JPH09247958A - 電力変換装置の偏磁抑制制御回路 - Google Patents

電力変換装置の偏磁抑制制御回路

Info

Publication number
JPH09247958A
JPH09247958A JP8052019A JP5201996A JPH09247958A JP H09247958 A JPH09247958 A JP H09247958A JP 8052019 A JP8052019 A JP 8052019A JP 5201996 A JP5201996 A JP 5201996A JP H09247958 A JPH09247958 A JP H09247958A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
voltage source
power converter
current
inverter
difference
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP8052019A
Other languages
English (en)
Inventor
Fumio Aoyama
文夫 青山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP8052019A priority Critical patent/JPH09247958A/ja
Publication of JPH09247958A publication Critical patent/JPH09247958A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Inverter Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】重接続されたインバータの出力電流に含まれる
直流分をローパスフィルタ等の遅れ要素なしに検出でき
るため、検出遅れが小さく応答性が高く、変圧器の偏磁
を抑制する効果が高い電力変換装置の偏磁抑制制御回路
を得る。 【解決手段】少なくとも2台の電圧形インバータの出力
を多重変圧器を介して直列接続されてなる電力変換装置
において、前記多重変圧器の偏磁を抑制するため、前記
各電圧形インバータの出力電流を検出し、それらを平均
演算回路42により出力電流の算術平均値と、減算器4
3a,43bにより各々の電圧形インバータの出力電流
の差分を演算しそれが小さくなるよう負帰還制御するこ
とを特徴とした電力変換装置の偏磁抑制制御回路。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電圧形インバータと
多重変圧器で構成される電力変換装置に用いる多重変圧
器の偏磁を抑制する偏磁抑制制御回路に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の単相2直列多重インバータと多重
変圧器で構成される電力変換装置の一例を図11に示
す。図11において、1a,1bは多重変圧器、4a,
4bは変流器、20a,20bは電圧形インバータを示
し、電圧形インバータ20a,20bの詳細を図12に
示す。
【0003】図12において22U,22X,22V,
22YはGTO等の自己消弧形半導体素子、23U,2
3X,23V,23Yは自己消弧形半導体素子22U,
22X,22V,22Yにそれぞれ逆並列接続される帰
還ダイオード、24a,24bは直流コンデンサであ
る。
【0004】このような構成の電力変換装置は多重接続
することによって、高調波の低減と大容量化が図れるこ
とは一般に知られている。図11の単相2直列多重イン
バータの場合、No.1電圧形インバータ20aとN
o.2電圧形インバータ20bの搬送波に90deg
(90度)の位相差を設け各段の出力電圧に位相差を持
たせることで上記目的を達成することができる。
【0005】インバータ出力電圧の波形例を図13
(a)に示す。ここで、インバータの出力電流を急変さ
せた場合における各段の出力電圧のバラツキが変圧器偏
磁の原因となる。この現象について以下説明する。
【0006】図14に示すように電圧形インバータを交
流系統に接続した場合、その出力電流は次式で表すこと
ができる。 ic =(VS −VC )/jωL …(1) ここで、VS は交流系統の電圧、VC は電圧形インバー
タの出力電圧、Lは連系リアクトル(変圧器)である。
(1)式より、インバータの出力電圧VC は交流系統の
電圧VS とその出力電流ic 、換言すれば電流基準より
求めることできる。
【0007】多重変圧器1a,1bによって接続された
電力変換装置におけるインバータ20a,20bの出力
電圧は図13(a)に示すように定常的には直流分を発
生しない。ところが、電流基準が急変した場合には図1
3(b)に示すように、電流変化に必要な電圧として例
えばNo.1インバータ20aの矩形波状出力電圧の斜
線部分が増加し、No.2インバータ20bの矩形波点
線部分が減少したとすれば、瞬間的に大きな電圧時間積
の直流分が各インバータの出力電圧に現れており、電圧
の積分値に比例する磁束について考えればある巻線の磁
束は正方向に、他の巻線は負方向に偏磁することにな
る。この様な現象が繰り返されれば、変圧器の偏磁が急
速に進行し最終的には変圧器の鉄芯が飽和し過大な電流
が流れるため、電力変換装置を保護するために停止せざ
るを得ない結果となる。
【0008】この様な多重変圧器の偏磁現象を抑制する
ことを目的とした従来の偏磁抑制制御回路を図10に示
す。各インバータ20a,20bの出力電流はその各々
に取り付けられた変流器4a,4bによって制御回路4
0に入力される。この各インバータ20a,20bの個
別電流i1 及びi2 は制御回路40内のローパスフィル
タ14a,14bに入力されその直流分が検出され、減
算器41a,41bにより各インバータの信号波e01
びe02にそれぞれ減算される。各インバータのゲート回
路30a,30bで各信号波と搬送波が比較され図10
の各半導体素子(スイッチング素子)22U〜22Yを
オン、オフすることにより、出力電圧を制御する。この
様に、従来の偏磁抑制制御回路は多重変圧器に接続され
る各インバータの出力電流直流分を抑制することによ
り、変圧器の偏磁を抑制するものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】以上述べた従来の偏磁
抑制制御回路には以下の問題点がある。多重接続された
インバータの出力電流に含まれる直流分をローパスフィ
ルタ14a,14bにより検出しているので、出力電流
の基本波分を除去するためにローパスフィルタ14a,
14bの遮断周波数を低くする必要がある。このため直
流分の検出遅れが大きく制御性、応答性が悪くなり、変
圧器の偏磁を抑制する効果が低い。本発明の目的は前記
問題点を解決し、制御性、応答性の高い電力変換装置の
偏磁抑制制御回路を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、請求項1に対応する発明は、少なくとも2台の電圧
形インバータの出力を多重変圧器を介して直列接続され
てなる電力変換装置において、前記各電圧形インバータ
の出力電流を検出する手段と、それら出力電流の算術平
均を演算する算術平均演算手段と、前記各々の電圧形イ
ンバータの出力電流と前記算術平均演算手段の算術平均
の偏差を演算する手段と、該手段で求められた差分を負
帰還制御する手段と、を具備し、前記偏差が小さくなる
よう各電圧形インバータの信号波を補正することにより
前記多重変圧器の偏磁を抑制するようにした電力変換装
置の偏磁抑制制御回路である。
【0011】請求項1に対応する発明によれば、各電圧
形インバータの出力電流の算術平均を演算することによ
ってあたかも偏磁していないときの電流信号を得ること
ができる。なぜならば従来の技術において説明したよう
に、電流基準が急変したとき多重変圧器におけるある巻
線の磁束は正方向に他の巻線の磁束は負方向に偏磁する
ので、各巻線の励磁回路に流れる偏磁電流すなわち各イ
ンバータ出力電流の偏磁電流分もまた互いに逆方向とな
り、その平均は零に近いものとなる。この各出力電流の
算術平均と各インバータの出力電流の偏差を演算するこ
とにより、当該インバータ出力電流に含まれる直流分す
なわち偏磁電流を検出することができる。しかも基本波
分に関して言えば各インバータは多重変圧器を介して直
列接続されているため、すべてのインバータについて等
しくなるのでそれらの平均値も同じ値である。従って、
前記各出力電流の算術平均と各インバータの出力電流の
偏差には基本波分が含まれない。この偏差が小さくなる
よう負帰還制御を行い各インバータの信号波を補正する
ことにより多重変圧器の偏磁を抑制できる。
【0012】前記目的を達成するため、請求項2に対応
する発明は、少なくとも2台の電圧形インバータの出力
を多重変圧器を介して直列接続されてなる電力変換装置
において、前記電力変換装置の電流基準と前記各電圧形
インバータの出力電流の偏差を演算する偏差演算手段
と、前記偏差を負帰還制御する手段とを具備し、前記偏
差が小さくなるよう各電圧形インバータの信号波を補正
することにより前記多重変圧器の偏磁を抑制するように
した電力変換装置の偏磁抑制制御回路である。
【0013】請求項2に対応する発明によれば、電流基
準と各インバータの出力電流の偏差を演算することによ
り偏磁に起因する直流電流を検出できる。すなわち、電
流基準には直流分が含まれておらず基本波分については
出力電流と等しいので、偏磁電流を高速に検出すること
が可能となる。前記偏差が小さくなるよう負帰還制御を
行い各インバータの信号波を補正することにより多重変
圧器の偏磁を抑制できる。
【0014】前記目的を達成するために、請求項3に対
応する発明は、少なくとも2台の電圧形インバータの出
力を多重変圧器を介して直列接続されてなる電力変換装
置において、前記各電圧形インバータの出力電流を検出
する検出手段と、該検出手段で検出された正の波高値と
負の波高値を検出しその差分を演算する手段を具備し、
その差分が小さくなるよう各電圧形インバータの信号波
を補正することにより前記多重変圧器の偏磁を抑制する
ようにした電力変換装置の偏磁抑制制御回路である。
【0015】請求項3に対応する発明によれば、各イン
バータの出力電流における正の波高値と負の波高値を検
出し、その差分を演算することにより偏磁に起因する直
流分を検出できる。すなわち、多重変圧器が偏磁してい
ないときには各インバータの出力電流の波高値は正負と
も同値となるが、偏磁が生じ直流分が出力電流に含まれ
ると正負の波高値が異なるのでその差分を演算すること
によって偏磁電流を検出することが可能となる。この差
分が小さくなるよう負帰還制御を行い各インバータの信
号波を補正することにより多重変圧器の偏磁を抑制でき
る。
【0016】前記目的を達成するために、請求項4に対
応する発明は、少なくとも2台の電圧形インバータの出
力を多重変圧器を介して直列接続されてなる電力変換装
置において、前記各電圧形インバータの出力電流を検出
する検出手段と、該検出手段により検出された正の面積
値と負の面積値を検出しその差分を演算する手段を具備
し、その差分が小さくなるよう各電圧形インバータの信
号波を補正することにより前記多重変圧器の偏磁を抑制
するようにした電力変換装置の偏磁抑制制御回路であ
る。
【0017】請求項4に対応する発明によれば、各イン
バータの出力電流における正の面積値と負の面積値を検
出し、その差分を演算することにより偏磁に起因する直
流分を検出できる。すなわち、多重変圧器が偏磁してい
ないときには各インバータの出力電流の面積値は正負と
も同値となるが、偏磁が生じ直流分が出力電流に含まれ
ると正負の面積値が異なるのでその差分を演算すること
によって偏磁電流を検出することが可能となる。この差
分が小さくなるよう負帰還制御を行い各インバータの信
号波を補正することにより多重変圧器の偏磁を抑制でき
る。
【0018】請求項5の発明は請求項1における少なく
とも2台の電力変換装置を並列に設置されてなる電力変
換装置の多重変圧器の偏磁を抑制するため、各電圧形イ
ンバータの出力電流を検出する手段と、それら出力電流
の算術平均を演算する手段と、各々の電圧形インバータ
の出力電流と前記出力電流算術平均の偏差を演算する手
段と、その偏差を負帰還制御する手段を具備し、偏差が
小さくなるよう各電圧形インバータの信号波を補正する
ことにより前記多重変圧器の偏磁を抑制するようにした
電力変換装置の偏磁抑制制御回路である。
【0019】請求項5に対応する発明によれば、各電力
変換装置における各インバータ出力電流の算術平均を演
算することによってあたかも偏磁していないときの電流
信号を得ることができる。なぜならば電流基準が急変し
たとき、ある電力変換装置における多重変圧器の直列多
重接続されている巻線の磁束の総和は正方向に、他の電
力変換装置における多重変圧器の直列多重接続されてい
る巻線の磁束の総和は負方向に偏磁するので、各巻線の
励磁回路に流れる偏磁電流すなわち各インバータ出力電
流の偏磁電流分もまた互いに逆方向となり、その平均は
零に近いものとなる。この各出力電流の算術平均と各イ
ンバータの出力電流の偏差を演算することにより、当該
インバータ出力電流に含まれる直流分すなわち偏磁電流
を検出することができる。しかも基本波分に関して言え
ば各電力変換装置は同一に制御されているので、すべて
のインバータについて等しくなりそれらの平均値も同じ
値である。従って、前記各出力電流の算術平均と各イン
バータの出力電流の偏差には基本波分が含まれない。こ
の偏差が小さくなるよう負帰還制御を行い各インバータ
の信号波を補正することにより多重変圧器の偏磁を抑制
できる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明するが、前述の従来例と同一部分
には、同一符号を付してその説明を省略する。また、こ
こでは2直列多重方式の電力変換装置について説明する
が、3直列以上についても同様であるため説明を省略す
る。
【0021】<第1の実施形態(請求項1に対応する発
明)>図1に示すように、各電圧形インバータの出力電
流を検出し、それら出力電流の算術平均値と各々の電圧
形インバータの出力電流の差分を演算しそれが小さくな
るよう負帰還制御するように構成したものである。
【0022】具体的には、図1において、No.1電圧
形インバータ電流i1 及びNo.2電圧形インバータ電
流i2 は、図9における変流器4a及び4bにより検出
される各インバータの出力電流である。これらを平均演
算回路42に入力し次式に示されるその平均電流im
演算する。
【0023】 im =(i1 +i2 )/2 …(2) 減算器43a及び43bは各電圧形インバータの出力電
流i1 またはi2 と前記平均電流im の偏差を演算する
ことにより、各出力電流に含まれる基本波分を除去する
と共に多重変圧器の偏磁に起因する直流分を検出する。
【0024】増幅器44a及び44bは前述により検出
された直流分を増幅する機能を有し、その出力が減算器
41a及41bに入力され信号波e01及びe02を補正す
る。ゲート回路30aはNo.1電圧形インバータのゲ
ート信号を決定する回路であり、U,X相変調回路46
aは搬送波es1と前述の補正された信号e01′を用いて
No.1電圧形インバータのU相GTO及びX相GTO
(図10の22U及び22X)のゲート信号を決定する
PWM変調回路である。Y,V相変調回路46bは搬送
波es1を反転器45で反転した信号と前述の補正された
信号波e01′を用いてNo.1電圧形インバータのY相
GTO及びV相GTO(図10の22Y及び22V)の
ゲート信号を決定する。
【0025】同様にして、ゲート回路30bにより搬送
波es2と前述の補正された信号波e02′を用いて、N
o.2電圧形インバータの各GTOのゲート信号を決定
する。ここで、搬送波es2は搬送波es1に対して90度
(90deg)の位相差を設け多重化が図られている。
【0026】以上のように構成することにより、第1の
実施形態によれば、以下のような作用が得られる。すな
わち、各電圧形インバータの出力電流i1 またはi2
前記平均電流im の偏差として検出された減算器43a
及び43bの出力としての偏磁電流信号は増幅器44a
及び44bにて増幅され、信号波e01及びe02に補正信
号として合成され、ゲート回路30a及び30bによっ
て各GTOの通電期間を制御する。これによって、負帰
還制御回路が形成され前記偏差すなわち偏磁電流が抑制
される。
【0027】この様な第1の実施形態によれば、以下の
ような効果が得られる。すなわち、各電圧形インバータ
の出力電流の平均と当該電圧インバータの出力電流の偏
差を演算することにより出力電流に含まれる基本波分を
除去できるので多重変圧器の偏磁に起因する直流分を遅
れなく検出できるため、偏磁抑制制御の応答が速く抑制
効果が高い。
【0028】<第2の実施形態(請求項2に対応する発
明)>図1に示す実施形態の構成図と同一部には同一符
号を付してその説明を省略する。図2において、各イン
バータの出力電流i1 及びi2 と電流基準i* の偏差を
減算器43a及び43bにより演算する。ここで電流基
準i* はインバータの出力電流を制御するための指令信
号であり直流分を含まない。また、各インバータの出力
電流が電流基準に追従する様信号波e01及びe02が制御
されるので、各インバータの出力電流i1 及びi2 と電
流基準i* の基本波分は一致する。したがって、減算器
43a及び43bの出力には多重変圧器の偏磁に起因す
る直流分のみが検出される。
【0029】以上の様に第2の実施形態のように構成す
ることにより、以下の如く作用する。すなわち、各電圧
形インバータの出力電流i1 またはi2 と電流基準i*
の偏差として検出された減算器43a及び43bの出力
としての偏磁電流信号は増幅器44a及び44bにて増
幅され、信号波e01及びe02に補正信号として合成さ
れ、ゲート回路30a及び30bによって各GTOの通
電期間を制御する。これによって、負帰還制御回路が形
成され前記偏差すなわち偏磁電流が抑制される。
【0030】この様な第2の実施形態によれば、以下の
効果を有する。各電圧形インバータの電流基準と当該電
圧形インバータの出力電流の偏差を演算することにより
出力電流に含まれる基本波分を除去できるので多重変圧
器の偏磁に起因する直流分を遅れなく検出できるため、
偏磁抑制制御の応答が速く抑制効果が高い。
【0031】<第3の実施形態(請求項3に対応する発
明)>図3、図4および図5を参照して説明するが、図
1と同一部には同一符号を付してその説明を省略する。
【0032】図3において、直流分検出回路50a,5
0bは各電圧形インバータの出力電流の直流分を検出す
る。図3における直流分検出回路50a,50bの構成
図の詳細を図4に示している。図4および図5におい
て、正のピーク値ホールド回路51は、インバータ出力
電流の最大値すなわち正の波高値を、負のピーク値ホー
ルド回路52はインバータ出力電流の最小値すなわち負
の波高値を検出する。位相検出回路53は交流系統電圧
が0degとなるタイミングで前記ピークホールド回路
51及び52をリセットするタイミング信号を出力す
る。従って、前記ピークホールド回路51及び52のリ
セット時の出力は1サイクルの正及び負の波高値とな
る。加算器54により前記ピークホールド回路51及び
52の出力を加算し、サンプルホールド回路55によっ
てリセット時の値をホールドする。サンプルホールド回
路55は前記位相検出回路53出力のタイミング信号に
てサンプルホールドされることにより、その出力はイン
バータ出力電流の直流分に比例した値となる。
【0033】以上述べた様に第3の実施形態のように構
成することにより、以下の如く作用する。すなわち、各
電圧形インバータの出力電流の正の波高値と負の波高値
の差分として検出された偏磁電流信号は増幅器44a及
び44bにて増幅され、信号e01及びe02に補正信号と
して合成され、ゲート回路30a及び30bによって各
GTOの通電期間を制御する。これによって、負帰還制
御回路が形成され前記差分すなわち偏磁電流が抑制され
る。
【0034】以上述べた第3の実施形態によれば、以下
の効果を有する。各電圧形インバータ出力電流の正の波
高値と負の波高値の差分を演算することにより、出力電
流に含まれる基本波分を除去できるので多重変圧器の偏
磁に起因する直流分を高速に検出できるため、偏磁抑制
制御の応答が速く抑制効果が高い。
【0035】<第4の実施形態(請求項4に対応する発
明)>次に、本発明による第4の実施形態について、図
3、図6および図7を参照して説明する。図1に示す第
1の実施形態の構成図と同一部には同一符号を付してそ
の説明を省略する。図3において、直流分検出回路50
a,50bは各電圧形インバータの出力電流の直流分を
検出する。
【0036】各電圧形インバータの詳細は図6および図
7に示すように、積分器56a,56bはインバータ出
力電流を積分するが、その積分期間は極性判別回路57
により決定される。すなわち、極性判別回路57はイン
バータ出力電流の極性を判別し、正の期間では積分器5
6bを、負の期間では積分器56aをリセットする。こ
れにより積分器56aは出力電流の正の面積を、積分器
56bは負の面積を演算することになる。サンプルホー
ルド回路55a,55bは前記積分器の最終値を各々サ
ンプルホールドする。そのタイミングはタイミング検出
器59によって決定される。すなわち極性判別器57の
出力信号の立ち上がりまたは立ち下がりのタイミングで
サンプルホールドを行う。加算器54は上記サンプルホ
ールド回路55a,55bの出力を加算器54にて加算
することにより、その出力はインバータ出力電流の直流
分に比例した値となる。
【0037】以上の様に構成した第4の実施形態によれ
ば、以下の如く作用する。図3の各電圧形インバータの
出力電流の正の面積値と負の面積値の差分として検出さ
れた偏磁電流信号は増幅器44a及び44bにて増幅さ
れ、信号波e01及びe02に補正信号として合成され、ゲ
ート回路30a及び30bによって各GTOの通電期間
を制御する。これによって、負帰還制御回路が形成され
前記差分すなわち偏磁電流が抑制される。
【0038】以上のように構成した第4の実施形態によ
れば、以下の効果を有する。図7に示す各電圧形インバ
ータ出力電流の正の面積値と負の面積値の差分を演算す
ることにより、出力電流に含まれる基本波分を除去でき
るので、多重変圧器の偏磁に起因する直流分を高速に検
出できるため、偏磁抑制制御の応答が速く抑制効果が高
い。
【0039】<第5の実施形態(請求項5に対応する発
明)>次に、第5の実施形態について、図8および図9
の構成図を参照して説明する。図1に示す構成図と同一
部分には同一符号を付してその説明を省略する。尚、こ
こでは2台の電力変換装置について説明するが、電力変
換装置が3台以上ある場合についても同様である。
【0040】図8は第1の電力変換装置の制御回路を表
す構成図であり、第2の電力変換装置の制御回路につい
ても同様に構成されているのでその説明を省略する。同
図においてi1 からi4 は図7における変流器4aから
4dにより検出される各インバータの出力電流である。
ここで、各インバータは図9に示すように、No.1と
No.2が多重変圧器を介して直列接続され第1の電力
変換装置を、No.3とNo.4が他の多重変圧器を介
して直列接続され第2の電力変換装置を構成しており、
これら2台の電力変換装置が交流系統において並列接続
されている。平均演算回路42は上記出力電流i1 から
4 の平均を演算し、その出力と各インバータの出力電
流の偏差を減算器44a及び44bによって演算するこ
とにより多重変圧器の偏磁に起因する直流分を検出す
る。
【0041】以上のように構成することにより、第5の
実施形態の発明は以下の如く作用する。各電圧形インバ
ータの出力電流i1 からi4 と前記平均電流の偏差とし
て検出された減算器43a及び43bの出力としての偏
磁電流信号は増幅器44a及び44bにて増幅され、信
号波e01及びe02に補正信号として合成され、ゲート回
路30a及び30bによって各GTOの通電期間を制御
する。これによって、負帰還制御回路が形成され前記偏
差すなわち偏磁電流が抑制される。
【0042】この様に構成することによって、請求項5
の発明は以下の効果を有する。各電圧形インバータの出
力電流の平均と当該電圧形インバータの出力電流の偏差
を演算することにより出力電流に含まれる基本波分を除
去できるので多重変圧器の偏磁に起因する直流分を遅れ
なく検出できるため、偏磁抑制制御の応答が速く抑制効
果が高い。
【0043】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1から請求項5の発明によれば次のような利点が得られ
る。すなわち、多重接続されたインバータの出力電流に
含まれる直流分をローパスフィルタ等の遅れ要素なしに
検出できるため、検出遅れが小さく応答性が高く、変圧
器の偏磁を抑制する効果が高い電力変換装置の偏磁抑制
制御回路を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における電力変換装置の偏磁抑制制御回
路の第1の実施形態の要部のみを示すブロック図。
【図2】本発明における電力変換装置の偏磁抑制制御回
路の第2の実施形態の要部のみを示すブロック図。
【図3】本発明における電力変換装置の偏磁抑制制御回
路の第3の実施形態の要部のみを示すブロック図。
【図4】図3における直流分検出回路の詳細を説明する
ための構成図。
【図5】図4の動作を説明するための波形図。
【図6】本発明における電力変換装置の偏磁抑制制御回
路の第4の実施形態の直流分検出回路の詳細を説明する
ための構成図。
【図7】図6の動作を説明するための波形図。
【図8】本発明における電力変換装置の偏磁抑制制御回
路の第5の実施形態を説明するための回路図。
【図9】本発明における電力変換装置の偏磁抑制制御回
路の第5の実施形態を説明するための回路図。
【図10】従来の電力変換装置の偏磁抑制制御回路の問
題点を説明するための構成図。
【図11】従来および本発明が適用される電力変換装置
の構成図。
【図12】図9における電圧形インバータの構成図。
【図13】多重変圧器のインバータ側と交流側の電圧及
びインバータ出力電流との関係を表す図で、(a)は定
常状態、(b)は過渡状態を表す図。
【図14】従来の電圧形インバータと交流系統の等価回
路を表す図。
【符号の説明】
1a,1b…多重変圧器、 4a,4b…変流器、 20a,20b…電圧形インバータ、 30a,30b…ゲート回路、 41a,41b…減算器、 42…平均演算回路、 43a,43b…減算器、 44a,44b…増幅器、 45…反転器、 46a,46b…PWM変調回路。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも2台の電圧形インバータの出
    力を多重変圧器を介して直列接続されてなる電力変換装
    置において、 前記多重変圧器の偏磁を抑制するため、前記各電圧形イ
    ンバータの出力電流を検出し、それら出力電流の算術平
    均値と各々の電圧形インバータの出力電流の差分を演算
    しそれが小さくなるよう負帰還制御することを特徴とし
    た電力変換装置の偏磁抑制制御回路。
  2. 【請求項2】 少なくとも2台の電圧形インバータの出
    力を多重変圧器を介して直列接続されてなる電力変換装
    置において、 前記多重変圧器の偏磁を抑制するため、電力変換装置の
    電流基準と前記各電圧形インバータの差分を検出し、そ
    れが小さくなるよう負帰還制御することを特徴とした電
    力変換装置の偏磁抑制制御回路。
  3. 【請求項3】 少なくとも2台の電圧形インバータの出
    力を多重変圧器を介して直列接続されてなる電力変換装
    置において、 前記多重変圧器の偏磁を抑制するため、前記各電圧形イ
    ンバータの出力電流を検出し、その正の波高値と負の波
    高値の差分を演算しそれが小さくなるよう負帰還制御す
    ることを特徴とした電力変換装置の偏磁抑制制御回路。
  4. 【請求項4】 少なくとも2台の電圧形インバータの出
    力を多重変圧器を介して直列接続されてなる電力変換装
    置において、前記多重変圧器の偏磁を抑制するため、前
    記各電圧形インバータの出力電流を検出し、その正の面
    積値と負の面積値の差分を演算しそれが小さくなるよう
    負帰還制御することを特徴とした電力変換装置の偏磁抑
    制制御回路。
  5. 【請求項5】 少なくとも2台の電力変換装置を並列に
    設置し、各電圧形インバータの出力電流の算術平均値と
    各々の電圧形インバータの出力電流の差分が小さくなる
    ように負帰還制御することを特徴とした請求項1記載の
    電力変換装置の偏磁抑制制御回路。
JP8052019A 1996-03-08 1996-03-08 電力変換装置の偏磁抑制制御回路 Pending JPH09247958A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8052019A JPH09247958A (ja) 1996-03-08 1996-03-08 電力変換装置の偏磁抑制制御回路

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8052019A JPH09247958A (ja) 1996-03-08 1996-03-08 電力変換装置の偏磁抑制制御回路

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09247958A true JPH09247958A (ja) 1997-09-19

Family

ID=12903110

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP8052019A Pending JPH09247958A (ja) 1996-03-08 1996-03-08 電力変換装置の偏磁抑制制御回路

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09247958A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003061364A (ja) * 2001-08-09 2003-02-28 Matsushita Electric Works Ltd 太陽光発電システム
CN110277933A (zh) * 2018-03-15 2019-09-24 株式会社东芝 电力转换装置的控制装置以及控制方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003061364A (ja) * 2001-08-09 2003-02-28 Matsushita Electric Works Ltd 太陽光発電システム
CN110277933A (zh) * 2018-03-15 2019-09-24 株式会社东芝 电力转换装置的控制装置以及控制方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2057717C (en) Parallel inverter system
EP0475709B1 (en) Inverter control device capable of suppressing DC magnetization in three-phase transformer
JPH09331682A (ja) 電力変換器
JPS63198581A (ja) インバータ装置
JPH0556648A (ja) Pwmインバータの並列運転制御装置
JP6178433B2 (ja) 電力変換装置
US9531296B2 (en) Neutral-point-clamped multilevel power conversion device
JP6771693B1 (ja) 電力変換装置
WO2021255866A1 (ja) 電力変換装置
JP2003169480A (ja) 中性点クランプ式電力変換器の制御装置
EP0634833B1 (en) Control system for power converter
JPH0779574A (ja) 3レベルインバータの制御回路
JPH09247958A (ja) 電力変換装置の偏磁抑制制御回路
JP2906616B2 (ja) 並列多重インバータ
JP3222489B2 (ja) 3相3線式の中性点クランプ式インバータの制御方法
JP3274274B2 (ja) 偏磁抑制制御回路
JP2001258264A (ja) 電圧形自励式変換器の制御装置
JP3752804B2 (ja) 交流機の制御装置
WO2023214462A1 (ja) 電力変換装置
JP2835165B2 (ja) 3相変圧器の直流偏磁抑制制御を備えたインバータ制御装置
JPH04359680A (ja) 偏磁制御装置
JP2663385B2 (ja) 交流フイルタとパルス幅変調方式電力変換器を直列接続した高調波抑制装置
JP2848180B2 (ja) コンバータ出力変圧器の偏磁補正制御装置
JPH08340679A (ja) 高周波変圧器の偏磁防止回路
JP3256814B2 (ja) 多相電力変換器の制御装置