JPH09265172A - ハロゲン化銀感光材料用処理装置 - Google Patents

ハロゲン化銀感光材料用処理装置

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JPH09265172A
JPH09265172A JP27301596A JP27301596A JPH09265172A JP H09265172 A JPH09265172 A JP H09265172A JP 27301596 A JP27301596 A JP 27301596A JP 27301596 A JP27301596 A JP 27301596A JP H09265172 A JPH09265172 A JP H09265172A
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JP
Japan
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processing
photosensitive material
developing
solution
tank
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Application number
JP27301596A
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English (en)
Inventor
Toshio Kurokawa
俊夫 黒川
Takashi Nakamura
敬 中村
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 感度、階調等、写真性が良好で、尾びきの発
生が抑制された感光材料の処理装置を提供することを目
的とする。 【解決手段】 ハロゲン化銀写真感光材料用処理装置に
おいて、 前記感光材料の搬送路として、断面の厚みが
0.5〜30mmのスリット状搬送路が形成されてお
り、この搬送路に処理液を充填し、 この処理液の全量
を1分以内に交換する循環機構を設けたことを特徴とす
るハロゲン化銀写真感光材料用処理装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハロゲン化銀感光
材料を湿式処理する感光材料の処理方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】一般に、湿式処理おいて、露光後のハロ
ゲン化銀感光材料(以下、感光材料という。)は、現
像、(漂白)定着、水洗の工程に従って処理されるよう
になっている。
【0003】このような感光材料の処理に際しても、資
源節減や環境保全の面から現像液等の処理液の液量や補
充量の低減化が望まれている。
【0004】例えば、現像液の経時疲労を防止し、その
点から補充量の低減化を図るものとして、特開昭63−
131138号公報には、液面部の表面積をScm2 、容
積をVcm3 とし、開口度Kcm-1をK=S/Vとすると
き、液面部を logK≦−1.8×10-5V−1.5を満
足するように構成した処理路が実質的にスリット状であ
る現像槽が開示されている。
【0005】上記のような現像槽においては、スリット
状の処理路であるため、処理路内の液が混合しにくく、
処理路長方向に液組成の不均一性が生じ、一旦不均一と
なると、それが拡大する傾向にあり、写真性のバラツキ
が大きくなるという問題がある。
【0006】このような問題に対処するために、また現
像液の温度の立ち上がりを良化するため、本発明者等
は、先に、「露光後の感光材料を湿式処理する感光材料
処理装置であって、断面スリット状の空間に処理液を充
填して感光材料の処理路を形成し、上記処理液を循環さ
せ、かつ加温するように構成したことを特徴とする感光
材料処理装置。」を提案している(特願昭63−278
625号)。
【0007】また、実開昭63−148944号公報に
示される写真現像装置では、攪拌羽根を所定の位置に設
置して現像液を攪拌し、その疲労液が停滞するのを防止
している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように現像液を循環させたり、攪拌羽根を設置したりす
るだけでは、攪拌が十分ではなく、これに起因して、感
度、階調等、写真性が十分でないという問題がある。ま
た尾びきが顕著になるという問題がある。
【0009】本発明は、感度、階調等、写真性が良好
で、尾びきの発生が抑制された感光材料の処理方法を提
供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)の本発明により達成される。 (1)露光後のハロゲン化銀感光材料を湿式処理する感
光材料の処理方法であって、上記感光材料を現像機能を
有する処理液で処理するに際し、断面スリット状の空間
により形成された処理路に前記現像機能を有する処理液
を充填し、この現像機能を有する処理液を、そのほぼ全
量が1分以内に交換するように循環させつつ前記感光材
料乳剤面に噴射させることを特徴とする感光材料の処理
方法。
【0011】
【作用】本発明によれば、ハロゲン化銀感光材料(以
下、感光材料という。)は、露光後、その処理工程に従
って、現像、(漂白)定着、水洗等の処理がなされる。
【0012】この場合、現像機能を有する処理液である
現像液は、断面スリット状の空間により形成された処理
路に充填され、処理に際して、現像液はそのほぼ全量が
1分以内に交換するように循環されつつ前記感光材料乳
剤面に噴射される。
【0013】このようにすることによって、感度、階調
等の写真性が良好となり、また尾びきの発生が抑制され
る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的構成につい
て詳細に説明する。図1には、本発明の感光材料の処理
方法を実施するのに用いられる現像機能を有する処理槽
として、断面スリット状の空間により形成された処理路
を有する現像槽の一態様が示されている。このような構
造の現像槽を用いることによって、現像液の液量が少な
くてすみ、また空気と現像液との接触面が小さくなるた
め現像液の劣化を防止することができる。
【0015】図1に示される現像槽は上端が開放されて
いるハウジング12内にラック14が挿入される構成と
なっている。ラック14は一対の側板が設置されてお
り、これら一対の側板の間がブロック体20によって連
結されており、図1には一対の側板のうち一方の側の側
板16のみが示されている。
【0016】ブロック体20の上方には、ハロゲン化銀
感光材料(以下、感光材料という。)Sを現像液10に
搬入する搬入ローラ52、56および現像後の感光材料
Sを搬出する搬出ローラ54、58が設置されている。
そして、搬入ローラ52、56と搬出ローラ54、58
の下方には感光材料Sを搬送する搬送ローラ48が設置
されている。また、ブロック体20によって形成される
凹部付近には感光材料Sを搬入方向から搬出方向へと反
転する反転ローラ24が設置されている。反転ローラ2
4の上方には感光材料Sを搬送する搬送ローラ28、3
0、32が設置されている。
【0017】ブロック体20の空間部のほぼ中間付近に
は、搬入ローラ52、56および搬出ローラ54、58
が両側に設置されるような形で、上下方向にブロック体
50が設置されている。そして、このブロック体50内
には、搬送ローラ32および搬送ローラ48が設置され
ている。そして、上記のブロック体20、50、反転ロ
ーラ24および搬送ローラ28、30、32、48によ
って断面スリット状の処理路46が形成されている。感
光材料Sの通過部分であるスリット状の処理路46の断
面は間隙0.5〜30mm程度、好ましくは0.8〜8mm
程度とすればよい。このような間隙とすることにより感
光材料Sを支障なく搬送することができ、搬送によるキ
ズの発生も防止することができる。
【0018】上記において、ブロック体20、50は、
中実であっても中空であってもよいが、図示のように、
中空構造とし、ブロー成形によって作製されたものであ
ることが好ましい。ブロー成形は熱可塑性樹脂を、押出
しまたは射出によって、チューブ状に予備成形してパリ
ソンとし、これを金型にはさんで、内部に空気を吹込ん
で、ふくらまして冷却固化する方法であり、その詳細に
ついては「プラスチック加工技術便覧(新版)」日刊工
業新聞社、等の成書を参照することができ、本発明にお
いても、このような公知技術に準じて上記のブロック体
20、50を作製すればよい。この場合、樹脂の肉厚は
0.5〜10mm程度とされる。
【0019】また、用いられる熱可塑性樹脂としては、
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリフェニレンオキサ
イド、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、
ポリカーボネート、ポリアミド、フェノキシ樹脂、ポリ
スルホン、ポリスチロール、アクリル樹脂、ポリアセタ
ール、不飽和ポリエステル、ABS樹脂等が挙げられる
が、本発明においては、ポリエチレン、ポリフェニレン
オキサイド、フェノキシ樹脂が好ましい。
【0020】このように、ブロー成形を適用することに
よって軽量化することができ、コストダウン、加工性良
化などのメリットが得られる。
【0021】本発明において、現像槽には、ポンプ4
0、45が設置されている。このポンプ40は、感光材
料Sの搬入側において、搬送ローラ28付近から取り出
した現像液10を、ブロック体20の処理路46側に形
成されたノズル孔201から処理路46にジェット噴射
するようにパイプを介して循環させるものである。この
循環に際しては、処理路46からの現像液10に加え
て、例えば図示R方向から補充液を注入してもよい。
【0022】一方、ポンプ45は、感光材料Sの搬出側
において、搬送ローラ30付近から取り出した現像液1
0を、ブロック体20の処理路46側に形成されたノズ
ル孔202から処理路46にジェット噴射するようにパ
イプを介して循環させるものである。上記において、循
環量は、処理路に充填された現像液の全量が1分以内、
好ましくは0.5分以内に交換するような量とすればよ
く、ほぼ0.5〜60l/分、好ましくは2〜8l/分程度
とすればよい。
【0023】このような循環量とすることにより、現像
液の液組成が均一となり、尾びきの発生が抑制され、感
度や階調が上昇するなど、写真性が向上する。このよう
な場合、ノズル孔201、202は、感光材料Sの乳剤
面と対向するブロック体20に設置される。ノズル孔2
01、202は、図示のように、処理路中全域に設ける
ことが好ましいが、場合によっては、処理路の前半、例
えば1/4〜1/2程度の部分に設けるものであっても
よい。そして、ノズル孔201、202は、現像液10
を感光材料Sの搬送方向と同じパラレルフローとするた
めに、感光材料Sの搬送方向に傾斜して開孔が設置され
るようにすることが好ましい。
【0024】この場合、ノズル孔は図3(a)に示され
るようにスポット状であっても、図3(b)、図3
(c)に示されるようにスリット状であってもよい。ま
た、図3(d)に示されるように、感光材料S中央部に
対する部分が小面積で、感光材料S側面に対する部分が
大面積となるようにして、均一な噴射が行われるように
することもできる。
【0025】ノズル孔の大きさは、図3(a)に示され
るようなもので径0.2〜2mm程度、図3(b)、図3
(c)に示されるようなもので例えば0.8mm×20mm
程度、図3(d)に示されるようなもので径0.2〜5
mm程度のものの組合せとすることができ、ノズル長は2
〜20mm程度であり、ノズル孔の深さは5mm以上とする
ことが好ましい。このような深さとすることにより攪拌
が良好となる。噴射圧力は2〜80kg/cm2程度とすれば
よい。また、液の線速は0.5〜20m/分程度とする。
【0026】この際、ノズル部分は、指向性を良くする
ために、例えば噴射口の入口側のノズル径を大きく、出
口側のノズル径を小さくしたり、ノズル径にうずまき状
のらせん溝を設けたりすることが好ましい。
【0027】その他、本発明において、現像槽には、必
要に応じて、現像液10の液面を保持するオーバーフロ
ー孔(図示せず)や補充槽(図示せず)等が設置され
る。
【0028】従って、上記構成において、感光材料S
は、搬入ローラ52、56によって現像液10に搬入さ
れ、搬送ローラ48、ブロック体50、搬送ローラ32
および搬送ローラ28によって現像液10中を搬送され
る。この場合、搬入ローラ52、56付近にて、感光材
料S乳剤面が下側(搬入ローラ52側)を向くように搬
入され、上記の搬送過程において、現像液はポンプ40
によって循環され、ノズル孔201から感光材料S乳剤
面にジェット噴射される。
【0029】このように乳剤面にジェット噴射を行うこ
とによって、処理液が均一となり処理液中の処理薬品が
感材膜中へ浸透するのが早まり、感材膜中における疲労
した薬品と新しい薬品との交換が促進される効果が得ら
れ、その結果感度、階調等の写真性が良好となり、また
尾びきの発生も抑制される。
【0030】また、循環に際して、補充液が流入されて
もよく、このようにすることは好ましく、上記の効果を
さらに向上することが可能となる。
【0031】上記のように搬送され、反転ローラ24に
よって搬入方向から搬出方向に反転された感光材料S
は、搬送ローラ30、32、48およびブロック体20
によって現像液10中を搬送され、搬出ローラ54、5
8によって取り出される。この場合も、前記と同様に、
上記の搬送過程において、現像液はポンプ45によって
循環され、ノズル孔202から感光材料S乳剤面にジェ
ット噴射される。
【0032】図示例においては、ポンプPを2箇所に設
置しているが、このような態様に限定されるものではな
く、種々の態様が可能である。また、現像槽はブロック
体20における搬送ローラ28および搬送ローラ30付
近の肉薄部ヒンジとして開閉可能となるような構造とし
てもよい。
【0033】本発明において、断面スリット状の空間に
より形成された処理路を有する現像槽としては、図1に
示されるような態様のものに限定されるわけではなく、
図2に示されるようなものであってもよい。
【0034】図2に示される現像槽は、くし型上蓋66
を吊下げた蓋68をハウジング64の上方開口部に配置
した構成とされている。蓋68の上面中央部には把手7
0が設けられている。上蓋66は、断面が矩形の複数の
塩化ビニル等、樹脂製の上蓋材72をほぼ垂直に配置
し、これらの上下端部の結合部に感光材料送りリール7
6〜80が配置されている。ハウジング64の内部に
は、上蓋材72と組合って処理路75を形成する槽壁材
74が配置されいる。従って、上蓋材72と槽壁材74
とは、波型に連続するスリット状の処理路75を形成
し、その上方および下方の折曲がり部に感光材料送りリ
ール76〜80がそれぞれ配置されることになる。そし
て、この処理路75には現像液10が充填されることと
なる。
【0035】本発明において、感光材料Sの通過部分で
あるスリット状の処理路75の断面は間隙0.2〜50
mm、好ましくは0.4〜10mmのものとすればよい。こ
のような間隙とすることにより、感光材料と処理路また
はリールとの間の現像液の逃げ場が少ないため、キズも
つきにくく、支障なく搬送される。また、感光材料送り
リールと感光材料送りリールとの間、例えば感光材料送
りリール76と感光材料送りリール77との間の処理路
75の長さは5cm以上、好ましくは10cm以上のものと
するのがよい。
【0036】現像槽には、感光材料Sを処理路75の入
口部に搬入するための感光材料搬入リール84と、処理
路75の出口部から搬出するための感光材料搬出リール
86とが設置される。このような断面スリット状の処理
路とすることによって、現像液の液量が少なくてすむ。
【0037】上記において、上蓋材72および槽壁材7
4はブロー成形によって製造することができる。ただ
し、ブロー成形によるときは所定の強度補強が必要であ
る。ブロー成形を適用することによって、軽量化が実現
され、コストダウンや大量生産性などの点においてメリ
ットが得られる。
【0038】また、図示の現像槽にはポンプ85が設置
される。ポンプ85は、感光材料送りリール80付近か
ら取り出した現像液10を、感光材料搬入リール84下
方から感光材料送りリール76付近に至る槽壁材74に
形成されたノズル孔741と、感光材料送りリール76
付近から感光材料送りリール77下方付近に至る槽壁材
74に形成されたノズル孔742とから、それぞれ、処
理路75にジェット噴射するようにパイプを介して循環
させるものである。
【0039】循環量、ノズル等については、前記と同様
とすればよく、同様の効果が得られる。
【0040】なお、図示の現像槽は、ノズル孔を処理路
の前半、1/3程度の部分に設ける構成となっている。
【0041】感光材料搬入リール84および感光材料搬
出リール86の下方には、液面Lを保持するオーバーフ
ロー孔80、82がそれぞれ設置される。
【0042】上記において現像槽は開口度が小さい密閉
系とするのが好ましく、現像液の現像機能の劣化を防止
することができる。この場合の開口度Kcm-1は、液面部
の表面積をScm2 、容積をVcm3 としK=S/Vとする
とき、 logK≦−1.8×10-5V−A の関係を満足する。ここに、Aは1、より好ましくは
1.5、特に好ましくは2.0であり、さらに好ましく
はこの条件に加え、V<5×104 としたものである。
【0043】従って、上記の構成において感光材料Sは
感光材料搬入リール84を介して処理路75に搬入さ
れ、複数の感光材料送りリール76〜80により、現像
液10中を搬送されながら処理され、感光材料搬出リー
ル86はポンプ85によって取り出される。
【0044】この場合、現像液はポンプ85によって循
環され、感光材料搬入リール84下方から感光材料送り
リール76付近に至る処理路および感光材料送りリール
76付近から感光材料送りリール77付近に至る処理路
にて、ノズル孔741、742から、それぞれ、感光材
料S乳剤面にジェット噴射される。このように、ジェッ
ト噴射することにより、前記と同様の効果が得られる。
【0045】本発明において、現像機能を有する処理液
として、現像液は、黒白現像液、カラー現像液のいずれ
かであってもよく、処理される感光材料に応じて適宜選
択すればよく、一浴現像(漂白)定着液であってもよ
い。
【0046】本発明の感光材料の処理方法としては、 黒白現像→定着→水洗→乾燥 発色現像→漂白定着→水洗→乾燥 発色現像→漂白→定着→水洗→乾燥 発色現像→漂白→漂白定着→水洗→乾燥 黒白現像→水洗→反転処理(カブらせ露光またはカブら
せ浴処理)→カラー現像→漂白→定着→水洗→乾燥 黒白現像→水洗→カラー現像→漂白定着→水洗→乾燥等
が挙げられる。
【0047】その他、必要に応じて前硬膜浴、中和浴、
画像安定浴等の諸工程が組合わされる。さらには、水洗
処理のかわりに実質的な水洗工程を設けず、いわゆる
“安定化処理”だけを行うなどの簡便な処理方法を用い
ることもできる。また、一浴現像(漂白)定着処理であ
ってもよい。
【0048】本発明においては、現像機能を有する処理
槽のみに本発明の方法を実施する図1または図2に示さ
れる構成の処理槽を適用すれば、他の処理槽の構成には
特に制限はないが、(漂白)定着槽、水洗槽等の処理槽
にも同じ構成の処理槽を適用することができる。
【0049】また、(漂白)定着槽、水洗槽等の処理槽
には従来の処理槽を適用してもよく、上記のような制限
下で種々の態様が可能である。この場合、(漂白)定着
槽、水洗槽等の処理槽には図4に示されるような構成の
処理槽を用いることができ、このような処理槽を適用す
ることは好ましい。
【0050】図4に示される処理槽は、ハウジング94
内に処理目的に応じて処理液100を充填する構成とさ
れている。そしてハウジング94上方には、感光材料S
を処理液100に搬入する搬入ローラ91および処理液
100から搬出する搬出ローラ92が設置されている。
またハウジング94内下部には感光材料Sを搬入方向か
ら搬出方向へと反転する反転ローラ93が設置されてい
る。
【0051】さらに、上記処理槽にはポンプ95が設置
されている。このポンプ95は、処理液100を処理槽
内から取り出し処理槽中央部に設置されたノズルから感
光材料S表面にジェット噴射するものである。この場合
のノズル孔97の深さは5mm以上とすることが好まし
く、このようにすることによって攪拌力が向上し、定着
や水洗の効率が向上する。その他、ノズル径等、ノズル
の構成については前記と同様にすればよい。また、上記
のような処理槽は現像槽に適用しても、従来の攪拌法を
用いたものに比べて、攪拌力が向上し、現像効率が良化
する。
【0052】本発明において現像処理に用いる黒白現像
液には、ジヒドロキシベンゼン類(例えばハイドロキノ
ン)、3−ピラゾリドン類(例えば1−フェニル−3−
ピラゾリドン)、アミノフェノール類(例えばN−メチ
ル−p−アミノフェノール)等の公知の現像主薬を単独
あるいは組合わせて用いることができる。
【0053】カラー現像液は、一般に、発色現像主薬を
含むアルカリ性水溶液から構成される。
【0054】発色現像主薬は公知の一級芳香族アミン現
像剤、例えばフェニレンジアミン類(例えば4−アミノ
−N,N−ジエチルアニリン、3−メチル−4−アミノ
−N,N−ジエチルアニリン、4−アミノ−N−エチル
−N−β−ヒドロキシエチルアニリン、3−メチル−4
−アミノ−N−エチル−N−β−ヒドロキシエチルアニ
リン、3−メチル−4−アミノ−N−エチル−N−β−
メタンスルホンアミドエチルアニリン、4−アミノ−3
−メチル−N−エチル−N−β−メトキシエチルアニリ
ン等)を用いることができる。
【0055】発色現像液はそのほかpH緩衝剤、現像抑制
剤ないしカブリ防止剤等を含むことができる。また必要
に応じて、硬水軟化剤、保恒剤、有機溶剤、現像促進
剤、色素形成カプラー、競争カプラー、かぶらせ剤、補
助現像薬、粘性付与剤、ポリカルボン酸系キレート剤、
酸化防止剤、アルカリ剤、溶解助剤、界面活性剤、消泡
剤等を含んでいてもよい。
【0056】本発明におけるカラー(発色)ないし黒白
現像液の処理温度は、30℃〜50℃が好ましく、さら
に好ましくは33℃〜42℃である。
【0057】また、本発明における現像処理は、前記の
ように、現像液を補充する補充方式であっても、また無
補充方式であってもよい。
【0058】本発明において使用される定着液ないし漂
白定着液には、定着剤が含有される。定着剤としてはチ
オ硫酸アンモニウム、チオ硫酸ナトリウム(ハイポ)、
ハロゲン化アンモニウム、チオ尿素、チオエーテル等が
挙げられる。そして、漂白定着液である場合は、これら
の定着剤に加えて、漂白剤を含み、具体的にはポリカル
ボン酸の鉄塩、赤血塩、ブロメート化合物、コバルトヘ
キサミン等が挙げられる。これらのうちフェリシアン化
カリ、エチレンジアミン四酢酸鉄(III )ナトリウムお
よびエチレンジアミン四酢酸鉄(III )アンモニウムは
特に有用である。
【0059】定着液ないし漂白定着液には、定着剤の他
に、通常、亜硫酸ナトリウム等の保恒剤、酸剤、緩衝
剤、硬膜剤などの定着助剤を含有させることができる。
また、漂白ないし漂白定着液には、米国特許第3,04
2,520号、同第3,241,966号、特公昭45
−8506号、特公昭45−8636号などに記載の漂
白促進剤、特開昭53−65732号に記載のチオール
化合物の他、種々の添加剤を加えることもできる。
【0060】水洗工程に用いられる水洗水には、必要に
応じて公知の添加剤を含有させることができる。例え
ば、無機リン酸、アミノポリカルボン酸、有機リン酸等
のキレート剤、各種バクテリアや藻の増殖を防止する殺
菌剤、防ばい剤、マグネシウム塩、アルミニウム塩等の
硬膜剤、乾燥負荷、ムラを防止するための界面活性剤な
どを用いることができる。または、L.E.West, "Water Q
uality Criteria"Phot.Sci.and Eng.,vol.9 No.6 P344
〜359(1965) 等に記載の化合物を用いることもできる。
【0061】安定化工程に用いる安定液としては、色素
画像を安定化する処理液が用いられる。例えば、pH3〜
6の緩衝能を有する液、アルデヒド(例えば、ホルマリ
ン)を含有した液などを用いることができる。安定液に
は、必要に応じて蛍光増白剤、キレート剤、殺菌剤、防
ばい剤、硬膜剤、界面活性剤等を用いることができる。
【0062】本発明における感光材料は種々のカラーお
よび黒白感光材料のいずれであってもよい。例えば、カ
ラーネガフィルム、カラー反転フィルム、カラー印画
紙、カラーポジフィルム、カラー反転印画紙、製版用写
真感光材料、X線写真感光材料、黒白ネガフィルム、黒
白印画紙、マイクロ用感光材料等が挙げられる。
【0063】
【実施例】以下、本発明を実施例によって具体的に説明
する。 実施例1 図1に示される現像槽において、補充液を供給ないし態
様とするほかは同様の構成の現像槽を、富士写真フイル
ム(株)製チャンピオン23用カラーネガフィルム処理
機の現像部分に設置した。処理液には富士写真フィルム
(株)製処理剤CN−16Qを用い、感光材料には富士
写真フイルム(株)スーパーHR100フィルムを用
い、センシトメトリー露光後、あるいはネガ上で20mm
×20mmの正方形の矩形画像を焼き付けた後、処理し
た。
【0064】上記の現像槽のブロック体20、50はポ
リエチレンを用いてブロー成形により作製したものであ
る。また処理路のスリット断面の間隙は0.8mm程度と
した。現像液の液量は2lとし、ポンプにより、現像液
を3l/分の割合(表中、交換率で示す)で循環させ、
ノズル孔からジェット噴射させた。この場合ノズル孔の
深さは、7mm、ノズル孔の大きさは0.8mm×20mm
(図3(b)参照)とし、噴射圧は7kg/cm2にて、液線
速2〜20m/分とした。これを処理方法Aとする。
【0065】処理方法Aにおいて、ポンプの能力をか
え、現像液を10l/分の割合で循環させたものを処理
方法Bとする。ただし、ノズル孔の深さは5mm、ノズル
径は0.4〜5mmの種々のものとし、噴射圧は3〜12
kg/cm2にて、液線速2〜20m/分とした。これを処理方
法Bとする。
【0066】また、同様にポンプの能力をかえ、現像液
を1l/分、0.3l/分の割合で循環させたものを処
理方法C、Dとする。ただし、処理方法C、Dにおい
て、それぞれ用いたノズルは以下のものとした。 処理方法 ノズル孔の深さ ノズル孔の大きさ 噴射圧 液線速 C 0.5mm 5mm×20mm 1.3kg/m2 0.5m/分 (図3(b)参照) D 1 mm 径10mm 0.4kg/m2 1 m/分
【0067】また、処理方法Aにおいて、現像槽にポン
プおよびノズルを設置しない構造とする他は、同様の処
理をした。これを処理方法Eとする。これらの処理方法
A〜Eによって処理した画像についての写真性を調べ
た。また、矩形画像についてシクロ濃度測定を行い、尾
びきを調べた。結果を表1に示す。
【0068】尾びきは、矩形画像を緑色光で濃度のマイ
クロデンシトメトリーを行って求めた。より具体的に
は、図5にてl1、l2、l3 が尾びきである。
【0069】
【表1】
【0070】実施例2 実施例1の処理方法Aにおける現像槽において、図1R
のところから富士写真フイルム(株)製の補充液CN−
16Q NQ1Rを補充しつつランニングする他は、同
様の操作を行い(処理方法Fとする。)、2ラウンド
後、実施例1と同様に写真性および尾びきについて調べ
た。さらに処理ムラについても調べた。処理ムラは、グ
レー均一露光した部分を長さ方向に濃度測定し、緑色光
での平均濃度およびその標準偏差で表示している。結果
を表2に示す。
【0071】また、実施例1の処理方法Eにおいて反転
ローラ24と搬送ローラ28の付近に補充液をパイプに
よって補充する他は同様の操作を行い(処理方法Gとす
る。)、2ラウンド後、上記と同様の項目について調べ
た結果についても表2に示す。
【0072】
【表2】
【0073】実施例3 実施例1、2において図2に示される現像槽を適用する
他は、同様の操作を行ったところ、上記と同等の結果が
得られた。
【0074】
【発明の効果】本発明によれば、感度、階調等、写真性
が良好で、尾びきの発生も抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の感光材料の処理方法を実施するのに適
用される現像機能を有する処理槽の態様を模式的に示す
切断断面図である。
【図2】本発明の感光材料の処理方法を実施するのに適
用される現像機能を有する処理槽の態様を模式的に示す
切断端面図である。
【図3】(a)〜(d)は、それぞれ、ノズルの形状を
説明するための正面図である。
【図4】本発明において用いる処理槽の態様を模式的に
示す切断断面図である。
【図5】尾びきを説明するためのマイクロデンシトメト
リー図である。
【符号の説明】
20、50…ブロック体 40、45、85…ポンプ 46、75…処理路 201、202、741、742…ノズル孔
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年10月24日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 ハロゲン化銀感光材料用処理装置
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正内容】
【特許請求の範囲】
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正内容】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハロゲン化銀感光
材料を湿式処理する感光材料用処理装置に関するもので
ある。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】本発明は、感度、階調等、写真性が良好
で、尾びきの発生が抑制された感光材料の処理装置を提
供することを目的とする。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正内容】
【0010】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(5)の本発明により達成される。 (1)ハロゲン化銀写真感光材料用処理装置において、
前記感光材料の搬送路として、断面の厚みが0.5〜3
0mmのスリット状搬送路が形成されており、この搬送
路に処理液を充填し、この処理液の全量を1分以内に交
換する循環機構を設けたことを特徴とするハロゲン化銀
写真感光材料用処理装置。 (2)ハロゲン化銀写真感光材料用処理装置において、
処理タンクにラックを充填し、このラックの内部にスリ
ット状搬送路が形成されている上記(1)のハロゲン化
銀写真感光材料用処理装置。 (3)ハロゲン化銀写真感光材料用処理装置において、
前記感光材料の搬送路の断面の厚みが0.5〜30mm
のスリット状搬送路を形成し、この搬送路に処理液を充
填し、この処理液を口径の短径が0.2mm〜5mmの
スポット状またはスリット状のノズルを通して前記感光
材料の乳剤面に噴射させる噴射機構を設けたことを特徴
とするハロゲン化銀写真感光材料用処理装置。 (4)ハロゲン化銀写真感光材料用処理装置において、
処理タンクにラックが充填されており、このラックの内
部に、複数のブロック体によって、感光材料の搬送路の
断面の厚さが0.5〜30mmのスリット状搬送路が形
成されていることを特徴とするハロゲン化銀写真感光材
料用処理装置。 (5)ハロゲン化銀写真感光材料用処理装置において、
処理タンクにラックが充填されており、このラックの内
部にノズル機構および/または循環機構を有するブロッ
ク体を含む複数のブロック体によって、感光材料の搬送
路の断面の厚さが0.5〜30mmのスリット状搬送路
が形成されていることを特徴とするハロゲン化銀写真感
光材料用処理装置。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的構成につい
て詳細に説明する。図1には、本発明の感光材料の処理
装置に用いられる現像機能を有する処理槽として、断面
スリット状の空間により形成された処理路を有する現像
槽の一態様が示されている。このような構造の現像槽を
用いることによって、現像液の液量が少なくてすみ、ま
た空気と現像液との接触面が小さくなるため現像液の劣
化を防止することができる。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正内容】
【0025】ノズル孔の大きさは、図3(a)に示され
るようなもので径0.2〜2mm程度、図3(b)、図
3(c)に示されるようなもので例えば0.8mm×2
0mm程度、図3(d)に示されるようなもので径0.
2〜5mm程度のものの組合せとすることができ、ノズ
ル長は2〜20mm程度であり、ノズル孔の深さは5m
m以上とすることが好ましい。すなわち、口径の短径は
0.2〜5mmとする。このような深さとすることによ
り撹拌が良好となる。噴射圧力は0.02〜0.8kg
/cm程度とすればよい。また、液の線速は0.5〜
20m/分程度とする。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の感光材料の処理装置の現像機能を有す
る処理槽の態様を模式的に示す切断断面図である。
【図2】本発明の感光材料の処理装置の現像機能を有す
る処理槽の態様を模式的に示す切断端面図である。
【図3】(a)〜(d)は、それぞれ、ノズルの形状を
説明するための正面図である。
【図4】本発明の処理装置で用いる現像機能を有する処
理槽以外の処理槽の態様を模式的に示す切断断面図であ
る。
【図5】尾びきを説明するためのマイクロデンシトメト
リー図である。
【符号の説明】 20、50…ブロック体 40、45、85…ポンプ 46、75…処理路 201、202、741、742…ノズル孔

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 露光後のハロゲン化銀感光材料を湿式処
    理する感光材料の処理方法であって、 上記感光材料を現像機能を有する処理液で処理するに際
    し、断面スリット状の空間により形成された処理路に前
    記現像機能を有する処理液を充填し、この現像機能を有
    する処理液を、そのほぼ全量が1分以内に交換するよう
    に循環させつつ前記感光材料乳剤面に噴射させることを
    特徴とする感光材料の処理方法。
JP27301596A 1996-09-24 1996-09-24 ハロゲン化銀感光材料用処理装置 Pending JPH09265172A (ja)

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