JPH09261294A - 復調装置 - Google Patents

復調装置

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JPH09261294A
JPH09261294A JP8093674A JP9367496A JPH09261294A JP H09261294 A JPH09261294 A JP H09261294A JP 8093674 A JP8093674 A JP 8093674A JP 9367496 A JP9367496 A JP 9367496A JP H09261294 A JPH09261294 A JP H09261294A
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asynchronous
circuit
phase
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Satoshi Baba
智 馬場
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  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 QAMもしくはPSK変調波の復調において
非同期時の位相制御回路の誤動作抑止と同期引込みの迅
速化とを確保する。 【解決手段】 入力は分岐回路1にて2分岐され、I,
Q2系統のミキサー、低速ろ波器、A/D 変換器にてディ
ジタル信号に変換される。非同期/同期を指定する信号
が同期状態の時は掃引回路8は動作せず、AQC回路9
にて直交性誤差を補正する電圧を出力してスイッチ回路
15から可変移相器12を制御する。非同期時には予め設定
した直交性確保の為の参照電圧(VREF)をスイッチ回路15
で可変移相器12に供給し、一方非同期信号に遅延を施し
た出力信号をスイッチ制御回路14から送出して同期状態
になった後もしばらくの間はVREFの入力を続行して引込
みが安定した後、AQC回路9の出力に切り替える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は復調装置に関し、特
に多値QAM変調もしくはPSK変調波を入力とし、こ
れら変調波を同期検波して直交するIチャネル、Qチャ
ネルの2系統の主データ信号を出力する、直交位相調整
を行う位相調整制御回路を備えた復調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の復調装置の第一例を図5
に示す。図5の復調装置は多値QAM変調波を入力と
し、n値QAM変調波aは、分岐回路1により2分岐さ
れ、同期検波器としてのミキサー2A,2Bにそれぞれ
入力される。ミキサー2Aでは、電圧制御発振器(VC
O)10から供給される基準搬送波信号bにより同期検
波を行い、ベースバンド信号d1を出力する。
【0003】ミキサー2Bは、基準搬送波信号bの位相
をπ/2移相器11及び可変移相器12によって、π/
2だけ遅らせた搬送波信号cにより同期検波を行い、ベ
ースバンド信号d2を出力する。各ベースバンド信号d
1,d2は、低域ろ波器3A,3Bにより高調波成分を
除去した後、多値識別器としてのA/D変換器4A,4
Bによりそれぞれ多値振幅を識別され、ディジタル信号
e1,e2として出力されてI−CH(チャネル)、Q
−CHの主データ信号が復調主信号として出力される。
【0004】APC(Automatic Phase Control)信号作
成回路5は、ディジタル信号e1,e2の信号の含む直
交性からのずれに対応した情報としての位相誤差信号k
を論理処理し、位相補正信号であるAPC制御電圧fを
出力する。APC制御電圧fは、ミキサー6及びループ
フィルタ7を経由し、電圧制御発振器(VCO)10に
供給され、基準搬送波信号bの位相を制御し、基準搬送
波信号bの周波数を入力変調波の搬送周波数に合致させ
るようにする。
【0005】前述した位相誤差信号kは、復調時のI−
CH、Q−CHデータの直交性のずれを表現するもの
で、信号点の象限位置を示す象限信号と、この象限信号
のあるべき位置からのずれを示す誤差信号とを含む。
【0006】なお、APC信号作成回路5における論理
処理方法に関しては、例えば、文献“ディジタル無線通
信(室谷正芳、山本平一著)、産業図書、昭和60年8
月8日発行”のP42〜P48に掲載されている基準搬
送波の再生技術としてのコスタス法などに詳しい。
【0007】次に、復調されていない状態における基準
搬送波信号bの生成について述べる。正しく復調されて
いない状態においては、外部から受ける同期/非同期信
号gが非同期信号を掃引回路8に提供する。掃引回路8
は、非同期信号を受けると非同期時スイープ信号hを作
ってミキサー6に供給し、この信号はAPC制御電圧f
に加算される。
【0008】これにより、基準搬送波信号bの位相(周
波数成分)がループフィルタ7を介してスイープされる
ことになり、分岐回路1に入力されたn値QAM変調波
aの搬送波に同期した位相に整合した時、非同期信号に
代って同期信号が出力し、掃引回路8からの非同期時ス
イープ信号hの出力は停止されることでAPC制御電圧
fのみとなり、主データ信号が再生されることになる。
【0009】同期/非同期信号gは、APC信号作成回
路5の出力するAPC制御電圧fを図外の回路でモニタ
ーし、同期状態であればある一定電圧を同期信号として
出力し、非同期状態であれば非同期信号を出力して掃引
回路8に非同期時スイープ信号hを発生せしめ、スイー
プされた基準搬送波信号bと入力する変調波の基準搬送
波との位相差分の電圧、即ち、結果としてスイープした
電圧が出力される。これを検波器にて検出しつつ位相差
分を0とするように収斂させる。
【0010】次に、可変移相器12の位相制御に関して
説明する。可変移相器12は、ディジタル信号e1,e
2から選択した位相誤差信号kを論理処理し、π/2移
相器11あるいは変調器側で発生した、あるべき直交性
からのずれを位相制御(AQC:Automatic Quadrature
Control)回路9にて検出し、直交性からのずれを補正
する位相制御信号iを作り、これで可変移相器12を制
御する。
【0011】上述した制御に関し、図面を用いてさらに
詳細に説明する。図6は、図5の位相制御回路9の第一
例を示す回路図である。図6に示す位相制御(AQC)
回路9は、1対の排他的論理和ゲート(EX−ORゲー
ト)91A,91Bと、NOTゲート92と、バッファ
アンプ93のほか演算増幅器94を備えて構成される。
このAQC回路9は、ディジタル信号の出力からI−C
H、Q−CHそれぞれの信号点のI,Q面上の位置を表
現する象限信号DI 、DQ及び、これら信号点の位置誤
差を示す誤差信号EI 、EQ を選択入力して位相制御信
号iを生成する。可変抵抗VR は、IとQが直交性を保
つように初期設定する際に使用する。
【0012】図7は、図5の復調装置による位相制御の
説明図である。図7は、16QAMのうちの第1象限に
含まれる4信号点だけ示したものである。変調器の直交
成分、またはπ/2移相器11が温度等により変動し、
その結果、直交性が−Δθずれた状態を示している。
【0013】本来、直交ずれがない場合、信号の収束点
は○印で示された位置であり、それは位相制御の対象と
するエリアa〜エリアdで示す4つの領域として表示さ
れた場所の中心に位置する。−Δθずれた場合の信号の
収束点は、●印で示された場所になる。この時に行われ
る位相制御は、エリアbでは可変移相器12による移相
量を矢印方向(+)へ制御する位相制御信号iを出力す
るように動作する。
【0014】また、逆にエリアcに行き過ぎた場合は、
可変移相器12による移相量を逆方向(−方向)へ制御
する電圧を出力することにより、π/2移相器11と可
変移相器12とによる全体移相量がπ/2となるように
制御されることになる。こうして、AQC回路9は、π
/2移相器11が温度あるいは電源変動等によりπ/2
からずれるために生ずる符号誤り率(BER)特性を改
善する。
【0015】その他の例として、このようなAQC回路
による基本搬送波同期引込み時間遅れ及び引込み不良が
発生するという問題の対策として考案された「位相調整
制御回路」(特開平6−90266号公報)を従来技術
に追加して説明する。
【0016】図8は、従来の復調装置の第二例の構成を
示すブロック図であり、上述した「位相調整制御回路」
の開示内容である。図8に示す復調装置は、2系列の位
相検波器81A,81B、識別器82A,82B、図5
で示すAPC制御電圧fを出力するAPC回路83、V
CO84、可変移相器85、AQC回路86、搬送波の
非同期状態を検出する搬送波非同期検出回路87、搬送
波非同期時のアラーム信号を発生するALM(アラー
ム)回路88とスイッチ回路89とを備える。
【0017】この回路は、可変移相器85に入力される
位相制御電圧を、搬送波非同期検出回路87の出力する
搬送波同期/非同期を示す信号に対応してスイッチ回路
89によってAQC回路86の出力する位相制御出力
か、あらかじめ設定する基準電圧出力とするかを切り替
えるようにして、引込み時間遅れ、または引込み不良を
防止するようにしている。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の第一例
および第二例の復調装置の位相制御には、それぞれ次の
ような問題点がある。第1の問題点は、図5に示した従
来の技術の第一例では、搬送波同期引込みに時間がかか
ったり、引込まなかったりするという欠点があるという
ことである。その理由は、搬送波が非同期状態では復調
主信号及び位相誤差信号が不定となっているため、可変
移相器の位相制御電圧も不定となり、その結果、直交性
が悪くなることによる。
【0019】第2の問題点は、図8に示した従来の技術
の第二例の位相調整制御においても、搬送波同期引込み
に時間がかかったり、引込まなかったりするという欠点
があるということである。その理由は、フェーディング
により、またはサーマルノイズや波形歪みにより、復調
装置が同期/非同期状態を繰り返す状態において、ノイ
ズにより信号点を誤ってしまい、可変移相器を誤って制
御してしまうことが避けられないためである。
【0020】本発明の目的は、上述した問題点を解決
し、非同期時の復調装置の位相制御の誤動作を防止して
同期引込みを迅速化するとともに、同期引込み後は直交
ずれによる信号劣化(BER劣化)を防ぐように基準搬
送波信号の位相制御を行う位相調整制御回路を備えた復
調装置を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ため、本発明は次の手段構成を有する。即ち、本発明の
復調装置は、多値QAM変調波もしくはPSK変調波を
入力し、これら変調波の搬送周波数に等しい電圧制御発
振器の出力する第1の基準搬送波信号並びに前記基準搬
送波信号をπ/2移相器とこのπ/2移相器に縦続接続
した可変移相器とによりπ/2移相した第2の基準搬送
波信号により同期検波して直交するIチャネル、Qチャ
ネルの2系統の主データ信号を復調するとともに、前記
2系統の主データ信号の復調において得られる前記2系
統の主データ信号の直交性のずれの程度に対応した位相
誤差を示す位相誤差信号に基づいて前記位相誤差を抑圧
すべく生成する位相制御信号と外部から受ける同期/非
同期状態を指定する同期/非同期信号とに基づいて前記
第1と第2の基準搬送波信号間の位相差をπ/2に整合
して前記2系統の主データ信号間の直交性を保持する復
調装置において、前記同期/非同期信号が非同期状態を
指定するとき前記π/2移相器と前記可変移相器とによ
り前記第2の基準搬送波信号に付与すべき移相量をπ/
2に合致するように前記可変移相器を制御する参照電圧
を前記位相制御信号に代えて出力する参照電圧電源と、
外部から制御を受けつつ前記同期/非同期信号が同期信
号を指定するときは前記位相制御情報を前記可変移相器
に供給して同期引込み状態を継続確保せしめ、前記同期
/非同期信号が非同期信号を指定するときは前記参照電
圧を前記位相制御信号に代えて前記可変移相器に供給す
るように切り替えるスイッチ回路と、前記同期/非同期
信号を入力とし前記同期/非同期信号が所定の判定時間
を超えて同期信号を指定するときは前記スイッチ回路に
前記位相制御信号を選択せしめ、且つ前記同期/非同期
信号が非同期信号を指定するときは直ちに前記スイッチ
回路に前記参照電圧を選択せしめて同期引込みを回復さ
せるとともに、同期引込み後も、システム構成とシステ
ム運用諸元とに基づいて予め設定した同期状態の判定に
必要な前記所定の判定時間にわたって前記参照電圧の選
択を継続せしめるように前記スイッチ回路の切替を制御
するスイッチ制御回路とを備えた構成を有する。
【0022】また、本発明の復調装置は、前記スイッチ
制御回路が、前記所定の判定時間を遅延時間とする遅延
回路を備えた構成を有する。
【0023】また、本発明の別な復調装置は、前記スイ
ッチ制御回路が、前記同期/非同期信号が同期信号を指
定するときは前記所定の判定時間にわたって前記同期/
非同期信号の同期信号を継続送出し、且つ前記同期/非
同期信号が非同期信号に変った場合には直ちに非同期信
号を送出する判定処理を行う判定回路を備えた構成を有
する。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明は、QAM復調波もしくは
PSK変調波を入力して直交する復調主信号を出力する
復調装置における搬送波再生信号の直交位相調整を行う
場合に、非同期時においてVCOの出力する基準搬送波
信号のπ/2移相信号の位相を調整すべき可変移相器を
制御するための位相制御電圧は、スイッチ回路を用い、
あらかじめ設定したπ/2整相に必要な基準とする参照
電圧(VREF)を選択することにより、非同期時に同期再
引込みのためVCOの位相を制御するスイープ信号を送
出する掃引回路の出力による搬送波信号の位相制御を排
して誤制御を防ぐことができる。
【0025】特に、入力される変調波に加わったノイ
ズ、及び波形劣化に基づくレベル変動により、非同期状
態から同期状態に移行する段階で、同期/非同期信号が
同期状態と非同期状態(アラーム、非同期)を繰り返す
状態の場合における搬送波信号のスイープによる影響及
び不定状態にある復調主信号と誤差信号により生成され
た不定性位相制御電圧の影響を受けないように、再同期
確保を行うことができ、且つスイッチ回路によるこのよ
うな制御を、非同期信号が同期信号になった後のある一
定の時間、AQC回路出力に代えて利用し続ける実施の
形態を採ることにより、温度変化による直交性ずれのも
たらすBERの劣化を抑圧し、またAQC回路がもたら
す非同期状態からの同期引込み遅れ並びに同期引込み不
良を根本的に防いでいる。
【0026】
【実施例】次に、図面を参照して本発明を詳細に説明す
る。図1は、本発明の一実施例の構成を示すブロック図
である。図1に示す実施例の構成は、n値QAM変調波
aを分岐する分岐回路1と、分岐回路1の分岐出力に基
づきI−CH(チャネル)の復調主信号としての主デー
タ信号を生成・出力するミキサー2A、低域ろ波器3
A、多値識別用のA/D変換器4Aと、分岐回路1の分
岐出力に基づきQ−CH(チャネル)の復調主信号とし
ての主データ信号を生成・出力するミキサー2B、低域
ろ波器3B、多値識別用のA/D変換器4Bと、A/D
変換器4A及び4Bの出力する象限信号及び誤差信号を
含む位相誤差信号kを論理処理して電圧制御発振器(V
CO)10の出力の位相を制御すべきAPC制御電圧f
を出力するAPC信号作成回路5と、ミキサー6と、ミ
キサー6の出力の含むノイズ成分を抑圧するループフィ
ルタ7と、外部から受ける同期/非同期状態を指定する
ための同期/非同期信号gに基づき、この信号が非同期
信号の場合にVCO10の発振周波数を同期再引込みを
指向してスイープさせる非同期時スイープ信号hを出力
する掃引回路8と、A/D変換器4A,4Bの出力する
位相誤差信号kの論理処理に基づいてVCO10の出力
する第1の基準搬送波信号としての基準搬送波信号bの
位相をπ/2シフトして第2の基準搬送波信号を得るた
めのπ/2移相器11の出力の位相を、π/2移相状態
に可変移相器12により整合さすべき位相制御信号iを
送出するAQC回路9と、VCO10と、π/2移相器
11と、可変移相器12のほか、本発明に直接かかわる
参照電圧電源13、スイッチ制御回路14およびスイッ
チ回路15を備える。
【0027】次に、本実施例の動作について説明する。
図1に示す各構成物のうち、図5と同一記号のものは同
一内容であるので、これら同一物に関する個々の詳細な
説明は省略する。定常時、つまり同期確保時の動作に関
しては、前述した従来技術で説明した動作と略同様であ
る。この状態においては、可変移相器12にはAQC回
路9の出力する位相制御信号iがスイッチ回路15を介
して供給される。この場合、掃引回路8に入力される同
期/非同期信号gは同期信号を指定し、スイッチ制御回
路14は、この定常時においてはスイッチ回路15にA
QC回路9の出力を選択せしめるように制御する。
【0028】次に、復調されていない状態、すなわち非
同期時における第1及び第2の基準搬送波信号の生成に
関して説明する。フェーディングによる受信電界低下に
対応して相対的に変動するサーマルノイズのもたらす影
響あるいは波形歪みにより、同期状態から逸脱した非同
期状態にあっては、同期/非同期信号gは非同期信号が
指定される。
【0029】この状態では、VCO10は、前述した従
来技術で説明したように、掃引回路8から出力する非同
期時スイープ信号hにより、基準搬送波信号bが同期状
態を確保するように、位相(周波数)スイープされ、且
つ可変移相器12にはスイッチ回路により参照電圧電源
13からあらかじめ設定された参照電圧jが選択され
る。
【0030】参照電圧jは、π/2移相器11と可変移
相器12によって設定される基準搬送波信号bの移相量
が正しくπ/2となるように、可変移相器12を設定す
べく予め設定された電圧であり、システム構成並びにシ
ステム運用条件に基づいて予め設定される。
【0031】このような制御状態から除除にフェーディ
ングが少なくなり、同期が確保できる状態まで回復した
場合、同期/非同期信号gは直ちに同期信号を指定し、
これにより掃引回路8からの非同期時スイープ信号の送
出は止む。
【0032】従来技術(例えば、図8のような従来技
術)では、同期/非同期信号gが同期信号を指定した時
点で、可変移相器12をAQC回路9の出力する位相制
御信号iにより制御しているが、ノイズにより識別を誤
った象限信号及び誤差信号による位相誤差信号を使用し
て制御した状態では誤制御となり、移相量をπ/2から
変動させてしまう結果、再度非同期信号が出力され、規
定電圧が可変移相器12に提供されるという動作にな
り、結果的に同期引込みが遅れ、不具合を招いてしまう
ことになる。
【0033】本実施例では、スイッチ回路15をスイッ
チ制御回路14の制御の下に、非同期信号が同期信号に
なった後の復調主信号及び誤差信号が正常に出力される
までの予め設定した定時間を経過した後、可変移相器1
2の制御電圧を規定電圧としての参照電圧jからAQC
回路9の出力する位相制御信号iに切り替えることによ
り、引込み遅れ及び引込み不良を防ぐことを可能として
いる。
【0034】なお、引込み時間を短縮するための他の従
来技術として特開昭62−39944号公報の復調装置
があるが、この従来技術には本発明の構成要素であるA
QC回路に相当する回路が存在しないものであるため、
基準搬送波の直交ずれによる信号劣化(BER劣化)に
対する対策がなされておらず、本発明と異なったもので
ある。
【0035】フェーディングが発生し、ノイズもしくは
波形歪みの影響により非同期状態に陥った場合、図1に
示すスイッチ回路15は、遅延回路を備えたスイッチ制
御回路14の出力する同期信号により、直ちに予め設定
された参照電圧jを出力する参照電圧電源13の出力を
選択し、この参照電圧jで可変移相器12の可変位相量
を制御する。
【0036】フェーディングが弱くなり、同期が確保で
きる状態になった時、図1の掃引回路8から出力される
非同期時スイープ信号hにより、ミキサー6、ループフ
ィルタ7を介してVCO10の出力する基準搬送波信号
bの周波数がスイープされる。この周波数スイープによ
り変調された信号の搬送波周波数に同期した時、非同期
状態が同期状態となり、同期信号はスイッチ制御回路1
4に入力される。スイッチ制御回路14は、ある規定時
間遅延させてから非同期信号をスイッチ回路15に出力
し、スイッチ回路15にAQC回路9の出力を選択せし
める。
【0037】図2に、図1のスイッチ制御回路の第一例
(a)及び第二例(b)を示す。本実施例のスイッチ制
御回路14は、時間τを遅延する遅延回路141で、入
力した非同期信号を時間τ遅らせて出力する。この遅延
回路141により、非同期信号が同期信号に代った状態
でも可変移相器12への入力電圧として、参照電圧電源
13からの参照電圧jを遅延時間に対応する一定時間供
給していることとなる。
【0038】これを図3の(a)に示す。図3の(NO
RM)は同期信号、(ALM)は非同期信号を示す。
【0039】図4に基づき、誤った位相制御を説明す
る。本来、直交ずれ及び同期がとれた場合の信号点は図
4の○で示すa,b,c,dとなる。なお、本図は16
QAMの場合を示し、且つその中の第1象限の含む4つ
の信号点のみを示すものである。
【0040】ノイズ及び直交ずれにより、信号点aがA
として表現される状態において、可変移相器12をAQ
C回路9の出力で制御した場合、信号点A点をd点の信
号として誤って識別すると、可変移相器12の位相制御
は、本来プラス方向に行うはずがマイナス方向に行われ
るため、直交性がさらにずれ、引込みが遅くなるか、あ
るいは不良となることが起こることを示している。
【0041】図2の(b)は、他のスイッチ制御回路の
構成例を示し、判定回路141とともにリセット回路1
42を備え、遅延回路141で遅延時間保持した非同期
信号をリセット回路142に入力する。リセット回路1
42の出力は、ある所定時間保持した後でも同期状態に
あれば同期信号を出力するが、非同期状態になると直ち
に非同期信号を出力する判定処理を行う回路の構成をと
っている。この状態を図3の(b)に示す。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、多
値QAM変調波またはPSK変調波を入力して直交する
I,Qチャネル信号を出力する復調装置において、復調
時の直交搬送波再生に必要なπ/2移相回路の位相整合
性を基準とする参照電圧と位相制御回路の出力の非同期
時における適宜切替により確保することにより、次に示
す第1及び第2の効果が確保できる。
【0043】第1の効果は、温度変化のもたらす直交ず
れが発生しても、それによる信号劣化(BER劣化)を
著しく抑圧できるということである。その理由は、π/
2移相させた再生搬送波を得るための可変移相器を同期
時の位相制御(AQC)回路の出力利用と非同期時にお
ける基準の参照電圧の利用との切替に基づいて常時直交
ずれを補正することができるからである。
【0044】第2の効果は、位相制御(AQC)回路が
もたらす非同期状態からの引込み遅れ及び不良を防ぐこ
とができるということである。その理由は、遅延回路も
しくは判定回路を備えたスイッチ制御回路により、AQ
Cの出力と基準とする参照電圧とを切り替えるスイッチ
回路を制御し、引込み動作が完了して安定した同期状態
を確保するまで直交性の整合制御は行わないため、直交
制御の誤動作を防ぐことができるからである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の構成を示すブロック図であ
る。
【図2】図1のスイッチ制御回路14の第一例(a)及
び第二例(b)の構成を示すブロック図である。
【図3】図2のスイッチ制御回路14Aと14Bの動作
の説明図である。
【図4】誤った位相制御の説明図である。
【図5】従来の復調装置の第一例の構成を示すブロック
図である。
【図6】図5の位相制御(AQC)回路9の構成例を示
す回路図である。
【図7】図5の復調装置による位相制御の説明図であ
る。
【図8】従来の復調装置の第二例の構成を示すブロック
図である。
【符号の説明】
1 分岐回路 2A,2B ミキサー 3A,3B 低域ろ波器 4A,4B A/D変換器 5 APC信号作成回路 6 ミキサー 7 ループフィルタ 8 掃引回路 9 位相制御回路(AQC回路) 10 電圧制御発振器 11 π/2移相器 12 可変移相器 13 参照電圧電源 14,14A,14B スイッチ制御回路 15 スイッチ回路

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多値QAM変調波もしくはPSK変調波
    を入力し、これら変調波の搬送周波数に等しい電圧制御
    発振器の出力する第1の基準搬送波信号並びに前記基準
    搬送波信号をπ/2移相器とこのπ/2移相器に縦続接
    続した可変移相器とによりπ/2移相した第2の基準搬
    送波信号により同期検波して直交するIチャネル、Qチ
    ャネルの2系統の主データ信号を復調するとともに、前
    記2系統の主データ信号の復調において得られる前記2
    系統の主データ信号の直交性のずれの程度に対応した位
    相誤差を示す位相誤差信号に基づいて前記位相誤差を抑
    圧すべく生成する位相制御信号と外部から受ける同期/
    非同期状態を指定する同期/非同期信号とに基づいて前
    記第1と第2の基準搬送波信号間の位相差をπ/2に整
    合して前記2系統の主データ信号間の直交性を保持する
    復調装置において、前記同期/非同期信号が非同期状態
    を指定するとき前記π/2移相器と前記可変移相器とに
    より前記第2の基準搬送波信号に付与すべき移相量をπ
    /2に合致するように前記可変移相器を制御する参照電
    圧を前記位相制御信号に代えて出力する参照電圧電源
    と、外部から制御を受けつつ前記同期/非同期信号が同
    期信号を指定するときは前記位相制御情報を前記可変移
    相器に供給して同期引込み状態を継続確保せしめ、前記
    同期/非同期信号が非同期信号を指定するときは前記参
    照電圧を前記位相制御信号に代えて前記可変移相器に供
    給するように切り替えるスイッチ回路と、前記同期/非
    同期信号を入力とし前記同期/非同期信号が所定の判定
    時間を超えて同期信号を指定するときは前記スイッチ回
    路に前記位相制御信号を選択せしめ、且つ前記同期/非
    同期信号が非同期信号を指定するときは直ちに前記スイ
    ッチ回路に前記参照電圧を選択せしめて同期引込みを回
    復させるとともに、同期引込み後も、システム構成とシ
    ステム運用諸元とに基づいて予め設定した同期状態の判
    定に必要な前記所定の判定時間にわたって前記参照電圧
    の選択を継続せしめるように前記スイッチ回路の切替を
    制御するスイッチ制御回路とを備えることを特徴とする
    復調装置。
  2. 【請求項2】 前記スイッチ制御回路が、前記所定の判
    定時間を遅延時間とする遅延回路を備えた構成を有する
    ことを特徴とする請求項1記載の復調装置。
  3. 【請求項3】 前記スイッチ制御回路が、前記同期/非
    同期信号が同期信号を指定するときは前記所定の判定時
    間にわたって前記同期/非同期信号の同期信号を継続送
    出し、且つ前記同期/非同期信号が非同期信号に変った
    場合には直ちに非同期信号を送出する判定処理を行う判
    定回路を備えた構成を有することを特徴とする請求項1
    記載の復調装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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