JPH0926537A - レンズ鏡筒 - Google Patents

レンズ鏡筒

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JPH0926537A
JPH0926537A JP7176270A JP17627095A JPH0926537A JP H0926537 A JPH0926537 A JP H0926537A JP 7176270 A JP7176270 A JP 7176270A JP 17627095 A JP17627095 A JP 17627095A JP H0926537 A JPH0926537 A JP H0926537A
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JP
Japan
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optical axis
stator
around
barrel
ultrasonic motor
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JP7176270A
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English (en)
Inventor
Tsuneo Watanabe
常雄 渡邉
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 超音波モータを備え、この超音波モータ全体
が光軸回りに回転するレンズ鏡筒において、超音波モー
タのステータ倒れを防ぐ。 【構成】 電力の供給により振動するステータ52に
は、光軸と垂直な垂直端面54aが形成され、固定筒1
0には、この垂直端面54aに対向する対向部14が形
成されている。ステータ52の垂直端面54aには、環
状の導体パターン76が形成され、固定筒10の対向部
14には、光軸を中心として複数の導体ブラシ78,7
8が等角度間隔で設けられている。このため、ステータ
52に対して各ブラシ78,78から均等な力がかかる
ので、ステータ52が傾くことはない。固定筒10から
ステータ52への電力供給は、複数の導体ブラシ78,
78及び導体パターン76を介して行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、手動操作で及び超音波
モータで、光軸方向にレンズを移動させるレンズ鏡筒に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来のレンズ鏡筒としては、例えば、図
4に示すようなものがある。このレンズ鏡筒は、第1レ
ンズL1と、第2レンズL2と、第3レンズL3と、カ
メラ本体に取り付けられる固定筒10aと、第2レンズ
L2を保持する第2レンズ保持環20と、固定筒10a
に対して光軸回りに相対回転可能なカム筒30aと、カ
ム筒30aを手動で光軸回りに回転させるマニュアルフ
ォーカス操作環40aと、カム筒30aを光軸回りに回
転させるオートフォーカス超音波モータ50aとを備え
ている。
【0003】第1レンズL1及び第2レンズL2は、固
定筒10aの内周側に、それぞれ固定されている。第2
レンズL2を保持する第2レンズ保持環20は、光軸方
向に移動可能に固定筒10aの内周側に配されている。
この第2レンズ保持環20の外周には、カムピン73が
突設されている。固定筒10aには、カムピン73が摺
動可能に入り込めるよう、その内周側からその外周側へ
貫通し、光軸と平行な方向に伸びている直進溝13が形
成されている。
【0004】カム筒30aは、固定筒10aの外周側に
光軸回りに回転可能に配されている。カム筒30aは、
光軸を中心として筒状を成している筒部31と、光軸か
ら遠ざかる方向へ筒部31から伸びている第1係合部3
2a及び第2係合部32bとを有している。カム筒30
aの筒部31には、光軸回りにスパイラル状で、カムピ
ン73の先端が摺動可能に入り込めるカム溝33が形成
されている。
【0005】オートフォーカス超音波モータ50aは、
電力供給で振動する振動部を有するステータ52aと、
振動部の振動で光軸回りに回転するロータ55と、ロー
タ55を光軸回りに回転可能に支持するベアリング58
と、このベアリング58を介してロータ55をステータ
52a側に押すバネ59cと、このバネ59cを支持す
るバネ押さえ59とを有している。ステータ52aは、
その場で振動はするが、光軸回りに回転不能且つ光軸方
向に移動不能に固定筒10aに取り付けられている。ロ
ータ55は、ステータ52aと接触し、振動エネルギー
を受ける受振部56と、カム筒30aの第2係合部32
bと係合する被係合部57とを有している。
【0006】マニュアルフォーカス操作環40aは、自
身の光軸回りの回転でカム筒30aが光軸回りに回転す
るよう、カム筒30aの第1係合部32aと係合してい
る。また、超音波モータ50aのロータ55も、自身の
光軸回りの回転でカム筒30aが光軸回りに回転するよ
う、カム筒30aの第2係合部32bと係合している。
【0007】マニュアルフォーカス操作環40aを撮影
者が光軸回りに回転させると、この回転に伴って、カム
筒30aが光軸回りに回転する。カム筒30aが回転す
ると、固定筒10aの直進溝13及びカム筒30aのカ
ム溝33に嵌まり込んでいるカムピン73は、光軸方向
へ移動する。この結果、カムピン73が突設されている
第2レンズ保持環20、及びこの第2レンズ保持環20
に保持されている第2レンズL2が光軸方向へ移動し、
焦点調節が行われる。
【0008】また、ステータ52aに電力が供給され、
ステータ52aが振動すると、ロータ55が光軸回りに
回転する。ロータ55が光軸回りに回転すると、マニュ
アルフォーカス操作環40aを回転させたときと同様
に、カム筒30aが光軸回りに回転して、第2レンズが
光軸方向に移動する。
【0009】このように、マニュアルフォーカスとオー
トフォーカスとを実行する場合、マニュアルフォーカス
操作環40aとカム筒30aの第1係合部32aとの
間、又は、超音波モータ50aのロータ55とカム筒3
0aの第2係合部32bとの間に、クラッチを設ける必
要がある。しかし、クラッチを設けると、部品点数が増
加して製造コストが増加する上に、マニュアルフォーカ
スからオートフォーカスに切り替える際に、切替のタイ
ムラグが生じ、操作性が悪化してしまう。
【0010】そこで、ステータを固定筒に対して相対回
転可能に取り付け、超音波モータのロータにのみカム筒
を係合させ、マニュアルフォーカス時には、マニュアル
フォーカス操作環の回転で、超音波モータ全体、つまり
ステータと共にこのステータとの保持力によりロータも
光軸回りに回転させてカム筒を回転させ、オートフォー
カス時には、ステータに対して相対的にロータを光軸回
りに回転させてカム筒を回転させるものが提案されてい
る。
【0011】ところで、超音波モータ全体を固定筒に対
して相対回転可能にすると、ステータに電力を供給する
ためには、固定筒とステータとのうち、一方に導体パタ
ーンを形成し、他方にこの導体パターンに摺接する導体
ブラシを設ける必要がある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来技術では、弾性を有する導体ブラシからの力を
ステータが受けて、ロータに対してステータが僅かに傾
いてしまう場合がある。超音波モータでは、ロータとス
テータとが接触しているので、ステータが傾くと、超音
波モータの回転不良を招くおそれがある。また、導体ブ
ラシが振動してチャタリングを起こすと、直ちに導通不
良になり、超音波モータの回転不良を招いてしまう場合
がある。すなわち、従来技術では、ステータの倒れや導
体ブラシの振動で、超音波モータの回転不良を起こす場
合があるという問題点がある。
【0013】本発明は、このような従来の問題点に着目
してなされたもので、ステータ倒れを防ぐことができる
と共に、導体ブラシの振動しても導通不良になってしま
うことを回避でき、超音波モータを安定駆動させること
ができるレンズ鏡筒を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
のは、カメラ本体に取り付けられる固定筒と、前記固定
筒に対して光軸回りに相対回転回転可能な操作環と、前
記固定筒に対して光軸回りに相対回転可能に配され、前
記カム筒の一部と係合し該カム筒を光軸回りに回転させ
る超音波モータと、前記操作環の光軸回りの回転で前記
超音波モータを光軸回りに回転させられるよう、該操作
環と該超音波モータとを連結する連結機構と、前記固定
筒に対して光軸回りに相対回転可能な前記超音波モータ
に、該固定筒側から電力を供給する電力供給手段と、を
備え、前記超音波モータは、前記電力供給手段による電
力供給により振動する振動部を有し、光軸回りに環状に
形成され、前記固定筒に対して光軸回りに相対回転可能
に配されているステータと、光軸回りに環状に形成さ
れ、該振動部の振動で該ステータに対して光軸回りに相
対回転し、前記カム筒の前記一部と係合して該カム筒を
光軸回りに回転させるロータとを備え、前記電力供給手
段は、前記超音波モータのステータと前記固定筒とのう
ち、いずれか一方に取り付けられ、光軸回り方向に伸び
ている導体パターンと、該導体パターンと摺接可能に、
且つ光軸を中心として互いに等角度間隔でいずれか他方
に取り付けられている複数の導体ブラシとを備えている
ことを特徴とするものである。
【0015】また、前記レンズ鏡筒において、光軸回り
に環状の前記ステータは、光軸に対して垂直な垂直端面
を有し、前記固定筒は、光軸に対して垂直で且つ前記ス
テータの前記垂直端面に対向する対向部を有し、複数の
前記導体ブラシは、前記ステータの前記垂直端面と前記
固定筒の前記対向部とのうち、いずれか一方に取り付け
られ、前記導体パターンは、光軸回りに環状に形成さ
れ、前記ステータの垂直端面と前記固定筒の対向部との
うち、いずれか他方の面に取り付けられていることが好
ましい。
【0016】
【作用】手動操作でレンズを光軸方向へ移動させる場合
には、操作環を光軸回りに回転させる。操作環が光軸回
りに回転すると、連結機構により、操作環の回転に伴っ
て、超音波モータ全体が光軸回りに回転する。この超音
波モータの回転で、モータの構成部品であるロータがス
テータとの保持力により光軸回りに回転すると、このロ
ータと係合しているカム筒が光軸回りに回転して、レン
ズが光軸方向へ移動する。
【0017】このように、手動操作でレンズを光軸方向
へ移動させる場合には、モータ全体が光軸回りに回転し
てしまい、回転位置が不定になるので、モータ駆動でレ
ンズを光軸方向へ移動させる場合において、固定筒から
モータのステータへの電力供給は、導体パターンと、こ
の導体パターンに摺接している導体ブラシとを介して行
われる。ステータの振動部へ電力が供給されると、振動
部が振動し、ロータはステータに対して光軸回りに相対
回転する。このロータの回転で、手動操作の場合と同様
に、カム筒が回転して、レンズが光軸方向へ移動する。
【0018】ところで、弾性を有する導体ブラシは、モ
ータステータに対して一定の力を加えているが、本発明
では、光軸を中心として等角度間隔で複数の導体ブラシ
を設けたので、各導体ブラシからモータステータに均等
に力が加えられる結果、モータステータが傾くことはな
い。従って、ステータ倒れによるモータ作動不良を回避
することができる。また、本発明では、モータ駆動時
に、モータの振動により、導体ブラシの一つが導体パタ
ーンから離れても、他の導体ブラシが導体パターンに接
触しているので、導通不良を回避することができる。
【0019】
【実施例】以下、本発明に係るレンズ鏡筒の一実施例に
ついて、図1〜図3を用いて説明する。
【0020】本実施例のレンズ鏡筒は、図1に示すよう
に、第1レンズL1と、第2レンズL2と、第3レンズ
L3と、カメラ本体に取り付けられる固定筒10と、第
2レンズL2を保持する第2レンズ保持環20と、固定
筒10に対して光軸回りに相対回転可能なカム筒30
と、固定筒10に対して光軸回りに相対回転可能なマニ
ュアルフォーカス操作環40と、固定筒10に対して光
軸回りに相対回転可能に配されているオートフォーカス
超音波モータ50と、マニュアルフォーカス操作環40
の回転で超音波モータ50が光軸回りに回転するよう操
作環40とモータ50とを連結する連結機構60とを備
えている。
【0021】各レンズは、被写体側から、第1レンズL
1、第2レンズL2、第3レンズL3の順で、固定筒1
0の内周側に配されている。第1レンズL1及び第2レ
ンズL2は、固定筒10の内周側に、それぞれ固定され
ている。第2レンズL2を保持する第2レンズ保持環2
0は、光軸方向に移動可能に固定筒10の内周側に配さ
れている。第2レンズ保持環20の外周には、カムピン
73が突設されている。
【0022】固定筒10には、カムピン73が摺動可能
に入り込めるよう、その内周側からその外周側へ貫通
し、光軸と平行な方向に伸びている直進溝13が形成さ
れている。また、固定筒10の外周には、光軸方向移動
規制ピン74が突設されている。固定筒10のカメラ本
体側には、固定筒10をカメラ本体に取り付けるための
マウント部11が形成されている。
【0023】カム筒30は、固定筒10の外周側に光軸
回りに回転可能に配されている。カム筒30は、光軸を
中心として筒状を成している筒部31と、光軸から遠ざ
かる方向に筒部31から伸びている係合部32とを有し
ている。カム筒30の筒部31には、光軸回りにスパイ
ラル状で、カムピン73の先端が摺動可能に入り込める
カム溝33と、光軸回り方向に伸び、光軸方向移動規制
ピン74が摺動可能に入り込める周溝34とが形成され
ている。
【0024】オートフォーカス超音波モータ50は、環
状に構成され、固定筒10の外周側に配されている。こ
のモータ50は、固定筒10の外周側に光軸を中心とし
て環状に形成され光軸回りに回転可能に配されているモ
ータベース51と、光軸を中心として環状に形成されモ
ータベース51の外周に取り付けられているステータ5
2と、同じく光軸を中心として環状に形成されモータベ
ース51の外周に回転可能に配されているロータ55
と、ロータ55を光軸回りに回転可能に支持するベアリ
ング58と、このベアリング58を介してロータ55を
ステータ52側に押すバネ59cと、このバネ59cを
支持するバネ押さえ59とを有している。本実施例にお
いては、モータベース51の外周側に、カメラ本体側か
ら被写体側へ、ステータ52、ロータ55、ベアリング
58、バネ59c及びバネ押さえ59が、この順で配さ
れている。ステータ52は、電力の供給で振動する振動
部53と、振動可能に振動部53を支持する支持部54
とを有している。このステータ52の支持部54が、モ
ータベース51のカメラ本体側に固定されている。ステ
ータ52の支持部54のカメラ本体側には、光軸に対し
て垂直な垂直端面54aが形成されている。ロータ55
は、ステータ52の振動部53と接触し、振動エネルギ
ーを受ける受振部56と、カム筒30の係合部32と係
合する被係合部57とを有している。この被係合部57
は、受振部56に固定されている。ベアリング58は、
内輪58a、外輪58b、内輪58aと外輪58bとの
間に配されるボール58cとを有している。内輪58a
は、モータベース51の外周に取り付けられ、外輪58
bは、ロータ55に取り付けられている。バネ押さえ5
9は、二つのバネ座59a,59bを有しており、この
二つのバネ座59a,59bのうち、一方のバネ座59
aは、ベアリング58の内輪58aと接触し且つ光軸方
向に移動可能にモータベース51の外周に取り付けら
れ、他方のバネ座59bは、光軸方向の位置を調整可能
にモータベース51の外周に捩じ込まれている。これら
二つのバネ座59a,59bの間にバネ59cが配され
ている。このバネ59cは、ベアリング58を介してロ
ータ55をステータ52側へ押し付け、ステータ52に
対するロータ55の接触圧を確保する役目を担ってい
る。
【0025】マニュアルフォーカス操作環40は、光軸
回りに回転可能に、カム筒30の外周側に配されてい
る。このマニュアルフォーカス操作環40の内周面に
は、光軸に近づく方向に突出した環状のバネ座部41が
形成されている。
【0026】連結機構60は、光軸を中心として筒状を
成し、超音波モータ50の外周側に光軸回りに回転可能
に配されている連結筒61と、超音波モータ50のステ
ータ52に取り付けられ連結筒61のカメラ本体側端面
61bに接触して回転するローラ62と、連結筒61を
カメラ本体側に付勢するバネ63とを有している。連結
筒61は、その被写体側端部に、光軸から遠ざかる方向
に突出し、マニュアルフォーカス操作環40の内周面と
係合する係合部63が形成されている。この係合部63
の被写体側端面とマニュアルフォーカス操作環40のバ
ネ座部41との間に、バネ63が配されている。ローラ
62は、モータステータ52の支持部54の外周に取り
付けられ、光軸から遠ざかる方向に伸びているローラ軸
62aと、このローラ軸62a回りに回転可能に設けら
れているローラ本体62bとを有している。ローラ本体
62bの被写体側の面は、連結筒61のカメラ本体側端
面61bと接触しており、ローラ本体62bのカメラ本
体側の面は、固定筒10に接触している。このローラ6
2は、図2に示すように、光軸を中心として等角度間隔
で3つ配されている。
【0027】モータステータ52の支持部54の垂直端
面54aには、環状のリジッド基板(例えば、ガラスエ
ポキシ樹脂基板)75が貼り付けられ、そこに、図3に
示すように、環状の導体パターン76が形成されてい
る。なお、同図において、導体パターンにハッチングを
施しているが、これは断面を示しているのではなく、導
体パターンを明確にするためである。固定筒10には、
光軸に対して垂直で、モータステータ52の支持部54
の垂直端面54aと対向する環状の対向部14が形成さ
れている。対向部14は、図2に示すように、光軸を中
心として対称な位置に切欠き部15が形成されており、
そこにブラシ支持ベース77,77が取り付けられてい
る。各ブラシ支持ベース77,77には、モータステー
タ52の支持部54に貼り付けられている導体パターン
76と摺接可能に導体ブラシ78,78が取り付けられ
ている。この導体ブラシ78には、固定筒10に取り付
けられている不図示のモータ駆動回路とリード線で接続
されている。電力供給手段は、これら、モータ駆動回
路、リード線、導体ブラシ78、導体パターン76を有
して構成されている。
【0028】次に、本実施例のレンズ鏡筒の作用につい
て説明する。マニュアルフォーカスの際には、マニュア
ルフォーカス操作環40を光軸回りに回転させる。マニ
ュアルフォーカス操作環40が光軸回りに回転すると、
この回転に伴って、マニュアルフォーカス操作環40と
係合している連結筒61も光軸回りに回転する。連結筒
61が光軸回りに回転すると、連結筒61のカメラ本体
側端面と接触しているローラ62は、ローラ軸62aを
中心として自転しつつ、光軸を中心として公転する。こ
の結果、ローラ62が取り付けられているモータステー
タ52、及びモータステータ52が取り付けられている
モータベース51が光軸回りに回転する。ところで、ロ
ータ55は、バネ59cによりステータ52側に押し付
けられ、一定の接触圧で接触している。従って、ステー
タ52が光軸回りに回転すると、ロータ55も光軸回り
に回転する。すなわち、マニュアルフォーカス操作環4
0が光軸回りに回転すると、オートフォーカス超音波モ
ータ50全体が光軸回りに回転する。ロータ55の光軸
回りの回転で、このロータ55と係合しているカム筒3
0が光軸回りに回転する。カム筒30が回転すると、光
軸回りにスパイラル状に形成されているカム溝33に嵌
まり込んでいるカムピン73は、光軸回りに回転しつつ
光軸方向へ移動しようとする。しかし、カムピン73
は、固定筒10の直進溝13にも嵌まり込んでいるた
め、光軸回りには回転できず、光軸方向にのみ移動す
る。この結果、カムピン73が突設されている第2レン
ズ保持環20、及び第2レンズ保持環20に保持されて
いる第2レンズL2が光軸方向に移動する。
【0029】オートフォーカスの際には、モータ駆動回
路から、固定筒10に固定されているブラシ78、モー
タステータ52の支持部54に形成されている導体パタ
ーン76を介して、モータステータ52の振動部53に
電力が供給される。モータステータ52の振動部53に
電力が供給されると、振動部53が振動して、ロータ5
5が光軸回りに回転し始める。ロータ55が回転する
と、マニュアルフォーカス時と同様に、カム筒30が光
軸回りに回転して、第2レンズが光軸方向に移動する。
【0030】オートフォーカス時には、モータステータ
52の振動で、導体ブラシ78が振動して、導体ブラシ
78が導体パターン76から離れてしまう可能性があ
る。しかしながら、本実施例では、複数の導体ブラシ7
8,78を設けたので、たとえ、一つの導体ブラシ78
が導体パターン76から一時的に離れてしまっても、他
の導体ブラシ78が導体パターン76に接触しているの
で、導通不良を回避することができる。
【0031】弾性を有する導体ブラシ78は、モータス
テータ52に対して一定の力を加えている。しかしなが
ら、本実施例では、光軸を中心として等角度間隔で複数
の導体ブラシ78,78を設けたので、各導体ブラシ7
8,78からモータステータ52に均等に力が加えられ
るので、モータステータ52が傾くことはない。従っ
て、ステータ倒れによるモータ作動不良を回避すること
ができる。
【0032】ところで、導体パターン76をモータステ
ータ52に貼り付ける場合、モータステータ52の垂直
端面54aではなく、外周面に貼り付けようとすると、
導体パターンが形成されている帯状のフレキシブル基板
を準備し、これをモータステータ52の外周面に巻き付
けることになる。このように、帯状のフレキシブル基板
をモータステータ52の外周面に巻き付けると、360
°切れ目のない導体パターン76を形成することは不可
能である。従って、モータステータ52の光軸回りの回
転角度は、360°未満にしなくてならない。さらに、
前述したようにステータ倒れを防ぐべく、複数の導体ブ
ラシを設けると、例えば、二つの導体ブラシを設ける
と、モータステータ52の光軸回りの回転角度は180
°未満、三つの導体ブラシを設けると、モータステータ
52の光軸回りの回転角度は120°未満にしなければ
ならない。このため、マニュアルフォーカス操作環40
の回転角度に一定の規制を設ける必要が生じて、マニュ
アルフォーカス操作環40の操作性を悪化させてしま
う。さらに、回転規制手段を設けることにより、製造コ
ストの増加にもつながる。
【0033】一方、本実施例では、モータステータ52
の垂直端面54aに、導体パターン76に形成しようと
しているため、環状の基板75を用いることができ、こ
れに環状の導体パターン76を形成することができるの
で、つまり、360°切れ目のない導体パターン76を
形成することができるので、マニュアルフォーカス操作
環40の回転角度に規制を設ける必要がなく、以上のよ
うな問題が生じることはない。
【0034】なお、以上の実施例では、モータステータ
52側に導体パターン76を形成し、固定筒10側に導
体ブラシ78を設けたが、逆に、モータステータ52側
に導体ブラシ78を設けて、固定筒10側に導体パター
ン76を形成してもよいことは言うまでもない。また、
以上の実施例では、2つの導体ブラシ78,78を設け
たが、この数には特に限定はなく、光軸回りに等角度間
隔で配するのであれば、3つでも、4つでもよい。さら
に、本実施例は、焦点調節のためにレンズを光軸方向に
移動させるものに本発明を適用したものであるが、倍率
調節、つまりズーミングのためにレンズを光軸方向に移
動させるものに本発明を適用してもよい。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、光軸を中心として等角
度間隔で複数の導体ブラシを設けたので、各導体ブラシ
からモータステータに均等に力が加えられる結果、モー
タステータが傾くことはない。従って、ステータ倒れに
よるモータ作動不良を回避することができる。
【0036】また、本発明では、モータ駆動時に、モー
タの振動により、導体ブラシの一つが導体パターンから
離れても、他の導体ブラシが導体パターンに接触してい
るので、導通不良を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一実施例のレンズ鏡筒の断面図で
ある。
【図2】図1におけるII−II線断面図である。
【図3】本発明に係る一実施例の導体パターンが形成さ
れている基板の正面図である。
【図4】従来のレンズ鏡筒の断面図である。
【符号の説明】
10,10a…固定筒、11…マウント部、13…直進
溝、14…対向部、20…第2レンズ保持環、30,3
0a…カム筒、31…筒部、32…係合部、33…カム
溝、34…周溝、40,40a…マニュアルフォーカス
操作環、50,50a…オートフォーカス超音波モー
タ、51…モータベース、52,52a…ステータ、5
3…振動部、54…支持部、54a…垂直端面、55…
ロータ、56…受振部、57…被係合部、60…連結機
構、61…連結筒、62…ローラ、63…バネ、73…
カムピン、74…光軸方向移動規制ピン、75…基板、
76…導体パターン、77…ブラシ支持ベース、78…
ブラシ。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】手動操作で及びモータ駆動でカム筒を光軸
    回りに回転させて、レンズを光軸方向に移動させるレン
    ズ鏡筒において、 カメラ本体に取り付けられる固定筒と、 前記固定筒に対して光軸回りに相対回転回転可能な操作
    環と、 前記固定筒に対して光軸回りに相対回転可能に配され、
    前記カム筒の一部と係合し該カム筒を光軸回りに回転さ
    せる超音波モータと、 前記操作環の光軸回りの回転で前記超音波モータを光軸
    回りに回転させられるよう、該操作環と該超音波モータ
    とを連結する連結機構と、 前記固定筒に対して光軸回りに相対回転可能な前記超音
    波モータに、該固定筒側から電力を供給する電力供給手
    段と、 を備え、 前記超音波モータは、 前記電力供給手段による電力供給により振動する振動部
    を有し、光軸回りに環状に形成され、前記固定筒に対し
    て光軸回りに相対回転可能に配されているステータと、
    光軸回りに環状に形成され、該振動部の振動で該ステー
    タに対して光軸回りに相対回転し、前記カム筒の前記一
    部と係合して該カム筒を光軸回りに回転させるロータと
    を備え、 前記電力供給手段は、 前記超音波モータのステータと前記固定筒とのうち、い
    ずれか一方に取り付けられ、光軸回り方向に伸びている
    導体パターンと、該導体パターンと摺接可能に、且つ光
    軸を中心として互いに等角度間隔でいずれか他方に取り
    付けられている複数の導体ブラシとを備えていることを
    特徴とするレンズ鏡筒。
  2. 【請求項2】請求項1記載のレンズ鏡筒において、 光軸回りに環状の前記ステータは、光軸に対して垂直な
    垂直端面を有し、 前記固定筒は、光軸に対して垂直で且つ前記ステータの
    前記垂直端面に対向する対向部を有し、 複数の前記導体ブラシは、前記ステータの前記垂直端面
    と前記固定筒の前記対向部とのうち、いずれか一方に取
    り付けられ、 前記導体パターンは、光軸回りに環状に形成され、前記
    ステータの垂直端面と前記固定筒の対向部とのうち、い
    ずれか他方の面に取り付けられていることを特徴とする
    レンズ鏡筒。
JP7176270A 1995-07-12 1995-07-12 レンズ鏡筒 Pending JPH0926537A (ja)

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