JP4101777B2 - タイミング同期回路 - Google Patents

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Description

本発明は、変調方式として多値QAM(Quadrature Amplitude Modulation :直交振幅変調)を用いた復調器におけるタイミング同期確立手段、あるいは一旦確立したタイミング同期を維持するための同期追従手段に関するものである。
QAM信号に対する復調器を実現する場合、振幅多値数の増大と共に雑音余裕が小さくなるため、相対的に装置の各種劣化要因による影響が大きくなる。特に復調器の搬送波周波数および位相、あるいはクロックタイミングに係る同期系の特性は重要である。
タイミング同期の確立方法としては、
(1)受信信号(中間周波数帯、ベースバンド)からクロックを直接生成する方法;
(2)サンプリングされた信号からタイミング誤差を検出し、その検出結果をもとにクロック発振器を制御する方法;
の2種類に大別される方法がある。
上記(1)の従来技術においては、まず受信信号を2乗演算等の非線形信号処理で歪ませることで本来受信信号には含まれないクロック周波数成分を発生させ、これを狭帯域フィルタにより抽出することにより所望のクロック信号を発生させる。狭帯域フィルタの代わりにタンクリミッタ回路やPLL(Phase Locked Loop)を用いることも多い。
一方、図8に上記(2)の従来技術の場合における一般的な回路構成を示す。この場合には、クロックをVCO(Voltage Controlled Oscillator:電圧制御可変発振器)430で発生させる。位相誤差検出手段410の出力をもとに、ローパスフィルタ420を介してVCO430の制御電圧を操作することで、サンプルタイミングを最適にすることができる。以上の(1)、(2)の技術については特許文献1において従来技術として概略が述べられている。また、(2)の技術については、VCOの使用は実装上の負担が大きいことから、VCO430を使用する代わりにディジタル的に補間信号処理することでタイミング誤差を補正する方法もある。
上記(2)の方法に用いる位相誤差検出手段の実現方法の1つに「ゼロクロス」と呼ばれる技術がある。図9を用いてその動作を説明する。なお、図9の横軸は時間、縦軸は信号振幅を表しており、直交復調器出力の信号波形の時間変化を示したものである。また、3組の矢印はそれぞれ、(1)最適サンプリング位相、(2)位相進み、(3)位相送れの場合のサンプルタイミングを示している。
図9において、信号振幅がゼロを横切る信号遷移に着目すると、最適タイミングが実現されている場合には、アイ開口点の間の点(図中のt=t1の点。以下、アイクローズ点と呼ぶ)のサンプル値の平均値はゼロになる。位相進みの場合には、信号振幅が負から正に変化する信号遷移(信号遷移1)ではアイクローズ点のサンプリング位置がずれるためにサンプル値は負となり、また、信号振幅が正から負に変化する信号遷移(信号遷移2)では正となる。逆に、位相遅れの場合には、信号遷移1ではアイクローズ点のサンプル値は正となり、また、信号遷移2では負となる。
例えば、信号振幅が負から正に変化する信号遷移1を基準とし、信号遷移2の場合には信号出力の符号を反転すれば、位相進みでは負、位相遅れでは正の符号を持ち、タイミング誤差に対応した大きさを持つ出力(図9中の太線部分)を得ることができる。
上記の説明では、タイミング誤差を検出する際に信号遷移の方向をそろえたが、アイ開口点およびアイクローズ点のサンプルの符号に着目すれば、位相進みの場合には同符号、位相遅れの場合には異符号となることから、排他的論理和によりタイミング誤差を検出することも可能である。
ゼロクロス法は、本来変調方式がBPSK(Binary Phase Shift Keying)やQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)である場合に適用可能な技術であり、上記のゼロクロス法をそのまま多値QAMに適用すると、特許文献2に記載があるように、ゼロクロス点での信号振幅の分散が大きいためジッタが大きくなるという問題点がある。この問題に対して、特許文献2では2つの連続したアイ開口点のサンプルが等振幅で異符号である信号遷移の場合にのみ、選択的に前述のゼロクロス法と同様のタイミング位相誤差検出を行うことで、アイクローズ点での信号振幅のばらつきを低減し、タイミングジッタを抑圧している。
特開2000-49877号公報、(第2〜3頁、図11〜図13) 特開平9-247229号公報
一般に、タイミング同期を高精度化するためには、受信信号に含まれる雑音の影響を極力低減する必要があるため、従来はループフィルタを狭帯域化することによりこれを実現している。このため、タイミング同期を高精度化するに伴なってタイミング同期回路の初期引き込み時間は長くなる。同時に、ループフィルタを狭帯域化すると、同期引き込み可能な周波数の範囲が狭くなるため、周波数偏差の小さい発振器を使用する必要が生じ、コスト上昇の要因となる問題もある。
16QAMに前記特許文献2に記載の技術を用いた場合には、ランダム信号の伝送を仮定すると、受信サンプルのうちの1/4(−1⇔1,−3⇔3の4通りの信号遷移/全16通り)しか同期信号処理に使うことができない。このため、同期追従の効果が小さいという問題がある。これは同期制御のためのフィードバックループのループゲインが小さいことに相当する。
そこで、本発明は、上記の問題点を解決し、連続信号伝送におけるタイミング同期確立手段としてのみならず、バースト信号伝送におけるタイミング同期追従手段としても良好に動作する多値QAM変調信号用のタイミング同期回路を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、請求項1記載の発明は、PSKを含む4値QAM変調信号(Mは自然数)の復調に用いるタイミング同期回路において、当該タイミング同期回路が:
シンボルレートの2倍のサンプリングレートでサンプリングされた、直交復調器の同相チャネル出力または直交チャネル出力を、ローパスフィルタを介して入力として、
該入力信号に対して、アイ開口時点に対応するサンプルは第1出力端子に出力し、アイ開口時点以外のサンプルは第2出力端子に出力する第1スイッチ手段と;
該第1スイッチ手段の前記第1出力端子に接続され、前記アイ開口時点に対応するサンプルに対して識別処理を行い、送信されたデータ列を再生する識別手段と;
該識別手段の出力を1シンボル時間保持する記憶手段と;
該記憶手段の出力および前記識別手段の出力を入力とし、時間的に連続した2シンボルにわたる識別手段の出力に基づいて後述の第2スイッチ手段およびn個の位相誤差検出手段に対して制御を行う制御手段と;
前記第1スイッチ手段の第2出力端子の出力を入力とし、該入力信号を前記制御手段の制御下でn個の出力端子に出力する第2スイッチ手段と;
該第2スイッチ手段のn個(n≦2(M−1)・(2−1))の各出力端子にそれぞれ接続されたn個の位相誤差検出手段と;
該n個の位相誤差検出手段の出力を入力とし、平均化処理を行う平均化手段と;
を具備し、
前記位相誤差検出手段が、前記制御手段により制御される前記第2スイッチ手段の出力を入力とし、前記制御手段の出力に従い、時間的に連続した第1シンボルと第2シンボルとの2シンボルにわたる4通りの信号遷移のうち、2シンボルとも同一の振幅を取る信号遷移を除いた2・(2−1)通りの信号遷移について、
前記時間的に連続した2シンボルの送信データに対応する信号振幅の平均値を基準信号振幅とし、
・第1シンボルが基準信号振幅以下で、且つ第2シンボルが基準信号振幅以上、
・第1シンボルが基準信号振幅以上で、且つ第2シンボルが基準信号振幅以下、
の2通りの信号遷移について、前記第2スイッチ手段の出力からの入力信号を基準信号振幅を中心に折り返すことで、遷移の向きを右上がり、あるいは左上がりにそろえ、その上で該入力信号と前記基準信号振幅との差を位相誤差として出力するようにしたことを特徴とするタイミング同期回路にある。
また、請求項2の発明は、請求項1記載のタイミング同期回路において、前記位相誤差検出手段が前記第2スイッチ手段からの入力信号と前記基準信号振幅との差の符号を位相誤差信号として出力することを特徴とする。
また、請求項3の発明は、請求項2記載のタイミング同期回路において、前記入力信号の内部表現に自然2進数を割り当てた場合に、前記n個の位相検出手段を排他的論理和で実現することを特徴とする。
また、請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載のタイミング同期回路おいて、前記n個の位相誤差検出手段の出力の後段に各々重み付け手段を設けたことを特徴とする。
また、請求項5の発明は、PSKを含む4値QAM変調信号(Mは自然数)の復調に用いるタイミング同期回路において、当該タイミング同期回路が:
シンボルレートの2倍のサンプリングレートでサンプリングされた、直交復調器の同相チャネル出力または直交チャネル出力を、ローパスフィルタを介して入力として、
該入力信号に対して、アイ開口時点に対応するサンプルは第1出力端子に出力し、アイ開口時点以外のサンプルは第2出力端子に出力するスイッチ手段と;
該スイッチ手段の前記第1出力端子に接続され、前記アイ開口時点に対応するサンプルに対して識別処理を行い、送信されたデータ列を再生する識別手段と;
該識別手段の出力を1シンボル時間保持する記憶手段と;
前記スイッチ手段の第2出力端子の出力と、前記識別手段の出力および前記記憶手段の出力とを入力として、前記スイッチ手段の第2出力端子からの入力と後述の基準信号振幅との差を位相誤差として出力する位相誤差検出手段と;
該位相誤差検出手段の出力を入力とし、平均化処理を行う平均化手段と;
を具備し、
前記位相誤差検出手段が、
前記識別手段の出力および前記記憶手段の出力を入力として、時間的に連続した第1シンボルと第2シンボルとの2シンボルにわたる4通りの信号遷移のうち、2シンボルとも同一の振幅を取る信号遷移を除いた2・(2−1)通りの信号遷移について、前記第1および第2シンボルの送信データに対応する信号振幅の平均値を前記基準信号振幅として出力する基準信号振幅計算手段と、
該基準信号振幅計算手段の出力を前記スイッチ手段の第2出力端子からの入力から減算する減算手段と、
該減算手段の出力を入力として、
・第1シンボルが基準信号振幅以下で、且つ第2シンボルが基準信号振幅以上、
・第1シンボルが基準信号振幅以上で、且つ第2シンボルが基準信号振幅以下、
の2通りの信号遷移について、前記前記減算手段の出力を符号反転し、遷移の向きを右上がり、あるいは左上がりにそろえるための符号反転手段と、
で構成されるようにしたことを特徴とするタイミング同期回路にある。
また、請求項6の発明は、請求項5記載のタイミング同期回路において、前記位相誤差検出手段は位相誤差の符号を表す1ビットのみを出力することを特徴とする。
上述した請求項1記載の発明によれば、時間的に連続した2シンボルにわたる4M通りの信号遷移において、始終点の組み合わせが同一の信号遷移でのアイクローズ点のサンプル値の平均が基準信号振幅、即ち2シンボルの各送信信号に対応する信号振幅の平均値に等しくなる。また、信号遷移の種類毎にアイクローズ点のサンプル値と基準信号振幅との差をタイミング位相誤差として利用することで、ゼロクロス法をそのまま多値QAMに適用した場合のようなジッタの増大を防ぐことができる。これは、多値QAMにおいても始終点の組み合わせが同一の信号遷移であれば、アイクローズ点のサンプル値の分散が小さいことによる。従って、先に説明したゼロクロス法と同様に、基準信号振幅を中心として折り返すことで、遷移の向きを右上がり、あるいは左上がりにそろえれば、アイクローズ点のサンプルと基準信号振幅との差はタイミング位相誤差として利用することが可能となる。
また、本発明においては、4M通りの信号遷移のうち、同一の信号振幅を取る場合を除く(4M−2M)通りの信号遷移をタイミング制御に利用できることになる。例えば、16QAM(M=2)の場合、全16通りの信号遷移のうち、12通りがタイミング制御に利用可能であり(前記特許文献2の技術では4通りのみ可能)、従って利用可能なサンプル数は3倍となる。これにより、タイミング同期制御の制御利得を増大することが可能となり、バースト信号伝送においても十分な精度のタイミング同期を得ることができる。さらに本発明においては、ジッタを低減するためにループフィルタの狭帯域化はしておらず、入力信号のばらつきの影響自体を低減しているため、ループフィルタを狭帯域化した場合に問題となる引き込み時間が長くなったり、あるいは引き込み範囲が狭くなったりする等の問題が生じなくなる。
請求項2記載の発明においては、タイミング位相誤差の符号のみ(1ビット)を位相誤差検出手段の出力とすることにより、位相誤差検出手段自体の簡易化が図れるのみならず、後続の平均化手段の入力がそれぞれ1ビットとなることから、平均化手段の簡易化も可能となる。
また、請求項3に記載の発明においては、入力信号に対する内部表現に自然2進数を割当てた場合に、内部表現されたアイ開口点およびアイクローズ点のサンプル値の特定のビットに着目すれば、排他的論理和を取ることによりタイミング位相誤差検出手段を実現でき、これによりその回路構成の簡易化を図ることができ、延いてはタイミング同期回路全体のさらなる簡易化が可能となる。
さらに、請求項4に記載の発明においては、n個の位相誤差検出手段のうち、基準信号振幅の絶対値が大きな信号遷移に対応した位相誤差検出手段ほど、出力の分散が大きくなるために、予め基準信号がゼロの位相誤差検出手段の分散を1とした時の分散の比の逆数で重み付けを行うことで、平均化手段での影響を低減することが可能となる。
また、請求項5に記載の発明においては、請求項1〜4に記載の発明と同じ処理をより簡易な構成で実現することができる。即ち、請求項5に記載の発明においては、時間的に連続した2シンボルの識別手段出力を元にn種類の基準信号振幅を生成させ、これをアイクローズ点に対応した入力信号から減算する。この減算処理によって、入力信号は基準信号振幅分だけシフトされることになり、ゼロに関して対称な信号遷移の場合の入力信号と等価になるため、減算手段の出力はタイミング位相誤差がなければ平均的にゼロになる。従って、請求項1〜4に記載の発明のように基準信号振幅の異なるn個のタイミング位相誤差検出手段を持つ代わりに、ゼロを基準信号振幅とする(即ち、従来のゼロクロスと同じ)1種類のタイミング位相誤差検出手段により、請求項1〜4に記載の発明と同様の機能を実現することができる。同時に、複数のタイミング位相誤差検出手段へのスイッチによる入力信号の振り分けや、個々のタイミング位相誤差検出手段への制御も不要となる。
さらに、請求項6に記載の発明によれば、請求項5に記載の発明において位相誤差検出手段が出力するビット数を1ビットとすることで、請求項1に対する請求項2と同様に回路の一層の簡易化を図ることができる。
このように、本発明のタイミング同期回路により、連続信号伝送におけるタイミング同期確立手段としてのみならず、バースト信号伝送におけるタイミング同期追従手段としても良好に動作する多値QAM用のタイミング同期回路を提供することが可能となる。
本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明によるタイミング同期回路の実施の形態の一例を示すブロック図であり、図2は本発明で用いる位相誤差検出手段の動作原理を示す図である。
先ず図1および図2を用いて、4M値QAMとしてM=2とする16QAMを用いた場合の本発明における請求項1〜3記載に係る実施の形態について説明する。ここでは説明の都合上、隣接した信号点への信号遷移(例えば、信号振幅:3⇔1の間の信号遷移)の場合について説明するが、それ以外の信号遷移(例えば信号振幅:3⇔−1の間の信号遷移)についても同様の原理により所望のタイミング誤差出力を得ることができる。
受信された16QAM信号は、直交復調器においてベースバンド信号に変換されてから、タイミング同期のために、直交復調器の同相チャネルまたは直交チャネル出力がローパスフィルタを介して入力端子10より本発明のタイミング同期回路に入力される。ここで、入力されたベースバンド信号はシンボルレートの2倍のサンプリングレートでサンプリングされているものとする。従って、入力端子10に入力される直交復調器出力は図2(横軸は時間、縦軸は信号振幅を表す)に示すように、アイ開口点とアイクローズ点が交互に配置されている。
入力端子10に入力された信号は、第1スイッチ手段100においてアイ開口点に対応するサンプル値は識別手段110に、アイクローズ点に対応するサンプル値は第2スイッチ手段200にそれぞれ振り分けられる。このうち識別手段110に入力されたサンプル値に対しては、16QAMの識別処理が行われ、送信データ列が得られる。時間的に連続した2シンボルにわたる信号遷移に基づいて以後の処理を行うため、識別手段110の出力は該識別手段110の出力を1シンボル時間記憶する記憶手段120に入力される。制御手段130は2シンボルの送信データに基づいて第2スイッチ手段200およびn個の位相誤差検出手段210,220,…,230に対して制御を行う。
一方、第1スイッチ手段100において振り分けられて第2スイッチ手段200に送られたアイクローズ点に対応するサンプル値は、制御手段130の制御により当該アイクローズ点の前後の2シンボルのデータに基づいて該当する位相遷移に対応した位相誤差検出手段210〜230に入力される。例えば、送信データ(信号振幅)が到来時刻順に+1、+3であれば位相誤差検出手段210に、送信データ(信号振幅)が+1、−1であれば位相誤差検出手段220に入力される。この場合の位相誤差検出手段の個数n(n≦2(M−1)・(2−1))はM=2にて最大で6個であるが、全ての信号遷移に対して必ず位相誤差検出手段を用意する必要はなく、必要に応じた任意の数の使用が可能である。
送信データ(信号振幅)が+1、+3であり、アイクローズ点のサンプル値が位相誤差検出手段210に入力された先の例を用いて説明する。図2中、右側の矢印および()内は基準信号振幅および対応する信号遷移を示している。なお、位相誤差検出手段210の基準信号振幅は信号振幅+1および+3の平均値(=+2)である。(右上がりの信号遷移を基準とすると)信号遷移が右上がりであるため、そのまま基準信号振幅との差をタイミング位相誤差として出力する。即ち、位相進みの場合には負、位相遅れの場合には正の値(図中の太線部分)がタイミング誤差として出力される。このように、位相誤差検出手段210〜230においては、時間的に連続した第1シンボルと第2シンボルの2シンボルの送信データに対応する信号振幅の中間値を基準信号振幅として、第1シンボルが基準信号振幅以下で、且つ第2シンボルが基準信号振幅以上の場合と、第1シンボルが基準信号振幅以上で、且つ第2シンボルが基準信号振幅以下の場合の2通りの信号遷移について、前記第2スイッチ手段からの入力信号を基準信号振幅を中心に折り返すことで、遷移の向きを右上がり、あるいは左上がりにそろえ、その上で該入力信号と前記基準信号振幅との差を位相誤差として出力する。
位相誤差検出手段210〜230からの位相誤差としてのタイミング誤差は平均化手段300にて平均化処理されて出力端子20から出力される。
請求項2においては、位相誤差検出手段が上記のタイミング誤差の符号のみ(1ビット)を出力するように各位相誤差検出手段210〜230を構成する。
請求項3においては、入力された16QAMの信号に対して、入力信号の内部表現に自然2進数を割り当てる。この場合の関係を図3に示す。なお、内部表現については上位4ビットのみを示してある。さらに、この図の信号振幅が1から3の間の部分を拡大したものを図4に示す。図4によれば、タイミング誤差が存在する場合のアイ開口点およびアイクローズ点のサンプル値の上位2ビット目の値の関係は図5に示すようになることが分かる。従って、アイ開口点およびアイクローズ点のサンプル値の排他的論理和を取ることによりタイミング位相誤差検出手段を実現できることが分かる。これにより容易に位相誤差検出手段を構成することが可能となる。
次いで、図6を用いて、請求項4に係る実施の形態について説明する。なお、図6において、図1に対応する要素には同一参照番号を付して示してある。
位相誤差検出手段210〜230のうち、基準信号振幅の絶対値が大きな信号遷移に対応した位相誤差検出手段ほど、分散が大きくなる。このため、図6の例では、予め基準信号振幅がゼロの位相誤差検出手段の分散を1とした時の分散の比の逆数で重み付けを行う重み付け手段を各位相誤差検出手段210〜230の出力端子に接続して、平均化手段での影響を低減する。
次に図7を用いて請求項5に係る実施の形態について説明する。基本的な動作原理は請求項1〜4に記載の発明と同一である。図7においても、図1に対応するか、同様な作用をする要素には同一参照番号を付して示してある。
スイッチ手段100においてアイ開口点に対応するサンプル値は識別手段110に、アイクローズ点に対応するサンプル値は位相誤差検出手段250に振り分けられる。このうち識別手段110に入力されたサンプル値に対しては、16QAMの識別処理が行われ、送信データ列が得られる。時間的に連続した2シンボルにわたる信号遷移に基づいて以後の処理を行うため、識別手段110の出力は1時刻前の識別手段110の出力を記憶する記憶手段120に入力される。
先の例において図2を用いて説明したのと同様に、送信データ(信号振幅)は+1、+3とし、アイクローズ点のサンプル値が位相誤差検出手段250に入力された場合について説明する。識別手段110の出力および記憶手段120の出力を入力とする基準信号振幅計算手段270は、これら2つの入力信号振幅の平均値(=+2)を基準信号振幅として出力する。減算手段260においては、スイッチ手段100から入力されたアイクローズ点のサンプル値から、基準信号振幅計算手段270の出力が減算される。この減算処理によって、入力信号は基準信号振幅分だけシフトされることになり、ゼロに関して対称な信号遷移の場合の入力信号と等価になるため、減算手段260の出力はタイミング位相誤差がなければ平均的にゼロとなる。従って、請求項1〜4に記載の発明のように基準信号振幅の異なるn個のタイミング位相誤差検出手段を持つ代わりに、ゼロを基準信号振幅とする(即ち、従来のゼロクロスと同じ)1種類のタイミング位相誤差検出手段により、請求項1〜4に記載の発明と同様の機能を実現することができる。
減算手段269の出力は信号遷移の向きをそろえるための符号反転手段280に入力される。この符合反転手段280は、基準信号振幅計算手段270からの信号遷移の向きに関する情報に基づいて、信号遷移が右上がりの場合にはそのまま減算手段260の出力を出力とし、左上がりの場合には減算手段260の出力を符号反転して出力するものとする。この例では、信号遷移が右上がりであるため、そのまま減算手段260の出力をタイミング位相誤差として出力する。これにより、先に説明した請求項1〜4に記載の発明の動作と同じく、位相進みの場合には負、位相遅れの場合には正の値(図2中の太線部分)がタイミング誤差として出力される。
請求項6においては、位相誤差検出手段250は、上述したタイミング誤差の符号のみ(1ビット)を出力するように構成する。
本発明の請求項1〜3に係る実施の形態を説明した図である。 本発明の請求項1の位相誤差検出手段の動作原理を説明した図である。 本発明の請求項3に係る動作原理を説明するため、16QAMの信号に対して、入力信号の内部表現に自然2進数を割当てた場合の受信信号と内部表現の関係(上位4ビット)を示した図である。 図3の一部を拡大した図である。 本発明の請求項3の位相誤差検出手段の動作原理を説明した図である。 本発明の請求項4に係る実施の形態を説明した図である。 本発明の請求項5に係る実施の形態を説明した図である。 従来技術によるタイミング同期回路の構成を示した図である。 従来技術によるタイミング同期回路の動作原理を説明した図である。
符号の説明
10 入力端子
20 出力端子
100 (第1)スイッチ手段
110 識別手段
120 記憶手段
130 制御手段
200 第2スイッチ手段
210,220,230 位相誤差検出手段
250 位相誤差検出手段
260 減算手段
270 基準信号振幅計算手段
280 符号反転手段
300 平均化手段
310,320,330 重み付け手段
400 A/D変換器
410 位相誤差検出手段
420 ローパスフィルタ
430 VOC

Claims (6)

  1. PSKを含む4値QAM変調信号(Mは自然数)の復調に用いるタイミング同期回路において、当該タイミング同期回路が:
    シンボルレートの2倍のサンプリングレートでサンプリングされた、直交復調器の同相チャネル出力または直交チャネル出力を、ローパスフィルタを介して入力として、
    該入力信号に対して、アイ開口時点に対応するサンプルは第1出力端子に出力し、アイ開口時点以外のサンプルは第2出力端子に出力する第1スイッチ手段と;
    該第1スイッチ手段の前記第1出力端子に接続され、前記アイ開口時点に対応するサンプルに対して識別処理を行い、送信されたデータ列を再生する識別手段と;
    該識別手段の出力を1シンボル時間保持する記憶手段と;
    該記憶手段の出力および前記識別手段の出力を入力とし、時間的に連続した2シンボルにわたる識別手段の出力に基づいて後述の第2スイッチ手段およびn個の位相誤差検出手段に対して制御を行う制御手段と;
    前記第1スイッチ手段の第2出力端子の出力を入力とし、該入力信号を前記制御手段の制御下でn個の出力端子に出力する第2スイッチ手段と;
    該第2スイッチ手段のn個(n≦2(M−1)・(2−1))の各出力端子にそれぞれ接続されたn個の位相誤差検出手段と;
    該n個の位相誤差検出手段の出力を入力とし、平均化処理を行う平均化手段と;
    を具備し、
    前記位相誤差検出手段が、前記制御手段により制御される前記第2スイッチ手段の出力を入力とし、前記制御手段の出力に従い、時間的に連続した第1シンボルと第2シンボルとの2シンボルにわたる4通りの信号遷移のうち、2シンボルとも同一の振幅を取る信号遷移を除いた2・(2−1)通りの信号遷移について、
    前記時間的に連続した2シンボルの送信データに対応する信号振幅の平均値を基準信号振幅とし、
    ・第1シンボルが基準信号振幅以下で、且つ第2シンボルが基準信号振幅以上、
    ・第1シンボルが基準信号振幅以上で、且つ第2シンボルが基準信号振幅以下、
    の2通りの信号遷移について、前記第2スイッチ手段の出力からの入力信号を基準信号振幅を中心に折り返すことで、遷移の向きを右上がり、あるいは左上がりにそろえ、その上で該入力信号と前記基準信号振幅との差を位相誤差として出力するようにしたことを特徴とするタイミング同期回路。
  2. 請求項1記載のタイミング同期回路において、前記位相誤差検出手段が前記第2スイッチ手段からの入力信号と前記基準信号振幅との差の符号を位相誤差信号として出力することを特徴とするタイミング同期回路。
  3. 請求項2記載のタイミング同期回路において、前記入力信号の内部表現に自然2進数を割り当てた場合に、前記n個の位相検出手段を排他的論理和で実現することを特徴とするタイミング同期回路。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のタイミング同期回路において、前記n個の位相誤差検出手段の出力の後段に各々重み付け手段を設けたことを特徴とするタイミング同期回路。
  5. PSKを含む4値QAM変調信号(Mは自然数)の復調に用いるタイミング同期回路において、当該タイミング同期回路が:
    シンボルレートの2倍のサンプリングレートでサンプリングされた、直交復調器の同相チャネル出力または直交チャネル出力を、ローパスフィルタを介して入力として、
    該入力信号に対して、アイ開口時点に対応するサンプルは第1出力端子に出力し、アイ開口時点以外のサンプルは第2出力端子に出力するスイッチ手段と;
    該スイッチ手段の前記第1出力端子に接続され、前記アイ開口時点に対応するサンプルに対して識別処理を行い、送信されたデータ列を再生する識別手段と;
    該識別手段の出力を1シンボル時間保持する記憶手段と;
    前記スイッチ手段の第2出力端子の出力と、前記識別手段の出力および前記記憶手段の出力とを入力として、前記スイッチ手段の第2出力端子からの入力と後述の基準信号振幅との差を位相誤差として出力する位相誤差検出手段と;
    該位相誤差検出手段の出力を入力とし、平均化処理を行う平均化手段と;
    を具備し、
    前記位相誤差検出手段が、
    前記識別手段の出力および前記記憶手段の出力を入力として、時間的に連続した第1シンボルと第2シンボルとの2シンボルにわたる4通りの信号遷移のうち、2シンボルとも同一の振幅を取る信号遷移を除いた2・(2−1)通りの信号遷移について、前記第1および第2シンボルの送信データに対応する信号振幅の平均値を前記基準信号振幅として出力する基準信号振幅計算手段と、
    該基準信号振幅計算手段の前記基準信号振幅出力を前記スイッチ手段の第2出力端子からの入力から減算する減算手段と、
    該減算手段の出力を入力として、
    ・第1シンボルが基準信号振幅以下で、且つ第2シンボルが基準信号振幅以上、
    ・第1シンボルが基準信号振幅以上で、且つ第2シンボルが基準信号振幅以下、
    の2通りの信号遷移について、前記前記減算手段の出力を符号反転し、遷移の向きを右上がり、あるいは左上がりにそろえるための符号反転手段と、
    で構成されるようにしたことを特徴とするタイミング同期回路。
  6. 前記位相誤差検出手段は位相誤差の符号を表す1ビットのみを出力することを特徴とする請求項5に記載のタイミング同期回路。
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