JPH09267624A - 車両用暖房装置 - Google Patents

車両用暖房装置

Info

Publication number
JPH09267624A
JPH09267624A JP8081727A JP8172796A JPH09267624A JP H09267624 A JPH09267624 A JP H09267624A JP 8081727 A JP8081727 A JP 8081727A JP 8172796 A JP8172796 A JP 8172796A JP H09267624 A JPH09267624 A JP H09267624A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cooling water
engine
water
heating
heater core
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP8081727A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3552398B2 (ja
Inventor
Yoshihiko Okumura
奥村  佳彦
Koichi Ito
伊藤  公一
Yoshimitsu Inoue
美光 井上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP08172796A priority Critical patent/JP3552398B2/ja
Priority to US08/831,239 priority patent/US6032869A/en
Priority to DE19713804A priority patent/DE19713804A1/de
Publication of JPH09267624A publication Critical patent/JPH09267624A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3552398B2 publication Critical patent/JP3552398B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Air-Conditioning For Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンジン停止後も車室内暖房を行いつつ、エ
ンジン冷却水温度の低下を抑制してエンジン再始動時の
エミッション低減を図る。 【解決手段】 エンジン1が温まった状態で、かつ、暖
房運転中にエンジン1が停止すると、エンジン1内の冷
却水を流出せずにエンジン1内に滞留させるとともに、
暖房用熱源としてラジエータ3またはバイパス回路4内
の冷却水を使用する。これにより、エンジン1停止後も
継続的に車室内暖房を行うことができるとともに、冷却
水温度の低下を抑制してエンジン1再始動時のエミッシ
ョン低減を図ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水冷式エンジン
(以下、エンジンと略す。)の冷却水を熱源として車室
内暖房を行う車両用暖房装置に関するもので、車両駆動
源としてエンジンおよびモータの両者を切り替えて使用
する所謂ハイブリッド式自動車に用いて好適である。
【0002】
【従来の技術】ハイブリッド式自動車は、エンジンから
排出される一酸化炭素や窒素酸化物等の人体に有害な物
質を含む排気ガス(以下、エミッションと呼ぶ。)を低
減するために考案された自動車である。具体的には、通
常、バッテリに充電された電力によって駆動するモータ
で走行し、バッテリに充電された電力が所定以下に低下
すると、エンジンを使用して走行するとともに発電およ
び充電を行い、バッテリに充電された電力が所定以上ま
で回復すると、再びモータで走行するものである。
【0003】つまり、主駆動源としてモータを使用し、
副駆動源としてエンジンを使用することによって、エン
ジン稼働時間を短縮してエミッション低減を図ったもの
である。したがって、今後、ハイブリッド式自動車にお
いて、エミッション低減を推進するには、エンジン停止
時間を延長していく必要がある。ところで、ハイブリッ
ド式自動車用暖房装置においても、駆動源としてエンジ
ンのみを搭載する従来車両と同様に、エンジンの冷却水
を熱源とするヒータコアを車室内に吹き出す空気の加熱
手段として利用している。このため、暖房運転中は、エ
ンジン稼働時は勿論エンジン停止時においても、エンジ
ンから流出した冷却水を直接ヒータコア内に流入させて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、エンジンが稼
働しているか否かは、前述のように、バッテリに充電さ
れた電力状態によって決定されるので、車両走行時等の
人員乗車時においてもエンジンが停止する時がある。し
たがって、暖房運転中に冷却水の熱源であるエンジンが
停止すると、冷却水温度の低下とともに暖房能力も低下
していき、エンジン停止時間全体にわたって有効に暖房
することができないという問題がある。そして、この問
題はエンジン停止時間が延長されていくほど、つまり、
エミッション低減を推進するほど顕著に現れてくる。
【0005】また、上述のように、エンジン停止時もエ
ンジンから流出した冷却水を直接ヒータコア内に流入さ
せているので、エンジン停止時に暖房運転を継続する
と、冷却水の温度が低下し、エンジンが冷えてしまう。
そして、このエンジンが冷えた状態でエンジンを再始動
すると、エンジンが温まった状態に比べてエミションが
増加してしまうという問題が発生する。
【0006】なお、上述の問題はハイブリッド式自動車
に限られるものではなく、例えば、駆動源としてエンジ
ンのみを搭載する従来車両において、暖房運転を継続し
て行いつつ、信号待ち停車時等のアイドル運転時にエン
ジンを停止する、いわゆるレストモード時にも発生す
る。本発明は、上記点に鑑み、車両用暖房装置におい
て、エンジン停止後もヒータコアを用いて車室内暖房を
行いつつ、冷却水温度の低下を抑制してエンジン再始動
時のエミッション低減を図ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、以下の技術的手段を用いる。請求項1〜
3に記載の発明では、冷却水が第1所定温度以上の状態
で水冷式エンジン(1)が停止したときは、ヒータコア
(7)からラジエータ(3)またはバイパス回路(4)
を経てヒータコア(7)に還流する第2暖房回路(10
3)に冷却水を循環させることを特徴とする。
【0008】これにより、水冷式エンジン(1)内の冷
却水が流出せず水冷式エンジン(1)内に滞留するの
で、水冷式エンジン(1)が冷えることを抑制すること
ができる。また、暖房用熱源としてラジエータ(3)ま
たはバイパス回路(4)内の冷却水を使用することがで
きるので、水冷式エンジン(1)停止後も暖房運転を継
続することができる。
【0009】したがって、水冷式エンジン(1)停止後
もヒータコア(7)を用いて車室内暖房を継続的に行う
ことができるとともに、冷却水温度の低下を抑制して水
冷式エンジン(1)再始動時のエミッション低減を図る
ことができる。また、新たな部品を設けることなく、既
存のラジエータ(3)またはバイパス回路(4)を流用
しているので、車両用暖房装置の製造原価上昇を抑制し
つつ、水冷式エンジン(1)停止後も継続的に車室内暖
房を行い、かつ、エミッション低減を図ることができ
る。
【0010】請求項2に記載の発明では、冷却水が第1
所定温度以上の状態で水冷式エンジン(1)が停止した
ときは、第2暖房回路(103)に冷却水を循環させ、
その後、ヒータコア(7)内を流れる冷却水温度が第2
所定温度以下となったときに、ヒータコア(7)から蓄
熱タンク(6)を経てヒータコア(7)に還流する第3
暖房回路(104)に冷却水を循環させることを特徴と
する。
【0011】これにより、蓄熱タンク6に蓄えられた高
温の冷却水を車室内暖房用に使用することができるの
で、暖房能力を維持しつつ、暖房運転を長時間継続する
ことができる。請求項3に記載の発明では、冷却水が第
1所定温度以上の状態で水冷式エンジン(1)が停止し
たときは、第2暖房回路(103)に冷却水を循環さ
せ、その後、前記ヒータコア(7)内を流れる冷却水温
度が第2所定温度以下となったときに、前記第3暖房回
路(104)に冷却水を循環させる。そして、さらにそ
の後、ヒータコア(7)内を流れる冷却水温度が第3所
定温度以下となったときに、第1暖房回路(100)に
冷却水を循環させることを特徴とする。
【0012】請求項4に記載の発明では、冷却水が第1
所定温度以上の状態で水冷式エンジン(1)が停止した
ときは、ヒータコア(7)から蓄熱タンク(6)、前記
ラジエータ(3)またはバイパス回路(4)を経てヒー
タコア(7)に還流する第4暖房回路(107)に冷却
水を循環させることを特徴とする。これにより、水冷式
エンジン(1)内の冷却水が流出せず水冷式エンジン
(1)内に滞留するので、水冷式エンジン(1)が冷え
ることを抑制することができる。また、暖房用熱源とし
てラジエータ(3)、バイパス回路(4)または蓄熱タ
ンク(6)内の冷却水を使用することができるので、水
冷式エンジン(1)停止後も暖房運転を継続することが
できる。
【0013】したがって、水冷式エンジン(1)停止後
もヒータコア(7)を用いて車室内暖房を継続的に行う
ことができるとともに、冷却水温度の低下を抑制して水
冷式エンジン(1)再始動時のエミッション低減を図る
ことができる。請求項5に記載の発明では、冷却水が第
1所定温度以上の状態で水冷式エンジン(1)が停止し
たときは、第4暖房回路(107)に冷却水を循環さ
せ、その後、ヒータコア(7)内を流れる冷却水温度が
第4所定温度以下となったときに、第1暖房回路(10
0)に冷却水を循環させることを特徴とする。
【0014】なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述
する実施形態記載の具体的手段との対応関係を示すもの
である。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図に示す実施の形
態について説明する。 (第1実施形態)図1は、本実施形態に係る車両用暖房
装置をハイブリット自動車に適用した場合の模式図であ
る。そして、1は車両走行用水冷式エンジン(以下、エ
ンジンと略す。)であり、1aはエンジンから駆動力を
得てエンジン冷却水(以下、冷却水と略す。)圧送する
ポンプである。2は図示されていないバッテリから電力
を得て駆動する車両走行用のモータで、このモータ2と
エンジン1とを、前述のように切り替えて走行運転す
る。
【0016】3は冷却水と車室外空気との間で熱交換し
て冷却水を冷却するラジエータであり、4はラジエータ
3を迂回して冷却水が流れるバイパス回路である。5は
エンジン1から流出した冷却水を、ラジエータ3に循環
させる場合とバイパス回路4に循環させる場合とを切り
替える周知のサーモスタットで、このサーモスタット5
は、サーモスタット5内を流れる冷却水の温度に応じて
ラジエータ3とバイパス回路4とを切り替えるものであ
る。
【0017】また、6は冷却水を保温するとともに、所
定量の冷却水を蓄える蓄熱タンクで、この蓄熱タンク6
は、ステンレス等の耐食性に優れた材料で形成れてい
る。7は冷却水を熱源として車室内に吹き出す空気を加
熱する周知のヒータコアで、このヒータコア7は、後述
する空調ケーシング8内に配置されている。9は空気を
送風する送風機であり、この送風機9によって送風され
る空気は、空気流路をなす空調ケーシング8内を流れ、
ヒータコア7によって加熱された後、車室内に向けて吹
き出される。
【0018】10は、バッテリから電力を得てヒータコ
ア7に向けて冷却水を圧送する電動ポンプで、この電動
ポンプ10の稼働状態は、制御装置11によって制御さ
れている。また、この制御装置11には、ヒータコア7
の流入口側に設けられた冷却水温度を検出する温度セン
サ12からの信号12aと、エンジン1の回転数を検出
する図示されていない回転センサからの信号1bとが入
力している。
【0019】また、13、14は、冷却水流れを切り替
える三方弁で、両三方弁13、14は、弁体13a、1
4aと、これらの弁体13a、14aをそれぞれ駆動す
るアクチュエータ13b、14bとから構成されるとと
もに、アクチュエータ13b、14bは、それぞれ制御
装置11によって制御されている。そして、電動ポンプ
10、制御装置11、温度センサ12、および三方弁1
3、14によって、ヒータコア7に流入する冷却水流れ
が制御されている。
【0020】次に、本実施形態の作動を述べる。図2は
本実施形態に係る車両用暖房装置の作動を示すフローチ
ャートであり、先ず、具体的な作動を述べる前に、以下
の説明を容易にするために、次の用語を定義する。 1.バルブ作動状態A(図1参照) この作動状態は、図1に示すように、エンジン1、ラジ
エータ3又はバイパス回路4、蓄熱タンク6およびヒー
タコア7の全てに冷却水が流れるように三方弁13、1
4が制御されており、具体的には、以下の3つの回路に
冷却水が同時に循環している状態である。
【0021】すなわち、エンジン1からヒータコア7を
経てエンジン1に還流する第1暖房回路100、エンジ
ン1から蓄熱タンク6を経てエンジン1に還流する蓄熱
回路101、およびエンジン1からラジエータ3または
バイパス回路4を経てエンジン1に還流する冷却回路1
02の3つである。 2.バルブ作動状態B(図3参照) この作動状態は、図3に示すように、ラジエータ3又は
バイパス回路4およびヒータコア7に冷却水が流れるよ
うに三方弁13、14が制御されており、具体的には、
ヒータコア7からラジエータ3またはバイパス回路4を
経てヒータコア7に還流する第2暖房回路103に冷却
水が循環している状態である。
【0022】3.バルブ作動状態C(図4参照) この作動状態は、図4に示すように、ヒータコア7およ
び蓄熱タンク6に冷却水が流れるように三方弁13、1
4が制御されており、具体的には、ヒータコア7から蓄
熱タンク6を経てヒータコア7に還流する第3暖房回路
104に冷却水が循環している状態である。
【0023】4.バルブ作動状態D(図5参照) この作動状態は、図5に示すように、第1暖房回路10
0のみに冷却水が流れるように三方弁13、14が制御
されている状態である。次に、図2のフローチャートに
基づいて作動を述べる。始動スイッチ11a(図1参
照)が投入されることにより車両用暖房装置が始動する
と(S100)、温度センサ12からの信号12aに基
づいて冷却水温度が80℃(第1所定温度)を越えてい
るか否かを判定し(S105)、冷却水温度が80℃以
下の場合は、三方弁13、14をバルブ作動状態Aとし
(S106)、その後、S105に戻る。
【0024】また、S105で冷却水温度が80℃を越
えていると判定された場合は、フラグが0に設定され
(S110)、回転センサからの信号1bに基づいてエ
ンジン1が稼働中であるか否かを判定する(S12
0)。そして、エンジン1が稼働中であると判定された
場合は、電動ポンプ10を停止状態とし(S130)、
三方弁13、14をバルブ作動状態Aとし(S14
0)、その後、S110に戻る。
【0025】一方、S120でエンジン1が停止中であ
ると判定された場合は、電動ポンプ10を稼働させた
(S150)後、フラグが1以上であるか否かを判定し
(S160)、フラグが1未満である場合は、三方弁1
3、14をバルブ作動状態Bとする(S170)。そし
て、温度センサ12からの信号12aに基づいて冷却水
温度が60℃(第2所定温度)を越えているか否かを判
定し(S180)、冷却水温度が60℃以下の場合は、
フラグを1に設定して(S190)三方弁13、14を
バルブ作動状態Cとする(S200)。
【0026】次に、温度センサ12からの信号12aに
基づいて冷却水温度が60℃(第3所定温度)を越えて
いるか否かを判定し(S210)、冷却水温度が60℃
以下の場合は、フラグを2に設定して(S220)三方
弁13、14をバルブ作動状態Dとし(S230)、そ
の後、S110に戻る。一方、S180、S210にて
冷却水温度が60℃を越えていると判定された場合は、
共にS120に戻る。
【0027】また、S160にて、フラグが1以上であ
ると判定された場合は、フラグが1か否かを判定し(S
240)、フラグが1の場合はS200にジャンプす
る。一方、フラグが1でない場合は、S230にジャン
プする。次に、本実施形態の特徴を述べる。車両が一定
の距離を走行することによりエンジン1が温まった状態
(冷却水温度が80℃程度の状態)で、かつ、暖房運転
中にエンジン1が停止すると、三方弁13、14の制御
状態がバルブ作動状態AからBに切り替わるので、エン
ジン1から冷却水が流出ことが停止するとともに、ラジ
エータ3またはバイパス回路4内の冷却水が暖房に使用
される。
【0028】つまり、エンジン1内の冷却水が流出せず
エンジン1内に冷却水が滞留するので、エンジン1が冷
えることを抑制することができる。また、暖房用熱源と
してラジエータ3またはバイパス回路4内の冷却水を使
用することができるので、エンジン1停止後も暖房運転
を継続することができる。したがって、エンジン1停止
後もヒータコア7を用いて継続的に車室内暖房を行うこ
とができるとともに、冷却水温度の低下を抑制してエン
ジン1再始動時のエミッション低減することができる。
【0029】また、エンジン1停止後の暖房用熱源とし
て、蓄熱タンク6に蓄えられた高温の冷却水を使用する
前に、ラジエータ3またはバイパス回路4内の冷却水を
使用しているので、ラジエータ3またはバイパス回路4
内の冷却水温度が所定温度まで低下するまでの時間分だ
け暖房可能時間を延長することができる。また、新たな
部品を設けることなく既存のラジエータ3またはバイパ
ス回路4を流用しているので、車両用暖房装置の製造原
価上昇を抑制しつつ、エンジン停止後も継続的に車室内
暖房を行い、かつ、エミッション低減を図ることができ
る。
【0030】なお、図6は、エンジン1停止後、三方弁
13、14の制御状態がバルブ作動状態A〜Cと変化し
た場合のヒータコア7の流入口側での冷却水温度の変化
を示しており、図6から明らかなように、冷却水温度が
60℃以下に低下することなく暖房運転を継続すること
ができる。ところで、三方弁13、14の制御状態をB
からCへ、CからDへと切り替える切替判定条件(第
2、3所定温度)として冷却水温度60℃とした理由は
以下の通りである。すなわち、発明者等の試験検討によ
れば、一般的なエンジンでは、エンジン1内での冷却水
温度が55℃を下回るとエミッションが増加することが
判明している。そして、この冷却水温度(55℃)にエ
ンジン1とヒータコア7の流入口側との間での放熱およ
び安全率等を考慮すると、切替判定条件(冷却水温度)
は、約60℃となる。
【0031】したがって、三方弁13、14の制御状態
の切替判定条件は、必ずしも冷却水温度60℃に限定さ
れるものではなく、エンジンの種類または冷却水温度を
検出する位置等を考慮して適宜選択されるべきものであ
る。さらに、判定ステップ毎に切替判定条件を異にして
もよい。また、S105での判定条件(第1所定温度)
は、冷却水温度が80℃に限られるものではなく、暖房
可能な冷却水温度であって、上記切替判定条件(第2、
3所定温度)より高い温度であればよい。
【0032】(第2実施形態)本実施形態は車両用暖房
装置の簡素化を図ったものであり、図7に示すように、
三方弁14を廃止するとともに、蓄熱タンク6をサーモ
スタット5と三方弁13との間に配置したものである。
なお、蓄熱タンク6は、図11に示すように、三方弁1
3とヒータコア7との間に配置してもよい。
【0033】次に、本実施形態の作動を述べる。図8は
本実施形態に係る車両用暖房装置の作動を示すフローチ
ャートであり、先ず、具体的な作動を述べる前に、以下
の説明を容易にするために、次の用語を定義する。 1.バルブ作動状態E(図7参照) この作動状態は、図7に示すように、エンジン1、ラジ
エータ3又はバイパス回路4、蓄熱タンク6およびヒー
タコア7の全てに冷却水が流れるように三方弁13が制
御されており、具体的には、以下の2つの回路に冷却水
が同時に循環している状態である。
【0034】すなわち、エンジン1からヒータコア7を
経てエンジン1に還流する第1暖房回路100、エンジ
ン1から蓄熱タンク6、ラジエータ3またはバイパス回
路4を経てエンジン1に還流する冷却回路106の2つ
である。 2.バルブ作動状態F(図9参照) この作動状態は、図9に示すように、蓄熱タンク6、ラ
ジエータ3又はバイパス回路4およびヒータコア7に冷
却水が流れるように三方弁13が制御されており、具体
的には、ヒータコア7から蓄熱タンク6、ラジエータ3
またはバイパス回路4を経てヒータコア7に還流する第
4暖房回路107に冷却水が循環している状態である。
【0035】3.バルブ作動状態G(図10参照) この作動状態は、図10に示すように、第1暖房回路1
00のみに冷却水が循環するように三方弁13が制御さ
れている状態である。次に、図8のフローチャートに基
づいて作動を述べる。始動スイッチ11a(図1参照)
が投入されることにより車両用暖房装置が始動すると
(S300)、温度センサ12からの信号12aに基づ
いて冷却水温度が80℃(第1所定温度)を越ているか
否かを判定し(S305)、冷却水温度が80℃以下の
場合は、三方弁13、14をバルブ作動状態Eとし(S
306)、その後、S105に戻る。
【0036】また、S305で冷却水温度が80℃を越
えていると判定された場合は、回転センサからの信号1
bに基づいてエンジン1が稼働中であるか否かを判定し
(S310)、エンジン1が稼働中であると判定された
場合は、電動ポンプ10を停止状態とし(S320)、
三方弁13をバルブ作動状態Eとし(S330)、その
後、S310に戻る。
【0037】一方、S320でエンジン1が停止中であ
ると判定された場合は、電動ポンプ10を稼働させた
(S340)後、三方弁13をバルブ作動状態Fとする
(S350)。次に、温度センサ12からの信号12a
に基づいて冷却水温度が60℃(第4所定温度)を越え
ているか否かを判定し(S360)、冷却水温度が60
℃以下の場合は、三方弁13をバルブ作動状態Gとする
(S370)。そして、回転センサからの信号1bに基
づいてエンジン1が稼働中であるとか否かを判定し(S
380)、エンジン1が停止中であると判定された場合
は、S380に戻ってバルブ作動状態Gを維持する。一
方、エンジン1が稼働中であると判定された場合は、S
310に戻る。
【0038】なお、S360の判定条件は、第1実施形
態と同様な理由により、必ずしも冷却水温度60℃に限
定されるものではなく、エンジンの種類または冷却水温
度を検出する位置等を考慮して適宜選択されるべきもの
である。次に、本実施形態の特徴を述べる。車両が一定
の距離を走行することによりエンジン1が温まった状態
(冷却水温度が80℃程度の状態)で、かつ、暖房運転
中にエンジン1が停止すると、蓄熱タンク6、およびラ
ジエータ3又はバイパス回路4内の冷却水を使用して暖
房を行うので、エンジン1停止後もヒータコア7を用い
て車室内暖房を継続的に行うことが可能となるととも
に、冷却水温度の低下を抑制してエンジン再始動時のエ
ミッション低減するという2つの目的を達成することが
できる。
【0039】また、本実施形態では、蓄熱タンク6をサ
ーモスタット5と三方弁13との間に配置しいるので、
蓄熱タンク6内の冷却水温度が低下した後、エンジン1
内に滞留している冷却水をヒータコア7に流通させた場
合(バルブ作動状態G)、ヒータコア7内を流通する冷
却水に、温度が低下した蓄熱タンク6内の冷却水が混入
しない。したがって、蓄熱タンク6を三方弁13とヒー
タコア7との間に配置したものに比べて、エンジン1内
に滞留している冷却水を有効に暖房熱源として利用する
ことができる。
【0040】ところで、上述の実施形態では、三方弁1
3、14の制御状態の切替判定条件を一定(冷却水温度
60℃)としたが、エンジン1停止後の経過時間、外気
温度および室内温度等を考慮して判定ステップ毎に変化
させてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係る車両用暖房装置の模式図で
ある。
【図2】第1実施形態に係る車両用暖房装置の作動を示
すフローチャートである。
【図3】第1実施形態に係る車両用暖房装置のバルブ作
動状態Bを示す模式図である。
【図4】第1実施形態に係る車両用暖房装置のバルブ作
動状態Cを示す模式図である。
【図5】第1実施形態に係る車両用暖房装置のバルブ作
動状態Dを示す模式図である。
【図6】ヒータコア内を流通する冷却水温度変化を示す
グラフである、
【図7】第2実施形態に係る車両用暖房装置の模式図で
ある。
【図8】第2実施形態に係る車両用暖房装置の作動を示
すフローチャートである。
【図9】第2実施形態に係る車両用暖房装置のバルブ作
動状態F示す模式図である。
【図10】第2実施形態に係る車両用暖房装置のバルブ
作動状態G示す模式図である。
【図11】第2実施形態に係る車両用暖房装置の変形例
を示す模式図である。
【符号の説明】
1…水冷式エンジン、2…モータ、3…ラジエータ、4
…バイパス回路、5…サーモスタット、6…蓄熱タン
ク、7…ヒータコア、8…空調ケーシング、9…送風
機、10…電動ポンプ、11…制御装置、12…温度セ
ンサ、13、14…三方弁。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水冷式エンジン(1)と、 前記水冷式エンジン(1)の冷却水と車室外空気との間
    で熱交換するラジエータ(3)と、 前記ラジエータ(3)を迂回して冷却水が流れるバイパ
    ス回路(4)とを備える車両に適用される車両用暖房装
    置において、 冷却水を熱源として車室内へ吹き出す空気を加熱するヒ
    ータコア(7)と、 前記水冷式エンジン(1)から前記ヒータコア(7)を
    経て前記水冷式エンジン(1)に還流する第1暖房回路
    (100)と、 前記ヒータコア(7)から前記ラジエータ(3)または
    前記バイパス回路(4)を経て前記ヒータコア(7)に
    還流する第2暖房回路(103)と、 暖房運転時に前記ヒータコア(7)に流入する冷却水流
    れを制御する制御装置(11、12、13、14)とを
    有し、 前記制御装置(11、12、13、14)は、 前記水冷式エンジン(1)が稼働中は、前記第1暖房回
    路(100)に冷却水を循環させ、 冷却水が第1所定温度以上の状態で前記水冷式エンジン
    (1)が停止したときは、前記第2暖房回路(103)
    に冷却水を流すことを特徴とする車両用暖房装置。
  2. 【請求項2】 前記冷却水を保温するとともに、所定量
    の冷却水を蓄える蓄熱タンク(6)と、 前記ヒータコア(7)から前記蓄熱タンク(6)を経て
    前記ヒータコア(7)に還流する第3暖房回路(10
    4)とを有し、 前記制御装置(11、12、13、14)は、 冷却水が前記第1所定温度以上の状態で前記水冷式エン
    ジン(1)が停止したときは、前記第2暖房回路(10
    3)に冷却水を循環させ、 その後、前記ヒータコア(7)内を流れる冷却水温度が
    第2所定温度以下となったときに、前記第3暖房回路
    (104)に冷却水を流すことを特徴とする請求項1に
    記載の車両用暖房装置。
  3. 【請求項3】 前記制御装置(11、12、13、1
    4)は、 冷却水が前記第1所定温度以上の状態で前記水冷式エン
    ジン(1)が停止したときは、前記第2暖房回路(10
    3)に冷却水を循環させ、 その後、前記ヒータコア(7)内を流れる冷却水温度が
    前記第2所定温度以下となったときに、前記第3暖房回
    路(104)に冷却水を循環させ、 さらにその後、前記ヒータコア(7)内を流れる冷却水
    温度が前記第3所定温度以下となったときに、前記第1
    暖房回路(100)に冷却水を流すことを特徴とする請
    求項2に記載の車両用暖房装置。
  4. 【請求項4】 水冷式エンジン(1)と、 前記水冷式エンジン(1)の冷却水と車室外空気との間
    で熱交換するラジエータ(3)と、 前記ラジエータ(3)を迂回して冷却水が流れるバイパ
    ス回路(4)とを備える車両に適用される車両用暖房装
    置において、 冷却水を熱源として車室内に吹き出す空気を加熱するヒ
    ータコア(7)と、 前記水冷式エンジン(1)の冷却水が流入し、その流入
    した冷却水を保温して蓄える蓄熱タンク(6)と、 前記水冷式エンジン(1)から前記ヒータコア(7)を
    経て前記水冷式エンジン(1)に還流する第1暖房回路
    (100)と、 前記ヒータコア(7)から前記蓄熱タンク(6)、前記
    ラジエータ(3)またはバイパス回路(4)を経て前記
    ヒータコア(7)に還流する第4暖房回路(107)
    と、 暖房運転時に前記ヒータコア(7)に流入する冷却水流
    れを制御する制御装置(11、12、13)とを有し、 前記制御装置(11、12、13)は、 前記水冷式エンジン(1)が稼働中は、前記第1暖房回
    路(100)に冷却水を循環させ、 冷却水が第1所定温度以上の状態で前記水冷式エンジン
    (1)が停止したときは、前記第4暖房回路(107)
    に冷却水を流すことを特徴とする車両用暖房装置。
  5. 【請求項5】 前記制御装置(11、12、13)は、 冷却水が前記第1所定温度以上の状態で前記水冷式エン
    ジン(1)が停止したときは、前記第4暖房回路(10
    7)に冷却水を循環させ、 その後、前記ヒータコア(7)内を流れる冷却水温度が
    第4所定温度以下となったときに、第1暖房回路(10
    0)に冷却水を流すことを特徴とする請求項4に記載の
    車両用暖房装置。
JP08172796A 1996-04-03 1996-04-03 車両用暖房装置 Expired - Fee Related JP3552398B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP08172796A JP3552398B2 (ja) 1996-04-03 1996-04-03 車両用暖房装置
US08/831,239 US6032869A (en) 1996-04-03 1997-04-02 Heating apparatus for vehicle
DE19713804A DE19713804A1 (de) 1996-04-03 1997-04-03 Fahrzeug-Heizgerät

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP08172796A JP3552398B2 (ja) 1996-04-03 1996-04-03 車両用暖房装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH09267624A true JPH09267624A (ja) 1997-10-14
JP3552398B2 JP3552398B2 (ja) 2004-08-11

Family

ID=13754456

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP08172796A Expired - Fee Related JP3552398B2 (ja) 1996-04-03 1996-04-03 車両用暖房装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3552398B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002036858A (ja) * 2000-07-28 2002-02-06 Hino Motors Ltd 自動車用暖房装置
JP2009299548A (ja) * 2008-06-12 2009-12-24 Toyota Motor Corp 冷却水循環装置
JP2012046163A (ja) * 2010-08-26 2012-03-08 Hyundai Motor Co Ltd ハイブリッド車両の熱管理システム及び方法
KR20140106788A (ko) * 2013-02-27 2014-09-04 한라비스테온공조 주식회사 차량용 공조장치
WO2021132424A1 (ja) * 2019-12-26 2021-07-01 いすゞ自動車株式会社 温度調節システム

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS53114140A (en) * 1977-03-17 1978-10-05 Nippon Soken Inc Automotive heater
JPS58173510U (ja) * 1982-05-17 1983-11-19 三菱電機株式会社 自動車用暖房装置
JPS5970208A (ja) * 1982-10-13 1984-04-20 Sumitomo Electric Ind Ltd 自動車の暖房システム
JPH05221233A (ja) * 1991-10-14 1993-08-31 Nippondenso Co Ltd 車両用空調装置
JPH07186700A (ja) * 1993-12-28 1995-07-25 Nippondenso Co Ltd 車両用暖房装置
JPH07257154A (ja) * 1994-03-23 1995-10-09 Nippondenso Co Ltd 車両用空調装置

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS53114140A (en) * 1977-03-17 1978-10-05 Nippon Soken Inc Automotive heater
JPS58173510U (ja) * 1982-05-17 1983-11-19 三菱電機株式会社 自動車用暖房装置
JPS5970208A (ja) * 1982-10-13 1984-04-20 Sumitomo Electric Ind Ltd 自動車の暖房システム
JPH05221233A (ja) * 1991-10-14 1993-08-31 Nippondenso Co Ltd 車両用空調装置
JPH07186700A (ja) * 1993-12-28 1995-07-25 Nippondenso Co Ltd 車両用暖房装置
JPH07257154A (ja) * 1994-03-23 1995-10-09 Nippondenso Co Ltd 車両用空調装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002036858A (ja) * 2000-07-28 2002-02-06 Hino Motors Ltd 自動車用暖房装置
JP2009299548A (ja) * 2008-06-12 2009-12-24 Toyota Motor Corp 冷却水循環装置
JP2012046163A (ja) * 2010-08-26 2012-03-08 Hyundai Motor Co Ltd ハイブリッド車両の熱管理システム及び方法
KR20140106788A (ko) * 2013-02-27 2014-09-04 한라비스테온공조 주식회사 차량용 공조장치
WO2021132424A1 (ja) * 2019-12-26 2021-07-01 いすゞ自動車株式会社 温度調節システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP3552398B2 (ja) 2004-08-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2392500B1 (en) Hybrid vehicle
JPH10238345A (ja) ハイブリッド電気自動車の冷却装置
JP2007016718A (ja) エンジンの冷却装置
JPWO2011108067A1 (ja) 車両の制御装置
JP2013095267A (ja) 車両用空調制御装置
JP2003293769A (ja) ハイブリッド車輌用温水式蓄熱装置
US6571752B1 (en) Cooling system and method for an internal combustion engine
JP2008126970A (ja) 車両用加熱装置
JP2010101250A (ja) エンジン自動始動停止制御装置及びその制御方法
JP2001234840A (ja) ハイブリッド自動車
JP3552398B2 (ja) 車両用暖房装置
JP2006051852A (ja) ハイブリッド車両の暖房装置
JP5347558B2 (ja) 車載電池の加温装置
JP2006042441A (ja) 冷却システムおよびその制御方法並びに自動車
JP4151445B2 (ja) エンジンの冷却装置
JP2010084630A (ja) エンジン自動始動停止制御装置及びエンジン制御方法
JP2005163545A (ja) ハイブリッド電気自動車のエンジン制御装置
JP3358360B2 (ja) 車両用エンジン暖機装置
JP3767027B2 (ja) 車両用内燃機関の冷却系装置
JP2012021422A (ja) 車載内燃機関の冷却装置
JP2004218600A (ja) ハイブリッド車両の冷却装置
JP3812530B2 (ja) 車載器機の昇温装置
JP5276402B2 (ja) エンジン自動始動制御装置、エンジン自動始動停止制御装置、車両制御システム及びエンジン再始動方法
JP4029751B2 (ja) エンジンの冷却装置
JP2006161742A (ja) 車両の制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20040408

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20040413

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040426

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110514

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120514

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120514

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130514

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees