JPH09248320A - 電動車椅子 - Google Patents

電動車椅子

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JPH09248320A
JPH09248320A JP8059735A JP5973596A JPH09248320A JP H09248320 A JPH09248320 A JP H09248320A JP 8059735 A JP8059735 A JP 8059735A JP 5973596 A JP5973596 A JP 5973596A JP H09248320 A JPH09248320 A JP H09248320A
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Hiroshi Tanaka
弘志 田中
Kaoru Hatanaka
薫 畑中
Chiaki Kumagai
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 右主輪回転速度センサ103と、左主輪回転
速度センサ106と、右手動トルクセンサ11Rと、左
手動トルクセンサ11Lと、右姿勢制御用荷重センサ手
段180と、左姿勢制御用荷重センサ手段181と、左
右の制御信号処理手段を有する制御手段102と、右電
動機駆動手段115と、左電動機駆動手段116と、右
電動機117と、左電動機118とを備えた電動車椅子
1。 【解決手段】 車椅子の車輪に掛かる荷重を検出してこ
の検出した荷重とハンドリングに加える操作力と車速と
に基づいて電動機による補助力を制御することによって
傾斜した走行路でも主輪に適切な補助力を付加して走行
フィーリングの良好な電動車椅子を提供することにあ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は手動による操作力に
補助力を付加する電動機を有する電動車椅子に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の電動車椅子において、乗員の手で
車椅子を操作するためのハンドリングが付設された主輪
を持ち、ハンドリングに加わった操作力の方向と大きさ
を検出し、所定値を超えた操作力に応じて主輪に補助力
を付加する電動機と、この電動機を駆動制御する駆動制
御手段をそれぞれ左右一対に備えた電動車椅子は特開平
6−304205号公報に開示されているように知られ
ている。
【0003】図16に従来の電動車椅子の制御系の全体
ブロック構成図を示す。図16において、電動車椅子2
00は、右主輪回転速度センサ203、左主輪回転速度
センサ206、右手動トルクセンサ211R、左手動ト
ルクセンサ211L、回転方向判別手段(207,21
2)、車速演算手段(208,211)、A/D変換器
(209,210)、右制御信号処理手段220と左制
御信号処理手段221とからなる制御手段202、右駆
動制御手段213、左駆動制御手段214、右電動機駆
動手段215、左電動機駆動手段216、右電動機21
7、左電動機218とから構成されている。
【0004】電動車椅子200はマイクロコンピュータ
(以下マイコンと略記)等を備え、ここで行う各種の演
算および制御はマイコンを中心にして行われている。
【0005】右主輪回転速度センサ203は右主輪の回
転速度を検出して右主輪回転速度信号URを回転方向判
別手段207と車速演算手段208とに出力する。
【0006】回転方向判別手段207は右主輪回転速度
信号URから右主輪の回転方向をマイコン等で判別して
右主輪回転方向判別信号DRを右制御信号処理手段22
0に出力する。車速演算手段208は右主輪回転速度セ
ンサ203の右主輪回転速度信号URから車速をマイコ
ン等で演算して右車速信号VRを右制御信号処理手段2
20に出力する。
【0007】右手動トルクセンサ211Rは右主輪に布
設したハンドリングに操作した操作力の大きさと方向を
検出して右手動トルクアナログ信号TPRをA/D変換器
209に出力する。A/D変換器209は右手動トルク
アナログ信号TPRをデジタル信号に変換して右手動トル
ク信号TRを右制御信号処理手段220に出力する。
【0008】左主輪回転速度センサ206、左手動トル
クセンサ211L、回転方向判別手段212、車速演算
手段211、A/D変換器210は上述した右主輪回転
速度センサ203、右手動トルクセンサ211R、回転
方向判別手段207、車速演算手段208、A/D変換
器209と構成および作用が同一である。
【0009】右制御信号処理手段220は、右主輪回転
方向判別信号DR、右車速信号VR、右手動トルク信号T
Rとに応じた補助力を右の主輪に付加するための制御信
号SRを右駆動制御手段213に出力し、また左制御信
号処理手段221は、左主輪回転方向判別信号DL、左
車速信号VL、左手動トルク信号TLとに応じた補助力を
左の主輪に付加するための制御信号SLを左駆動制御手
段214に出力する。
【0010】右駆動制御手段213は制御信号SRに基
づいてパルス幅変調(PWM)の右駆動制御信号PWR
右電動機駆動手段215に出力し、また左駆動制御手段
214は制御信号SLに基づいてパルス幅変調(PW
M)の左駆動制御信号PWLを左電動機駆動手段216に
出力する。
【0011】右電動機駆動手段215は右駆動制御信号
WRに基づいて例えば4つの電界効果トランジスタ(F
ET)で構成するバイポーラ駆動回路で右電動機217
を駆動し、また左電動機駆動手段216は左駆動制御信
号PWLに基づいて例えば4つの電界効果トランジスタ
(FET)で構成するバイポーラ駆動回路で左電動機2
18を駆動する。
【0012】図17に車速信号V(VLW,VMD,VHI
をパラメータとした手動トルク信号(T)―制御信号
(S)特性図を示す。図17において、車速信号VのV
LW,VMDおよびVHIはそれぞれ低車速領域、中車速領域
および高車速領域を示し、手動トルク信号Tが同じであ
っても、車速信号Vが増加(VLW→VMD→VHI)するに
伴い、制御信号Sは減少するよう予め設定されている。
また、小さな操作力に電動機が追従して電動車椅子の車
両の直進性を損なうことのないよう所定値以下の手動ト
ルク信号Tに対する制御信号Sを零とする不感帯を設け
てある。
【0013】電動車椅子の制御信号処理手段は、低車速
領域(VLW)では手動トルク信号Tに対して大きな補助
力が得られるよう大きな制御信号Sを出力し、一方、高
車速領域(VHI)では手動トルク信号Tに対して補助力
を抑えるように小さな制御信号Sを出力して良好な車両
の操作性が得られるよう構成されている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】従来の電動車椅子は、
乗員の手によってハンドリングに加える操作力と車速と
に基づいて電動機による補助力を決定するために傾斜し
た走行路の場合、補助力による加速度で車椅子に生じる
荷重が車椅子の前後、または左右の車輪に過度に偏って
掛かる虞があり、走行フィーリングを損なうという課題
がある。
【0015】この発明はこのような課題を解決するため
になされたもので、その目的は、車椅子の車輪に掛かる
荷重を検出してこの検出した荷重とハンドリングに加え
る操作力と車速とに基づいて電動機による補助力を制御
することによって傾斜した走行路でも主輪に適切な補助
力を付加して走行フィーリングの良好な電動車椅子を提
供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に請求項1に係る電動車椅子は、姿勢制御用荷重センサ
手段に、前部補助輪の浮きを検出を検出するための荷重
センサを前部補助輪に取り付けてこの前部補助輪の浮き
を検出して浮き検出パルス信号を出力する前部補助輪荷
重センサを備えると共に、制御信号処理手段に、回転速
度センサおよび手動トルクセンサからの信号の値に基づ
いて電動機による補助力の大きさと方向を決める目標信
号を設定する目標信号設定手段と、姿勢制御用荷重セン
サ手段から得られる浮き検出パルス信号のパルス幅を計
測してパルス幅信号を出力するパルス幅計測手段と、こ
のパルス幅計測手段からのパルス幅信号に基づいて係数
を設定してこの係数を出力する係数設定手段と、目標信
号設定手段から出力する目標信号に係数設定手段から出
力する係数を乗算して制御信号を出力する乗算手段と、
を備えたことを特徴とする。
【0017】電動車椅子の姿勢制御用荷重センサ手段に
前部補助輪荷重センサを備えると共に、制御信号処理手
段に、目標信号設定手段とパルス幅計測手段と係数設定
手段と乗算手段とを備えたので、車椅子の前部補助輪の
浮きを検出する浮き検出パルス信号と操作力と車速とに
基づいて電動機による補助力を制御することによって主
輪に適切な補助力を付加することができる。
【0018】請求項2に係る電動車椅子は、姿勢制御用
荷重センサ手段に、前部補助輪に掛かる荷重を検出する
ための荷重センサを前部補助輪に取り付けてこの前部補
助輪に掛かる荷重を検出して荷重センサ信号を出力する
前部補助輪荷重センサと、この前部補助輪荷重センサか
ら得られる荷重センサ信号をデジタルに変換してデジタ
ルの荷重センサ信号を出力するA/D変換器と、を備え
ると共に、制御信号処理手段に、回転速度センサおよび
手動トルクセンサからの信号の値に基づいて電動機によ
る補助力の大きさと方向を決める目標信号を設定する目
標信号設定手段と、姿勢制御用荷重センサ手段から得ら
れるデジタルの荷重センサ信号に含まれる高域周波数成
分を減衰させて低域周波数成分を出力するローパスフィ
ルタと、このローパスフィルタからの荷重信号に基づい
て係数を設定してこの係数を出力する係数設定手段と、
目標信号設定手段から出力する目標信号に係数設定手段
から出力する係数を乗算して制御信号を出力する乗算手
段と、を備えたことを特徴とする。
【0019】電動車椅子の姿勢制御用荷重センサ手段
に、前部補助輪荷重センサとA/D変換器とを備えると
共に、制御信号処理手段に、目標信号設定手段とローパ
スフィルタと係数設定手段と乗算手段とを備えたので、
車椅子の前部補助輪に掛かる荷重を検出した荷重センサ
信号と操作力と車速とに基づいて電動機による補助力を
連続的に制御することによって主輪により適切な補助力
を付加することができる。
【0020】請求項3に係る電動車椅子は、姿勢制御用
荷重センサ手段に、前部補助輪に掛かる荷重を検出する
ための荷重センサを前部補助輪に取り付けてこの前部補
助輪に掛かる荷重を検出して荷重センサ信号を出力する
前部補助輪荷重センサと、この前部補助輪荷重センサか
ら得られる荷重センサ信号をデジタルに変換してデジタ
ルの荷重センサ信号を出力するA/D変換器と、主輪に
掛かる荷重を検出するための荷重センサを主輪に取り付
けてこの主輪に掛かる荷重を検出して荷重センサ信号を
出力する主輪荷重センサと、この主輪荷重センサから得
られる荷重センサ信号をデジタルに変換してデジタルの
荷重センサ信号を出力するA/D変換器と、を備えると
共に、制御信号処理手段に、回転速度センサおよび手動
トルクセンサからの信号の値に基づいて電動機による補
助力の大きさと方向を決める目標信号を設定する目標信
号設定手段と、姿勢制御用荷重センサ手段から得られる
デジタルの前部補助輪に掛かる荷重の荷重センサ信号と
主輪に掛かる荷重の荷重センサ信号との比率を演算して
荷重比率信号を出力する除算手段と、この除算手段から
得られる荷重比率信に含まれる高域周波数成分を減衰さ
せて低域周波数成分を出力するローパスフィルタと、こ
のローパスフィルタからの荷重比率信号に基づいて係数
を設定してこの係数を出力する係数設定手段と、目標信
号設定手段から出力する目標信号に係数設定手段から出
力する係数を乗算して制御信号を出力する乗算手段と、
を備えたことを特徴とする。
【0021】電動車椅子の姿勢制御用荷重センサ手段
に、前部補助輪荷重センサと主輪荷重センサとA/D変
換器とを備えると共に、制御信号処理手段に、目標信号
設定手段と除算手段とローパスフィルタと係数設定手段
と乗算手段とを備えたので、車椅子の前部補助輪に掛か
る荷重を検出した荷重センサ信号と主輪に掛かる荷重を
検出した荷重センサ信号と操作力と車速とに基づいて電
動機による補助力を制御することによって車椅子の前後
方向への電動機の補助力による過度な加速度の発生を防
止して主輪に適切な補助力を付加することができる。
【0022】請求項4に係る電動車椅子は、姿勢制御用
荷重センサ手段に、前部補助輪に掛かる荷重を検出する
ための荷重センサを前部補助輪に取り付けてこの前部補
助輪に掛かる荷重を検出して荷重センサ信号を出力する
前部補助輪荷重センサと、この前部補助輪荷重センサか
ら得られる荷重センサ信号をデジタルに変換してデジタ
ルの荷重センサ信号を出力するA/D変換器と、主輪に
掛かる荷重を検出するための荷重センサを主輪に取り付
けてこの主輪に掛かる荷重を検出して荷重センサ信号を
出力する主輪荷重センサと、この主輪荷重センサから得
られる荷重センサ信号をデジタルに変換してデジタルの
荷重センサ信号を出力するA/D変換器と、を備えると
共に、制御手段に、右車輪に掛かる全荷重と左車輪に掛
かる全荷重との差分を演算して差分荷重信号を出力する
差分演算手段と、この差分演算手段から得られる差分荷
重信号に含まれる高域周波数成分を減衰させて低域周波
数成分を出力するローパスフィルタと、からなる差分荷
重演算手段と、回転速度センサおよび手動トルクセンサ
からの信号の値に基づいて電動機による補助力の大きさ
と方向を決める目標信号を設定する目標信号設定手段
と、姿勢制御用荷重センサ手段から得られるデジタルの
前部補助輪に掛かる荷重を検出した荷重センサ信号と主
輪に掛かる荷重を検出した荷重センサ信号との加算をし
て加算した荷重信号を出力する加算手段と、差分荷重演
算手段から得られる差分荷重信号に基づいて係数を設定
してこの係数を出力する係数設定手段と、目標信号設定
手段から出力する目標信号に係数設定手段から出力する
係数を乗算して制御信号を出力する乗算手段と、からな
る制御信号処理手段と、を備えたことを特徴とする。
【0023】電動車椅子の姿勢制御用荷重センサ手段
に、前部補助輪荷重センサと主輪荷重センサとA/D変
換器とを備えると共に、制制手段に、差分演算手段とロ
ーパスフィルタとからなる差分荷重演算手段と、目標信
号設定手段と加算手段と係数設定手段と乗算手段とから
なる制御信号処理手段と、を備えたので、車椅子の前部
補助輪に掛かる荷重を検出した荷重センサ信号と主輪に
掛かる荷重を検出した荷重センサ信号と操作力と車速と
に基づいて電動機による補助力を制御することによって
車椅子の左右方向への電動機の補助力による過度な荷重
の発生を防止して左右の主輪に適切な補助力を付加する
ことができる。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付図に基
づいて以下に説明する。なお、図1から図4は符号の向
きに見るものとする。図1は本発明に係る電動車椅子の
正面図であり、電動車椅子1(以下「車椅子1」と略記
する)は、ステップ2を含む車体フレーム3に、左右の
前部補助輪4,4及び左右の主輪5,5を回転自在に取
付け、主輪5,5にハンドリング6,6を付設したもの
で、外観は普通の手動式車椅子と同形であるが、電動の
ためのモータを主輪5,5に内蔵(詳細は後述)し、バ
ッテリ8、制御部9及びトルクセンサ11,11を備え
た点が相違する。
【0025】図2は本発明に係る車椅子の側面図であ
り、乗員Mは車体フレーム3に取付けたシート(図示せ
ず)に座り、ステップ2に足を載せた状態で、手でハン
ドリング6を操作することができる。主輪5はハブ5a
とスポーク5bとタイヤリム5cとタイヤ5dとからな
る。
【0026】前部補助輪4はいわゆる自在輪であり、車
体フレーム3のサブフレーム3aに取付けたブロック4
aと、このブロック4aに縦軸廻りに揺動可能に取付け
た揺動アーム4bと、この揺動アーム4bに軸支した補
助輪4cとからなり、車椅子の前進方向に応じて揺動
し、方向変換を円滑にする。ブロック4aをサブフレー
ム3aに沿って位置を変更することもできる。図示せぬ
シートの可能にバッテリ8及び制御部9が取付けれてい
ることをも示す。
【0027】図3は本発明に係るトルク検出機構の原理
図であり、トルク検出機構20は、タイヤリム5cに8
本のスプリング21で吊ったハンドリング6と、このハ
ンドリング6に一端が係止され、他端が車輪中央に伸び
たワイヤ22,22と、このワイヤを中継するタイヤリ
ム5c側の中継プーリ23,23と、前記トルクセンサ
11(図1参照)にワイヤ22,22の引き力を伝達す
る伝動部材(後述)と、トルクセンサ11とからなる。
【0028】先に図3の作用を説明すると、スプリング
21でニュートラル状態にあるハンドリング6を時計廻
りに強制回動(矢印)すると、ワイヤ22,22が引
かれる(矢印)。ワイヤ22,22が引かれる度合
はハンドリング6を廻す力(トルク)が強いほど大きく
なる。
【0029】図4は本発明に係る主輪のハブの拡大断面
図であり、ワイヤ22の他端とトルクセンサ11とを繋
ぐ伝動部材を説明すると、この伝動部材は、ベアリング
31のアウタレース32に形成した鍔33,33と、ベ
アリング31のインナレース34にナット35にて一端
を係止したロッド36とからなり、ロッド36は回転せ
ず、前記鍔33,33がワイヤ22,22とともに回転
する。ワイヤ22を引くことにより、ロッド36が引か
れ、トリクセンサ11がその度合を検出する。なお、ト
ルクセンサ11は車体フレーム側のボス41にナット4
2、ブラケット43及びビス44にて固定する。
【0030】次にハブに内蔵したモータ及び2段遊星減
速機構の説明をする。モータ50は、ホイルインモータ
と称するものであり、前記ボス41及びこのボス41に
一体的に取付けたチューブ45に固定したモータハウジ
ング51と、このモータハウジング51に取付けたコイ
ル52と、このコイル52を取り囲むマグネット53
と、これらのマグネット53を支えるロータ54とから
なる。詳しくは、ロータ54はマグネット53を直接支
えるカップ54aとこのカップ54aを支えるシリンダ
54bとからなる。
【0031】前記シリンダ54bの一端に刻設した第1
サンギヤ61と、前記ハウジング51の一端部に刻設し
た第1インナギヤ62と、これら第1サンギヤ61と第
1インナギヤ62とに噛合する第1プラネタリギヤ63
と、この第1プラネタリギヤ63から延びる第1キャリ
ア64とで第1遊星減速機構60を構成し、第1キャリ
ア64の一端に刻設した第2サンギヤ71と、前記ハウ
ジング51の一端部に刻設した第2インナギヤ72と、
これら第2サンギヤ71と第2インナギヤ72とに噛合
する第2プラネタリギヤ73と、この第2プラネタリギ
ヤ73から延びる第2キャリア(ハブ5aと兼用)とで
第2遊星減速機構70を構成する。第1・第2遊星減速
機構60,70で数百〜数千分の一に減速することによ
り、モータの高回転を走行に適した低回転に変換する。
【0032】図5は本発明に係る前部補助輪荷重センサ
の模式説明図である。図5において、前部補助輪荷重セ
ンサ80は、揺動アーム4b、補助輪4c、リミットス
イッチ(リミットSW)81、接触子82、スプリング
83、ソケット84等から成り、揺動アーム4bと補助
輪4cとに掛かる荷重に応じてスプリング83が伸縮し
て接触子82を上下動させ、上下動する接触子82でリ
ミットSW81のオン/オフを行う。
【0033】揺動アーム4bと補助輪4cとに掛かる荷
重に応じた連続した値を検出する場合はリミットSW8
1の代りに接触子82に連動する可変抵抗器、或は接触
子82に永久磁石等を備え、リミットSW81の代りに
磁気センサを用いる。
【0034】図6は本発明に係る電動車椅子の制御系の
全体ブロック構成図である。図6において、電動車椅子
1は、右主輪回転速度センサ103、左主輪回転速度セ
ンサ106、右手動トルクセンサ11R、左手動トルク
センサ11L、回転方向判別手段(107,112)、
車速演算手段(108,111)、A/D変換器(10
9,110)、右姿勢制御用荷重センサ手段180、左
姿勢制御用荷重センサ手段181、右制御信号処理手段
120と左制御信号処理手段121とからなる制御手段
102、右駆動制御手段113、左駆動制御手段11
4、右電動機駆動手段115、左電動機駆動手段11
6、右電動機117、左電動機118とから構成されて
いる。
【0035】図6の右主輪回転速度センサ103、左主
輪回転速度センサ106、右手動トルクセンサ11R、
左手動トルクセンサ11L、回転方向判別手段(10
7,112)、車速演算手段(108,111)、A/
D変換器(109,110)、右駆動制御手段113、
左駆動制御手段114、右電動機駆動手段115、左電
動機駆動手段116、右電動機117、左電動機118
は、従来の電動車椅子の制御系の全体ブロック構成図例
として示した図16の右主輪回転速度センサ203、左
主輪回転速度センサ206、右手動トルクセンサ211
R、左手動トルクセンサ211L、回転方向判別手段
(207,212)、車速演算手段(208,21
1)、A/D変換器(209,210)、右駆動制御手
段213、左駆動制御手段214、右電動機駆動手段2
15、左電動機駆動手段216、右電動機217、左電
動機218と構成および作用が同一あり、既に説明して
あるので、ここでの説明を省略する。
【0036】また、本発明に係る実施の形態例として図
7,図10,図12,図14に示す左右の姿勢制御用荷
重センサ手段と左右の制御信号処理手段において、左と
右の構成および作用は同一なので、以下右姿勢制御用荷
重センサ手段と右制御信号処理手段の構成および作用の
説明のみを行い、左姿勢制御用荷重センサ手段と左制御
信号処理手段の説明は省略する。
【0037】電動車椅子1はマイクロコンピュータ(以
下マイコンと略記)等を備え、本発明に係る制御手段で
行う各種の演算および制御はこのマイコンを中心にして
行う。
【0038】図7は請求項1に係る電動車椅子の姿勢制
御用荷重センサ手段と制御信号処理手段の要部ブロック
構成図である。図8は請求項1に係る電動車椅子の姿勢
制御用荷重センサ手段の浮き検出パルス信号とクロック
信号との関係を示した説明図である。図9は請求項1に
係る電動車椅子の係数K−時間t特性図である。図9に
おいて、図8に示すクロックCK(tN)の分解能に基
づいて係数Kの特性を図示した場合、連続的な直線およ
び曲線として表わすことはできないが、説明の都合上図
8に示すクロックCK(tN)の分解能より十分細かい
ものとして図示した。
【0039】図7において、右姿勢制御用荷重センサ手
段182は前部補助輪荷重センサ182Aを備え、右制
御信号処理手段122は目標信号設定手段130と、パ
ルス幅計測手段131と、係数設定手段132と、乗算
手段133とから構成する。
【0040】前部補助輪荷重センサ182Aは、図5に
示すように前部補助輪4に荷重センサを取り付けて前部
補助輪4に掛かる荷重が所定荷重値を超えている場合、
リミットSW81がオン状態となって本実施の形態例で
は図8に示すようにLレベルの浮き検出パルス信号LW
を出力し、前部補助輪4に掛かる荷重が所定荷重値以下
になると前部補助輪の浮き上がりと見做してリミットS
W81をオフ状態となってHレベルの浮き検出パルス信
号LWを出力する。
【0041】目標信号設定手段130は、RAMまたは
書換え可能なROM等のメモリを備え、メモリには右手
動トルク信号TRと、右主輪回転方向判断信号DRと、右
車速信号VRとのそれぞれの値に応じた目標信号TMR
右手動トルク信号TRと、右主輪回転方向判断信号D
Rと、右車速信号VRとのそれぞれの値に応じた番地に記
憶されていて、手動トルク信号TRと、右主輪回転方向
判断信号DRと、右車速信号VRとのそれぞれの値をメモ
リの読出し番地として目標信号TMRをメモリより読み出
して乗算手段133に出力する。
【0042】目標信号設定手段130は、従来の技術と
して図17に示した、車速信号V(VLW,VMD,VHI
をパラメータとした手動トルク信号(T)―制御信号
(S){目標信号(TMR)}特性を持ち、車速信号Vの
LW,VMDおよびVHIはそれぞれ低車速領域、中車速領
域および高車速領域を示し、手動トルク信号Tが同じで
あっても、車速信号Vが増加(VLW→VMD→VHI)する
に伴い、目標信号TMRは減少するよう予め設定されてお
り、また、小さな操作力に電動機が追従して電動車椅子
の車両の直進性を損なうことのないよう所定値以下の手
動トルク信号Tに対する目標信号TMRを零とする不感帯
を設けてある。
【0043】パルス幅計測手段131は図8に示す前部
補助輪荷重センサ182Aからの浮き検出パルス信号L
W(LR)のLレベルとHレベルとのパルス幅を計測して
パルス幅信号PHRを係数設定手段132に出力する。パ
ルス幅計測手段131は、図8に示すようにクロック信
号CKでLレベルおよびHレベルとのパルス幅を計測す
る。
【0044】係数設定手段132は、RAMまたは書換
え可能なROM等のメモリと演算手段とを備え、メモリ
にはパルス幅信号PH(PHR)の値に応じた特性値K
F(KFR)をパルス幅信号PHの値に応じた番地に記憶
し、パルス幅信号PHをメモリの読出し番地として特性
値KFをメモリより読み出して演算手段で数1に示す演
算を行い図9に示す係数K(KR)を乗算手段133に
出力する。
【0045】
【数1】K(tN)=K(tN-1)±KF(tN) 但し、0≦K(tN)≦1
【0046】数1において、クロックCK(tN)時点
の係数KをK(tN)、特性値KFをKF(tN)、クロッ
クCK(tN-1)をクロックCK(tN)より1クロック
前の時点とし、クロックCK(tN-1)時点の係数Kを
K(tN-1)とし、パルス幅信号PHがLレベルであれば
特性値KF(tN)は加算、Hレベルであれば特性値KF
(tN)は減算とする。
【0047】前部補助輪荷重センサ182Aから出力す
る浮き検出パルス信号LRが図8に示す浮き検出パルス
幅信号LWの場合、係数設定手段132から出力する係
数Kを図9に示す。
【0048】パルス幅計測手段131は浮き検出パルス
信号LWの期間PAをクロックCK(t0)までLレベル
として検出し、そのパルス幅を計測してパルス幅信号P
H(PHR)を係数設定手段132に出力する。
【0049】係数設定手段132はパルス幅計測手段1
31から出力されたパルス幅信号PHに基づいて係数設
定手段132にあるメモリから特性値KF(t0)=0を
読み出して数1に示す演算を行い係数K(t0)=1を
クロックCK(t1)まで乗算手段133に出力する。
【0050】次にパルス幅計測手段131は浮き検出パ
ルス信号LWの期間PBをクロックCK(t1)でHレベ
ルとして検出し、クロックCK(t2)までのそのパル
ス幅を計測してパルス幅信号PHを係数設定手段132
に出力する。係数設定手段132はパルス幅信号PH
基づいて係数設定手段132にあるメモリから特性値K
F(t1),KF(t2)を読み出して数1に示す演算を行
い、図9に示すように所定の直線特性CH1あるいは曲線
特性CH2でクロックCK(t1)からクロックCK
(t3)まで減少する係数K(t1),K(t2)を乗算
手段133に出力する。
【0051】次にパルス幅計測手段131は浮き検出パ
ルス信号LWの期間PCをクロックCK(t3)でLレベ
ルとして検出し、そのパルス幅を計測してパルス幅信号
Hを係数設定手段132に出力する。係数設定手段1
32はパルス幅信号PHに基づいて係数設定手段132
にあるメモリから特性値KF(t3)を読み出して数1に
示す演算を行い、図9に示すように所定の直線特性CH1
あるいは曲線特性CH2でクロックCK(t3)からクロ
ックCK(t4)まで増加する係数K(t4)を乗算手段
133に出力する。
【0052】次にパルス幅計測手段131は浮き検出パ
ルス信号LWの期間PDをクロックCK(t4)でHレベ
ルとして検出し、クロックCK(t8)までのそのパル
ス幅を計測してパルス幅信号PHを係数設定手段132
に出力する。係数設定手段132はパルス幅信号PH
基づいて係数設定手段132にあるメモリから特性値K
F(t4),KF(t5),KF(t6),KF(t7),K
F(t8)を読み出して数1に示す演算を行い、図9に示
すように所定の直線特性CH1あるいは曲線特性CH2でク
ロックCK(t4)からクロックCK(t9)まで減少す
る係数K(t4),K(t5),K(t6),K(t7),
K(t8)を乗算手段133に出力する。
【0053】乗算手段133は目標信号設定手段130
から出力する目標信号TMRに係数設定手段132から出
力する係数KRを乗じてその結果を制御信号SRとして右
駆動制御手段213に出力する。前部補助輪の浮き上が
りが前部補助輪荷重センサで検出されない場合にはハン
ドリングに加える操作力等に基づいて設定される目標信
号を制御信号として駆動制御手段に出力し、この制御信
号に基づいた補助力を電動機で発生させて主輪に付加す
る。一方、前部補助輪の浮き上がりが前部補助輪荷重セ
ンサで検出される場合にはハンドリングに加える操作力
等に基づいて設定される目標信号に、前部補助輪荷重セ
ンサから出力する浮き検出パルス信号に基づいて設定さ
れる係数を乗じて前部補助輪の浮き上がりを防止するよ
うに制御信号を減少させて電動機で発生させる補助力を
小さくする。
【0054】このように、電動車椅子の姿勢制御用荷重
センサ手段に前部補助輪荷重センサを備えると共に、制
御信号処理手段に、目標信号設定手段とパルス幅計測手
段と係数設定手段と乗算手段とを備えたので、車椅子の
前部補助輪の浮きを検出する浮き検出パルス信号と操作
力と車速とに基づいて電動機による補助力を制御するこ
とによって主輪に適切な補助力を付加することができ
る。
【0055】図10は請求項2に係る電動車椅子の姿勢
制御用荷重センサ手段と制御信号処理手段の要部ブロッ
ク構成図である。図11は請求項2に係る電動車椅子の
係数設定手段の係数K−荷重センサ信号LS特性図であ
る。図10において、右姿勢制御用荷重センサ手段18
4は前部補助輪荷重センサ184Aと、A/D変換器1
84Bとを備え、右制御信号処理手段124は目標信号
設定手段138と、ローパスフィルタ139と、係数設
定手段140と、乗算手段141とから構成する。図1
0における目標信号設定手段138は請求項1に係る図
7で説明した目標信号設定手段130と構成および作用
が同一なので、ここでの説明を省略する。
【0056】前部補助輪荷重センサ184Aは、図5に
示すように前部補助輪4に荷重センサを取り付け、リミ
ットSW81の代りに接触子82に連動する可変抵抗
器、或は接触子82に永久磁石等を備え、リミットSW
81の代りに磁気センサを用いて前部補助輪4に掛かる
荷重を検出して荷重センサ信号L0SRをA/D変換器1
84Bに出力し、A/D変換器184Bは荷重センサ信
号L0SRをデジタルに変換して荷重センサ信号LSRを右
制御信号処理手段124のローパスフィルタ139に出
力する。
【0057】ローパスフィルタ139は、A/D変換器
184Bから出力された荷重センサ信号LSRに含まれる
高域周波数成分を減衰させて阻止し、低域周波数成分を
通過させた荷重信号LSFRを係数設定手段140に出力
する。
【0058】係数設定手段140は図11に示す係数K
(KR)−荷重センサ信号LS(LSF R)特性の係数を設
定する。係数設定手段140は荷重信号LSに基づいて
係数設定手段140にあるメモリから特性値KFを読み
出して数1に示す演算を行い、図11に示すような所定
の直線特性CH3あるいは曲線特性CH4の係数Kを乗算手
段133に出力する。
【0059】図11において、荷重センサ信号LSが所
定荷重値LS2を超える領域では係数K=1であり、荷重
センサ信号LSが所定荷重値LS2以下の領域における係
数Kは荷重センサ信号LSの減少に伴い特性CH3あるい
は特性CH4のように減少する。特性CH3では、荷重セン
サ信号LSが所定荷重値LS1で係数Kは零になり、特性
H4では、荷重センサ信号LSが所定荷重値LS2以下の
領域において荷重センサ信号LSの減少に伴い係数K
は、なだらかな傾斜で減衰し、中域で大きく減衰し、再
びなだらかな傾斜で減衰して零に収束する。
【0060】乗算手段141は目標信号設定手段138
から出力する目標信号TMRに係数設定手段140から出
力する係数KRを乗じてその結果を制御信号SRとして右
駆動制御手段213に出力する。前部補助輪に掛かる荷
重を前部補助輪荷重センサで検出して所定値を超える荷
重であれば、ハンドリングに加える操作力等に基づいて
設定される目標信号を制御信号として駆動制御手段に出
力し、この制御信号に基づいた補助力を電動機で発生さ
せて主輪に付加する。一方、前部補助輪に掛かる荷重が
所定値以下の場合にはハンドリングに加える操作力等に
基づいて設定される目標信号に、前部補助輪荷重センサ
から出力する荷重センサ信号に基づいて設定される係数
を乗じて前部補助輪の浮き上がりを防止するように制御
信号を減少させて電動機で発生させる補助力を小さくす
る。
【0061】このように、電動車椅子の姿勢制御用荷重
センサ手段に、前部補助輪荷重センサとA/D変換器と
を備えると共に、制御信号処理手段に、目標信号設定手
段とローパスフィルタと係数設定手段と乗算手段とを備
えたので、車椅子の前部補助輪に掛かる荷重を検出した
荷重センサ信号と操作力と車速とに基づいて電動機によ
る補助力を連続的に制御することによって主輪により適
切な補助力を付加することができる。
【0062】図12は請求項3に係る電動車椅子の姿勢
制御用荷重センサ手段と制御信号処理手段の要部ブロッ
ク構成図である。図13は請求項3に係る電動車椅子の
係数設定手段の係数K−前後荷重比RF特性図である。
【0063】図12において、右姿勢制御用荷重センサ
手段186は前部補助輪荷重センサ186Aと、A/D
変換器186Bと、主輪荷重センサ186Cと、A/D
変換器186Dと、を備え、右制御信号処理手段126
は目標信号設定手段146と、除算手段147Aおよび
ローパスフィルタ147Bからなる前後荷重比検出手段
147と、係数設定手段148と、乗算手段149とか
ら構成する。図12における目標信号設定手段146は
請求項1に係る図7で説明した目標信号設定手段130
と構成および作用が同一なので、ここでの説明を省略す
る。
【0064】前部補助輪荷重センサ186Aは、図5に
示すように前部補助輪4に荷重センサを取り付け、リミ
ットSW81の代りに接触子82に連動する可変抵抗
器、或は接触子82に永久磁石等を備え、リミットSW
81の代りに磁気センサを用いて前部補助輪4に掛かる
荷重を検出して荷重センサ信号L0SRをA/D変換器1
86Bに出力し、A/D変換器186Bは荷重センサ信
号L0SRをデジタルに変換した荷重センサ信号LSRを右
制御信号処理手段126の前後荷重比検出手段147に
出力する。
【0065】主輪荷重センサ186Cは、図5に示す荷
重センサを主輪5に取り付け、リミットSW81の代り
に接触子82に連動する可変抵抗器、或は接触子82に
永久磁石等を備え、リミットSW81の代りに磁気セン
サを用いて主輪5に掛かる荷重を検出して荷重センサ信
号L0MRをA/D変換器186Dに出力し、A/D変換
器186Dは荷重センサ信号L0MRをデジタルに変換し
た荷重センサ信号LMRを右制御信号処理手段126の前
後荷重比検出手段147に出力する。
【0066】前後荷重比検出手段147の除算手段14
7Aは姿勢制御用荷重センサ手段から得られる主輪に掛
かる荷重の荷重センサ信号LMRを前部補助輪に掛かる荷
重の荷重センサ信号LSRで除して荷重センサ信号LMR
荷重センサ信号LSRとの比率を前後荷重比信号RRとし
てローパスフィルタ147Bに出力する。
【0067】ローパスフィルタ147Bは前後荷重比信
号RRに含まれる高域周波数成分を減衰させて阻止し、
低域周波数成分を通過させた前後荷重比信号RFRを係数
設定手段148に出力する。
【0068】係数設定手段148は、RAMまたは書換
え可能なROM等のメモリと演算手段とを備え、メモリ
には前後荷重比信号RF(RFR)の値に応じた特性値KF
(KFR)を前後荷重比信号RFの値に応じた番地に記憶
し、前後荷重比信号RFをメモリの読出し番地として特
性値KFをメモリより読み出して演算手段で数1に示す
演算を行い図13に示す特性の係数K(KR)を乗算手
段149に出力する。
【0069】図13において、前後荷重比RFが所定前
後荷重比RF1を下回る領域では前部補助輪4に掛かる荷
重が大きく、主輪5に掛かる荷重が小さい場合であつ
て、前後荷重比RFの増加に伴って係数Kはなだらかに
零より増加し、そして徐々にその増加率を増して増加
し、前後荷重比RFが所定前後荷重比RF1に近付くに従
って係数Kはその増加率を減少させてK=1に漸近す
る。
【0070】前後荷重比RFが所定前後荷重比RF1以上
で、所定前後荷重比RF2を下回る領域では係数KはK=
1である。前後荷重比RFが所定前後荷重比RF2以上の
領域では前部補助輪4に掛かる荷重が小さく、主輪5に
掛かる荷重が大きい場合であつて、前部補助輪4の浮き
を生じる恐れがある領域であり、前後荷重比RFの増加
に伴って係数KはなだらかにK=1より減少し、そして
徐々にその減少率を増して減少し、さらに前後荷重比R
Fの増加に伴い係数Kは再びその減少率を減少させて徐
々に零に収束する。
【0071】乗算手段149は目標信号設定手段146
から出力する目標信号TMRに係数設定手段148から出
力する係数KRを乗じてその結果を制御信号SRとして右
駆動制御手段213に出力する。
【0072】前部補助輪に掛かる荷重を前部補助輪荷重
センサで検出し、主輪に掛かる荷重を主輪荷重センサで
検出して前後の車輪に掛かる荷重の比率を演算し、この
比率が所定の範囲内であれば、ハンドリングに加える操
作力等に基づいて設定される目標信号を制御信号として
駆動制御手段に出力し、この制御信号に基づいた補助力
を電動機で発生させて主輪に付加する。一方、前後の車
輪に掛かる荷重の比率が所定の範囲外であれば、ハンド
リングに加える操作力等に基づいて設定される目標信号
に、前部補助輪荷重センサから出力する荷重センサ信号
に基づいて設定される係数を乗じて前部補助輪の浮き上
がり、または前部補助輪への過剰な荷重を防止するよう
に制御信号を減少させて電動機で発生させる補助力を小
さくする。
【0073】このように、電動車椅子の姿勢制御用荷重
センサ手段に、前部補助輪荷重センサと主輪荷重センサ
とA/D変換器とを備えると共に、制御信号処理手段
に、目標信号設定手段と除算手段とローパスフィルタと
係数設定手段と乗算手段とを備えたので、車椅子の前部
補助輪に掛かる荷重を検出した荷重センサ信号と主輪に
掛かる荷重を検出した荷重センサ信号と操作力と車速と
に基づいて電動機による補助力を制御することによって
車椅子の前後方向への電動機の補助力による過度な加速
度の発生を防止して主輪に適切な補助力を付加すること
ができる。
【0074】図14は請求項4に係る電動車椅子の姿勢
制御用荷重センサ手段と制御手段の要部ブロック構成図
である。図15は請求項4に係る電動車椅子の係数設定
手段の係数K−左右荷重差分△LF(R-L)特性図である。
【0075】図14において、右姿勢制御用荷重センサ
手段188は前部補助輪荷重センサ188Aと、A/D
変換器188Bと、主輪荷重センサ188Cと、A/D
変換器188Dと、を備え、右制御信号処理手段128
は目標信号設定手段154と、加算手段155と、係数
設定手段156と、乗算手段157と、を備え、差分荷
重演算手段158は差分手段158Aと、ローパスフィ
ルタ158Bと、を備える。
【0076】図14における目標信号設定手段154は
請求項1に係る図7で説明した目標信号設定手段130
と構成および作用が同一なので、ここでの説明を省略す
る。
【0077】前部補助輪荷重センサ188Aは、図5に
示すように前部補助輪4に荷重センサを取り付け、リミ
ットSW81の代りに接触子82に連動する可変抵抗
器、或は接触子82に永久磁石等を備え、リミットSW
81の代りに磁気センサを用いて前部補助輪4に掛かる
荷重を検出して荷重センサ信号L0SRをA/D変換器1
88Bに出力し、A/D変換器188Bは荷重センサ信
号L0SRをデジタルに変換した荷重センサ信号LSRを右
制御信号処理手段128の加算手段155に出力する。
【0078】主輪荷重センサ188Cは、図5に示す荷
重センサを主輪5に取り付け、リミットSW81の代り
に接触子82に連動する可変抵抗器、或は接触子82に
永久磁石等を備え、リミットSW81の代りに磁気セン
サを用いて主輪5に掛かる荷重を検出して荷重センサ信
号L0MRをA/D変換器188Dに出力し、A/D変換
器188Dは荷重センサ信号L0MRをデジタルに変換し
た荷重センサ信号LMRを右制御信号処理手段128の加
算手段155に出力する。
【0079】加算手段155は姿勢制御用荷重センサ手
段から得られる前部補助輪に掛かる荷重の荷重センサ信
号LSRと主輪に掛かる荷重の荷重センサ信号LMRとの加
算を行い右側の車輪に掛かる全荷重を求めて荷重信号L
MSRとして差分荷重演算手段158の加算手段158A
に出力する。
【0080】加算手段158Aは右側の車輪に掛かる全
荷重の荷重信号LMSRから左側の車輪に掛かる全荷重の
荷重信号LMSLを引いた左右荷重差分信号△L(R-L)をロ
ーパスフィルタ158Bに出力する。
【0081】ローパスフィルタ158Bは左右荷重差分
信号△L(R-L)に含まれる高域周波数成分を減衰させて
阻止し、低域周波数成分を通過させた左右荷重差分信号
△LF(R-L)を係数設定手段156に出力する。
【0082】係数設定手段156は、RAMまたは書換
え可能なROM等のメモリと演算手段とを備え、メモリ
には左右荷重差分信号△LF(R-L)の値に応じた特性値K
F(KFR)を左右荷重差分信号△LF(R-L)の値に応じた
番地に記憶し、左右荷重差分信号△LF(R-L)をメモリの
読出し番地として特性値KFをメモリより読み出して演
算手段で数1に示す演算を行い図15に示す特性の係数
K(KR)を乗算手段157に出力する。
【0083】図15において、係数Kは左右荷重差分△
F(R-L)=0で係数K=1であり、左右荷重差分△L
F(R-L)=0を中心にして正負の左右荷重差分△LF(R-L)
に対して左右対称の特性である。左右荷重差分△L
F(R-L)が零の場合は車椅子の左右の車輪に掛かる荷重が
等しく左右の均衡が取れた状態である。
【0084】左右荷重差分△LF(R-L)が正の方向に増加
することは右側の車輪に掛かる荷重が左側の車輪に掛か
る荷重に比べて増えることであり、また逆に左右荷重差
分△LF(R-L)が負の方向に増加することは左側の車輪に
掛かる荷重が右側の車輪に掛かる荷重に比べて増えるこ
とであり、左右の均衡状態が悪化することである。
【0085】係数Kは、左右荷重差分△LF(R-L)の増加
に伴いなだらかにK=1より減少し、そして徐々にその
減少率を増して減少し、さらに左右荷重差分△LF(R-L)
の増加に伴い再びその減少率を減少させて徐々に零に収
束する。
【0086】乗算手段157は目標信号設定手段154
から出力する目標信号TMRに係数設定手段156から出
力する係数KRを乗じてその結果を制御信号SRとして右
駆動制御手段213に出力する。
【0087】このように、電動車椅子の姿勢制御用荷重
センサ手段に、前部補助輪荷重センサと主輪荷重センサ
とA/D変換器とを備えると共に、制制手段に、差分演
算手段とローパスフィルタとからなる差分荷重演算手段
と、目標信号設定手段と加算手段と係数設定手段と乗算
手段とからなる制御信号処理手段と、を備えたので、車
椅子の前部補助輪に掛かる荷重を検出した荷重センサ信
号と主輪に掛かる荷重を検出した荷重センサ信号と操作
力と車速とに基づいて電動機による補助力を制御するこ
とによって車椅子の左右方向への電動機の補助力による
過度な荷重の発生を防止して左右の主輪に適切な補助力
を付加することができる。
【0088】なお、上記実施形態は本発明の一実施例で
あり、本発明は上記実施形態に限定されるものではな
い。
【0089】
【発明の効果】本発明は上記構成により次の効果を発揮
する。
【0090】請求項1に係る電動車椅子は電動車椅子の
姿勢制御用荷重センサ手段に、前部補助輪荷重センサを
備えると共に、制御信号処理手段に、目標信号設定手段
とパルス幅計測手段と係数設定手段と乗算手段とを備
え、車椅子の前部補助輪の浮きを検出する浮き検出パル
ス信号と操作力と車速とに基づいて電動機による補助力
を制御することによって主輪に適切な補助力を付加する
ことができるので大きな駆動力を必要とする時、前輪が
浮かないので走行フィーリングの良い電動車椅子を提供
することができる。
【0091】請求項2に係る電動車椅子は姿勢制御用荷
重センサ手段に、前部補助輪荷重センサとA/D変換器
とを備えると共に、制御信号処理手段に、目標信号設定
手段とローパスフィルタと係数設定手段と乗算手段とを
備え、車椅子の前部補助輪に掛かる荷重を検出した荷重
センサ信号と操作力と車速とに基づいて電動機による補
助力を連続的に制御することによって主輪により適切な
補助力を付加することができるので大きな駆動力を必要
とする時、前輪が浮かないので滑らかな走行フィーリン
グの良い電動車椅子を提供することができる。
【0092】請求項3に係る電動車椅子は姿勢制御用荷
重センサ手段に、前部補助輪荷重センサと主輪荷重セン
サとA/D変換器とを備えると共に、制御信号処理手段
に、目標信号設定手段と除算手段とローパスフィルタと
係数設定手段と乗算手段とを備え、車椅子の前部補助輪
に掛かる荷重を検出した荷重センサ信号と主輪に掛かる
荷重を検出した荷重センサ信号と操作力と車速とに基づ
いて電動機による補助力を制御することによって車椅子
の前後方向への電動機の補助力による過度な加速度の発
生を防止して主輪に適切な補助力を付加することができ
るので前後のバランスの良い滑らかな走行フィーリング
を有する電動車椅子を提供することができる。
【0093】請求項4に係る電動車椅子は姿勢制御用荷
重センサ手段に、前部補助輪荷重センサと主輪荷重セン
サとA/D変換器とを備えると共に、制制手段に、差分
演算手段とローパスフィルタとからなる差分荷重演算手
段と、目標信号設定手段と加算手段と係数設定手段と乗
算手段とからなる制御信号処理手段と、を備え、車椅子
の前部補助輪に掛かる荷重を検出した荷重センサ信号と
主輪に掛かる荷重を検出した荷重センサ信号と操作力と
車速とに基づいて電動機による補助力を制御することに
よって車椅子の左右方向への電動機の補助力による過度
な荷重の発生を防止して左右の主輪に適切な補助力を付
加することができるので左右のバランスの良い滑らかな
走行フィーリングを有する電動車椅子を提供することが
できる。。
【0094】よって、前後左右のバランスに優れて安定
性の良い、滑らかな走行フィーリングを有する電動車椅
子を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電動車椅子の正面図
【図2】本発明に係る車椅子の側面図
【図3】本発明に係るトルク検出機構の原理図
【図4】本発明に係る主輪のハブの拡大断面図
【図5】本発明に係る前部補助輪荷重センサの模式説明
【図6】本発明に係る電動車椅子の制御系の全体ブロッ
ク構成図
【図7】請求項1に係る電動車椅子の姿勢制御用荷重セ
ンサ手段と制御信号処理手段の要部ブロック構成図
【図8】請求項1に係る電動車椅子の姿勢制御用荷重セ
ンサ手段の浮き検出パルス信号とクロック信号との関係
を示した説明図
【図9】請求項1に係る電動車椅子の係数K−時間t特
性図
【図10】請求項2に係る電動車椅子の姿勢制御用荷重
センサ手段と制御信号処理手段の要部ブロック構成図
【図11】請求項2に係る電動車椅子の係数設定手段の
係数K−荷重センサ信号LS特性図
【図12】請求項3に係る電動車椅子の姿勢制御用荷重
センサ手段と制御信号処理手段の要部ブロック構成図
【図13】請求項3に係る電動車椅子の係数設定手段の
係数K−前後荷重比RF特性図
【図14】請求項4に係る電動車椅子の姿勢制御用荷重
センサ手段と制御手段の要部ブロック構成図
【図15】請求項4に係る電動車椅子の係数設定手段の
係数K−左右荷重差分△LF(R-L)特性図
【図16】従来の電動車椅子の制御系の全体ブロック構
成図
【図17】車速信号V(VLW,VMD,VHI)をパラメー
タとした手動トルク信号(T)―制御信号(S)特性図
【符号の説明】
1,200…電動車椅子、2…ステップ、3…車体フレ
ーム、3a…サブフレーム、4…前部補助輪、4a…ブ
ロック、4b…揺動アーム、4c…補助輪、5…主輪、
5a…ハブ、5b…スポーク、5c…タイヤリム、5d
…タイヤ、6…ハンドリング、8…バッテリ、11R…
右手動トルクセンサ、11L…左手動トルクセンサ、2
0…トルク検出機構、21…スプリング、22…ワイ
ヤ、23…中継プーリ、31…ベアリング、32…アウ
タレース、33…鍔、34…インナレース、35…ナッ
ト、36…ロッド、41…ボス、42…ナット、 43
…ブラケット、44…ビス、45…チューブ、50…モ
ータ、 51…モータハウジング、52…コイル、53
…マグネット、 54…ロータ、54a…カップ、54
b…シリンダ、60…第1遊星減速機構、61…第1サ
ンギヤ、62…第1インナギヤ、 63…第1プラネタ
リギヤ、64…第1キャリア、70…第2遊星減速機
構、71…第2サンギヤ、 72…第2インナギヤ、7
3…第2プラネタリギヤ、102,195,202…制
御手段、103,203…右主輪回転速度センサ、10
6,206…左主輪回転速度センサ、107,112,
207,212…回転方向判別手段、108,111,
208,211…車速演算手段、109,110,20
9,184B,185B,186B,186D,187
B,187D,188B,188D,189B,189
D,210…A/D変換器、113,213…右駆動制
御手段、114,214…左駆動制御手段、115,2
15…右電動機駆動手段、116,216…左電動機駆
動手段、117,217…右電動機、118,218…
左電動機、120,122,124,126,128,
220…右制御信号処理手段、121,123,12
5,127,129221…左制御信号処理手段、13
0,134,138,142,146,150,15
4,159…目標信号設定手段、158A…差分演算手
段、180,182,184,186,188…右姿勢
制御用荷重センサ手段、181,183,185,18
7,189…左姿勢制御用荷重センサ手段、131,1
35…パルス幅計測手段、132,136,140,1
44,148,152,156,161…係数設定手
段、133,137,141,145,149,15
3,156,161…乗算手段、184A,185A,
186A,187A,188A,189A…前部補助輪
荷重センサ、139,143,147B,151B,1
58B…ローパスフィルタ、186C,187C,18
8C,189C…主輪荷重センサ、147A,151A
…除算手段、DL…左主輪回転方向判別信号、CK…ク
ロック信号、DR…右主輪回転方向判断信号、FET…
電界効果トランジスタ、K,KL,KR…係数、LL
R,LW…浮き検出パルス信号、LMSL,LMSR
SFL,LSFR…荷重信号、L0SL,L0SR,LS,LSL
SR…荷重センサ信号、M…乗員、PDL…左電動機駆動
信号、PDR…右電動機駆動信号、PHL,PHR…パルス幅
信号、PWL…左動制御信号、PWR…右動制御信号、PW
M…パルス幅変調器、RF…前後荷重比、RFL,RFR
L,RR…前後荷重比信号、S,SL,SR…制御信号、
T…手動トルク信号、TL…左手動トルク信号、TML
MR…目標信号、t…時間、TPL…左手動トルクアナロ
グ信号、TPR…右手動トルクアナログ信号、TL…左手
動トルク信号、TR…右手動トルク信号、UR…右輪回転
速度信号、V…車速信号、VHI…高車速領域、VLW…低
車速領域、VMD…中車速領域、VR…右車速信号、VL
左車速信号、△LF(R-L)…左右荷重差分、△L(R-L )
左右荷重差分信号。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体を人力で操作するためのハンドリン
    グを付設した主輪と、この主輪の回転速度を検出する主
    輪回転速度センサと、前記ハンドリングに加える操作力
    を検出する手動トルクセンサと、前記主輪に補助力を付
    加する電動機と、前記電動機を駆動制御する駆動制御手
    段と、この駆動制御手段からの信号によって前記電動機
    を駆動する電動機駆動手段と、車体に回転自在に取付け
    た前部補助輪と、をそれぞれ左右一対に備える電動車椅
    子において、 車輪に掛かる荷重を検出する荷重センサを有する左右一
    対の姿勢制御用荷重センサ手段と、前記姿勢制御用荷重
    センサ手段、前記回転速度センサおよび前記手動トルク
    センサからの信号を処理して前記電動機による補助力の
    大きさと方向を制御する左右一対の制御信号処理手段か
    らなる制御手段と、を備えると共に、 前記制御信号処理手段は、前記回転速度センサおよび前
    記手動トルクセンサからの信号の値に基づいて前記電動
    機による補助力の大きさと方向を決める目標信号を設定
    する目標信号設定手段と、前記前部補助輪に荷重センサ
    を設けた前記勢制御用荷重センサ手段から得られる浮き
    検出パルス信号のパルス幅を計測してパルス幅信号を出
    力するパルス幅計測手段と、このパルス幅計測手段から
    のパルス幅信号に基づいて係数を設定してこの係数を出
    力する係数設定手段と、前記目標信号設定手段から出力
    する目標信号に前記係数設定手段から出力する係数を乗
    算して制御信号を出力する乗算手段と、を備えたことを
    特徴とする電動車椅子。
  2. 【請求項2】 車体を人力で操作するためのハンドリン
    グを付設した主輪と、この主輪の回転速度を検出する主
    輪回転速度センサと、前記ハンドリングに加える操作力
    を検出する手動トルクセンサと、前記主輪に補助力を付
    加する電動機と、前記電動機を駆動制御する駆動制御手
    段と、この駆動制御手段からの信号によって前記電動機
    を駆動する電動機駆動手段と、車体に回転自在に取付け
    た前部補助輪と、をそれぞれ左右一対に備える電動車椅
    子において、 車輪に掛かる荷重を検出する荷重センサを有する左右一
    対の姿勢制御用荷重センサ手段と、前記姿勢制御用荷重
    センサ手段、前記回転速度センサおよび前記手動トルク
    センサからの信号を処理して前記電動機による補助力の
    大きさと方向を制御する左右一対の制御信号処理手段か
    らなる制御手段と、を備えると共に、 前記制御信号処理手段は、前記回転速度センサおよび前
    記手動トルクセンサからの信号の値に基づいて前記電動
    機による補助力の大きさと方向を決める目標信号を設定
    する目標信号設定手段と、前記前部補助輪に荷重センサ
    を設けた前記姿勢制御用荷重センサ手段から得られる荷
    重センサ信号に含まれる高域周波数成分を減衰させて低
    域周波数成分を出力するローパスフィルタと、このロー
    パスフィルタからの荷重信号に基づいて係数を設定して
    この係数を出力する係数設定手段と、前記目標信号設定
    手段から出力する目標信号に前記係数設定手段から出力
    する係数を乗算して制御信号を出力する乗算手段と、を
    備えたことを特徴とする電動車椅子。
  3. 【請求項3】 車体を人力で操作するためのハンドリン
    グを付設した主輪と、この主輪の回転速度を検出する主
    輪回転速度センサと、前記ハンドリングに加える操作力
    を検出する手動トルクセンサと、前記主輪に補助力を付
    加する電動機と、前記電動機を駆動制御する駆動制御手
    段と、この駆動制御手段からの信号によって前記電動機
    を駆動する電動機駆動手段と、車体に回転自在に取付け
    た前部補助輪と、をそれぞれ左右一対に備える電動車椅
    子において、 車輪に掛かる荷重を検出する荷重センサを有する左右一
    対の姿勢制御用荷重センサ手段と、前記姿勢制御用荷重
    センサ手段、前記回転速度センサおよび前記手動トルク
    センサからの信号を処理して前記電動機による補助力の
    大きさと方向を制御する左右一対の制御信号処理手段か
    らなる制御手段と、を備えると共に、 前記姿勢制御用荷重センサ手段は、 前記前部補助輪に荷重センサを設けてこの前部補助輪に
    掛かる荷重を検出して荷重センサ信号を出力する前部補
    助輪荷重センサと、前記主輪に荷重センサを設けてこの
    主輪に掛かる荷重を検出して荷重センサ信号を出力する
    主輪荷重センサと、を備え、 前記制御信号処理手段は、 前記回転速度センサおよび前記手動トルクセンサからの
    信号の値に基づいて前記電動機による補助力の大きさと
    方向を決める目標信号を設定する目標信号設定手段と、
    前記姿勢制御用荷重センサ手段から得られる前部補助輪
    に掛かる荷重の荷重センサ信号と主輪に掛かる荷重の荷
    重センサ信号との比率を演算して荷重比率信号を出力す
    る除算手段と、この除算手段から得られる荷重比率信号
    に含まれる高域周波数成分を減衰させて低域周波数成分
    を出力するローパスフィルタと、このローパスフィルタ
    からの荷重比率信号に基づいて係数を設定してこの係数
    を出力する係数設定手段と、前記目標信号設定手段から
    出力する目標信号に前記係数設定手段から出力する係数
    を乗算して制御信号を出力する乗算手段と、を備えたこ
    とを特徴とする電動車椅子。
  4. 【請求項4】 車体を人力で操作するためのハンドリン
    グを付設した主輪と、この主輪の回転速度を検出する主
    輪回転速度センサと、前記ハンドリングに加える操作力
    を検出する手動トルクセンサと、前記主輪に補助力を付
    加する電動機と、前記電動機を駆動制御する駆動制御手
    段と、この駆動制御手段からの信号によって前記電動機
    を駆動する電動機駆動手段と、車体に回転自在に取付け
    た前部補助輪と、をそれぞれ左右一対に備える電動車椅
    子において、 車輪に掛かる荷重を検出する荷重センサを有する左右一
    対の姿勢制御用荷重センサ手段と、前記姿勢制御用荷重
    センサ手段、前記回転速度センサおよび前記手動トルク
    センサからの信号を処理して前記電動機による補助力の
    大きさと方向を制御する左右一対の制御信号処理手段か
    らなる制御手段と、を備えると共に、 前記姿勢制御用荷重センサ手段は、 前記前部補助輪に荷重センサを設けてこの前部補助輪に
    掛かる荷重を検出して荷重センサ信号を出力する前部補
    助輪荷重センサと、前記主輪に荷重センサを設けてこの
    主輪に掛かる荷重を検出して荷重センサ信号を出力する
    主輪荷重センサと、を備え、 前記制御手段は、 右車輪に掛かる全荷重と左車輪に掛かる全荷重との差分
    を演算して差分荷重信号を出力する差分演算手段と、こ
    の差分演算手段から得られる差分荷重信号に含まれる高
    域周波数成分を減衰させて低域周波数成分を出力するロ
    ーパスフィルタと、からなる差分荷重演算手段と、 前記回転速度センサおよび前記手動トルクセンサからの
    信号の値に基づいて前記電動機による補助力の大きさと
    方向を決める目標信号を設定する目標信号設定手段と、
    前記姿勢制御用荷重センサ手段から得られる前部補助輪
    に掛かる荷重の荷重センサ信号と主輪に掛かる荷重の荷
    重センサ信号との加算をして加算した荷重信号を出力す
    る加算手段と、前記差分荷重演算手段から得られる差分
    荷重信号に基づいて係数を設定してこの係数を出力する
    係数設定手段と、前記目標信号設定手段から出力する目
    標信号に前記係数設定手段から出力する係数を乗算して
    制御信号を出力する乗算手段と、からなる前記制御信号
    処理手段と、を備えたことを特徴とする電動車椅子。
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