JP2004285403A - 冷却装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】鋼帯の供給条件が変動しても、冷却液を冷却後の鋼帯表面から除去可能な冷却装置を提供すること。
【解決手段】冷却液と空気により鋼帯Sを冷却する冷却装置10において、冷却後の鋼帯Sの幅方向両端に付着した冷却液を、幅方向外側かつ搬送方向上流側に傾斜した方向に向けてガスを噴出させることで吹き飛ばすワイパ74を設置し、ワイパ74よりも通板方向上流側に吸気ダクト62を設置してワイパ74が吹き飛ばした冷却液を吸引し、ワイパ74よりも通板方向下流側に冷却液回収容器56とプレッシャーパッド82を設置し、冷却液回収容器56で流れ落ちる冷却液を回収し、プレッシャーパッド82から噴出する空気流により鋼帯Sの乾燥を行う。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、連続供給される鋼帯の冷却装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、連続焼鈍装置により、連続供給される鋼帯を焼鈍している。この連続焼鈍装置においては、鋼帯は霧状の冷却水を噴霧されて急速に冷却する。鋼帯を冷却するにあたり、鋼帯の幅方向の温度が不均一となると、鋼帯の安定した品質を得ることが困難となる。このため、連続焼鈍装置は、鋼帯の厚さや通板速度が変化しても鋼帯の幅方向の温度を均一とすることを目的とした冷却装置を備えている。
【0003】
かかる冷却装置として、鋼帯に冷却液を噴霧するスプレーノズルと鋼帯との間に、鋼帯の幅方向に移動と傾斜とを可能とした遮蔽板を設け、この遮蔽板により鋼帯に噴霧される冷却水の一部を遮断し、鋼帯の幅方向端部分の過冷却を防止し、鋼帯の幅方向の温度を均一とし、鋼帯の形状悪化を防止しようとするものがある(例えば、特許文献1を参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平6―346151号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の冷却装置において鋼帯を冷却中に、鋼帯の通板速度が急激な加減速により変動したり、鋼帯の厚さや幅に大きな変動を生じたりした場合、これらの変動に遮蔽板の位置変化が間に合わないという問題がある。遮蔽板を鋼帯に対して適切な場所に位置させることができないと、冷却装置を出た鋼帯の幅方向端部分に冷却水が付着したまま残ってしまう。鋼帯の幅方向端部分に残った冷却水は、冷却装置の外で飛散して周辺の他の機器にかかり、他の機器に悪影響を与える。また、鋼帯に錆を生じさせる原因となり、鋼帯の製品管理に支障をきたすこととなる。
【0006】
本発明は、上記した従来の技術の問題点を除くためになされたものであり、その目的とするところは、供給される鋼帯の条件が変動しても、冷却液を冷却後の鋼帯表面から除去可能な冷却装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、その課題を解決するために以下のような構成をとる。請求項1の発明に係る冷却装置は、連続供給される鋼帯を冷却液により冷却する冷却装置において、冷却後の鋼帯の表裏両面に対してガスを噴出可能なワイパを備え、前記ワイパから噴出されるガスの噴出方向は、当該鋼帯の表裏両面のうちのいずれかの面に向いているとともに、該鋼帯の幅方向外側向きに傾斜し、かつ、該鋼帯の搬送方向の上流側向きに傾斜している。
【0008】
請求項1の発明によると、ワイパが冷却後の鋼帯表面に付着している冷却液を掻き落とし、冷却装置を出た鋼帯の幅方向端部分に冷却液が残存することは防止される。ワイパにより掻き落とされた冷却液は鋼帯の幅方向外側かつ搬送方向上流側に向かって流れるので、冷却液が下流側まで持ち込まれることは防がれる。
また、冷却液として水を挙げることができるが、冷却液は水に限定されるものではない。
【0009】
請求項2の発明に係る冷却装置は、請求項1に記載の冷却装置であって、前記ワイパに対して通板方向同位置又は通板方向上流側に吸気手段を備える。
請求項2の発明によると、ワイパにより掻き落とされた冷却液は、吸気手段により吸引され、鋼帯とともに通板方向下流側へ運ばれる冷却液の量は少なくなる。吸気手段により吸引された冷却液を回収し、循環させて再使用することもできる。
【0010】
請求項3の発明に係る冷却装置は、請求項1又は請求項2に記載の冷却装置であって、前記ワイパに対して通板方向下流側に冷却液回収容器を備える。
請求項3の発明によると、冷却液回収容器が鋼帯とともに通板方向下流側へ運ばれる冷却液を回収し、冷却液が鋼帯とともに冷却装置から外へ出ることは防止される。冷却液回収容器により回収された冷却液を回収し、循環させて再使用することもできる。
【0011】
請求項4の発明に係る冷却装置は、請求項1ないし請求項3のうちのいずれかの請求項に記載の冷却装置であって、前記ワイパに対して通板方向下流側に噴気手段を備える。
請求項4の発明によると、噴気手段から鋼帯に噴出された空気などのガス流の一部は通板方向上流側へ流れ、鋼帯とともに移動してくる冷却液を通板方向上流側へ押し戻し、冷却液が噴気手段よりも通板方向下流側に移動することを防止している。また、噴気手段からのガス流が鋼帯表面に残存する冷却液を吹き飛ばすとともに、鋼帯表面の乾燥を促し、冷却装置を出た鋼帯の乾燥は短時間で完了する。
【0012】
請求項5の発明に係る冷却装置は、請求項3に記載の冷却装置であって、前記冷却液回収容器に対して通板方向下流側に噴気手段を備える。
請求項5の発明によると、冷却液回収容器に回収されなかった冷却液は、噴気手段から噴出されるガス流により通板方向上流側へ押し戻され、冷却装置を出た鋼帯に冷却液が付着していることは防止される。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
まず、図1及び図2を参照して本実施の形態の構成を説明する。図1は冷却装置の構成図、図2は冷却装置の筐体の内部構造図である。
図1に示す冷却装置10は、筐体12を有するとともに、上部排気系統16、空気供給系統26、冷却液系統40、吸気系統60、ワイパ74及び噴気系統80を備える。
【0014】
図1及び図2に示すように、筐体12の上方と下方にそれぞれロール88、90が設置されており、筐体12上部から未冷却の鋼帯Sがロール88に導かれて筐体12内に連続供給され、筐体12内を鋼帯Sは下方へ送られ、筐体12下部から鋼帯Sが筐体12外へロール90に導かれて連続して払い出される構成となっている。
【0015】
筐体12内には、鋼帯Sの表面側と裏面側にそれぞれ給気ヘッダー30、冷却液ヘッダー48、吸気ダクト62、ワイパ74及び冷却液回収容器56が設置されている。これらの給気ヘッダー30、冷却液ヘッダー48、吸気ダクト62、ワイパ74及び冷却液回収容器56は、鋼帯Sの通板方向に沿って上方から下方にかけて順に並んでいる。
【0016】
上部排気系統16はミストセパレータ18と排気ポンプ20とからなる。筐体12内上部は、排気配管22によりミストセパレータ18を介して排気ポンプ20とつながっている。ミストセパレータ18は内部に図示しない分離板を有し、ミストセパレータ18を通過する空気から液体分を除去可能な構成を有する。筐体12内上部からミストセパレータ18へ至る排気配管22は、筐体12内で鋼帯Sの表面側と裏面側とにそれぞれ設置されている。
【0017】
空気供給系統26は給気用コンプレッサー28、給気ヘッダー30及び空気噴出ノズル32からなり、給気配管34が給気用コンプレッサー28と給気ヘッダー30との間をつないでいる。給気ヘッダー30は、筐体12内の鋼帯Sの表面側にあり、この給気ヘッダー30から出る配管36が鋼鈑Sの表面と対向し、且つ鋼鈑Sの幅方向と平行に複数段並んでいる。これらの各段の配管36は複数の空気噴出ノズル32を有する。鋼帯Sの裏面側においても、表面側と同様の構成を有する給気ヘッダー30、配管36及び空気噴出ノズル32が設置されている。
【0018】
冷却液系統40は冷却液回収容器56、冷却液タンク42、熱交換器44、冷却液ポンプ46、冷却液ヘッダー48及びミスト噴出ノズル50からなり、これらの冷却液回収容器56、冷却液タンク42、熱交換器44、冷却液ポンプ46及び冷却液ヘッダー48は順に冷却液配管52によってつながっている。また、冷却液ヘッダー48には、給気用コンプレッサー28と給気ヘッダー30との間で分岐した給気配管34がつながっている。この冷却液系統40内を流れる冷却液は水である。
【0019】
冷却液回収容器56は上方に解放した皿状の容器であり、鋼帯Sの一方の幅方向端から他方の幅方向端まで鋼帯Sの表面側に沿って設置されている。筐体12内で鋼帯Sの裏面側にも同様の構成を有する冷却液回収容器56が設置されている。
冷却液ヘッダー48が筐体12内の鋼帯Sの表面側にあり、この冷却液ヘッダー48から出る配管54が鋼鈑Sの表面と対向し、且つ鋼鈑Sの幅方向と平行に複数段並んでおり、これらの各段の配管54は複数のミスト噴出ノズル50を有する。各配管54はそれぞれ図示しない電磁弁を備え、各段の配管54毎にミスト噴出ノズル50へ流れる冷却液及び高圧空気を制御可能な構成となっている。鋼帯Sの裏面側においても、表面側と同様の構成を有する冷却液ヘッダー48、配管54及びミスト噴出ノズル50が設置されている。
【0020】
吸気系統60は吸気手段をなし、吸気ダクト62、ミストセパレータ18と同様の構成のミストセパレータ66及び吸気ポンプ68とからなっている。吸気ダクト62は吸気配管70によりミストセパレータ66を介して吸気ポンプ68とつながっている。鋼帯Sの表面側において、吸気ダクト62は、鋼帯Sの表面と対向して開口する吸気口64を有し、この吸気口64の開口幅は鋼帯Sの幅よりも大きな寸法である。鋼帯Sの裏面側においても、表面側と同様の構成を有する吸気ダクト62が設置されている。
【0021】
図2に示すように、一対のワイパ74が、筐体12内の鋼帯Sの表面側において、吸気ダクト62と冷却液回収容器56との間に設置されている。ワイパ74は、吸気配管34に接続された給気ヘッダー75及びこの給気ヘッダー75に設置された4つのワイパノズル76とからなる。4つのワイパノズル76は鋼帯Sの幅方向に並んでおり、各ワイパノズル76が鋼帯Sの表面に対向して配置されている。4つのワイパノズル76のうち2つは、鋼帯Sの幅方向の一方の端側に偏って位置しており、残りの2つは、鋼帯Sの幅方向の他方の端側に偏って位置している。
【0022】
そして、鋼帯Sの表面側の各ワイパノズル76の向きは、鋼帯Sの表面側への向きであるとともに、鋼帯Sの幅方向外側向きであり、かつ、鋼帯Sの搬送方向の上流側向きとなっている。すなわち、給気用コンプレッサー28から給気配管34を介してワイパ74へ送られる空気が各ワイパノズル76から噴出される方向は、鋼帯Sの表面側へ向いているとともに、鋼帯Sの幅方向外側向きに傾斜しており、かつ、鋼帯Sの搬送方向の上流側向きに傾斜している。
【0023】
なお、2つずつのワイパノズル76が鋼帯Sの幅方向の各端側に偏って位置しているのは、多種にわたる鋼帯Sの幅に対応するためである。いかなる幅の鋼帯Sが通板されても、鋼帯Sの幅方向の各端側にある2つのうちいずれかのワイパノズル76にて、鋼帯Sの表面の幅方向端部に付着した冷却液は確実に掻き落とされる。
【0024】
なお、図2は、鋼帯Sの表面側より見た図であるが、この表面側と同様に、鋼帯Sの裏面側にもワイパ74が設置されている。すなわち、ワイパ74の4つのワイパノズル76が、吸気ダクト62と冷却液回収容器56との間で鋼帯Sの裏面側と対向している。鋼帯Sの裏面側にある4つのワイパノズル76は、鋼帯Sの幅方向に並んでおり、4つのうちの2つのワイパノズル76は、鋼帯Sの幅方向の一方の端側に偏って位置しており、残りの2つのワイパノズル76は、鋼帯Sの幅方向の他方の端側に偏って位置しており、各ワイパノズル76の向きは、鋼帯Sの裏面側への向きであるとともに、鋼帯Sの幅方向外側向きであり、かつ、鋼帯Sの搬送方向の上流側向きとなっている。そして、空気が鋼帯Sの裏面側の各ワイパノズル76から噴出される方向は、鋼帯Sの裏面側へ向いているとともに、鋼帯Sの幅方向外側向きに傾斜しており、かつ、鋼帯Sの搬送方向の上流側向きに傾斜している。
【0025】
噴気系統80は噴気手段をなし、プレッシャーパッド82及び噴気用コンプレッサー84とからなる。プレッシャーパッド82と噴気用コンプレッサー84とは噴気配管86によってつながっている。プレッシャーパッド82は、筐体12から出てくる鋼帯Sの表面と対向して設置されており、鋼帯Sの表面に向かって図示しない複数の空気噴気ノズルを有している。鋼帯Sの裏面側においても、表面側と同様の構成を有するプレッシャーパッド82が設置されている。
【0026】
本実施の形態は上記のように構成されており、次にその作用について説明する。
鋼帯Sがロール88に導かれて筐体12上方から筐体12内に連続供給され、ロール90に導かれて筐体12下方から筐体12外へ連続して払い出されている。鋼帯Sは筐体12内へ供給される時点では未冷却の状態であり、高温となっている。
【0027】
筐体12内へ入った鋼帯Sは、最初に空気噴出ノズル32の間を通過する。空気噴出ノズル32へは、高圧空気が給気用コンプレッサー28から給気ヘッダー30を介して連続供給されており、この高圧空気が冷却用空気流として空気噴出ノズル32から鋼帯Sの表裏両面に吹き付けられている。冷却用空気流を吹き付けられた鋼帯Sは空気冷却され、その温度は低下する。
【0028】
空気噴出ノズル32の間を通過した鋼帯Sは、ミスト噴出ノズル50の間を通過する。ミスト噴出ノズル50へは、高圧空気が給気用コンプレッサー28から冷却液ヘッダー48を介して連続供給されているとともに、冷却液が冷却液タンク42から冷却液ポンプ46、熱交換器44、冷却液ポンプ46及び冷却液ヘッダー48を介して連続供給されている。冷却液ヘッダー48において高圧空気と冷却液は混合され、ミスト噴出ノズル50から冷却液が霧状のミスト流となって噴出している。空気噴出ノズル32の間で空気冷却された鋼帯Sは、その表裏両面に冷却液のミスト流をミスト噴出ノズル50から吹き付けられる。ミスト流を吹き付けられた鋼帯Sはさらに冷却され、鋼帯Sの温度は冷却目的温度まで低下する。ミスト流により冷却された鋼帯Sの表裏両面はともに冷却液が付着し濡れている。
【0029】
ミスト噴出ノズル50の間を通過した鋼帯Sは、吸気ダクト62の間を通過する。吸気ダクト62の吸気口64から、吸気ポンプ68が鋼帯Sの表裏両面近傍に存在する空気と、この空気中に浮遊している冷却液のミストと、後述のワイパ74により吹き飛ばされた冷却液の小水滴とを一緒に吸引する。吸気口64より吸引された空気と冷却液のミストはミストセパレータ66に通され、ミストセパレータ66中の分離板によって冷却液は回収され、乾燥した空気のみが吸気ポンプ68より大気中に放出される。
【0030】
吸気ダクト62の間を通過した鋼帯Sは、ワイパ74の間を通過する。各ワイパ74のワイパノズル76へは、高圧空気が給気用コンプレッサー28から連続供給され、ワイパノズル76からワイパ用空気流となって噴出している。鋼帯Sの表裏両面において、鋼帯Sの幅方向両端にワイパ用空気流が吹き付けられ、このワイパ用空気流が鋼帯Sの幅方向両端に付着している冷却液を掻き落とすようにして吹き飛ばす。鋼帯Sの表裏両面において、ワイパ74の各ワイパノズル76から噴出される空気の噴出方向は、鋼帯Sの幅方向外側に向けられており、かつ、鋼帯Sの通板方向の上流側へ傾斜しているので、ワイパ74により掻き落とされた冷却液は鋼帯Sの幅方向外側へ流れ出ることとなる。さらに、ワイパ用空気流は斜め上方に噴出され、鋼帯Sから吹き飛ばされた冷却液のうち小水滴は、この空気流とともに吸気ダクト62の吸気口64まで飛ばされる。鋼帯Sから吹き飛ばされた冷却液のうち大水滴は下方へ落下する。
【0031】
吸気ダクト62の下にある冷却液回収容器56は、ワイパ74によって鋼帯Sから吹き飛ばされた冷却液の大水滴や、鋼帯Sの幅方向中央近傍に付着して流れ落ちてくる冷却液を受ける。冷却液回収容器56と吸気ダクト62によって、ミスト噴出ノズル50から噴出された冷却液の大半は回収される。
冷却液回収容器56の間を通過した鋼帯Sは、筐体12外へ出て、プレッシャーパッド82の間を通過する。プレッシャーパッド82へは、高圧空気が噴気用コンプレッサー84から連続供給されており、プレッシャーパッド82の空気噴気ノズルから乾燥用空気流が鋼帯Sの表裏両面に吹き付けられる。乾燥用空気流は鋼帯Sの表裏両面に沿って流れ、一部の乾燥用空気流は冷却液回収容器56の間を通って上方へ流れ、残りの乾燥用空気流は下方へ流れる。上方へ流れる乾燥用空気流は、冷却液回収容器56と鋼帯Sとの隙間を通って冷却液が下方へ流れ出ることを防止している。また、乾燥用空気流は、筐体12を出た鋼帯Sの表面及び裏面の乾燥を早める。そして、鋼帯Sはロール90の間を通過するまでに乾燥する。
【0032】
また、冷却液回収容器56に回収された冷却液は、鋼帯Sの熱を受け取ってミスト噴出ノズル50から噴出されたときの温度よりも高温になっている。この高温になった冷却液は冷却液回収容器56から冷却液タンク42へ送られ、冷却液タンク42内の冷却液の温度が上昇する。冷却液タンク42から冷却液は熱交換器44へ送られ、冷却液の温度はミスト噴出ノズル50から噴出されるときの温度まで低下する。そして、冷却液は熱交換器44から冷却液ポンプ46へ送られる。
【0033】
さらに、空気噴出ノズル32から噴出された冷却用空気流は、鋼帯Sの熱を受け取って高温となり筐体12内を上方へ上昇する。ミスト噴出ノズル50から噴出されたミスト流中の冷却液の一部は、鋼帯Sの熱を受け取って気化し筐体12内上部へ上昇する。また、筐体12内上部には未冷却の高温の鋼帯Sが存在するので、筐体12内上部は高温の雰囲気となりやすい。筐体12内上部からは排気ポンプ20により高温の空気が連続して排気されており、筐体12内上部が高温の雰囲気となることを抑制している。筐体12内上部から排気される空気中に存在する気化した冷却液は、ミストセパレータ18により除去され、排気ポンプ20からは乾燥した空気が大気中へ放出される。
【0034】
したがって、鋼帯Sの通板速度、厚さ、幅等が変動しても、冷却装置10によって鋼帯Sを目的冷却温度まで冷却することができ、冷却装置10を出た鋼帯Sは全長にわたって乾燥した状態でコイルに巻き取られることとなり、冷却された鋼帯Sに錆などを発生することは防止されている。
なお、本実施の形態において、鋼帯Sの表裏両面側にある各ワイパ74はそれぞれ4つのワイパノズル76を有し、鋼帯Sの幅方向の各端側に偏って2つずつのワイパノズル76が配置されているとしたが、各ワイパ74が有するワイパノズル76の数が4つに限定されるものでないことは勿論である。例えば、各ワイパ74はそれぞれ6つのワイパノズル76を有し、鋼帯Sの幅方向の各端側に偏って配置されるワイパノズル76の数を3つとすることも可能である。
【0035】
また、本実施の形態において、各ワイパ74は、鋼帯Sの幅方向の各端側に2つずつのワイパノズル76を有し、種々の幅の鋼帯Sに対して、噴出した空気を鋼帯Sの幅端部に当てている。しかし、替わりに、各ワイパ74が有するワイパノズル76を以下に述べる変形例1の構成とすることも可能である。すなわち、変形例1において、各ワイパ74はそれぞれ2つのワイパノズル76を有し、鋼帯Sの幅方向の各端側に偏ってそれぞれ1つのワイパノズル76を配置してあり、各ワイパノズル76は移動装置によって鋼帯Sの幅方向に移動可能に構成されている。そして、鋼帯Sの幅に応じて、各ワイパノズル76の位置を調整し、鋼帯Sの幅端部に向けて確実に空気を噴出させる。
【0036】
さらに、本実施の形態においては、鋼帯Sの表裏面に対向させて吸気ダクト62を設け、吸気ダクト62が鋼帯Sの表裏面上において水滴を吸引している。しかし、本発明において、吸気ダクト62の配置位置は、鋼帯Sの表裏面に対向する配置位置に限定されるものではない。例えば、図3の変形例2に示す配置位置とすることも可能である。変形例2において、吸気ダクト62は鋼帯Sの幅方向端よりも外側の側方に設置されている。そして、吸気ダクト62は、ワイパ74により掻き落とされた水滴を、鋼帯Sの幅方向端の外側側方から吸引する。
【0037】
【発明の効果】
本発明は、上記のような冷却装置であるので、供給される鋼帯の条件が変動しても、冷却液を冷却後の鋼帯表面から除去可能な冷却装置を提供できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る冷却装置の構成図である。
【図2】冷却装置の筐体の内部構造図である。
【図3】変形例2に係る吸気ダクトの配置図である。
【符号の説明】
10 冷却装置
12 筐体
16 上部排気系統
18 ミストセパレータ
20 排気ポンプ
22 排気配管
26 空気供給系統
28 給気用コンプレッサー
30 給気ヘッダー
32 空気噴出ノズル
34 給気配管
36 配管
40 冷却液系統
42 冷却液タンク
44 熱交換器
46 冷却液ポンプ
48 冷却液ヘッダー
50 ミスト噴出ノズル
52 冷却液配管
54 配管
56 冷却液回収容器
60 吸気系統
62 吸気ダクト
64 吸気口
66 ミストセパレータ
68 吸気ポンプ
70 吸気配管
74 ワイパ
75 給気ヘッダー
76 ワイパノズル
80 噴気系統
82 プレッシャーパッド
84 噴気用コンプレッサー
86 噴気配管
88、90 ロール
S 鋼帯

Claims (5)

  1. 連続供給される鋼帯を冷却液により冷却する冷却装置において、
    冷却後の鋼帯の表裏両面に対してガスを噴出可能なワイパを備え、
    前記ワイパから噴出されるガスの噴出方向は、当該鋼帯の表裏両面のうちのいずれかの面に向いているとともに、該鋼帯の幅方向外側向きに傾斜し、かつ、該鋼帯の搬送方向の上流側向きに傾斜していることを特徴とする冷却装置。
  2. 請求項1に記載の冷却装置であって、前記ワイパに対して通板方向同位置又は通板方向上流側に吸気手段を備えることを特徴とする冷却装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の冷却装置であって、前記ワイパに対して通板方向下流側に冷却液回収容器を備えることを特徴とする冷却装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のうちのいずれかの請求項に記載の冷却装置であって、前記ワイパに対して通板方向下流側に噴気手段を備えることを特徴とする冷却装置。
  5. 請求項3に記載の冷却装置であって、前記冷却液回収容器に対して通板方向下流側に噴気手段を備えることを特徴とする冷却装置。
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