JPH0897874A - オフセットqpsk復調器 - Google Patents

オフセットqpsk復調器

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JPH0897874A
JPH0897874A JP22936894A JP22936894A JPH0897874A JP H0897874 A JPH0897874 A JP H0897874A JP 22936894 A JP22936894 A JP 22936894A JP 22936894 A JP22936894 A JP 22936894A JP H0897874 A JPH0897874 A JP H0897874A
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JP
Japan
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phase
signal
circuit
symbol
output
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Application number
JP22936894A
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Inventor
Miki Matsumoto
美希 松本
Susumu Komatsu
進 小松
Noboru Taga
昇 多賀
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Toshiba Corp
Toshiba AVE Co Ltd
Original Assignee
Toshiba Corp
Toshiba AVE Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】クロック再生、キャリア再生の引き込み時間を
増大させることなく、データ再生の誤りをなくし、クロ
ック位相誤差検出およびキャリア位相誤差検出を正確に
行い、復調性能を向上させることを可能とする。 【構成】入力されたオフセットQPSK変調信号は同相
検波回路112および直交検波回路113に分配供給さ
れ、その後ディジタル化され、スペクトル整形等の信号
処理が施された同相および直交検波信号は、クロック位
相誤差検出回路223およびシンボル位相検出回路33
8でゼロクロッシング方式によりクロック位相誤差成分
が抽出される共に、同期判定回路339の同期状態の判
定に応じ位相検波のためのシンボル位相の制御が決定さ
れ、その後、シンボル位相選択回路237によりIおよ
びQ信号間の位相調整がなされ、データ再生回路24に
おいてQPSKデータを判定し、復調データを出力する
ようにしている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、オフセットQPSK
(Quadrature Phase Shift Keying) 変調信号を復調する
オフセットQPSK復調器に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、従来のQPSK信号では
直交する2軸のシンボルの変化点が同一タイミングで生
じるのに対して、オフセットQPSK信号では、その変
化点がシンボル長(T)の1/2だけオフセットされて
いる。すなわち、オフセットQPSK信号は、2軸のシ
ンボルの変化点をオフセットさせることにより、符号変
化点における位相変化を90°以下に抑え、帯域制限時
における振幅変化を従来のQPSK信号より小さくでき
ることに特徴を有する。
【0003】このようなオフセットQPSK信号の復調
方式としては、オフセットQPSK信号が4値の位相状
態をとりうる信号であることから、一般には従来のQP
SK信号と同様の搬送波再生回路およびクロック再生回
路により復調を行い、この再生されたクロックに基づい
て符号を再生している。
【0004】尚、QPSK復調器の基本的な構成等につ
いては、特願平5−79821号「位相変調波信号の復
調装置」に記されている。図4は、従来のオフセットQ
PSK復調器の構成を示すもので、入力端子111に入
力されたオフセットQPSK変調信号は、同相検波回路
112および直交検波回路113に分配供給される。
【0005】一方、局部発振器114にて、固定周波数
の第1の局部発振(以下第1の局発と略称する)信号が
生成されており、この第1の局発信号は、分配器(S)
115で2分配された後、一方は0度位相の局発信号と
して、他方は90度移相器116で90度移相された局
発信号として、それぞれ同相検波回路112および直交
検波回路113に供給される。
【0006】同相検波回路112および直交検波回路1
13から出力される同相および直交検波信号は、それぞ
れA/D変換器117および118でディジタル値に変
換された後、それぞれ周波数変換を実現する複素乗算回
路119に入力され、この複素乗算回路119には、周
波数変換キャリアとして後述するAFCループからの局
発出力(第2の局部発振器出力)が供給される。
【0007】複素乗算回路119からの出力は、同一の
周波数伝達特性を有するディジタル低域通過フィルタ
(以下ディジタルLPFと略称する)120および12
1にそれぞれ入力され、スペクトル整形される。
【0008】ディジタルLPF120および121は、
ディジタルデータ伝送における符号間干渉防止に要求さ
れる伝達特性を形成するためのフィルタであり、一般に
送信側のフィルタ特性と組み合わせられたときに、いわ
ゆるロールオフ特性が得られるように設計されている。
したがって、このディジタルLPF120および121
により、各検波出力はアイ開口率が十分大きくなるよう
にスペクトル整形される。
【0009】ディジタルLPF120および121から
の出力は、複素乗算回路122に入力される。この複素
乗算回路122は、中間周波数帯における周波数変換
器、すなわちミキサと全く同じ動作をベースバンド帯で
実現できる。ここで、複素数を用いない実数形式の乗算
器では、検波動作を行うことはできても、負の周波数成
分は表現できないので、一般的な周波数変換器とはなら
ない。そこで、ここでは複素数表現を可能にした複素乗
算回路を用いる。
【0010】この複素乗算回路122から出力されるI
信号はT/2遅延回路141でT/2だけ遅延され、Q
信号はそのままの状態で、それぞれクロック位相誤差検
出回路123、データ再生回路124、位相検波回路1
25に供給される。
【0011】クロック位相誤差検出回路123は、複素
乗算回路122の出力からゼロクロッシング方式により
クロック位相誤差成分を抽出し、シンボル位相誤差信号
として出力するもので、この誤差信号は低域通過フィル
タ(以下LPFと略称する)126で平滑化されて電圧
制御信号として電圧制御型発振器127に供給される。
この電圧制御発振器127は電圧制御信号のレベルに応
じた周波数のクロックを発生するもので、サンプリング
クロックとしてA/D変換器117および118に供給
される。以上のフィードバックループにより、サンプリ
ングに供される再生クロックは同相検波および直交検波
の信号に位相同期される。
【0012】データ再生回路124は、複素乗算回路1
22から直接供給されるQ信号およびT/2遅延回路1
41から供給されるI信号をそれぞれ2値化することに
よりI,Qデータを復調出力する。
【0013】位相検波回路125は、複素乗算回路12
2からのQ信号とT/2遅延回路141から供給される
I信号を用いて本来のシンボルの位置との位相差を検出
することで、入力信号と数値制御発振器(以下NCOと
略称する)129の出力信号との位相差を検出してい
る。
【0014】位相検波回路125から出力される位相差
情報は、キャリア再生のためにPLLループフィルタ1
28を介してNCO129の周波数制御端子に供給され
る。このNCO129はオーバーフローを禁止しない累
積加算回路で構成され、その周波数制御端子に入力され
る信号の値に応じてそのダイナミックレンジまでの加算
動作を行って、発振状態となるもので、その発振周波数
を制御信号の値で変化させることができる。
【0015】すなわち、NCO129はアナログ回路に
おける電圧制御発振回路(VCO)と全く同じ動作を行
うものであるが、一般のVCOと異なる点は、その発振
周波数が非常に安定していることであり、いわゆる水晶
を用いたVCXO以上の安定性が得られるだけでなく、
VCXOでは実現できない広い範囲で周波数を可変でき
るという特徴を有する。
【0016】このNCO129の出力は2分配され、一
方は正弦波特性を有するキャリアに変換するデータ変換
回路(以下SIN回路と略称する)130に供給され、
他方は余弦波特性を有するキャリアに変換するデータ変
換回路(以下COS回路と略称する)131に供給され
る。これらのSIN回路130およびCOS回路131
から出力されるキャリアは、共に複素乗算回路122に
検波用として供給される。
【0017】このように複素乗算回路122、位相検波
回路125、PLLループフィルタ128、NCO12
9、およびSIN回路130、COS回路131により
形成される一巡のループはディジタル構成のPLLルー
プである。
【0018】また、この復調システムにおいては、AF
Cループが形成されている。即ち、位相検波回路125
から出力される位相誤差信号は、Δf(周波数誤差)検
出回路132に供給される。このΔf検出回路132
は、位相誤差信号と局発信号(第1の局発と第2の局発
の出力)との周波数差を周波数誤差成分Δfとして検出
するもので、この周波数誤差成分Δfは、AFCループ
フィルタ133で平滑化された後、NCO134の周波
数制御端子に供給され、NCO134の発振周波数を制
御する。このNCO134の出力は2分配され、一方は
SIN回路135に、他方はCOS回路136に供給さ
れる。これらのSIN回路135およびCOS回路13
6から出力されるキャリアは、第2の局発の出力として
前述の複素乗算回路119に供給される。このようにし
てAFCループが形成される。
【0019】AFC動作が行われて入力信号と局発信号
との所定関係の周波数離調が十分に小さくなると、Δf
検出回路132では周波数誤差が検出されなくなる。こ
の状態になると、Δf検出回路132は、ループ切換信
号をPLLループフィルタ128に与えると共にAFC
ホールド信号をAFCループフィルタ133に与える。
【0020】この2つの信号は実質的に同一であるか
ら、一つの制御信号でよい。ループ切換信号はPLLル
ープにおけるPLLループフィルタ128を動作状態に
切り換えるものであり、この切り換えによって、はじめ
てPLL動作が開始される。また、AFCホールド信号
はAFCループフィルタ133の出力をその時点のレベ
ルにホールドし、第2の局発出力を固定する。これによ
りPLLループはキャリア同期となるように引き込み動
作を開始する。
【0021】次に、図5を参照して、クロック位相誤差
検出回路123の具体的な構成を説明する。このクロッ
ク位相誤差検出回路123はゼロクロッシング方式によ
って構成される。すなわち、複素乗算回路122から出
力されるベースバンド帯域のQ信号およびT/2遅延回
路141から供給されるI信号がそれぞれ位相誤差検出
回路1511および1512に供給され、位相誤差を求
めている。
【0022】次に、図6を参照して、この位相誤差の検
出方法を説明する。この図ではゼロクロッシングによる
位相制御方法を示している。図6(A)は2値のディジ
タル信号のアイ・パターンを簡略化して示しているもの
で、平均的には問題ない。
【0023】そこで同図(B)で示すようにサンプリン
グタイミングをアイ開口最大ポイントからTe秒だけ遅
らせた場合を考えると、アイの開きはW0 からW1 と狭
くなる。一方、同図(C)で示すようにゼロクロス・ポ
イントのタイミングからサンプリングタイミングをTe
秒だけ遅らせた場合を考えると、入力信号をサンプルし
た値もゼロ近傍の値から、より大きな値をとる様にな
る。
【0024】ゼロクロス・ポイントの前後で送信符号が
−1から+1へ変化した場合にはサンプル値はe(-+)
る正の値をとり、逆に+1から−1へ変化した場合には
(+-)なる負の値をとる。これにより、ゼロクロス・ポ
イント前後でのサンプル値を知ることにより、サンプル
・タイミングのずれを検出することができる。しかし、
位相誤差を検出できるのはゼロクロス・ポイントの前後
でシンボル符号が変化している(ゼロクロスしている)
ときのみである。
【0025】このため、図5で示すクロック位相誤差検
出回路123では、ゼロクロス判定回路1513および
1514を用いて、I,Q信号について、ゼロクロス・
ポイントの前後でシンボル符号が変化しているか否かを
判定するようにしている。このゼロクロスの判定方法
は、例えばゼロクロス位相の前後のシンボルの符号の変
化を検出すればよいのであるが、その判定精度を上げる
ために、両シンボルの振幅が例えばアイ振幅の1/2以
上であるとする条件を加えるようにしてもよい。
【0026】上記位相誤差検出回路1511および15
12の出力は共に選択回路1515に供給される。この
選択回路1515は、IおよびQ信号のゼロクロス判定
回路1513および1514の判定結果から、I信号の
みがゼロクロスしているときは位相誤差検出回路151
1の出力を選択し、Q信号のみがゼロクロスしていると
きは位相誤差検出回路1512の出力を選択する。そし
て、I信号およびQ信号が共にゼロクロスしていないと
きには、1シンボル期間前のクロック位相誤差信号であ
るT遅延回路1517からの出力を選択し、クロック位
相誤差信号として出力する。
【0027】前述のように、オフセットQPSK信号は
I信号とQ信号のシンボルの変化点がT/2ずれている
ものである。したがって、T/2遅延回路141をI信
号側に挿入したことにより、位相検波回路125、クロ
ック位相誤差検出回路123、データ再生回路124の
入力ではI信号とQ信号のアイパターン位相が揃い、Q
PSK信号と同様の復調が行われるようになる。
【0028】しかし、このようなオフセットQPSK信
号の復調に際しては次のような問題を有する。図7はオ
フセットQPSK信号のコンスタレーションとアイパタ
ーンを示すもので、図7(A)はキャリア位相が0°の
場合を、同図(B)はキャリア位相が90°の場合を示
している。同図からわかるように、キャリア位相が90
°回る毎にI信号とQ信号のアイパターンの位相が入れ
替わる。
【0029】したがって、I信号のシンボル位相をずら
してクロック位相制御を行うと、Q信号のゼロクロス位
相に位相同期するようにクロック制御が行われる。この
ときに、キャリアが非同期で回転していると、キャリア
の変動に追従してI信号のゼロクロス位相もT/2変動
するので、クロック引き込み位相が変動してしまい、ク
ロック再生が安定しない。
【0030】したがって、この方法ではキャリア再生が
確立状態に近づいた時にのみクロックの安定再生が可能
とされる。しかしながら、図4に示したようにディジタ
ル制御によって高性能なキャリア再生およびクロック再
生を行うシステムでは、シンボル位相に同期したタイミ
ングでA/D変換しなければキャリア再生ができないも
のであり、クロック再生が先に確立する必要があるとい
う矛盾が生じる。
【0031】すなわち、キャリアの非同期時にもクロッ
ク再生が確立しなければならないにもかかわらず、クロ
ック再生がキャリア再生後でなければ安定しないため、
キャリアの周波数離調が大きい場合には、クロック再生
およびキャリア再生に時間がかかり安定しない。
【0032】このような問題を解決するオフセットQP
SK復調器については特願平5−79821号に示され
ている。この復調器の構成および動作を図8乃至図11
を参照して説明する。この様な問題を解決するため、従
来では図8乃至図10に示すようなオフセットQPSK
復調器が考えられている。
【0033】尚、図8および図9において、図4および
図5と同一部分には同一符号を付してその説明を省略す
る。図8に示す復調器においては、入力端子111にオ
フセットQPSK変調信号が入力され、同相検波回路1
12および直交検波回路113に分配供給された入力信
号は、先の従来例と同様の信号処理が施されて複素乗算
回路122に供給される。この複素乗算回路122から
出力されるI信号とQ信号は、それぞれクロック位相誤
差検出回路223、シンボル位相検出回路238、およ
びシンボル位相選択回路237に供給される。
【0034】シンボル位相検出回路238は、I信号と
Q信号から、クロック位相誤差検出回路223に対して
は位相誤差選択制御信号を供給し、シンボル位相選択回
路237に対してはシンボル位相制御信号を供給する。
このクロック位相誤差検出回路223は、シンボル位相
検出回路238から供給される位相誤差選択制御信号を
用いて、後述する適切な位相誤差信号をシンボル位相誤
差信号として選択し、LPF126に供給する。
【0035】ここで、図9を参照して、クロック位相誤
差検出回路223、シンボル位相選択回路237および
シンボル位相検出回路238の具体的な構成を説明す
る。図5で示した例と同様に、複素乗算回路122から
出力されるI信号およびQ信号は、それぞれ位相誤差検
出回路1511および1512に供給されると共に、そ
れぞれゼロクロス判定回路1513および1514に分
配供給される。
【0036】ゼロクロス判定回路1513および151
4は、I信号およびQ信号のゼロクロス判定信号をそれ
ぞれ有効位相誤差判定回路2518に供給する。この有
効位相誤差判定回路2518は、ゼロクロス判定信号に
基づき、選択回路1515に対しては位相誤差信号から
クロック引き込み位相を選択する前述の位相誤差選択制
御信号を供給し、シンボル位相選択回路237に対して
は位相検波およびデータ再生のためにI信号およびQ信
号のそれぞれの移相量を選択する前述のシンボル位相制
御信号を供給する。
【0037】有効位相誤差判定回路2518から供給さ
れるシンボル位相制御信号は、シンボル位相選択回路2
37を構成するスイッチ2521および2522を制御
する。このスイッチ2521および2522にはそれぞ
れI信号およびQ信号が供給されている。
【0038】スイッチ2521および2522の一方の
固定端子は、それぞれT/2遅延回路2523および2
524を介してシンボル位相選択回路237の出力端子
に接続され、他方の固定端子はシンボル位相選択回路2
37のそれぞれ出力端子に接続されている。
【0039】このような構成のスイッチ2521および
2522の動作により、I信号あるいはQ信号のうちど
ちらか一方の信号がT/2遅延回路2523あるいは2
524を介し、他方はこれを介さずにデータ再生回路1
24および位相検波回路125に供給される。
【0040】次に、図10を参照して、有効位相誤差判
定回路2518の具体的な回路例を説明する。前述のゼ
ロクロス判定回路1513および1514のそれぞれの
出力信号aおよびbは、それぞれRSフリップフロップ
回路531のセット端子およびリセット端子に供給され
る。
【0041】さらに、これらの入力信号aおよびbは、
オア回路532に供給される。このオア回路532の出
力信号がアンド回路533の一方の端子とアンド回路5
36の一方の端子に供給される。RSフリップフロップ
回路531の出力信号は、アンド回路533の他方の端
子、インバータ回路535を介してアンド回路536の
他方の端子、およびシンボル位相選択回路237に供給
される。
【0042】アンド回路533および536の出力は、
位相誤差選択制御信号としてクロック位相誤差検出回路
223の選択回路1515を制御する。また、RSフリ
ップフロップ531の出力は、シンボル位相制御信号と
してシンボル位相選択回路237のスイッチ2521お
よび2522を制御する。
【0043】次に、図11を参照して、クロック再生に
ついてを説明する。この図は、オフセットQPSK信号
のコンステレーションとアイパターンを示す図である。
まずキャリア位相が図11(A)に示す“0°”の状態
の場合について説明する。
【0044】クロック引き込み位相をI信号のゼロクロ
ス位相とすると共に、シンボル位相をI信号のアイ収束
位相とする。このクロック引き込み位相にクロックを位
相同期させるためには、この位相でゼロクロスしている
I信号から検出した位相誤差信号を使用すればよい。
【0045】この様にI信号から検出した位相誤差信号
を用いてクロック制御させている時には、I信号がゼロ
クロスしているので、ゼロクロス判定回路1513から
は“H”レベルの出力が得られる。一方、Q信号はゼロ
クロスしていないので、ゼロクロス判定回路1514か
らは“L”レベルの出力が得られる。
【0046】したがって、この状態ではゼロクロス判定
回路1513からの出力によって図10のRSフリップ
フロップ回路531がセットされる。したがって、この
RSフリップフロップ回路531は、I信号がクロック
引き込み位相でゼロクロスしていることを表現する
“H”レベルの信号を出力する。
【0047】さらに、RSフリップフロップ回路531
は、アンド回路533および536をそれぞれ介して選
択回路1515に対し、LPF126に出力するシンボ
ル位相誤差信号として位相誤差検出回路1511から出
力される位相誤差信号を選択するように指令する位相誤
差選択制御信号を供給する。
【0048】またこの場合、Q信号のアイ収束位相がシ
ンボル位相とT/2ずれているので、シンボル位相制御
信号(RSフリップフロップ531の出力)により、シ
ンボル位相選択回路237のスイッチ2521および2
522をそれぞれI信号が直接出力される固定端子およ
びQ信号がT/2遅延回路2524を介する固定端子に
接続されるように制御し、Q信号のみがT/2遅延する
ようにしている。
【0049】したがって、この様に制御することによっ
て、I信号およびQ信号共にアイ収束位相のデータを用
いて、位相検波並びにデータ再生を行うことができる。
次にキャリア位相が図7(B)に示す“0°”の状態か
ら図11(B)に示す状態に90°回転した、“90
°”の状態の場合について説明する。クロック引き込み
位相が変動するとクロック再生ができなくなるので、ク
ロック引き込み位相は同図(A)で示す“0°”の場合
と同位相でなければならない。
【0050】この位相を引き込むことのできる位相誤差
信号を検出できるのは、ゼロクロスしているQ信号であ
る。したがって、Q信号から検出した位相誤差信号をク
ロック制御に用いるようにすれば、クロック再生を行う
ことが可能である。
【0051】このときI信号はゼロクロスしていないの
で、ゼロクロス判定回路1513はゼロクロスしていな
いと判定するが、ゼロクロス判定回路1514はゼロク
ロスしていると判定するので、RSフリップフロップ回
路531はリセット設定されて、このRSフリップフロ
ップ回路531はQ信号がクロック引き込み位相でゼロ
クロスしていることを表現する“L”レベルの信号を出
力する。
【0052】さらに、RSフリップフロップ回路531
は、アンド回路533および536をそれぞれ介して、
選択回路1515に対し、LPF126に出力するシン
ボル位相誤差信号として位相誤差検出回路1512から
出力される位相誤差信号を選択するように指令する位相
誤差選択制御信号を供給する。
【0053】またこの場合、I信号のアイ収束位相がシ
ンボル位相とT/2ずれているので、シンボル位相制御
信号(RSフリップフロップ回路531の出力)によ
り、シンボル位相選択回路237のスイッチ2521お
よび2522をそれぞれI信号がT/2遅延回路252
3を介する固定端子およびQ信号が直接出力される固定
端子に接続されるように制御し、I信号のみがT/2遅
延するようにしている。
【0054】したがって、この様に制御することによっ
て、I信号およびQ信号共にアイ収束位相のデータを用
いて、位相検波並びにデータ再生を行うことができる。
以上の説明においては、I信号およびQ信号のいずれか
がゼロクロスしている場合であるが、キャリア位相が4
5°付近のときやシンボルパターンによってはI信号お
よびQ信号共にゼロクロスしていない場合がある。しか
し、図10の有効位相誤差判定回路2518において、
オア回路532はI信号およびQ信号共にゼロクロスし
ていない場合を検出することができる。
【0055】このオア回路532からの出力は、アンド
回路533および536を制御する、すなわち選択回路
1515に供給される位相誤差選択制御信号を制御する
もので、これにより1シンボル期間前の位相誤差信号で
ある、T遅延回路1517の出力を選択出力するように
なる。
【0056】この様にキャリア位相が90°回転する毎
に、ゼロクロス判定結果から使用する位相誤差信号を切
換えることができるため、クロック引き込み位相を一定
に保つことが可能となり、安定したクロック再生を行う
ことができる。
【0057】しかし、この様な構成で復調を行うと、ク
ロック再生およびキャリア再生時間を高速化するために
シンボル位相選択を各シンボル毎に行っているので、キ
ャリア同期後、低C/N時に位相選択を誤り、復調デー
タの誤り率が高くなるという問題がある。
【0058】
【発明が解決しようとする課題】以上述べたように従来
のオフセットQPSK復調器では、キャリアの非同期時
にもクロック再生が確立しなければならないにもかかわ
らず、クロック再生がキャリア再生後でなければ安定し
ないため、キャリアの周波数離調が大きい場合にはクロ
ック再生およびキャリア再生に時間がかかり、安定しな
いという問題があった。
【0059】また、上記の問題を解決する従来のオフセ
ットQPSK復調器では、キャリア非同期時にもクロッ
ク引き込み位相が一定に保たれるため、高速かつ安定化
した状態でクロック位相同期が可能となるが、シンボル
位相選択を各シンボル毎に行っているため、キャリア同
期後、低C/N時に位相選択を誤り、復調データの誤り
率が高くなるという問題があった。
【0060】この発明は上記の課題を解決するためにな
されたもので、クロック再生、キャリア再生の引き込み
時間を増大させることなく、データ再生の誤りをなく
し、クロック位相誤差検出およびキャリア位相誤差検出
を正確に行い、復調性能を向上させることができるオフ
セットQPSK復調器を提供することを目的とする。
【0061】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
にこの発明に係るオフセットQPSK復調器は、次の如
く構成されている。この発明に係るオフセットQPSK
復調装置は、帯域制限を受けたパルス符号信号である直
交検波出力における同相軸検波出力および直交軸検波出
力からシンボル位相を制御する手段において、クロック
の所定のタイミングでサンプリングされた前記同相軸検
波出力および前記直交軸検波出力からそれぞれの位相誤
差を検出する第1および第2の位相誤差検出手段と、前
記同相軸検波出力と前記直交軸検波出力のそれぞれが入
力され、少なくとも前記クロックの所定のタイミングの
前後2サンプル間で符号が特定の変化をしていることを
判定する第1および第2のゼロクロス判定手段と、前記
同相軸検波出力と前記直交軸検波出力を用いて位相検波
出力を得る位相検波手段と、前記位相検波出力から周波
数引き込み状態か位相同期確立状態かを判定する同期判
定手段と、前記同期判定手段の出力が周波数引き込み状
態を示す場合、および同期確立状態を示した後の一定期
間内は、各シンボル毎に前記第1のゼロクロス判定手段
の出力と前記第2のゼロクロス判定手段の出力を用いて
シンボル位相検出を行い、この検出結果に応じた位相誤
差選択制御信号とシンボル位相制御信号とを出力し、前
記同期判定手段の出力が同期確立状態を示した後の一定
期間経過後は、一定期間内のシンボル位相検出結果を平
滑化した信号に応じた位相誤差選択制御信号とシンボル
位相制御信号とを出力する有効位相誤差判定手段と、前
記位相誤差選択制御信号により、前記第1、第2の位相
誤差検出手段の出力、および1シンボル期間前の位相誤
差信号の中から、クロック位相制御に有効な位相誤差信
号を選択して出力する位相誤差信号選択手段と、前記シ
ンボル位相制御信号に応じて、前記同相軸検波出力、前
記直交軸検波出力のどちらか一方を1/2サンプル遅延
させ、他方はそのまま出力するシンボル位相選択手段と
を具備して構成するようにした。
【0062】
【作用】このように構成されるオフセットQPSK復調
器では、同期判定手段により周波数引き込み状態か位相
同期確立状態かを判定し、有効位相誤差判定手段により
周波数引き込み状態を示す場合、または、同期確立状態
を示した後の一定期間内は、各シンボル毎にシンボル位
相検出を行い、同期確立状態を示した後の一定期間経過
後は、一定期間内のシンボル位相検出結果を平滑化した
信号をシンボル位相検出結果としている。
【0063】
【実施例】以下、図1乃至図3および図11を参照して
この発明の一実施例を詳細に説明する。尚、図1乃至図
3において、図8乃至図10と同一部分には同一符号を
付して示し、ここでは異なる部分を中心に説明する。
【0064】図1はこの発明に係るオフセットQPSK
復調器の構成を示すもので、入力端子111にオフセッ
トQPSK変調信号が入力され、同相検波回路112お
よび直交検波回路113に分配供給された入力信号は、
従来と同様の信号処理が施され、複素乗算回路122に
供給され、出力されるI信号とQ信号は、それぞれクロ
ック位相誤差検出回路223、シンボル位相検出回路3
38、およびシンボル位相選択回路237に供給され
る。
【0065】シンボル位相選択回路237のI信号およ
びQ信号出力は、位相検波回路125に供給される。こ
の位相検波回路125は、Q信号とI信号を用いて本来
のシンボルの位置との位相差を検出することで、入力信
号とNCO129の出力信号との位相差を検出し、この
位相差情報は、キャリア再生のためのPLLループフィ
ルタ128、Δf検出回路132および、同期判定回路
339に供給される。
【0066】同期判定回路339は、位相検波回路12
5から供給される位相誤差情報を用いて位相同期ループ
の位相同期状態を監視して、周波数引き込み状態か同期
確立状態かを判定し、同期確立状態を判定すると同期判
定信号をシンボル位相検出回路338に供給する。
【0067】ここで、図2を参照して、クロック位相誤
差検出回路223、シンボル位相選択回路237および
シンボル位相検出回路338の具体的な構成を説明す
る。図9で示した従来例と同様に、複素乗算回路122
から出力されるI信号およびQ信号は、それぞれ位相誤
差検出回路1511および1512に供給されると共
に、それぞれゼロクロス判定回路1513および151
4に分配供給される。
【0068】ゼロクロス判定回路1513および151
4は、I信号およびQ信号のゼロクロス判定信号をそれ
ぞれ有効位相誤差判定回路3518に供給する。この有
効位相誤差判定回路3518は、同期確立時に同期判定
回路339から供給される同期判定信号とゼロクロス判
定信号に基づき、選択回路1515に対しては位相誤差
信号を選択する位相誤差選択制御信号を供給し、シンボ
ル位相選択回路237に対しては位相検波およびデータ
再生のためにI信号およびQ信号のそれぞれの移相量を
選択する前述のシンボル位相制御信号を供給する。
【0069】このゼロクロス判定回路1513および1
514は、ゼロクロス・ポイントの前後でシンボル符号
が変化しているか否かを判定する。このゼロクロスの判
定方法は、例えばゼロクロス位相の前後のシンボルの符
号の変化を検出すればよいものであるが、その判定精度
を上げるために、両シンボルの振幅が例えばアイ振幅の
1/2以上であるとする条件を加えるようにしてもよ
い。
【0070】ゼロクロス判定回路1513からは、I信
号がゼロクロスしていると判定されると“H”レベルの
信号が、ゼロクロスしていないと判定されると“L”レ
ベルの信号が、有効位相誤差判定回路3518のa入力
に供給される。同様に、ゼロクロス判定回路1514か
らは、Q信号がゼロクロスしていると判定されると
“H”レベルの信号が、ゼロクロスしていないと判定さ
れると“L”レベルの信号が、有効位相誤差判定回路3
518のb入力に供給される。
【0071】この有効位相誤差判定回路3518は、同
期判定回路339より同期判定信号が供給されない場
合、すなわち周波数引き込み状態であればシンボル毎の
判定結果に従った制御信号を、同期判定信号が供給され
る場合、すなわち同期確立状態であれば所定のA期間経
過後に同期確立後の所定のA期間のシンボル位相検出結
果の平滑結果に従った制御信号(固定値)を所定のA期
間経過後に、選択回路1515およびシンボル位相選択
回路237に供給するようにしている。
【0072】有効位相誤差判定回路3518から供給さ
れるシンボル位相制御信号は、シンボル位相選択回路2
37を構成するスイッチ2521および2522を制御
する。このスイッチ2521および2522にはそれぞ
れI信号およびQ信号が供給されている。
【0073】スイッチ2521および2522の一方の
固定端子は、それぞれT/2遅延回路2523および2
524を介してシンボル位相選択回路237の出力端子
に接続され、他方の固定端子はシンボル位相選択回路2
37のそれぞれ出力端子に接続されている。
【0074】このような構成のスイッチ2521および
2522の動作により、I信号あるいはQ信号のうちど
ちらか一方の信号がT/2遅延回路2523あるいは2
524を介し、他方はこれを介さずにデータ再生回路1
24および位相検波回路125に供給される。
【0075】次に、図3を参照して、有効位相誤差判定
回路3518の具体的な回路例を説明する。前述のゼロ
クロス判定回路1513および1514のそれぞれの出
力信号aおよびbは、それぞれRSフリップフロップ回
路531のセット端子およびリセット端子に供給され
る。
【0076】さらに、これらの入力信号aおよびbは、
オア回路532に供給される。このオア回路532の出
力信号がアンド回路533の一方の端子とアンド回路5
36の一方の端子に供給される。RSフリップフロップ
回路531の出力信号は、スイッチ538の一方の固定
端子と平滑回路537に供給される。
【0077】平滑回路537は、同期判定回路339か
ら同期判定信号が供給される、すなわち同期確立状態に
なると、所定のA期間の間、RSフリップフロップ回路
531から供給される信号を平滑し、その平滑結果をス
イッチ538の他方の固定端子に供給する。
【0078】この平滑回路537は、例えばカウンタで
構成することが可能である。A期間の間、RSフリップ
フロップ回路531の“H”レベルの出力信号の回数つ
まりI信号がゼロクロスしている回数をカウントし、そ
の回数が所定値(例えば所定期間のシンボル数の半数)
以上であれば“H”レベルの信号を、それ以外であれば
“L”レベルの信号を出力し続けるようにすればよい。
また、“H”、“L”それぞれのレベルの回数をカウン
トし、多い方を出力する構成でもよい。
【0079】A遅延回路539は、同期判定回路339
から供給される同期判定信号の入力をA期間遅延させ、
スイッチ538に出力する。このスイッチ538は、A
遅延回路539から入力がない場合には、RSフリップ
フロップ531の出力信号を、入力があった場合は平滑
回路537の出力信号を選択する。
【0080】この構成によれば、スイッチ538は、周
波数引き込み期間および同期確立後の所定のA期間には
RSフリップフロップ回路531の出力信号を、同期確
立後の所定のA期間経過後には平滑回路537の出力信
号を選択する。スイッチ538の選択した信号は、アン
ド回路533の他方の端子、インバータ回路535を介
してアンド回路536の他方の端子、およびシンボル位
相選択回路237に供給される。また、スイッチ538
からの出力がシンボル位相制御信号としてシンボル位相
選択回路237のスイッチ2521および2522を制
御する。
【0081】次に、図11を参照して、クロック再生に
ついてを説明する。この図は、オフセットQPSK信号
のコンステレーションとアイパターンを示す図である。
まずキャリア位相が図11(A)に示す“0°”の状態
の場合について説明する。
【0082】クロック引き込み位相をI信号のゼロクロ
ス位相とすると共に、シンボル位相をI信号のアイ収束
位相とする。このクロック引き込み位相にクロックを位
相同期させるためには、この位相でゼロクロスしている
I信号から検出した位相誤差信号を使用すればよい。
【0083】この様にI信号から検出した位相誤差信号
を用いてクロック制御させている時には、I信号がゼロ
クロスしているので、ゼロクロス判定回路1513から
は“H”レベルの出力が得られる。一方、Q信号はゼロ
クロスしていないので、ゼロクロス判定回路1514か
らは“L”レベルの出力が得られる。
【0084】したがって、この状態ではゼロクロス判定
回路1513からの出力によって図3のRSフリップフ
ロップ回路531がセットされる。したがって、このR
Sフリップフロップ回路531は、I信号がクロック引
き込み位相でゼロクロスしていることを表現する“H”
レベルの信号を出力する。
【0085】さらに、スイッチ538は、アンド回路5
33および536をそれぞれを介して選択回路1515
に対し、LPF126に出力するシンボル位相誤差信号
として位相誤差検出回路1511から出力される位相誤
差信号を選択するように指令する位相誤差選択制御信号
を供給する。
【0086】またこの場合、Q信号のアイ収束位相がシ
ンボル位相とT/2ずれているので、シンボル位相制御
信号(スイッチ538の選択した出力信号)により、シ
ンボル位相選択回路237のスイッチ2521および2
522をそれぞれI信号が直接出力される固定端子およ
びQ信号がT/2遅延回路2524を介する固定端子に
接続されるように制御し、Q信号のみがT/2遅延する
ようにしている。
【0087】したがって、この様に制御することによっ
て、I信号およびQ信号共にアイ収束位相のデータを用
いて、位相検波並びにデータ再生を行うことができる。
次にキャリア位相が図7(B)に示す“0°”の状態か
ら図11(B)に示す状態に90°回転した、“90
°”の状態の場合について説明する。クロック引き込み
位相が変動するとクロック再生ができなくなるので、ク
ロック引き込み位相は同図(A)で示す“0°”の場合
と同位相でなければならない。
【0088】この位相を引き込むことのできる位相誤差
信号を検出できるのは、ゼロクロスしているQ信号であ
る。したがって、Q信号から検出した位相誤差信号をク
ロック制御に用いるようにすれば、クロック再生を行う
ことが可能である。
【0089】このときI信号はゼロクロスしていないの
で、ゼロクロス判定回路1513はゼロクロスしていな
いと判定するが、ゼロクロス判定回路1514はゼロク
ロスしていると判定するので、RSフリップフロップ回
路531はリセット設定されて、このRSフリップフロ
ップ回路531はQ信号がクロック引き込み位相でゼロ
クロスしていることを表現する“L”レベルの信号を出
力する。
【0090】さらに、スイッチ538は、アンド回路5
33および536をそれぞれ介して、選択回路1515
に対し、LPF126に出力するシンボル位相誤差信号
として位相誤差検出回路1512から出力される位相誤
差信号を選択するように指令する位相誤差選択制御信号
を供給する。
【0091】またこの場合、I信号のアイ収束位相がシ
ンボル位相とT/2ずれているので、シンボル位相制御
信号(スイッチ538の選択した信号)により、シンボ
ル位相選択回路237のスイッチ2521および252
2がそれぞれI信号がT/2遅延回路2523を介する
固定端子およびQ信号が直接出力される固定端子に接続
されるように制御し、I信号のみがT/2遅延するよう
にしている。
【0092】したがって、この様に制御することによっ
て、I信号およびQ信号共にアイ収束位相のデータを用
いて、位相検波並びにデータ再生を行うことができる。
尚、以上の説明においては、I信号およびQ信号のいず
れかがゼロクロスしている場合であるが、キャリア位相
が45°付近のときやシンボルパターンによってはI信
号およびQ信号共にゼロクロスしていない場合がある。
しかし、図3の有効位相誤差判定回路3518におい
て、オア回路532はI信号およびQ信号共にゼロクロ
スしていない場合を検出することできる。
【0093】このオア回路532からの出力は、アンド
回路533および536を制御する、すなわち選択回路
1515に供給される位相誤差選択制御信号を制御する
もので、これにより1シンボル期間前の位相誤差信号で
ある、T遅延回路1517の出力を選択出力するように
なる。
【0094】この様にキャリア位相が90°回転する毎
に、ゼロクロス判定結果から使用する位相誤差信号を切
換えることができるため、クロック引き込み位相を一定
に保つことが可能となり、安定したクロック再生を行う
ことができる。
【0095】したがって、上記構成によるオフセットQ
PSK復調器は、周波数引き込み状態の時は、ゼロクロ
ス判定結果により最適な位相を求め、安定したクロック
再生およびキャリア引き込みを行うことができ、同期確
立状態後は、上記最適な位相を求め、その結果を平滑し
固定することで誤判定によるデータ再生の誤りを少なく
することができる。これにより、同期確立状態後はシン
ボル位相選択を各シンボル毎に行っていないため、低C
/N時に位相選択を誤り復調データの誤り率が高くなる
という問題を解決することができる。
【0096】
【発明の効果】以上の構成によるオフセットQPSK復
調器では、オフセットQPSK信号の復調に際して、周
波数引き込み状態の時は、ゼロクロス判定結果によりキ
ャリア位相に追従してクロック位相誤差信号およびキャ
リア位相誤差信号を検出するのに最適な位相を求め切り
替えることができるため、クロック引き込み位相を一定
に保つことが可能となり、安定したクロック再生および
キャリア引き込みを行うことができる。さらに同期確立
状態後は、上記最適な位相を求め、その結果を平滑し固
定することで誤判定によるデータ再生の誤りを少なくす
ることができる。
【0097】したがって、この発明によれば、クロック
再生、キャリア再生の引き込み時間を増大させることな
しに、1データ再生の誤りを減少させ、さらにクロック
位相誤差検出およびキャリア位相誤差検出の精度を上げ
ることが可能となり、低C/N時における復調性能を向
上させることのできるオフセットQPSK復調器を提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るシンボル位相判定回路を備える
オフセットQPSK復調器の一実施例の構成を示すブロ
ック回路図。
【図2】上記実施例におけるクロック位相誤差検出回
路、シンボル位相選択回路およびシンボル位相検出回路
の具体的な構成を示すブロック回路図。
【図3】上記実施例におけるシンボル位相検出回路の有
効位相誤差判定回路の具体的な構成を示す回路図。
【図4】従来のオフセットQPSK復調器の構成を示す
ブロック回路図。
【図5】図4に示すクロック位相誤差検出回路の具体的
な構成を示すブロック回路図。
【図6】図4に示すゼロクロッシングによるクロック位
相誤差検出方法を説明するための図。
【図7】図4に示すクロック再生回路のオフセットQP
SK信号のコンスタレーションおよびアイパターンを示
す図。
【図8】従来の復調データの誤り率が高くなるという問
題を解決するオフセットQPSK復調器の構成を示すブ
ロック回路図。
【図9】図8に示すクロック位相誤差検出回路、シンボ
ル位相誤差選択回路およびシンボル位相検出回路の具体
的な構成を示すブロック回路図。
【図10】図8に示すシンボル位相検出回路の有効位相
誤差判定回路の具体的な構成を示す回路図。
【図11】図1、図8に示すシンボル位相検出回路の動
作を説明するためのオフセットQPSK信号のコンスタ
レーションとアイパターンを示す図。
【符号の説明】
111…入力端子、112…同相検波回路、113…直
交検波回路、114…局部発振器、115…分配器
(S)、116…90度移相器、117,118…A/
D変換器、119,122…複素乗算回路、120,1
21…ディジタル低域通過フィルタ(ディジタルLP
F)、123…クロック位相誤差検出回路、124…デ
ータ再生回路、125…位相検波回路、126…低域通
過フィルタ(LPF)、127…電圧制御型発振器、1
28…PLLループフィルタ、129,134…数値制
御発振器(NCO)、130,135…正弦波特性を有
するデータ変換回路(SIN回路)、131,136…
余弦波特性を有するデータ変換回路(COS回路)、1
32…Δf検出回路、133…AFCループフィルタ、
223…クロック位相誤差検出回路、237…シンボル
位相選択回路、238,338…シンボル位相検出回
路、339…同期判定回路、531…RSフリップフロ
ップ回路、532…オア回路、533,536…アンド
回路、535…インバータ回路、537…平滑回路、5
38…スイッチ、539…A遅延回路、1511,15
12…位相誤差検出回路、1513,1514…ゼロク
ロス判定回路、1515…選択回路、1517…T遅延
回路、2518,3518…有効位相誤差判定回路、2
521,2522…スイッチ、2523,2524…T
/2遅延回路。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 多賀 昇 東京都港区新橋3丁目3番9号 東芝エ ー・ブイ・イー株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 帯域制限を受けたパルス符号信号である
    直交検波出力における同相軸検波出力および直交軸検波
    出力からシンボル位相を制御する手段において、 前記同相軸検波出力および前記直交軸検波出力からクロ
    ック位相誤差信号、キャリア位相誤差信号および復調シ
    ンボルを検出するのに最適な位相を求める手段と、 前記最適な位相に従い少なくとも前記クロック位相誤差
    信号、前記キャリア位相誤差信号および前記復調シンボ
    ルを検出するのに必要な検波出力の位相を移相する手段
    と、 前記復調シンボルからキャリア同期を検出する手段と、 キャリア同期後に前記最適な位相を求めた結果の内頻度
    の多い位相を求める手段とを具備し、 キャリア非同期時には検波出力位相を最適位相に追随さ
    せ、前記頻度の多い位相を求める手段が位相を決定した
    後は検波出力位相を頻度の多い位相に固定して復調動作
    を行うことを特徴とするオフセットQPSK復調器。
  2. 【請求項2】 帯域制限を受けたパルス符号信号である
    直交検波出力における同相軸検波出力および直交軸検波
    出力からシンボル位相を制御する手段において、 クロックの所定のタイミングでサンプリングされた前記
    同相軸検波出力および前記直交軸検波出力からそれぞれ
    の位相誤差を検出する第1および第2の位相誤差検出手
    段と、 前記同相軸検波出力と前記直交軸検波出力のそれぞれが
    入力され、少なくとも前記クロックの所定のタイミング
    の前後2サンプル間で符号が特定の変化をしていること
    を判定する第1および第2のゼロクロス判定手段と、 前記同相軸検波出力と前記直交軸検波出力を用いて位相
    検波出力を得る位相検波手段と、 前記位相検波出力から周波数引き込み状態か位相同期確
    立状態かを判定する同期判定手段と、 前記同期判定手段の出力が周波数引き込み状態を示す場
    合、および同期確立状態を示した後の一定期間内は、各
    シンボル毎に前記第1のゼロクロス判定手段の出力と前
    記第2のゼロクロス判定手段の出力を用いてシンボル位
    相検出を行い、この検出結果に応じた位相誤差選択制御
    信号とシンボル位相制御信号とを出力し、前記同期判定
    手段の出力が同期確立状態を示した後の一定期間経過後
    は、前記一定期間のシンボル位相検出結果を平滑化した
    信号に応じた位相誤差選択制御信号とシンボル位相制御
    信号とを出力する有効位相誤差判定手段と、 前記位相誤差選択制御信号により、前記第1、第2の位
    相誤差検出手段の出力、および1シンボル期間前の位相
    誤差信号の中から、クロック位相制御に有効な位相誤差
    信号を選択して出力する位相誤差信号選択手段と、 前記シンボル位相制御信号に応じて、前記同相軸検波出
    力、前記直交軸検波出力のどちらか一方を1/2サンプ
    ル遅延させ、他方はそのまま出力するシンボル位相選択
    手段とを具備することを特徴とするオフセットQPSK
    復調器。
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