JPH09250082A - 繊維処理方法と繊維製品 - Google Patents

繊維処理方法と繊維製品

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Publication number
JPH09250082A
JPH09250082A JP8479796A JP8479796A JPH09250082A JP H09250082 A JPH09250082 A JP H09250082A JP 8479796 A JP8479796 A JP 8479796A JP 8479796 A JP8479796 A JP 8479796A JP H09250082 A JPH09250082 A JP H09250082A
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JP
Japan
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fiber
fibers
treatment
wood pulp
immersing
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Application number
JP8479796A
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English (en)
Inventor
Takashi Yoneda
孝志 米田
Katsuichi Mizuo
勝一 水尾
Shoji Sano
正二 佐野
Masahiro Suda
正弘 須田
Isamu Nakamura
勇 中村
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KYODO KUMIAI TOYAMA PREF GOV N
KYODO KUMIAI TOYAMA PREF GOV NITTO KOGYO CENTER
Original Assignee
KYODO KUMIAI TOYAMA PREF GOV N
KYODO KUMIAI TOYAMA PREF GOV NITTO KOGYO CENTER
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な工程で、均一な処理が可能であり、安
定した品質の精製セルロース繊維の繊維製品を製造す
る。 【解決手段】 木質パルプから溶剤で繊維素を抽出し、
微細な孔から押し出して長い繊維を形成した精製セルロ
ース繊維の処理方法であって、この繊維を酸性液中に浸
漬して繊維を柔軟化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、植物系繊維であ
る精製セルロース繊維(学名「リヨセル」)の処理方法
とその繊維を用いた繊維製品に関する。
【0002】
【従来の技術】パルプを溶剤に溶かして、その繊維を微
細な孔から押し出して連続した長い繊維を形成したもの
として、テンセル(登録商標)またはリヨセルと称され
る精製セルロース繊維(以下リヨセルと称す)がある。
このリヨセルは、木質パルプの繊維をそのまま利用して
いるので、レーヨン等の再生セルロース繊維と比較して
強度が高く、しかも繊維の製造工程に化学的処理がな
く、薬品の使用が少なく、環境にもやさしいものであ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このリ
ヨセルは、強度が高いが、硬く特に衣料用の繊維として
はそのまま用いることができず、柔らかくするための処
理が必要であった。この処理は、繊維自体に物理的な変
形及び圧力をかけて柔らかくさせるものであり、さら
に、この物理的処理による毛羽立ちを酵素により溶解除
去して比較的柔らかい繊維を得るものである。またこの
酵素による処理をしないと、表面に毛羽立ちが残り、ま
た使用による洗濯によりさらに毛羽立ちが増えてしまう
ものであった。
【0004】しかし、この処理には、何時間もの処理時
間を要し、機械設備も、物理的処理用の設備と酵素処理
用の設備とを必要とし、装置が大形化し小ロットの製造
には向かないものであり、コストもかかるものであっ
た。さらに、物理的処理を行なうものであり、柔軟化や
毛羽の除去状態が一定ではなく、さらに生地にスレ当た
りやしわが生じたりして、品質が安定しないという問題
もあった。
【0005】この発明は、上記従来の技術の問題点に鑑
みてなされたもので、簡単な工程で、均一な処理が可能
であり、安定した品質の繊維製品を製造することができ
る繊維処理方法と、その処理方法で処理した高品質の繊
維製品を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、木質パルプ
から繊維素を溶剤に溶かして抽出し、微細な孔から押し
出して長い繊維を形成したリヨセルの処理方法であっ
て、この繊維を酸性液中に浸漬して繊維を柔軟化する繊
維処理方法である。この酸性液に浸漬する繊維は、その
繊維の原綿の他、紡糸後の糸、織物、編物、不織布、衣
料品その他の繊維製品として形成された後のものでも良
い。酸性液は、適宜の酸を使用可能であり、pHが3以
下、好ましくはpH2前後である。また、温度は50〜
140℃、好ましくは90〜120℃、浸漬時間は10
〜120分程度、好ましくは30〜60分である。
【0007】またこの発明は、木質パルプを溶剤に溶か
して長い繊維を形成したリヨセルを用いた繊維製品であ
って、この繊維を酸性液中に浸漬して繊維を柔軟化した
繊維製品である。この繊維製品は、上記処理を施した全
ての製品を指すものであり、この処理を施したリヨセル
繊維の原綿、この繊維による糸、織物、編物、不織布、
または縫製品等の繊維製品全てを含むものである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下この発明の実施の形態につい
て説明する。この実施形態の繊維処理方法と繊維製品
は、木質パルプをアミンオキサイドの溶剤に溶かし、フ
ィルターで濾過してパルプの不純物を除去し、パルプの
繊維素が抽出された液を微細な孔から押し出して長い繊
維を形成する。押し出した繊維は、洗浄し、乾燥して原
綿となる。この後、この繊維を紡糸し、製織または編ん
で生地としその生地を酸性液中に浸漬して繊維を柔軟化
する。
【0009】この酸性液は、硝酸、蟻酸、酢酸、燐酸、
塩酸、硫酸、シュウ酸、酒石酸、リンゴ酸、その他溶解
して酸性を示す各種塩類、例えばメタリン酸ナトリウム
塩、ウルトラリン酸ナトリウム塩等、適宜の酸を使用可
能である。好ましくは、ステンレス等の容器を腐食しに
くく、製造設備の負担が少ない燐酸塩系のメタリン酸ナ
トリウム塩、ウルトラリン酸ナトリウム塩の酸性液を用
い、pHは3以下のものにする。また、この酸性液の温
度は50〜140℃であり、100℃以上の場合所定の
圧力釜の中で浸漬するものであり、好ましくは90〜1
20℃である。さらに、浸漬時間は10〜120分程
度、好ましくは30〜60分である。
【0010】この酸性液に浸漬する繊維は、その繊維の
原綿自体の他、紡糸後の糸やその糸を巻いたもの、さら
に織物または編物、不織布の生地、または衣料品その他
の繊維製品として形成された完成品も含むものである。
【0011】
【実施例】この発明の実施例として、テンセル糸で形成
した編地を、表1に示す条件で酸性液中に浸漬し、その
後、JISによる5回の洗濯試験をした結果を、表1に
示す。ここで、使用した酸性液は、メタリン酸ナトリウ
ム35%、硝酸ナトリウム5%の酸性液であり、編地が
1に対して20の重量の酸性液中に浸漬した。この酸性
液は、ステンレス等の容器を腐食しにくく、製造設備の
負担が少ないものである。また、洗濯試験の結果は、洗
濯による毛羽立ちの度合いを、ほとんど生じていないが
◎、多少毛羽たちがあるが○、毛羽立ちが多いが△と
し、全面に大量に毛羽立ちのあるもの×として表示し
た。なお、上記◎、×等は、製品の善し悪しを示すもの
ではなく、あくまでも、でき上がったものの毛羽立ちの
分類として付けたものである。従って、その用途により
柔軟化の高いものや低いもの、意図的に毛羽立たせたも
の等任意に選択し得るものである。また、この処理を施
していないブランクのテンセルの編み地の洗濯試験結果
を下段に示す。また、柔軟化処理によりブランクのもの
と比較して繊維の強度が落ちるものであり、強度試験に
際しては湿った状態での生地の破裂強度を測定した。
【0012】
【表1】
【0013】この表より、温度が120℃でpHが2.
0の条件での処理が、短時間で効率よく処理が可能であ
り、洗濯試験による毛羽立ちが発生しにくいものである
ことがわかる。
【0014】
【発明の効果】この発明の繊維処理方法と繊維製品は、
毛羽の生じる物理的工程を経ずに、再生セルロース繊維
を柔らかくすることができ、製造工程も簡単であり、時
間もかからないものである。
フロントページの続き (72)発明者 佐野 正二 富山県小矢部市福上396 協同組合富山県 ニット工業センター内 (72)発明者 須田 正弘 富山県高岡市新成町3−11−313 (72)発明者 中村 勇 富山県小矢部市福上396 協同組合富山県 ニット工業センター内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 木質パルプから繊維素を溶剤に溶かして
    抽出し、微細な孔から押し出して長い繊維を形成した精
    製セルロース繊維の処理方法において、この繊維を酸性
    液中に浸漬して繊維を柔軟化する繊維処理方法。
  2. 【請求項2】 上記酸性液は、pHが3以下、温度は5
    0〜140℃、浸漬時間は10〜120分程度である請
    求項1記載の繊維処理方法。
  3. 【請求項3】 木質パルプから繊維素を抽出して長い繊
    維を形成した精製セルロース繊維を用いた繊維製品であ
    って、この繊維を酸性液中に浸漬して繊維を柔軟化した
    繊維製品。
  4. 【請求項4】 上記繊維は、この処理を施した繊維の原
    綿、この繊維による糸、織物、編物、不織布、または縫
    製品を含むものである請求項3記載の繊維製品。
JP8479796A 1996-03-12 1996-03-12 繊維処理方法と繊維製品 Pending JPH09250082A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012137219A3 (en) * 2011-04-05 2013-01-10 Grasim Industries Limited A process for making fibril-free lyocell fabrics
CN112553887A (zh) * 2020-11-04 2021-03-26 罗莱生活科技股份有限公司 一种棉织物柔软处理的方法及磷酸水溶液的用途

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A02 Decision of refusal

Effective date: 20040331

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