JPH09251933A - 電解コンデンサ駆動用電解液 - Google Patents
電解コンデンサ駆動用電解液Info
- Publication number
- JPH09251933A JPH09251933A JP8728196A JP8728196A JPH09251933A JP H09251933 A JPH09251933 A JP H09251933A JP 8728196 A JP8728196 A JP 8728196A JP 8728196 A JP8728196 A JP 8728196A JP H09251933 A JPH09251933 A JP H09251933A
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- Japan
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- electrolytic capacitor
- electrolytic solution
- salt
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 比抵抗が小さく、火花電圧の低下がなく、か
つ、高温域における特性が安定な電解コンデンサ駆動用
電解液を提供する。 【解決手段】 γ−ブチロラクトンを主体とする溶媒と
１０重量％〜２５重量％のマンデル酸又はその塩を主た
る溶質とを溶解してなる電解液に、０．５重量％〜３重
量％のニトロ化合物を添加した。この駆動用電解液にお
けるマンデル酸の塩は、トリメチルアミン、ジメチルエ
チルアミン、メチルジエチルアミン、トリエチルアミ
ン、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニ
ウムの中の１種又は２種以上の混合物、ニトロ化合物
は、パラニトロフェノール、メタニトロフェノール、パ
ラニトロ安息香酸、メタニトロアセトフェノンの中の１
種又は２種以上の混合物であることを特徴とする。
つ、高温域における特性が安定な電解コンデンサ駆動用
電解液を提供する。 【解決手段】 γ−ブチロラクトンを主体とする溶媒と
１０重量％〜２５重量％のマンデル酸又はその塩を主た
る溶質とを溶解してなる電解液に、０．５重量％〜３重
量％のニトロ化合物を添加した。この駆動用電解液にお
けるマンデル酸の塩は、トリメチルアミン、ジメチルエ
チルアミン、メチルジエチルアミン、トリエチルアミ
ン、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニ
ウムの中の１種又は２種以上の混合物、ニトロ化合物
は、パラニトロフェノール、メタニトロフェノール、パ
ラニトロ安息香酸、メタニトロアセトフェノンの中の１
種又は２種以上の混合物であることを特徴とする。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、電解コンデンサ駆
動用電解液、特に比抵抗が小さく、高温でも特性が安定
で、火花電圧を下げることなく高い信頼性を得ることの
できる電解コンデンサ駆動用電解液に関するものであ
る。
動用電解液、特に比抵抗が小さく、高温でも特性が安定
で、火花電圧を下げることなく高い信頼性を得ることの
できる電解コンデンサ駆動用電解液に関するものであ
る。
【０００２】
【従来の技術】従来、電解コンデンサ駆動用電解液とし
ては、エチレングリコールを主体とする溶媒に有機カル
ボン酸及びほう酸あるいはその塩を溶解した電解液が用
いられてきたが、近年、電解コンデンサの低インピーダ
ンス化に伴い、駆動用電解液にも低抵抗化の要求があ
り、γ−ブチロラクトンを主体とする溶媒に、フタル酸
やマレイン酸などの有機カルボン酸あるいはそれらの塩
を溶解してなる電解液が使用されている。しかし、フタ
ル酸の塩を溶質としたものは比抵抗が大きく、マレイン
酸やマロン酸の塩を溶質としたものでは高温域における
特性が不安定であり、また、電解液の火花電圧の低下も
見られるので、これらの電解液を使用した電解コンデン
サへは、信頼性の点で問題があった。
ては、エチレングリコールを主体とする溶媒に有機カル
ボン酸及びほう酸あるいはその塩を溶解した電解液が用
いられてきたが、近年、電解コンデンサの低インピーダ
ンス化に伴い、駆動用電解液にも低抵抗化の要求があ
り、γ−ブチロラクトンを主体とする溶媒に、フタル酸
やマレイン酸などの有機カルボン酸あるいはそれらの塩
を溶解してなる電解液が使用されている。しかし、フタ
ル酸の塩を溶質としたものは比抵抗が大きく、マレイン
酸やマロン酸の塩を溶質としたものでは高温域における
特性が不安定であり、また、電解液の火花電圧の低下も
見られるので、これらの電解液を使用した電解コンデン
サへは、信頼性の点で問題があった。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】前記のように、従来の
電解コンデンサ駆動用電解液では、比抵抗が大きく、ま
た、高温での熱安定性や火花電圧にも問題があった。
電解コンデンサ駆動用電解液では、比抵抗が大きく、ま
た、高温での熱安定性や火花電圧にも問題があった。
【０００４】本発明は、これらの課題を解決するために
成されたものであり、比抵抗が十分に小さく、また、高
温域における特性が安定であり、かつ、火花電圧を下げ
ることなく高い信頼性を得ることができる電解コンデン
サ駆動用電解液を提供することを目的とするものであ
る。
成されたものであり、比抵抗が十分に小さく、また、高
温域における特性が安定であり、かつ、火花電圧を下げ
ることなく高い信頼性を得ることができる電解コンデン
サ駆動用電解液を提供することを目的とするものであ
る。
【０００５】
【課題を解決するための手段】本発明になる電解コンデ
ンサ駆動用電解液において、請求項１の発明は、γ−ブ
チロラクトンを主体とする溶媒と１０重量％〜２５重量
％のマンデル酸又はその塩を主たる溶質とを溶解してな
る電解液に、０．５重量％〜３重量％のニトロ化合物を
添加したことを特徴とする。
ンサ駆動用電解液において、請求項１の発明は、γ−ブ
チロラクトンを主体とする溶媒と１０重量％〜２５重量
％のマンデル酸又はその塩を主たる溶質とを溶解してな
る電解液に、０．５重量％〜３重量％のニトロ化合物を
添加したことを特徴とする。
【０００６】請求項２の発明は、請求項１におけるマン
デル酸の塩が、トリメチルアミン、ジメチルエチルアミ
ン、メチルジエチルアミン、トリエチルアミン、テトラ
メチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウムの中の
１種又は２種以上の混合物であることを特徴とする。
デル酸の塩が、トリメチルアミン、ジメチルエチルアミ
ン、メチルジエチルアミン、トリエチルアミン、テトラ
メチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウムの中の
１種又は２種以上の混合物であることを特徴とする。
【０００７】請求項３の発明は、請求項１又は請求項２
におけるニトロ化合物が、パラニトロフェノール、メタ
ニトロフェノール、パラニトロ安息香酸、メタニトロア
セトフェノンの中の１種又は２種以上の混合物であるこ
とを特徴とする。
におけるニトロ化合物が、パラニトロフェノール、メタ
ニトロフェノール、パラニトロ安息香酸、メタニトロア
セトフェノンの中の１種又は２種以上の混合物であるこ
とを特徴とする。
【０００８】
【０００９】
【実施例】以下、本発明に係わる電解コンデンサ駆動用
電解液の実施例について説明する。
電解液の実施例について説明する。
【００１０】表１には、従来例に係わる駆動用電解液の
組成を従来例１〜３として示し、また、本発明に係わる
駆動用電解液の組成を実施例１〜６として示した。
組成を従来例１〜３として示し、また、本発明に係わる
駆動用電解液の組成を実施例１〜６として示した。
【００１１】表２には、これらの駆動用電解液の２５℃
における比抵抗及び火花発生電圧を示した。
における比抵抗及び火花発生電圧を示した。
【００１２】
【表１】
【００１３】
【００１４】
【表２】
【００１５】以上述べたように、表１の実施例１〜６の
組成からなる電解コンデンサ駆動用電解液によれば、従
来例に比し比抵抗が低く、また、火花電圧を２０〜８０
Ｖ上昇させることができる。
組成からなる電解コンデンサ駆動用電解液によれば、従
来例に比し比抵抗が低く、また、火花電圧を２０〜８０
Ｖ上昇させることができる。
【００１６】本発明になる駆動用電解液の組成中、マン
デル酸又はその塩の溶質の濃度は、１０重量％未満では
比抵抗の低減に効果がなく、２５重量％を越えると溶質
が析出するため、１０重量％〜２５重量％が望ましい。
デル酸又はその塩の溶質の濃度は、１０重量％未満では
比抵抗の低減に効果がなく、２５重量％を越えると溶質
が析出するため、１０重量％〜２５重量％が望ましい。
【００１７】また、ニトロ化合物の濃度は、０．５重量
％未満では、ハロゲン化炭化水素系洗浄剤による腐食や
漏れ電流による水素ガスの発生を抑える効果がなく、３
重量％を越えると比抵抗が上昇するため、０．５重量％
から３重量％が望ましい。
％未満では、ハロゲン化炭化水素系洗浄剤による腐食や
漏れ電流による水素ガスの発生を抑える効果がなく、３
重量％を越えると比抵抗が上昇するため、０．５重量％
から３重量％が望ましい。
【００１８】次に、表１に示した従来例１〜３及び実施
例１〜６の駆動用電解液を使用し製作したアルミニウム
電解コンデンサ（６３Ｖ−２２０μＦ）各２０個の初期
値を表３に示した。
例１〜６の駆動用電解液を使用し製作したアルミニウム
電解コンデンサ（６３Ｖ−２２０μＦ）各２０個の初期
値を表３に示した。
【００１９】また、この試料をハロゲン化炭化水素
（１，１，１−トリクロロエタン）の蒸気中で５分間洗
浄した後、高温負荷試験（１０５℃ １０００時間）を
行った後の特性を表４に示す。
（１，１，１−トリクロロエタン）の蒸気中で５分間洗
浄した後、高温負荷試験（１０５℃ １０００時間）を
行った後の特性を表４に示す。
【００２０】
【表３】
【００２１】
【表４】
【００２２】表３及び表４から明らかなように、本発明
の駆動用電解液を用いた実施例１〜６では、従来の駆動
用電解液を用いた従来例１〜３と比較して、初期段階で
従来例２のようにエージング中に防爆弁が動作すること
もないし、高温負荷試験後でも、容量変化率、ｔａｎδ
変化、漏れ電流変化が大幅に少ない。
の駆動用電解液を用いた実施例１〜６では、従来の駆動
用電解液を用いた従来例１〜３と比較して、初期段階で
従来例２のようにエージング中に防爆弁が動作すること
もないし、高温負荷試験後でも、容量変化率、ｔａｎδ
変化、漏れ電流変化が大幅に少ない。
【００２３】また、従来例１、３が防爆弁のふくれを生
じたのに対して、実施例は弁ふくれ現象は皆無であり、
さらに、ハロゲン化炭化水素洗浄による腐食も認められ
なかった。これは、実施例１〜６に添加したニトロ化合
物によって、ハロゲン化炭化水素系洗浄剤による腐食や
漏れ電流による水素ガスの発生を抑えることができたか
らである。
じたのに対して、実施例は弁ふくれ現象は皆無であり、
さらに、ハロゲン化炭化水素洗浄による腐食も認められ
なかった。これは、実施例１〜６に添加したニトロ化合
物によって、ハロゲン化炭化水素系洗浄剤による腐食や
漏れ電流による水素ガスの発生を抑えることができたか
らである。
【００２４】
【発明の効果】以上述べたように、本発明になる電解コ
ンデンサ駆動用電解液は、比抵抗を低下させ、かつ、火
花発生電圧を上昇させることができ、高温でも安定な信
頼性の高い低圧用電解コンデンサを提供することができ
る。
ンデンサ駆動用電解液は、比抵抗を低下させ、かつ、火
花発生電圧を上昇させることができ、高温でも安定な信
頼性の高い低圧用電解コンデンサを提供することができ
る。
Claims (3)
- 【請求項１】 γ−ブチロラクトンを主体とする溶媒と
１０重量％〜２５重量％のマンデル酸又はその塩を主た
る溶質とを溶解してなる電解液に、０．５重量％〜３重
量％のニトロ化合物を添加したことを特徴とする電解コ
ンデンサ駆動用電解液。 - 【請求項２】 マンデル酸の塩が、トリメチルアミン、
ジメチルエチルアミン、メチルジエチルアミン、トリエ
チルアミン、テトラメチルアンモニウム、テトラエチル
アンモニウムの中の１種又は２種以上の混合物であるこ
とを特徴とする請求項１に記載の電解コンデンサ駆動用
電解液。 - 【請求項３】 ニトロ化合物がパラニトロフェノール、
メタニトロフェノール、パラニトロ安息香酸、メタニト
ロアセトフェノンの中の１種又は２種以上の混合物であ
ることを特徴とする請求項１又は請求項２に記載の電解
コンデンサ駆動用電解液。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8728196A JPH09251933A (ja) | 1996-03-14 | 1996-03-14 | 電解コンデンサ駆動用電解液 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8728196A JPH09251933A (ja) | 1996-03-14 | 1996-03-14 | 電解コンデンサ駆動用電解液 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09251933A true JPH09251933A (ja) | 1997-09-22 |
Family
ID=13910412
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8728196A Pending JPH09251933A (ja) | 1996-03-14 | 1996-03-14 | 電解コンデンサ駆動用電解液 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09251933A (ja) |
-
1996
- 1996-03-14 JP JP8728196A patent/JPH09251933A/ja active Pending
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