JP3712756B2 - 蛍光体組成物 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、印刷性に優れたインクなどの蛍光体組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
(従来技術1)
近年、流通産業界を中心に各産業界でバーコードによる物の管理などが盛んに行われたり、また、各種プリペイドカードあるいは通行カードなどにもバーコードが印刷され、スキャナなどの光学読取装置を用いてこのバーコードを読み取り、所定の処理動作が行われるようになっている。
【0003】
種々の物品の表面に赤外領域の蛍光を発する蛍光体で識別のための潜像(例えばバーコードなど)を形成し、これを光学読取装置で読み取って、物品を処理するシステムが開発されている。この潜像を使用したシステムは、従来の黒色などの可視領域のインクによるマークを物品表面に形成し、可視光の反射率の変化を利用してマークを読み取るシステムに比較して、例えば次のような特長を有している。
【0004】
(a).物品の色彩によって、潜像の読み取りに誤りを生じることが少なく、信頼性が高い。
【0005】
(b).潜像形成面が汚れても、発光する赤外光が長波長のため、読み取りに誤りを生じることが少なく、信頼性が高い。
【0006】
(c).蛍光体は視覚的に無色に近いため、商品の表面に印刷しても外観を損ねたりすることがない。
【0007】
(d).潜像であるため他人に認識され難く、情報の秘密保持に役立つ。
【0008】
従来、この種の関連技術として例えば特公昭55−33837号公報、特公昭60−29996号公報ならびに特公昭62−24024号公報などに記載された発明がある。
【0009】
(従来技術2)
従来、デ−タ−カ−ドなどに用いられる赤外蛍光体インクとしては、ネオジム(Nb)、イッテルビウム(Yb)およびエルビウム(Er)を含有した無機の蛍光体が知られている(例えば米国特許明細書第 4,202,491号参照)。
【0010】
これらのうち、光学活性元素としてNbを単独で用いた無機蛍光体は、励起波長が800nmのGaAlAs発光ダイオ−ドを使用すると蛍光の最高強度波長は1050nm付近であり、光学活性元素としてNbとYbの2種を含有する無機蛍光体は、励起波長が800nmのGaAlAs発光ダイオ−ドを使用すると蛍光の最高強度波長は980nm付近であり、光学活性元素としてYbとErの2種を含有する無機蛍光体は、励起波長が940nmのGaAs発光ダイオ−ドを使用すると蛍光の最高強度波長は1540nm付近であり、光学活性元素としてNd,Yb,Erの3種を含有する無機蛍光体は、励起波長が800nmのGaAlAs発光ダイオ−ドを用いると蛍光の最高強度波長は1540nm付近であることが知られている。
【0011】
(従来技術3)
例えば特公昭56−4598号公報に示されているように、赤外領域の光に対して大きな吸収特性を有するNdを光学活性元素として用い、その光学活性元素から発光中心への励起エネルギーの伝達効率の高い母体材料であるアルカリ金属塩(例えば Na2 MoO4 等)、Si光検出器との波長のマッチングが良い発光中心であるYb等、専ら発光強度に重点をおいた材料が選ばれていた。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
従来種々提案された蛍光体を含むインクジェットプリンター用インクなどの蛍光体組成物については、使用する蛍光体の粒子径と、蛍光体密度/バインダ密度、粘度、表面張力、比抵抗、pH値などとの関係については考慮されていなかった。
【0013】
そのため組成物中で蛍光体粒子が沈降して分散安定性が悪くなったり、印刷時に滲み出しがあったり、発光出力が小さいなどの問題を有していた。
【0014】
本発明の目的は、前述した従来技術の欠点を解消し、印刷性に優れた発光出力の大きい蛍光体組成物を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
前述の目的を達成するため本発明の第1の手段は、光学活性元素としてNdあるいはYbを含み、照射した励起光に対して異なる波長の光を発する蛍光体と、前記励起光ならびに蛍光に対して透過性を有する蛍光体組成物において、その蛍光体組成物のpHが4.5〜10の範囲に規制され、比抵抗が2000Ωcm以下に規制されていることを特徴とするものである。
本発明の第2の手段は前記第1の手段において、前記pHが5〜7の範囲に規制され、比抵抗が1500Ωcm以下に規制されていることを特徴とするものである。
本発明の第3の手段は前記第1または第2の手段において、当該蛍光体組成物の粘度が2〜25cpsの範囲に規制されていることを特徴とするものである。
本発明の第4の手段は前記第3の手段において、前記粘度が10〜20cpsの範囲に規制されていることを特徴とするものである。
本発明の第5の手段は前記第1ないし第4の手段において、当該組成物の表面張力が23〜40dyne/cmの範囲に規制されていることを特徴とするものである。
本発明の第6の手段は前記第5の手段において、前記表面張力が26〜37dyne/cmの範囲に規制されていることを特徴とするものである。
【0016】
【作用】
本発明の第1ならびに第2の手段のように、光学活性元素としてNdあるいはYbを含んだ蛍光体を使用し、蛍光体組成物のpHを4.5〜10、好ましくは5〜7の範囲に規制することにより、後述する図8の結果から明らかなように、蛍光体組成物の分散安定性が良好となる。それに加えて蛍光体組成物の比抵抗を2000Ωcm以下、好ましくは1500Ωcm以下に規制することにより、後述する図7の結果から明らかなように、例えば、インクジェットプリンタ用インクなどに用いた場合に、液滴の大きさの変動率を低く抑えることができるなど、蛍光体組成物の性状が安定する。
さらに本発明の第3の手段ならびに第4の手段のように、蛍光体組成物の粘度を2〜25cps、好ましくは10〜20cpsの範囲に規制することにより、後述する図5の結果から明らかなように、十分な発光強度が得られる。
さらにまた本発明の第5の手段ならびに第6の手段のように、蛍光体組成物の表面張力を23〜40dyne/cm、好ましくは、26〜37dyne/cmの範囲に規制することにより、例えば、インクジェットプリンタ用インクなどに用いた場合に、液滴の大きさの変動率を低く抑えることができるなど、蛍光体組成物の性状が安定する。
以上のようなことから、印刷性に優れ、発光出力の大きい蛍光体組成物を提供することができる。
【0017】
【実施例】
次に本発明の実施例に係る蛍光体ならびに蛍光体組成物について説明する。
蛍光体組成物例1
光学活性元素として少なくともネオジウム(Nd)を含む有機金属化合物、好ましくはネオジウム(Nd)とイッテルビウム(Yb)を含む有機金属化合物である。
【0018】
この有機金属化合物中の有機物はカルボン酸類、ケトン類、エーテル類、アミン類のグループから選択された少なくとも1種の有機物である。
【0019】
より具体的には、前記有機金属化合物として、桂皮酸ネオジム、桂皮酸ネオジム・イッテルビウム複合塩、安息酸ネオジム・イッテルビウム複合塩、ナフトエ酸ネオジム、ナフトエ酸ネオジム・イッテルビウム複合塩のグループから選択された少なくとも1種の有機金属化合物である。なかでも桂皮酸とNdおよびYbからなるカルボン酸複合塩が好適である。
【0020】
NdとYbの含有モル分率は、後述する図2の結果からNd:Yb=9.5:0.5〜3:7の範囲で適宜選択され、特に発光強度の点から9:1〜5:5の範囲が好ましい。
【0021】
この蛍光体は、如何なる方法により合成してもよいが、M.D.Taylorらが報告した水溶液中でのイオン交換反応[J.Inorg.Nucl.Chem.,30,1503−1511(1968)]、あるいはP.N.Kapoorらが報告した非極性溶媒中でのイソプロポキシドの離脱反応[Synth.React.Inorg.Met.−Org.Chem.,Vol.17,507−523(1987)]により合成するとよい。
【0022】
この蛍光体は無機蛍光体とは異なり、分子中に例えばカルボン酸、β−ジケトン、環状エーテル、環状アミンなどの有機物を有しており、特にカルボン酸の一種である桂皮酸が化学的安定性に優れているとともに、発光出力が他のものよりも大きいため好適である。
【0023】
またこの蛍光体の平均一次粒子サイズは、好都合なことに励起光である赤外線の最高強度波長(810nm)のおおよそ80%以下、その蛍光体から発する光の最高強度波長(980nm)のおおよそ70%以下である。この蛍光体は、無機蛍光体のような凝固な一次粒子を形成しているのではなく、蛍光体の結晶に損傷を与えることがないので、粉砕も容易であり、バインダとの分散時により細かくなる。そしてインクジェットプリンタ用のインクを作る際に、バインダ中に安定して分散し沈降することがなく、ノズル詰まりや液滴の噴射性が低下するようなこともない。
【0024】
蛍光体の具体的な製造例を示せば次の通りである。
桂皮酸1.24g(8.37mol)と水酸化ナトリウム0.37g(8.37mol)を各々120mlのイオン交換水に撹拌しながら加えて桂皮酸ナトリウム水溶液を得て、この水溶液を0.1N水酸ナトリウム水溶液でpH10に調整する。
【0025】
これとは別に塩化ネオジウム6水和物0.50g(1.39mol)と塩化イッテルビウム6水和物0.54g(1.39mol)とを、50mlのイオン交換水に完全に溶解させる。この水溶液を前記桂皮酸ナトリウム水溶液に室温で撹拌しながら添加していくと沈澱生成物が得られる。
【0026】
その後、0.1Nの塩酸で反応液をpH5になるように調整し、2時間撹拌して、得られた沈澱生成物をろ過、洗浄した後に120℃で5時間乾燥し、桂皮酸ネオジウム・イッテルビウム(1/1)複合塩が得られる。収量は1.62g(収率:93.1%)であった。
【0027】
図1はGaAlAs発光ダイオードを励起源とした桂皮酸ネオジウム・イッテルビウム(1/1)複合塩の発光スペクトル図で、980nm付近で最大ピークを示している。
【0028】
図2はNd/Ybのモル比と発光強度との関係を示す特性図で、同図に示すようにNd/Ybのモル比は9.5/0.5〜3/7、好ましくは9/1〜5/5で高い発光出力を有する。
【0029】
桂皮酸ネオジウム・イッテルビウム複合塩の平均粒子サイズは0.2μmで、励起光の最高強度波長(0.81μm)の約25%、発する蛍光の最高強度波長(0.98μm)の約20%であり、励起光の最高強度波長ならびに蛍光の最高強度波長よりも非常に小さい。
【0030】
前記製造例において桂皮酸を安息香酸に変えた以外は同様の方法で安息香ネオジウム・イッテルビウム(1/1)複合塩を作ることもでき、この蛍光体の平均粒子サイズも励起光の最高強度波長ならびに発する蛍光の最高強度波長よりも小さい。
【0031】
また他に、桂皮酸ネオジム、ナフトエ酸ネオジム、ナフトエ酸ネオジム・イッテムビウム複合塩、安息酸ネオジムなどの有機金属化合物からなる極微粒子状の蛍光体も同様に使用できる。
【0032】
これらの蛍光体の励起光の最高強度波長ならびに蛍光の最高強度波長はおおよそ0.8μm(800nm)を越えているから、平均粒子サイズが0.8μm以下の蛍光体を使用すると、励起光の進入ならびに蛍光の放出が効果的に行われる。
【0033】
図3は、励起光の照射状態と蛍光体の発光状態とを示す特性図である。図中の(a)はGaAlAs発光ダイオードの照射状態を示しており、2000μsecの間隔で断続的に励起光を照射している。
【0034】
同図(b)は前述の製造例で得られた桂皮酸ネオジウム・イッテルビウム(1/1)複合塩の発光状態を示しており、励起光の照射を開始して発光強度が最高発光強度の90%に達するまでの立ち上がり時間tu が約100μsecである。また、励起光の照射を停止して残光の発光強度が最高発光強度から80%減衰するまでの立ち下がり時間td が約50μsecであり、結局、立ち上がり時間tu ならびに立ち下がり時間td がともに200μsec以内で、非常に応答性に優れている。
【0035】
同図(c)は、蛍光体がLiNd0.5Yb0.5P4O12の場合の発光状態を示しており、立ち上がり時間tuが約1300μsecで、立ち下がり時間tdが約1000μsecで立ち上がり時間tuならびに立ち下り時間tdともに200μsecを大幅に超えている。
【0036】
前述のように蛍光体の立ち上がり時間tu が200μsec以内であると、励起光を照射して受光素子が蛍光を受光するまでの時間が非常短く、従って蛍光体による潜像の読み取りが高速にできる。
【0037】
また図4に示すように、蛍光体を用いてバーコードなどの印刷層18を形成した潜像形成部材10を搬送しながら光学読取装置25で前記コード情報を読み取る際、光学読取装置25中の発光素子から照射された励起光60で印刷層18中の蛍光体を活性化せしめ、その印刷層18から発した蛍光61を光学読取装置25中の受光素子で受光して、前記コード情報の読み取りができる。
【0038】
なお32はスリット部材で、後で詳しく説明するように所定の印刷層18のみに励起光60を照射して、それからの蛍光61のみを受光するために光路上に設けられている。
【0039】
このときの潜像形成部材10の搬送速度をv、スリット部材32におけるスリット32aの搬送方向の長さをd、蛍光体の立ち上がり時間をtu としたとき、 tu ≦d/v の関係が成立するように構成すれば、搬送中の印刷層18の情報がスリット32aと対向している間に確実に読み取ることができる。もし、蛍光体の立ち上がり時間tu がd/vよりも長いと、印刷層18が十分な発光強度になっていないままスリット32aの下を通過することになり、従って受光素子の出力が弱く、信頼性に問題がある。その点、前述の式が成立するような立ち上がり時間tu を有する蛍光体を使用すれば、情報の読み取りが確実である。また前にも述べたが立ち上がり時間tu の短い蛍光体を使用することにより、潜像形成部材10の搬送速度vを上げて読み取りの高速化を図ることもできる。
【0040】
さらに同図に示すように潜像形成部材10の搬送方向における印刷層18(例えばバー)の間隔をL、蛍光体の立ち下がり時間をtd としたとき、
td ≦L/v
の関係が成立するように構成すれば、コード情報の適正な読み取りが可能となる。もし立ち下がり時間td が比較的長い蛍光体、換言すれば残光時間の比較的長い蛍光体を使用すると、搬送されて通過した1つ前の印刷層18からの残光も読み取ることになり、そのためコード情報の適正な読み取りができない。
【0041】
これに対して蛍光体の立ち下がり時間td が図3(b)のように極めて短い蛍光体を使用すると、前述のような弊害はなく、コード情報の適正な読み取りが可能となり、しかもバーの間隔Lを短くして、潜像形成領域を狭くすることも可能である。
【0042】
この蛍光体の密度(ρ1)との間で、ρ1/ρ2≦1.8の関係を満たす密度(ρ2)をもつ有機バインダを使用することにより、インク中での蛍光体微粒子の沈降が少なく、印刷層を形成した場合でも蛍光体微粒子がバインダの被膜の奥深くに隠れてしまい、励起光が容易に到達しないという問題が排除できる。
【0043】
印刷層中におけるバインダの含有率は、5重量%以上必要である。それよりも少ないと蛍光体粒子の脱落があり、そのためにバーコードなどの印刷が不完全となり、適正な情報保持ができなくなる。このようなことから、バインダの含有率は5重量%以上必要である。
【0044】
水溶性有機バインダとしては、例えばアクリル系樹脂および側鎖にエステル基またはポリエーテルを含有するアクリル樹脂などが使用される。この他、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース、デンプン、ナフタレンスルホン酸塩のホルマリン縮合物、ポリスチレンスルホン酸塩なども使用できる。
【0045】
非水溶性有機バインダとしては、例えばノボラック型フェノール、レゾール型フェノール、ロジン変性フェノール、アルキル変性フェノールなどのフェノール樹脂、水添化ロジン、およびそのポリエチレングリコールエステル、多価アルコールエステル、ロジングリセリンエステルなどのロジン樹脂などがある。
【0046】
溶剤としては水、アルコール、ケトン、エステル、エーテル、芳香族炭化水素系溶剤、脂肪族炭化水素系溶剤などが単独あるいは混合して用いられる。
【0047】
また、導電性付与剤としての電解質にはLiNO3 、LiCl、KCl、NaCl、KNO3 などが使用される。
【0048】
安定化剤としては、アルキルフタレート(例えばジオクチルフタレート、ジブチルフタレートなど)、アリルフタレート、グリコール(エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなど)、グリコールエステルなどが単独もしくは混合して使用される。
【0049】
消泡剤としては、シリコン系、シリカ・シリコン系、金属石鹸、アマイド系、ポリエーテル系などが使用される。
【0050】
染料を併用することもできる。染料としては、ダイレクトブラックGW、キャパミンブラックESA、ローダミンB、ローダミン7G、メチレンブルー、ダイレクトファーストオレンジ、コンプランチングリーンG、ミーリングイエローO、カチオンピンクFGなどがある。
【0051】
インクジェットプリンタ用インクの具体的な組成例を示せば次の通りである。
桂皮酸ネオジウム・イッテルビウム複合塩(平均粒子サイズ0.2μm)
80重量部
フタロシアニンブルー 1重量部
カチオン系アクリル樹脂 20重量部
ポリエチレングリコール 1重量部
ジオクチルフタレート 0.5重量部
KCl 0.5重量部
消泡剤 0.4.重量部
水 100重量部
エタノール 20重量部
この組成物をサンドミルで1時間混合分散して、インクジェットプリンタ用インクを作成し、これを用いてインクジェットプリンタで紙上に印字した。印字の状態を観察したところ、インクの滲み出しは見られず、高精度の青色の印字であった。
【0052】
この印字を光学的に検出するため、波長970nm付近に最高強度波長を有する光を照射して励起し、シリコンフォトダイオード検出器で蛍光を受光して、読み取り速度4m/secで読み取り試験を100回行ったところ、100回とも印字情報を確実に検出することができた。
【0053】
前記インク組成において、必要に応じてフタロシアニンブルー、ポリエチレングリコール、ジオクチルフタレート、水、エタノールなどの添加量を増減したり、省略したりすることができる。
【0054】
前記組成表にも記載されているように、溶剤に水を使用する場合に水ならびにそれと相溶性のある例えばアルコールなどの易揮発性有機液体を併用すると、蛍光体組成物の乾燥が速く、例えば紙などの上に蛍光体組成物を印刷するとき、それも特にインクジェットプリントのように溶剤量が多いときに効果的である。
【0055】
前記インク組成において、カチオン系アクリル樹脂の添加量を種々変えて粘度の異なる多種類のインクを調整し、そのインクの粘度と、液滴の大きさの変化率ならびに印字した蛍光層の相対的な発光出力との関係を調べて、その結果を図5に示した。
【0056】
この図から明らかなように、インクジェットプリンタ用インクの粘度が2〜25cps、好ましくは10〜20cpsの範囲にあると、液滴の大きさの変化率が10%以下で均一な液滴が得られて印刷性に優れ、しかも十分な発光出力が得られる。なお、インクジェットプリンタ用インクの粘度が25cpsを超えると、印字ノズルの詰まりなどが発生して、印字がしにくくなる。
【0057】
前記インク組成において、エタノールの添加量を種々変えて表面張力の異なる多種類のインクを調整し、そのインクの表面張力と液滴の大きさの変化率との関係を調べて、その結果を図6に示した。
【0058】
この図から明らかなように、インクジェットプリンタ用インクの表面張力が23〜40dyne/cm、好ましくは26〜37dyne/cmの範囲にあると、液滴の大きさの変化率が小さく(性状安定性)、インクジェットプリンタに必要な均一な液滴が得られて印刷性に優れている。
【0059】
前記インク組成において、電解質(KCl)の添加量を種々変えて比抵抗の異なる多種類のインクを調整し、そのインクの比抵抗と液滴の大きさの変化率との関係を調べて、その結果を図7に示した。
【0060】
この図から明らかなように、インクジェットプリンタ用インクの比抵抗が2000Ωcm以下、好ましくは1500Ωcm以下の範囲にあると、液滴の大きさの変化率が小さく、インクジェットプリンタに必要な均一な液滴が得られて印刷性に優れている。なお、インクジェットプリンタ用インクの比抵抗が2000Ωcmを超えると、特に荷電偏向印字方式の場合には液滴の偏向制御が困難となり、印字が欠けたり、曲がったりして、印字品質の低下をきたす。
【0061】
前記インク組成において、KClの他にKOHの添加し、その添加量を種々変えてpHの異なる多種類のインクを調整して、そのインクのpHと分散安定性との関係を調べて、その結果を図8に示した。なお、分散安定性は、得られたインクジェットプリンタ用インクを一週間放置した後の上澄みのできかたを全体に対する割合で表した。
【0062】
この図から明らかなように、インクジェットプリンタ用インクのpHが4.5〜10、好ましくは5〜7の範囲にあると、インクの分散性ならびにその後の安定性が非常に良好である。なお、インクジェットプリンタ用インクのpHが4.5未満であったり、あるいは10を超えると、インク中の顔料などが凝集する傾向にある。
【0063】
このように本発明のインクジェットプリンタ用インクは、粘度を2〜25cps、表面張力を23〜40dyne/cm、比抵抗を2000Ωcm以下、pHを4.5〜10に規制することにより、分散安定性が良好で、印刷時の滲み出しがなく、印刷性に優れ、発光出力の大きいものが得られる。
【0064】
蛍光体組成物例2
Nd,Yb,Erのいずれか1種以上の元素を含む含酸素酸塩化合物からなる蛍光体。この含酸素酸塩化合物としては、具体的にはバナジン酸塩化合物、リン酸塩化合物、ホウ酸塩化合物、モリブデン酸塩化合物ならびにタングステン酸塩化合物などがあるが、その中でも特にリン酸塩化合物は耐薬品性に優れているため賞用できる。
【0065】
より具体的には下記の一般式(1)、(2)を有するリン酸塩からなる赤外発光蛍光体がある。
【0066】
一般式(1)
LnX A1-X PO4
式中LnはNd,Yb,Erのグループから選択された少なくとも1種の 元素、
AはY,La,Gd,Bi,Ce,Lu,In,Tbのグループか ら選択された少なくとも1種の元素、
Xは0.01〜0.99の範囲の数値。
【0067】
一般式(2)
DE1-X LnX PY OZ
式中 DはLi,Na,K,Rb,Csのグループから選択された少なく とも1種の元素、
EはY,La,Gd,Bi,Ce,Lu,In,Tbのグループか ら選択された少なくとも1種の元素、
LnはNd,Yb,Erのグループから選択された少なくとも1種 の元素、
Xは0.01〜0.99の範囲の数値、
Yは1〜5の範囲の数値、
Zは4〜14の範囲の数値。
【0068】
なお、一般式(2)のDは必ずしも必要ではない。また、一般式(2)中のX,Y,Zの値は現在のところ明確には把握されておらず、おおよそ前述の範囲であると推測される。
【0069】
これら蛍光体の具体的な製造例(試料1〜14)ならびに比較例(試料15)における仕込み原料の割合と焼成時間、それによって製造された赤外発光蛍光体の組成および粒子サイズを図9ないし図12に示す。
【0070】
図9、10に示す仕込み原料は各温度で2時間焼成した後、熱水ならびに1モルの硝酸で処理して未反応物質を除去することにより赤外発光蛍光体を得た。
【0071】
図11、12から明らかなように本発明の実施例で得られた蛍光体の粒子は比較例のもの(6μm)に比較して小さく4μm以下であり、中には1μm以下の極小の微粒子のものもあり、前述のように励起光の最高強度波長ならびに(あるいは)発する蛍光の最高強度波長よりも小さい物もある。
【0072】
また蛍光体粒子を走査型電子顕微鏡で観察してみると、粒子の形状ならびに大きさが全体的に揃っており、粒子形状は針状ではなく、河原の石ころのような形状をしている。
【0073】
本発明の実施例に係る試料1、試料7ならびに比較例である試料15の発光スペクトルをそれぞれ図13、図14、図15に示す。図13に示す試料1の場合は励起波長は0.81μm(810nm)、蛍光波長は0.98μm(980nm)であるのに対して、平均粒子サイズは0.6μmであるから、励起波長ならびに蛍光波長よりも小さい極小の微粒子である。図14に示す試料7の場合は蛍光波長は1.59μmであるのに対して、平均粒子サイズは1.0μmであるから、蛍光波長よりも小さい極小の微粒子である。
【0074】
蛍光体組成物を構成する他の例えばバインダーや溶剤などは蛍光体組成物1で述べたものと同様であるのでそれらの説明は省略する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例に係る桂皮酸ネオジウム・イッテルビウム(1/1)複合塩の発光スペクトル図である。
【図2】 その桂皮酸ネオジウム・イッテルビウム(1/1)複合塩中のNd/Ybのモル比と発光強度との関係を示す特性図である。
【図3】 励起光の照射タイミングと2種類の蛍光体の発光状態を示す特性図である。
【図4】 スリットの長さ、潜像形成部材の搬送速度ならびに印刷層の間隔などの関係を説明するための図である。
【図5】 本発明におけるインクジェットプリンタ用インクの粘度と、相対出力および液滴の大きさの変動率との関係を示す特性図である。
【図6】 本発明におけるインクジェットプリンタ用インクの表面張力と液滴の大きさの変動率との関係を示す特性図である。
【図7】 本発明におけるインクジェットプリンタ用インクの比抵抗と液滴の大きさの変動率との関係を示す特性図である。
【図8】 本発明におけるインクジェットプリンタ用インクのpHと分散安定性との関係を示す特性図である。
【図9】 試料1〜7に係る蛍光体の仕込み原料の種類と割合を示す図である。
【図10】 試料8〜15に係る蛍光体の仕込み原料の種類と割合を示す図である。
【図11】 試料1〜7に係る蛍光体の焼成温度、蛍光体の組成ならびに粒子サイズを示す図である。
【図12】 試料8〜15に係る蛍光体の焼成温度、蛍光体の組成ならびに粒子サイズを示す図である。
【図13】 本発明の実施例に係る試料1の蛍光体の発光スペクトル図である。
【図14】 本発明の実施例に係る試料7の蛍光体の発光スペクトル図である。
【図15】 比較例に係る試料15の蛍光体の発光スペクトル図である。
【符号の説明】
10 潜像形成部材
18 印刷層
25 読取装置
32 スリット部材
32a スリット
60 励起光
61 蛍光
Claims (6)
- 光学活性元素としてNdあるいはYbを含み、照射した励起光に対して異なる波長の光を発する蛍光体と、前記励起光ならびに蛍光に対して透過性を有する蛍光体組成物において、その蛍光体組成物のpHが4.5〜10の範囲に規制され、比抵抗が2000Ωcm以下に規制されていることを特徴とする蛍光体組成物。
- 請求項1記載の蛍光体組成物において、前記pHが5〜7の範囲に規制され、比抵抗が1500Ωcm以下に規制されていることを特徴とする蛍光体組成物。
- 請求項1または2記載の蛍光体組成物において、その蛍光体組成物の粘度が2〜25cpsの範囲に規制されていることを特徴とする蛍光体組成物。
- 請求項3記載の蛍光体組成物において、前記粘度が10〜20cpsの範囲に規制されていることを特徴とする蛍光体組成物。
- 請求項1ないし4の何れか1項に記載の蛍光体組成物において、その蛍光体組成物の表面張力が23〜40dyne/cmの範囲に規制されていることを特徴とする蛍光体組成物。
- 請求項5記載の蛍光体組成物において、前記表面張力が26〜37dyne/cmの範囲に規制されていることを特徴とする蛍光体組成物。
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