JP2002146247A - 水性補充液および水性インク - Google Patents

水性補充液および水性インク

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JP2002146247A
JP2002146247A JP2000341529A JP2000341529A JP2002146247A JP 2002146247 A JP2002146247 A JP 2002146247A JP 2000341529 A JP2000341529 A JP 2000341529A JP 2000341529 A JP2000341529 A JP 2000341529A JP 2002146247 A JP2002146247 A JP 2002146247A
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aqueous
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replenisher
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Takahiro Furuya
隆博 古谷
Nagayuki Takao
長幸 鷹尾
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Hitachi Maxell Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 有害性、危険性が少なく、かつ、ヘッド目詰
まり等を引き起こさない印字安定性に優れた水性補充
液、水性インクを提供する。 【解決手段】 炭素数1以上3以下の飽和一価アルコール
または変性アルコールを1wt%以上60wt%未満、色素安
定化剤を1wt%以上10wt%未満および水を含む水性補充
液。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、安定性に優れた、
地球環境にやさしい水性インクおよびそれに用いられる
補充液に関する。さらに詳しくは水性蛍光インクを用い
る、連続式インクジェットプリンタ用水性補充液に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、蛍光材料の性質を利用したセキュ
リティー、ファクトリーオートメーション、物質の管理
に使用される各種カード等様々なものの開発が盛んに行
われている。特に蛍光材料を用いたインクでバーコード
を連続的に印刷し、コ―ド管理による区分けにより物品
を分配するシステムを郵便物などに利用した例もみられ
る。また、商品管理等にも用いられている。
【0003】これらは、一般的に連続式インクジェット
プリンターを用い、被写体に連続的に印刷される。イン
クジェット方式は、ノズルよりインクを噴射し、被写体
に付着される方式であるため、該ノズルと被写体が触れ
ることなく、曲面や凹凸のある表面に対しても、良好な
印刷が可能であり、各種情報のマーキング方法として優
れている。この方式は、噴射したインク粒子を文字信号
に応じて電気的に帯電させ、偏向電極により、帯電量に
応じてインク滴の飛跡を偏向させて文字やバーコードな
どを形成させるため、高速連続印刷に優れ、大量の被写
体に個別の可変情報を印刷するのに、特に優れている。
【0004】この方式では、インクは被写体が搬送され
てきた時のみに偏向させられ被写体に印字され、被写体
が搬送されていない時には、偏向せずに回収ノズルを通
してインクタンクに回収されるシステムになっている。
すなわち、インクは常時循環されている。このようなシ
ステムでは、インクを循環するとインク溶剤が蒸発し、
粘度が上昇するので、インク粘度を一定に保つため、主
成分がインク溶剤からなる補充液が自動的に補充される
ようになっている。つまり、インクと補充液を併用する
システムになっている。
【0005】また、このようなシステムのインクには、
従来から発光中心としての希土類元素に低分子配位子を
配位させた蛍光錯体を用いた不可視インクが提案されて
いる。例えば、特開平8−253715、特公表9−188835、特
開平10−17571、特開平11−279474、特表平11−510213
などに示されている。これらは主溶媒にメチルエチルケ
トンやエタノールのような引火点の低い有機溶剤を使用
しているため、大気汚染等の公害、有機溶剤中毒等の労
働安全衛生、さらに引火爆発の危険といった問題を抱え
ている。これら問題を軽減するた溶媒に水を用いた水性
インクの提案もなされている。例えば、特公昭54-22336
などに示されている。このような水性インクでは、溶剤
に水とアルコールの混合系を用いることがある。例え
ば、溶剤に水−エタノール混合溶媒を用いたインクで
は、一般に補充液には水−エタノール混合溶剤が用いら
れる。このような系のインクを循環すると沸点の低いエ
タノールが優先的に蒸発し、水の割合が徐々に増加し、
色素等の溶解性が不十分になり、インクが白濁したりす
る。その結果、ヘッド目詰まり等の問題を引き起こして
しまうことがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は有害
性、危険性が少なく、かつ、ヘッド目詰まり等を引き起
こさない印字安定性に優れた水性補充液、水性インクを
提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため、鋭意検討した結果、炭素数1以上3以下の飽和
一価アルコールまたは変性アルコールを1wt%以上60wt
%未満、色素安定化剤を1wt%以上10wt%未満および水
を含む水性補充液が、ヘッド目詰まり等を引き起こさな
い印字安定性に優れていることを見出した。
【0008】本発明の補充液は、補充液中に色素の溶解
性を高める色素安定化剤を添加することにより、長時間
プリンタを運転させてもインクの白濁が起こらず優れた
印字安定性を保つことが可能である。
【0009】本発明の水性補充液は炭素数1以上3以下の
飽和一価アルコールまたは変性アルコールを1wt%以上6
0wt%未満含む。アルコールの含有量が60wt%以上では
引火点が低くなり危険性が増す。また、1wt%未満では
インク中の色素溶解性が低下する。
【0010】本水性補充液は水性インク中の色素溶解性
を高めるために色素安定化剤1wt%以上10wt%未満含
む。色素安定化剤の添加量が1wt%未満では、水性イン
クを連続式インクジェットプリンタで長時間運転した場
合、アルコールが優先的に蒸発し水の割合が増加するた
め、色素が析出しインクが白濁してしまい、ヘッド目詰
まり等を引き起こしてしまう。添加量が10wt%以上では
その効果は飽和する。
【0011】色素安定化剤は分子内に窒素、酸素、硫
黄、燐元素の少なくても1種以上を含むことが好まし
い。色素安定化剤はこれら元素を介し、色素に吸着し色
素溶解性を高めることができる。
【0012】色素安定化剤の水に対する溶解性は0.1wt
%以上60%以下で、かつ、アルコール対する溶解性は0.
5wt%以上80wt%以下であることが好ましく、また、融
点は25℃以上250℃以下あることが好ましい。
【0013】色素安定化剤は常温で固体、かつ、水への
溶解性がアルコールへの溶解性より小さいことが好まし
い。これにより、水の割合が増加した水性インクの印字
物定着性を向上させることができる。安定化剤は、水へ
の溶解性がアルコールへの溶解性に比べ小さく、常温で
固体であるため、アルコールが一部蒸発すると、析出し
色素等を被印字面に瞬時に定着させることができる。こ
の現象により、インクの定着時間を向上させることがで
きる。また、水分子間の相互作用を弱めることもできる
ことが、定着時間を短縮することができる要因である。
【0014】融点は20℃以上250℃以下であることが好
ましいが、さらに30℃以上150以下であることがより好
ましい。20℃以下では乾燥時に色素安定化剤が析出しに
くくなるため定着性が遅くなる。250℃以上でその効果
が飽和しあまり意味を持たない。
【0015】また、色素安定化剤の水への溶解性は0.1w
t%以上60wt%以下が好ましく0.5wt%以上30wt%以下が
より好ましい。0.1wt%以下ではインクを低温に保存し
た場合、沈殿物が析出しやすくなるので好ましくない。
60wt%以上では定着時に色素安定化剤が析出しないため
好ましくない。色素安定化剤のアルコールへの溶解性は
1wt%以上80wt%以下が好ましく、5wt%以上50wt%以下
がより好ましい。1wt%以下では低温に保存した場合、
沈殿物が析出することがあるので好ましくない。80wt%
以上では定着時に色素安定化剤が析出しにくいため好ま
しくない。
【0016】また、色素安定化剤の添加量は1wt%以上1
0wt%未満が好ましく、2wt%以上6wt%以下がより好ま
しい。1wt%以下ではその効果が発揮できないため好ま
しくない。また、10wt%以上では効果が飽和しあまり意
味を持たないとともに、インクジェットプリンタ用とし
て用いた場合、ヘッド目詰まりを起こしやすいので好ま
しくない。
【0017】色素安定化剤は分子内に窒素、酸素、硫
黄、燐元素の少なくても1種以上を含む化合物であれば
特に限定されない。例えば、ベメグライド、ベンザール
フタリド、1,2,4-ベンゼントリカルボキシリックアンヒ
ドライド、ベンジル、ベンズイミダゾール、2-ベンズイ
ミダゾールプロピオニックアシッド、2-ベンズイミダゾ
リルアセトニトリル、ベンゾ[C]シンノリン、ベンゾ-12
-クラウン-4、ベンゾ-15-クラウン-5、ベンゾ-18-クラ
ウン-6、1,4-ベンゾジオキサン-6-カルボキシアルデヒ
ド、3H-1,2-ベンゾジチオール-3-オン、2-ベンゾフラン
カルボキシリックアシッド、ベンゾフロキサン、2,1,3-
ベンゾチアジアゾール、2H-1,4-ベンゾチアジン-3(4H)-
オン、1,2,3-ベンゾトリアジン-4(3H)-オン、1,2,3-ベ
ンゾトリアゾール、1-(2',3'-ジヒドロキシプロピル)ベ
ンゾトリアゾール、1-(ヒドロキシメチル)ベンゾトリ
アゾール、 1-[ビス(2-エチルヘキシル)アミノメチル]
ベンゾトリアゾール、N,N'-ビス(ベンゾトリアゾール
メチル)ヘキサメチレンジアミン、1-(1',2'-ジカルボ
キシエチル)ベンゾトリアゾール、N-ベンゾトリアゾリ
ルメチルウレア、1H-ベンゾトリアゾールカルボン酸、
2,4-ジ-tert-ペンチル-6-[(1H−ベンゾトリアゾール-1-
イル)メチル]フェノール、2,6-ビス[(1H-ベンゾトリア
ゾール-1-イル)メチル]-4-メチルフェノール、1-[N,N-
ビス(ヒドロキシジエチル)アミノメチル]-ベンゾト
リアゾール、1-ベンゾトリアゾリル-9-フルオレニルメ
チルカルボネート、N-(1H-ベンゾトリアゾール-1-イル
メチル)ホルムアミド、2H-1,4-ベンゾオキサジン-3(4H)
-オン、ベンゾオキサゾール、2-ベンゾオキサゾリノ
ン、2-ベンゾイルチオフェン、2-ベンジルアミノ-4-メ
チルピリジン、4-ベンジルアミノ-7-ニトロ-2,1,3-ベン
ゾオキサジアゾール、6-ベンジルアミノプリン、2-ベン
ジルアミノピリジン、(-)-2,3-O-ベンジリデン-L-スレ
イトール、1-ベンンジルイミダゾール、N-ベンジルマレ
イミド、(S)-(-)-4-ベンジル-l-2-オキサゾリジノン、N
-(ベンジルオキシカルボニルオキシ)サクシニイミド、4
-ベンジルオキシ-2-(1H)-ピリドン、4-ベンジルオキシ-
3-ピロリン-2-オン、5-ベンジル-1H-ピロロ[2,3-c]ピリ
ジン-3-カルボキシアルデヒド、N-ベンジルフタルイミ
ド、3,4-ビス(アセトキシメチル)フラン、ビス[(ベンゾ
-15-クラウン-5)-15-イルメチル]ピメレイト 、1,4-ビ
ス(5-フェニルオキサゾール-2-イル)ベンゼン、1,2-ビ
ス(4-ピリジル)エタン、1,2-ビス(2-ピリジル)エチレ
ン、1,3-ビス(3-ピリジルメチル)-2-チオウレア、2,3-
ビス(2-ピリジル)ピラジン、N-(2-ブロモベンジルオキ
シカルボニルオキシ)サクシニイミド、ブタジエンスル
ホン、3-カルボキシ-1,4-ジメチル-2-ピロールアセティ
ックアシッド、2-コウマラノン、コウマリン、コウマリ
ン-3-カルボキシリックアシッド、18-クラウン-6、ジヒ
ドロアスコービックアシッド、3,4-ジヒドロ-DL-プロリ
ン、3,5-ジアセチル-1,4-ジヒドロ-2,6-ジメチルピリジ
ン、3,5-ジアセチル-2,6-ジメチルピリジン、1,3-ジア
セチル-2-イミダゾリジノン、2,6-ジアセチルピリジ
ン、(+)-ジアセチル-L-タルタリックアンヒドライド、
3,5-ジアセチルテトラヒドロピラン-2,4,6-トリオン、
ジベンゾ-18-クラウン-6、ジベンゾ-24-クラウン-8 、
ジベンゾ-30-クラウン-10、ジベンゾフラン、ジベンゾ
チオフェン、ジベンゾチオフェンスルホン、5,8-ジフル
オロ-1,4-ベンゾジオキサン、ジグリコリックアンヒド
ライド、ジヒドロ-4,4-ジメチル-2,3-フランジオン、5,
6-ジヒドロ-5-メチル-4H-1,3,5-ジチアジン、2,5-ジメ
ルカプト-1,3,4-チアジアゾール、4,4'-ジメチル-2,2'-
ジピリジル、ジメチル-3,4-フランジカルボキシレー
ト、2,3-ジメチルマレイックアンヒドライド、エチレン
ジアミンテトラアセティックジアンヒドライド、フルフ
リルサルファイド、フリルホモフタリックアンヒドライ
ド、4-ヒドロキシ-1,3-ベンゾジオキソール-2-オン、2-
ヒドロキシベンゾチアゾール、6-ヒドロキシ-1,3-ベン
ゾオキサチオール-2-オン、N-(2-ヒドロキシエチル)フ
タルイミド、N-ヒドロキシサクシニイミジルアセトアセ
テート 、N-メチルサクシニイミド、N-フェニルマレイ
ミド、フタラジン、1(2H)-フタラジオン、フタリド、ピ
ペロナール、ピペロニルアルコール、ポペロニリックア
シッド、1-ピペロニルピペラジン、セサモル、2-チオフ
ェンアセティックアシッド、3-チオフェンマレイックア
シッド等が挙げられる。これらの中で、1,2,3-ベンゾト
リアゾール、1-(2',3'-ジヒドロキシプロピル)ベンゾト
リアゾール、1-(ヒドロキシメチル)ベンゾトリアゾー
ル、 1-[ビス(2-エチルヘキシル)アミノメチル]ベンゾ
トリアゾール、N,N'-ビス(ベンゾトリアゾールメチ
ル)ヘキサメチレンジアミン、1-(1',2'-ジカルボキシ
エチル)ベンゾトリアゾール、N-ベンゾトリアゾリルメ
チルウレア、1H-ベンゾトリアゾールカルボン酸、2,4-
ジ-tert-ペンチル-6-[(1H−ベンゾトリアゾール-1-イ
ル)メチル]フェノール、2,6-ビス[(1H-ベンゾトリアゾ
ール-1-イル)メチル]-4-メチルフェノール、1-[N,N-ビ
ス(ヒドロキシジエチル)アミノメチル]-ベンゾトリ
アゾール、2-メルカプトベンゾオキサゾール、2-ベンゾ
オキサゾリノン、フタルイミド等が好ましい。特にベン
ゾトリアゾール系化合物は防錆作用があるため、プリン
ター等使用機器の錆を抑制することもできるので好まし
い。
【0018】本発明の水性補充液と併用するインクとし
ては下記に示す、蛍光色素を含む水性蛍光インクが好ま
しい。
【0019】蛍光色素としては希土類元素と配位子から
なる色素が好ましい。蛍光色素の発光中心である希土類
元素は、ユーロピウム、ジスプロシウム、テリビウム、
ネオジウム、プセオジウム、サマリウム、サドリウム、
ホルミウム、エルビウムまたはツリウムの少なくとも一
種からなることが好ましい。これらの元素は、本発明の
インクにおいて、蛍光錯体を安定に形成する事ができ、
また十分な発光強度を得る事ができる。また、セキュリ
ティーやFA、各種カード、バーコードシステム等への
本発明のインクの応用を考えた場合、上記希土類の中で
ユーロピウムが最も好ましい。ユウロピウムを発光中心
とした場合、発光は615±20nmの赤色である。よ
って、印刷されたマ―クは紫外線による励起によって上
記長波長側の可視光を発光するため、下地の色に影響さ
れることが少なく、シリコンフオトダイオ―ドなどによ
り高感度で検出できる。青色または緑色の発光の色素を
用いた場合は検出性に劣りやすい場合がある。蛍光増白
剤を含浸させた白紙上に、青色に発光するマ―クを形成
すると、下地も発光するため、発光の光量差が実質的に
小さくなり、検出できない場合がある。また、発光する
可視光の検出に際し、光電変換素子として一般的に安価
で入手が容易であるシリコンフオトダイオ―ドを用いる
と、可視光の受光感度が長波長側より短波長側で低くな
り、青色または緑色の比較的短波長の可視光は、600
nm付近の長波長側の可視光に比べて、半分以下の感度
となり、十分な検出感度が得られにくいことがある。
【0020】また、蛍光色素の配位子としては、テノイ
ルトリフルオロアセトン、ナフトイルトリフルオロアセ
トン、ベンゾイルトリフルオロアセトン、メチルベンゾ
イルトリフルオロアセトン、フロイルトリフルオロアセ
トン、ピバロイルトリフルオロアセトン、ヘキサフルオ
ロアセチルアセトン、トリフルオロアセチルアセトン、
フルオロアセチルアセトン、ヘプタフルオロブタノイル
ピバロイルメタン、8-ヒドロキノリン、8-メルカプトキ
ノリン、リン酸トリ-n-ブチル、トリ-n-ブチルホスフィ
ンオキシド、トリ-n-オクチルホスフィンオキシド、ジ-
n-ブチルスルホオキシド、ピリジン、α-ピコリン、β-
ピコリン、γ-ピコリン、ピペリジン、キノリンなどが
ある。これらの中で、特にテノイルトリフルオロアセト
ン、ナフトイルトリフルオロアセトンが好ましい。
【0021】蛍光色素は、通常の当業者に既知の適切な
方法により作製できる。例えば、アセチルアセトンのよ
うな配位子を塩化ユーロピウムのような希土類金属ハロ
ゲン化物と適切な条件下で反応させることにより容易に
得ることができる。
【0022】上記インクにはインクに対して水を30wt
%以上含有することが好ましい。水を30wt%以上含有さ
せることにより、人体に対して有害性が軽減し、かつ、
安全性に優れる水性蛍光インクを提供できる。インクに
対する水の含有率としてのより好ましい範囲は、定着性
を考慮すると35wt%以上90wt%以下であり、さらに好
ましくは40wt%以上80wt%以下の範囲にある。
【0023】本発明のインク中の樹脂としては、例え
ば、ビニル樹脂、アクリル樹脂、アミノ樹脂、ポリエス
テル樹脂、アルキド樹脂、フェノール樹脂、セルロース
系樹脂あるいはこれらの共重合体等公知一般的な樹脂が
使用できるが、中でも、蛍光発光の強度を高めたり、定
着性を向上させることから、ポリビニルピロリドン、ポ
リビニルアルコール、ポリウレタン、ポリアクリル酸、
ポリエーテル、ポリウレタンおよびそれらの共重合体が
好ましい。
【0024】上記インクは、通常インクに含まれる電荷
付与剤、pH調整剤、蛍光増感剤、界面活性剤、レベリ
ング剤、インク消泡剤、殺菌剤、酸化防止剤等、種々の
添加剤を含んでもかまわない。
【0025】電荷調整剤としては、例えばLiNO3等
のリチウム塩、KCN、KSCN等のカリウム塩、テト
ラフェニルホスフォニウムブロマイド等のカチオン化合
物などが挙げられる。pH調整剤としては、ジエタノ―
ルアミン、トリエタノ―ルアミン、トリエチレンテトラ
ミンなどのアミン化合物のほか、アミド化合物、水酸化
リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の水酸
化物あるいは炭酸塩等が挙げられる。蛍光増感剤として
は、ホスフインオキサイド化合物、ホスフインサルフア
イド化合物およびホスフイン化合物等のリン系有機化合
物、ベンゾトリアゾール等の窒素系有機化合物などが挙
げられる。
【0026】上記インクにおいて、蛍光色素の含有量は
0.1wt%以上10wt%未満が好ましく、さらに好ましい範
囲は0.5wt%以上5wt%未満である。0.1wt%以上にすれ
ば発光強度が低下させずにでき、また10wt%未満にすれ
ば濃度消光を防ぎ、再度発光強度が低下することを防ぐ
ことができる。
【0027】また、樹脂の含有量は、1wt%以上15wt
%未満、好ましくは2wt%以上10wt%未満である。1
wt%より少ないと、定着性に満足できなくなり、15wt
%を越えると粘度が高くなり印字ができなくなる。
【0028】上記インクの製造には、ボールミル、遠心
ミル、遊星ボールミル等の容器駆動媒体ミルあるいはサ
ンドミル等の高速回転ミルあるいは攪拌槽型ミル等の媒
体攪拌ミル等あるいは、ディスパー等の簡単な分散機を
用いても製造できる。
【0029】
【発明の実施の形態】
【実施例】以下に、本発明の実施例を記載して、さらに
具体的に説明する。尚、水性インクは以下方法により作
製したものを用いた。また、以下において、部とあるの
は重量部を意味するものとする。 (水性インク作製方法) テノイルトリフロロアセトン 10.6部 エタノール 312.0部 硝酸ユーロピウム6水和物 3.0部 イオン交換水 255.6部 上記成分をマグネチックスターラーで攪拌しながら水酸化ナトリウム1.8部 を加えpH6〜7に調整した。その後、 樹脂:ポリビニルピロリドン 22.3部 (重量平均分子量:2000) を追加して、60℃で3時間攪拌後、ろ過し、蛍光体液Aを得た。 さらに、得られた蛍光体液Aに レベリング剤:ビックケミー製、BYK−348 0.2部 を追加し、25℃で1時間攪拌後、ろ過し、水性インクAを得た。
【0030】 (実施例1) イオン交換水 245.9部 エタノール 377.0部 1,2,3-ベンゾトリアゾール 7.1部 上記成分をマグネチックスターラーで1時間攪拌後、ろ
過し、水性補充液Aを得た。
【0031】(実施例2)実施例1の1,2,3-ベンゾトリ
アゾールをベンゾオキサゾールに変更して実施例1と同
様に、水性補充液Bを得た。
【0032】(実施例3)実施例1の1,2,3-ベンゾトリ
アゾールを2-ベンゾオキサゾリノンに変更して実施例1
と同様に、水性補充液Cを得た。 (比較例1) イオン交換水 253.0部 エタノール 377.0部 上記成分をマグネチックスターラーで1時間攪拌後、ろ
過し、水性補充液Dを得た。
【0033】(インク循環試験)水性インクAと水性補
充液A〜Dを用い、マルコーニデータシステムズ社製連
続式インクジェットプリンターEXCEL170i-Jを用い、温
度25℃室温40〜50%下でインク循環試験を行った。
【0034】(インク溶解性)マルコーニデータシステ
ムズ製連続式インクジェットプリンターEXCEL170i-Jを
用い、印字を行わずに24時間インクを循環し、インクが
白濁等を起こさないものを○、起こすものを×とした。
【0035】(印字時安定性)マルコーニデータシステ
ムズ製連続式インクジェットプリンターEXCEL170i-Jを
用い、印字を行わずに24時間インクを循環後、印字を行
い、きれいに印字できるものを○、ヘッド目詰まり等に
より汚いもの(印字物がかける等)を×とした。
【0036】
【表1】
【0037】以上の結果から、本発明の水性補充液A〜
Cを水性インク組成物Aと用いた場合、24時間プリンタ
を運転しても、インクは白濁しなかった。また、印字を
行ってもヘッド目詰まり等を引き起こすことなく安定し
た印字安定性を示した。従来の色素安定化剤を添加して
いない水性補充液Dは24時間インクを循環すると、イン
クが白濁し、また、印字を行ってもヘッド目詰まりを引
き起こしきれいに印字できなかった。
【0038】
【発明の効果】本発明の水性補充液を水性インクと併用
した場合、従来の水性補充液に比べ、長時間インクを循
環させてもインクに白濁が起こらず、優れた印字安定性
を得ることができた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C056 EA04 FC02 FD07 2H086 BA52 BA53 BA59 BA60 4J039 BC07 BC16 BC19 BC29 BC31 BC33 BC37 BC44 BC47 BC50 BC51 BC52 BC54 BC65 BC73 BC79 EA28 EA41 EA44 EA45 GA24

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素数1以上3以下の飽和一価アルコール
    または変性アルコールを1wt%以上60wt%未満、色素安
    定化剤を1wt%以上10wt%未満および水を含むことを特
    徴とする水性補充液。
  2. 【請求項2】 色素安定化剤が窒素、酸素、硫黄、燐元
    素の少なくても1種以上を含むことを特徴とする請求項
    1記載の水性補充液。
  3. 【請求項3】 色素安定化剤の水に対する溶解性が0.1w
    t%以上60%以下で、かつ、アルコールに対する溶解性
    が0.5wt%以上80wt%以下であることを特徴とする、請
    求項1記載の水性補充液。
  4. 【請求項4】 色素安定化剤の融点が25℃以上250℃以
    下であることを特徴とする請求項1記載の水性補充液。
  5. 【請求項5】 補充液と併用するインクが炭素数1以上3
    以下の飽和一価アルコールまたは変性アルコールを1wt
    %以上60wt%未満および水を含むことを特徴とする水性
    インク。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006248049A (ja) * 2005-03-10 2006-09-21 Fuji Xerox Co Ltd インクジェット用処理液、インクジェト用処理液タンク、インクジェット用インクセット、インクジェット用インクタンク、インクジェット記録方法、及びインクジェット記録装置

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