JPH092638A - コンベア用ベルト面清掃装置 - Google Patents

コンベア用ベルト面清掃装置

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JPH092638A
JPH092638A JP17434895A JP17434895A JPH092638A JP H092638 A JPH092638 A JP H092638A JP 17434895 A JP17434895 A JP 17434895A JP 17434895 A JP17434895 A JP 17434895A JP H092638 A JPH092638 A JP H092638A
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Matsutaro Kajitani
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 イニシャルコスト及びランニングコストが低
く、ベルト面に付着した粉粒体の除去効率が格段に高い
コンベア用ベルト面清掃装置を提供する。 【構成】 原料排出後のベルト11面を流体によって洗
浄するコンベア用ベルト面清掃装置10であって、ベル
ト11面に指向し、圧縮空気と液体との混合流体をベル
ト11面に向けて噴射するノズル13を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鉄鉱石、石炭、石灰石
等の運搬物をベルトコンベアで搬送する系にあって、搬
送過程でベルト表面に付着した前記運搬物の粒や粉がベ
ルトコンベアの復路(リターン側)で、ベルト表面から
剥離して落下、又は剥離して飛散するのを防止するため
に、ヘッドプーリ以降に取付けて、ベルト表面に付着し
た粒、粉を除去するコンベア用ベルト面清掃装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】ベルトコンベアによって鉄鉱石、石炭、
石灰石等の運搬物を搬送する系にあっては、ディスチャ
ージ・シュートにおけるヘッドプーリを通過したベルト
の下面には、キャリア側で搬送していた運搬物の粒や粉
(以下、単に粉粒体という)が付着しており、この付着
した粉粒体がリターン側で、ベルトを所定間隔で支持す
るリターンローラとの接触、振動によって剥離して落
下、又は剥離して飛散していた。また、リターンローラ
に粉粒体が部分的に付着した場合には、そのローラの実
径が場所によって異なり、ベルト蛇行の原因となってい
た。前述のように、剥離して落下した粉粒体(落鉱と言
われる)は床上の装置上に積もったり、堆積したりする
ので、落鉱の清掃及び除去には多大の労力を費やしてい
た。また、ベルトコンベアが海面上に設けられている場
合には、リターンベルトから剥離、落下する粉粒体によ
って海が汚濁するという問題があった。そこで、このよ
うなベルトコンベアにおいては、キャリア側に積載して
いた粉粒体をヘッドプーリあるいはその下流側で除去す
るために、種々のベルト面清掃装置が提案されている。
これらのベルト面清掃装置の代表的なものとして、ベル
ト面を直接ゴム等で拭き取る掻き取り式(スクレーパ・
タイプ)の清掃装置や、70〜90リットル/分の水又
は洗浄液をベルト面に吹き付けて洗浄する水洗式の清掃
装置があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記掻
き取り式の清掃装置においては、ベルトに接するクリー
ナ先端部がゴム、合金チップ、あるいはセラミックス等
で形成されており、何れの場合もチップの摩耗によっ
て、粉粒体の掻き取り効率が低下するという問題があ
る。従って、粉粒体の掻き取り効率を向上させるため
に、平均3箇月に一度はチップとベルト面の接触調整が
必要となる。また、粉粒体の掻き取り効率を向上させる
ためには、チップとベルト面との接触圧を上げる必要が
あり、これによってベルトの寿命が短くなって(例えば
通常のベルトの1/2程度)設備費が高騰するという問
題がある。特に、カラジャス鉱石と呼ばれる銘柄の鉄鉱
石や石炭のように、粘性を有する運搬物を搬送する場合
には、前記掻き取り式の清掃装置をベルトの走行方向に
2〜3段配置しても、粉粒体の掻き取り効率が80%を
超えず、極めて能率が悪いという問題がある。一方、前
記水洗式の洗浄装置においては、粉粒体の除去効率は高
いが、ベルト面に吹き付けられた水は、水洗樋から回収
され地上に設けられたスラッジピットに集められ、スラ
ッジと水に分離され、分離された水はポンプアップして
再利用されるが、スラッジ処理のための設備が必要とな
り、更には汚水を再利用するので水洗設備の劣化が著し
く、運転コストに多大な費用が掛かるという問題があ
る。本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、イニ
シャルコスト及びランニングコストが低く、ベルト面に
付着した粉粒体の除去効率が格段に高いコンベア用ベル
ト面清掃装置を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】前記目的に沿う請求項1
記載のコンベア用ベルト面清掃装置は、原料排出後のベ
ルト面を流体によって洗浄するコンベア用ベルト面清掃
装置であって、前記ベルト面に指向し、圧縮空気と液体
との混合流体を前記ベルト面に向けて噴射するノズルを
有している。請求項2記載のコンベア用ベルト面清掃装
置は、請求項1記載の装置において、前記ノズルはヘッ
ドプーリ以降の原料落下シュート内に配置されている。
請求項3記載のコンベア用ベルト面清掃装置は、請求項
1又は2記載の装置において、前記ノズルの下流側に
は、掻き取り式のクリーナが設けられている。そして、
請求項4記載のコンベア用ベルト面清掃装置は、請求項
1〜3のいずれか1項に記載の装置において、前記ノズ
ルは、基端部に形成されている空気入口から漸次拡径
し、その先端部は閉塞されて、しかも、その先部側面に
は円周方向に所定長さ延在するスリットが形成された蓄
圧室と、該蓄圧室の基端側又はその基端に接続される配
管に空気流れ方向にその吐出口が指向した液体注入管と
を有している。
【0005】
【作用】請求項1〜4記載のコンベア用ベルト面清掃装
置は、圧縮空気と液体との混合流体を噴出するノズルを
ベルト面に指向させて該ベルト面を洗浄しているので、
気液の混合流体のジェットがベルト面に噴射され、ベル
ト進行方向に延在している条痕に入り込んでいる粉粒体
をも除去することができ、格段に高い粉粒体除去率を達
成できる。また、混合流体を吹き出すノズルは、ベルト
面に非接触であるので、部材の接触摩耗に起因する粉粒
体除去率の変動がなく、常時均一に付着物を除去でき
る。特に、請求項2記載のコンベア用ベルト面清掃装置
においては、ノズルはヘッドプーリ以降の原料落下シュ
ート内に配置されているので、使用後の液体は原料落下
シュート内に落ちて搬送する原料に混入するので、水処
理設備が全く必要がない。ここで、ベルト面を洗浄する
のに使用する液体は、運搬する原料の0.1%程度で済
み、原料が鉱石の場合には、加湿による影響が全くない
ばかりか、粉塵を加湿し発塵抑制が行える。請求項3記
載のコンベア用ベルト面清掃装置においては、前記ノズ
ルの下流側に、掻き取り式のクリーナが設けられている
ので、ワイパーとして作用し、ベルト面に付着した粉粒
体をより完全に拭き取ることができ、原料落下シュート
の部位を通過したベルト面に殆ど付着物が存しない状態
となる。この場合、ベルト面は気液混合流体のジェット
が吹き付けられた後であるから湿潤状態となっており、
これによってある程度の潤滑作用を発揮し、接触式のク
リーナによるワイピングであっても、先端のチップ(拭
き取り部材)の摩耗はベルト面がドライな場合における
1/2〜1/3であり、チップ寿命を格段に長いものと
することができるのみならず、ベルト面の損傷も殆どな
い。そして、請求項4記載のコンベア用ベルト面清掃装
置においては、前記ノズルが空気入口から漸次拡径し、
その先端部は閉塞され、その先部側面には円周方向に所
定長さ延在するスリットが形成された蓄圧室を有し、そ
の基端側又は基端が接続された配管に空気流れ方向にそ
の吐出口が指向した液体注入管とを有しているので、エ
ジェクター効果によって、液体が圧縮空気内に混入して
ミストとなり、ベルト面に気流と共に液滴を噴射できる
ことになる。
【0006】
【実施例】続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明
を具体化した実施例につき説明し、本発明の理解に供す
る。ここに、図1は本発明の一実施例に係るコンベア用
ベルト面清掃装置の概略説明図、図2は同装置の取付け
状態を示す側面図、図3はノズルの説明図、図4は他の
実施例に係るノズルの側面図である。
【0007】図1、図2に示すように、本発明の一実施
例に係るコンベア用ベルト面清掃装置10は、ベルト1
1の裏面にその噴出口を形成するスリット12が指向し
たノズル13と、ノズル13の下流側に設けられている
掻き取り式のクリーナ14、15と、その周辺機器とか
らなっている。以下、これらについて詳しく説明する。
【0008】図1に示すように、前記ノズル13はステ
ンレス等の腐食しにくい金属からなって、基端に連結さ
れた空気配管16に接続される蓄圧室17を有してい
る。この蓄圧室17は、先部方向に拡径するテーパー状
となって、先端部は閉塞され、先部の片側面には円周方
向に長いスリット12が形成されている。このスリット
12は、その幅が1〜3mm程度で、図3に示すように
その形成角度θは90〜180度程度となって、洗浄し
ようとするベルト11の幅と、ベルト11からの距離H
によって決定され、噴出する気液混合体がベルト11の
全面に噴射されるようになっている。
【0009】前記ノズル13の基端に取付けられている
空気配管16には、空気流れ方向にその吐出口19が指
向した液体注入管20が設けられている。この液体注入
管20は3/8〜1/2インチ(10A〜15A)の管
が使用され、空気配管16が5/4インチ(32A)の
管が使用されているのに対して、十分直径の小さい管が
使用されている。なお、この実施例においては、ノズル
13の先端部の直径Aは65.4mm、ノズル13の先
端から吐出口19までの長さDは200mmとなってい
る。この空気配管16の基端側には圧力調整弁21が設
けられ、液体の一例である水を供給する液体注入管20
の中間には流量計22が設けられている。従って、前記
空気配管16に圧縮空気を流すと、吐出口19から液体
である水は、エジェクター効果によってミストとなっ
て、ノズル13のスリット12から噴出されることにな
る。
【0010】前記ノズル13の下流側には、図2に示す
ように掻き取り式のクリーナ14、15が直列に2段に
わたって設けられている。このクリーナ14、15は図
1に示すようにベルト11の裏面に当接するゴム又はセ
ラミック製のチップ23が上下動可能な支持部材24の
先部に取付けられ、支持部材24の下部には空気バネ2
5が設けられて、チップ23がベルト11の下面に常時
押圧状態で当接するようになっている。なお、支持部材
24は図示しないガイドによって垂直に支持され、前記
空気バネ25は図示しない箱枠内に収納されている。
【0011】前記ノズル13の上流側には、前記クリー
ナ14と同一構造の粗取りクリーナ26が設けられて、
ノズル13によって清掃する前に、ベルト11に付着し
た粉粒体を掻き落とすようになっている。図2におい
て、27はヘッドプーリ、28はスナッププーリ、2
9、30はベンドプーリ、31はテークアッププーリを
示すが、テークアッププーリ31はベルト11に一定の
張力を与えるものであり、この実施例においては錘式で
ある。また、32は原料落下シュート(ディスチャージ
・シュート)を示すが、図に示すように、搬送された原
料を下流側のコンベア33に移送すると共に、粗取りク
リーナ26、ノズル13及び掻き取り式のクリーナ1
4、15によって除去された粉粒体を集めて、前記搬送
された原料と共に下部のコンベア33に排出するように
している。なお、図1において、40は流量調整弁を示
す。
【0012】以上のような構造となっているので、圧力
調整弁21を介して0.5〜2.0kgf/cm2 (4
9〜196.1kPa)の圧縮空気を空気配管16を介
してノズル13に送ると、液体注入管20から注入され
る6〜12リットル/分の水がアトマイズされて、ノズ
ル13のスリット12からベルト11の下面に気液混合
体が噴出される。なお、空気圧が0.5kgf/cm2
未満であれば流速が減ってベルト表面に付着している粉
粒体の除去効率が悪くなり、空気圧が2.0kgf/c
2 を超えると空気と水の混合状態が悪くなる。表1に
は、空気圧を変えて実際に操業したデータを示すが、前
記条件範囲では粉粒体の除去率が極めてよいことが分か
る。
【0013】
【表1】
【0014】適当な空気圧での気液混合体は、空気によ
って高速に噴射される水滴を均一に含むので、空気のみ
より遙かに運動エネルギーが大きくなって、ベルト面に
付着した粉粒体を清掃する。また、この場合の水の量
は、従来の水ジェット方式に比較して約1/10と極め
て少なく、更に原料落下シュート32によってガイドさ
れて、搬送する原料に吸収されるので、水処理設備が不
要となる。ノズル13から吹き出される気液混合体によ
って、ベルト11に付着した粉粒体は除去されるが、ベ
ルト11に粉粒体を含む水が残ることになるので、下流
側に配置された掻き取り式のクリーナ14、15によっ
て除去し、除去した水は原料落下シュート32を介して
搬送された原料に混入することになる。
【0015】前記実施例においては、空気配管16内に
液体注入管20の吐出口19が設けられていたが、図4
に示すように、ノズル35の基端側に液体注入管36の
吐出口37を設けることも可能である。なお、38はス
リットである。
【0016】
【発明の効果】請求項1〜4記載のコンベア用ベルト面
清掃装置は以上の説明からも明らかなように、キャリア
側において搬送の過程で付着した粉粒体を、気液混合体
を噴出するノズルによって略完全に除去することができ
る。従って、落鉱に起因する堆積物の清掃及び除去作業
を大きく省略することができる他、ベルトコンベアが岸
壁に配置されている場合の落鉱に起因する海水汚濁を防
止でき、更にはベルト表面から剥離する粉粒体の飛散に
よる環境汚染を略完全に防止できる。特に、請求項2記
載のコンベア用ベルト面清掃装置においては、使用する
少量の水を原料落下シュート内に落としているので、水
処理設備が不要となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るコンベア用ベルト面清
掃装置の概略説明図である。
【図2】同装置の取付け状態を示す側面図である。
【図3】ノズルの説明図である。
【図4】他の実施例に係るノズルの側面図である。
【符号の説明】
10 コンベア用ベルト面清掃装置 11 ベルト 12 スリット 13 ノズル 14 クリーナ 15 クリーナ 16 空気配管(配管) 17 蓄圧室 19 吐出口 20 液体注入管 21 圧力調整弁 22 流量計 23 チップ 24 支持部材 25 空気バネ 26 クリーナ 27 ヘッドプーリ 28 スナッププーリ 29 ベンドプーリ 30 ベンドプーリ 31 テークアッププーリ 32 原料落下シュート 33 コンベア 35 ノズル 36 液体注入管 37 吐出口 38 スリット 40 流量調整弁

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原料排出後のベルト面を流体によって洗
    浄するコンベア用ベルト面清掃装置であって、 前記ベルト面に指向し、圧縮空気と液体との混合流体を
    前記ベルト面に向けて噴射するノズルを有することを特
    徴とするコンベア用ベルト面清掃装置。
  2. 【請求項2】 前記ノズルはヘッドプーリ以降の原料落
    下シュート内に配置されている請求項1記載のコンベア
    用ベルト面清掃装置。
  3. 【請求項3】 前記ノズルの下流側には、掻き取り式の
    クリーナが設けられている請求項1又は2記載のコンベ
    ア用ベルト面清掃装置。
  4. 【請求項4】 前記ノズルは、基端部に形成されている
    空気入口から漸次拡径し、その先端部は閉塞されて、し
    かも、その先部側面には円周方向に所定長さ延在するス
    リットが形成された蓄圧室と、該蓄圧室の基端側又はそ
    の基端に接続される配管に空気流れ方向にその吐出口が
    指向した液体注入管とを有する請求項1〜3のいずれか
    1項に記載のコンベア用ベルト面清掃装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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