0006】又、前記アウターコラム5の中間部には、
一部を前記アウターコラム5の側方(図6の下方、図7
の左方)に突出させた状態で、ロックハウジング9を固
設している。このロックハウジング9の一部で、前記ア
ウターコラム5の側方に突出した部分には、後述するロ
ック部材10を嵌装する為の、シリンダ空間11を設け
ている。
【0007】直方体形状を有するこのシリンダ空間11
の両側(図7の上下両側)は、前記アウターコラム5の
中心軸と平行で、互いに間隔を開けて設けられた1対の
平面17、17で区画されている。又、前記アウターコ
ラム5の側面の一部で、前記シリンダ空間11に整合す
る位置には、このシリンダ空間11とアウターコラム5
の内部とを連通させる連通開口12を形成している。そ
して、この連通開口12を通じて、前記シリンダ空間1
1内に嵌装したロック部材10の内側面を、アウターコ
ラム5の内側に挿通されたインナーコラム6の外周面に
突き当て自在としている。
【0008】前記ロック部材10の内側面は、前記イン
ナーコラム6の外周面の曲率とほぼ同じ曲率を有する、
円弧状凹面13としている。ステアリングホイールの前
後位置を固定する際には、この円弧状凹面13を前記イ
ンナーコラム6の外周面に強く押し付ける事により、こ
のインナーコラム6と前記アウターコラム5との相対的
変位を阻止する。
【0009】一方、前記シリンダ空間11の外側を区画
する隔壁14の中央部には、螺子孔15を形成し、この
螺子孔15に螺合したロック螺子16の内端を、前記ロ
ック部材10の外面中央部に突き当てている。前記ロッ
ク螺子16の外端部には、前記調節レバー4の基端部を
固定し、この調節レバー4の操作に基づき、前記ロック
部材10の円弧状凹面13を、インナーコラム6の外周
面に押圧自在としている。更に、前記ロックハウジング
9の底部に固定し、アウターコラム5の下面を貫通した
ガイドピン18を、インナーコラム6の下面に、軸方向
に亙って形成した長孔19に係合させる事により、この
インナーコラム6の(回転を防止して)軸方向に亙る変
位のみを許容している。
【0010】上述の様に構成される伸縮式ステアリング
コラム装置に於いて、ステアリングコラム2の全長を調
節する場合、先ず調節レバー4を操作する事により、ロ
ック螺子16を(図7の左方に)後退させ、このロック
螺子16がロック部材10をインナーコラム6の外周面
に押圧していた力を解除し、インナーコラム6がアウタ
ーコラム5の内側で変位自在な状態とする。
【0011】この状態で、ステアリングシャフト3の端
部に固定した、図示しないステアリングホイールを押し
引きし、このステアリングホイールの前後位置を調節す
る。ステアリングホイールを押し引きする事に伴なっ
て、ステアリングシャフト3の途中に設けたスプライン
係合部8が変位すると共に、このステアリングシャフト
3の外側に、玉軸受7、7を介して設けられたインナー
コラム6が前後方向に変位する。
【0012】この結果、ステアリングホイールの前後位
置が調節されたならば、前記調節レバー4を操作する事
で、前記ロック螺子16を(図7の右方に)前進させ、
このロック螺子16により、前記ロック部材10をイン
ナーコラム6の外周面に押圧する。この結果、前記ロッ
ク部材10の内側面に形成した円弧状凹面13とインナ
ーコラム6の外周面との間に強い摩擦力が働く様にな
り、前記インナーコラム6がアウターコラム5の内側
に、変位不能に支持され、前記ステアリングホイール
が、調節後の位置に支持されたままの状態となる。
【0013】
【考案が解決しようとする課題】ところが、上述の様に
構成され作用する、従来の伸縮式ステアリングコラム装
置の場合、シリンダ空間11を有するロックハウジング
9の製作並びにロック部材10の円弧状凹面13の加工
が面倒で、伸縮式ステアリングコラム装置の製作費を高
くする原因となっている。
【0014】又、ステアリングホイールの前後位置を固
定すべく、ロック部材10をインナーコラム6の外周面
に押し付けると、このインナーコラム6が押し潰される
方向に弾性変形する。この結果、前記インナーコラム6
を固定する力が不足しがちになる。特に、前記ロック部
材10をインナーコラム6の外周面に向け押圧する力
は、前記ロック螺子16が軸方向に変位しようとする力
そのものであり、特に増力機構が働く事はない為、上記
固定する力が不足しがちになる。
【0015】これに対して、実開昭63−152771
号公報には、レバー操作により遠近動する1対の抑え駒
により、インナーコラム抑え付ける構造が記載されて
いるが、構成部材の加工が面倒で、やはり製作費が嵩む
事が避けられない。本考案の伸縮式ステアリングコラム
装置は、上述の様な不都合を解消するものである。
【0016】
【課題を解決する為の手段】本考案の伸縮式ステアリン
グコラム装置は、軸方向に長い管状で、車体に支持され
るアウターコラムと、このアウターコラムの内側に軸方
向に亙る変位自在に挿入され、その内側にステアリング
シャフトを、回転自在に支持するインナーコラムと、前
記アウターコラムの一部に、このアウターコラムの外周
面から直径方向外方に突出する状態で固設されたロック
ハウジングと、このロックハウジングを左右方向に貫通
する状態で形成され、その一部内周面から前記インナー
コラムの一部外周面を突出させた、内周面が円筒面であ
シリンダ孔と、このシリンダ孔の一端開口からこのシ
リンダ孔内にがたつきなく挿入されて、その内端寄り部
に形成した第一の傾斜押圧部を前記一部外周面の片側
部分に当接させた、外周面が円筒面である第一の押圧ブ
ロックと、前記シリンダ孔の他端開口から前記シリンダ
孔内に挿入されて、その内端寄り部分に形成した第二の
傾斜押圧部を前記一部外周面の他側部分に当接させた
外周面が円筒面である第二の押圧ブロックと、前記第一
の押圧ブロックに左右方向に亙って形成された螺子孔
と、前記第二の押圧ブロックに左右方向に亙って前記螺
子孔と同心に形成された貫通孔と、一端部に前記螺子孔
と螺合する第一の雄螺子部を、他端部にこの第一の雄螺
子部と逆方向の第二の雄螺子部を、それぞれ形成した螺
子杆と、この螺子杆が前記第一の押圧ブロックに対して
回転する事を阻止する回転阻止部と、前記螺子杆の他端
部で、前記第二の押圧ブロックの外端面から突出した部
分に螺合した螺子孔部材と、この螺子孔部材にその基端
部を固定した調整レバーとを備えている。
【0017】
【作用】上述の様に構成される本考案の伸縮式ステアリ
ングコラム装置により、ステアリングホイールの前後位
置を調節すべく、ステアリングコラムの長さ調節を行な
う場合、先ず調整レバーを操作する事により、螺子孔部
材を回転させる。第二の雄螺子部によりこの螺子孔部材
と螺合した螺子杆は、回転阻止部の働きにより回転する
事はない為、前記螺子孔部材が第二の雄螺子部との螺合
に基づき、前記螺子杆の軸方向に亙って、この螺子杆の
他端側に変位する。この結果、螺子孔部材が第二の押圧
ブロックを押圧していた力が解除され、この第二の押圧
ブロックと第一の押圧ブロックとの距離が広がって、イ
ンナーコラムがアウターコラムの内側で変位自在な状態
となる。
【0018】この状態で、ステアリングシャフトの端部
に固定したステアリングホイールを押し引きし、インナ
ーコラムを前後方向に変位させつつ、ステアリングホイ
ールの前後位置を調節する。ステアリングホイールの前
後位置を、所望位置に調節したならば、前記調整レバー
を前述の場合と逆方向に操作する事で、前記螺子孔部材
を前記螺子杆の一端側に変位させ、前記第二の押圧ブロ
ックと第一の押圧ブロックとの距離を縮める。この結
果、第一、第二の各押圧ブロックの内端寄り部分に形成
した第一、第二の傾斜押圧部がインナーコラムの外周面
に強く押圧され、前記ステアリングホイールが、調節後
の位置に支持されたままの状態となる。
【0019】特に、本考案の伸縮式ステアリングコラム
装置の場合、前記第一、第二の各押圧ブロックを嵌装す
る為のシリンダ孔の形状が簡単なもので済む為、部品加
工が容易で、製作費が嵩む事がない。又、第一、第二の
各押圧ブロックの内端寄り部分に前記第一、第二の傾斜
押圧部を形成する事で、この内端寄り部分が前記インナ
ーコラムの外周面に、くさび状に食い込む様に構成出来
る為、このインナーコラムの外周面を押圧する力が大き
くなり、ステアリングホイールの位置を保持固定する際
の保持力が大きくなる。更に、前記ステアリングホイー
ルの前後位置を固定すべく、前記第一、第二の傾斜押圧
部をインナーコラムの外周面に強く押圧した状態から、
このインナーコラムに前後方向の力が加わると、前記第
一、第二の押圧ブロックが前記シリンダ孔内で回転する
方向に変位する傾向になり、前記第一、第二の傾斜押圧
部と前記インナーコラムの外周面との当接圧が高くな
る。従って、前記インナーコラムに前後方向の力が加わ
っても、このインナーコラムが前後方向にずれ動く事を
有効に防止できる。 しかも、前記シリンダ孔の内周面及
び第一、第二の押圧ブロックの外周面を、何れも円筒面
としている為、これら第一、第二の押圧ブロックを前記
螺子杆により結合し、更にこの螺子杆にねじ孔部材及び
調整レバーを予め組み付けてから、前記シリンダ孔内に
前記第一、第二の押圧ブロック及び螺子杆を挿入でき
る。従って、これら各部材を広い場所で予め組み立てて
おける為、伸縮式ステアリングコラム装置の組立作業が
容易になる。
【0020】
【実施例】図1〜3は本考案の第一実施例を示してい
る。アウターコラム20は、アルミニウム材のダイキャ
スト成形、或は合成樹脂の射出成形等により、軸方向に
長い管状に形成されている。この様なアウターコラム2
0は、中間部上面に固設された支持ブラケット21によ
り、ダッシュボードの下面部分等に於いて、車体に支持
される。このアウターコラム20の内側には、やはり軸
方向に長い管状に形成されたインナーコラム22が、軸
方向(図1の左右方向)に亙る変位自在に挿入されてい
る。このインナーコラム22の内側には伸縮自在なステ
アリングシャフト3を、回転のみ自在に支持している。
【0021】前記アウターコラム20の一部で前記支持
ブラケット21の下側部分には、ロックハウジング23
を、このアウターコラム20の外周面から直径方向外方
(図1〜3の下方)に突出する状態で固設している。そ
して、このロックハウジング23に断面円形の、即ち内
周面が円筒面であるシリンダ孔24を、このロックハウ
ジング23を左右方向に貫通する状態で形成している。
このシリンダ孔24の中心軸は、前記アウターコラム2
0並びにインナーコラム22の中心軸に対し捩れの位置
関係となっている。そして、前記インナーコラム22の
一部外周面を、前記シリンダ孔24の一部内周面から突
出させている。
【0022】この様なシリンダ孔24の片半部(図2の
右半部)には第一の押圧ブロック25を、このシリンダ
孔24の一端開口から挿入している。この第一の押圧ブ
ロック25は、前記シリンダ孔24内にがたつきなく挿
入自在な、外周面が円筒面である、短円柱状に形成され
ている。又、前記第一の押圧ブロック25の内端寄り部
分(シリンダ孔24の中央寄り部分で、図2の左寄り部
分)で、前記インナーコラム22の外周面に対向する部
分には、第一の傾斜押圧部である、第一の傾斜平面26
を形成し、この第一の傾斜平面26と前記インナーコラ
ム22の外周面とを当接させている。
【0023】又、前記シリンダ孔24の他半部(図2の
左半部)には第二の押圧ブロック27を、このシリンダ
孔24の他端開口から挿入している。この第二の押圧ブ
ロック27は、前記第一の押圧ブロック25と同様に、
前記シリンダ孔24内にがたつきなく挿入自在な、外周
面が円筒面である、短円柱状に形成されている。又、前
記第二の押圧ブロック27の内端寄り部分(図2の右寄
り部分)で、前記インナーコラム22の外周面に対向す
る部分には、第二の傾斜押圧部である、第二の傾斜平面
28を形成し、この第二の傾斜平面28と前記インナー
コラム22の外周面とを当接させている。
【0024】そして、前記第一の押圧ブロック25には
螺子孔29を、左右方向に亙って形成している。又、前
記第二の押圧ブロック27には貫通孔30を左右方向に
亙って、前記螺子孔29と同心に形成している。そし
て、前記螺子孔29に、螺子杆31の一端部(図1の右
端部)に形成した第一の雄螺子部32を螺合させてい
る。又、この螺子杆31の他端部には、この第一の雄螺
子部32と逆方向の第二の雄螺子部33を形成してい
る。尚、この第二の雄螺子部33は、二条螺子等、ピッ
チの粗い螺子としている。
【0025】更に、前記螺子杆31の一端部で、前記第
一の押圧ブロック25の外端面から突出した部分にはロ
ックナット34を螺合し、このロックナット34を前記
外端面に向け緊締して、前記第一の押圧ブロック25
対する螺子杆31の回転を阻止する、回転阻止部を構成
している。尚、前記螺子杆31の一端部外周面には、互
いに平行な1対の平坦面37、37を形成している。一
方、前記螺子杆31の他端部で、前記第二の押圧ブロッ
ク27の外端面から突出した部分には、螺子孔部材であ
る調整ナット35を螺合させている。そして、この調整
ナット35に、調整レバー36の基端部を、溶接等によ
り結合固定している。
【0026】上述の様に構成される本考案の伸縮式ステ
アリングコラム装置の組立調整時には、前記ロックナッ
ト34を緩めた状態で、前記平坦面37、37にスパナ
等の工具を係合させ、前記螺子杆31を回転させる。こ
の螺子杆31に形成した第一、第二の雄螺子部32、3
3は互いに逆方向である為、この螺子杆31の回転に伴
って第一の押圧ブロック25と前記調整ナット35とが
互いに逆方向に移動する。そこで、これら両部材25、
35同士が近づく様に、前記螺子杆31を回転させ、前
記第一押圧ブロック25と、前記調整ナット35に押さ
れた第二の押圧ブロック27との距離を縮める。この
際、前記調整レバー36は、ステアリングホイールの位
置を固定すべく、この調整レバー36を回動させた状態
位置に保持し、前記調整ナット35が回転しない様にし
ておく。
【0027】この結果、両押圧ブロック25、27の内
端寄り部分に形成した第一、第二の傾斜面26、28
が、前記インナーコラム22の外周面に押し付けられ、
このインナーコラム22が前記アウターコラム20の内
側に固定される。そこで、十分な固定力が得られた状態
で、前記ロックナット34を緊締し、前記螺子杆31が
前記第一の押圧ブロック25に対し回転しない様にす
る。
【0028】この様にして組み立てられた本考案の伸縮
式ステアリングコラム装置により、ステアリングホイー
ルの前後位置を調節すべく、ステアリングコラムの長さ
調節を行なう場合、先ず調整レバー36を操作する事に
より、調整ナット35を回転させる。前記螺子杆31
は、前記ロックナット34の緊締により回転する事はな
い為、前記調整ナット35が第二の雄螺子部33との螺
合に基づいて、前記螺子杆31の軸方向に亙り、この螺
子杆31の他端側(図2の左側)に変位する。この場
合、前記第二の螺子部33のピッチは粗い為、前記操作
レバー36の操作角度が小さくても、前記調整ナット3
5の変位量は十分に大きくなる。
【0029】この様に調整ナット35を螺子杆31の他
端側に変位させる結果、調整ナット35が第二の押圧ブ
ロック27を押圧していた力が解除される。そして、こ
の第二の押圧ブロック27と第一の押圧ブロック25と
の距離が広がって、インナーコラム22がアウターコラ
ム20の内側で変位自在な状態となる。
【0030】この状態で、ステアリングシャフトの端
部に固定したステアリングホイールを押し引きし、イン
ナーコラム22を前後方向に変位させつつ、ステアリン
グホイールの前後位置を調節する。ステアリングホイー
ルの前後位置を、所望位置に調節したならば、前記調整
レバー36を前述の場合と逆方向に操作する事で、前記
調整ナット35を前記螺子杆31の一端側に変位させ、
前記第二の押圧ブロック27と第一の押圧ブロック25
との距離を縮める。この結果、第一、第二の各押圧ブロ
ック25、27の内端寄り部分に形成した第一、第二の
傾斜面26、28がインナーコラム22の外周面に強
く押圧され、前記ステアリングホイールが、調節後の位
置に支持されたままの状態となる。
【0031】特に、本考案の伸縮式ステアリングコラム
装置の場合、前記第一、第二の各押圧ブロック25、2
7を嵌装する為のシリンダ孔24は単なる円孔で良く、
又、前記各押圧ブロック25、27も、円柱の一部を平
削して第一、第二の傾斜面26、28を形成しただけ
の、簡単な形状で済む為、部品加工が容易で、製作費が
嵩む事がない。更に、前記第一、第二の傾斜面26、
28の傾斜角度を適切にする事で、これら各傾斜面2
6、28が前記インナーコラム22の外周面に、くさび
状に食い込む様に出来る。この為、このインナーコラム
22の外周面を押圧する力が大きくなり、ステアリング
ホイールの位置を保持固定する際の保持力が大きくな
る。更に、前記ステアリングホイールの前後位置を固定
すべく、前記第一、第二の傾斜平面26、28をインナ
ーコラム22の外周面に強く押圧した状態から、このイ
ンナーコラム22に前後方向の力が加わると、このイン
ナーコラム22の外周面と前記第一、第二の傾斜平面2
6、28との間に作用する摩擦力に基づき、前記第一、
第二の押圧ブロック25、27が前記シリンダ孔24内
で回転する方向に変位する傾向になる。そして、これら
第一、第二の押圧ブロック25、27の内端部に形成し
た前記第一、第二の傾斜平面26、28が前記インナー
コラム22に対して、捩れ方向に挟持する傾向になり、
これら第一、第二の傾斜平面26、28と前記インナー
コラムの外周面との当接圧が高くなる。従って、前記イ
ンナーコラム22に前後方向の力が加わっても、このイ
ンナーコラム22が前後方向にずれ動く事を有効に防止
できる。 しかも、前記シリンダ孔24の内周面及び第
一、第二の押圧ブロック25、27の外周面を、何れも
円筒面としている為、これら第一、第二の押圧ブロック
25、27を前記螺子杆31により結合し、更にこの螺
子杆31に前記調整ナット35及び調整レバー36を予
め組み付けてから、前記シリンダ孔24内に前記第一、
第二の押圧ブロック25、27及び螺子杆31を挿入で
きる。従って、これら各部材25、27、31、35、
36を広い場面で予め組み立てておける為、伸縮式ステ
アリングコラム装置の組み立て作業が容易になる。
【0032】次に、図4は本考案の第二実施例を示して
いる。本実施例の場合、調整レバー36の基端部に、バ
ーリング加工、或は絞り加工等により円筒部38を形成
し、この円筒部38の内周面に雌螺子を加工する事によ
り、螺子杆31他端の第二の雄螺子部33と螺合する螺
子孔部材を構成している。又、前記螺子杆31の一端部
には、前記第一実施例に於ける様なロックナット螺合
させていない。この螺子杆31の回転阻止部を構成する
場合には、螺子孔29の外端開口部を第一の雄螺子部3
2に向けてかしめ付ける。更に、第一、第二の押圧ブロ
ック25、27同士の間には圧縮ばね39を挟持し、ス
テアリングホイールの前後位置を調整すべく、前記螺子
孔部材を緩めた場合に、前記両押圧ブロック25、27
同士の距離が確実に広がる様にしている。その他の構成
及び作用は、前述した第一実施例と同様である。
【0033】
【考案の効果】本考案の伸縮式ステアリングコラム装置
は、以上に述べた通り構成され作用する為、形状が簡単
な部品を組み合わせるのみで、比較的安価に構成出来る
にも拘らず、ステアリングホイールの保持力を向上させ
る事が出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第一実施例を示す側面図。
【図2】図1の拡大A−A断面図。
【図3】図2のB矢視図。
【図4】本考案の第二実施例を示す、図2と同様の図。
【図5】伸縮式ステアリング装置とチルト式ステアリン
グ装置とを組み込んだ、従来のステアリング装置の側面
図。
【図6】一部を切断して示す、図5のC矢視図。
【図7】図5のD−D断面図。
【符合の説明】
1 調節レバー 2 ステアリングコラム 3 ステアリングシャフト 4 調節レバー 5 アウターコラム 6 インナーコラム 7 玉軸受 8 スプライン係合部 9 ロックハウジング 10 ロック部材 11 シリンダ空間 12 連通開口 13 円弧状凹面 14 隔壁 15 螺子孔 16 ロック螺子 17 平面 18 ガイドピン 19 長孔 20 アウターコラム 21 支持ブラケット 22 インナーコラム 23 ロックハウジング 24 シリンダ孔 25 第一の押圧ブロック 26 第一の傾斜平面 27 第二の押圧ブロック 28 第二の傾斜平面 29 螺子孔 30 貫通孔 31 螺子杆 32 第一の雄螺子部 33 第二の雄螺子部 34 ロックナット 35 調整ナット 36 調整レバー 37 平坦面 38 円筒部 39 圧縮ばね

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸方向に長い管状で、車体に支持される
    アウターコラムと、このアウターコラムの内側に軸方向
    に亙る変位自在に挿入され、その内側にステアリングシ
    ャフトを、回転自在に支持するインナーコラムと、前記
    アウターコラムの一部に、このアウターコラムの外周面
    から直径方向外方に突出する状態で固設されたロックハ
    ウジングと、このロックハウジングを左右方向に貫通す
    る状態で形成され、その一部内周面から前記インナーコ
    ラムの一部外周面を突出させた、内周面が円筒面である
    シリンダ孔と、このシリンダ孔の一端開口からこのシリ
    ンダ孔内にがたつきなく挿入されて、その内端寄り部分
    に形成した第一の傾斜押圧部を前記一部外周面の片側部
    分に当接させた、外周面が円筒面である第一の押圧ブロ
    ックと、前記シリンダ孔の他端開口から前記シリンダ孔
    内に挿入されて、その内端寄り部分に形成した第二の傾
    斜押圧部を前記一部外周面の他側部分に当接させた、外
    周面が円筒面である第二の押圧ブロックと、前記第一の
    押圧ブロックに左右方向に亙って形成された螺子孔と、
    前記第二の押圧ブロックに左右方向に亙って前記螺子孔
    と同心に形成された貫通孔と、一端部に前記螺子孔と螺
    合する第一の雄螺子部を、他端部にこの第一の雄螺子部
    と逆方向の第二の雄螺子部を、それぞれ形成した螺子杆
    と、この螺子杆が前記第一の押圧ブロックに対して回転
    する事を阻止する回転阻止部と、前記螺子杆の他端部
    で、前記第二の押圧ブロックの外端面から突出した部分
    に螺合した螺子孔部材と、この螺子孔部材にその基端部
    を固定した調整レバーとを備えた伸縮式ステアリングコ
    ラム装置。
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