JPH09262600A - 下水汚泥処理における脱臭方法 - Google Patents

下水汚泥処理における脱臭方法

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JPH09262600A
JPH09262600A JP7634396A JP7634396A JPH09262600A JP H09262600 A JPH09262600 A JP H09262600A JP 7634396 A JP7634396 A JP 7634396A JP 7634396 A JP7634396 A JP 7634396A JP H09262600 A JPH09262600 A JP H09262600A
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JP
Japan
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sludge
tank
reaction tank
reaction
sulfur
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JP7634396A
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English (en)
Inventor
Yoshinori Hamaya
芳則 浜谷
Akira Matsumura
明 松村
Kazuyoshi Nishida
和善 西田
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Chugai Ro Co Ltd
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Chugai Ro Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 下水汚泥処理工程で発生する濃縮汚泥の臭気
を、安価に、しかも環境問題を生じることなく脱臭す
る。 【解決手段】 少なくとも硫黄酸化菌の担持された腐植
土の存在下で、下水汚泥処理工程の中で発生する濃縮汚
泥を曝気処理することにより濃縮汚泥中に存在する硫黄
化合物を前記硫黄酸化菌により直接分解する下水汚泥処
理における脱臭方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は下水汚泥処理、特
に、脱水処理するまでの下水汚泥処理工程で発生する濃
縮汚泥の脱臭方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、下水処理場においては、一般に、
図6に示すように、スクリーン1でゴミ等を捕集したの
ち、最初沈澱槽2で固形物,汚泥を沈澱,分離させた
後、曝気槽3にて下水中に空気を吹き込んで曝気させる
ことにより下水汚泥中の微生物を活性化させて汚泥中の
有機物を分解し、その後、最終沈澱槽4で汚泥を沈澱分
離させたのち系外に放水するようになっている。一方、
前記最初沈澱槽2と最終沈澱槽4とに沈澱した汚泥は、
濃縮槽5で濃縮され、この濃縮汚泥は貯留槽6を経て脱
水機7でケーキ化されたのち、たとえば、焼却処理され
ている。ところで、前記濃縮汚泥は最初沈澱槽2および
最終沈澱槽4における沈降汚泥を合わせたものであり、
特に、有機物(例えば蛋白質)を主体とする最初沈澱槽
2からの沈降汚泥を含んでいるため、嫌気状態で長時間
滞留していると濃縮汚泥中に含まれる有機物が嫌気分解
され硫化水素,メチルメルカプタン等が生成されるので
悪臭が強く脱水作業場の作業環境が悪くなる。そのた
め、金属系あるいは酸化系の消臭剤を前記貯留槽6から
脱水機(脱水工程)7へ行く途中で濃縮汚泥中に添加し
て悪臭対策を行なっているのが現状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記消
臭剤は大量に使用されるため、ランニングコストが高く
なるばかりか、金属系消臭剤の場合、濃縮汚泥を脱水,
焼却した後も、消臭剤に含まれる重金属が溶出し、自然
界に蓄積して新たな環境悪化を引き起こす恐れがある。
そのため、最終処分地に投棄する前に脱水ケーキを焼却
し、その焼却灰を成形,焼成して重金属が溶出しないよ
う処理する必要がある。また、酸化系消臭剤の場合、脱
臭の結果、例えば、硫化水素が酸化され、H2S⇔2H+
+S2-→(O)→2H++SO4 2-の反応が起こって硫酸
イオンを生成するので、配管や機器に腐蝕対策を施す必
要がある。さらに、消臭剤による脱臭は、化学反応によ
るものなので、濃縮汚泥と消臭剤とを均一に混合しない
と効果が無いため、撹拌装置により撹拌を行っている
が、濃縮汚泥は粘度が高いので均一に混合するのは困難
である。さらにまた、消臭剤による脱臭では、濃縮汚泥
の流れに合わせて、随時消臭剤を投入する必要があるの
で、消臭剤の受入設備,貯留設備,定量供給設備が必要
になり、装置が大型化するという問題を有する。
【0004】ところで、前記臭気の主成分は有機物が嫌
気分解されて生成した硫化水素、メチルメルカプタン等
の硫黄化合物であり、この硫黄化合物を分解すれば、濃
縮汚泥を殆ど脱臭することができる。したがって、本発
明は硫黄化合物を硫黄酸化菌により直接分解して無臭化
する下水汚泥処理における脱臭方法を提供することを目
的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するために、請求項1では、下水汚泥処理における脱臭
方法において、少なくとも硫黄酸化菌の担持された腐植
土の存在下で、下水汚泥処理工程の中で発生する濃縮汚
泥を曝気処理することにより濃縮汚泥中に存在する硫黄
化合物を前記硫黄酸化菌により直接分解するものであ
る。また、請求項2では、請求項1のものにおいて、少
なくとも3槽からなる反応槽に下水汚泥を順次流入さ
せ、かつ、隣接する反応槽のうち下流側の反応槽の曝気
量が上流側の反応槽の曝気量より常に多くなるようにし
たものである。
【0006】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の実施の形態につ
いて説明する。図1は、本発明にかかる脱臭方法を実施
する脱臭装置を示し、10は第1反応槽10A、第2反
応槽10B、第3反応槽10Cからなる反応槽で、第1
反応槽10Aには既設の汚泥混合槽Aから濃縮汚泥が移
送ポンプP1により配管を通じて供給されるようになっ
ている。そして、第1反応槽10Aの汚泥は下記するよ
うに順次第2、第3反応槽10B,10Cに流入し、第
3反応槽10Cから受け槽11を経て移送ポンプP2
より脱水機7に至り、ここで水分を除去されて汚泥ケー
キとなる。
【0007】また、前記第3反応槽10Cの汚泥の一部
は引抜ポンプP3により少なくとも硫黄酸化菌が担持さ
れた腐植土を投入する培養槽12に供給され、培養槽1
2の汚泥は注入ポンプP4により前記第2反応槽10B
に返送されるようになっている。さらに、前記反応槽1
0、受け槽11、培養槽12には公知の曝気装置13が
設置されるとともに、各槽10,11,12の上方には
活性炭塔14を介して排気ファン15に連通するフード
16が設けられている。
【0008】つぎに、前記構成からなる脱臭装置におけ
る脱臭工程について説明する。汚泥混合槽Aからの濃縮
汚泥を移送ポンプP1により第1反応槽10Aに供給
し、ここで曝気装置13により曝気したのち、第2,第
3反応槽10B,10Cを経て受け槽11にそれぞれ前
記曝気装置13で曝気されながら流入し、移送ポンプP
2にて脱水機7へ送られる。そして、前記各反応槽10
A,10B,10Cで曝気装置13から供給される空気
により、濃縮汚泥は汚泥混合槽Aでの濃縮汚泥よりも好
気すなわちORP値が増加する方向に誘導され、その結
果、前工程における嫌気反応によって生成された有機酸
により酸性傾向にある濃縮汚泥は、その内部に存在する
微生物が有機酸を分解し、つまり、pHが上昇するので
イオンの平衡状態を保つために、例えば、硫化水素はH
2S→2H++S2-とイオン化する方向に移動し、臭気の
発生を抑制することになる。しかし、このままではpH
が下がった際に再び2H++S2-→H2Sとなり臭気を発
生することになる。
【0009】ところで、本発明においては、第3反応槽
10Cの汚泥の一部を引抜ポンプP3により培養槽12
に返送し、ここで投入された腐植土中の硫黄酸化菌と混
合するとともに、曝気装置13からの空気によりORP
値を増加させつつ汚泥を所定時間撹拌させる。前記腐植
土には硫黄酸化菌の他多数の微生物が含まれているた
め、この硫黄酸化菌や微生物を空気により活性化する。
そして、この培養槽12内で活性化された汚泥は注入ポ
ンプP4により第2反応槽10Bに戻して曝気すること
により、第2,第3反応槽10B,10C内の汚泥中の
有機酸の分解を活発にしてpH値を上げ、前述のように
臭気の発生を抑制するとともに硫黄酸化菌も活性化し
て、例えば、前記有機酸の分解により硫化水素から生じ
る硫黄イオンを2H++S2-→(菌)→2H++SO4 2-
のように酸化し、臭気の発生源を除去する。このとき、
有機酸の分解により汚泥のpHは上昇しているので硫酸
イオンの生成によるpHの一方的な低下はなく、酸によ
る機器の腐蝕は進行しにくい。また、pHが下がっても
再び硫化水素を生成することはない。その後、第3反応
槽10C内の汚泥は脱水工程に送られる一方、その一部
は培養槽12に返送され、ここで硫黄酸化菌や他の微生
物は再度活性される。したがって、一度投入された硫黄
酸化菌は長期にわたって脱臭機能を保持することができ
る。
【0010】
【実施例】各反応槽での曝気量を表1に示すように変化
させ、臭気の除去率との関係を調べたところ、図2,図
3に示す結果となった。
【表1】 すなわち、各反応槽での曝気量を均等としたテストN
o.1、曝気量を小大中と変化させたテストNo.2、
小中大と変化させたテストNo.3で比較すれば明らか
なように、第1反応槽10Aでの硫黄化合物の酸化が少
なく、まだ多くの硫黄化合物が残留する第2反応槽10
Bで曝気強度を上げると、硫化水素等の硫黄化合物がS
4 2-の形態に変化する前に汚泥から大量に飛散して臭
気の除去率が低下するが、第3反応槽10Cで曝気強度
を上げると汚泥からの飛散量が低減してSO4 2-の形態
になり易く、テストNo.3のように徐々に曝気量を上
げるのが最も臭気の除去率が高いことが判明した。
【0011】また、汚泥の送液量を一定とし、かつ、前
述のように曝気量を徐々に上昇させるとともに表2に示
すように総曝気量を変えて臭気の除去率を調べたとこ
ろ、図4,図5に示す結果を得た。
【表2】 すなわち、平均曝気強度を2.8m3/hr/m3槽から
3.3m3/hr/m3槽と上げるに従って硫化水素の除
去率は上がるが、3.3m3/hr/m3槽から3.7m
3/hr/m3槽に曝気強度を上げても除去率の上昇率は
上がらず、経済性を考慮すれば、平均曝気強度として
は、3.3m3/hr/m3槽が適当であることが判明し
た。
【0012】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、請求項1
の発明によれば、臭気の主成分である硫黄化合物を硫黄
酸化菌により直接分解するものであり、生物作用を利用
するため自然界への汚染がないばかりかランニングコス
トが安く、かつ、メンテナンスが容易である。また、請
求項2の発明によれば、反応槽での曝気強度は下流側で
強くするため硫黄化合物の汚泥からの飛散も少なく効率
よく脱臭することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる下水汚泥処理における脱臭方
法を行なう脱臭装置の概略図。
【図2】 各反応槽での曝気量と硫化水素除去率との関
係を示すグラフ。
【図3】 各反応槽での曝気量とメチルメルカプタン除
去率との関係を示すグラフ。
【図4】 各反応槽での曝気量と硫化水素除去率との関
係を示すグラフ。
【図5】 各反応槽での曝気量とメチルメルカプタン除
去率との関係を示すグラフ。
【図6】 従来の下水汚泥処理方法を示す工程図。
【符号の説明】
10…反応槽、10A…第1反応槽、10B…第2反応
槽、10C…第3反応槽、12…培養槽、13…曝気装
置、A…汚泥混合槽。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも硫黄酸化菌の担持された腐植
    土の存在下で、下水汚泥処理工程の中で発生する濃縮汚
    泥を曝気処理することにより濃縮汚泥中に存在する硫黄
    化合物を前記硫黄酸化菌により直接分解することを特徴
    とする下水汚泥処理における脱臭方法。
  2. 【請求項2】 少なくとも3槽からなる反応槽に下水汚
    泥を順次流入させ、かつ、隣接する反応槽のうち下流側
    の反応槽の曝気量が上流側の反応槽の曝気量より常に多
    くなるようにしたことを特徴とする前記請求項1に記載
    の下水汚泥処理における脱臭方法。
JP7634396A 1996-03-29 1996-03-29 下水汚泥処理における脱臭方法 Pending JPH09262600A (ja)

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JP7634396A JPH09262600A (ja) 1996-03-29 1996-03-29 下水汚泥処理における脱臭方法

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009130396A1 (en) * 2008-04-25 2009-10-29 Pellonpaja Oy Method for treating and/or pretreating liquid manure or biogas plant reject for the elimination of harmful substances, particularly nitrogen, phosphorus, and odor molecules

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2009130396A1 (en) * 2008-04-25 2009-10-29 Pellonpaja Oy Method for treating and/or pretreating liquid manure or biogas plant reject for the elimination of harmful substances, particularly nitrogen, phosphorus, and odor molecules

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