JPH09253784A - アーク溶接用チップの製造方法 - Google Patents

アーク溶接用チップの製造方法

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JPH09253784A
JPH09253784A JP9750296A JP9750296A JPH09253784A JP H09253784 A JPH09253784 A JP H09253784A JP 9750296 A JP9750296 A JP 9750296A JP 9750296 A JP9750296 A JP 9750296A JP H09253784 A JPH09253784 A JP H09253784A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 加工が簡単で、かつ電極ワイヤの給電長さを
長くすることができる溶接用チップの製造方法を実現す
ること。 【解決手段】 軸芯部に消耗性電極ワイヤへの給電用貫
通孔を有するアーク溶接用チップの製造方法において、
軸芯部に貫通孔を有する長尺の孔あき棒より所望長さの
チップ部材を切削し、前記チップ部材の半径方向の断面
形状を少なくとも1組の平行な平面を有する多角形状に
鍛造するとともに、前記鍛造されたチップ部材の一端側
に鍛造により先細のテーパー部を形成する。上記により
縮径された貫通孔の孔跡部を下孔として所望径の給電用
貫通孔を施し、かつ、適宜にチップ部材の端末加工と、
チップ部材他端側の雄ネジ加工とを行うことを特徴とし
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アーク溶接用トーチに
使用されて、軸芯部に消耗性電極ワイヤへの給電用貫通
孔を有するアーク溶接用チップの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、アーク溶接用チップは図3の
(A)に示されるごとく、クローム銅合金の丸棒材より
なるチップ部材101を用いて、細径のワイヤ挿通孔
103のドリル加工を施し、溶接用チップ前半部のテ
ーパー部104の切削加工を施し、溶接用チップを取
付けるための雄ネジ106を施し、ワイヤ案内用のテ
ーパー部105の加工を施し、かつ溶接用チップを着
脱するための、いわゆるスパナ掛け部102の加工を施
していた。このように、丸棒材よりなるチップ部材10
1に、すべて機械加工を施して溶接用チップを製造する
ものとすれば、溶接用チップの製造コストが割高とな
る。特に、電極ワイヤの直径が、例えば0.8〜1.8
mmである割には、チップの長さLが,例えば40〜45
mmと長いため、ドリル加工時にドリルが折れ易く、この
ためドリル加工を低速で行なわざるを得なかった。即
ち、ドリル加工に手間取ることにより、溶接用チップの
製造コストが割高となっていた。
【0003】上記に対処するため、特公昭56−253
53号公報に記載のごとく、いわゆるスエージングによ
る溶接用チップの製造方法が提言されている。すなわ
ち、図3の(B)に示されるごとく、予じめ大径部内径
の穴107をあけたチップ部材101の軸芯部に硬線2
0を挿入し、このチップ部材101をダイス21,2
2,……により外方より中心方向に向って衝撃加圧しつ
つ、チップ部材101を左方向に所望量押しこんで、チ
ップ部材101の前半部にワイヤ挿通孔103を形成す
るものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記スエー
ジングにより溶接用チップを製造する場合、溶接用チッ
プの長さLに対して、上記スエージングにより製作され
た溶接用チップの給電長さL2 は、ドリル加工により製
作された溶接用チップの給電長さL1 よりも短く、溶接
時におけるこの給電部L2 が早期に摩耗するため、溶接
用チップの寿命が短いという欠点があった。すなわち、
溶接作業時に溶接用チップを頻繁に交換しなければなら
ないという欠点があった。
【0005】本発明は上述の問題に鑑みてなされたもの
で、その目的は、加工が簡単で、かつ電極ワイヤの給電
長さを長くすることができる溶接用チップの製造方法を
提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本第1の発明は、軸芯部に消耗性電極ワイヤへの給
電用貫通孔を有するアーク溶接用チップの製造方法に適
用される。その特徴とするところは、軸芯部に貫通孔を
有する長尺の孔あき棒より所望長さのチップ部材を切削
する第1の工程と、前記チップ部材の半径方向の断面形
状を少なくとも1組の平行な平面を有する多角形状に鍛
造する第2の工程と、前記鍛造されたチップ部材の一端
側に鍛造により先細のテーパー部を形成する第3の工程
と、前記鍛造により縮径された孔を下孔として所望径の
給電用貫通孔を施す切削加工および前記チップ部材の両
端部を仕上加工する端末加工よりなる第4の工程と、前
記第3および第4の工程と相前後して前記チップ部材の
他端側に雄ネジを形成する第5の工程とからなることで
ある。
【0007】さらに、本第2の発明は、本第1の発明に
おいて、前記第5の工程が旋盤又は鍛造によるネジ下加
工と、転造によるネジ加工とよりなることを特徴として
いる。
【0008】本第3の発明は、本第1の発明において、
前記第5の工程が旋盤又は鍛造によるネジ下加工と、切
削によるネジ加工とよりなることを特徴としている。
【0009】まず、第1の工程において、軸芯部に貫通
孔を有する長尺の孔あき棒を切削により、所望長さのチ
ップ部材に切断するところで、一般に、種々の径の貫通
孔を有する孔あき棒、すなわちクローム銅合金からなる
孔あきの引抜棒が市販されているが、この孔あき棒は貫
通孔の径が小さくなる程、製作が困難となるため割高と
なっている。しかし、本発明においては、目的とする給
電用貫通孔が、例えば、0.8mmの場合、2.0〜2.
2mmの大径の貫通孔を有する孔あき棒を用いることがで
きるため、材料費が比較的安価である。
【0010】上記大径の貫通孔を有する引抜丸棒が、第
2の工程において、半径方向の断面形状が少なくとも1
組の平行な平面を有する多角形状に鍛造され、この後、
第3の工程において、チップ部材の一端側に鍛造により
先細のテーパー部が形成される。上記第2および第3の
工程により、チップ部材が半径方向に関して所望の形状
に形成されると共に、チップ部材が長軸方向に伸展され
て所望の形状に形成される。
【0011】すなわち、大径の貫通孔を有するチップ部
材が、上記第2および第3の工程により、半径方向と長
軸方向とに伸展加工されるため、チップ部材の金属組織
が稠密化される。このように、上記鍛造により、チップ
部材が稠密化されて、チップ部材の導電率、抗張力およ
び硬度が向上する。
【0012】他方、チップ部材の軸芯部に着目した場
合、上記第2および第3の工程により、チップ部材の軸
芯部の貫通孔は、ほぼ塞がれた状態に縮径される。
【0013】この後、上記第4の工程と、上記第3およ
び第4の工程と相前後して第5の工程とが適宜に施され
るが、本発明の特徴は、上記第4の工程において特に顕
著に表われる。すなわち、上記第4の工程において、チ
ップ部材の軸芯部に所望径の給電用貫通孔が切削により
施される。
【0014】ところで、図4に示されるごとく、一般に
ドリルの先端には先端角αが118度の刃面が形成さ
れ、この刃面の先端部には110〜135度の、いわゆ
るチゼル角θをなす半径方向のチゼルエッジが形成され
て、ドリル加工時には、このチゼルエッジにより孔の軸
芯部が切削されて、所望の孔加工が施される。
【0015】勿論、チゼルエッジは軸芯近傍に設けられ
ているため回転速度が遅く、ドリル加工時には、ドリル
の外周部に比べて切削力が小さい。しかも、マクロ的に
見れば、ドリル加工時には、ドリル軸芯の回転は実質的
にゼロに近いため、この軸芯から僅かに半径方向に離れ
たチゼルエッジ部により軸芯近傍を切削することにな
る。
【0016】このため、クローム銅合金の中実の棒材よ
りなるチップ部材に小径のドリル加工を施す場合には、
切削力が実質的にゼロに近いチゼルエッジに相当するチ
ップ部材の軸芯部がドリル加工の妨げとなり、しかも材
質が硬いクローム銅合金であるため、ドリル加工のスピ
ードが遅く、かつドリルが折れ易かった。
【0017】ところで、本発明においては、第4の工程
において、目的とする小径の給電用貫通孔を切削する寸
前の状態は、上記第2および第3の工程により、すなわ
ち鍛造により、チップ部材の軸芯部に穿設された大径の
貫通孔が縮径されてほぼ塞がれた状態となっている。こ
の状態でチップ部材の軸芯部に所望径の給電用貫通孔を
穿設するドリル加工が施される。
【0018】このドリル加工時には、チップ部材の軸芯
部に残存する塞鎖状の孔跡部は、マクロ的に見れば軸芯
部が孔明きの状態と等価となっているため、チゼルエッ
ジの軸芯部におけるドリル加工の妨げとなる状態が解消
される。さらに、チップ部材の軸芯部に残存する塞鎖状
の孔跡部が長軸方向に延在されているため、当該孔跡部
が、ドリル加工時に、ドリル先端の長軸方向の案内とな
って、ドリル加工作業の促進につながっている。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図示の実施例によ
り詳細に説明する。図1および図2において、まず、図
1の(A)に示されるごとく、第1の工程として、例え
ば、軸芯部に、目的とする給電用貫通孔103よりも大
径の貫通孔107を有する長尺の孔あき棒より、所望長
さのチップ部材101が切削により切断される。
【0020】次に、図1の(B)および図2に示される
ごとく、第2の工程として、半径方向に揺動される鍛造
工具31,32,……により、チップ部材101の半径
方向の断面形状が少なくとも1組の平行な平面を有する
多角形状に鍛造される。この場合、多角形状としては、
四角形状,六角形状あるいは八角形状に形成されるが、
後述する鍛造効果と、製造後のアーク溶接用チップの利
用状態とを勘案すれば、最も好ましい形状は六角形状で
あり、次に好ましい形状は四角形状である。
【0021】次に、図1の(C)に示されるごとく、第
3の工程として、チップ部材101の一端側に鍛造によ
り先細のテーパー部104が形成される。上記第2およ
び第3の工程により、チップ部材101が半径方向に関
して所望の形状に形成されると共に、チップ部材101
が長軸方向に伸展されて所望の形状に形成される。チッ
プ部材101の軸芯部に着目した場合、上記第2および
第3の工程により、チップ部材の軸芯部の貫通孔107
は、ほぼ塞がれた状態に縮径された、孔跡部108とさ
れる。
【0022】次に、チップ部材101の他端部に、例え
ばネジ下加工が施されるが、この件については後述す
る。
【0023】第3の工程の後、図1の(E1 )および
(E2 )に示されるごとく、第4の工程として、前記鍛
造によりほぼ塞がれた状態に縮径されたチップ部材10
1の軸芯部に所望径の給電用貫通孔103を施す切削加
工、およびチップ部材101の両端部加工,ワイヤ案内
用のテーパー加工105等の仕上加工をする端末加工が
実施される。
【0024】この後、例えば図1の(F)に示されるご
とく、チップ部材101の端部に雄ネジ106を形成す
る第5の工程が実施される。このチップ部材101の端
部に雄ネジを形成する第5の工程は、図1の(D)と
(F)とにより実施される。以上により、アーク溶接用
チップが製造される。
【0025】上記本発明に係る製造方法によれば、 第1の工程において、軸芯部に貫通孔を有するクロ
ーム銅合金よりなる長尺の孔あき棒、すなわち、孔あき
の引抜棒が所望長さに切断されるが、この貫通孔は、例
えば、目的とする給電用貫通孔103よりも大径の孔あ
きの引抜棒が使用されるため、当該孔あきの引抜棒を比
較的安価で入手することができる。また、孔あきの引抜
棒を使用するため、材料の歩留りがよい。勿論、上記第
2および第3の工程で縮径される孔に関しては、予め穿
設された孔あきの引抜棒を使用するため、当然、縮径用
孔のドリル加工が不要である。
【0026】 大径の貫通孔を有する引抜丸棒よりな
るチップ部材が、上記第2および第3の工程により、半
径方向と長軸方向とに伸展加工されるため、チップ部材
の金属組織が稠密化される。このように、上記鍛造によ
り、チップ部材が稠密化されて、チップ部材の導電率、
抗張力および硬度が向上する。
【0027】 上記第4の工程において、本発明の特
徴が特に顕著に表われる。一般に図4に示されるごと
く、ドリル4の先端には先端角αが118度の刃面が形
成され、この刃面の先端部には110〜135度のいわ
ゆるチゼル角θをなす半径方向のチゼルエッジ5が形成
されて、ドリル加工時には、このチゼルエッジ5により
孔の軸芯部が切削されて、所望の孔加工が施される。
【0028】勿論、チゼルエッジ5は軸芯近傍に設けら
れているため回転速度が遅く、ドリル加工時には、ドリ
ルの外周部に比べて切削力が小さい。しかも、マクロ的
に見れば、ドリル加工時には、ドリル軸芯の回転は実質
的にゼロに近いため、この軸芯から僅かに半径方向に離
れたチゼルエッジ部により軸芯近傍を切削することにな
る。
【0029】このため、クローム銅合金の中実の棒材よ
りなるチップ部材に小径のドリル加工を施す場合には、
切削力が実質的にゼロに近いチゼルエッジに相当するチ
ップ部材の軸芯部がドリル加工の妨げとなり、しかも材
質が硬いクローム銅合金であるため、ドリル加工のスピ
ードが遅く、かつドリルが折れ易かった。
【0030】ところで、本発明においては、第4の工程
において、目的とする小径の給電用貫通孔103を切削
する寸前の状態は、上記第2および第3の工程により、
すなわち鍛造により、チップ部材101の軸芯部に穿設
された大径の貫通孔107が縮径されて、ほぼ塞がれた
状態となっている。
【0031】この状態でチップ部材101の軸芯部に所
望径の給電用貫通孔103を穿設するドリル加工が施さ
れるが、このドリル加工時には、チップ部材101の軸
芯部に残存する塞鎖状の孔跡部108は、マクロ的に見
れば軸芯部が孔明きの状態と等価となっているため、チ
ゼルエッジの軸芯部におけるドリル加工の妨げとなる状
態が解消される。さらに、チップ部材の軸芯部に残存す
る塞鎖状の孔跡部108が長軸方向に延在されているた
め、当該孔跡部108が、ドリル加工時にドリル先端の
長軸方向の案内となって、ドリル加工作業の促進につな
がっている。
【0032】ちなみに、第4の工程において、チップ部
材101の軸芯部に残存する塞鎖状の孔跡部108に所
望径の給電用貫通孔103をドリル加工する場合、例え
ば0.8mmのドリル加工する時間は、クローム銅合金の
中実の棒材に直接ドリル加工するときの時間の1/4 〜1/
3 程度であった。
【0033】なお、チップ部材101の端部に雄ネジ1
06を形成する第5の工程は、図1の(D)と(F)と
により実施されるとして説明したが、例えば旋盤又は鍛
造によるネジ下加工と、この後、ネジ下加工部を切削又
は転造によるネジ加工とを施すことができる。
【0034】この場合、鍛造によりネジ下加工を施し、
このネジ下加工部を転造によりネジ加工するものとすれ
ば、チップ部材の材料を有効に利用でき、かつ雄ネジを
迅速に形成することができる。
【0035】勿論、ネジ下加工を旋盤により行なうもの
とすれば、鍛造機が不要であり、かつ手練れた旋盤作業
であるため、加工を平易に行なうことができる。勿論こ
の場合、雄ネジ加工を転造とすれば、ネジ形成時間が短
縮する。
【0036】上記に拘わらず、雄ネジ加工を鍛造により
一気に施すこともできる。なお、チップ部材の一端部に
雄ネジを形成する第5工程は、前記第3および第4工程
と相前後して適宜に施すことができる。勿論、上記にお
いて第4の工程における,チップ部材101の両端部加
工,ワイヤ案内用のテーパー加工105等の仕上加工を
する端末加工は、チップ製造の最終工程とすることがで
きる。
【0037】以上要するに、孔あきの引抜棒を使用する
ため、高価なクローム銅合金よりなる材料の歩留りがよ
い。勿論、上記第2および第3の工程で縮径される孔に
関しては、予め穿設された孔あきの引抜棒を使用するた
め、当然、縮径用孔のドリル加工が不要である。また、
第4の工程において、チップ部材101の軸芯部に残存
する塞鎖状の孔跡部108に所望径の給電用貫通孔10
3を短時間でドリル加工することができるため、加工が
簡単で、かつドリルにより形成されたアーク溶接用チッ
プの給電部は、従来のスエージング加工により製作され
たものよりも長く形成され、しかも、鍛造によりチップ
部材が稠密化されて、チップ部材の導電率、抗張力およ
び硬度が向上するため、アーク溶接用チップとしての寿
命が長くなる。なお、上記のごとく、孔あきの引抜棒
は、貫通孔が目的とする給電用貫通孔よりも大径の孔あ
きの引抜棒とすれば、材料の歩留りがよく、かつ、比較
的安価で入手することができる。これにも拘らず、孔あ
きの引抜棒を可及的に小径の貫通孔を有するものとする
ことができる。
【0038】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本第1の
発明に係るアーク溶接用チップの製造方法は、軸芯部に
消耗性電極ワイヤへの給電用貫通孔を有するアーク溶接
用チップの製造方法であって、軸芯部に貫通孔を有する
長尺の孔あき棒より所望長さのチップ部材を切削する第
1の工程と、前記チップ部材の半径方向の断面形状を少
なくとも1組の平行な平面を有する多角形状に鍛造する
第2の工程と、前記鍛造されたチップ部材の一端側に鍛
造により先細のテーパー部を形成する第3の工程と、前
記鍛造により縮径された孔を下孔として所望径の給電用
貫通孔を施す切削加工および前記チップ部材の両端部を
仕上加工する端末加工よりなる第4の工程と、前記第3
および第4の工程と相前後して前記チップ部材の他端側
に雄ネジを形成する第5の工程とよりなるため、孔あき
の引抜棒の使用により、高価なクローム銅合金よりなる
材料の歩留りがよい。勿論、上記第2および第3の工程
で縮径される孔に関しては、予め穿設された孔あきの引
抜棒を使用するため、当然、縮径用孔のドリル加工が不
要である。
【0039】さらに、第4の工程において、チップ部材
の軸芯部に所望径の給電用貫通孔を穿設するに際して、
チップ部材の軸芯部に残存する塞鎖状の孔跡部は、マク
ロ的に見れば軸芯部が孔明きの状態と等価となっている
ため、チゼルエッジの軸芯部におけるドリル加工の妨げ
となる状態が生起することがなく、かつ、チップ部材の
長軸方向に延在されている、軸芯部に残存する塞鎖状の
孔跡部が、ドリル加工時に、ドリル先端の長軸方向の案
内となって、ドリル加工作業の促進につながっているた
め、チップ部材の軸芯部に残存する塞鎖状の孔跡部に所
望径の給電用貫通孔を短時間でドリル加工することがで
きる。
【0040】上記により、加工が簡単で、かつドリルに
より形成されたアーク溶接用チップの給電部は、従来の
スエージング加工により製作されたものよりも長く形成
されることと相俟って、 鍛造により、チップ部材が稠
密化されて、チップ部材の導電率、抗張力および硬度が
向上するため、アーク溶接用チップとしての寿命が長い
アーク溶接用チップの製造方法を実現することができ
る。
【0041】さらに、本第2の発明に係るアーク溶接用
チップの製造方法は、本第1の発明において、前記第5
の工程は旋盤又は鍛造によるネジ下加工と、転造による
ネジ加工とよりなるため、ネジ形成時間が短縮される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る溶接用チップの製造順序を示す斜
視図
【図2】図1(B)におけるII−II線断面矢視図
【図3】従来例を示す正面断面図
【図4】一般的なドリル加工の説明図である。
【符号の説明】
1…溶接用チップ, 101…チップ部材 102…スパナ掛け部, 103…ワイヤ挿通孔 106…雄ネジ, 107…貫通孔 108…孔跡部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸芯部に消耗性電極ワイヤへの給電用貫
    通孔を有するアーク溶接用チップの製造方法において、 軸芯部に貫通孔を有する長尺の孔あき棒より所望長さの
    チップ部材を切削する第1の工程と、前記チップ部材の
    半径方向の断面形状を少なくとも1組の平行な平面を有
    する多角形状に鍛造する第2の工程と、前記鍛造された
    チップ部材の一端側に鍛造により先細のテーパー部を形
    成する第3の工程と、前記鍛造により縮径された孔を下
    孔として所望径の給電用貫通孔を施す切削加工および前
    記チップ部材の両端部を仕上加工する端末加工よりなる
    第4の工程と、前記第3および第4の工程と相前後して
    前記チップ部材の他端側に雄ネジを形成する第5の工程
    とよりなるアーク溶接用チップの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記第5の工程は旋盤又は鍛造によるネ
    ジ下加工と、転造によるネジ加工とよりなる請求項1に
    記載のアーク溶接用チップの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記第5の工程は旋盤又は鍛造によるネ
    ジ下加工と、切削によるネジ加工とよりなる請求項1に
    記載のアーク溶接用チップの製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100583068B1 (ko) * 2004-09-17 2006-05-26 손동주 용접케이블을 위한 커플링 및 그의 제조방법
CN112340262A (zh) * 2020-11-13 2021-02-09 秦皇岛北辰制冷有限公司 一种储能水罐的制作方法及储能水罐

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KR100583068B1 (ko) * 2004-09-17 2006-05-26 손동주 용접케이블을 위한 커플링 및 그의 제조방법
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