JP2000279979A - 廃水処理方法 - Google Patents

廃水処理方法

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JP2000279979A
JP2000279979A JP11087542A JP8754299A JP2000279979A JP 2000279979 A JP2000279979 A JP 2000279979A JP 11087542 A JP11087542 A JP 11087542A JP 8754299 A JP8754299 A JP 8754299A JP 2000279979 A JP2000279979 A JP 2000279979A
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wastewater treatment
wastewater
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bacteria
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Toshiya Momiyama
俊哉 樅山
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Bingu Eng Kk C
C-BINGU ENG KK
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Bingu Eng Kk C
C-BINGU ENG KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、汚物又は下水処理を行うための有
用微生物群を培養して、前記微生物群の所要量を廃水処
理装置に供給するための有用菌供給装置を設置する際
に、既設の廃水処理装置に前記有用菌供給装置を設置す
ることにより、既設の廃水処理装置を新たな廃水処理装
置とする発明である。 【構成】 本発明は、有用菌供給装置設置工程、廃水分
析工程、気曝確認工程、曝気槽設置工程、菌定着槽設置
工程、廃水採取工程、抗体培養工程及び油分解剤投入工
程、有用菌投入工程、有用菌供給装置稼動開始工程、菌
定着槽取外工程の順からなる設置準備と、前記設置準備
後の廃水流入工程、分離工程、有用菌投入工程、濾過工
程、計量工程、気曝工程、沈殿工程、放水工程、汚泥濃
縮工程の順からなる連続廃水処理とからなり、既存の廃
水処理装置の施設内に乳酸菌、酵母菌、光合成菌放線菌
を主体とする微生物群を活性化したものを投入するまで
有用菌棲息状態を改善し、若しくは必要に応じて廃水処
理装置を増設することを特徴とする廃水処理方法の構成
とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、汚物又は下水処理を行
うための有用微生物群を培養して、前記微生物群の所要
量を廃水処理装置に供給するための有用菌供給装置を設
置する際に、既設の廃水処理装置に前記有用菌供給装置
を設置することにより、既設の廃水処理装置を新たな廃
水処理装置とする発明である。
【0002】
【従来の技術】従来、食品工場、畜産施設等から排出さ
れる有機性廃水や、前記廃水を浄化して工業用水として
再利用される中水は、一般的に良く知られている活性汚
泥法によって気曝・沈殿され浄化され、再利用されない
活性汚泥は脱水・乾燥・焼却・ばい焼して埋立地に投棄
されるとともに、活性汚泥法によって浄化された廃水の
処理水はpH調整剤や凝集剤等の薬品を使用して水質を
改善していた。
【0003】ここで活性汚泥法とは、曝気槽(エアーレ
ーションタンク)に廃水の体積比20〜30%の活性汚
泥を加え、4〜6時間空気を導入(気曝)した後、沈殿
池に導き上澄水を放流するとともに、沈殿した褐色の活
性汚泥を曝気槽に返送することによって廃水を浄化する
方法のことをいい、浄化能力を有する前記活性汚泥を廃
水浄化のために再利用することに特徴があり、各種有機
性廃水、石炭ガス廃水、フェノール、石油精製工場廃水
の処理など広く適用されている。また、廃水中の悪臭成
分を除去する目的で気曝(エアーレーション)を利用す
ることもある。この場合には、悪臭成分を伴って出てく
る空気を活性炭で脱臭処理するか、若しくはボイラー等
の二次空気として使用するなどして脱気・脱臭処理を行
っていた。
【0004】図6に示すように、前記活性汚泥法を実施
している一般的な既設の廃水処理装置37は、分離槽3
9、原水槽40、計量槽46、第1曝気槽49、第2曝
気槽49a、沈殿槽52、汚泥濃縮貯留槽57、放水ピ
ット55から構成される。
【0005】既設の廃水処理装置37での処理工程58
は、図7に示すように、食品工場、畜産施設等から排出
される廃水を分離槽39に取り込む廃水流入工程59
と、前記分離槽39で比較的大きな粒子を沈殿させ上澄
みを原水槽40に送る分離工程60と、原水槽40から
前記上澄みを原水ポンプ40aで汲み上げてフィルター
43aにより濾し取り中継槽42に送る濾過工程61
と、汲上ポンプ43で中継槽42から流量調整槽44に
送るとともに、流量調整槽44及び計量槽46から流量
調整ポンプ45で調整タンク47に所定量を送る計量工
程62と、調整タンク47から第1曝気槽49及び第2
曝気槽49aに廃水を送り、機械室41に設けられるエ
アーコンプレッサー等でディフューザ50、50、5
0、50、50、・・・から押し出される圧縮空気で廃
水を気曝する気曝工程63と、第1曝気槽49及び第2
曝気槽49aで気曝された廃水を活性汚泥ごとエアレー
タ53で沈殿槽52に汲み上げ、活性汚泥を沈殿させて
上澄みを放水ピットに排出する沈殿工程64と、放水ピ
ット55の処理水を河川や下水道に放水する放水工程6
6とを経る。沈殿槽52に溜まった活性汚泥は第1曝気
槽及び第2曝気槽に所定量返送され廃水の浄化処理に利
用されるとともに、汚泥濃縮槽67に移送され、乾燥さ
せ焼却68させてから埋め立てる。
【0006】以上のような従来からある活性汚泥法を利
用した廃水処理装置37に対し、本出願人が先に出願し
た平成09年特許願第058737号の「環境浄化装
置」及び平成10年特許願第255476号の「自動培
養式汚水浄化装置」等を設置利用して、汚物及び下水処
理に適した有用微生物群(光合成細菌群・乳酸菌群・酵
母菌群)を廃水処理装置37に自動的に投入しながら廃
水処理する方法を開発し、効率よく廃水処理を実施して
いた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本出願
人が、先に出願した「環境浄化装置」(特願平09−0
58737号)又は「自動培養式汚水浄化装置」(特願
平10−255476号)を、既設のあらゆる廃水処理
装置37に取り付けて実施しても、廃水処理装置37に
流入する廃水の内容物によっては一定の水準の処理水を
得ることができないことがあった。
【0008】上記の先願の装置を取り付ける既設の廃水
処理装置37が、先願の装置から投入される有用微生物
群の処理能力に対応できず、投入される有用微生物群が
死滅したり、逆に活性汚泥の有用菌が死滅したりして、
廃水の処理能力が低下してしまうこともあった。
【0009】現在も一般的に行われているように、先願
の装置を取り付けないで従来の活性汚泥法のみで廃水を
処理する場合には、活性汚泥法による処理水を環境基準
値に適合させるために大量のpH調整剤や凝集剤等の薬
品を混ぜ合わせ、半ば強引に処理水の水準を高めて廃水
処理装置から排出しなければならない。
【0010】活性汚泥法のみで廃水を処理する場合に
は、特に、水質汚濁の指標として利用される生物化学的
酸素要求量(Biochemical Oxygen Demand、以下BOD
という。)の値を基準値以下に下げたとしても、今度は
大量の汚泥が発生してしまっていた。これらの大量の汚
泥の処理には、除去・運搬・乾燥・ばい焼・埋め立て等
の工程があり、これら処理には甚大なる手間と広大な場
所と莫大な費用がかかってしまっていた。
【0011】また、上記のように、活性汚泥法に薬品を
混入させて水質を安定させる方法は、工業用に再利用さ
れる中水の水質を悪化させてしまっていた。特に、環境
水(排水施設外に放流する水のこと。)に塩類が蓄積し
ていくと排水施設内の金属部分の腐食が発生しスカム
(染液及び還元液の泡によって生じる汚れのこと。)が
生成されてしまうとともに、回収水(廃水処理した後の
処理水のこと。)に窒素やリン化合物が残留・蓄積して
微生物が増殖し、藻類やスライムが発生し回収水の腐食
・腐敗が起きていた。
【0012】回収水に界面活性物質が残留蓄積して発泡
するとともに、病原性微生物や濾過性病原体(いわゆる
ウィルス。)が残留してしまい、作業従業員や河川周辺
住民等が病原菌に感染する恐れがあった。そして、中水
として利用される回収水(廃水処理した後の処理水のこ
と。)に色度・油分・有機物・臭気が残留・蓄積すると
ともに、回収水に触れる衛生器具や、商品として市場に
出回るはずの製品にシミや汚れ等を生じさせ、これら製
造物の品質を劣化させる欠点があった。
【0013】そこで、本発明は、現在主流である活性汚
泥法では処理不可能であった油の処理をするとともに、
排水施設に設置される廃水処理装置内の塩類・窒素化合
物・燐化合物・界面活性物質・病原性細菌等の処理負荷
物質の種類や前記処理負荷物質の増減による負荷変動等
に影響されることなく、食品工場、畜産施設等からの廃
水の内容物・種類によらず、また、廃水処理装置の能
力、活性汚泥の浄化力によらずに、既存の廃水処理装置
が、有用菌の定期的な投入に対して適合して安定に浄化
するように活性汚泥菌体群を整え、先願の「環境浄化装
置」(特願平09−058737号)又は「自動培養式
汚水浄化装置」(特願平10−255476号)を廃水
処理装置に取り付ける設置準備と廃水の長期処理を実施
する有用菌定期投入とからなり前記廃水処理装置に先願
の装置を取り付け長期実施をすることで、大量の汚泥を
出すことなく、また強烈な悪臭を放つことなく完全に廃
水を分解処理し、河川への放水、田畑への水分供給、中
水としての再利用など、廃水を処理した処理水を多目的
に安全に利用できるようにした有用微生物群菌体の供給
装置を利用した廃水処理方法を提供することを目的とす
るものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、有用菌供給装置設置工程、廃水分析工
程、気曝確認工程、曝気槽設置工程、菌定着槽設置工
程、廃水採取工程、抗体培養工程及び油分解剤投入工
程、有用菌投入工程、有用菌供給装置稼動開始工程、菌
定着槽取外工程の順からなる設置準備と、前記設置準備
後の廃水流入工程、分離工程、有用菌投入工程、濾過工
程、計量工程、気曝工程、沈殿工程、放水工程、汚泥濃
縮工程の順からなる連続廃水処理とからなり、既存の廃
水処理装置の施設内に乳酸菌、酵母菌、光合成菌放線菌
を主体とする微生物群を活性化したものを投入するまで
有用菌棲息状態を改善し、若しくは必要に応じて廃水処
理装置を増設することを特徴とする廃水処理方法の構成
とした。
【0015】
【実施例】本発明である廃水処理方法は、食品工場、畜
産施設等に設置されている既存の廃水処理装置内の有用
菌棲息状態を改善し、若しくは必要に応じて廃水処理装
置を増設することによって、有用微生物群菌体(以下、
有用菌という。)の供給装置の取り付け及び長期実施を
可能とし、既存の廃水処理装置でも装置の大幅な改修・
改造を行わなくても廃水の処理能力を格段に高めること
を可能にする方法である。勿論、有用微生物群菌体の供
給装置を設けた新規の廃水処理装置を製造・設置しても
良い。新規に製造する場合においても、装置の運転を開
始する際には本発明である方法が有効に活用できる。即
ち、既存の廃水処理装置の施設内に乳酸菌、酵母菌、光
合成菌放線菌を主体とする微生物群を活性化したものを
投入するまで有用菌棲息状態を改善するものである。
【0016】本発明である廃水浄化方法について以下に
示す。図1は本発明である廃水処理方法の設置準備を示
すフローチャート、図2は本発明である廃水処理方法の
定期菌投入を示したフローチャートである。
【0017】本発明である廃水処理方法は、既存の廃水
処理装置に有用菌の供給装置を取り付けるとともに、既
設の廃水処理装置の有用菌棲息状況を改善する「設置準
備」と、取り付けた有用菌の供給装置を使用して廃水処
理を実施する「連続廃水処理」とから構成される。
【0018】先ず、本発明である廃水処理方法を構成す
る「設置準備」と「連続廃水処理」のうち、先の出願で
ある「自動培養式汚水浄化装置」(特願平10−255
476号)(以下、有用菌供給装置という。)を既存の
廃水処理施設に設置する準備、即ち、「設置準備」を示
すが、その前に簡単に既存の廃水処理施設における廃水
処理工程を示す。図6に示す既存の廃水処理装置37は
ごく一般的な必要最低限の各種処理槽を有するものであ
り世間一般にあらゆる排水施設で日常的に設置試用され
ている施設である。
【0019】食品工場や畜産施設の排水施設に設けられ
ている既存の廃水処理装置37は、図6に示すように、
分離槽39、原水槽40、計量槽46、第1曝気槽4
9、第2曝気槽49a、沈殿槽52、汚泥濃縮貯留槽5
7、放水ピット55から構成される。
【0020】前記既設の廃水処理装置37では、分離槽
39→原水槽40→原水ポンプ40a→中継槽42→フ
ィルタ43a→汲上ポンプ43→流量調整槽44→流量
調整ポンプ45→計量槽46→調整タンク47→移送管
48→第1曝気槽49→第2曝気槽49a→汚水返送管
51→エアレータ53→沈殿槽52→放水ピット55の
順で廃水が処理される。
【0021】また、廃水とは別系統で、機械室41に設
けられたエアコンプレッサー等からディフューザ50、
50、50、50、50、・・・で気曝処理を行うとと
もに、沈殿槽52に溜まった活性汚泥をエアレータ53
によって第1曝気槽49、第2曝気槽49a又は汚泥濃
縮貯留槽57に移送し、且つ、中継槽42、流量調整槽
44、計量槽46及び汚泥濃縮貯留槽57に溜まった汚
泥を原水槽40に返送する。
【0022】既存の廃水処理施設37による処理工程5
8は、図7に示すように、食品工場や畜産施設から排出
される廃水を分離槽39に取り込む廃水流入工程59
と、前記分離槽39で比較的大きな粒子を沈殿させ上澄
みを原水槽40に送る分離工程60と、原水槽40から
前記上澄みを原水ポンプ40aで汲み上げてフィルター
43aで濾し取り中継槽42に送る濾過工程61と、汲
上ポンプ43で中継槽42から流量調整槽44に送ると
ともに、流量調整槽44及び計量槽46から流量調整ポ
ンプ45で調整タンク47に所定量を送る計量工程62
と、調整タンク47から第1曝気槽49及び第2曝気槽
49aに廃水を送り、機械室41に設けられるエアーコ
ンプレッサー等でディフューザ50、50、50、5
0、50、・・・から押し出される圧縮空気で廃水を気
曝する気曝工程63と、第1曝気槽49及び第2曝気槽
49aで気曝後の褐色の活性汚泥ごと処理水をエアレー
タ53で沈殿槽52に汲み上げ、活性汚泥を沈殿させて
上澄みを放水ピットに排出する沈殿工程64と、放水ピ
ット55の処理水を河川や下水道に放水する放水工程6
6とを経て廃水を処理するとともに、沈殿槽52に溜ま
った活性汚泥を一部第1曝気槽及び第2曝気槽に所定量
返送して廃水の浄化処理に利用し、残りを汚泥濃縮槽6
7に移送して乾燥させ焼却68させてから埋め立て工程
を経る。
【0023】勿論、上記に説明したような廃水処理装置
37は一般的なものであるので、排水施設によっては余
剰の活性汚泥は、廃水処理装置に設けられている凝集槽
で固められた後、脱水機にて乾燥して焼却処分したり埋
立処分したりする方法を採用している施設もある。
【0024】以上に説明したような図6に示す既存の廃
水処理装置37に、有用菌の供給装置を設置する方法
を、図1を参照しながら示す。
【0025】本発明である廃水処理方法を構成する設置
準備1は、図1に示すように、有用菌供給装置設置工程
2と、廃水分析工程3と、気曝確認工程4と、曝気槽設
置工程5と、菌定着槽設置工程6と、廃水採取工程7
と、抗体培養工程8及び油分解剤投入工程9と、有用菌
投入工程10と、有用菌供給装置稼動開始工程11と、
菌定着槽取外工程12とを経て実施される。
【0026】<有用菌供給装置設置工程2>先ず、食品
工場や畜産施設の排水施設に設けられる、図6で示した
ような既存の廃水処理装置37に有用菌供給装置を取り
付ける。
【0027】廃水処理装置37に有用菌供給装置を取り
付ける場合には原水槽40付近に設けた方が良い。既存
の廃水処理装置37に有用菌供給装置を設けて連続運転
を開始したとき有用菌供給装置から有用菌を原水槽40
に供給するためである。
【0028】<廃水分析工程3>前記廃水処理装置37
で処理される廃水の状態を知るために、BOD値、化学
的酸素要求量(Chemical Oxygen Demand、以下CODと
いう。)値、浮遊物質(Suspended Soild、水中に懸濁
している不溶性の物質のことで、前記物質が有機物の場
合BOD値を上昇させる。以下SSという。)値、油
分、全窒素成分量及び燐成分量の値について分析して確
認するとともに、排水環境基準値を超えていないか確認
する。
【0029】<気曝確認工程4>通常、活性汚泥法に基
づいた廃水処理装置であるならば、曝気槽での汚泥対流
時間(気曝時間)は約5時間以上とされているが、もし
曝気槽が無い場合、あるいは約5時間以上の気曝時間が
とられていなかった場合、若しくは処理能力が劣ってい
る場合は、小型の曝気槽及び沈殿槽を該廃水処理装置に
取り付ける。
【0030】<曝気槽設置工程5>増設設置される小型
の曝気槽は工場の排水量及び流入する廃水のBOD値に
よってその大きさを適宜決定する。
【0031】<菌定着槽設置工程6>次に、3トン程度
の容量を有するFRPで製造した簡易細菌定着装置を廃
水処理装置37の上部又は周辺に設ける。前記簡易細菌
定着装置を有用菌体供給装置の近辺に設けると、抗体培
養工程8で実施される毎日有用菌を投入する作業を楽に
実施できる。
【0032】<廃水採取工程7>前記廃水処理装置37
の原水槽40から廃水を約20L採取し、採取した廃水
のBOD値、COD値及びSS値と、全窒素量、全燐量
及びノルマルヘキサン量の値を分析して確認する。
【0033】<抗体培養工程8及び油分解剤投入工程9
>活性汚泥ではなく廃水から採取される通常の汚泥を含
んだ約20Lの廃水を、前記簡易細菌定着装置に取り入
れるとともに、有用菌(有用微生物群菌体)を所定量投
入する。有用菌を施設内の活性汚泥に住んでいる活性汚
泥菌体と共存させるため、有用菌を慣れさせながら抗体
反応が出るようになるまで廃水処理装置37の廃水処理
量容量の10〜20%の有用菌を毎日投入していく。排
水施設により油の流入が多い場合、自然物質より摘出精
製した油分解剤を希釈して少量ずつ適量投入する。
【0034】ここで、既存の廃水処理装置37の症状に
よって、簡易細菌定着装置に投入すべき有用菌を選択す
る方法を以下に示す。
【0035】(1)工場の廃水に塩分が蓄積して施設内
部の金属部分が腐食が進行し、あるいはスカム(染液及
び還元液の泡によって生じた汚れのこと。)を生成する
場合には、以下の処置が必要である。
【0036】発酵菌体及び合成菌体を主体とした菌体を
特に重点的に投入し、前記発酵菌体及び光合成菌体が作
用する段階で塩分の分解・合成を行う。菌体の安定化及
び捕食を促進し菌自体が活性化する。また、自己防衛作
用により抗酸化物質が生成され、金属腐食及びスカムの
発生防止につながる。
【0037】(2)回収水に窒素や燐化合物などが残留
蓄積して微生物が増殖し、廃水処理装置37で廃水を処
理した処理水に藻類やスライムが発生して処理水の腐敗
が起きる場合には以下の処置が必要である。。
【0038】菌体による生物処理は、有機物の最終分解
に近いところで生育(酸化還元でなく発酵合成を行
う。)するため困難と考えられていたが、悪性菌体より
早く増殖して悪性菌体の増殖を抑えるという自己防衛増
殖時において、窒素は有機体、燐は安定体の形で栄養源
として有用微生物群菌体が捕食し吸収して消化する。
【0039】前記消化時に抗酸化物質や生理活性物質の
生成を行い、前記生成に伴う代謝により自らの生育環境
を作り出す。結果として環境水(排水施設外に放流する
水。)の水質の改善に繋がり、且つ槽やタンク等のシミ
及び汚れの問題も減少する。
【0040】ただし、これは有用微生物群菌体の優勢
(蘇生型微生物相)状態を維持する施設設計計画上最も
基本となるもので、いかに劣勢(崩壊型微生物相)の状
態を作り出さないかが重要となる。
【0041】廃水処理装置37の運転の不備、若しくは
故障、工場廃水に含まれる化学薬品の偏りによって発生
した悪性菌体が発生した状態が有用微生物群菌体の劣勢
状態である。前記劣勢状態の対策として、簡易細菌定着
装置だけでなく、原水槽や曝気槽等の各槽への有用微生
物群菌体の投入により悪性菌体の増殖を抑制し優勢状態
を作り出すことができるのである。
【0042】(3)回収水(廃水処理装置の処理水。)
に界面活性物質が残留蓄積して発泡する場合には以下の
処置が必要である。。
【0043】分解したもの又は未分解のものの両方とも
基本的に安定化物質として有用微生物群菌体が合成又は
捕食し安定化スランジ(細菌が結合したゼラチン状の
膜)として回収するため発泡防止となる。
【0044】(4)回収水(廃水処理装置の処理水。)
に色度、油分、有機物、臭気が残留蓄積して、処理水に
触れる衛生器具等の工場で製造した製品にシミや汚れを
生じさせ、商品の品質を劣化させるとともに、商品を購
入した消費者に不快感を与える場合には以下の処置が必
要である。
【0045】既存の廃水処理装置では、色度、油分、有
機物、臭気の最終分解は困難とされているが、と同
様、菌体の特性による有機発酵、合成、分解、抗菌及び
抗酸化物質の生成に伴う代謝により分解される。
【0046】(5)回収水(廃水処理装置の処理水。)
に病原性微生物や濾過性病原体(いわゆるウィルス。)
が残留して感染のおそれが生じる場合には、以下の処置
が必要である。
【0047】有用微生物群菌体は優勢に働くと環境防衛
のため抗体、抗菌、抗酸化物質及び耐酸化物質の生成を
行い、悪性菌の生成を抑制し、有用微生物群菌体にとっ
て良好社会環境を作り出す。
【0048】以上のような条件の下、簡易細菌定着装置
に投入すべき有用菌を合成して廃水処理装置37の活性
汚泥に定着させるのである。
【0049】そして、有用菌を毎日投入する前記状態を
約60日間続けるとともに、既存の廃水処理装置37に
て使用している薬品(塩素、苛性ソーダ及びパック等)
の使用を前記期間取り止め、気曝させているモータの稼
働を停止し、電力使用量の削減をする。
【0050】前記期間中、廃水中の汚泥に有用菌の定着
が進行しているかどうかを酸化還元電位(Redox Potent
ial, Oxidation-Reduction Potential、以下ORPとい
う。)やpHで毎週確認し、安定的な中性域(pH7.
0±2.0)に入っているか、または沈降速度計(Sedi
mentation Velocity、以下SV計という。)にて沈降性
が良いかを確認する。
【0051】有用微生物群菌体(有用菌)は基本的に嫌
気性主体となり有用好気性菌が共存追従する廃水処理シ
ステムを構成するが、完全嫌気及び完全好気状態は良い
状態ではない。ORP値の測定で嫌気−200mV、好
気+200mVと試算した場合、本発明の実施において
はORP値は−50mV〜+50mVで推移し、水質の
安定化が計られる。
【0052】pHにおいても6.8〜7.2とORPの
値に合致し、嫌気性菌特有のpH7傾向が強く、ORP
値、pHの実測により廃水処理装置37の曝気槽49、
49a内及び沈殿槽52内の傾向が判断できる。
【0053】既存の廃水処理装置37の多くは完全酸化
急速安定嫌気傾向が強く、種々の問題が発生している。
一部環境基準が満たされている廃水処理装置において
も、全面的に、若しくは将来的に解決する方法が確立さ
れていないのが現状である。
【0054】例えば、活性汚泥法による処理水が酸性に
近づいた場合、即ちpHが約3〜4まで下がった場合、
BOD値は解消されたとしても、水質の基準であるpH
は解消されず、廃水処理装置37内の各槽内に存在する
菌体も不安定な状態である。菌体はpH7〜8で活発に
活動し、pHが低い状態であると活動が鈍くなり水質が
悪化するためである。
【0055】逆に、アルカリ性に近づいた場合、即ちp
H8.5〜9.5まで上がった場合、廃水処理装置37
内の廃水は悪玉菌の集合体となり、有毒ガス発生及び水
質悪化等の問題が出てくる。
【0056】活性汚泥は浄化能力を有するが、過度の悪
臭を放つ。ところが、有用菌体が定着して汚泥が中性域
(pH7.0±2.0)に入ると悪臭が消え、汚泥中の
有用微生物が大量に存在するようになり、MLSS汚泥
構成が良性となってくる。
【0057】<有用菌投入工程10>前記簡易細菌定着
装置に有用菌を取り入れる約60日間の期間が終了し、
汚泥内の菌体群の棲息状況良好になった段階で、有用菌
を含んだ活性汚泥を曝気槽49、49a、貯留槽52、
汚泥濃縮貯留槽57、あるいは原水槽40等に投入す
る。
【0058】廃水処理装置37内の活性汚泥中の活性汚
泥菌体群は、有用菌体群との共棲により菌体群が鍛錬さ
れ、即ち活性汚泥菌体群と有用菌体群が活性化されてい
き、結果的に有機物質の油も含めたあらゆる物質をほぼ
完全に消化することができるように転換される。そし
て、排水施設の既存の廃水処理装置37を、有用菌を良
好に棲息させた活性汚泥で廃水を処理する廃水処理装置
に変換することができる。
【0059】廃水の水質や廃水処理装置の活性汚泥の菌
体増殖条件が安定したあと、約30日間は安定して廃水
処理ができる。ところが、廃水処理装置の有用菌体及び
活性汚泥菌体は増殖限界値を迎える。この限界状態にて
活性汚泥を放置した場合、悪臭を放ってしまう元の廃水
の水質に戻ってしまうとともに、大量の汚泥が発生する
状態に戻ってしまう。
【0060】<有用菌供給装置稼動開始工程11>そこ
で全ての菌体増殖条件が安定した後に、有用菌供給装置
設置工程2で廃水処理装置37の原水槽40付近に設置
した有用菌供給装置(先の特許出願である平成10年特
許願第255476号の「自動培養式汚水浄化装置」)
の運転を開始し、を廃水処理装置37の原水槽40に有
用菌の定期投入を始める。すると、菌体増殖の安定状態
を約60〜90日にまで延長することができる。原水槽
40の代わりに曝気槽49、49aに投入しても良い。
【0061】<菌定着槽取外工程12>前記有用菌供給
装置によって安定に有用菌を供給できる状態になったら
前記簡易細菌定着装置を取り外して完了する。最後に、
有用菌供給装置から廃水処理装置37の原水槽40又は
曝気槽49、49a等に、培養した有用菌体を定期的に
投入する。ところで、前記有用菌供給装置を前もって設
けずに、簡易細菌定着装置を取外した後の位置に有用菌
供給装置を設けてから運転を開始しても良い。
【0062】ここで簡単に有用微生物群菌体について説
明する。有用微生物群菌体とは、乳酸菌、光合成菌、酵
母菌、放線菌、糸状菌を主体とし、脱臭及び臭気の防
止、有機物の発酵・分解、腐敗菌の増殖抑制の働きを有
するとともに、抗酸化物質を作り出す能力を有する菌性
微生物の集合体のことである。有用微生物群菌体は、5
科10属80種から構成され、有用発酵菌グループと有
用合成菌グループと有用酵母菌グループとに分類するこ
とができ、あるいは好気性と嫌気性に分類することもで
きる。
【0063】本発明では、有用微生物群菌体の有益な能
力に着目し、土壌中において高い能力を有する有用微生
物群菌体を、自然界のどこにでも存在する土壌微生物で
ある光合成細菌を基にして廃水処理に応用したものであ
る。通常の下水処理は勿論のこと、工業用の廃水処理や
技術的に難しいとされる中水の処理に非常に有効で、特
に、極めて難しいとされる循環型システムにおける処理
や窒素(N)及び燐(P)の除去に高い効果を発揮す
る。また、二次的な効果として、悪臭の脱臭・防止がで
きるとともに、処分する汚泥を農肥として還元すること
ができる等の効果を有している。
【0064】次に、本発明である廃水処理方法を構成す
る「設置準備」と「連続廃水処理」のうち、「連続廃水
処理」について説明する。上記のように有用菌供給装置
を廃水処理装置に設置して連続運転(廃水処理)を開始
するが、長期に亘って廃水処理を実施する連続廃水処理
を示す。
【0065】図2は本発明である廃水処理方法の連続廃
水処理を示したフローチャートである。図6に示すよう
な既存の廃水処理装置37に有用菌供給装置を取り付け
て「設置準備」を終えて連続運転している状態の廃水の
連続廃水処理13を示す。廃水処理装置は、図示してい
ないが、分離槽、原水槽、有用菌供給装置、計量槽、第
1曝気槽、第2曝気槽、沈殿槽、汚泥濃縮貯留槽、放水
ピットから構成される。
【0066】本発明である廃水処理方法を実施した廃水
処理施設での連続廃水処理13は、図7に示すように、
廃水流入工程14と、分離工程15と、有用菌投入工程
16と、濾過工程17と、計量工程18と、気曝工程1
9と、沈殿工程20と、放水工程21と、汚泥濃縮工程
22とからなる。
【0067】<廃水流入工程14>食品工場や畜産施設
から排出される廃水を、廃水処理装置の分離槽に取り込
む。
【0068】<分離工程15>廃水処理装置の分離槽で
比較的大きな粒子を沈殿させ上澄みを原水槽に送る。
【0069】排水施設により油の流入が多い場合、自然
物質より摘出精製した油分解剤を希釈して廃水処理装置
の原水槽に少量ずつ適量投入する。投入する時期は工場
廃水が排水施設に排水され、廃水が廃水装置に導入され
たら油分解剤を投入し、工場廃水の排水が停止されたら
投入も停止する。前記油分解剤を廃水処理装置に投入す
る際には、油分の分量に応じて適宜投入量を調節するこ
とが望ましい。
【0070】前記油分解剤を廃水処理装置に投入してい
くと、油分が乳化(エマルジョン化)するため表面張力
の減少とともに水と混ざりやすい状況になってくる。分
解できなかった油分が乳化により処理対象物質(以下、
負荷物質という。)となり、有用菌体群及び活性汚泥菌
体群にとって補足し易くなるとともに、前記菌体群によ
って分解されるのである。
【0071】<有用菌投入工程16>有用菌供給装置か
ら原水槽に定期的に有用菌を投入する有用菌を投入す
る。有用菌(有用微生物群菌体)は、有用発酵菌グルー
プと有用合成菌グループと有用酵母菌グループとに分類
できるが、原水槽に投入する際は一定の割合で、且つ一
定の期間間隔で投入する。
【0072】<濾過工程17>原水槽から前記上澄みを
原水ポンプで汲み上げてフィルターで濾し取り計量槽に
送る。
【0073】<計量工程18>計量槽から所定量をポン
プで汲み上げて第1曝気槽に所定量の廃水を送る。
【0074】<気曝工程19>第1曝気槽及び第2曝気
槽で活性汚泥を投入した廃水を気曝する。機械室に設け
られるエアーコンプレッサーで圧縮空気を作り、ディフ
ューザから廃水に吐き出す。約5時間から6時間以上は
気曝する。
【0075】<沈殿工程20及び放水工程21>第1曝
気槽及び第2曝気槽から気曝後の褐色の活性汚泥ごと処
理水をエアレータで沈殿槽に汲み上げて活性汚泥を沈殿
させ、上澄みを放水ピットに排出する。沈殿槽に溜まっ
た褐色の活性汚泥の一部をエアレータで曝気槽に送ると
ともに、残りを汚泥濃縮槽に送る。また、放水ピットか
ら処理水を河川や下水道に排出する。
【0076】<汚泥濃縮工程22>有用菌を定着させた
廃水処理装置によって廃水を気曝処理すると沈殿槽には
殆ど活性汚泥が残らないが、少量溜まった活性汚泥を一
部曝気槽に移送し活性汚泥法を実施するとともに、残り
の活性汚泥を汚泥濃縮貯留槽にて濃縮する。汚泥濃縮貯
留槽にて濃縮された汚泥は乾燥、粉砕され、堆肥・農肥
等を製造するコンポスト業者やキノコ栽培業者や農肥・
堆肥・飼料として利用される。
【0077】大量の動植物系油と大量食品添加物と塩化
ナトリウムを使っていたハムサラミの生産施設に設けら
れている排水施設内の廃水処理装置で、本発明である廃
水浄化装置を実際に実施したところ、汚泥の発生が削減
され、毎日搬出されていた汚泥がなくなるとともに、工
場廃水を処理した処理水の水質はBOD1ppm以下に
なった。さらに悪臭は無くなり、かつて大量に使用して
いた薬品の多くを使う必要が無くなるという良好な結果
が得られた。
【0078】図3は本発明である廃水処理方法の他の実
施例を実施した既存の廃水処理装置の構成図である。本
実施例は、本発明である廃水処理方法を実施した乳製品
生産工場の排水施設に設置される廃水処理装置の構成及
び工程を示したものである。
【0079】本発明である廃水処理方法を実施した廃水
処理装置26は、工場廃水流入27、スクリーン28、
有機物分解装置29、原水貯溜槽30、原水槽31、曝
気槽32、沈殿槽33、放流ピット34、有用菌供給装
置35、消毒槽36から構成される。
【0080】本発明を実施する廃水処理装置26は、廃
水処理量が170(立方m/日)で、これを300(立
方m/日)の処理量まで増加させるように必要最小限の
増設を行って、既存の廃水処理装置26の処理能力を高
めたものである。従って、図3に示すように、前記廃水
処理装置26の各槽のうち原水槽31と沈殿槽33とを
新設して所定の位置に設置している。
【0081】本発明を実施する既存の廃水処理装置は、
回分式の活性汚泥法を採用していたが、原水槽及び沈殿
槽を各1基ずつ増設するとともに、有用菌供給装置を設
置することで、BOD容積負荷を既設の0.3(kg・
BOD/立方m・d)から0.6(kg・BOD/立方
m・d)に処理能力を高め、原水を24時間連続して流
入・処理できる連続式の活性汚泥法にする。
【0082】ただし、例えば、沈殿槽33を曝気槽32
内に新設する場合は、廃水処理量は220(立方m/
日)しか増加しないが、曝気槽32の外側に増設する場
合には廃水処理量は300(立方m/日)まで増加させ
ることができる。
【0083】油分解処理は、有用菌によりある程度分解
できるが、負荷条件によっては加圧浮上処理をする必要
がある。
【0084】次に、廃水処理装置26の構成を示しなが
ら処理工程を示す。先ず、工場廃水27を既設のスクリ
ーン28に取り込み、比較的大きな粒子を沈殿させて分
離している。分離して得られる残滓を有機物分解装置2
9にて分解処理するとともに、スクリーン28の上澄み
を原水貯留槽30に移している。
【0085】原水貯留槽30から新設の原水槽31と曝
気槽32に廃水を移すとともに、有用菌供給装置35か
ら有用菌を原水槽31及び曝気槽32に投入している。
勿論、原水槽31及び沈殿槽33を新設したあと、図1
に示す設置準備1を施して有用菌を定着させていること
が必要である。
【0086】既存の曝気槽32で、廃水と活性汚泥とを
混ぜて気曝処理した後、新設の沈殿槽33に廃水と活性
汚泥とを移送し、汚泥を沈殿させている。沈殿槽33で
汚泥を沈殿させた後、上澄みを放流ピット34に移送す
るとともに、余剰の汚泥を有機物分解装置29に移して
いる。
【0087】放流ピット34に集められる処理水は、既
設の消毒槽36にて薬品処理され施設外に排水される。
【0088】図4及び図5は、本発明である廃水処理方
法を実施した既存の廃水処理装置において、廃水を処理
して得られる処理水の成分を分析した結果を示した図表
である。図4に示す表は、農業集落排水施設の廃水処理
装置に本発明である廃水処理方法を実施したときのもの
で、図5に示す表は、食品加工工場の排水施設の廃水処
理装置に本発明である廃水処理方法を実施したときの結
果である。
【0089】図4に示すように、本発明である廃水処理
方法を実施した農業集落排水施設の廃水処理装置は、本
発明を実施する前は規制値を大きく上回っていたが、本
発明を実施したところ規制値を大きく下回る結果となっ
た。
【0090】図5に示すように、本発明である廃水処理
方法を実施した食品加工工場の廃水処理装置は、本発明
を実施する前は規制値を大きく上回っていたが、本発明
を実施したところ規制値を大きく下回る結果となった。
【0091】
【発明の効果】本発明は以上に説明したような構成であ
って、自然界のどこにでもに存在する土壌微生物を有効
に培養して利用するので地球の自然環境保全に非常に有
用である。
【0092】また、化学薬品を殆ど使用しなくても有用
微生物群によって油分を含む有機性廃水を完全に分解・
処理することができるので、低コストで非常に効果の高
い廃水処理が可能である。
【0093】更に、微量に発生する活性汚泥も悪臭を放
つことがなく、また生成分解できるよう有用微生物群処
理されているため田畑に再利用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明である廃水処理方法の設置準備を示すフ
ローチャートである。
【図2】本発明である廃水処理方法の定期菌投入を示し
たフローチャートである。
【図3】本発明である廃水処理方法の他の実施例を実施
した既存の廃水処理装置の構成図である。
【図4】本発明である廃水処理方法を実施した既存の廃
水処理装置において、廃水を処理して得られる処理水の
成分を分析した結果を示した図表である。
【図5】本発明である廃水処理方法を実施した既存の廃
水処理装置において、廃水を処理して得られる処理水の
成分を分析した結果を示した図表である。
【図6】従来の廃水処理装置を示した図である。
【図7】従来の廃水処理装置の処理工程を示したフロー
チャートである。
【符号の説明】
1 設置準備 2 有用菌供給装置設置工程 3 廃水分析工程 4 気曝確認工程 5 曝気槽設置工程 6 菌定着槽設置工程 7 廃水採取工程 8 抗体培養工程 9 油分解剤投入工程 10 有用菌投入工程 11 有用菌供給装置稼動開始工程 12 菌定着槽取外工程 13 連続廃水処理 14 廃水流入工程 15 分離工程 16 有用菌投入工程 17 濾過工程 18 計量工程 19 気曝工程 20 沈殿工程 21 放水工程 22 汚泥濃縮工程 23 コンポスト業者 24 キノコ栽培業者 25 肥料・飼料 26 廃水処理装置 27 工場廃水流入 28 スクリーン 29 有機物分解装置 30 原水貯留槽 31 原水槽 32 曝気槽 33 沈殿槽 34 放流ピット 35 有用菌供給装置 36 消毒槽 37 廃水処理装置 38 流入管 39 分離槽 40 原水槽 41 機械室 42 中継槽 43 汲上ポンプ 43a フィルタ 44 流量調整槽 45 流量調整ポンプ 46 計量槽 47 調整タンク 48 移送管 49 第1曝気槽 50 第2曝気槽 51 汚泥逆送管 52 沈殿槽 53 エアレータ 54 移流管 55 放水ピット 56 放水管 57 汚泥濃縮貯溜槽 58 処理工程 59 廃水流入工程 60 分離工程 61 濾過工程 62 計量 63 気曝工程 64 沈殿工程 65 薬品投入工程 66 放水工程 67 汚泥濃縮工程 68 焼却
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12R 1:00)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有用菌供給装置設置工程、廃水分析工
    程、気曝確認工程、曝気槽設置工程、菌定着槽設置工
    程、廃水採取工程、抗体培養工程及び油分解剤投入工
    程、有用菌投入工程、有用菌供給装置稼動開始工程、菌
    定着槽取外工程の順からなる設置準備と、前記設置準備
    後の廃水流入工程、分離工程、有用菌投入工程、濾過工
    程、計量工程、気曝工程、沈殿工程、放水工程、汚泥濃
    縮工程の順からなる連続廃水処理とからなり、既存の廃
    水処理装置の施設内に乳酸菌、酵母菌、光合成菌、放線
    菌を主体とする微生物群を活性化したものを投入するま
    で有用菌棲息状態を改善し、若しくは必要に応じて廃水
    処理装置を増設することを特徴とする廃水処理方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003211182A (ja) * 2002-01-29 2003-07-29 Yasutoshi Takashima 下水の浄水装置
JP2003211183A (ja) * 2002-01-29 2003-07-29 Yasutoshi Takashima 雨水などの浄水装置
US8002986B2 (en) * 2001-03-02 2011-08-23 Daniel R. Miklos Apparatus and methods for control of waste treatment processes
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