JPH09311264A - レンズ鏡筒 - Google Patents

レンズ鏡筒

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JPH09311264A
JPH09311264A JP8128180A JP12818096A JPH09311264A JP H09311264 A JPH09311264 A JP H09311264A JP 8128180 A JP8128180 A JP 8128180A JP 12818096 A JP12818096 A JP 12818096A JP H09311264 A JPH09311264 A JP H09311264A
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JP
Japan
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holding frame
cam
optical axis
cam pin
lens group
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JP8128180A
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English (en)
Inventor
Kazumitsu Takezawa
和光 竹澤
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 レンズ保持枠にカムピンを設置するための結
合部材を適切に保持するレンズ鏡筒を提供する。 【解決手段】 撮影光学系の少なくとも一部を保持し、
光軸方向に移動可能なレンズ保持枠(12)と、前記レ
ンズ保持枠に結合部材(23)を用いて設置されるカム
ピン(18)と、光軸中心の回転運動を光軸平行の直進
運動に変換する前記カムピンを含むカム機構(6、1
8)と、前記レンズ保持枠に光軸方向の力を付与するこ
とにより、前記カム機構におけるガタ取りを行う付勢部
材(13)と、前記付勢部材を前記レンズ保持枠に設置
する設置部材(9)とを備えるレンズ鏡筒において、前
記設置部材は、前記結合部材を支持する支持部(9a)
を有し、前記結合部材は、前記カムピンと結合する前
は、前記支持部と前記レンズ保持枠とにより前記カムピ
ンと結合すべき位置に保持される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、結合部材を用いて
カムピンをレンズ保持枠に設置するレンズ鏡筒に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のレンズ鏡筒では、例えば
合焦用の光学系を保持するレンズ保持枠をカム機構を用
いて光軸方向に前後移動させていた。カム機構は、少な
くとも1のカム溝とそのカム溝に係合する1のカムピン
とを備える機構である。カム溝とカムピンとを相対運動
させると、カムピンは、カム溝の形状に沿って光軸方向
に移動する。したがって、カムピンをレンズ保持枠に設
置させると、レンズ保持枠がカムピンと一体となって光
軸方向に移動し、これにより撮影光学系の合焦動作が実
行される。
【0003】カムピンのレンズ保持枠への設置は、レン
ズ保持枠が金属製である場合には、カムピンの端部を雄
ねじに加工し、これをレンズ保持枠に設けたねじ穴にね
じ込むことにより行っていた。ところが、近年、レンズ
鏡筒の軽量化に対する要求が強いために、レンズ保持枠
は軽量の合成樹脂より加工されることが多くなった。こ
のようなレンズ保持枠では、部材の強度が低いためにレ
ンズ保持枠にねじ穴を設けるは適切でない。そこで、合
成樹脂製のレンズ保持枠では、その内周側にナットを備
え、そのナットにカムピンをレンズ保持枠の外周側から
ねじ込む。すなわち、カムピンとナットによりレンズ保
持枠を挟み込むことにより、カムピンは、強度の低いレ
ンズ保持枠にも設置されるのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述した従来
のレンズ鏡筒では、レンズ保持枠をカム溝を設けたカム
筒などの内側に配置した後に、カムピンをカム筒の外周
側より挿入し、レンズ保持枠に設置する。したがって、
前述したナットは、手などで支持することができないと
いう問題があった。そこで、従来は、接着剤によりナッ
トを予めレンズ保持枠に仮止めしていた。しかし、この
場合には、カムピンをねじ込む過程において、ナットが
レンズ保持枠より脱落し、光学系に損傷を与える危険性
があるという問題があった。
【0005】一方、カムピンをレンズ保持枠に設置する
場合には、その主軸が光軸に対して垂直となるように設
置しなければならない。これは、カムピンとカム溝との
間の遊びを極力排除すべく、カムピンの外径とカム溝の
溝幅がほぼ同一に設定されているために、カムピンがわ
ずかでも傾いている、つまり、いわゆるカムピンの倒れ
が生じていると、カムピンをカム溝に挿入できなくな
る、又は、カムピンがカム溝の中で円滑に移動できなく
なるからである。
【0006】上記の理由により、カムピンと結合される
べきナットは、その主軸が光軸に対して垂直となるよう
に設置されなければならない。なぜならば、ナットの主
軸が傾いていると、それと結合するカムピンの主軸も必
ず傾くからである。しかし、ナットをレンズ保持枠に接
着剤により仮止めする場合には、接着剤の厚みムラのた
めにナットを光軸に対して平行に設置することは極めて
困難である。このために、カムピンをレンズ保持枠に適
切に設置できないという問題があった。
【0007】そこで、本発明の課題は、レンズ保持枠に
カムピンを設置するための結合部材を適切に保持するレ
ンズ鏡筒を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、請求項1に係る発明は、撮影光学系の少なくとも一
部を保持し、光軸方向に移動可能なレンズ保持枠(1
2)と、前記レンズ保持枠に結合部材(23)を用いて
設置されるカムピン(18)と、光軸中心の回転運動を
光軸平行の直進運動に変換する前記カムピンを含むカム
機構(6、18)と、前記レンズ保持枠に光軸方向の力
を付与することにより、前記カム機構におけるガタ取り
を行う付勢部材(13)と、前記付勢部材を前記レンズ
保持枠に設置する設置部材(9)とを備えるレンズ鏡筒
において、前記設置部材は、前記結合部材を支持する支
持部(9a)を有し、前記結合部材は、前記カムピンと
結合する前は、前記支持部と前記レンズ保持枠とにより
前記カムピンと結合すべき位置に保持されることを特徴
とする。
【0009】請求項2に係る発明は、請求項1に記載の
レンズ鏡筒において、前記結合部材は、雌ねじを設けて
あり、前記支持部と前記レンズ保持枠は、前記結合部材
を回転不能に保持することを特徴とする。請求項3に係
る発明は、請求項1又は請求項2のいずれか1項に記載
のレンズ鏡筒において、前記レンズ保持枠は合成樹脂よ
りなり、前記カムピン及び前記結合部材は金属よりなる
ことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、図面等を参照して、本発明
に係る一実施形態について、さらに詳しく説明する。図
1は、本発明に係るレンズ鏡筒の断面図である。固定筒
1は、その外筒部1bの外周に絞りリング2、変倍用操
作環(ズームリング)3、及び、合焦用操作環(フォー
カスリング)4をそれぞれ所定角度回転可能に嵌合させ
ている部材である。固定筒1は、その後端部にマウント
部1aを有し、マウント部1aを介して不図示のカメラ
ボディに装着される。
【0011】また、固定筒1には、同図に示すような形
状のカム筒(カムリング)6が摺動可能に嵌合してい
る。カムリング6は、内筒部6dと、外筒部6fと、内
筒部6dの外側に折り返された形状を有し、かつ、内筒
部6dと外筒部6fとの間に位置する中間筒部6eとか
ら形成されている。中間筒部6eと、固定筒1の内筒部
1cとの間には連動リング5が嵌合している。連動リン
グ5の外周面には、連動ピン20が設置されている。連
動ピン20は、カムリング6の中間筒部6eと外筒部6
fとをそれぞれ貫通している。詳細には、連動ピン20
の中央部が光軸中心の回転方向にのみ移動可能なよう
に、中間筒部6e及び外筒部6fにそれぞれ逃げ溝が形
成されており、それらの逃げ溝に連動ピン20の中央部
が配置されている。連動ピン20の先端部は、フォーカ
スリング4の内周に固定されたキー部材21に係合して
いる。キー部材21は、連動ピン20の先端部を光軸方
向に案内するための案内部材である。
【0012】固定筒1の内筒部1cには、カムリング6
を光軸回りに回転させながら光軸方向に移動させるため
のカム溝1dが形成されている。カム溝1dには、カム
リング6の内筒部6dに設置されたカムピン15が摺動
可能に嵌め込まれている。本ズームレンズ鏡筒では、カ
ムリング6を光軸回りに回転させながら光軸方向に移動
させることにより、後述する各レンズ群についての変倍
補正を行う。
【0013】ズームリング3には、光軸と平行な案内溝
3aが形成されている。案内溝3aには、カムリング6
の外筒部6fに設置された連動ピン14の先端部が摺動
可能に嵌め込まれている。連動ピン14の中央部は、固
定筒1の外筒部1bに形成された逃げ溝に隙間をあけた
状態で挿入されている。
【0014】第1レンズ群G1は、第1レンズ群保持枠
10に保持されている。第1レンズ群保持枠10の摺動
部10aは、カムリング6の外筒部6fと中間筒部6e
との間に配置されている。摺動部10aの外周面には、
カムピン17が設置されている。カムピン17は、カム
リング6の外筒部6fに形成された、光軸と平行な案内
溝6aに摺動可能に嵌め込まれている。
【0015】また、摺動部10aには、第1レンズ群保
持枠10を光軸回りに回転させながら光軸方向に移動さ
せるためのカム溝10bが形成されている。カム溝10
bには、第3レンズ群保持枠8に設置されたカムピン1
6が摺動可能に嵌め込まれている。第3レンズ群G3
は、第3レンズ群保持枠8に保持されている。
【0016】第3レンズ群保持枠8の内周には、第2レ
ンズ群保持枠12が摺動可能に嵌合している。つまり、
第3レンズ群保持枠8は、第2レンズ群保持枠12を収
容する収容筒としても機能している。第2レンズ群G2
は、第2レンズ群保持枠12に保持されている。第2レ
ンズ群保持枠12の端面部には、光軸回りに環状溝12
aが形成され、そこには、環状板9が配置されている。
環状板9の端面部及び第2レンズ群保持枠12の環状溝
12aの底面部のそれぞれには、光軸回りにV溝が形成
されている。複数の転動部材(例えば、プラスチック製
又は金属製のボール)11は、これらのV溝に回転可能
に保持されている。環状板9と第3レンズ群保持枠8と
の間には、弾性部材(ここでは、コイルばね)13が配
されている。コイルばね13の一端は、環状板9に受け
止められており、他端は、第3レンズ群保持枠8に形成
された円筒部に装着されている。
【0017】コイルばね13は、環状板9と第3レンズ
群保持枠8との間隔を広げるように、すなわち、環状板
9には、光軸前方への力が加わるように、これらの保持
枠を付勢している。そして、本実施形態では、コイルば
ね13が第2レンズ群保持枠12に直接接触した場合に
発生する摩擦抵抗よりも低い摩擦抵抗で第2レンズ群保
持枠12に接触する低摩擦接触機構として、ボール11
及び環状板9を設けているので、第2レンズ群保持枠1
2が回転しなから光軸方向に移動した場合には、環状板
9は、光軸回りに回転することなく第2レンズ群保持枠
12とともに光軸方向に移動する。すなわち、コイルば
ね13をねじることなく、第2レンズ群保持枠12を移
動させることができる。
【0018】このように第2レンズ群保持枠12の回転
運動を促せば、第2レンズ群保持枠12をモータ駆動す
る場合(いわゆるAF駆動(オートフォーカス駆動)す
る場合)に、その駆動力が少なくて済む。
【0019】カムリング6の内筒部6dの内周には、第
4レンズ群保持枠7が摺動可能に嵌合している。第4レ
ンズ群G4は、第4レンズ群保持枠7に保持されてい
る。前述の第3レンズ群保持枠8は、この第4レンズ群
保持枠7の内周に摺動可能に嵌合している。第3レンズ
群保持枠8の外周には、光軸と平行に伸びた凸部8cが
設けられている。第4レンズ群保持枠7の内周には、光
軸と平行な案内溝7cが形成されており、凸部8cは、
この案内溝7cに摺動可能に係合している。なお、第4
レンズ群保持枠7には、カムピン22が設置されてい
る。このカムピン22は、カムリング6に形成されたカ
ム溝6gに摺動可能に嵌め込まれている。
【0020】第3レンズ群保持枠8には、カムピン19
が設置されている。カムピン19の先端部は、固定筒1
の内筒部1cに形成された、光軸と平行な案内溝1fに
摺動可能に嵌め込まれている。カムピン19の中央部
は、カムリング6に形成されているカム溝6cに摺動可
能に嵌め込まれている。なお、第4レンズ群保持枠7が
カムピン19の運動を拘束しないよう、第4レンズ群保
持枠7には逃げ溝7aが形成されている。カムピン19
は、この逃げ溝7aに隙間をあけて挿入されている。
【0021】また、第2レンズ群保持枠12には、カム
ピン18が設置されている。カムピン18の先端部は、
連動リング5に形成された、光軸と平行な案内溝5aに
摺動可能に嵌め込まれている。カムピン18の中央部
は、カムリング6に形成されているカム溝6bに摺動可
能に嵌め込まれている。カム溝6bは、カムリング6が
静止している場合(後述する合焦動作の場合)において
は、カムピン18を光軸回りに回転させながら光軸方向
に移動させるためのカム溝として機能する。なお、固定
筒1の内筒部1cがカムピン18の運動を拘束しないよ
う、内筒部1cには、逃げ溝leが形成されている。同
様に、第3レンズ群保持枠8がカムピン18の運動を拘
束しないよう、第3レンズ群保持枠8には逃げ溝8bが
形成され、第4レンズ群保持枠7がカムピン18の運動
を拘束しないよう、第4レンズ群保持枠7には逃げ溝7
bが形成されている。カムピン18は、これらの逃げ溝
に隙間をあけて挿入されている。なお、本実施形態で
は、レンズ鏡筒の軽量化、及び低価格化を図るために、
第1から第4までの各レンズ群保持枠(10、12、
8、7)をプラスチック等の合成樹脂より製造してい
る。
【0022】次に、本ズームレンズ鏡筒の動作について
説明する。まず、変倍動作について説明する。ズームリ
ング3が回転すると、連動ピン14を介してカムリング
6が回転する。このとき、カムリング6は、カム溝1d
に嵌め込まれているカムピン15によって、光軸回りに
回転しながら光軸方向に移動する。
【0023】カムリング6が回転しながら光軸方向に移
動すると、カムピン19の先端部は、案内溝1fに沿っ
て移動する。つまり、第3レンズ群保持枠8に保持され
ている第3レンズ群G3は、固定筒1に対して回転する
ことなく光軸方向に移動する。第3レンズ群G3の固定
筒1に対する光軸方向の移動量は、カムリング6自体の
光軸方向の移動量に、カムリング6のカム溝6cで規定
される第3レンズ群保持枠8の光軸方向の移動量を加え
たものである。
【0024】また、カムリング6が回転しながら光軸方
向に移動すると、第4レンズ群保持枠7のカムピン22
にはカムリング6からの駆動力が働くが、第3レンズ群
保持枠8の凸部8cが第4レンズ群保持枠7の案内溝7
cに嵌め込まれているので、第4レンズ群保持枠7は、
第3レンズ群保持枠8に対して回転することなく光軸方
向に移動する。つまり、第4レンズ群保持枠7に保持さ
れている第4レンズ群G4は、第3レンズ群G3と同
様、固定筒1に対して回転することなく光軸方向に移動
する。第4レンズ群G4の固定筒1に対する光軸方向の
移動量は、カムリング6自体の光軸方向の移動量に、カ
ムリング6のカム溝6gで規定される第4レンズ群保持
枠7の光軸方向の移動量を加えたものである。
【0025】また、カムリング6が回転しながら光軸方
向に移動すると、第2レンズ群保持枠12のカムピン1
8にはカムリング6からの駆動力が働くが、カムピン1
8の先端部は、案内溝5aに嵌め込まれているので、第
2レンズ群保持枠12は、連動リング5に対して回転す
ることなく光軸方向に移動する。この連動リング5は、
変倍動作中においては常に静止している。環状板9は、
コイルばね13によってボール11に押し当てられてい
るので、第2レンズ群保持枠12と一体になった状態で
光軸方向に移動する。第2レンズ群G2の固定筒1に対
する光軸方向の移動量は、カムリング6自体の光軸方向
の移動量に、カムリング6のカム溝6bで規定される第
2レンズ群保持枠12の光軸方向の移動量を加えたもの
である。
【0026】また、カムリング6が回転しながら光軸方
向に移動すると、カムピン17に対してカムリング6か
ら回転方向の力が加わるが、カムピン17が案内溝6a
に嵌め込まれ、また、第3レンズ群保持枠8のカムピン
16がカム溝10bに嵌め込まれているので、第1レン
ズ群保持枠10は、第3レンズ群保持枠8に対して回転
しながら光軸方向に移動する。この第3レンズ群保持枠
8については、前述したように光軸方向の移動を行って
いる。
【0027】すなわち、第1レンズ群G1の固定筒1に
対する光軸方向の移動量は、前述の第3レンズ群保持枠
8の移動量に、第1レンズ群保持枠10のカム溝10b
で規定される第1レンズ群保持枠10の光軸方向の移動
量を加えたものである。
【0028】次に、合焦動作について説明する。フォー
カスリング4が回転すると、キー部材21及びカムピン
20を介して連動リング5が回転する。連動リング5が
回転すると、カムピン18は、カム筒6のカム溝6bに
沿って移動する。カム筒6は、ズームリング3を回転さ
せない限り常に静止している。すなわち、第2レンズ群
保持枠12は、カム溝6bに従って光軸回りに回転しな
がら光軸方向に移動する。また、環状板9は、コイルば
ね13から図中左向きの力を受けているが、第2レンズ
群保持枠12との間に複数のボール11を介在させてい
るために、環状板9は、第2レンズ群保持枠12が前述
の如く光軸回りに回転しながら光軸方向に移動した場合
でも、自己(環状板9)に対して第2レンズ群保持枠1
2を相対回転させつつ、第2レンズ群保持枠12と共に
光軸方向にのみ移動する。また、第2レンズ群保持枠1
2についても、コイルばね13からの力が間接的に加わ
っているため、カムピン18は、カム溝6bの側壁に押
し当てられつつカム溝6b内を移動する。すなわち、コ
イルばね13は、カムピン18とカム筒6を含むカム機
構のガタ取りを行っている。カムピン18をカム溝6b
内でガタつかせることなく移動させることができれば、
第2レンズ群G2の移動軌跡を一定に保つことができ
る。
【0029】次に、第2レンズ群保持枠12へのカムピ
ン18の設置手段について説明する。カムピン18は、
カム筒6などを貫通して連動リング5にまで達する、他
のカムピンと比較して非常に長いピンである。このため
に、カムピン18では、それが設置された部位に加わる
力が比較的大きい。一方、前述のように、第2レンズ群
保持枠12は、レンズ鏡筒の軽量化等の観点から合成樹
脂より製造されている。このために、第2レンズ群保持
枠12は強度が低く、第2レンズ群保持枠12に直接ね
じ穴を設け、これにカムピン18を取り付けることはで
きない。そこで、本実施形態では、カムピン18をナッ
トを用いて第2レンズ群保持枠12に設置することとし
ている。
【0030】図2は、カムピン18及び第2レンズ群保
持枠12等を含む部位を図1より抜き出し、拡大した図
である。図中、番号23を付した部材は、カムピン18
と結合されるべきナットである。本実施形態では、ナッ
ト23として、金属等の強度の高い材質からなるものを
使用しており、また、その外形が六角、四角、又は小判
型などの非円形のものを用いている。
【0031】ナット23は、環状溝12aの外周側の側
面に設けられた切欠部12bに配置されている。図3
は、ナット23が切欠部12b内に配置されている様子
を示す図である。図に示されるように、切欠部12bは
ナット23とほぼ同じ形状に設けられている。すなわ
ち、ナット23が四角形である場合には、切欠部12b
も四角形に設けられ、ナット23が小判型の形状である
場合には、切欠部12bも小判型の形状に設けられる。
したがって、切欠部12bに配置されたナット23は、
カムピン18をねじ込まれる際に回転してしまうことが
なく、カムピン18を容易に設置することが可能である
【0032】図2において、支持部9aは、環状板9の
一部が光軸後方に延びたものである。支持部9aは、そ
の外周面において切欠部12bの内周側を覆い、また、
その後端部の外周面に備えた突起部9bにより切欠部1
2bの光軸後方を塞ぐ。これにより、支持部9aは、切
欠部12bに配置され、まだカムピン18が取り付けら
れる前の状態にあるナット23が、切欠部12bより脱
落することを防止している。すなわち、支持部9aは、
切欠部12bとともに、カムピン18と結合される前の
ナット23を、カムピン18と結合されるべき位置に保
持する。
【0033】以上説明したように、本実施形態では、ナ
ット23は第2レンズ群保持枠12に設けられた切欠部
12bの中に配置され、この切欠部12bと環状板9の
一部位である支持部9aとによって確実に保持される。
したがって、カムピン18を設置する際には、ナット2
3を手などで支持し、あるいは、予めレンズ群保持枠に
接着により仮止めする必要がない。さらに、ナット23
は、カムピン18をねじ込むためにナット23に力が加
わった場合であっても、切欠部12bより脱落すること
はない。
【0034】一方、ナット23は、接着剤を用いて仮止
めされないことから、接着剤の厚みムラに起因して、傾
いて第2レンズ群保持枠12に取り付けられることはな
い。したがって、本実施形態では、傾いたナット23に
ねじ込まれた結果、カムピン18も傾いて第2レンズ群
保持枠12に設置され、いわゆるカムピンの倒れが生じ
ることがない。なお、カムピンの倒れは、カムピン18
のように比較的長いピンにおいて特に影響が大きく、以
前より重要な問題であった。このために、従来、ナット
を仮止めする(接着する)場合には、非常な注意を持っ
て作業を進めなければならなかった。したがって、ナッ
トの仮止め行程を排除する本実施形態の効果は、機構
上、比較的長いカムピンを使用しなければならないレン
ズ鏡筒において特に有意義なものである。
【0035】さらに、本実施形態では、環状板9の一部
位を支持部9aとして利用することとしている。つま
り、カム機構のガタ取りのためにレンズ鏡筒が備える機
構の一部が、ナット23を支持する機能をも果たしてい
るのである。したがって、本実施形態では、レンズ鏡筒
に新たな機構・部材を組み込むことなく、すなわち、組
立行程あるいは製造費を増大させることなく、ナット2
3の脱落防止等の効果を取得している。
【0036】
【発明の効果】以上詳しく説明したように、請求項1に
係る発明によれば、結合部材は、カムピンと結合する前
は、支持部とレンズ保持枠とによりカムピンと結合すべ
き位置に保持されるので、カムピンがレンズ鏡筒内に脱
落することが防止される。請求項2に係る発明によれ
ば、支持部とレンズ保持枠は、結合部材を回転不能に保
持するので、カムピンを結合部材に容易にねじ込むこと
が可能である。請求項3に係る発明によれば、レンズ保
持枠は合成樹脂よりなり、カムピン及び結合部材は金属
よりなるので、請求項1又は請求項2に係る発明により
取得される効果を軽量かつ安価なレンズ鏡筒において奏
することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るレンズ鏡筒の断面図である。
【図2】カムピン18及び第2レンズ群保持枠12等を
含む部位を示す図である。
【図3】ナット23が切欠部12b内に配置されている
様子を示す図である。
【符号の説明】
6 カム筒 9 環状板 9a 支持部 12 第2レンズ群保持枠 13 コイルばね 18 カムピン 23 ナット

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮影光学系の少なくとも一部を保持し、
    光軸方向に移動可能なレンズ保持枠と、 前記レンズ保持枠に結合部材を用いて設置されるカムピ
    ンと、 光軸中心の回転運動を光軸平行の直進運動に変換する前
    記カムピンを含むカム機構と、 前記レンズ保持枠に光軸方向の力を付与することによ
    り、前記カム機構におけるガタ取りを行う付勢部材と、 前記付勢部材を前記レンズ保持枠に設置する設置部材
    と、 を備えるレンズ鏡筒において、 前記設置部材は、前記結合部材を支持する支持部を有
    し、 前記結合部材は、前記カムピンと結合する前は、前記支
    持部と前記レンズ保持枠とにより前記カムピンと結合す
    べき位置に保持される、 ことを特徴とするレンズ鏡筒。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のレンズ鏡筒において、 前記結合部材は、雌ねじを設けてあり、 前記支持部と前記レンズ保持枠は、前記結合部材を回転
    不能に保持する、 ことを特徴とするレンズ鏡筒。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2のいずれか1項に
    記載のレンズ鏡筒において、 前記レンズ保持枠は、合成樹脂よりなり、 前記カムピン及び前記結合部材は、金属よりなる、 ことを特徴とするレンズ鏡筒。
JP8128180A 1996-05-23 1996-05-23 レンズ鏡筒 Pending JPH09311264A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002267916A (ja) * 2001-03-08 2002-09-18 Fuji Photo Optical Co Ltd レンズ装置
JP2006071844A (ja) * 2004-08-31 2006-03-16 Pentax Corp ズームレンズ鏡筒の駆動機構
JP2009169102A (ja) * 2008-01-16 2009-07-30 Sigma Corp リードスクリューを用いた鏡枠移動装置
JP2010169929A (ja) * 2009-01-23 2010-08-05 Hoya Corp レンズ鏡筒

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