JPH0699150A - 液体除去装置 - Google Patents
液体除去装置Info
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- JPH0699150A JPH0699150A JP25144492A JP25144492A JPH0699150A JP H0699150 A JPH0699150 A JP H0699150A JP 25144492 A JP25144492 A JP 25144492A JP 25144492 A JP25144492 A JP 25144492A JP H0699150 A JPH0699150 A JP H0699150A
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- JP
- Japan
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- suction
- liquid
- air
- unit
- moving surface
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- Pending
Links
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B21—MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
- B21B—ROLLING OF METAL
- B21B45/00—Devices for surface or other treatment of work, specially combined with or arranged in, or specially adapted for use in connection with, metal-rolling mills
- B21B45/02—Devices for surface or other treatment of work, specially combined with or arranged in, or specially adapted for use in connection with, metal-rolling mills for lubricating, cooling, or cleaning
- B21B45/0269—Cleaning
- B21B45/0275—Cleaning devices
- B21B45/0278—Cleaning devices removing liquids
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Cleaning In General (AREA)
- Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】シート状物等の連続被搬送体の搬送速度が高速
であっても、連続被搬送体表面に付着した大量の液体を
効率よく除去することができる、除去性能の高い液体除
去装置を提供すること。 【構成】第1の吸引部12は、主として噴射部11から
噴射された空気を吸引するため、一定長さで、かつ、移
動表面6aの全幅に渡って開口している吸引口31b
と、吸引した空気を排気する排気管26とで構成する。
また、第2の吸引部13は、主として移動表面6aに付
着されている水7を吸引するため、第1の吸引部12の
吸引口31bよりも短い長さで、かつ、移動表面の全幅
に渡って開口している吸引口33bと、吸引した水7を
排除する排水管34とで構成する。そして、第1、第2
の吸引部12、13をこの順に噴射部11の上流側に配
列し、第1の吸引部の排気管26と第2の吸引部の排水
管34を排気手段27に接続する。 【効果】シート状物6の搬送速度が高速であっても、シ
ート状物表面6aに付着した大量の水7を効率よく除去
することができる。
であっても、連続被搬送体表面に付着した大量の液体を
効率よく除去することができる、除去性能の高い液体除
去装置を提供すること。 【構成】第1の吸引部12は、主として噴射部11から
噴射された空気を吸引するため、一定長さで、かつ、移
動表面6aの全幅に渡って開口している吸引口31b
と、吸引した空気を排気する排気管26とで構成する。
また、第2の吸引部13は、主として移動表面6aに付
着されている水7を吸引するため、第1の吸引部12の
吸引口31bよりも短い長さで、かつ、移動表面の全幅
に渡って開口している吸引口33bと、吸引した水7を
排除する排水管34とで構成する。そして、第1、第2
の吸引部12、13をこの順に噴射部11の上流側に配
列し、第1の吸引部の排気管26と第2の吸引部の排水
管34を排気手段27に接続する。 【効果】シート状物6の搬送速度が高速であっても、シ
ート状物表面6aに付着した大量の水7を効率よく除去
することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、連続して搬送される被
搬送体表面に付着している余分な水分等の液体を吸引し
て除去する液体除去装置の改良に関する。
搬送体表面に付着している余分な水分等の液体を吸引し
て除去する液体除去装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば、溶融ポリマを冷却ド
ラム上で冷却成形してシート状物を形成するフィルムキ
ャスト装置のように、口金から吐出された膜状ポリマの
冷却ドラム表面に対する密着力を上げるため、口金の直
前においてドラム表面上に予めごく少量の水分を付着さ
せておき、この水分により両者間の密着力を向上させる
技術が用いられている。しかし、成形フィルムが冷却ド
ラムから離れた後は、ドラム上に凝縮した水が残存し、
均一に少量の水を再び付着できないため、速かにこの残
存水分を除去する必要がある。
ラム上で冷却成形してシート状物を形成するフィルムキ
ャスト装置のように、口金から吐出された膜状ポリマの
冷却ドラム表面に対する密着力を上げるため、口金の直
前においてドラム表面上に予めごく少量の水分を付着さ
せておき、この水分により両者間の密着力を向上させる
技術が用いられている。しかし、成形フィルムが冷却ド
ラムから離れた後は、ドラム上に凝縮した水が残存し、
均一に少量の水を再び付着できないため、速かにこの残
存水分を除去する必要がある。
【0003】このように、冷却ドラム、エンドレスベル
ト等によって搬送されるシート状物等の被搬送体(以
下、連続搬送体と称する。)表面に付着された液体を除
去する装置としては、従来、大別して以下に述べる接触
式と非接触式の2方式の除去装置があった。
ト等によって搬送されるシート状物等の被搬送体(以
下、連続搬送体と称する。)表面に付着された液体を除
去する装置としては、従来、大別して以下に述べる接触
式と非接触式の2方式の除去装置があった。
【0004】接触式除去装置は、連続搬送体表面に付着
した液体をスポンジ等の多孔質ロールで接触搬送しつ
つ、その搬送過程で液体をスポンジ部分に吸い上げるも
ので、より強力な吸引力を得るため、ロール内部に真空
ポンプ等の吸引装置を接続したものもある。
した液体をスポンジ等の多孔質ロールで接触搬送しつ
つ、その搬送過程で液体をスポンジ部分に吸い上げるも
ので、より強力な吸引力を得るため、ロール内部に真空
ポンプ等の吸引装置を接続したものもある。
【0005】非接触式除去装置は、連続搬送体表面から
一定高さの位置に、例えばブロワ、真空ポンプ等の強制
排気手段と接続された吸引ボックスをおいて、搬送体上
の液体を空気と共に吸引するものと、米国特許明細書第
3,192,752号や、特公平3−61523号公報
に開示された装置のように、まず吸引ボックスで予めで
きるだけ多くの液を吸引しておき、吸引しきれなかった
液体を吸引ボックス後部に設けたエアーナイフから高速
の空気を噴射して、堰止め吸引するものとがある。
一定高さの位置に、例えばブロワ、真空ポンプ等の強制
排気手段と接続された吸引ボックスをおいて、搬送体上
の液体を空気と共に吸引するものと、米国特許明細書第
3,192,752号や、特公平3−61523号公報
に開示された装置のように、まず吸引ボックスで予めで
きるだけ多くの液を吸引しておき、吸引しきれなかった
液体を吸引ボックス後部に設けたエアーナイフから高速
の空気を噴射して、堰止め吸引するものとがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、接触式除去装
置では、スポンジロールやこれに接続される吸引装置が
常時、連続搬送体の移動表面と接触するため、スポンジ
ロールの一部が磨滅し、この磨滅屑が搬送体表面に付着
するため、品質要求の厳しい分野では使用することがで
きない。
置では、スポンジロールやこれに接続される吸引装置が
常時、連続搬送体の移動表面と接触するため、スポンジ
ロールの一部が磨滅し、この磨滅屑が搬送体表面に付着
するため、品質要求の厳しい分野では使用することがで
きない。
【0007】また、非接触式除去装置でも、連続搬送体
の搬送速度が高速になると、吸引ボックスによる吸引力
だけでは十分に液体を除去できないため、図3に示す従
来装置のように、吸引ボックス1の下流側に空気の噴射
部2を併設し、コンベアベルト3によって上流から次々
と搬送されてくる連続搬送体4表面上の液体5を噴射部
2の噴射オリフィス2aから噴射される空気で堰止め、
予め吸引し易くしてから吸引する手段がよく使われる。
の搬送速度が高速になると、吸引ボックスによる吸引力
だけでは十分に液体を除去できないため、図3に示す従
来装置のように、吸引ボックス1の下流側に空気の噴射
部2を併設し、コンベアベルト3によって上流から次々
と搬送されてくる連続搬送体4表面上の液体5を噴射部
2の噴射オリフィス2aから噴射される空気で堰止め、
予め吸引し易くしてから吸引する手段がよく使われる。
【0008】しかし、このような装置を用いても、噴射
オリフィス2aから噴射された空気は全て、矢印2bの
ように直接、連続搬送体4上の液体5に衝突するのでは
なく、吸引ボックス1の吸引力によって引き寄せられて
しまうため、実際には矢印2cのように迂回してしま
い、連続搬送体上の液体5に対する衝突速度が著しく減
じられて、堰止め効果が極めて小さくなる欠点がある。
しかも、吸引ボックスの吸引口1aは、噴射部2から噴
射された空気の殆どを吸引するので、とても連続搬送体
上の液体までも吸引する余力は残っていない。
オリフィス2aから噴射された空気は全て、矢印2bの
ように直接、連続搬送体4上の液体5に衝突するのでは
なく、吸引ボックス1の吸引力によって引き寄せられて
しまうため、実際には矢印2cのように迂回してしま
い、連続搬送体上の液体5に対する衝突速度が著しく減
じられて、堰止め効果が極めて小さくなる欠点がある。
しかも、吸引ボックスの吸引口1aは、噴射部2から噴
射された空気の殆どを吸引するので、とても連続搬送体
上の液体までも吸引する余力は残っていない。
【0009】ここで、噴射オリフィス2aでの噴射速度
を大きくしても、連続搬送体上の液体に対する衝突速度
は向上するが、噴射空気量が多くなるので吸引口1a
は、とても連続搬送体上の液体までを吸引することがで
きない。一方、吸引口1aでの吸引速度を上げると、噴
射部から噴射される空気を余計に吸引部方向に引き寄せ
てしまうので、噴射オリフィス2aから噴射される空気
の液体に対する衝突速度が益々減殺され、搬送体表面上
の液体を十分に堰止めることができないという悪循環を
繰返すことになる。
を大きくしても、連続搬送体上の液体に対する衝突速度
は向上するが、噴射空気量が多くなるので吸引口1a
は、とても連続搬送体上の液体までを吸引することがで
きない。一方、吸引口1aでの吸引速度を上げると、噴
射部から噴射される空気を余計に吸引部方向に引き寄せ
てしまうので、噴射オリフィス2aから噴射される空気
の液体に対する衝突速度が益々減殺され、搬送体表面上
の液体を十分に堰止めることができないという悪循環を
繰返すことになる。
【0010】したがって、従来装置は、搬送体表面上の
液体を効果的に除去することができず、搬送速度が高速
になると到底対応できないものであった。
液体を効果的に除去することができず、搬送速度が高速
になると到底対応できないものであった。
【0011】本発明は、上記従来装置の問題点を解消
し、連続搬送体が高速で搬送されても、連続搬送体表面
に付着した大量の液体を効率よく除去することのでき
る、除去性能の高い液体除去装置を提供することを目的
とする。
し、連続搬送体が高速で搬送されても、連続搬送体表面
に付着した大量の液体を効率よく除去することのでき
る、除去性能の高い液体除去装置を提供することを目的
とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため、液体が付着される移動表面に近接して配置
され、かつ、前記移動表面の進行方向とは対向する方向
に、空気を噴射する噴射部と、該噴射部から噴射される
空気および前記移動表面上から吹き飛ばされる液体を吸
引する吸引部とが設けられ、前記吸引部には、前記空気
および液体を排気する排気手段が接続されている液体除
去装置において、前記吸引部は、(イ)前記移動表面に
対向して設けられ、前記移動表面の移動方向の長さが一
定長さで、かつ前記移動表面の幅以上の全幅を有し、主
として前記噴射部から噴射される空気を吸引するための
吸引口と、該吸引口から吸引した空気を排気する排気管
とを有する第1の吸引部と、(ロ)前記移動表面に対向
して設けられ、前記移動表面の移動方向の長さが一定長
さで、かつ前記移動表面の幅以上の全幅を有し、主とし
て前記移動表面に付着している液体を吸引するための吸
引口と、該吸引口から吸引した液体を排除する排水管と
を備えた第2の吸引部と、がこの順に前記噴射部の上流
側に配列されていると共に、(ハ)前記第1の吸引部の
排気管と前記第2の吸引部の配水管とは、前記排気手段
に接続されていることを特徴とする。
成するため、液体が付着される移動表面に近接して配置
され、かつ、前記移動表面の進行方向とは対向する方向
に、空気を噴射する噴射部と、該噴射部から噴射される
空気および前記移動表面上から吹き飛ばされる液体を吸
引する吸引部とが設けられ、前記吸引部には、前記空気
および液体を排気する排気手段が接続されている液体除
去装置において、前記吸引部は、(イ)前記移動表面に
対向して設けられ、前記移動表面の移動方向の長さが一
定長さで、かつ前記移動表面の幅以上の全幅を有し、主
として前記噴射部から噴射される空気を吸引するための
吸引口と、該吸引口から吸引した空気を排気する排気管
とを有する第1の吸引部と、(ロ)前記移動表面に対向
して設けられ、前記移動表面の移動方向の長さが一定長
さで、かつ前記移動表面の幅以上の全幅を有し、主とし
て前記移動表面に付着している液体を吸引するための吸
引口と、該吸引口から吸引した液体を排除する排水管と
を備えた第2の吸引部と、がこの順に前記噴射部の上流
側に配列されていると共に、(ハ)前記第1の吸引部の
排気管と前記第2の吸引部の配水管とは、前記排気手段
に接続されていることを特徴とする。
【0013】すなわち、本発明の構成の特徴を換言すれ
ば、従来装置の吸引部を、主として空気を吸引排除する
第1の吸引部と、主として液体を吸引排除する第2の吸
引部とに機能分担させ、それぞれの吸引部の構成を上記
機能が十分に発揮できる特有の構成としたものである。
ば、従来装置の吸引部を、主として空気を吸引排除する
第1の吸引部と、主として液体を吸引排除する第2の吸
引部とに機能分担させ、それぞれの吸引部の構成を上記
機能が十分に発揮できる特有の構成としたものである。
【0014】以下、本発明の内容を図面を参照しながら
具体的に説明する。
具体的に説明する。
【0015】図1は、本発明に係る液体除去装置の一実
施態様の側部断面図である。
施態様の側部断面図である。
【0016】図において、6は、表面に水7が付着され
たシート状物で、エンドレスベルト8上に載置され、図
示しない駆動ロールで図の左方向に一定速度で搬送され
ている。すなわち、本実施態様では、エンドレスベルト
8上に載置されて搬送されるシート状物6の表面6aが
移動表面である。
たシート状物で、エンドレスベルト8上に載置され、図
示しない駆動ロールで図の左方向に一定速度で搬送され
ている。すなわち、本実施態様では、エンドレスベルト
8上に載置されて搬送されるシート状物6の表面6aが
移動表面である。
【0017】このシート状物6から一定高さHの位置に
設けられているのが本発明の液体除去装置10で、図示
しないブラケットで固定されている。液体除去装置10
は、シート状物表面に付着されている液体7に対して空
気を噴射する噴射部11と、噴射部11から噴射されて
移動表面6aから反転した空気を吸引する第1の吸引部
12と、シート状物6表面に付着している水7を吸引す
る第2の吸引部13とから成り、これら噴射部11と、
第1の吸引部12と、第2の吸引部13とが、この順に
シート状物6の進行方向と対向する方向に配列されてい
る。
設けられているのが本発明の液体除去装置10で、図示
しないブラケットで固定されている。液体除去装置10
は、シート状物表面に付着されている液体7に対して空
気を噴射する噴射部11と、噴射部11から噴射されて
移動表面6aから反転した空気を吸引する第1の吸引部
12と、シート状物6表面に付着している水7を吸引す
る第2の吸引部13とから成り、これら噴射部11と、
第1の吸引部12と、第2の吸引部13とが、この順に
シート状物6の進行方向と対向する方向に配列されてい
る。
【0018】噴射部11は、圧空供給管14と、シート
状物6の幅方向(図面の紙面に直交する方向)に延設さ
れた噴射ブロック15とから成り、圧空供給管14に
は、ブロワ等の給気手段17と配管18、バルブ19、
フレキシブルホース20を介して接続されている。噴射
ブロック15の内部には、断面が円形状の均圧室16が
シート状物6の幅方向に設けられ、上記圧空供給管と中
央部で連通して接続されている。また、均圧室16のシ
ート状物6側は、その開口端が噴射ブロックの前縁から
S1、後縁からS2の距離で、かつ、シート状物表面に
対して噴射角αを有する噴射スリット21が設けられて
いる。この噴射角αは、シート状物表面に対して20〜
80゜(シート状物6が円筒等の曲面であれば後述する
噴射点Pにおける接線に対して)、より好ましくは45
〜75゜の範囲にすると共に、その噴射速度は、30〜
200m/s、より好ましくは100〜150m/sに
設定するのが好ましい。特に、噴射角度αが20゜より
も小さいと、噴射空気が下流側に漏れ、水を含んだ空気
が飛散するので周辺環境を悪化させることになる。逆に
80゜よりも大きいと、噴射空気が上流側に漏れる。噴
射スリット21先端部の形状は、いわゆるカラス口形
状、アール形状等、特に限定されないが、シート状物表
面と平行な上記距離S1、S2を有する表面22,23
を有している方が、空気漏れが生じにくいので好まし
い。距離S1、S2は、各々2〜50mm程度であるの
が好ましい。なお、噴射スリット21の間隙Wは、圧空
の噴射幅と噴射量にもよるが、0.2〜2mmの範囲が
好ましい。また、噴射部11のシート状物表面からの高
さHは、衝突効果を最大にするため、0.5〜10m
m、より好ましくは1〜5mmの範囲に設定するのが好
ましい。
状物6の幅方向(図面の紙面に直交する方向)に延設さ
れた噴射ブロック15とから成り、圧空供給管14に
は、ブロワ等の給気手段17と配管18、バルブ19、
フレキシブルホース20を介して接続されている。噴射
ブロック15の内部には、断面が円形状の均圧室16が
シート状物6の幅方向に設けられ、上記圧空供給管と中
央部で連通して接続されている。また、均圧室16のシ
ート状物6側は、その開口端が噴射ブロックの前縁から
S1、後縁からS2の距離で、かつ、シート状物表面に
対して噴射角αを有する噴射スリット21が設けられて
いる。この噴射角αは、シート状物表面に対して20〜
80゜(シート状物6が円筒等の曲面であれば後述する
噴射点Pにおける接線に対して)、より好ましくは45
〜75゜の範囲にすると共に、その噴射速度は、30〜
200m/s、より好ましくは100〜150m/sに
設定するのが好ましい。特に、噴射角度αが20゜より
も小さいと、噴射空気が下流側に漏れ、水を含んだ空気
が飛散するので周辺環境を悪化させることになる。逆に
80゜よりも大きいと、噴射空気が上流側に漏れる。噴
射スリット21先端部の形状は、いわゆるカラス口形
状、アール形状等、特に限定されないが、シート状物表
面と平行な上記距離S1、S2を有する表面22,23
を有している方が、空気漏れが生じにくいので好まし
い。距離S1、S2は、各々2〜50mm程度であるの
が好ましい。なお、噴射スリット21の間隙Wは、圧空
の噴射幅と噴射量にもよるが、0.2〜2mmの範囲が
好ましい。また、噴射部11のシート状物表面からの高
さHは、衝突効果を最大にするため、0.5〜10m
m、より好ましくは1〜5mmの範囲に設定するのが好
ましい。
【0019】次に、第1の吸引部12は、上記噴射部1
1の上流側に隣接して設けられており、図に示すよう
に、上部壁24と隔壁25とで構成される吸引ボックス
31と、吸引ボックスに接続される排気管26とで構成
され、排気管26は、真空ポンプ、排気ブロワ等の排気
手段27とフレキシブルホース28、バルブ29、配管
30を介して接続されている。吸引ボックス31は、そ
の内部に大きな断面積の空間31aを幅方向に有してお
り、そのシート状物6側は、その進行方向の開口幅がL
1である吸引口31bを有している。この吸引口31b
の開口幅L1は、10〜200mm、より好ましくは3
0〜100mmの範囲が好ましく、吸引口31bでの負
圧は、5〜500mmAq、より好ましくは10〜10
0mmAqに設定するのが好ましい。このような条件の
吸引口であると、適度の吸引圧力で、噴射スリットから
噴射され、シート状物表面で反転された空気を確実に捕
捉し、吸引、排除することができる。開口幅L1が、1
0mm未満であると、噴射スリット21から噴射された
空気をこの10mm未満の狭い区間で完全に捕促するた
めに吸引圧力を上げざるをえなくなる。しかし、このよ
うに吸引圧力を大きくすると、噴射スリット21から噴
射された空気がシート状物表面の水7を堰止めないうち
に吸引ボックス31内に吸引されてしまい、噴射部本来
の作用効果である液体との衝突速度が著しく減殺されて
しまう。逆に200mmより大きいと、どうしても装置
が大型化するとともに、液体を堰止めている地点と液体
を吸引する地点が遠く離れることになる。このようにな
ると液体を回収するまでの時間が長くなるので液体が多
くたまり、そのためにより大きな堰止め力が必要とな
り、噴射空気量をさらに増加させねばならなくなる。結
果として効率が低下し、噴射空気量が多い割りには堰止
め効果が小さいということになる。
1の上流側に隣接して設けられており、図に示すよう
に、上部壁24と隔壁25とで構成される吸引ボックス
31と、吸引ボックスに接続される排気管26とで構成
され、排気管26は、真空ポンプ、排気ブロワ等の排気
手段27とフレキシブルホース28、バルブ29、配管
30を介して接続されている。吸引ボックス31は、そ
の内部に大きな断面積の空間31aを幅方向に有してお
り、そのシート状物6側は、その進行方向の開口幅がL
1である吸引口31bを有している。この吸引口31b
の開口幅L1は、10〜200mm、より好ましくは3
0〜100mmの範囲が好ましく、吸引口31bでの負
圧は、5〜500mmAq、より好ましくは10〜10
0mmAqに設定するのが好ましい。このような条件の
吸引口であると、適度の吸引圧力で、噴射スリットから
噴射され、シート状物表面で反転された空気を確実に捕
捉し、吸引、排除することができる。開口幅L1が、1
0mm未満であると、噴射スリット21から噴射された
空気をこの10mm未満の狭い区間で完全に捕促するた
めに吸引圧力を上げざるをえなくなる。しかし、このよ
うに吸引圧力を大きくすると、噴射スリット21から噴
射された空気がシート状物表面の水7を堰止めないうち
に吸引ボックス31内に吸引されてしまい、噴射部本来
の作用効果である液体との衝突速度が著しく減殺されて
しまう。逆に200mmより大きいと、どうしても装置
が大型化するとともに、液体を堰止めている地点と液体
を吸引する地点が遠く離れることになる。このようにな
ると液体を回収するまでの時間が長くなるので液体が多
くたまり、そのためにより大きな堰止め力が必要とな
り、噴射空気量をさらに増加させねばならなくなる。結
果として効率が低下し、噴射空気量が多い割りには堰止
め効果が小さいということになる。
【0020】隔壁25の下面と、隔壁先端部の内壁面3
1cとで形成されるすくい角ψ1 は、5〜90゜の範囲
が好ましく、より好ましくは5〜45゜の範囲である。
すくい角ψ1 がこの範囲にあると、シート状物表面に流
れる噴射部11からの空気を効果的にすくい上げて、第
1の吸引部12における吸引圧力を低くすることができ
る。その結果、噴射された空気が吸引部31bに引き寄
せられる力が減じ、噴射された空気と液体の衝突速度が
増え、堰止め効果が増大する。
1cとで形成されるすくい角ψ1 は、5〜90゜の範囲
が好ましく、より好ましくは5〜45゜の範囲である。
すくい角ψ1 がこの範囲にあると、シート状物表面に流
れる噴射部11からの空気を効果的にすくい上げて、第
1の吸引部12における吸引圧力を低くすることができ
る。その結果、噴射された空気が吸引部31bに引き寄
せられる力が減じ、噴射された空気と液体の衝突速度が
増え、堰止め効果が増大する。
【0021】隔壁25の下面のシート状物と平行な部分
の長さD1は、短すぎると第1の吸引部12と第2の吸
引部13との間の遮断効果が小さく、長すぎると圧損が
大きくなって吸引力が低下するので、1〜30mmの範
囲が好ましい。
の長さD1は、短すぎると第1の吸引部12と第2の吸
引部13との間の遮断効果が小さく、長すぎると圧損が
大きくなって吸引力が低下するので、1〜30mmの範
囲が好ましい。
【0022】次に、第2の吸引部13は、第1の吸引部
12のさらに上流側に隣接して配置されており、第1の
吸引部12に準じた構成とされている。すなわち、第2
の吸引部13は、上記第1の吸引部12の隔壁25と前
部側壁32とで構成される吸引ボックス33と、吸引ボ
ックスに接続される排水管34とで構成され、排水管3
4は、上記フレキシブルホース、バルブ、配管を介して
排気手段27に接続されている。これら2個のバルブ2
9により、第1の吸引部12と第2の吸引部13に対す
る吸引力を調整することができるのであるが、第2の吸
引部の排水管は、勿論、別の独立した排気手段と接続さ
れていてもよい。吸引ボックス33a内の空間容積は、
図示のように第1の吸引部の空間31aほどは大きくは
なく、吸引口33bの開口幅L2も、第1の吸引部の吸
引口31bの開口幅L1よりも小さくされている。開口
幅L2は、5〜100mm、より好ましくは10〜50
mmの範囲に設定すると共に、この開口部での負圧は、
10〜1000mmAq、より好ましくは100〜40
0mmAqに設定するのが好ましい。特に、上記開口幅
L2にすると、適度の吸引圧力で、空気が除去されてシ
ート状物表面上に堰止められた水7を容易に吸引、除去
することがきる。また、前部側壁32のすくい角ψ2 も
5〜90゜の範囲が好ましく、より好ましくは10〜6
0゜の範囲である。この範囲にあると効果的に水を吸引
できる。
12のさらに上流側に隣接して配置されており、第1の
吸引部12に準じた構成とされている。すなわち、第2
の吸引部13は、上記第1の吸引部12の隔壁25と前
部側壁32とで構成される吸引ボックス33と、吸引ボ
ックスに接続される排水管34とで構成され、排水管3
4は、上記フレキシブルホース、バルブ、配管を介して
排気手段27に接続されている。これら2個のバルブ2
9により、第1の吸引部12と第2の吸引部13に対す
る吸引力を調整することができるのであるが、第2の吸
引部の排水管は、勿論、別の独立した排気手段と接続さ
れていてもよい。吸引ボックス33a内の空間容積は、
図示のように第1の吸引部の空間31aほどは大きくは
なく、吸引口33bの開口幅L2も、第1の吸引部の吸
引口31bの開口幅L1よりも小さくされている。開口
幅L2は、5〜100mm、より好ましくは10〜50
mmの範囲に設定すると共に、この開口部での負圧は、
10〜1000mmAq、より好ましくは100〜40
0mmAqに設定するのが好ましい。特に、上記開口幅
L2にすると、適度の吸引圧力で、空気が除去されてシ
ート状物表面上に堰止められた水7を容易に吸引、除去
することがきる。また、前部側壁32のすくい角ψ2 も
5〜90゜の範囲が好ましく、より好ましくは10〜6
0゜の範囲である。この範囲にあると効果的に水を吸引
できる。
【0023】前部側壁32の下面のシート状物表面と平
行な部分の長さD2は、吸引力を高めるために30mm
以下が好ましい。
行な部分の長さD2は、吸引力を高めるために30mm
以下が好ましい。
【0024】上述した実施態様において、噴射スリット
21、吸引口31b、33bのシート状物の幅方向にお
ける開口幅は、いずれもシート状物6の幅よりもやや広
くされており、その両端部は勿論閉塞されている。さら
に噴射された空気を装置外に漏らさないようにするた
め、吸引口31b、33bのシート状物の幅方向におけ
る開口幅は、いずれも噴射スリット21のそれと同じか
広くなっている。また、吸引口31b、33bとシート
状物表面6aとの距離Hは、小さ過ぎるとシート状物と
の接触のおそれがあり、大き過ぎると吸引効果が減じる
ため、0.5〜10mm、より好ましくは1〜5mmの
範囲が好ましい。また、第1の吸引部12は、噴射部1
1に対して一定の距離を隔てた上流側に設けられていて
もよいが、噴射スリット21から噴射された空気を周囲
に漏らさないようにするためには、図示のように隣接し
ている方が好ましい。第1の吸引部と第2の吸引部につ
いても同様である。なお、第1の吸引部12の機能は、
主として噴射部11からの噴射空気を吸引排除すること
であるが、液体や系外からの空気を若干吸引してもさし
つかえない。また、第2の吸引部13は、主として液体
を吸引するものであるが、第1の吸引部12からの漏出
空気や系外からの空気を若干吸引してもさしつかえな
い。なお、本発明に係る液体除去装置は、特に高速で搬
送する移動表面に付着された液体を除去するのに適して
おり、その上限速度は、特に限定するものではないが上
記実施例1の条件であると、300m/分もの高速で走
行する移動表面にも十分適用できる。
21、吸引口31b、33bのシート状物の幅方向にお
ける開口幅は、いずれもシート状物6の幅よりもやや広
くされており、その両端部は勿論閉塞されている。さら
に噴射された空気を装置外に漏らさないようにするた
め、吸引口31b、33bのシート状物の幅方向におけ
る開口幅は、いずれも噴射スリット21のそれと同じか
広くなっている。また、吸引口31b、33bとシート
状物表面6aとの距離Hは、小さ過ぎるとシート状物と
の接触のおそれがあり、大き過ぎると吸引効果が減じる
ため、0.5〜10mm、より好ましくは1〜5mmの
範囲が好ましい。また、第1の吸引部12は、噴射部1
1に対して一定の距離を隔てた上流側に設けられていて
もよいが、噴射スリット21から噴射された空気を周囲
に漏らさないようにするためには、図示のように隣接し
ている方が好ましい。第1の吸引部と第2の吸引部につ
いても同様である。なお、第1の吸引部12の機能は、
主として噴射部11からの噴射空気を吸引排除すること
であるが、液体や系外からの空気を若干吸引してもさし
つかえない。また、第2の吸引部13は、主として液体
を吸引するものであるが、第1の吸引部12からの漏出
空気や系外からの空気を若干吸引してもさしつかえな
い。なお、本発明に係る液体除去装置は、特に高速で搬
送する移動表面に付着された液体を除去するのに適して
おり、その上限速度は、特に限定するものではないが上
記実施例1の条件であると、300m/分もの高速で走
行する移動表面にも十分適用できる。
【0025】図2は、図1の液体除去装置をフィルムキ
ャスト装置に適用した実施態様の縦断面図である。
ャスト装置に適用した実施態様の縦断面図である。
【0026】図に示したフィルムキャスト装置35は、
口金36、冷却ドラム37、ガイドロール38で構成さ
れる一般的な装置であり、口金36から溶融押出しされ
た膜状の溶融フィルム39は、冷却ドラム37上に着地
したのち冷却、成形されて、ガイドロール38を経て次
工程に送られる。この溶融押出し、冷却工程では、冷却
ドラム37周面と溶融フィルム39との密着性を上げる
ために、口金36の上流側に設けた結露水付与装置40
によって予め結露水41を冷却ドラム37表面に付着さ
せる。この結露水41は、ガイドロール38によって成
形フィルムが冷却ドラム37から離れたのち、ドラム上
に残存結露水として残ることになる。しかし、この残存
結露水41aを放置しておいたのでは、結露水付与装置
40で均一に結露水41を冷却ドラム37に再び付着で
きず、均一な表面をもつフイルムを成形できないので、
これを除去すべく結露水付与装置40とガイドロール3
8間に設けたのが本発明の液体除去装置10aである。
口金36、冷却ドラム37、ガイドロール38で構成さ
れる一般的な装置であり、口金36から溶融押出しされ
た膜状の溶融フィルム39は、冷却ドラム37上に着地
したのち冷却、成形されて、ガイドロール38を経て次
工程に送られる。この溶融押出し、冷却工程では、冷却
ドラム37周面と溶融フィルム39との密着性を上げる
ために、口金36の上流側に設けた結露水付与装置40
によって予め結露水41を冷却ドラム37表面に付着さ
せる。この結露水41は、ガイドロール38によって成
形フィルムが冷却ドラム37から離れたのち、ドラム上
に残存結露水として残ることになる。しかし、この残存
結露水41aを放置しておいたのでは、結露水付与装置
40で均一に結露水41を冷却ドラム37に再び付着で
きず、均一な表面をもつフイルムを成形できないので、
これを除去すべく結露水付与装置40とガイドロール3
8間に設けたのが本発明の液体除去装置10aである。
【0027】すなわち、本実施態様の液体除去装置10
aの構成は、図1の装置とほぼ同様であるが、異なる点
は、噴射部11a、第1および第2の吸引部12a、1
3aの冷却ドラム37周面に対向する面を、冷却ドラム
と同心円となるように曲面とした点のみである。
aの構成は、図1の装置とほぼ同様であるが、異なる点
は、噴射部11a、第1および第2の吸引部12a、1
3aの冷却ドラム37周面に対向する面を、冷却ドラム
と同心円となるように曲面とした点のみである。
【0028】フィルムキャスト装置をこのような実施態
様の装置とすれば、残存結露水を完全に除去できるので
均一に結露水を再付着でき、その結果均一な表面をもっ
たフイルムを高速で成形できるという優れた作用効果を
奏することができる。
様の装置とすれば、残存結露水を完全に除去できるので
均一に結露水を再付着でき、その結果均一な表面をもっ
たフイルムを高速で成形できるという優れた作用効果を
奏することができる。
【0029】本発明の装置で吸引排除できる液体は、特
に限定されるものではないが、50センチポイズ程度ま
での低粘度のものが好ましく、具体的には、水、アルコ
ール等が適している。
に限定されるものではないが、50センチポイズ程度ま
での低粘度のものが好ましく、具体的には、水、アルコ
ール等が適している。
【0030】
【作用】再び図1を参照しながら、本発明の液体除去装
置10の作用を説明する。
置10の作用を説明する。
【0031】まず、給気手段17と排気手段27が運転
され、噴射部11の圧空供給管14から圧空が供給され
ると、圧空は、均圧室16内に流入し、シート状物6の
幅方向に充満し、その内圧が均一化される。均一化され
た圧空は、噴射スリット21からシート状物6上の噴射
点Pに対して、シート状物の進行方向に対向する如く噴
射角αで噴射される。この場合、後述するように、第1
の吸引部12の吸引ボックスの吸引口31aに作用する
負圧は、微小なものであるため、噴射された空気は、吸
引ボックス内に引き寄せられることなく、噴射スリット
21の開口端での噴射速度に近い大きな速度でもってシ
ート状物上の水7に衝突する。噴射された空気は、噴射
点P上で次々と上流から搬送されてくる水をシート状物
の幅方向であたかもダム7aの如く堰止めつつ、シート
状物表面で反転し、丁度その上方に位置する第1の吸引
部12の吸引口31aから吸引され、フレキシブルホー
ス28、配管30等を経て排気手段27で系外に排気さ
れる。第1の吸引部12の空間31aは、大きな空間容
積を有しているため、噴射空気は、ここで大幅に噴射速
度を減じる。そのため空間内の負圧は、微小なものであ
っても容易に噴射スリット21から噴射された空気を吸
引排除することができる。
され、噴射部11の圧空供給管14から圧空が供給され
ると、圧空は、均圧室16内に流入し、シート状物6の
幅方向に充満し、その内圧が均一化される。均一化され
た圧空は、噴射スリット21からシート状物6上の噴射
点Pに対して、シート状物の進行方向に対向する如く噴
射角αで噴射される。この場合、後述するように、第1
の吸引部12の吸引ボックスの吸引口31aに作用する
負圧は、微小なものであるため、噴射された空気は、吸
引ボックス内に引き寄せられることなく、噴射スリット
21の開口端での噴射速度に近い大きな速度でもってシ
ート状物上の水7に衝突する。噴射された空気は、噴射
点P上で次々と上流から搬送されてくる水をシート状物
の幅方向であたかもダム7aの如く堰止めつつ、シート
状物表面で反転し、丁度その上方に位置する第1の吸引
部12の吸引口31aから吸引され、フレキシブルホー
ス28、配管30等を経て排気手段27で系外に排気さ
れる。第1の吸引部12の空間31aは、大きな空間容
積を有しているため、噴射空気は、ここで大幅に噴射速
度を減じる。そのため空間内の負圧は、微小なものであ
っても容易に噴射スリット21から噴射された空気を吸
引排除することができる。
【0032】一方、噴射空気によってシート状物6上に
ダム状に堰止められている水7は、一定高さに盛り上っ
た段階で第2の吸引部13の吸引口33aから吸引さ
れ、排水管34、フレキシブルホース28等を経て系外
に排除される。この場合、第2の吸引部13では、噴射
部11から噴射された空気の殆どが第1の吸引部12で
吸引されてしまうため、排気手段27の負圧力が直接、
シート状物表面上の水に作用し、容易にこれを除去する
ことができる。
ダム状に堰止められている水7は、一定高さに盛り上っ
た段階で第2の吸引部13の吸引口33aから吸引さ
れ、排水管34、フレキシブルホース28等を経て系外
に排除される。この場合、第2の吸引部13では、噴射
部11から噴射された空気の殆どが第1の吸引部12で
吸引されてしまうため、排気手段27の負圧力が直接、
シート状物表面上の水に作用し、容易にこれを除去する
ことができる。
【0033】すなわち、本発明の装置によれば、第1の
吸引部12によって水7に対する噴射部11の高い噴射
速度が維持できると共に、次々と上流側から搬送されて
くるシート状物6上の水を堰止める顕著な効果を有し、
しかも、第2の吸引部13による液体の吸引能力を格段
に向上させることができるのである。
吸引部12によって水7に対する噴射部11の高い噴射
速度が維持できると共に、次々と上流側から搬送されて
くるシート状物6上の水を堰止める顕著な効果を有し、
しかも、第2の吸引部13による液体の吸引能力を格段
に向上させることができるのである。
【0034】
実施例1 図1の装置において、噴射部11は、噴射角αを60
゜、スリット間隙Wを0.5mm、噴射スリット21の
幅を1.2m、下面の長さS1を20mm、S2を15
mmとし、第1の吸引部12は、隔壁25のすくい角ψ
1を15゜、下面の長さD1を5mm、吸引口の長さL
1を70mmとし、第2の吸引部13は、前部側壁32
のすくい角ψ2を30゜、下面の長さD2を10mm、
吸引口の長さL2を50mmとして液体除去装置10を
構成し、シート状物6表面からの高さHを第1、第2の
吸引部共3mmに設定した。
゜、スリット間隙Wを0.5mm、噴射スリット21の
幅を1.2m、下面の長さS1を20mm、S2を15
mmとし、第1の吸引部12は、隔壁25のすくい角ψ
1を15゜、下面の長さD1を5mm、吸引口の長さL
1を70mmとし、第2の吸引部13は、前部側壁32
のすくい角ψ2を30゜、下面の長さD2を10mm、
吸引口の長さL2を50mmとして液体除去装置10を
構成し、シート状物6表面からの高さHを第1、第2の
吸引部共3mmに設定した。
【0035】次に、給気手段27を運転して、噴射スリ
ット21開口端での空気噴射速度と、第1および第2の
吸引部の吸引ボックス内の負圧をマノメータで測定した
ところ、それぞれ120m/s、50mmAq、300
mmAqであった。
ット21開口端での空気噴射速度と、第1および第2の
吸引部の吸引ボックス内の負圧をマノメータで測定した
ところ、それぞれ120m/s、50mmAq、300
mmAqであった。
【0036】このようにして準備が整った装置に対し、
冷却のために霧吹ノズルから噴射した水が表面に粒径2
00μの滴状で平均して20g/m2 存在している幅1
mのアルミニューム板を、コンベアベルト8上に載置し
て搬送速度100m/分で搬送させたところ、噴射部1
1を通過した段階でアルミニューム板表面に付着した水
7は、本実施例装置によってほぼ完全に除去されてい
た。
冷却のために霧吹ノズルから噴射した水が表面に粒径2
00μの滴状で平均して20g/m2 存在している幅1
mのアルミニューム板を、コンベアベルト8上に載置し
て搬送速度100m/分で搬送させたところ、噴射部1
1を通過した段階でアルミニューム板表面に付着した水
7は、本実施例装置によってほぼ完全に除去されてい
た。
【0037】実施例2 図2の装置において、口金36の吐出幅が800mm、
冷却ドラム37の直径が1000mmでそのドラム幅が
1200mmのフィルムキャスト装置35に対し、液体
除去装置10aのドラム周面と対向する下面の高さHが
ドラム外周面から3mmとなるようにその曲率半径Rを
503mmの曲面にした液体除去装置を固定した。
冷却ドラム37の直径が1000mmでそのドラム幅が
1200mmのフィルムキャスト装置35に対し、液体
除去装置10aのドラム周面と対向する下面の高さHが
ドラム外周面から3mmとなるようにその曲率半径Rを
503mmの曲面にした液体除去装置を固定した。
【0038】液体除去装置10aの噴射部11は、その
下面長さS1を20mm、S2を15mm、噴射スリッ
ト間隔Wを0.5mm、空気の噴射角αを噴射点Pにお
けるドラム接線に対して60゜とし、第1、第2の吸引
部は、すくい角ψ1 、ψ2 をそれぞれ15゜、30゜と
し、吸引口の開口幅L1、L2をそれぞれ270mm、
50mmとし、さらに下面の長さD1、D2をそれぞれ
5、10mmとした。これら各部のスリット幅、開口幅
は、いずれも1mである。このようにした図2の装置に
対し、冷却ドラム37上に結露水付与装置40で予め結
露水41を平均して0.6g/m2 付着させておき、ド
ラム回転速度100m/分で口金からポリエステルポリ
マを溶融押出しつつ、実施例1と全く同一条件で液体除
去装置を作動させた。そして、フイルム39を冷却ドラ
ム37から引き離した直後のガイドロール38後部の冷
却ドラム上の残存結露水41aを赤外線水分計で測定し
たところ、0.3g/m2 となり、しかもその直径は、
凝縮して平均粒径100〜500mμとなっていた。こ
の残存結露水41は、液体除去装置11aを通過すると
赤外線水分計では測定できない程度に除去されていた。
下面長さS1を20mm、S2を15mm、噴射スリッ
ト間隔Wを0.5mm、空気の噴射角αを噴射点Pにお
けるドラム接線に対して60゜とし、第1、第2の吸引
部は、すくい角ψ1 、ψ2 をそれぞれ15゜、30゜と
し、吸引口の開口幅L1、L2をそれぞれ270mm、
50mmとし、さらに下面の長さD1、D2をそれぞれ
5、10mmとした。これら各部のスリット幅、開口幅
は、いずれも1mである。このようにした図2の装置に
対し、冷却ドラム37上に結露水付与装置40で予め結
露水41を平均して0.6g/m2 付着させておき、ド
ラム回転速度100m/分で口金からポリエステルポリ
マを溶融押出しつつ、実施例1と全く同一条件で液体除
去装置を作動させた。そして、フイルム39を冷却ドラ
ム37から引き離した直後のガイドロール38後部の冷
却ドラム上の残存結露水41aを赤外線水分計で測定し
たところ、0.3g/m2 となり、しかもその直径は、
凝縮して平均粒径100〜500mμとなっていた。こ
の残存結露水41は、液体除去装置11aを通過すると
赤外線水分計では測定できない程度に除去されていた。
【0039】このことから本実施例装置は、フイルム引
き離し後の冷却ドラム上の残存結露水を完全に除去でき
るので、均一に結露水を冷却ドラム上に再付着させるこ
とができ、その結果、均一な表面をもつフイルムを高速
で成形できることがわかった。
き離し後の冷却ドラム上の残存結露水を完全に除去でき
るので、均一に結露水を冷却ドラム上に再付着させるこ
とができ、その結果、均一な表面をもつフイルムを高速
で成形できることがわかった。
【0040】
【比較例】本発明の実施例装置10の性能を確認するた
め、図1に示した液体除去装置10の代りに図3に示す
従来装置を取付け、実施例1の場合との水除去能力を調
べた。
め、図1に示した液体除去装置10の代りに図3に示す
従来装置を取付け、実施例1の場合との水除去能力を調
べた。
【0041】この比較例における液体除去装置の噴射部
の構成は、噴射角αを60゜、スリット間隙Wを0.5
mm、噴射スリットの幅を1.2m、下面の長さS1を
20mm、S2を15mmとし、吸引部1は、隔壁のす
くい角ψを15゜、下面の長さDを10mm、吸引口の
長さLを50mmにし、さらにシート状物表面からの高
さHを3mmに設定した。
の構成は、噴射角αを60゜、スリット間隙Wを0.5
mm、噴射スリットの幅を1.2m、下面の長さS1を
20mm、S2を15mmとし、吸引部1は、隔壁のす
くい角ψを15゜、下面の長さDを10mm、吸引口の
長さLを50mmにし、さらにシート状物表面からの高
さHを3mmに設定した。
【0042】噴射部2の構成とその運転条件は、実施例
1の場合と全く同様である。その結果、吸引部1の吸引
圧力が50mmAqであると、除去装置周辺から空気漏
れが生じ、水5が周囲に飛び散るとともに、アルミニュ
ーム板4上には除去されない水が残った。そこで、負圧
を300mmAqまで大きくしたところ、空気漏れはな
くなったが除去されない水が残った。
1の場合と全く同様である。その結果、吸引部1の吸引
圧力が50mmAqであると、除去装置周辺から空気漏
れが生じ、水5が周囲に飛び散るとともに、アルミニュ
ーム板4上には除去されない水が残った。そこで、負圧
を300mmAqまで大きくしたところ、空気漏れはな
くなったが除去されない水が残った。
【0043】
【発明の効果】本発明は、上述したように、従来装置の
吸引部を、それぞれの構成と作用効果が異なる二つの吸
引部で構成したので、以下に述べる優れた効果を奏する
ことができる。
吸引部を、それぞれの構成と作用効果が異なる二つの吸
引部で構成したので、以下に述べる優れた効果を奏する
ことができる。
【0044】第1の吸引部は、噴射部の噴射スリットか
ら噴射され、移動表面上で反転した空気を適度の吸引力
で捕捉して排除するので、噴射スリットから噴射される
空気は、高い噴射速度でシート状物表面に付着している
液体と衝突し、この液体を移動表面上の幅方向に効果的
に堰止めることができる。
ら噴射され、移動表面上で反転した空気を適度の吸引力
で捕捉して排除するので、噴射スリットから噴射される
空気は、高い噴射速度でシート状物表面に付着している
液体と衝突し、この液体を移動表面上の幅方向に効果的
に堰止めることができる。
【0045】また、第2の吸引手段は、上記第1の吸引
部で殆どの噴射空気が吸引されてしまっているので、そ
の吸引力が開口部から上記シート状物表面上に残存して
いる液体に直接作用し、上記移動表面上に堰止められて
いる液体を高速で除去することができる。
部で殆どの噴射空気が吸引されてしまっているので、そ
の吸引力が開口部から上記シート状物表面上に残存して
いる液体に直接作用し、上記移動表面上に堰止められて
いる液体を高速で除去することができる。
【0046】したがって、本発明の液体除去装置によれ
ば、噴射スリットから噴射される空気に何ら影響される
ことなく、確実に移動表面上の液体を除去できるので、
移動表面が高速化されても効率よく液体を除去すること
ができる。
ば、噴射スリットから噴射される空気に何ら影響される
ことなく、確実に移動表面上の液体を除去できるので、
移動表面が高速化されても効率よく液体を除去すること
ができる。
【図1】本発明に係る液体除去装置の一実施態様の側部
断面図である。
断面図である。
【図2】本発明の液体除去装置をフィルムキャスト装置
に適用した実施態様の側部断面図である。
に適用した実施態様の側部断面図である。
【図3】従来の液体除去装置の側部断面図である。
1:吸引部 2:噴射部 3、8:コンベアベルト 4、6:シート状物 6a:シート状物の表面(移動表面) 5、7:水(液体) 10、10a:液体除去装置 11:噴射部 12:第1の吸引部 13:第2の吸引部 17:給気手段 26:吸気管 27:排気手段 31b:吸引口 33b:吸引口 34:排水管
Claims (1)
- 【請求項1】液体が付着される移動表面に近接して配置
され、かつ、前記移動表面の進行方向とは対向する方向
に、空気を噴射する噴射部と、該噴射部から噴射される
空気および前記移動表面上から吹き飛ばされる液体を吸
引する吸引部とが設けられ、前記吸引部には、前記空気
および液体を排気する排気手段が接続されている液体除
去装置において、 前記吸引部は、 (イ)前記移動表面に対向して設けられ、前記移動表面
の移動方向の長さが一定長さで、かつ前記移動表面の幅
以上の全幅を有し、主として前記噴射部から噴射される
空気を吸引するための吸引口と、該吸引口から吸引した
空気を排気する排気管とを有する第1の吸引部と、 (ロ)前記移動表面に対向して設けられ、前記移動表面
の移動方向の長さが一定長さで、かつ前記移動表面の幅
以上の全幅を有し、主として前記移動表面に付着してい
る液体を吸引するための吸引口と、該吸引口から吸引し
た液体を排除する排水管とを備えた第2の吸引部と、が
この順に前記噴射部の上流側に配列されていると共に、 (ハ)前記第1の吸引部の排気管と前記第2の吸引部の
配水管とは、前記排気手段に接続されていることを特徴
とする液体除去装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25144492A JPH0699150A (ja) | 1992-09-21 | 1992-09-21 | 液体除去装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25144492A JPH0699150A (ja) | 1992-09-21 | 1992-09-21 | 液体除去装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0699150A true JPH0699150A (ja) | 1994-04-12 |
Family
ID=17222926
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP25144492A Pending JPH0699150A (ja) | 1992-09-21 | 1992-09-21 | 液体除去装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JPH0699150A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0814737A (ja) * | 1994-04-30 | 1996-01-19 | Seibu Giken:Kk | 高速流体による低温急速脱水乾燥の方法および装置 |
WO2008028908A3 (en) * | 2006-09-04 | 2008-05-02 | Danieli Off Mecc | Device for removing a liquid or solid particles from a flat metallic product |
JP2008173790A (ja) * | 2007-01-16 | 2008-07-31 | Toray Ind Inc | 溶液製膜フイルムの製造方法 |
KR101225711B1 (ko) * | 2010-10-27 | 2013-01-23 | 현대제철 주식회사 | 압연기용 냉각수 배출장치 |
KR101225710B1 (ko) * | 2010-10-27 | 2013-01-23 | 현대제철 주식회사 | 열연코일용 잔류수 제거장치 |
KR101388017B1 (ko) * | 2012-11-28 | 2014-04-22 | 현대제철 주식회사 | 권취코일 내 잔류수 제거장치 |
JP2014109740A (ja) * | 2012-12-04 | 2014-06-12 | Sumitomo Chemical Co Ltd | 偏光フィルム及び偏光板の製造方法 |
CN109396199A (zh) * | 2017-08-17 | 2019-03-01 | Posco公司 | 氧化皮排出装置 |
-
1992
- 1992-09-21 JP JP25144492A patent/JPH0699150A/ja active Pending
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