JPH09249831A - パテ組成物及びこれを用いた補修塗装方法 - Google Patents

パテ組成物及びこれを用いた補修塗装方法

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JPH09249831A
JPH09249831A JP5861096A JP5861096A JPH09249831A JP H09249831 A JPH09249831 A JP H09249831A JP 5861096 A JP5861096 A JP 5861096A JP 5861096 A JP5861096 A JP 5861096A JP H09249831 A JPH09249831 A JP H09249831A
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JP
Japan
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resin
compound
putty
group
putty composition
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JP5861096A
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English (en)
Inventor
Hajime Sukejima
肇 祐島
Shinji Tomita
真司 冨田
Ryuichi Suzuki
竜一 鈴木
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Kansai Paint Co Ltd
Original Assignee
Kansai Paint Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】近赤外光照射によって速やかに硬化するパテ組
成物、及びこれを用いることにより大幅に工程を簡略化
しうる補修塗装方法を提供する。 【解決手段】(A)重合性不飽和基含有樹脂、(B)重
合性不飽和化合物、及び(C)近赤外光重合開始剤を含
むパテ組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、近赤外光照射によ
って速やかに硬化するパテ組成物、及びこれを用いるこ
とにより大幅に工程を簡略化しうる補修塗装方法に関す
る。
【0002】
【従来技術及びその課題】従来より、自動車外板などの
補修塗装は、通常、損傷箇所の旧塗膜を剥離処理後、
該箇所に鈑金パテを該箇所以外の旧塗膜にかからない
ようにへら等で厚盛りに付け、乾燥後該パテ面を研磨す
る、次いでこの上に樹脂パテを該箇所周辺の旧塗膜ま
でかかるようにへら等で付け、乾燥後該パテ面を研磨す
る、次いでこの上にプライマ−サ−フェ−サ−塗装、
上塗り塗装を順次行う、などの非常に多くの工程から
なる。特にパテ付け〜プライマ−サ−フェ−サ−塗装の
工程は、仕上り性確保の点から各塗装ごとにその塗装面
を研磨するため多大な労力を要し、補修塗装に要する時
間の約半分を費やしている。
【0003】かかるパテ付けに使用する鈑金パテや樹脂
パテは、主に不飽和ポリエステル樹脂等を主剤とし有機
過酸化物を硬化剤とする常温硬化の組成物であり、これ
まで作業時間短縮のため速乾性の向上が追及されてきた
ため、可使時間が極めて短く、その時間内に車ごとに異
なる損傷の程度や部位に対応してすばやくパテ付けを行
うには、非常に熟練を要するものであった。
【0004】また上記鈑金パテや樹脂パテは、両者の特
長を生かすため、通常、両者を併用する必要があり、し
かも塗布面が粗いためにどちらも上述の通り研磨を必要
とし、作業性が非常に悪いという問題があった。
【0005】一方、パテとして重合性不飽和基含有化合
物と光開始剤とを含有する紫外線硬化組成物も提案され
ている(例えば、特開昭54−117588号公報)。
この組成物では可使時間の制約はないが、通常紫外線硬
化では厚付けされた場合にパテ内部にまで紫外線が透過
せず表面しか硬化しないので、充填剤として光透過性充
填剤を使用して光透過性を改善しているため、パテで汎
用されている隠蔽力の大きい顔料は使用できず、また紫
外線照射に使用するランプからオゾンガスのような有害
ガスが発生するなどの問題点があった。
【0006】光照射により厚みのある硬化物を得る方策
として、近赤外光硬化型発泡樹脂組成物が提案されてい
る(特開平6−192459号公報)。この組成物では
有害ガスの発生の問題もなく厚みのある硬化物が得られ
るが、中空状充填剤などの発泡体を使用しているので硬
化物の体積が膨脹しパテとしては研磨が不可欠でありし
かも研磨によって発泡体によるすあなが生じてしまい仕
上り性が非常に悪いものであった。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記問題
を解決すべく鋭意検討した結果、通常パテに使用される
重合性不飽和基含有樹脂などに近赤外光重合開始剤を配
合し、近赤外光照射によって速やかに硬化するパテ組成
物が得られ、これを用いることにより、上記〜の工
程を一つの工程として大幅に簡略化しうることを見出し
本発明に到達した。
【0008】すなわち本発明は、(A)重合性不飽和基
含有樹脂、(B)重合性不飽和化合物、及び(C)近赤
外光重合開始剤を含むパテ組成物、及び該パテ組成物を
基材面に塗布し近赤外光を照射して硬化せしめた後、上
塗り塗装してなる補修塗装方法を提供するものである。
【0009】以下、本発明について説明する。
【0010】本発明において使用される重合性不飽和基
含有樹脂(A)は、1分子中に少なくとも1個のエチレ
ン性不飽和基を有する樹脂であり、例えばポリエステル
樹脂、アクリル樹脂、ビニル樹脂、ポリブタジエン樹
脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂などの
樹脂に(メタ)アクリレ−ト基やアリル基等を導入した
ものが挙げられ、これらは1種又は2種以上併用して使
用できる。これらは、重合性不飽和基を導入する従来公
知の方法、例えばカルボキシル基を含有するアクリル樹
脂或いはポリエステル樹脂とグリシジル(メタ)アクリ
レ−トとを反応させる、水酸基を含有するビニル樹脂或
いはポリエステル樹脂と無水マレイン酸や無水イタコン
酸とを反応させる、イソシアネ−ト基を有するウレタン
樹脂と2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ−ト等と
を反応させる、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
−ト等とジイソシアネ−ト化合物との反応物を水酸基含
有樹脂に反応させる、などの方法により得ることができ
る。
【0011】これらのうち樹脂(A)としては、特に数
平均分子量500〜10,000の不飽和ポリエステル
樹脂が、作業性等の面から好適である。該不飽和ポリエ
ステル樹脂の製造に用いられる多塩基酸としては、例え
ば無水フタル酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル
酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタ
ル酸、アジピン酸、ヘット酸などの飽和多塩基酸、無水
マレイン酸、イタコン酸などの不飽和多塩基酸などが挙
げられる。また多価アルコ−ルとしては、例えばエチレ
ングリコ−ル、プロピレングリコ−ル、ネオペンチルグ
リコ−ル、トリメチロ−ルプロパン、ペンタエリスリト
−ル、水添加ビスフェノ−ルA、ビスフェノ−ルAのエ
チレンオキサイド又はプロピレンオキサイド誘導体など
が挙げられる。さらに不飽和ポリエステル樹脂は、アリ
ル基を有することが硬化性、作業性の面から好適であ
る。かかるアリル基の導入は、例えばグリセリンアリル
エ−テル、トリメチロ−ルプロパンアリルエ−テルなど
をアルコ−ル成分として用いてポリエステル主鎖中に導
入する、あるいは多塩基酸に、多価アルコ−ル及びアリ
ルグリシジルエ−テルを反応させてポリエステル主鎖中
に導入するなどにより行われる。
【0012】また樹脂(A)としては、数平均分子量3
00〜10,000の不飽和エポキシ樹脂が挙げられ
る。具体的には、例えばビスフェノ−ルAのジグリシジ
ルエ−テル型のエポキシ樹脂、ダイマ−酸ジグリシジル
エ−テル型のエポキシ樹脂、グリシジルエステル型のエ
ポキシ樹脂、脂環式タイプのエポキシ樹脂などのエポキ
シ樹脂に(メタ)アクリル酸などの不飽和酸を付加して
なる樹脂などが適当である。
【0013】さらに樹脂(A)としては、数平均分子量
2,000〜50,000の不飽和アクリル樹脂が挙げ
られる。具体的には、例えば(メタ)アクリル酸などの
エチレン性不飽和酸を必須としこれにメチル(メタ)ア
クリレ−ト、ブチル(メタ)アクリレ−トなどの(メ
タ)アクリル酸エステル類、スチレン、(メタ)アクリ
ロニトリルなどから選ばれる少なくとも1種のモノマ−
を共重合させて得られるカルボキシル基含有アクリル樹
脂にグリシジル(メタ)アクリレ−トやアリルグリシジ
ルエ−テル等を付加してなる樹脂、2−ヒドロキシエチ
ル(メタ)アクリレ−トや(メタ)アリルアルコ−ル等
とジイソシアネ−ト化合物との反応物を、水酸基含有モ
ノマ−を必須としこれに上記モノマ−を共重合させて得
られる水酸基含有アクリル樹脂に付加してなる樹脂など
が適当である。
【0014】本発明で使用しうる重合性不飽和化合物
(B)としては、エチレン性不飽和基を有するモノマ−
もしくはオリゴマ−であり、例えばエチル(メタ)アク
リレ−ト、ブチル(メタ)アクリレ−ト、2−エチルヘ
キシル(メタ)アクリレ−ト、イソボロニル(メタ)ア
クリレ−ト、ノルボルニル(メタ)アクリレ−ト、アダ
マンチル(メタ)アクリレ−ト、ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレ−ト、トリメチロ−ルプロパントリ(メ
タ)アクリレ−ト、テトラメチロ−ルメタンテトラ(メ
タ)アクリレ−ト、テトラメチロ−ルメタンテトラ(メ
タ)アクリレ−ト、ジペンタエリスリト−ル(メタ)ア
クリレ−ト、トリシクロデカンジメタノ−ルジ(メタ)
アクリレ−ト、2,2−ビス(4−(3−メタクリロキ
シ−2−ヒドロキシプロポキシ)−フェニル)プロパ
ン、ジ(メタクリロキシエチル)トリメチルヘキサメチ
レンジウレタン、2,2−ビス(4−メタクリロキシポ
リエトキシフェニル)プロパンなどの1価又は多価アル
コ−ルの(メタ)アクリル酸エステル;エチレングリコ
−ルジマレ−ト、プロピレングリコ−ルジイタコネ−ト
など;4−(メタ)アクリロイルオキシメトキシカルボ
ニルフタル酸、4−(メタ)アクリロイルオキシエトキ
シカルボニルフタル酸などの4−(メタ)アクリロイル
オキシル基含有芳香族ポリカルボン酸及びその酸無水
物;スチレン、α−メチルスチレン、クロロスチレン、
ビニルトルエン、t−ブチルスチレン、ジビニルベンゼ
ンなどの芳香族ビニル化合物;ジアリルフタレ−ト、ジ
アリルイソフタレ−ト、トリアリルフタレ−ト;エポキ
シアクリレ−ト、ポリエステルアクリレ−ト、ポリジメ
チルシリコンジ(メタ)アクリレ−ト、ウレタンオリゴ
マ−などが挙げられ、これらは1種又は2種以上併用し
て使用できる。
【0015】上記樹脂(A)と化合物(B)の使用比
は、これらの性状やさらに配合する充填剤等の種類や添
加量により適宜決められるが、通常、重量比で90/1
0〜10/90、好ましくは80/20〜20/80で
あることが望ましい。
【0016】本発明においては、上記樹脂(A)が重合
性不飽和基だけでなくさらに反応性官能基を含有しても
よい。この場合には、上記化合物(B)として(A)中
の反応性官能基と反応しうる反応性官能基を含有する重
合性不飽和化合物を使用する、あるいは樹脂(A)中の
反応性官能基と反応しうる反応性官能基を含有する化合
物(D)をさらに配合する、などが適当である。反応性
官能基の組合せとしては、特に制限なく従来公知の組合
せを選択でき、例えば水酸基とイソシアネ−ト基、エポ
キシ基とアミノ基、エポキシ基とカルボキシル基などの
組合せが挙げられ、これら組合せの反応性官能基はどち
らが樹脂(A)に含まれてもよい。具体的には、例えば
樹脂(A)がエポキシ基を有する場合には、化合物
(B)としてグリシジル(メタ)アクリレ−トとポリア
ミンとの付加物等を用いる、あるいは化合物(D)とし
てポリアミン化合物等を用いる、また例えば樹脂(A)
が水酸基を有する場合には、化合物(B)として2−ヒ
ドロキシエチル(メタ)アクリレ−トとポリイソシアネ
−ト化合物との1:1付加物等を用いる、あるいは化合
物(D)として(ブロック)ポリイソシアネ−ト化合物
等を用いる、ことができる。かかる化合物(D)を用い
る場合の使用量は、樹脂固形分全体に対して30重量%
以下が適当である。
【0017】また上記樹脂(A)及び化合物(B)に対
して、官能基間で架橋する硬化性成分、例えばアクリル
ポリオ−ルなどの官能基含有樹脂及び(ブロック)ポリ
イソシアネ−ト化合物などの架橋剤からなる硬化性成分
を樹脂固形分で30重量%以下の範囲で配合してもよ
い。
【0018】上記反応性官能基含有化合物(B)や化合
物(D)、あるいは硬化性成分を用いる場合には通常2
液タイプとするのが望ましい。ブロックポリイソシアネ
−ト化合物を用いる場合には一液でもよい。
【0019】本発明で使用しうる近赤外光重合開始剤
(C)としては、650〜1500nmの領域の光エネ
ルギ−で励起するものであればよく、例えばシアニン系
色素、フタロシアニン系色素、ピリリウム系色素、チオ
ピリリウム系色素、アズレニウム系色素、スクアリリウ
ム系色素、Ni、Cr等の金属錯塩系色素、ナフトキノ
ン系・アントラキノン系色素、インドフェノ−ル系色
素、インドアニリン系色素、トリフェニルメタン系色
素、トリアリルメタン系色素、アミニウム系・ジインモ
ニウム系色素、ニトロソ化合物等のカチオン色素類が使
用できる。具体的には例えば特開平2−189548号
に開示されているシアニン系色素とハロゲン化メチル基
を有するトリアジン化合物あるいはシアニン系化合物と
金属アレ−ン化合物や、特開平5−17525号に開示
されている金属アレ−ン化合物とスクアリリウム色素、
特開昭62−143044号、特開平2−11607
号、特開平4−77503号公報等に開示されているシ
アニン系などの上記で列記したカチオン色素類やそのボ
レ−ト陰イオン錯体、特開平2−4804号公報等に開
示されているカチオン色素とホウ酸塩などを用いること
ができる。
【0020】上記近赤外光重合開始剤(C)の配合量
は、(A)及び(B)の合計量に対して0.01〜10
重量%程度である。
【0021】上記開始剤(C)には、フリ−ラジカル連
鎖過程で酸素を吸収しえる酸素除去剤や活性水素ドナ−
の連鎖移動剤を併用することが好ましい。該酸素除去剤
としては、フォスフィン、フォスファイト、フォスフォ
ネ−ト、第1錫塩及び酸素により容易に酸化されるその
他の化合物が挙げられ、連鎖移動剤としては、例えば、
トリエチルアミン、N−メチルジフェニルアミン、4−
ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、トリエタノ−ルア
ミン、ジメチルエタノ−ルアミンなどの3級アミン、ジ
メチルアミノエチルメタクリレ−ト;N−フェニルグリ
シン、2−メルカプトベンゾキサゾ−ル、2−メルカプ
トベンゾチアゾ−ル;2,6−ジイソプロピル−N,N
−ジアルキルアニリン、N,N,2,4,6−ペンタメ
チルアニリンなどのN,N−ジアルキルアニリン等が挙
げられる。
【0022】また上記開始剤(C)には、有機過酸化物
を併用してもよい。該有機過酸化物としては、ベンゾイ
ルパ−オキサイド、メチルエチルケトンパ−オキサイ
ド、シクロヘキサノンパ−オキサイドなどが挙げられ
る。さらに必要に応じてホウ素系増感剤を併用してもよ
い。ホウ素系増感剤としては、例えばテトラn−ブチル
アンモニウムn−ブチルトリフェニルホウ素、テトラメ
チルアンモニウムn−ブチルトリフェニルホウ素、テト
ラn−ブチルフォスフォニウムn−ブチルトリフェニル
ホウ素等が挙げられる。
【0023】本発明組成物は、素地や上塗り層との付着
性向上、作業性向上などの点から、さらに必要に応じて
繊維素誘導体、非反応性希釈剤、熱可塑性樹脂などを含
有することができる。繊維素誘導体としてはセルロ−ス
アセテ−トブチレ−ト(CAB)、ニトロセルロ−ス等
が挙げられ、さらに該CABなどの繊維素誘導体類と水
酸基含有不飽和モノマ−や他のエチレン性不飽和モノマ
−などの単量体混合物とのグラフト共重合体などを使用
してもよい。非反応性希釈剤としては有機溶剤などが挙
げられ、熱可塑性樹脂としてはポリエチレン、ポリスチ
レン、ポリメタクリル酸メチル、ポリ酢酸ビニル、ポリ
塩化ビニル、ポリカプロラクトンなどが挙げられる。こ
のうち特にCABグラフト共重合体などの繊維素誘導体
を用いると、パテ表面に水酸基が配向し上塗がウレタン
硬化系の場合、付着性が向上するので好適である。
【0024】これらは上記(A)及び(B)との相溶性
が良好な範囲内で、これらの合計量に対して0〜40重
量%、好ましくは0〜20重量%程度配合されることが
望ましい。
【0025】また本発明組成物は、素地との付着性向上
の点からリン酸基含有化合物を含有してもよい。リン酸
基含有化合物としては、ジブチルホスフェ−ト、2−エ
チルヘキシルホスフェ−トなどの酸性リン酸エステル、
酸性亜リン酸エステル、これらのポリリン酸化合物、リ
ン酸共重合樹脂などが挙げられ、さらにリン酸基含有含
有モノマ−を前記化合物(B)として用いてもよい。
【0026】また本発明組成物には、さらに必要に応じ
て充填剤を配合することができる。充填剤としては、例
えばタルク、マイカ、硫酸バリウム、カオリン、炭酸カ
ルシウム、クレ−、シリカ、石英、ガラスなどの体質顔
料が使用でき、さらにチタン白、ベンガラ、カ−ボンブ
ラック、鉄黒などの着色顔料も含むことができる。該充
填剤の配合量は、塗料固形分中0〜80重量%程度であ
る。
【0027】上記の通り得られるパテ組成物は、1回の
塗布により数mm以上の膜厚でも形成でき、しかもタレ
ずに損傷部等を修復できるものである。本発明方法はこ
れを基材面に塗布し、近赤外光を照射して硬化せしめた
後、上塗り塗装するものである。
【0028】上記パテ組成物の塗装は、ヘラ付けなど従
来公知の方法で行うことができ、塗装粘度を調整するこ
とでスプレ−付けしてもよい。さらに好適には、通常シ
−リング剤等が充填されているようなプラスチック製や
金属製チュ−ブ、押し出しカ−トリッジなどの容器に上
記パテ組成物を充填して用いることができ、チュ−ブな
どから押し出したパテ組成物を損傷箇所に直接あてがっ
てパテ付けし、必要によりヘラやロ−ラ−などでならす
ことで容易に処理できる。
【0029】次いでパテ組成物は近赤外光を照射して硬
化せしめる。使用する光源としては、600〜1500
nmの波長を出すものであれば特に制限なく使用でき、
例えばハロゲンランプ、半導体レ−ザ−、発光ダイオ−
ドなどが挙げられる。照射条件はパテ層の厚みや組成な
どにより適宜選択することができる。
【0030】上記光硬化型パテ層を硬化せしめた後、必
要に応じて該面を研磨し上塗り塗装することができる。
さらに上塗り塗装の前に必要に応じてプライマ−サ−フ
ェ−サ−塗装をしてもよい。プライマ−サ−フェ−サ−
塗装には、ラッカ−系、ウレタン系、アルキド系、エポ
キシ系などの通常補修用に使用されているプラサフが特
に制限なく使用できる。
【0031】上塗り塗装には、アクリルラッカ−、ウレ
タン硬化型塗料、フッ素樹脂系塗料などの通常補修用に
使用されている有機溶剤系、水系等の上塗り塗料が特に
制限なく使用でき、特にウレタン硬化形塗料が好適であ
る。
【0032】本発明のパテ組成物は、自動車補修、鉄道
車両、産業機器、木工類用に有用であり、またこれに限
らず建築物や家具類のひび割れの補修や目地止めなどに
も使用できる。
【0033】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に
説明する。尚、「部」及び「%」はそれぞれ「重量部」
及び「重量%」を示す。
【0034】パテ組成物の製造 実施例1 不飽和基含有エポキシ樹脂SP−1507(昭和高分子
社製、エポキシアクリレ−ト樹脂、数平均分子量48
0)100部、スチレン15部、セルロ−スアセテ−ト
ブチレ−ト5部、チタン白10部、タルク100部を混
合・攪拌し、高速ディゾルバ−で20分間分散後、近赤
外光重合開始剤(注1)2部、N,N,2,4,6−
ペンタメチルアニリン1部を添加・混合してパテ組成物
を得た。
【0035】実施例2〜10及び比較例1〜2 実施例1において、樹脂、モノマ−、開始剤など配合成
分を表1に示す配合とする以外は実施例1と同様に行
い、パテ組成物を得た。比較例1では、塗布直前にメチ
ルエチルケトンパ−オキサイドを配合した。
【0036】上記で得られた各パテ組成物を、下記に示
す各試験板上に5mm厚になるようヘラで塗布し、出力
1500Wのハロゲンランプにて照射距離15cmで1
0分間照射した。尚、比較例2は出力100Wの高圧水
銀ランプにて照射距離10cmで30秒間照射した。
【0037】得られた試験塗板の性能試験結果を表1に
示す。
【0038】試験板:軟鋼板(90×150×0.8m
m)、亜鉛メッキ鋼板(90×150×0.8mm)、
アルミ板(90×150×1mm)、及び亜鉛メッキ鋼
板上に「アミラックホワイト」(アミノアルキド樹脂系
塗料、関西ペイント社製)を乾燥膜厚40μmになるよ
う塗装し140℃で20分間焼付け乾燥後#400耐水
ペ−パ−で軽く研磨した塗装板、の4種を試験板とし
た。
【0039】表1中の(注)及び試験方法は下記の通り
である。
【0040】(注1)近赤外光重合開始剤:下記で示
されるシアニン系色素の錯体
【0041】
【化1】
【0042】(注2)近赤外光重合開始剤:下記で示
される金属アレ−ン化合物とスクアリリウム色素との
3:1混合物
【0043】
【化2】
【0044】(注3)近赤外光重合開始剤:下記で示
されるインドフェノ−ル系色素の錯体
【0045】
【化3】
【0046】(注4)不飽和基含有エポキシ樹脂「SP
−5003」:昭和高分子社製、エポキシアクリレ−ト
樹脂 (注5)不飽和基含有ポリエステル樹脂「ポリセット1
127、1721」:日立化成工業社製、アリル基含有
ポリエステル樹脂 (注6)アクリディックA−801P:大日本インキ化
学工業社製、アクリルポリオ−ル樹脂、固形分50% (注7)デュラネ−トTPA−90E:旭化成社製、ヘ
キサメチレンジイソシアネ−ト (注8)デュラネ−トMF−B:旭化成社製、ブロック
ポリイソシアネ−ト (注9)DP−4:大八化学社製、ジブチルホスフェ−
ト 試験方法 (*1)乾燥性:試験塗板の表面のタック及び内部の硬
化を指触にて調べた(○:良好、△:表面に若干タック
あるが内部は硬化良好、×:表面にタックはないが内部
は硬化不良)。
【0047】(*2)付着性:各試験塗板を中央部より
90°角に折り曲げて、該折り曲げ部のパテの状態を観
察した(○:良好、×:パテが剥離している)。
【0048】(*3)研磨性:試験塗板の表面を#40
0耐水ペ−パ−にて研磨し研磨状態を観察した(○:良
好、△:若干からみあり、×:かなりからみあり)。
【0049】
【表1】
【0050】塗装 実施例11〜20及び比較例3 軟鋼板(90×150×0.8mm)上に、表2に示す
パテ組成物を5mm厚になるようヘラで塗布しならし
て、透明なPETフィルムでカバ−をして、その上から
ヘッドカットロ−ラ−で塗面を平滑にした。次いでこれ
を出力1500Wのハロゲンランプにて照射距離15c
mで10分間照射して硬化させた。得られたパテ面を必
要により#400耐水ペ−パ−で軽く研磨した後、「レ
タンPG−80ホワイト」(アクリルウレタン樹脂系上
塗り塗料、関西ペイント社製)を乾燥膜厚50μmにな
るようスプレ−塗装し60℃で1時間乾燥させて塗装板
を得た。
【0051】比較例4 実施例10において、ハロゲンランプ照射のかわりに出
力100Wの高圧水銀ランプにて照射距離10cmで3
0秒間照射する以外は実施例10と同様に行った。
【0052】上記で得られた塗装板の性能試験結果を表
2に示す。表2中の試験方法は下記の通りである。
【0053】(*4)仕上り性:塗装板の仕上り性を目
視で評価した(○:良好、△:若干塗面にひずみあり、
×:塗面にかなりひずみ・パテあとあり)。
【0054】(*5)耐水性:上記塗装板を上水に7日
間浸漬した後、塗面状態(ブリスタ−の発生)を観察
し、さらに折り曲げ付着性試験(*2)及びゴバン目テ
−プ付着試験を行った。塗面状態(○:良好、△:一部
ブリスタ−発生、×:全面にブリスタ−発生)、ゴバン
目テ−プ付着(○:剥離なし、△:一部剥離あり、×:
全面に剥離あり)。
【0055】
【表2】
【0056】
【発明の効果】本発明のパテ組成物は、近赤外光硬化型
なので、紫外線硬化のように有害ガスが発生することな
く厚みのある硬化物が得られ、硬化時間が短く一液型で
無溶剤化が可能な省資源組成物で環境汚染の低減化が図
れ、これを用いることにより大幅に工程を簡略化した補
修塗装が可能である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 4/06 PDY C09D 4/06 PDY

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)重合性不飽和基含有樹脂、(B)
    重合性不飽和化合物、及び(C)近赤外光重合開始剤を
    含むパテ組成物。
  2. 【請求項2】 樹脂(A)と化合物(B)の使用比が、
    重量比で90/10〜10/90である請求項1記載の
    パテ組成物。
  3. 【請求項3】 樹脂(A)及び化合物(B)に対して、
    官能基間で架橋する硬化性成分を樹脂固形分で30重量
    %以下配合してなる請求項1又は2記載のパテ組成物。
  4. 【請求項4】 (C)の配合量が、(A)及び(B)の
    合計量に対して0.01〜10重量%である請求項1な
    いし3のいずれか1項記載のパテ組成物。
  5. 【請求項5】 繊維素誘導体を含有する請求項1ないし
    4のいずれか1項記載のパテ組成物。
  6. 【請求項6】 リン酸基含有化合物を含有する請求項1
    ないし5のいずれか1項記載のパテ組成物。
  7. 【請求項7】 基材面に、請求項1ないし6のいずれか
    1項記載の近赤外光硬化型パテ組成物を塗布し近赤外光
    を照射して硬化せしめた後、上塗り塗装してなる補修塗
    装方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010501662A (ja) * 2006-08-18 2010-01-21 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー 紫外線硬化性パテ組成物

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JP2010501662A (ja) * 2006-08-18 2010-01-21 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー 紫外線硬化性パテ組成物

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