JPH09256988A - 先行待機運転ポンプおよび先行待機運転ポンプの運転方法 - Google Patents
先行待機運転ポンプおよび先行待機運転ポンプの運転方法Info
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- JPH09256988A JPH09256988A JP6623696A JP6623696A JPH09256988A JP H09256988 A JPH09256988 A JP H09256988A JP 6623696 A JP6623696 A JP 6623696A JP 6623696 A JP6623696 A JP 6623696A JP H09256988 A JPH09256988 A JP H09256988A
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- pumping
- water level
- relief pipe
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- Control Of Non-Positive-Displacement Pumps (AREA)
- Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 ポンプの床下寸法の長短如何を問わず、揚水
遮断運転への切替え時にポンプ内の残存水を速やかに排
出して、振動や騒音を抑制するとともに、原動機の燃料
消費量もしくは電力消費量を低減して、エネルギーの消
費を抑える。 【解決手段】 羽根車２の出口に増圧羽根２Ａを設け、
この増圧羽根２Ａで増圧された圧力水を回収する環状の
増圧室３Ａをケーシング３の外周部に設けるとともに、
増圧室３Ａにサイホン管状の逃がし管９を接続し、逃が
し管９に開閉弁１４を介設して、排水運転時には、開閉
弁１４の弁閉によって逃がし管９を閉塞し、揚水遮断運
転への切替え時には、開閉弁１４の弁開によって逃がし
管９を開放することにより、逃がし管９のサイホン作用
と、増圧羽根２Ａにより増圧室３Ａに回収された圧力水
が逃がし管９へ押し込まれる押し込み作用との協働によ
って、ポンプ内の残存水Ｗを短時間で落水させる。
遮断運転への切替え時にポンプ内の残存水を速やかに排
出して、振動や騒音を抑制するとともに、原動機の燃料
消費量もしくは電力消費量を低減して、エネルギーの消
費を抑える。 【解決手段】 羽根車２の出口に増圧羽根２Ａを設け、
この増圧羽根２Ａで増圧された圧力水を回収する環状の
増圧室３Ａをケーシング３の外周部に設けるとともに、
増圧室３Ａにサイホン管状の逃がし管９を接続し、逃が
し管９に開閉弁１４を介設して、排水運転時には、開閉
弁１４の弁閉によって逃がし管９を閉塞し、揚水遮断運
転への切替え時には、開閉弁１４の弁開によって逃がし
管９を開放することにより、逃がし管９のサイホン作用
と、増圧羽根２Ａにより増圧室３Ａに回収された圧力水
が逃がし管９へ押し込まれる押し込み作用との協働によ
って、ポンプ内の残存水Ｗを短時間で落水させる。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、待機運転ポンプお
よび待機運転ポンプの運転方法に係り、さらに詳しく
は、揚水遮断運転時の振動や騒音あるいは動力の消費な
どを抑制するようにした待機運転ポンプおよび待機運転
ポンプの運転方法に関する。
よび待機運転ポンプの運転方法に係り、さらに詳しく
は、揚水遮断運転時の振動や騒音あるいは動力の消費な
どを抑制するようにした待機運転ポンプおよび待機運転
ポンプの運転方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来より先行待機運転を行うポンプとし
て、たとえば図４に示すものが知られている。この先行
待機運転ポンプは、主軸１に固着した羽根車２をケーシ
ング３に回転自在に収容し、ケーシング３の吐出側に揚
水管４を接続し、ケーシング３の吸込み側に吸込カバー
５を接続するとともに、吸込カバー５には、気水切替弁
６Ａを介設した大気開放気水切替管６Ｂによってなる気
水切替系６を連通させてある。そして、水位検出手段７
によって検出した水位信号に基づいて制御器８から出力
される信号により気水切替弁６Ａを開閉制御するように
構成されて吸水井１０に設置されている。また、前記主
軸１は、吐出エルボ１１を水密かつ回転自在に貫通して
外部に延出され図示していない原動機に連結されてい
る。
て、たとえば図４に示すものが知られている。この先行
待機運転ポンプは、主軸１に固着した羽根車２をケーシ
ング３に回転自在に収容し、ケーシング３の吐出側に揚
水管４を接続し、ケーシング３の吸込み側に吸込カバー
５を接続するとともに、吸込カバー５には、気水切替弁
６Ａを介設した大気開放気水切替管６Ｂによってなる気
水切替系６を連通させてある。そして、水位検出手段７
によって検出した水位信号に基づいて制御器８から出力
される信号により気水切替弁６Ａを開閉制御するように
構成されて吸水井１０に設置されている。また、前記主
軸１は、吐出エルボ１１を水密かつ回転自在に貫通して
外部に延出され図示していない原動機に連結されてい
る。
【０００３】このように構成された先行待機運転ポンプ
の運転例を説明する。 吸水井１０の水位が上昇する場合。 Ａ−．水位が揚水遮断水位ＳＷＬを越えて揚水開始水
位ＲＷＬに到達するまでの間は、気水切替弁６Ａを弁開
して気中運転を行う。 Ａ−．揚水開始水位ＲＷＬに到達した時点で気水切替
弁６Ａを弁閉して、所定の吐出量での正規排水運転（１
００％Ｑ）に切替え、揚水開始水位ＲＷＬ以上の水位で
は正規排水運転を行う。 吸水井１０の水位が下降する場合。 Ｂ−．水位が揚水開始水位ＲＷＬを越える領域から、
揚水開始水位ＲＷＬを経て揚水遮断水位ＳＷＬに低下す
るまでの間は正規排水運転を行う。 Ｂ−．水位が揚水遮断水位ＳＷＬまで低下した時点で
気水切替弁６Ａを弁開して揚水遮断運転に切り替え、揚
水遮断水位ＳＷＬ以下の水位では揚水遮断運転を行い、
その後の水位上昇に備える。
の運転例を説明する。 吸水井１０の水位が上昇する場合。 Ａ−．水位が揚水遮断水位ＳＷＬを越えて揚水開始水
位ＲＷＬに到達するまでの間は、気水切替弁６Ａを弁開
して気中運転を行う。 Ａ−．揚水開始水位ＲＷＬに到達した時点で気水切替
弁６Ａを弁閉して、所定の吐出量での正規排水運転（１
００％Ｑ）に切替え、揚水開始水位ＲＷＬ以上の水位で
は正規排水運転を行う。 吸水井１０の水位が下降する場合。 Ｂ−．水位が揚水開始水位ＲＷＬを越える領域から、
揚水開始水位ＲＷＬを経て揚水遮断水位ＳＷＬに低下す
るまでの間は正規排水運転を行う。 Ｂ−．水位が揚水遮断水位ＳＷＬまで低下した時点で
気水切替弁６Ａを弁開して揚水遮断運転に切り替え、揚
水遮断水位ＳＷＬ以下の水位では揚水遮断運転を行い、
その後の水位上昇に備える。
【０００４】ところで、従来の待機運転ポンプでは、前
記Ｂ−における揚水遮断により正規排水運転から揚水
遮断運転に切替えられても、ポンプ内に水Ｗが残存し、
この残存水Ｗの重さによる大きい負荷が羽根車２の吐出
側にかかった状態で、水と空気が攪拌されることにな
る。このため、正規排水運転中よりも大きい振動や騒音
が発生してポンプ設備に種々の悪影響をおよぼすおそれ
がある。この振動や騒音は揚水管４が長く（高く）残存
水Ｗの量が多くなるほど顕著になる。また、残存水Ｗの
落水は、ケーシング３の内周と羽根車２の外周との小さ
い隙間ｃを通って行われることになるので、残存水Ｗの
落水が完了するまでに長時間を要し、長時間にわたって
負荷の大きい状態で運転されることになる。その結果、
揚水遮断運転中であるのにもかかわらず、原動機の燃料
消費量や電力消費量などが低減されず大きなエネルギー
を消費することになる。
記Ｂ−における揚水遮断により正規排水運転から揚水
遮断運転に切替えられても、ポンプ内に水Ｗが残存し、
この残存水Ｗの重さによる大きい負荷が羽根車２の吐出
側にかかった状態で、水と空気が攪拌されることにな
る。このため、正規排水運転中よりも大きい振動や騒音
が発生してポンプ設備に種々の悪影響をおよぼすおそれ
がある。この振動や騒音は揚水管４が長く（高く）残存
水Ｗの量が多くなるほど顕著になる。また、残存水Ｗの
落水は、ケーシング３の内周と羽根車２の外周との小さ
い隙間ｃを通って行われることになるので、残存水Ｗの
落水が完了するまでに長時間を要し、長時間にわたって
負荷の大きい状態で運転されることになる。その結果、
揚水遮断運転中であるのにもかかわらず、原動機の燃料
消費量や電力消費量などが低減されず大きなエネルギー
を消費することになる。
【０００５】そこで、本発明出願人は、特願平７−１５
９１９６号によって、揚水遮断運転への切替後における
ポンプ内の残存水の落水完了時間を短縮することによ
り、揚水遮断運転時の振動や騒音を抑制するとともに、
原動機の燃料消費量もしくは電力消費量を低減して、エ
ネルギーの消費を抑えることのできる先行待機運転ポン
プを既に提案している。
９１９６号によって、揚水遮断運転への切替後における
ポンプ内の残存水の落水完了時間を短縮することによ
り、揚水遮断運転時の振動や騒音を抑制するとともに、
原動機の燃料消費量もしくは電力消費量を低減して、エ
ネルギーの消費を抑えることのできる先行待機運転ポン
プを既に提案している。
【０００６】この種の先行待機運転ポンプは、図３に示
すように、揚水管４の下部に逃がし孔１２を貫設し、こ
の逃がし孔１２にサイホン管状の逃がし管９を接続し、
その出口９Ａを逃がし孔１２の位置よりも低い位置に開
口させるとともに、折り返し水平部９Ｂの位置を床１３
よりも上に設定して、ここに、たとえば電磁弁によって
なる開閉弁１４を介設し、水位検出手段７によって検出
した水位信号に基づいて制御器８から出力される信号に
より開閉弁１４を開閉制御するように構成してある。
すように、揚水管４の下部に逃がし孔１２を貫設し、こ
の逃がし孔１２にサイホン管状の逃がし管９を接続し、
その出口９Ａを逃がし孔１２の位置よりも低い位置に開
口させるとともに、折り返し水平部９Ｂの位置を床１３
よりも上に設定して、ここに、たとえば電磁弁によって
なる開閉弁１４を介設し、水位検出手段７によって検出
した水位信号に基づいて制御器８から出力される信号に
より開閉弁１４を開閉制御するように構成してある。
【０００７】この種の先行待機運転ポンプによれば、吸
水井１０の水位が上昇して揚水開始水位ＲＷＬに到達し
た時点で気水切替弁６Ａを弁閉するとともに、開閉弁１
４を弁閉する。これにより、揚水の一部が逃がし管９を
通ってポンプ外に排水されるのを防止できるので、揚水
開始水位ＲＷＬ以上の水位では、ポンプ効率を低下させ
ることなく、正規排水運転（１００％Ｑ）を行うことが
できる。また、排水運転の継続により、吸水井１０の水
位が揚水遮断水位ＳＷＬまで低下すると、気水切替弁６
Ａを弁開して揚水遮断運転に切替えるとともに、開閉弁
１４を弁開する。この場合、揚水管４内には、逃がし管
９における折り返し水平部９Ｂよりもｈ分だけ高い位置
まで残存水Ｗが存在しているので、逃がし管９のサイホ
ン作用により、揚水管４内の残存水Ｗを短時間で落水さ
せることができる。
水井１０の水位が上昇して揚水開始水位ＲＷＬに到達し
た時点で気水切替弁６Ａを弁閉するとともに、開閉弁１
４を弁閉する。これにより、揚水の一部が逃がし管９を
通ってポンプ外に排水されるのを防止できるので、揚水
開始水位ＲＷＬ以上の水位では、ポンプ効率を低下させ
ることなく、正規排水運転（１００％Ｑ）を行うことが
できる。また、排水運転の継続により、吸水井１０の水
位が揚水遮断水位ＳＷＬまで低下すると、気水切替弁６
Ａを弁開して揚水遮断運転に切替えるとともに、開閉弁
１４を弁開する。この場合、揚水管４内には、逃がし管
９における折り返し水平部９Ｂよりもｈ分だけ高い位置
まで残存水Ｗが存在しているので、逃がし管９のサイホ
ン作用により、揚水管４内の残存水Ｗを短時間で落水さ
せることができる。
【０００８】しかし、床１３よりも下側の床下寸法が長
いポンプの場合は、逃がし管９のサイホン作用が働かな
くなって、十分な落水を期待することができないおそれ
を有している。
いポンプの場合は、逃がし管９のサイホン作用が働かな
くなって、十分な落水を期待することができないおそれ
を有している。
【０００９】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、従来の待機
運転ポンプでは、揚水遮断運転に切替えられてもポンプ
内に水が残存しているため、正規排水運転中よりも大き
い振動や騒音が発生するとともに、残存水の落水完了ま
でに長時間を要するため、原動機の燃料消費量や電力消
費量などの低減が妨げられて大きなエネルギーを消費す
ることになる。また、比較例で述べた待機運転ポンプで
は、床下寸法が長くなると、逃がし管のサイホン作用が
働かなくなって、十分な落水を期待することができない
おそれを有している。そこで、本発明は、揚水遮断運転
への切替後におけるポンプ内の残存水の落水完了時間を
短縮することにより、揚水遮断運転時の振動や騒音を抑
制するとともに、原動機の燃料消費量もしくは電力消費
量を低減して、エネルギーの消費を抑え、かつ床下寸法
の長短如何を問わず十分な落水を期待することができる
先行待機運転ポンプおよび先行待機運転ポンプの運転方
法を提供することを目的とする。
運転ポンプでは、揚水遮断運転に切替えられてもポンプ
内に水が残存しているため、正規排水運転中よりも大き
い振動や騒音が発生するとともに、残存水の落水完了ま
でに長時間を要するため、原動機の燃料消費量や電力消
費量などの低減が妨げられて大きなエネルギーを消費す
ることになる。また、比較例で述べた待機運転ポンプで
は、床下寸法が長くなると、逃がし管のサイホン作用が
働かなくなって、十分な落水を期待することができない
おそれを有している。そこで、本発明は、揚水遮断運転
への切替後におけるポンプ内の残存水の落水完了時間を
短縮することにより、揚水遮断運転時の振動や騒音を抑
制するとともに、原動機の燃料消費量もしくは電力消費
量を低減して、エネルギーの消費を抑え、かつ床下寸法
の長短如何を問わず十分な落水を期待することができる
先行待機運転ポンプおよび先行待機運転ポンプの運転方
法を提供することを目的とする。
【００１０】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、請求項１記載の発明は、主軸に固着された羽根車が
回転自在に収容されるケーシングと、このケーシングの
上流側に連設された吸込カバーと、ケーシングの下流側
に連設された揚水管と、羽根車の上流側に連通接続され
て内部が大気開放状態と大気遮断状態に切替えられる気
水切替系とを備え、前記羽根車の出口に該羽根車と一体
となした増圧羽根が設けられ、この増圧羽根により増圧
された圧力水を回収する増圧室が前記ケーシングに設け
られているとともに、この増圧室にサイホン管状の逃が
し管が接続され、このサイホン管状の逃がし管に開閉弁
が介設されていることを特徴としている。また、請求項
２記載の発明は、主軸に固着された羽根車が回転自在に
収容されるケーシングと、このケーシングの上流側に連
設された吸込カバーと、ケーシングの下流側に連設され
た揚水管と、羽根車の上流側に連通接続されて内部が大
気開放状態と大気遮断状態に切替えられる気水切替系と
を備え、前記羽根車の出口に該羽根車と一体となした増
圧羽根が設けられ、この増圧羽根により増圧された圧力
水を回収する増圧室が前記ケーシングに設けられている
とともに、この増圧室にサイホン管状の逃がし管が接続
され、このサイホン管状の逃がし管に開閉弁が介設され
ている先行待機運転ポンプによって、水位が揚水開始水
位を越える領域から揚水開始水位を経て揚水遮断水位に
低下するまでの間は、開閉弁を弁閉して逃がし管を閉塞
した状態で正規排水運転を行い、水位が揚水遮断水位に
低下した時点で揚水遮断運転に切替え、水位が揚水遮断
水位から前記揚水開始水位に上昇するまでの間は揚水遮
断運転を行うとともに、前記揚水遮断運転に切替えられ
た時に開閉弁を弁開して逃がし管を開放し、開放された
逃がし管のサイホン作用と、増圧羽根により増圧室に回
収された圧力水が逃がし管へ押し込まれる押し込み作用
との協働によって、逃がし管からポンプ内の残存水を落
水させることを特徴としている。
め、請求項１記載の発明は、主軸に固着された羽根車が
回転自在に収容されるケーシングと、このケーシングの
上流側に連設された吸込カバーと、ケーシングの下流側
に連設された揚水管と、羽根車の上流側に連通接続され
て内部が大気開放状態と大気遮断状態に切替えられる気
水切替系とを備え、前記羽根車の出口に該羽根車と一体
となした増圧羽根が設けられ、この増圧羽根により増圧
された圧力水を回収する増圧室が前記ケーシングに設け
られているとともに、この増圧室にサイホン管状の逃が
し管が接続され、このサイホン管状の逃がし管に開閉弁
が介設されていることを特徴としている。また、請求項
２記載の発明は、主軸に固着された羽根車が回転自在に
収容されるケーシングと、このケーシングの上流側に連
設された吸込カバーと、ケーシングの下流側に連設され
た揚水管と、羽根車の上流側に連通接続されて内部が大
気開放状態と大気遮断状態に切替えられる気水切替系と
を備え、前記羽根車の出口に該羽根車と一体となした増
圧羽根が設けられ、この増圧羽根により増圧された圧力
水を回収する増圧室が前記ケーシングに設けられている
とともに、この増圧室にサイホン管状の逃がし管が接続
され、このサイホン管状の逃がし管に開閉弁が介設され
ている先行待機運転ポンプによって、水位が揚水開始水
位を越える領域から揚水開始水位を経て揚水遮断水位に
低下するまでの間は、開閉弁を弁閉して逃がし管を閉塞
した状態で正規排水運転を行い、水位が揚水遮断水位に
低下した時点で揚水遮断運転に切替え、水位が揚水遮断
水位から前記揚水開始水位に上昇するまでの間は揚水遮
断運転を行うとともに、前記揚水遮断運転に切替えられ
た時に開閉弁を弁開して逃がし管を開放し、開放された
逃がし管のサイホン作用と、増圧羽根により増圧室に回
収された圧力水が逃がし管へ押し込まれる押し込み作用
との協働によって、逃がし管からポンプ内の残存水を落
水させることを特徴としている。
【００１１】請求項１記載の発明および請求項２記載の
発明によれば、水位が揚水開始水位を越える領域から、
揚水開始水位を経て揚水遮断水位に低下するまでの間
は、開閉弁を弁閉して、逃がし管を閉塞しているので、
ポンプ効率を低下させることなく、正規排水運転を行う
ことができる。一方、正規排水運転から揚水遮断運転に
切り替わった時には、圧力流体供給・排出手段により圧
力流体を排出して、開閉弁を弁開することで逃がし管が
開放されるので、この開放された逃がし管のサイホン作
用と、増圧羽根により増圧室に回収された圧力水が逃が
し管へ押し込まれる押し込み作用との協働によって、逃
がし管からポンプ内の残存水を短時間で落水させること
ができる。
発明によれば、水位が揚水開始水位を越える領域から、
揚水開始水位を経て揚水遮断水位に低下するまでの間
は、開閉弁を弁閉して、逃がし管を閉塞しているので、
ポンプ効率を低下させることなく、正規排水運転を行う
ことができる。一方、正規排水運転から揚水遮断運転に
切り替わった時には、圧力流体供給・排出手段により圧
力流体を排出して、開閉弁を弁開することで逃がし管が
開放されるので、この開放された逃がし管のサイホン作
用と、増圧羽根により増圧室に回収された圧力水が逃が
し管へ押し込まれる押し込み作用との協働によって、逃
がし管からポンプ内の残存水を短時間で落水させること
ができる。
【００１２】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図
面に基づいて説明する。なお、前記図４の従来例および
図３の比較例と同一もしくは相当部分には同一符号を付
して、詳しい説明は省略する。図１および図２におい
て、羽根車２の出口に該羽根車２と一体となした増圧羽
根２Ａが設けられている。具体的には、羽根車２として
クローズド型の羽根車２が使用されており、その前シュ
ラウド２Ｂの外周部に複数の増圧羽根２Ａが設けられて
いる。これら増圧羽根２Ａは、該増圧羽根２Ａにより増
圧された圧力水を回収するために、ケーシング３の外周
部に半径方向外側に膨出して形成した環状の増圧室３Ａ
に臨んでいる。また、増圧室３Ａにサイホン管状の逃が
し管９が接続され、逃がし管９の水平部９Ｂに、たとえ
ば電磁弁によってなる開閉弁１４を介設し、水位検出手
段７によって検出した水位信号に基づいて制御器８から
出力される信号により開閉弁１４を開閉制御するように
構成されている。
面に基づいて説明する。なお、前記図４の従来例および
図３の比較例と同一もしくは相当部分には同一符号を付
して、詳しい説明は省略する。図１および図２におい
て、羽根車２の出口に該羽根車２と一体となした増圧羽
根２Ａが設けられている。具体的には、羽根車２として
クローズド型の羽根車２が使用されており、その前シュ
ラウド２Ｂの外周部に複数の増圧羽根２Ａが設けられて
いる。これら増圧羽根２Ａは、該増圧羽根２Ａにより増
圧された圧力水を回収するために、ケーシング３の外周
部に半径方向外側に膨出して形成した環状の増圧室３Ａ
に臨んでいる。また、増圧室３Ａにサイホン管状の逃が
し管９が接続され、逃がし管９の水平部９Ｂに、たとえ
ば電磁弁によってなる開閉弁１４を介設し、水位検出手
段７によって検出した水位信号に基づいて制御器８から
出力される信号により開閉弁１４を開閉制御するように
構成されている。
【００１３】このように構成された先行待機運転ポンプ
による作動を説明する。 吸水井１０の水位が上昇する場合。 Ａ−．水位が揚水遮断水位ＳＷＬを越えて揚水開始水
位ＲＷＬに到達するまでの間は、気水切替弁６Ａを弁開
して気中運転を行う。この場合、開閉弁１４も弁開され
て逃がし管９を開放している。 Ａ−．吸水井１０の水位が揚水開始水位ＲＷＬに到達
した時点で気水切替弁６Ａを弁閉するとともに、開閉弁
１４も弁閉して逃がし管９を閉塞する。これにより、揚
水の一部が逃がし管９を通ってポンプ外に排水されるの
を防止できるので、揚水開始水位ＲＷＬ以上の水位で
は、ポンプ効率を低下させることなく、正規排水運転
（１００％Ｑ）を行うことができる。
による作動を説明する。 吸水井１０の水位が上昇する場合。 Ａ−．水位が揚水遮断水位ＳＷＬを越えて揚水開始水
位ＲＷＬに到達するまでの間は、気水切替弁６Ａを弁開
して気中運転を行う。この場合、開閉弁１４も弁開され
て逃がし管９を開放している。 Ａ−．吸水井１０の水位が揚水開始水位ＲＷＬに到達
した時点で気水切替弁６Ａを弁閉するとともに、開閉弁
１４も弁閉して逃がし管９を閉塞する。これにより、揚
水の一部が逃がし管９を通ってポンプ外に排水されるの
を防止できるので、揚水開始水位ＲＷＬ以上の水位で
は、ポンプ効率を低下させることなく、正規排水運転
（１００％Ｑ）を行うことができる。
【００１４】吸水井１０の水位が下降する場合。 Ｂ−．水位が揚水開始水位ＲＷＬを越える領域から、
揚水開始水位ＲＷＬを経て揚水遮断水位ＳＷＬに低下す
るまでの間は正規排水運転を行う。 Ｂ−．水位が揚水遮断水位ＳＷＬまで低下した時点で
気水切替弁６Ａを弁開して揚水遮断運転に切替えるとと
もに、開閉弁１４を弁開して逃がし管９を開放する。そ
の結果、開放された逃がし管９のサイホン作用と、複数
の増圧羽根２Ａにより増圧室３Ａに回収された圧力水が
逃がし管９へ押し込まれる押し込み作用との協働によっ
て、逃がし管９からポンプ内の残存水Ｗを短時間で落水
させることができる。
揚水開始水位ＲＷＬを経て揚水遮断水位ＳＷＬに低下す
るまでの間は正規排水運転を行う。 Ｂ−．水位が揚水遮断水位ＳＷＬまで低下した時点で
気水切替弁６Ａを弁開して揚水遮断運転に切替えるとと
もに、開閉弁１４を弁開して逃がし管９を開放する。そ
の結果、開放された逃がし管９のサイホン作用と、複数
の増圧羽根２Ａにより増圧室３Ａに回収された圧力水が
逃がし管９へ押し込まれる押し込み作用との協働によっ
て、逃がし管９からポンプ内の残存水Ｗを短時間で落水
させることができる。
【００１５】このように、逃がし管９のサイホン作用
と、複数の増圧羽根２Ａにより増圧室３Ａに回収された
圧力水が逃がし管９へ押し込まれる押し込み作用との協
働によって、ポンプ内の残存水Ｗを短時間で落水させる
ことができるので、ポンプの床下寸法の長短如何を問わ
ず、揚水遮断運転時の振動や騒音を短時間で急激に減衰
させることができるとともに、原動機の燃料消費量もし
くは電力消費量を低減して、エネルギーの消費を抑える
ことができる。
と、複数の増圧羽根２Ａにより増圧室３Ａに回収された
圧力水が逃がし管９へ押し込まれる押し込み作用との協
働によって、ポンプ内の残存水Ｗを短時間で落水させる
ことができるので、ポンプの床下寸法の長短如何を問わ
ず、揚水遮断運転時の振動や騒音を短時間で急激に減衰
させることができるとともに、原動機の燃料消費量もし
くは電力消費量を低減して、エネルギーの消費を抑える
ことができる。
【００１６】なお、前記実施の形態では、１つの逃がし
管９を設けた構成で説明しているが、増圧室３Ａに円周
方向等間隔で複数の逃がし管９を設けてもよい。
管９を設けた構成で説明しているが、増圧室３Ａに円周
方向等間隔で複数の逃がし管９を設けてもよい。
【００１７】
【発明の効果】以上説明したように、請求項１および請
求項２記載の発明によれば、揚水遮断運転への切替え時
に、逃がし管のサイホン作用と、増圧羽根により増圧室
に回収された圧力水が逃がし管へ押し込まれる押し込み
作用との協働によって、ポンプ内の残存水を開放された
通路から短時間で落水させることができるので、ポンプ
の床下寸法の長短如何を問わず、揚水遮断運転時の振動
や騒音を短時間で急激に減衰させることができるととも
に、原動機の燃料消費量もしくは電力消費量を低減し
て、エネルギーの消費を抑えることができる。
求項２記載の発明によれば、揚水遮断運転への切替え時
に、逃がし管のサイホン作用と、増圧羽根により増圧室
に回収された圧力水が逃がし管へ押し込まれる押し込み
作用との協働によって、ポンプ内の残存水を開放された
通路から短時間で落水させることができるので、ポンプ
の床下寸法の長短如何を問わず、揚水遮断運転時の振動
や騒音を短時間で急激に減衰させることができるととも
に、原動機の燃料消費量もしくは電力消費量を低減し
て、エネルギーの消費を抑えることができる。
【図１】本発明の一実施の形態を示す正面図である。
【図２】要部の拡大断面図である。
【図３】比較例の構成を示す正面図である。
【図４】従来の待機運転ポンプを示す概略構成図であ
る。
る。
１ 主軸 ２ 羽根車 ２Ａ 増圧羽根 ３ ケーシング ３Ａ 増圧室 ４ 揚水管 ５ 吸込カバー ６ 気水切替系 ９ 逃がし管 １０ 吸水井 １４ 開閉弁 ＲＷＬ 揚水開始水位 ＳＷＬ 揚水遮断水位 Ｗ 残存水
Claims (2)
- 【請求項１】主軸に固着された羽根車が回転自在に収容
されるケーシングと、このケーシングの上流側に連設さ
れた吸込カバーと、ケーシングの下流側に連設された揚
水管と、羽根車の上流側に連通接続されて内部が大気開
放状態と大気遮断状態に切替えられる気水切替系とを備
え、前記羽根車の出口に該羽根車と一体となした増圧羽
根が設けられ、この増圧羽根により増圧された圧力水を
回収する増圧室が前記ケーシングに設けられているとと
もに、この増圧室にサイホン管状の逃がし管が接続さ
れ、このサイホン管状の逃がし管に開閉弁が介設されて
いることを特徴とする先行待機運転ポンプ。 - 【請求項２】 主軸に固着された羽根車が回転自在に収
容されるケーシングと、このケーシングの上流側に連設
された吸込カバーと、ケーシングの下流側に連設された
揚水管と、羽根車の上流側に連通接続されて内部が大気
開放状態と大気遮断状態に切替えられる気水切替系とを
備え、前記羽根車の出口に該羽根車と一体となした増圧
羽根が設けられ、この増圧羽根により増圧された圧力水
を回収する増圧室が前記ケーシングに設けられていると
ともに、この増圧室にサイホン管状の逃がし管が接続さ
れ、このサイホン管状の逃がし管に開閉弁が介設されて
いる先行待機運転ポンプによって、水位が揚水開始水位
を越える領域から揚水開始水位を経て揚水遮断水位に低
下するまでの間は、開閉弁を弁閉して逃がし管を閉塞し
た状態で正規排水運転を行い、水位が揚水遮断水位に低
下した時点で揚水遮断運転に切替え、水位が揚水遮断水
位から前記揚水開始水位に上昇するまでの間は揚水遮断
運転を行うとともに、前記揚水遮断運転に切替えられた
時に開閉弁を弁開して逃がし管を開放し、開放された逃
がし管のサイホン作用と、増圧羽根により増圧室に回収
された圧力水が逃がし管へ押し込まれる押し込み作用と
の協働によって、逃がし管からポンプ内の残存水を落水
させることを特徴とする先行待機運転ポンプの運転方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6623696A JPH09256988A (ja) | 1996-03-22 | 1996-03-22 | 先行待機運転ポンプおよび先行待機運転ポンプの運転方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6623696A JPH09256988A (ja) | 1996-03-22 | 1996-03-22 | 先行待機運転ポンプおよび先行待機運転ポンプの運転方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09256988A true JPH09256988A (ja) | 1997-09-30 |
Family
ID=13310029
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6623696A Pending JPH09256988A (ja) | 1996-03-22 | 1996-03-22 | 先行待機運転ポンプおよび先行待機運転ポンプの運転方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09256988A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2010229979A (ja) * | 2009-03-30 | 2010-10-14 | Kubota Corp | 立軸ポンプ及びその羽根車とケーシングの隙間調整方法 |
-
1996
- 1996-03-22 JP JP6623696A patent/JPH09256988A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2010229979A (ja) * | 2009-03-30 | 2010-10-14 | Kubota Corp | 立軸ポンプ及びその羽根車とケーシングの隙間調整方法 |
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