JP2002121429A - 蛍光インクの製造方法 - Google Patents

蛍光インクの製造方法

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JP2002121429A JP2000310254A JP2000310254A JP2002121429A JP 2002121429 A JP2002121429 A JP 2002121429A JP 2000310254 A JP2000310254 A JP 2000310254A JP 2000310254 A JP2000310254 A JP 2000310254A JP 2002121429 A JP2002121429 A JP 2002121429A
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Nagayuki Takao
長幸 鷹尾
Takahiro Furuya
隆博 古谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 蛍光色素の合成時の手間やコストの削減、あ
るいは有機溶媒や廃液の削減を行い、低コストで環境に
配慮した蛍光インクを製造すること。 【解決手段】 希土類元素を含有する蛍光インクの製造
方法において、配位子と希土類元素の塩を蛍光インクの
溶媒に混合し、塩基性化合物を添加してpHを4〜10に
調整せしめて製造することを特徴とする蛍光インクの製
造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外的要因によって
発光して目に見える不可視の蛍光インクの製造方法に関
する。さらに詳しくは、バーコード印刷し、コード管理
による物品を分配するシステム用の高速印字に耐えうる
インクジェットプリンタ用蛍光インクに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、蛍光材料の性質を利用したセキュ
リティー、ファクトリーオートメーション、物質の管理
に使用される各種カード等様々なものの開発が盛んに行
われている。蛍光材料を用いたインクでバーコードを印
刷し、コ―ド管理による区分けにより物品を分配するシ
ステムを郵便物などに利用した例もみられる。
【0003】これらに使用する発光材料として、従来か
ら発光中心としての希土類元素に低分子配位子を配位さ
せた蛍光錯体が用いられインク化されている。例えば、
特公昭54-22336、特開平9−188835、特表平11-510213な
どに示されている。これら蛍光錯体は、水やアルコール
等の液体に染料として均一に溶解され、または顔料とし
て均一に分散されインク化されている。
【0004】これらのインクは、市販の蛍光色素あるい
は合成して乾燥した色素を用いて製造されている。ま
た、その蛍光色素は、合成時の収率が悪かったり、反応
に時間がかかったり、色素の精製等を行い製造されてい
る。また、色素合成時の有機溶媒あるいは、精製時の廃
液が多量に出る。これらのため、蛍光インクを製造する
には、非常にコストや手間がかかり、また、環境へ悪影
響を及ぼしていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、蛍光
色素の合成時の手間やコストの削減、あるいは有機溶媒
や廃液の削減を行い、低コストで環境に配慮した蛍光イ
ンクを製造することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため、鋭意検討した結果、蛍光色素の合成をインク
溶媒中で行うことに蛍光インクを製造できることを見出
し本発明を完成させた。
【0007】本発明は、希土類元素を含有する蛍光イン
クの製造方法において、配位子と希土類元素の塩を蛍光
インクの溶媒に混合し、塩基性化合物を添加してpHを4
〜10に調整せしめて製造する蛍光インクの製造方法を
提供するものである。
【0008】より詳しくは、本発明の製造方法により、
蛍光色素の合成時の手間やコストの削減、あるいは有機
溶媒や廃液の削減を行い、低コストで環境に配慮した蛍
光インクを製造できることを見出したものである。
【0009】上記蛍光インクの製造方法としては、配位
子と希土類元素の塩を蛍光インクの溶媒に混合する工程
において、配位子を蛍光インクの溶媒に溶解させた後、
塩基性化合物を添加してpHを4〜10の範囲に調整する
ことがより好ましい。
【0010】上記蛍光インクの製造温度としては、コス
トや安全性を考慮すると、0℃〜蛍光インクの溶媒の沸
点以下の範囲が好ましく、15℃〜40℃の範囲がより
好ましい。
【0011】混合する方法としては、簡単な攪拌装置、
例えば、ディスパー、ホモミキサー、ラインミキサー等
によって混合される。
【0012】塩基性化合物の添加方法としては、直接あ
るいはポンプ等を使用して間接的に投入する。時間等の
制限はないが、pHを4〜10の範囲に調整するよう添
加する。
【0013】蛍光色素を安定化し十分な発光強度を得る
ためにpHの調整範囲は、4〜10が好ましく、より、
5〜9の範囲に調整することが好ましい。pHが4より
小さかったり10より大きいと、蛍光色素の希土類元素
と配位子の解離が起こり、発光強度を小さくする。
【0014】上記配位子は、希土類元素に配位するもの
であれば特に限定されないが、発光強度を高める上で、
ベータジケトンを含有する化合物、あるいは不対電子対
を有する化合物等が挙げられる。上記蛍光インクには、
これら配位子の中から一つ以上選ばれ用いることができ
る。
【0015】本発明の配位子の具体例としては、例え
ば,テノイルトリフルオロアセトン、ナフトイルトリフ
ルオロアセトン、ベンゾイルトリフルオロアセトン、メ
チルベンゾイルトリフルオロアセトン、フロイルトリフ
ルオロアセトン、ピバロイルトリフルオロアセトン、ヘ
キサフルオロアセチルアセトン、トリフルオロアセチル
アセトン、フルオロアセチルアセトン、ヘプタフルオロ
ブタノイルピバロイルメタン等のベータジケトン類、8-
ヒドロキノリン、8-メルカプトキノリン、リン酸トリ-n
-ブチル、トリ-n-ブチルホスフィンオキシド、トリ-n-
オクチルホスフィンオキシド、ジ-n-ブチルスルホオキ
シド、ピリジン、α-ピコリン、β-ピコリン、γ-ピコ
リン、ピペリジン、キノリン等の不対電子対を有する化
合物などがある。これらの中で、特にテノイルトリフル
オロアセトン、ナフトイルトリフルオロアセトンが好ま
しい。
【0016】上記希土類元素の塩のとしては、ユーロピ
ウム、ジスプロシウム、テリビウム、ネオジウム、プセ
オジウム、サマリウム、サドリウム、ホルミウム、エル
ビウムまたはツリウムの少なくとも一種以上からなる希
土類元素と、それらの硝酸塩、酢酸塩、塩酸塩、硫酸塩
の少なくても1種以上から選ばれる。中でも、発光出力
が高いことや読み取りしやすさから、ユーロピウム、ネ
オジウム、テリビウム、ツリウム等の塩が好ましい。
【0017】塩基性化合物としては、有機アミン類又は
アルカリ金属の水酸化物類の中から少なくとも一つ以上
から選ばれることが好ましい。有機アミンとしては、例
えば、アンモニア、メチルアミンやエチルアミンの如き
アルキルアミン、モノエタノールアミン等の1級アミ
ン、ジエタノールアミン、ジエチルアミン等の2級アミ
ン、トリエタノールアミン、トリエチルアミン、ジメチ
ルアミノエタノール等の3級アミン類が挙げられる。ま
た、アルカリ金属の水酸化物としては、水酸化ナトリウ
ム、水酸化リチウム、水酸化カリウム等が挙げられる。
【0018】本発明の製造方法において、インクの定着
性等向上させる上で高分子化合物を混合することが好ま
しい。混合のタイミングは、色素の合成に影響を及ぼす
ことが少ないことから、どのタイミングで混合しても問
題ない。
【0019】上記高分子化合物としては、有機溶媒に溶
解又は安定に分散していれば特に限定されないが、中で
も蛍光インクの発光高めたり、印字物の定着性を高める
上で、比共有電子対を有する構造の高分子化合物が好ま
しい。比共有電子対を有する高分子化合物としては、ポ
リビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリウレ
タン、ポリアクリル酸、ポリエーテル、ポリウレタンお
よびそれらの共重合体が挙げられれる。
【0020】使用される溶媒としては、公知一般的なも
のが利用できる。例えば、メチルアルコール、エチルア
ルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコー
ル、tert−ブチルアルコール、n−プロピルアルコ
ール、イソプロピルアルコール等のアルコール類;ジメ
チルホルムアルデヒド、ジメチルアセトアミド等のアミ
ド類;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;テ
トラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールメ
チルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、ジ
エチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコ
ールエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチ
ルエーテル、トリエチレンエチレングリコールモノエチ
ルエーテル等のエーテル類;エチレングリコール、プロ
ピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレン
グリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオジ
グリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリ
コール、ポリプロピレングリコール、グリセリン等の多
価アルコール類;N−メチル−ピロリドン、1,3−ジ
メチル−2−イミダゾリジノン、水等が挙げられる。ま
た、これらの溶剤を併用してもよい。とりわけ、定着性
を考慮すると、沸点が100℃以下の溶剤が好ましい。
また、安全性をも考慮すると上記溶剤の中では、エチル
アルコールと水がもっとも好ましい。
【0021】さらに、製造時にインクの乾燥性を向上さ
せる速乾性付与剤や、電荷付与剤、pH調整剤、蛍光増
感剤、界面活性剤、レベリング剤、インク消泡剤、殺菌
剤、酸化防止剤等、種々の添加剤を含んでもかまわな
い。
【0022】電荷調整剤としては、例えばLiNO3
のリチウム塩、KCN、KSCN等のカリウム塩、テト
ラフェニルホスフォニウムブロマイド等のカチオン化合
物などが挙げられる。pH調整剤としては、ジエタノ―
ルアミン、トリエタノ―ルアミン、トリエチレンテトラ
ミンなどのアミン化合物のほか、アミド化合物、水酸化
リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸
化物あるいは炭酸塩等が挙げられる。蛍光増感剤として
は、ホスフインオキサイド化合物、ホスフインサルフア
イド化合物およびホスフイン化合物等のリン系有機化合
物、ベンゾトリアゾール等の窒素系有機化合物などが挙
げられる。
【0023】上記インクにおいて、蛍光色素の含有量は
0.1〜10重量%が好ましく、さらに好ましい範囲は0.5〜
5重量%である。0.1重量%以上にすれば発光強度が低
下させずにでき、また10重量%以下にすれば濃度消光を
防ぎ、再度発光強度が低下することを防ぐことができ
る。
【0024】また、樹脂の含有量は、1〜15重量%、
好ましくは2〜10重量%である。1重量%より少ない
と、定着性に満足できなくなり、15重量%を越えると
粘度が高くなり印字ができなくなる。
【0025】上記インクの製造には、ボールミル、遠心
ミル、遊星ボールミル等の容器駆動媒体ミルあるいはサ
ンドミル等の高速回転ミルあるいは攪拌槽型ミル等の媒
体攪拌ミル等あるいは、ディスパー等の簡単な分散機を
用いても製造できる。
【0026】上記方法で製造されたインクによる印刷物
は、肉眼では完全に、または実質的に不可視であり確認
できない。発光中心に希土類のユーロピウム等を用いた
印刷物は、紫外光を照射すると、可視光域で赤色に発光
して初めて印刷を確認することができる。また発光中心
の希土類にネオジウムを用いると、赤外光で励起され赤
外光域で発光し、専用の検出器によってのみ検出でき
る。これら本発明の可視発光および赤外発光の印刷物は
どちらも通常は不可視であるということから、セキュリ
ティーやFA、各種カード等様々なものに応用できる。
【0027】上記水性蛍光インクを用いてバーコードを
印刷すると、白黒バ―コ―ドの改良としても使用でき
る。従来の白黒バーコードには、物品の外観を損ねてし
まう等の欠点があるが、それを回避する事ができる。上
記インクは、定着速度が優れていることにより、バーコ
ード印刷し、コ―ド管理による物品を分配するシステム
用の高速印字に耐え得るインクジェットプリンタに用い
られるのがもっとも好ましい。とりわけ、郵便物などに
利用することが可能である。
【0028】上記印刷物の作製方法は、通常の印刷方法
であればかまわない。例えば、インクジェット印刷、オ
フセット印刷、グラビア印刷、感熱転写印刷などであ
る。特に、本発明のインクはインクジェット印刷に適し
ている。とりわけ、高速印字に耐えうるコンテニュアス
タイプのインクジェットプリンタが好ましい。本発明の
水性蛍光インクは、水溶性溶剤に溶解または安定に分散
しているため、インクジェットプリンタのノズル詰まり
等を引き起こすことなく、安定に吐出が可能である。
【0029】また、本発明の水性蛍光インクはインクジ
ェット印刷、オフセット印刷、グラビア印刷、感熱転写
印刷方式等のあらゆる方式用インクとして使用してもよ
いが、インクジェット印刷がより好ましい。
【0030】
【発明の実施の形態】
【実施例】以下に、本発明の実施例を記載して、さらに
具体的に説明する。なお、以下において、部とあるのは
重量部を意味するものとする。
【0031】 (実施例1) 1リットルのビーカーに テノイルトリフルオロアセトン 12.6部 エタノール 274.0部 塩化ユーロピウム(III)6水和物 3.0部 イオン交換水 274.0部 を計り取り、マグネチックスターラーで攪拌し溶解させた。 次に、ジメチルエタノールアミン6.9部を滴下しpH6.8に調整した。 その後、 樹脂:ポリビニルピロリドンK25 37.2部 (和光純薬工業製、平均分子量25000) レベリング剤:ビックケミー製、BYK−348 0.2部 を加え、室温で1時間攪拌後、ろ過し、蛍光インクを製造した。
【0032】インクおよび印字物の発光強度、実際のプ
リンタでの印字実験の結果を表1に示す。上記方法で製
造された水性蛍光インクAは、発光強度および印字安定
性が従来のインクと同等にあり、高速印字用インクジェ
ットプリンタに使用可能な水性蛍光インクであった。
【0033】上記製造方法は、蛍光色素の製造過程を必
要としないため低コストとなり、また、合成時に使用す
る溶媒や洗浄水等を使用しないため環境負荷の低減を可
能とした。
【0034】 (比較例1) (色素の合成) 300ccのビーカーに テノイルトリフルオロアセトン 10.5部 エタノール 60.0部 塩化ユーロピウム(III)6水和物 3.0部 を混合し、攪拌機で攪拌しながら20%水酸化ナトリウム
でpHを6.5に調整した。
【0035】次に、10Lのステンレス容器に イオン交換水 6000.0部 を入れ、攪拌下、上記混合液をゆっくり添加し、色素を
析出させ、さらに溶液温度を60℃に調整して、2時間攪
拌した。
【0036】攪拌終了後、0.8μmの孔径のガラスフ
ィルターでろ過し、10Lのイオン交換水で洗浄した。
さらに、析出物を105℃の乾燥機で乾燥し、収率62%
で色素Aを得た。
【0037】 (インクの調整) 1Lビーカーに 上記色素 13部 エタノール 274.0部 イオン交換水 274.0部 を計り取り、マグネチックスターラーで攪拌し溶解させた。 次いで 樹脂:ポリビニルピロリドンK25 37.2部 (和光純薬工業製、平均分子量25000) レベリング剤:ビックケミー製、BYK−348 0.2部 を加え、室温で1時間攪拌後、ろ過し、蛍光インクBを製造した。
【0038】インクおよび印字物の発光強度、実際のプ
リンタでの印字実験の結果を表-1に示す。上記方法で製
造された水性蛍光インクBは、発光強度および印字安定
性が従来のインクと同等にあり、高速印字用インクジェ
ットプリンタに使用可能な水性蛍光インクであった。
【0039】上記インクの製造方法は、蛍光色素の製造
過程を必要とし、実施例1に比べ、高コストになり、ま
た、合成時に使用する溶媒や洗浄水等を使用しさらには
乾燥に熱を必要とし、環境負荷が非常に大きくかかるイ
ンクの製造方法であった。
【0040】(実施例2)実施例1のテノイルフルオロ
アセトン12.8部の代わりに4,4,4−トリフルオ
ロ−1−(2−ナフチル)−1,3−ブタンジオン1
4.3部を、イオン交換水の代わりにエタノールを用い
た以外は、実施例1と同様に実施して水性蛍光インクC
を得た。
【0041】インクおよび印字物の発光強度、実際のプ
リンタでの印字実験の結果を表に示す。上記方法で製造
された水性蛍光インクCは、発光強度および印字安定性
が従来のインクと同等にあり、高速印字用インクジェッ
トプリンタに使用可能な蛍光インクであった。
【0042】上記製造方法は、蛍光色素の製造過程を必
要としないため低コストとなり、また、合成時に使用す
る溶媒や洗浄水等を使用しないため環境負荷の低減を可
能とした。
【0043】(実施例3)実施例1のジメチルエタノー
ルアミンの代わりに水酸化リチウムを用いてpHを7.
3に調整した以外は、実施例1と同様に実施して、水性
蛍光インクDを得た。
【0044】インクおよび印字物の発光強度、実際のプ
リンタでの印字実験の結果を表1に示す。上記方法で製
造された水性蛍光インクDは、発光強度および印字安定
性が従来のインクと同等にあり、高速印字用インクジェ
ットプリンタに使用可能な蛍光インクであった。
【0045】上記製造方法は、蛍光色素の製造過程を必
要としないため低コストとなり、また、合成時に使用す
る溶媒や洗浄水等を使用しないため環境負荷の低減を可
能とした。
【0046】(比較例2)実施例3のpHを3.1に調
整した以外は、実施例3と同様に実施して、水性蛍光イ
ンクEを得た。
【0047】インクおよび印字物の発光強度、実際のプ
リンタでの印字実験の結果を表1に示す。上記方法で製
造された水性蛍光インクEは、発光強度が非常に低くな
り、高速印字用インクジェットプリンタに使用できない
蛍光インクであった。
【0048】(実施例4)実施例1の「塩化ユウロピム
6水和物」を「塩化ネオジウム6水和物」に変更して同
様に実施して、インク組成物Fを得た。
【0049】(インクおよび印字物発光強度)インクお
よび印字物の発光強度は、蛍光分光光度計(日本分光社
製:「FP750」)により測定した。印刷物発光強度
はインク組成物をDomino製インクジェットプリンターCB
3により普通紙(XEROX社)に印字作製したものを評価し
た。なお、発光強度は比較例1の溶剤に水を含まないエ
タノール系インク組成物Eを100として相対比較した。
尚、インク組成物Fによる印字物以外は365nmの励起光
を照射し、615nmの発光ピーク強度を、インク組成物F
による印字物は810nmの励起光を照射し、1065nmの発光
ピーク強度を比較に使用した。
【0050】
【表1】
【0051】
【発明の効果】本発明の蛍光インクの製造方法は、従来
の蛍光インクの製造方法に比べ、低コストとなり、ま
た、製造時の環境負荷の低減を可能とした。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C056 FC01 2H086 BA51 BA55 BA59 4J039 AD06 AD09 AE04 AE07 BA10 BA14 BA17 BA18 BA29 BC07 BC09 BC13 BC16 BC19 BC31 BC33 BC35 BC36 BC50 BC51 BC59 BE12 CA03 CA04 CA06 CA07 DA01 DA02 EA28 EA45 GA02 GA03 GA06 GA24

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 希土類元素を含有する蛍光インクの製造
    方法において、配位子と希土類元素の塩を蛍光インクの
    溶媒に混合し、塩基性化合物を添加してpHを4〜10に
    調整せしめて製造することを特徴とする蛍光インクの製
    造方法。
  2. 【請求項2】 配位子と希土類元素の塩を蛍光インクの
    溶媒に混合する工程において、配位子を蛍光インクの溶
    媒に溶解させた後、塩基性化合物を添加してpHを4〜1
    0の範囲に調整することを特徴とする請求項1記載の蛍
    光インクの製造法。
  3. 【請求項3】 温度が0℃〜蛍光インクの溶媒の沸点以
    下の温度で製造することを特徴とする請求項1記載の蛍
    光インクの製造方法。
  4. 【請求項4】 配位子がベータジケトンを含有する化合
    物から少なくとも一つ以上選ばれることを特徴とする請
    求項1記載の蛍光インクの製造法。
  5. 【請求項5】 希土類元素の塩として、ユーロピウム、
    ジスプロシウム、テリビウム、ネオジウム、プセオジウ
    ム、サマリウム、サドリウム、ホルミウム、エルビウム
    またはツリウムの少なくとも一種以上からなる希土類元
    素と、それらの硝酸塩、酢酸塩、塩酸塩、硫酸塩の少な
    くても1種以上からなることを特徴とする請求項1記載
    の蛍光インクの製造法。
  6. 【請求項6】 塩基性化合物として、有機アミン類又は
    アルカリ金属の水酸化物類の中から少なくとも一つ以上
    選ばれることを特徴とする請求項1記載の蛍光インクの
    製造法。
  7. 【請求項7】 高分子化合物を含有することを特徴とす
    る請求項1記載の蛍光インクの製造法。
  8. 【請求項8】 高分子化合物が比共有電子対を有する構
    造を有していることを特徴とする請求項7記載の蛍光イ
    ンクの製造法。
  9. 【請求項9】 高分子化合物がポリビニルピロリドン、
    ポリビニルアルコール、ポリウレタン、ポリアクリル
    酸、ポリエーテル、ポリウレタンおよびそれらの共重合
    体の少なくとも1種類以上からなることを特徴とする請
    求項1記載の蛍光インクの製造方法。
  10. 【請求項10】 沸点が100℃以下の溶剤を含有するこ
    とを特徴とする請求項1記載の蛍光インクの製造法。
  11. 【請求項11】 バーコード印刷し、コード管理による
    物品を分配するシステム用の高速印字インクジェットプ
    リンタに使用することを特徴とする請求項1記載の蛍光
    インクの製造方法。
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