JPH09256057A - 加熱炉の鋼片在炉時間予測方法 - Google Patents

加熱炉の鋼片在炉時間予測方法

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JPH09256057A
JPH09256057A JP8090133A JP9013396A JPH09256057A JP H09256057 A JPH09256057 A JP H09256057A JP 8090133 A JP8090133 A JP 8090133A JP 9013396 A JP9013396 A JP 9013396A JP H09256057 A JPH09256057 A JP H09256057A
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heating furnace
furnace
group
temperature
billet
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JP8090133A
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Takahiro Yoshinaga
貴裕 吉永
Shuichi Ukata
修一 羽片
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  • Control Of Metal Rolling (AREA)
  • Heat Treatments In General, Especially Conveying And Cooling (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 異なった鋼種や寸法を有する鋼片を連続的に
加熱しても、加熱に必要な鋼片の在炉時間をエネルギー
効率を悪化させることなく正確に予測することができる
加熱炉の鋼片在炉時間予測方法を提供する。 【解決手段】 分類したグループ中に優先して加熱処理
を行うグループがある場合には、グループの加熱条件の
うちの加熱炉内温度を目標加熱炉温度とし、分類したグ
ループ中に優先して加熱処理を行うグループがない場合
には、全グループの内で最も温度の低い加熱炉内温度を
目標加熱炉温度として目標加熱炉温度及び各グループの
鋼片温度から仮の鋼片送り速度を決定し、各グループ中
の鋼片送り速度を最も優先するグループの仮の鋼片送り
速度を鋼片送り速度と決定し、鋼片送り速度から加熱炉
中での送りピッチを算出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱間圧延工程での
加熱工程における加熱炉の鋼片在炉時間予測方法、特
に、別種の鋼片を連続して同一加熱炉で同時に加熱する
場合に正確な送りピッチを推定できる加熱炉の鋼片在炉
時間予測方法に関する。
【0002】
【従来の技術】本出願人は、先に特開平6−33015
1号公報において、鋼片の圧延能力と加熱炉能力及び作
業休止時間の発生状況を予測して抽出ピッチを予測する
ことにより、燃料使用量の低減と、現場作業者の判断作
業の低減を図る連続加熱炉の抽出ピッチ予測方法を提示
している。上記の連続加熱炉の抽出ピッチ予測方法にお
いては、装入鋼片の圧延パススケジュールと材料情報に
最も類似した、過去の圧延パススケジュール実績事例を
検索・修正し、知識処理により圧延能力最大時の圧延ピ
ッチを予測する第1の手段と、装入鋼片の材料情報から
連続加熱炉の最大加熱能力時の加熱ピッチを演算する第
2の手段と、圧延工程における移動型休止と固定型休止
の各休止時間及び休止発生時期を、装入鋼片毎に予測す
ると共に、既に加熱炉内にある鋼片の中で、休止発生が
予測されている個々の作業休止時間の発生間隔により、
作業休止時間の再配置を知識処理する第3の手段と、前
記3つの手段で予測された圧延ピッチ、加熱ピッチ及び
作業休止時間のうちの最大値を連続加熱炉の抽出ピッチ
と決定することにより、連続加熱炉への鋼片装入段階で
極めて高精度に抽出ピッチを予測できる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
加熱炉の鋼片在炉時間予測方法は、未だ、以下の解決す
べき課題を有していた。即ち、加熱炉中における加熱ピ
ッチである鋼片の送りピッチの決定において、最大加熱
能力を仮定しているため、実際の現象を正確には予測し
ていないという問題がある。特に、鋼種や寸法等の異な
る多種の鋼片を連続して加熱炉に装入する場合には、従
来の予想方法では、鋼種や寸法の違いにより鋼片の加熱
条件が異なるため過加熱や加熱不足の鋼片が出現し、鋼
種の異なる鋼片を望ましい状態に加熱できないという問
題がある。加熱不足の鋼片は圧延工程においてトラブル
を発生し、工程の停止や圧延機の破損等を発生させ作業
効率を低下させる可能性がある。また、これらの問題を
解決するためには、綿密な工程スケジュールを計画せね
ばならず、熟練した作業者を必要とし、作業性に著しく
劣るという問題がある。さらに、安全性を考慮して余分
に鋼片を加熱するために、加熱炉の温度を必要以上に昇
温し、エネルギー効率が悪化するという問題がある。
【0004】本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの
で、異なった鋼種や寸法を有する鋼片を連続的に加熱し
ても、鋼片在炉時間を正確に予測することで効率的な鋼
片加熱が可能となる加熱炉の鋼片在炉時間予測方法を提
供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的に沿う請求項1
記載の加熱炉の鋼片在炉時間予測方法は、加熱炉によっ
て現在加熱されている1又は2種以上の鋼片の鋼種や形
状により過去のデータから決定される送りピッチと、前
記加熱炉に後続する圧延機によって現在圧延されている
1又は2種以上の鋼片の鋼種や形状により過去のデータ
から決定される送りピッチとを比較して、長い方の送り
ピッチを前記加熱炉及び圧延機の実際の送りピッチとし
て、前記加熱炉に前記鋼片が在炉する時間を予測する加
熱炉の鋼片在炉時間予測方法であって、前記加熱炉内に
在炉する1又は2種以上の前記鋼片を加熱炉内温度及び
炉搬出目標温度を含む同一の加熱条件で加熱できるグル
ープに分類し、該分類したグループ中に優先して加熱処
理を行うグループがある場合には、該グループの加熱条
件のうちの加熱炉内温度を目標加熱炉温度として、一
方、前記分類したグループ中に優先して加熱処理を行う
グループがない場合には、全グループ内で最も加熱温度
の低いものを目標加熱炉温度として該目標加熱炉温度及
び各グループの鋼片温度から仮の鋼片送り速度を決定
し、前記各グループ中の鋼片送り速度を最も優先するグ
ループの前記仮の鋼片送り速度を鋼片送り速度と決定
し、該鋼片送り速度から前記加熱炉中での送りピッチを
算出する。請求項2記載の加熱炉の鋼片在炉時間予測方
法は、請求項1記載の加熱炉の鋼片在炉時間予測方法に
おいて、前記優先して加熱処理を行うグループ、及び、
前記鋼片送り速度を最も優先するグループが、鋼種や製
品品質の重要性を表す優先度に基づいて決定される。
【0006】
【発明の実施の形態】続いて、添付した図面を参照しつ
つ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発
明の理解に供する。ここに、図1は本発明の一実施の形
態に係る加熱炉の鋼片在炉時間予測方法の全体手順を表
すフローチャート、図2は加熱されている鋼片の送りピ
ッチを推定するフローチャート、図3は鋼片送り速度を
決定するフローチャートである。また、表1は検索に用
いる各種テーブルの検索キー項目と検索項目を示し、表
2は薄物判定テーブルを、表3は圧延時の送りピッチテ
ーブルを、表4は加熱炉内温度・炉搬出目標温度テーブ
ルを、表5は優先度テーブルを、表6は鋼片送り速度テ
ーブルを示す。
【0007】
【表1】
【0008】
【表2】
【0009】
【表3】
【0010】
【表4】
【0011】
【表5】
【0012】
【表6】
【0013】まず、加熱炉の鋼片在炉時間予測方法の全
体手順を、図1を参照して説明する。図1に示すよう
に、圧延される鋼片の送りピッチを薄物判定テーブル表
2及び圧延時の送りピッチテーブル表3により検索す
る。薄物判定テーブル表2では、コイル厚とコイル巾か
ら対象とする鋼片がどの程度の寸法を有するかを薄物判
定フラッグで表現する。圧延時の送りピッチテーブル表
3では、上記した薄物判定フラッグ、鋼片長、幅殺しか
ら、圧延に要する最も短い時間である送りピッチを導き
出す。これは過去に操業を行った際の実績データから求
める(ステップS1)。次に、加熱されている鋼片の送
りピッチを推定する。この手順は後ほど詳述する(ステ
ップS2)。圧延されている鋼片と加熱されている鋼片
のいずれの送りピッチが長い時間を要するかを判定する
(ステップS3)。ステップS3において、圧延されて
いる鋼片の送りピッチが長い時間を要する場合は、圧延
されている鋼片の送りピッチを予測の送りピッチとする
(ステップS4)。ステップS3において、加熱されて
いる鋼片の送りピッチが長い時間を要する場合は、加熱
されている鋼片の送りピッチを予測の送りピッチとする
(ステップS5)。
【0014】次に、加熱炉中の鋼片を1ピッチ進めると
想定する(ステップS6)。在炉時間を推定する鋼片が
加熱炉から搬出され加熱炉内に存在しなくなるかどうか
を判定する(ステップS7)。ステップS7がYESの
場合は、今までに決定された実際の送りピッチの値の総
和を計算しその値を在炉時間の予測値とし鋼片の在炉時
間の推定を完了する(ステップS8)。ステップS7で
NOの場合は、新しい鋼片の加熱炉内状態について、ス
テップS1に戻って再度推定を実行する。
【0015】次に、加熱されている鋼片の送りピッチを
推定する手順(ステップS2)について、図2を参照し
て説明する。図2に示すように、まず、加熱炉中の鋼片
をグループに分類する。このグループは加熱炉内温度及
び鋼片の炉搬出目標温度を同一の加熱条件とできる鋼片
の集団からなる。この分類は、加熱炉内温度・炉搬出目
標温度テーブル表4を同一とし、かつ、炉号、帯、薄物
判定フラッグ、鋼片厚区分、装入温度区分等が同一の鋼
片を同じグループとする。鋼種テーブルでは各鋼片がど
のテーブルに適合するかを品質特性値により決定する。
鋼種テーブルは過去の実績データから決定される(ステ
ップS9)。次に、全グループの加熱炉内温度と炉搬出
目標温度を検索する。検索は加熱炉内温度・炉搬出目標
温度テーブル表4を用いる。加熱炉内温度・炉搬出目標
温度テーブル表4においては、炉号、帯、薄物判定、鋼
片厚、装入温度から、加熱炉内温度及び炉搬出目標温度
が決定される。加熱炉内温度・炉搬出目標温度テーブル
は過去の操業データを基に各鋼種毎に用意される(ステ
ップS10)。次に、在炉時間を予測するグループの鋼
片温度を算出する。鋼片温度は、加熱炉内温度・炉搬出
目標温度テーブル表4から検索した炉搬出目標温度と1
回目処理時の実績温度から、在炉時間を予測するグルー
プの加熱炉内位置での鋼片温度を求める(ステップS1
1)。
【0016】次に、加熱炉中での加熱炉内温度を採用す
るに適したグループの優先度を検索する。この優先度は
優先度テーブル表5を検索して決定する。優先度テーブ
ル表5では、各鋼種について炉号、帯、薄物判定、グル
ープ内鋼片枚数、鋼片位置等から加熱炉内温度の優先度
が付番されている。加熱炉内温度の優先度は、鋼種や製
品品質から加熱炉内温度を決定するにあたって重要視す
べき順番を装入される全ての鋼片について付番している
(ステップS12)。次に、全グループより加熱炉内温
度の優先度が高いグループが加熱炉内に存在するかどう
かを判定する(ステップS13)。ステップS13でY
ESの場合は、最も優先度の高いグループの加熱炉内温
度をその加熱炉における目標加熱炉温度とする。最も優
先度の高いグループの加熱炉内温度は、やはり、加熱炉
内温度・炉搬出目標温度テーブル表4を検索して求める
(ステップS14)。ステップS13がNOの場合は、
全グループ内で最も加熱温度が低い加熱炉内温度を目標
加熱炉温度と決定する(ステップS15)。
【0017】目標加熱炉温度の決定に際しては以下の点
が考慮される。目標加熱炉温度が前回決定した値から極
端に上昇あるいは降下した場合は、所定の限界値を設定
し最大その限界値の範囲において変動するようにする。
また、同一の優先度を有するグループが複数存在した場
合は、加熱炉内温度の低い値を目標加熱炉温度とする。
次に、鋼片送り速度を決定する。この手順については、
後ほど詳述する(ステップS16)。次に、1ピッチで
移動する距離を鋼片送り速度で割って加熱されている鋼
片の送りピッチを推定する(ステップS17)。
【0018】さらに、鋼片送り速度を決定する手順(ス
テップS16)について、図3を参照して説明する。図
3に示すように、まず、各グループについて目標加熱炉
温度と鋼片温度から仮の鋼片送り速度を検索する。この
検索は鋼片送り速度テーブル表6を用いて行う。鋼片送
り速度テーブル表6においては、各鋼種について炉号、
帯、薄物判定、鋼片厚、装入温度、鋼片位置、鋼片温
度、目標加熱炉温度等から鋼片送り速度が決定される。
鋼片送り速度の値は過去の操業データに基づいて決定さ
れる(ステップS18)。次に、鋼片送り速度を最も優
先するグループを検索し、このグループの仮の鋼片送り
速度を加熱炉全体の鋼片送り速度とする。この優先度は
優先度テーブル表5に基づいて決定される。加熱炉内温
度と鋼片送り速度との優先度はそれぞれ別の観点から決
定され独立して別々に付番される(ステップS19)。
【0019】ここで、上記加熱炉の鋼片在炉時間予測方
法における具体例を、図4及び図5を参照して説明す
る。図4は、加熱炉内温度、加熱炉内温度の優先度、目
標加熱炉温度、炉搬出目標温度、鋼片温度の一例を示
す。図4に示すように、予熱帯11aでは、2つのグル
ープに、加熱帯11bでは2つのグループに、均熱帯1
1cでは1つのグルーブに、それぞれ鋼片が分類されて
いる。加熱帯11bでは、それぞれのグループは123
0℃と1250℃の加熱炉内温度を有している。加熱炉
内温度の優先度は1250℃のグループの方が5と高い
ので、加熱帯11bでの目標加熱炉温度は1250℃と
なる。鋼片温度は各グループの先頭鋼片及び最後尾の鋼
片についてそれぞれ計算される。計算方法としては、例
えば、装入温度をT1 、炉搬出目標温度をT2 、先頭鋼
片の炉入口からの距離をx1 、加熱炉の炉長をx2 、と
すると、 鋼片温度Tx = T1 +(T2 −T1 )×x1 /x2 で求められる。図5は、仮の鋼片送り速度と鋼片送り速
度の優先度の一例を示す。図5に示すように、グループ
の先端と最後尾の鋼片について仮の鋼片送り速度が決定
される。鋼片送り速度の優先度は1〜10の値がそれぞ
れ指定されている。最も優先度の高い10の鋼片は加熱
帯11bに2つ存在する。鋼片送り速度は優先度の高い
この2つの鋼片の内遅い方の値を採用する。
【0020】次に、本発明の一実施の形態に係る加熱炉
の鋼片在炉時間予測方法を用いた加熱炉設備Aを、図面
を参照して説明する。図6に示すように、加熱炉設備A
は、ウオーキングビーム方式により鋼片を搬送し、予熱
帯11a、加熱帯11b、均熱帯11cを有する加熱炉
11と、本発明の一実施の形態に係る加熱炉の鋼片在炉
時間予測方法を用いた在炉時間予測システム12と、在
炉時間予測システム12に使用されるデータベース13
と、加熱炉11の炉内状態を検知し加熱手段を制御する
炉計装部14と、在炉時間予測システム12や炉計装部
14の情報から炉温設定等で炉計装部14を制御する燃
焼制御システム15からなる。
【0021】上記構成を有する加熱炉設備Aを用いて加
熱炉を制御した結果を、図7〜図9を参照して説明す
る。図7は本発明の一実施の形態に係る加熱炉の鋼片在
炉時間予測方法を用いた予測残り在炉時間と実績残り在
炉時間を示し、横軸が加熱炉中での位置を表し、縦軸が
残り在炉時間を表す。図8は同方法を用いた場合と一定
ピッチの搬送速度で鋼片を加熱した比較例の場合の鋼片
の温度を示し、横軸が加熱炉中での位置を表し、縦軸が
鋼片の断面平均温度を表す。図9は同方法を用いた場合
と一定ピッチの搬送速度で鋼片を加熱した比較例の場合
における加熱炉で使用された燃料流量の比較を示す。
【0022】図7に示すように、休止が発生した場合は
若干予測した値とは異なるが、通常の操業においては、
予測と実績との誤差は10分程度であり、正確な予測が
行われている。図8に示すように、特に予熱帯におい
て、予測を行った操業では一定のピッチで操業された場
合と比較して余分な昇温が抑えられており、不必要な昇
温が行われていないことが判明する。この際、最終の鋼
片温度は目標の値に到達している。その結果、図9に示
すように、予想した場合は予想しない場合と比較し、1
2%の燃料使用量が削減でき、極めてエネルギー効率が
高い。
【0023】このように、本実施の形態に係る加熱炉の
鋼片在炉時間予測方法においては、分類したグループ中
に優先して加熱処理を行うグループがある場合には、該
グループの炉内温度を目標加熱炉温度とし、この目標加
熱炉温度及び各グループの鋼片温度から仮の鋼片送り速
度を決定し、前記各グループ中の鋼片送り速度を最も優
先するグループの前記仮の鋼片送り速度を鋼片送り速度
として決定するので、予測しようとする鋼片の情報だけ
でなく加熱炉中に存在する他の鋼片の状態を考慮するこ
とができる。従って、より正確な在炉時間を予測するこ
とができる。また、加熱不足の鋼片の発生を防止するこ
とが可能で、圧延工程でのトラブルの発生を未然に防ぐ
ことができ、作業性に優れる。さらに、正確な在炉時間
を予測できるので、鋼片を必要以上に余分に加熱するこ
とを防止でき、燃料の使用量を必要最小限にでき、エネ
ルギー効率を高くできる。
【0024】以上、本発明は何ら上記した実施の形態に
記載の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲
に記載されている事項の範囲内で考えられるその他の実
施の形態や変容例を含むものである。例えば、上記した
実施の形態で用いた各テーブルに限定されるものではな
く、他の情報を用いて各テーブルを作成してもよい。ま
た、加熱炉のラインは1本に限定されるものではなく、
1又は2以上の加熱炉のラインを並設し、それぞれのラ
インで鋼片の在炉時間を予測してもよい。
【0025】
【発明の効果】請求項1及び2記載の加熱炉の鋼片在炉
時間予測方法においては、前記加熱炉内に滞在する1又
は2種以上の前記鋼片を加熱炉内温度及び炉搬出目標温
度を含む同一の加熱条件で加熱できるグループに分類
し、前記分類したグループ中に優先して加熱処理を行う
グループがある場合には、該グループの炉内温度を目標
加熱炉温度とし、前記分類したグループ中に優先して加
熱処理を行うグループがない場合には、全グループ内で
最も加熱炉温度の低いものを目標加熱炉温度として、該
目標加熱炉温度及び各グループの鋼片温度から仮の鋼片
送り速度を決定し、前記各グループ中の鋼片送り速度を
最も優先するグループの前記仮の鋼片送り速度を鋼片送
り速度と決定し、該鋼片送り速度から前記加熱炉中での
送りピッチを算出するので、予測する鋼片の在炉時間を
正確に予測できるばかりでなく、加熱炉内に装入されて
いる他の鋼片を考慮して在炉時間を予測することができ
る。従って、品質上特に注意せねばならない鋼片や加熱
条件が厳しい鋼片の情報を通常の鋼片の在炉時間の推定
に反映させることができ、大きな事故となる加熱不足や
過加熱を未然に防止することができる。在炉時間の予測
を信頼性高くできるので、加熱炉の制御を本来鋼片を加
熱するに必要最低限な温度に設定することが可能で、余
分な昇温を行うことがなく使用する燃料を低減でき、エ
ネルギー効率を高めると共に経済性も向上する。また、
判断の根拠となるテーブルのデータを容易に入れ替える
ことができ、使用中の状況に合わせて在炉時間の予測を
細かく変更することができる。新たな鋼片を加熱炉に装
入する場合においても、テーブルに記載するに必要な基
礎データを入手するだけで容易に対応ができる。特に、
請求項2記載の加熱炉の鋼片在炉時間予測方法において
は、優先して加熱処理を行う前記優先グループや鋼片送
り速度を最も優先する前記グループが、鋼種や製品品質
の重要性を表す優先度に基づいて決定されるので、製品
の製造工程における因子や出来上がった製品における因
子等の複雑な要因を的確に在炉時間の予測に反映させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る加熱炉の鋼片在炉
時間予測方法の全体手順を表すフローチャートである。
【図2】同加熱されている鋼片の送りピッチを推定する
フローチャートである。
【図3】同鋼片送り速度を決定するフローチャートであ
る。
【図4】加熱炉内温度、加熱炉内温度の優先度、目標加
熱炉温度、炉搬出目標温度、及び、鋼片温度の一例を示
す説明図である。
【図5】仮の鋼片送り速度と鋼片送り速度の優先度の一
例を示す説明図である。
【図6】本発明の一実施の形態に係る加熱炉の鋼片在炉
時間予測方法を用いた加熱炉設備のブロック図である。
【図7】同予想方法を用いた予想残り在炉時間及び実績
残り在炉時間と加熱炉中での位置との関係図である。
【図8】同予想方法を用いた場合と一定ピッチの搬送速
度で鋼片を加熱した比較例の場合の加熱炉中での位置と
鋼片の温度との関係図である。
【図9】同予測方法を用いた場合と一定ピッチの搬送速
度で鋼片を加熱した比較例の場合における加熱炉での使
用された燃料流量の比較図である。
【符号の説明】
A 加熱炉設備 11 加熱炉 11a 予熱帯 11b 加熱帯 11c 均熱帯 12 在炉時間予測システム 13 データベ
ース 14 炉計装部 15 燃焼制御
システム

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱炉によって現在加熱されている1
    又は2種以上の鋼片の鋼種や形状により過去のデータか
    ら決定される送りピッチと、前記加熱炉に後続する圧延
    機によって現在圧延されている1又は2種以上の鋼片の
    鋼種や形状により過去のデータから決定される送りピッ
    チとを比較して、長い方の送りピッチを前記加熱炉及び
    圧延機の実際の送りピッチとして、前記加熱炉に前記鋼
    片が在炉する時間を予測する加熱炉の鋼片在炉時間予測
    方法であって、 前記加熱炉内に在炉する1又は2種以上の前記鋼片を加
    熱炉内温度及び炉搬出目標温度を含む同一の加熱条件で
    加熱できるグループに分類し、 該分類したグループ中に優先して加熱処理を行うグルー
    プがある場合には、該グループの加熱条件のうちの加熱
    炉内温度を目標加熱炉温度として、一方、前記分類した
    グループ中に優先して加熱処理を行うグループがない場
    合には、全グループ内で最も加熱温度の低いものを目標
    加熱炉温度として該目標加熱炉温度及び各グループの鋼
    片温度から仮の鋼片送り速度を決定し、 前記各グループ中の鋼片送り速度を最も優先するグルー
    プの前記仮の鋼片送り速度を鋼片送り速度と決定し、一
    方、優先するグループがなければ最も遅い前記仮の鋼片
    送り速度を鋼片送り速度と決定し、 該鋼片送り速度から前記加熱炉中での送りピッチを算出
    することを特徴とする加熱炉の鋼片在炉時間予測方法。
  2. 【請求項2】 前記優先して加熱処理を行うグループ、
    及び、前記鋼片送り速度を最も優先するグループが、鋼
    種や製品品質の重要性を表す優先度に基づいて決定され
    ることを特徴とする請求項1記載の加熱炉の鋼片在炉時
    間予測方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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