JPH09249877A - 赤外蛍光体 - Google Patents

赤外蛍光体

Info

Publication number
JPH09249877A
JPH09249877A JP9005396A JP9005396A JPH09249877A JP H09249877 A JPH09249877 A JP H09249877A JP 9005396 A JP9005396 A JP 9005396A JP 9005396 A JP9005396 A JP 9005396A JP H09249877 A JPH09249877 A JP H09249877A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
infrared
phosphor
ink
fluorescent substance
rare earth
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP9005396A
Other languages
English (en)
Inventor
孝次 ▲高▼澤
Koji Takazawa
Shoji Nishihara
昭二 西原
Yoshiyuki Nagataki
義幸 長瀧
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Maxell Holdings Ltd
Original Assignee
Hitachi Maxell Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Maxell Ltd filed Critical Hitachi Maxell Ltd
Priority to JP9005396A priority Critical patent/JPH09249877A/ja
Publication of JPH09249877A publication Critical patent/JPH09249877A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)
  • Luminescent Compositions (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 分散安定性が良く発光出力に優れた赤外蛍光
体を得ること。 【解決手段】 希土類イオンとしてNd3+,Yb3+,Er3+
うち少なくとも1種を含み,有機物としてβ-ジケトン
とアルキルリン酸化合物あるいは含窒素複素環化合物の
うち少なくとも1種を含むことを特徴とする赤外蛍光
体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,赤外線の照射下で
照射波長と異なる赤外線を発光する新規な赤外蛍光体を
提供するものである。さらに詳しくは、赤外線の照射下
で照射波長と異なる赤外線を発光する印刷物またはイン
クジェット用インクに利用されるインク、樹脂成形物ま
たは樹脂フィルムからなる赤外蛍光体を提供するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】光学的カードーリーダに用いることので
きる蛍光体として紫外線を吸収し可視発光する蛍光体や
赤外線を吸収し赤外線を発光する蛍光体が使用される
が、汚れや下地の色に影響されずに用紙に記録された情
報を正確に読み取ることができる蛍光体が望まれてい
る。赤外蛍光体は、赤外線励起で赤外線を発光すること
から可視域での光学特性には影響されず、記録された情
報の上が汚れていても正確に情報を読み取ることができ
る。このため、赤外蛍光体としの赤外蛍光体顔料が用い
られるようになった(特開昭53−40594)。
【0003】従来,赤外蛍光体顔料としては,Nd3+,Yb
3+,Er3+のうち少なくとも1種からなる無機蛍光体が知
られている(特開昭53ー60888号)。Ndを含有
する蛍光体は、800nm近傍で吸収し、800nmに
おいて放射するGaAlAsレーザーダイオードを用い
て活性化させることができる。蛍光最大は、1050n
mにおいてである。NdおよびYbを含有する蛍光体
は、800nm近傍で吸収し、蛍光最大は980nmで
ある。Nd,YbおよびErを含有する蛍光体は、80
0nm近傍で吸収し、蛍光最大は1540nmでおいて
である。YbおよびErのみを含有する蛍光体は、蛍光
最大を1540nmで有するが、約970nm近傍で吸
収する。
【0004】しかし、樹脂成形物または樹脂フィルムに
して用いる場合、この無機蛍光体は溶媒に不溶であり樹
脂中に分散しにくいために樹脂中に添加した場合には、
透明性がなく白濁した状態で使用しなければならない。
そのため,透明性を必要とする分野(透過形スクリーン
等)で用いることはできない。
【0005】一方,インクとして用いる場合には,粒子
径をできるだけ小さくすれば良いが,蛍光体とバインダ
との比重がかけはなれているためインク中での沈降が激
しく,調製されたインクは,長期保存安定性に欠け、イ
ンクジェットプリンタのノズル詰まり等の問題を生じ
る。そこで、溶媒に可溶で樹脂中に均一に分散し長期保
存安定性の優れたインクが強く要望されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】蛍光性を持つ有機化合
物は数多く知られており、蛍光増白剤やレーザー用色素
として頻繁に利用されている。しかし、これらは高濃度
になれば光の再吸収現象が起こって発光強度の低下が起
こる。本発明は上記従来技術の欠点を除くためになされ
たものであり、その目的とすることは溶媒またはバイン
ダーに高濃度で可溶な赤外蛍光体を含有するインク、お
よび樹脂の提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らが,鋭意検討
した結果,希土類イオンとしてNd3+,Yb3+,Er3+のうち
少なくとも1種を含み,有機物としてβ-ジケトンとア
ルキルリン酸化合物あるいは含窒素複素環化合物のうち
少なくとも1種を含むことを特徴とする赤外蛍光体。希
土類元素および有機物としてアルキルリン酸化合物,含
窒素複素環化合物あるいはβ-ジケトンとをさらに詳し
くは前記、β−ジケトンがテノイルトリフルオロアセチ
ルアセトンと前記アルキルリン酸化合物がトリフェニル
フォスフィンオキサイドの混合配位子とする希土類金属
錯体が光学式カードリーダで正確に情報の読み取りが満
足できる性能を有することを見い出し,本発明を完成す
るに至った。希土類イオンとしてNd3+,Yb3+,Er3+など
が好ましいが、特にその中でもNd3+イオンを用いるのが
推奨される。さらに、これらの希土類イオンを組み合わ
せても良い。赤外蛍光体に用いる有機物としてβ-ジケ
トンではテノイルトリフルオロアセチルアセトン、ヘキ
サフルオロアセチルアセトン、ジピバロイルメタン、デ
カフルオロペンタジオン、ヘプタフルオロジメチルオク
タンジオン、ベンゾイルトリフルオロアセトン、ナフト
イルトリフルオロアセトン、ジベンゾイルメタン、ベン
ゾイルアセトン、アセチルアセトン、イソニトロソベン
ゾイルアセトン、イソニトロソアセチルアセトン、モノ
チオテノイルトリフルオロアセトン、1−フェニル−3
−メチル−4−ベンゾイルピラゾロン−5、β-イソプ
ロピルトロポロンなどが好ましいが、特にその中でもテ
ノイルトリフルオロアセトンを用いるのが推奨される。
また、アルキルリン酸化合物としてリン酸トリ−n−ブ
チル、トリフェニルフォスフィンオキサイド、トリ−n
−ブチルフォスフィンオキサイド、トリ−n−オクチル
フォスフィンオキシドなどが好ましいが、特にその中で
もトリフェニルフォスフィンオキサイドを用いるのが推
奨される。また、含窒素複素環化合物としてピリジン,
α−ピコリン、β−ピコリン、γ−ピコリン、2,4−
ルチジン、2,6−ルチジン、ピペリジン、4−ベンゾ
イルピペリジン、キノリン、イソキノリン、1、10−
フェナントロリン、2,2’−ビピリジルなどが好まし
いが、特にその中で2,2’−ビピリジルを用いるのが
推奨される。
【0008】本発明の赤外蛍光体は,如何なる方法によ
り合成してもよいが,L.R.Melbyらが既に報告
した有機溶媒中での錯形成反応(J.Am.Chem.
Soc.,86,5117−5125(1964)),
あるいはHerbert Bauerらが既に報告した
混合配位子を用いた錯形成反応(J.Am.Chem.
Soc.,86,5125−5131(1964))に
より合成することが可能である。
【0009】本発明に用いる赤外蛍光体としてバインダ
ーを添加すると更に蛍光体の定着性と分散性を高める上
で効果がある。バインダーは一般的に透明性を持つも
の、たとえばポリビニルブチラール、ジエチレングリコ
ールビスアリルカーボネート樹脂、ポリメチルメタアク
リレート、ポリメタアクリレート、ポリビニルアルコー
ルおよびその共重合体、ポリ酢酸ビニル、セルロース
類、ポリスチレン、ポリエステル、ポリカーボネートお
よびその共重合体、エポキシ樹脂、ナイロン樹脂、ポリ
ウレタン、ビスフェノールAおよびその共重合体などが
挙げられる。
【0010】また,赤外蛍光体インク組成物を種々の印
刷方式で適用する場合に応じて,分散剤,消泡剤,界面
活性剤および電導性付与剤等を用いても良い。必要に応
じて,各種整色染料,蛍光染料等を併用しても良い。
【0011】赤外蛍光体の溶媒は、例えば、水または、
メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等
のアルコール類、トルエン、ベンゼン、キシレン、等の
芳香族炭化水素、メチルエチルケトン、メチルイソブチ
ルケトン、テトラヒドロフラン、アセトン等のケトン系
炭化水素が挙げられるが他の有機溶媒やこれらの混合溶
液を用いても構わない。
【0012】従来の赤外蛍光体は溶媒または樹脂等に不
溶であり、インク化した際、蛍光体とバインダとの比重
がかけはなれているためインク中での沈降が激しく,調
製されたインクは,長期保存安定性やインクジェットプ
リンタのノズル詰まり等から、インクの安定性に乏し
い。さらに前記赤外蛍光体は溶媒に不溶であり樹脂に分
散しにくく、樹脂中に添加した場合には、透明性がなく
白濁した状態で使用しなければならないため、透明性を
要求される分野で用いることが出来なかった。本発明で
は,希土類イオンをそのままで使用するのではなく,有
機物と結合させることにより、インク中での蛍光体の分
散安定性を向上し、かつ高濃度で溶剤に可溶な赤外蛍光
体を提供することができる。
【0013】本発明の希土類イオン化合物を含有するイ
ンク、および樹脂は、GaAlAs発光ダイオードで発
光測定を行うと,希土類イオンに独特な1050nm付
近での発光ピークが最大となった。これは,上記の無機
蛍光体の発光形態と一致しており、光学特性を損なわ
ず、光学式カードリーダで正確に情報の読み取りが満足
できる効果を合わせ持っている。一方、前記赤外蛍光体
は無機蛍光体と異なって有機物を分子中に配置させてい
る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下,本発明の具体的な実施例に
ついて説明する。
【0015】実施例1 0.81g(1mmol)のトリス(テノイルトリフル
オロアセトナト)ネオジム錯体と,0.56g(2mm
ol)のトリフェニルフォスフィンオキサイドを8ml
のエタノールに撹拌しながら溶解した。10分後,生成
した沈殿物を濾過し,乾燥後,トリス(テノイルトリフ
ルオロアセトナト)(トリフェニルフォスフィンオキサ
イド)ネオジムを得た。
【0016】ここで合成した赤外蛍光体を用いて,赤外
蛍光体0.1重量部とポリメチルメタアクリレート10
重量部とメチルエチルケトン20重量部、およびキシレ
ン30重量部とからなるインク組成物を作製し、10μ
mの厚さでスクリーン印刷によりPET上に塗布し、乾
燥し印刷物を形成した。
【0017】実施例2 バインダーとしてポリビニルブチラールを用いた以外は
実施例1と同様にして印刷物を形成した。
【0018】比較例1 0.36g(1mmol)の塩化ネオジムおよび0.6
5g(3mmol)のベンゾイルトリフルオロアセトン
を,エタノール(15ml)に溶解して暖めながら撹拌
した。1N−NaOH水溶液を用いて溶液のpHを6に
調整し,1時間撹拌した。その後,沈殿生成物を濾過し
て乾燥することによって蛍光体を得た。ここで合成した
赤外蛍光体を用いて,赤外蛍光体0.1重量部とポリメ
チルメタアクリレート10重量部とメチルエチルケトン
20重量部、およびキシレン30重量部とからなるイン
ク組成物を作製し、10μmの厚さでスクリーン印刷に
よりPET上に塗布し、乾燥し印刷物を形成した。
【0019】比較例2 バインダーとしてポリビニルブチラールを用いた以外は
比較例1と同様にして印刷物を形成した。
【0020】各実施例および各比較例において形成した
赤外蛍光体の発光出力を測定した。詳細にはGaAlA
s発光ダイオードを励起源とし、1050nmでの発光
を測定した。Nd0.02YPO4の1050nmでの発光
出力を基準とし、発光出力の2%以上を発光出力”
良”、2%未満を”不良”とした。結果を表1に示す。
【0021】
【表1】
【0022】
【発明の効果】上記から明らかなように,実施例で得ら
れた赤外蛍光体を含有するインク、および樹脂組成物
は,樹脂の分散安定性に優れているため比較例で得られ
た蛍光体と比較し充分な発光出力を得られインクとして
有用であることがわかる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08K 5/5397 KCC C08K 5/5397 KCC 5/56 KCF 5/56 KCF C09D 11/00 PSZ C09D 11/00 PSZ PTG PTG

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 希土類イオンとしてNd3+,Yb3+,Er3+
    うち少なくとも1種を含み,有機物としてβ-ジケトン
    とアルキルリン酸化合物あるいは含窒素複素環化合物の
    うち少なくとも1種を含むことを特徴とする赤外蛍光
    体。
  2. 【請求項2】 前記β−ジケトンがテノイルトリフルオ
    ロアセチルアセトンとからなり前記アルキルリン酸化合
    物がトリフェニルフォスフィンオキサイドからなること
    を特徴とする請求項1記載の赤外蛍光体。
  3. 【請求項3】 前記希土類イオンとしてNd3+を用いたこ
    とを特徴とする請求項1記載の赤外蛍光体。
JP9005396A 1996-03-18 1996-03-18 赤外蛍光体 Withdrawn JPH09249877A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9005396A JPH09249877A (ja) 1996-03-18 1996-03-18 赤外蛍光体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9005396A JPH09249877A (ja) 1996-03-18 1996-03-18 赤外蛍光体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09249877A true JPH09249877A (ja) 1997-09-22

Family

ID=13987859

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9005396A Withdrawn JPH09249877A (ja) 1996-03-18 1996-03-18 赤外蛍光体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09249877A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005073312A1 (ja) * 2004-01-30 2005-08-11 Kureha Corporation 樹脂組成物及び光学部材
WO2021019808A1 (ja) * 2019-07-29 2021-02-04 日本イットリウム株式会社 塗料及び光吸収体

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005073312A1 (ja) * 2004-01-30 2005-08-11 Kureha Corporation 樹脂組成物及び光学部材
JPWO2005073312A1 (ja) * 2004-01-30 2007-09-13 株式会社クレハ 樹脂組成物及び光学部材
JP5087223B2 (ja) * 2004-01-30 2012-12-05 株式会社クレハ 樹脂組成物及び光学部材
WO2021019808A1 (ja) * 2019-07-29 2021-02-04 日本イットリウム株式会社 塗料及び光吸収体

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101494613B1 (ko) 긴 uv 파장범위에서 여기되는 희토류 금속 착화물
US6471887B2 (en) Neodymium, ytterbium and/or erbium containing organic fluorescent compositions
US5542971A (en) Bar codes using luminescent invisible inks
EP1277811B1 (en) Red luminous ink composition
JP4185032B2 (ja) 蛍光画像形成物及び蛍光発光インク
EP1288268B1 (en) Blue luminous ink composition
JPH09249877A (ja) 赤外蛍光体
JPH08151545A (ja) 蛍光体、蛍光体組成物、潜像形成部材ならびに光学読取装置
US20030089273A1 (en) Europium-ammonium tetra chelates
JPH08239609A (ja) 記録液
JPH0381376A (ja) インクジェット記録用水性蛍光インク
JP4065279B2 (ja) 光学読取装置ならびに物品仕分け装置
JP3805687B2 (ja) ジェット印刷用インク組成物
DE2446433A1 (de) Europiumhaltige alkalimetallpolywolframat-leuchtstoffe
JP3149722B2 (ja) 記録液
JP2002121429A (ja) 蛍光インクの製造方法
JP3860595B2 (ja) 光学読取装置
JPH08113776A (ja) 赤外蛍光体およびこの赤外蛍光体を用いたインク組成物
JP3621140B2 (ja) 赤外蛍光体およびこの赤外蛍光体を用いたインク組成物並びにこのインク組成物を用いた印刷物
JP2001106947A (ja) インク組成物および印刷物
JP3546075B2 (ja) 赤外蛍光体顔料および赤外蛍光顔料インク組成物
JPH08239607A (ja) 記録液
JP2002146258A (ja) 水性インク組成物
JPH02171279A (ja) 情報読取り方法
JPH10158640A (ja) 発光方法とその発光を用いた表示または記録方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20030603