JPH08183919A - 記録液およびその製造法 - Google Patents

記録液およびその製造法

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JPH08183919A
JPH08183919A JP32658394A JP32658394A JPH08183919A JP H08183919 A JPH08183919 A JP H08183919A JP 32658394 A JP32658394 A JP 32658394A JP 32658394 A JP32658394 A JP 32658394A JP H08183919 A JPH08183919 A JP H08183919A
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recording liquid
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water
recording
manufactured
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JP32658394A
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English (en)
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Yasuharu Iida
保春 飯田
Shinya Fujimatsu
慎也 藤松
Munenori Andou
宗徳 安藤
Masaki Yaginuma
昌希 柳沼
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Toyo Ink Mfg Co Ltd
Original Assignee
Toyo Ink Mfg Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】254〜365nmの紫外線を照射すると、6
00〜650nmの光を発する特定の構造を有する化合
物と水性樹脂とをからなる記録液およびその製造法。 【効果】水を媒体としながらも耐水性の良好な記録物を
得ることができ、該記録物は紫外線により赤色の発光を
生じるので、この発光をセンサーで読み取ることができ
る。そこで、該記録液は、センサー読み取り機能を有す
る、隠し文字やセキュリィティーに関する印刷物等に利
用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の技術分野】本発明は,紫外線にて可視化する
記録液に関する。さらに詳しくは,紫外線にて赤色に発
光する耐水性の優れたインクジェット用の記録液および
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来よりインクジェット用記録液として
は,酸性染料,直接染料,塩基性染料等の水溶性染料を
グリコール系溶剤と水に溶解したものが(特開昭53─
61412,特開昭54─89811特開昭55─65
269)、よく用いられている。水溶性染料としては,
記録液の安定性を得るため,水に対する溶解性の高いも
のが一般的に用いられる。したがって,インクジェット
記録物は,一般的に耐水性が悪く,水をこぼしたりする
と容易に記録部分の染料のにじみを生じるという問題が
あった。
【0003】このような耐水性の不良を改良するため,
染料の構造を変えたり,塩基性の強い記録液を調製する
ことが試みられている(特開昭56─57862)。ま
た,記録紙と記録液との反応をうまく利用して耐水性の
向上を図ることも行われている(特開昭50─4900
4,特開昭57─36692,特開昭59─2069
6,特開昭59─146889)。これらの方法は,あ
る種の記録紙については著しい効果をあげているが,イ
ンクジェット方式による記録においては種々の記録紙を
用いるため,水溶性染料を使用する記録液では記録物の
充分な耐水性が得られないことが多い。
【0004】また,耐水性の良好な記録液としては,油
溶性染料を高沸点溶剤に分散ないし溶解したもの,油溶
性染料を揮発性の溶剤に溶解したものがあるが,溶剤の
臭気や溶剤の排出の問題があり、環境上好ましくない。
また,大量の記録を行う場合や装置の設置場所によって
は,溶剤回収等が必要になる等の問題がある。そこで,
記録物の耐水性のよい,水系媒体に顔料を分散した記録
液の開発が望まれている。
【0005】また,従来より種々の特殊用途において,
通常の光では確認がしにくいが,特殊な光によって可視
化したり,センサーでの読み取りを可能にするインキの
開発が行われている。従来このような用途には,蛍光増
白剤のような紫色に発光するものが用いられていた。こ
のような蛍光増白剤は,水性の染料であるため耐水性に
劣るという欠点があった。また,発光が紫色であり,蛍
光増白剤は紙,繊維等に広く用いられているため,それ
らの発光との区別が付けにくいという欠点もあった。ま
た,蛍光染料を樹脂で粒子化した蛍光顔料は,有機溶剤
にて溶解して一般的に使用されるため,有機溶剤を使用
したくないという要求には合致しない問題もあった。ま
た,蛍光顔料自体は着色しているものであり,いわゆる
隠しインキの材料としては用いることができなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は,紫外
線にて発光する耐水性の良好な記録物が得られる水分散
インクジェット用記録液およびその容易な製造方法の提
供にある。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち,本発明は,下
記式(1)〜(3)にて示される化合物を一種以上を含
むことを特徴とする水分散インクジェット用記録液であ
る。 Y(P,V)O4 :Eu (1) Y2 3 :Eu (2) Y2 2S :Eu (3)
【0008】上記式(1)〜(3)にて示される化合物
(以下該化合物(1)〜(3)と略す。)は,254〜
365nmの紫外線を照射したときに,600〜650
nm(620nm付近)の光を発するものである。ま
た,紫外線を照射しないときは,着色していないため下
地の紙等との識別が困難なものであり,いわゆる隠しイ
ンキの材料として有用である。
【0009】該化合物(1)〜(3)は、粒子径が3.
0μ以下のものを用いることが望ましい。さらに、好ま
しくは,平均粒径が1.0μ以下のものを用いる。該化
合物(1)〜(3)の粒子径が3.0μを越えると、ノ
ズル口をつまらせやすいので好ましくない。
【0010】該化合物(1)〜(3)の記録液中での量
は,0.1〜10.0重量%であることが望ましく、さ
らに好ましい量は,0.5〜3.0重量%である。該化
合物(1)〜(3)が0.1重量%よりも少ないと発光
の強度が不足し、読み取りが不十分になったり,また,
10.0重量%よりも多いと記録液の粘度が高くなり、
吐出安定性が低下したりすることがある。
【0011】本発明においては、前記該化合物(1)〜
(3)を良好に定着させるために水性樹脂を用いる。こ
の水性樹脂は,水にて溶解する水溶解性の樹脂ないし水
に分散した水分散性の樹脂がそれぞれ単独ないし混合し
て用いられる。このような水性樹脂としては,アクリル
系,スチレン─アクリル系,ポリエステル系,ポリアミ
ド系,ポリウレタン系等の水に溶解する水溶解性の樹脂
および/または水に分散性の樹脂が用いられる。これら
の水性樹脂は,樹脂を水性溶剤に溶解あるいは分散せし
めてなるものである。
【0012】これらの水性樹脂は,記録液中に0.5〜
10重量%用いられることが好ましくは,さらに好まし
くは1〜5重量%である。1重量%よりも少ないと,該
化合物(1)〜(3)を十分に定着し難い。また,5重
量%よりも多くなると,記録液の吐出安定性を低下させ
たり,また,該化合物(1)〜(3)の周囲を水性樹脂
層が厚く覆うことになり,該化合物(1)〜(3)の発
光の低下を招く恐れがあるばかりか,水性樹脂に起因す
る蛍光の発生も障害になる可能性をもっている。
【0013】なお,水性樹脂として水溶解性の樹脂を用
いた場合,記録液の粘度を高くする傾向があるが,水分
散性の樹脂を用いた場合は,記録液の粘度を低く抑える
ことができたり,また,記録物の耐水性を向上すること
ができる。
【0014】これらの水性樹脂は,必要に応じ,アンモ
ニウム,アミン,無機アルカリ等の中和剤を適宜調整し
て加えることができる。
【0015】本発明において用いられる水性溶剤は、記
録液のノズル部分での乾燥,記録液の固化を防止し,安
定な記録液の噴射およびノズルの経時での乾燥を防止す
るものである。このような水性溶剤としては,エチレン
グリコール,ジエチレングリコール,プロピレングリコ
ール,トリエチレングリコール,ポリエチレングリコー
ル,グリセリン,テトラエチレングリコール,ジプロピ
レングリコール,ケトンアルコール,ジエチレングリコ
ールモノブチルエーテル,エチレングリコールモノブチ
ルエーテルエチレングリコールモノエチルエーテル,
1,2─ヘキサンジオール,N−メチル─2─ピロリド
ン,置換ピロリドン,2,4,6─ヘキサントリオー
ル,テトラフルフリルアルコール,4─メトキシ─4メ
チルペンタノン等を例示できる。
【0016】また,記録液の紙での乾燥を速める目的に
おいては,メタノール,エタノール,イソプロピルアル
コール等のアルコール類も用いることができる。これら
の水性溶剤は,単独ないし混合して記録液の1〜50%
の範囲にて用いる。記録液の媒体である水は,金属イオ
ン等を除去したイオン交換水ないし蒸留水を用いる。
【0017】記録液の被印刷体が紙のようなときには,
紙への記録液の浸透をはやめ、見掛けの乾燥性を早くす
るため浸透剤を加えることができる。このような浸透剤
としては,水性溶剤として記述したジエチレングリコー
ルモノブチルエーテル等のグリコールエーテル,アルキ
レングリコール,ポリエチレングリコールモノラウリル
エーテル,ラウリル硫酸ナトリウム,ドデシルベンゼン
スルホン酸ナトリウム,オレイン酸ナトリウム,ジオク
チルスルホコハク酸ナトリウム等を用いることができ
る。これらは,記録液の5%以下の使用量で十分な効果
があり,これよりも多いと印字の滲み,紙抜け(プリン
トスルー)を起こし好ましくなくなる。
【0018】本発明の記録液に、黴の発生を防止するた
めに、防黴剤を添加することもできる。具体的には,デ
ヒドロ酢酸ナトリウム,安息香酸ナトリウム,ソジウム
ピリジンチオン─1─オキサイド,ジンクピリジンチオ
ン─1─オキサイド,1,2─ベンズイソチアゾリン─
3─オン,1─ベンズイソチアゾリン─3─オンのアミ
ン塩等が用いられる。これらは,記録液の0.05〜
1.0%程度用いられる。
【0019】また、ノズル部での金属の析出や記録液中
で不溶解性物の析出等を防止するために、キレート剤を
加えることもできる。キレート剤は記録液中の金属イオ
ンを封鎖するものであり、具体的にはエチレンジアミン
テトラアセティックアシド,エチレンジアミンテトラア
セティックアシドのナトリウム塩,エチレンジアミンテ
トラアセティックアシドのジアンモニウム塩,エチレン
ジアミンテトラアセティックアシドのテトラアンモニウ
ム塩等を、記録液の0.005〜0.5%程度用いるこ
とができる。
【0020】また,記録液のPHを所望のPHに調整
し,記録液の安定ないし,記録装置中の記録液配管との
安定性を得るため,アミン,無機塩,アンモニア等の調
整剤,リン酸等の緩衝液を用いることができる。
【0021】また,記録液の循環,あるいは,移動,ま
た,記録液の製造時の泡の発生を防止するため消泡剤を
添加することもできる。
【0022】本発明では記録物が識別しにくい記録液で
はあるが,着色剤をもちいて記録物を識別し易くするこ
とも可能である。このため,一般の顔料や染料も該化合
物(1)〜(3)と一緒に用いることができる。顔料と
しては,印刷インキおよび塗料等に使用される種々の顔
料が使用できる。このような顔料としては,下記の顔料
が例示できる。
【0023】カラーインデックス(C.I.)ナンバーにて示
す。C.I.ピグメントエロー20、24、86、93、1
09、110、117、125、137、138、14
7、148、153、154、166、168、C.I.ピ
グメントオレンヂ36、43、51、55、59、6
1、C.I.ピグメントレッド9、97、122、123、
149、168、177、180、192、215、2
16、217、220、223、224、226、22
7、228、240、C.I.ピグメントレッドバイオレッ
ト19、23、29、30、37、40、50、C.I.ピ
グメントブルー15、15:1、15:4、15:6、
22、60、64、C.I.ピグメントグリーン7、36、
C.I.ピグメントブラウン23、25、26、C.I.ピグメ
ントブラック7およびチタンブラック等が例示できる。
【0024】このような顔料は,顔料生成後の水性スラ
リーの状態にて用いてもよく,また,このスラリーをス
プレードライ等の乾燥により粉末化したものでもよい。
【0025】しかしながら,記録液の製造にあたって
は,顔料の粒子径が小さいほうが記録液としての飛翔安
定性が良好なため,粒子径を微細化したものが好まし
い。あるいは,分散の工程にて微細化できる顔料を選択
することが好ましい。好ましい顔料の粒子径としては,
遠心沈降法による平均粒径において0.2μ以下,さら
にこのましくは,0.1μ以下である。このような粒径
であると,記録液の製造においての濾過操作が容易であ
り,記録液の経時での沈降も少なくなる。
【0026】また,顔料の表面に官能基を付加させた表
面処理顔料をもちいても良い。
【0027】顔料の分散を良くするために,該化合物
(1)〜(3)に下記のような界面活性剤を加えて用い
ることもできる。このような界面活性剤としては,アニ
オン性,非イオン性,カチオン性,両イオン性活性剤を
用いることができる。
【0028】アニオン性活性剤としては,脂肪酸塩,ア
ルキル硫酸エステル塩,アルキルアリールスルホン酸
塩,アルキルナフタレンスルホン酸塩,ジアルキルスル
ホン酸塩,ジアルキルスルホコハク酸塩,アルキルジア
リールエーテルジスルホン酸塩,アルキルリン酸塩,ポ
リオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩,ポリオキシ
エチレンアルキルアリールエーテル硫酸塩,ナフタレン
スルホン酸フォルマリン縮合物,ポリオキシエチレンア
ルキルリン酸エステル塩,グリセロールボレイト脂肪酸
エステル,ポリオキシエチレングリセロール脂肪酸エス
テル等を例示できる。
【0029】非イオン性活性剤としては,ポリオキシエ
チレンアルキルエーテル,ポリオキシエチレンアルキル
アリールエーテル,ポリオキシエチレンオキシプロピレ
ンブロックコポリマー,ソルビタン脂肪酸エステル,ポ
リオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル,ポリオキ
シエチレンソルビトール脂肪酸エステル,グリセリン脂
肪酸エステル,ポリオキシエチレン脂肪酸エステル,ポ
リオキシエチレンアルキルアミン,フッ素系,シリコン
系等の非イオン性活性剤が例示できる。
【0030】カチオン性活性剤としては,アルキルアミ
ン塩,第4級アンモニウム塩,アルキルピリジニウム
塩,アルキルイミダゾリウム塩等を例示できる。両イオ
ン性活性剤としては,アルキルベタイン,アルキルアミ
ンオキサイド,ホスファジルコリン等が例示できる。
【0031】染料としては,顔料の色相の調整,濃度の
付与等を目的として耐水性,耐光性に問題の無いような
形にて使用できる。染料の使用によっては,顔料の分散
の安定性を悪くすることもあるので,顔料の40%以
下,このましくは25%以下の使用に止める必要があ
る。染料としては,酸性染料,塩基性染料,直接染料,
反応性染料,分散染料,含金属染料等が用いられる。こ
れらの染料は,無機塩の除去された精製染料が好まし
い。
【0032】染料としては,C.I.ダイレクトブラッ
ク17,19,32,51,71,108,146,1
54,166,C.I.アッドブラック2,7,24,
26,31,52,63,112,118,C.I.ベ
ーシックブラック2,C.I.ダイレクトブルー6,2
2,25,71,90,106,C.I.アシッドブル
ー9,22,40,59,93,102,104,11
3,117,120,167,229,234,C.
I.ベイシックブルー1,3,5,7,9,24,2
5,26,28,29,C.I.ダイレクトレッド1,
4,17,28,83,C.I.アシッドレッド1,
6,32,37,51,52,80,85,87,9
2,94,115,180,256,315,317.
C.I.ベイシックレッド1,2,9,12,13,1
4,37,C.I.ダイレクトエロー12,24,2
6,98,C.I.アシッドエロー11,17,23,
25,29,42,61,71,C.I.ベーシックエ
ロー11,28.C.I.ダイレクトオレンジ34,3
9,44,46,60,C.I.ダイレクトバイオレッ
ト47,48,C.I.ダイレクトブラウン109,
C.I.ダイレクトグリーン59,C.I.アシッドオ
レンジ7,19,C.I.アシッドバイオレット49,
C.I.ベーシックバイオレット7,14,27等を例
示できる。その他の添加剤として,尿素,ジメチル尿素
等を加えることもできる。
【0033】記録液の製造については,該化合物(1)
〜(3),水性樹脂,水,水性溶剤,分散剤等を混合
し,サンドミル,ホモジナイザー,ボールミル,ペイン
トシェーカー,超音波分散機等にて分散する。あるい
は,該化合物(1)〜(3)と水性樹脂とをニーダー,
二本ロールミルにてあらかじめ良く混練したのち,上記
サンドミル等にてさらに分散し,適宜水にて希釈,他の
添加剤を混合して記録液を製造する。混合攪拌は,通常
の羽を用いた攪拌機による攪拌のほか,高速の分散機,
乳化機等により行うことができる。
【0034】混合された記録液は,希釈の前あるいは,
後で孔径3μ以下のフィルターにて十分濾過することが
好ましく、さらには孔径の1.0μ以下のフルターにて
濾過することが好ましい。フィルターによる濾過に先立
って,遠心分離によって、大きな粒径のものを除くこと
もでき,これによって,フィルターによる濾過における
目詰まりを少なくし,フィルターの使用可能期間が長く
なる。
【0035】記録液は,記録装置の方式にもよるが,粘
度0.8〜15cps(25℃)の液体として調整する
ことが望ましい。表面張力は,25〜60dyn/cm
である。PHは,特に制約されないが4〜12の範囲で
あり,さらには7〜9の弱アルカリ性が好ましい。
【0036】本発明により製造される記録液は,水性で
ありながら耐水性が著しく良好であるのでインクジェッ
ト用記録液として好適に用いられ,オフィスにおける書
類の隠し文字,記号,ダンボールのマーキング,ナンバ
リング,バーコード等の認識しにくい記録物,セキュリ
ティー機能を有する記録物の分野にて利用することがで
きる。また,蛍光増白剤等の染料によって製造された記
録液に較べ耐水性も良好であり,記録物の保存性の優位
な特殊な画像を形成することができる。
【0037】
【実施例】以下,実施例に基づき,本発明をさらに詳細
に説明する。実施例中,部および%は,重量部および重
量%をそれぞれ表す。
【0038】〔実施例1〕 Y2 3 :Eu 平均粒径0.8μ(根本特殊化学(株))15.0部 アクリル樹脂(日本ポリマー製 F−157) 1.3部 分散剤(ゼネカ製 ソルスパーズ27000) 0.5部 精製水 74.0部 グリセリン 5.8部 ジメチルエタノールアミン 0.1部 上記原料を混合し、サンドミルにて2時間分散し、分散
液(a)を得た。分散液(a)と下記のものと混合し
た。混合後,3μのメンブランフィルターにて濾過し,
記録液を製造した。粘度は2cpsであった。 分散液(a) 25.0部 分散剤(ゼネカ製 ソルスパーズ27000) 0.5部 グリセリン 10.0部 防黴剤(オーリンケミカル製 ソジウムオマジン) 0.15部 エチレンジアミンテトラアセティックアシドナトリウム塩 0.02部 ジエチレングリコールモノブチルエーテル 0.5部 シリコンエマルジョン型水系消泡剤 0.8部 (花王社製「アンチホームE20 」) 精製水 63.53部
【0039】この記録液をヒューレッドパッカード社製
「thinkjet」のカートリッジに入れて記録を行った。記
録物に254nmの紫外線を照射したところ,オレンジ
かかった赤色の発光が確認できた。記録面に水を垂らし
てインキのにじみを調べたが,インキのにじみ,流れ出
しはなく充分な耐水性を有していた。
【0040】〔実施例2〕 Y2 3 :Eu 平均粒径0.8μ(根本特殊化学(株))15.0部 アクリル樹脂(ジョンソンポリマー製 PDX6101) 1.5部 分散剤(ゼネカ製 ソルスパーズ27000) 3.0部 精製水 74.5部 グリセリン 6.0部 上記原料を混合し、サンドミルにて2時間分散し、分散
液(b)を得た。分散液(b)と下記のものと混合し
た。混合後,3μのメンブランフィルターにて濾過,続
いて1μのメンブランフィルターにて濾過し,記録液を
製造した。粘度は1.9cpsであった。 分散液(b) 13.5部 分散剤(ゼネカ製 ソルスパーズ27000) 2.0部 アクリル樹脂(日本ポリマー製 W−215) 1.0部 エチレングリコール 10.0部 防黴剤(オーリン製 ソジウムオマジン) 0.15部 エチレンジアミンテトラアセティックアシド 0.02部 精製水 63.53部 2─エチルヘキサノール 0.1部 2,4,7,9─テトラメチル─5─デシン─4,7─ジオ─ル 0.1部
【0041】この記録液をエプソン社製HG5130の
カートリッジに入れて記録を行った。記録物に254n
mの紫外線を照射したところ,オレンジかかった赤色の
発光が確認できた。記録面に水を垂らしてインキのにじ
みを調べたが,インキのにじみ,流れ出しはなく充分な
耐水性を有していた。
【0042】〔実施例3〕 Y(P,V)O4 :Eu 平均粒径0.7μ(根本特殊化学(株))20部 アクリル樹脂(ジョンソンポリマー製 PDX6101) 2.8部 分散剤(花王製 エマルゲン 420) 2.1部 分散剤(ソルスパーズ27000 ゼネカ製) 4.0部 精製水 74.5部 グリセリン 6.0部 上記原料を混合し、サンドミルにて3時間分散し、分散
液(c)を得た。分散液(c)を下記のものと混合し
た。混合後,3μのメンブランフィルターにて濾過,続
いて1μのメンブランフィルターにて濾過し,記録液を
製造した。粘度は1.9cpsであった。 分散液(c) 13.5部 分散剤(ソルスパーズ27000 ゼネカ製) 0.5部 アクリル樹脂(日本ポリマー製 W−215) 1.0部 ジエチレングリコール 10.0部 防黴剤(オーリン製 ソジウムオマジン) 0.15部 エチレンジアミンテトラアセティックアシド 0.02部 精製水 63.53部 2─エチルヘキサノール 0.1部 2,4,7,9─テトラメチル─5─デシン─4,7─ジオ─ル 0.1部
【0043】この記録液をエプソン社製HG5130の
カートリッジに入れて記録を行った。記録物に254n
mの紫外線を照射したところ,オレンジかかった赤色の
発光が確認できた。記録面に水を垂らしてインキのにじ
みを調べたが,インキのにじみ,流れ出しはなく充分な
耐水性を有していた。
【0044】〔実施例4〕 Y2 2S:Eu 平均粒径0.8μ(根本特殊化学(株)) 22部 アクリル樹脂(ジョンソンポリマー製 61J) 7部 分散剤(花王製 エマルゲン 420) 2部 分散剤(ゼネカ製 ソルスパーズ27000) 5部 精製水 59部 ジエチレングリコールモノブチルエーテル 3部 N−メチル─2─ピロリドン 3部 2,4,7,9─テトラメチル─5─デシン─4,7─ジオ─ル 1部 エチレングリコール 1部 上記原料を混合し、サンドミルにて1時間分散し、分散
液(d)を得た。分散液(d)と下記のものと混合し
た。混合後,1μのメンブランフィルターにて濾過,続
いて0.45μのメンブランフィルターにて濾過し,記
録液を製造した。粘度は1.9cpsであった。 分散液(d) 13.5部 分散剤(ゼネカ製 ソルスパーズ27000) 0.2部 アクリル樹脂(日本ポリマー製 W−215) 1.0部 ジエチレングリコール 10.0部 防黴剤(オーリン製 ソジウムオマジン) 0.15部 エチレンジアミンテトラアセティックアシド 0.02部 精製水 63.53部 2─エチルヘキサノール 0.1部 2,4,7,9─テトラメチル─5─デシン─4,7─ジオ─ル 0.1部
【0045】この記録液をエプソン社製HG5130の
カートリッジに入れて記録を行ったところ,良好な記録
物が得られた。記録面に水を垂らしてインキのにじみを
調べたが,インキのにじみ,流れ出しはなく充分な耐水
性を有していた。
【0046】〔実施例5〕 Y(P,V)O4 :Eu 平均粒径0.7μ(根本特殊化学(株))10部 Y2 3 :Eu 平均粒径0.8μ 5部 Y2 2S:Eu 平均粒径0.8μ 10部 アクリル樹脂(ジョンソンポリマー製 61J) 8部 分散剤(花王製 エマルゲン 420) 3部 分散剤(ゼネカ製 ソルスパーズ27000) 4部 精製水 60部 ジエチレングリコールモノブチルエーテル 3部 N−メチル─2─ピロリドン 3部 2,4,7,9─テトラメチル─5─デシン─4,7─ジオ─ル 1部 エチレングリコール 1部 上記原料を混合し、サンドミルにて3時間分散し、分散
液(e)を得た。分散液(e)と下記のものと混合し
た。混合後,5μのメンブランフィルターにて濾過,続
いて1.0μのメンブランフィルターにて濾過し,記録
液を製造した。粘度は1.4cpsであった。 分散液(e) 14.5部 分散剤(ゼネカ製 ソルスパーズ27000) 0.5部 アクリル樹脂(日本ポリマー製 W−215) 3.0部 ジエチレングリコール 5.0部 防黴剤(オーリン製 ソジウムオマジン) 0.15部 エチレンジアミンテトラアセティックアシドナトリウム塩 0.02部 精製水 63.53部 2─エチルヘキサノール 0.1部 2,4,7,9─テトラメチル─5─デシン─4,7─ジオ─ル 0.5部
【0047】この記録液をエプソン社製HG5130の
カートリッジに入れて記録を行ったところ,良好な記録
物が得られた。記録面に水を垂らしてインキのにじみを
調べたが,インキのにじみ,流れ出しはなく充分な耐水
性を有していた。記録物に254nmの紫外線を照射し
たところ,オレンジかかった赤色の発光が確認できた。
【0048】〔実施例6〕 Y(P,V)O4 :Eu 平均粒径0.7μ(根本特殊化学(株))20部 黄色顔料(東洋インキ製造製 リオノールエロー ) 5部 分散剤(花王製 エマルゲン 420) 3部 分散剤(ゼネカ製 ソルスパーズ27000) 4部 精製水 64部 ジエチレングリコールモノブチルエーテル 3部 N−メチル─2─ピロリドン 3部 2,4,7,9─テトラメチル─5─デシン─4,7─ジオ─ル 1部 エチレングリコール 1部 上記原料を混合し、サンドミルにて3時間分散し、分散
液(f)を得た。分散液(f)と下記のものと混合し
た。混合後,5μのメンブランフィルターにて濾過,続
いて1.0μのメンブランフィルターにて濾過し,記録
液を製造した。粘度は2.1cpsであった。 分散液(f) 13.0部 分散剤(ゼネカ製 ソルスパーズ27000) 0.2部 アクリル樹脂(日本ポリマー製 W−215) 1.0部 ジエチレングリコール 10.5部 防黴剤(ゼネカ 製 プロクセルGXL) 0.15部 エチレンジアミンテトラアセティックアシドナトリウム塩 0.02部 精製水 63.53部
【0049】この記録液をエプソン社製HG5130の
カートリッジに入れて記録を行ったところ,良好な記録
物が得られた。記録面に水を垂らしてインキのにじみを
調べたが,インキのにじみ,流れ出しはなく充分な耐水
性を有していた。記録物に254nmの紫外線を照射し
たところ,オレンジかかった赤色の発光が確認できた。
【0050】〔実施例7〕 Y(P,V)O4 :Eu 平均粒径0.7μ(根本特殊化学(株))20部 分散剤(花王製 エマルゲン 420) 3部 分散剤(ゼネカ製 ソルスパーズ27000) 4部 精製水 68部 ジエチレングリコールモノブチルエーテル 3部 2,4,7,9─テトラメチル─5─デシン─4,7─ジオ─ル 1部 エチレングリコール 1部 上記原料を混合し、サンドミルにて3時間分散し、分散
液(g)を得た。分散液(g)と下記のものと混合し
た。混合後,5μのメンブランフィルターにて濾過,続
いて1.0μのメンブランフィルターにて濾過し,記録
液を製造した。粘度は2.0cpsであった。 分散液(g) 4.0部 分散剤(ゼネカ製 ソルスパーズ27000) 0.2部 アクリル樹脂(日本ポリマー製 W−215) 1.0部 ジエチレングリコール 17.5部 防黴剤(ゼネカ製 プロクセルGXL) 0.15部 エチレンジアミンテトラアセティックアシドナトリウム塩 0.02部 精製水 75.50部
【0051】この記録液をエプソン社製HG5130の
カートリッジに入れて記録を行ったところ,良好な記録
物が得られた。記録面に水を垂らしてインキのにじみを
調べたが,インキのにじみ,流れ出しはなく充分な耐水
性を有していた。記録物に254nmの紫外線を照射し
たところ,オレンジかかった赤色の発光が確認できた。
【0052】
【発明の効果】本発明により,水を媒体としながら耐水
性の良好な記録物を得ることができる。この記録物は,
紙等の下地と識別しにくい記録を行うことが可能であ
り,また,紫外光により赤色の発光を生じるので特殊な
記録物としてセンサーでの読み取り,隠し文字,セキュ
リティーに関する印刷等に利用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柳沼 昌希 東京都中央区京橋二丁目3番13号東洋イン キ製造株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(1)〜(3)にて示される化合
    物を1種以上を含むことを特徴とする水分散インクジェ
    ット用記録液。 Y(P,V)O4 :Eu (1) Y2 3:Eu (2) Y2 2S:Eu (3)
  2. 【請求項2】 水性樹脂を含むことを特徴とする請求項
    1記載の水分散インクジェット用記録液。
  3. 【請求項3】 水性樹脂の中和剤を含むことを特徴とす
    る請求項2記載の水分散インクジェット用記録液。
  4. 【請求項4】 孔径3μm以下のフィルターにて濾過し
    たことを特徴とする請求項1ないし3いずれか記載の水
    分散インクジェット用記録液。
  5. 【請求項5】 式(1)〜(3)にて示される化合物を
    0.1〜10重量%含むことを特徴とする請求項1ない
    し4いずれか記載の水分散インクジェット用記録液。
  6. 【請求項6】 粘度が0.8〜15センチポイズ(25
    ℃)であることを特徴とする請求項1ないし5いずれか
    記載の水分散インクジェット用記録液。
  7. 【請求項7】 式(1)〜(3)にて示される化合物お
    よび水性樹脂を含む濃縮状態の水分散液をあらかじめ分
    散させたのち,水および添加剤を加えて希釈し,孔径3
    μm以下のフィルターにて濾過することを特徴とする水
    分散インクジェット用記録液の製造法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11166144A (ja) * 1997-12-05 1999-06-22 Seiko Epson Corp インクジェット記録用インク
JP2002500244A (ja) * 1997-12-29 2002-01-08 シクパ・ホールディング・ソシエテ・アノニム 無機粒子の使用、および支持体または物品を表示・識別するための方法
JP2006117786A (ja) * 2004-10-21 2006-05-11 Nec Tokin Corp 変色する塗料組成物又はインキ組成物及び変色する塗料又はインキの使用方法

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11166144A (ja) * 1997-12-05 1999-06-22 Seiko Epson Corp インクジェット記録用インク
JP2002500244A (ja) * 1997-12-29 2002-01-08 シクパ・ホールディング・ソシエテ・アノニム 無機粒子の使用、および支持体または物品を表示・識別するための方法
JP2006117786A (ja) * 2004-10-21 2006-05-11 Nec Tokin Corp 変色する塗料組成物又はインキ組成物及び変色する塗料又はインキの使用方法

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