JPH09241035A - 結晶化ガラス - Google Patents
結晶化ガラスInfo
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- JPH09241035A JPH09241035A JP4895696A JP4895696A JPH09241035A JP H09241035 A JPH09241035 A JP H09241035A JP 4895696 A JP4895696 A JP 4895696A JP 4895696 A JP4895696 A JP 4895696A JP H09241035 A JPH09241035 A JP H09241035A
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03C—CHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
- C03C10/00—Devitrified glass ceramics, i.e. glass ceramics having a crystalline phase dispersed in a glassy phase and constituting at least 50% by weight of the total composition
- C03C10/0009—Devitrified glass ceramics, i.e. glass ceramics having a crystalline phase dispersed in a glassy phase and constituting at least 50% by weight of the total composition containing silica as main constituent
-
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- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03C—CHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
- C03C10/00—Devitrified glass ceramics, i.e. glass ceramics having a crystalline phase dispersed in a glassy phase and constituting at least 50% by weight of the total composition
- C03C10/0036—Devitrified glass ceramics, i.e. glass ceramics having a crystalline phase dispersed in a glassy phase and constituting at least 50% by weight of the total composition containing SiO2, Al2O3 and a divalent metal oxide as main constituents
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 SiO2− CaO−Na2O系ガラスに特定の核形成剤
を導入し、熱処理によりガラス表面に加え内部からの結
晶析出による堅牢で従来にない白磁状美観を呈する結晶
化ガラスを得る。 【解決手段】 SiO2− CaO−Na2O系基礎ガラス成分 100
wt%に対し、Mo系化合物、および W系化合物から選択さ
れる1種以上の添加成分をMoO3およびWO3 換算で2〜8 w
t%添加してなるガラスを、熱処理により結晶析出せし
めた結晶化ガラス。
を導入し、熱処理によりガラス表面に加え内部からの結
晶析出による堅牢で従来にない白磁状美観を呈する結晶
化ガラスを得る。 【解決手段】 SiO2− CaO−Na2O系基礎ガラス成分 100
wt%に対し、Mo系化合物、および W系化合物から選択さ
れる1種以上の添加成分をMoO3およびWO3 換算で2〜8 w
t%添加してなるガラスを、熱処理により結晶析出せし
めた結晶化ガラス。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、Mo系化合物および
W系化合物の1種以上の添加成分を含有する原ガラスを
熱処理することにより、CaMoO3、CaWO3 等を結晶核とし
て、結晶析出せしめた白磁状の外観を呈し、建材やディ
スク基板などの電子部品等として有用な結晶化ガラスに
関する。
W系化合物の1種以上の添加成分を含有する原ガラスを
熱処理することにより、CaMoO3、CaWO3 等を結晶核とし
て、結晶析出せしめた白磁状の外観を呈し、建材やディ
スク基板などの電子部品等として有用な結晶化ガラスに
関する。
【0002】
【従来技術とその解決すべき課題】鉄鋼スラグ (SiO2−
Al2O3 −MgO −CaO 系) に、ZnS やFe2O3 、Cr2O3 等を
核形成剤として混入し、熱処理、結晶化することは周知
であるが、これらは黒、アンバー、濃緑色等の着色を与
え、実用面、装飾性の面からみても採用し難く、またZn
S を核形成剤とする場合は溶融に際して強還元性雰囲気
を要する等問題がある。
Al2O3 −MgO −CaO 系) に、ZnS やFe2O3 、Cr2O3 等を
核形成剤として混入し、熱処理、結晶化することは周知
であるが、これらは黒、アンバー、濃緑色等の着色を与
え、実用面、装飾性の面からみても採用し難く、またZn
S を核形成剤とする場合は溶融に際して強還元性雰囲気
を要する等問題がある。
【0003】特開昭62−292646号には、溶融、成形して
得たガラス成形体を、特定の熱処理条件下再加熱するこ
とにより核形成し結晶化させるガラスに関し、前記ガラ
スがSiO2、Al2O3 、ZnO を必須成分、TiO2およびZrO2を
選択必須成分、WO3 等を任意成分として含み、アルカリ
金属成分を含まず、磁気記録媒体用材料や各種顔料等に
適したガラスセラミック製品の製造方法が、また特開平
2−55243 号には、SiO2、Al2O3 、MgO 、Li2O、TiO2を
必須成分、Na2OおよびK2O を選択必須成分、微量のMo
O3、Cr2O3 等を着色任意成分として含み窓ガラスとして
好適な有色の低膨張透明結晶化ガラスが、更に特開平7
−157331号には、CIEの表色系でマンセル明度が 0〜
7 の範囲の色視感を有するように、MoO3、Cr2O3 等をガ
ラス着色成分として含む磁気ディスク用着色結晶化ガラ
スが開示されている。
得たガラス成形体を、特定の熱処理条件下再加熱するこ
とにより核形成し結晶化させるガラスに関し、前記ガラ
スがSiO2、Al2O3 、ZnO を必須成分、TiO2およびZrO2を
選択必須成分、WO3 等を任意成分として含み、アルカリ
金属成分を含まず、磁気記録媒体用材料や各種顔料等に
適したガラスセラミック製品の製造方法が、また特開平
2−55243 号には、SiO2、Al2O3 、MgO 、Li2O、TiO2を
必須成分、Na2OおよびK2O を選択必須成分、微量のMo
O3、Cr2O3 等を着色任意成分として含み窓ガラスとして
好適な有色の低膨張透明結晶化ガラスが、更に特開平7
−157331号には、CIEの表色系でマンセル明度が 0〜
7 の範囲の色視感を有するように、MoO3、Cr2O3 等をガ
ラス着色成分として含む磁気ディスク用着色結晶化ガラ
スが開示されている。
【0004】しかしこれら結晶化ガラスは、本発明にお
けるSiO2−CaO(+MgO)−Na2O (+K2O)成分系とは異な
り、あるいはMoO3、WO3 成分等を着色剤として導入する
等、本発明者の目的、構成とは著しく相違する。本発明
はSiO2−CaO(+MgO)−Na2O (+K2O)成分系ガラスに特定
の核形成剤を導入し、熱処理によりガラス表面および内
部の結晶析出による堅牢で白磁状美観を呈する結晶化ガ
ラスを得ることを目的とするものである。
けるSiO2−CaO(+MgO)−Na2O (+K2O)成分系とは異な
り、あるいはMoO3、WO3 成分等を着色剤として導入する
等、本発明者の目的、構成とは著しく相違する。本発明
はSiO2−CaO(+MgO)−Na2O (+K2O)成分系ガラスに特定
の核形成剤を導入し、熱処理によりガラス表面および内
部の結晶析出による堅牢で白磁状美観を呈する結晶化ガ
ラスを得ることを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、SiO2−CaO −
Na2O系基礎ガラス成分 100wt%に対し、Mo系化合物、お
よび W系化合物から選択される1種以上の添加成分をMo
O3およびWO3 換算で 2〜8 wt%添加してなるガラスを、
熱処理により結晶析出せしめた結晶化ガラス、前記結晶
化ガラスにおける基礎ガラス成分組成が、SiO2 40 〜70
wt%、Al2O30 〜20wt%、CaO 15〜40wt% (但しCaO 含
量の1/2以下をMgO で置換できる)、Na2O 3〜10wt%
(但しNa2O含量の1/2以下をK2O で置換できる) であ
ること、からなる。
Na2O系基礎ガラス成分 100wt%に対し、Mo系化合物、お
よび W系化合物から選択される1種以上の添加成分をMo
O3およびWO3 換算で 2〜8 wt%添加してなるガラスを、
熱処理により結晶析出せしめた結晶化ガラス、前記結晶
化ガラスにおける基礎ガラス成分組成が、SiO2 40 〜70
wt%、Al2O30 〜20wt%、CaO 15〜40wt% (但しCaO 含
量の1/2以下をMgO で置換できる)、Na2O 3〜10wt%
(但しNa2O含量の1/2以下をK2O で置換できる) であ
ること、からなる。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明において、基礎ガラス成分
組成をSiO2 40 〜70wt%、Al2O3 0 〜20wt%、CaO 15〜
40wt%〔但しCaO 含量の1/2以下をMgO で置換でき
る:以下CaO(+MgO)という〕Na2O 3〜10wt%〔但しNa2O
含量の1/2以下をK2O で置換できる:以下Na2O(+K
2O) という〕としたのは、該領域においては熱処理によ
り後述するウォラストナイトおよびディオプサイドの晶
出が容易であることによる。ただしこの成分系において
Mo系化合物、 W系化合物等の添加成分を加えない場合
は、活性化エネルギーの高い表面失透にもとづく結晶化
が支配的であり、ガラス内部から万遍なく結晶を析出さ
せることはできない。またNa2O (+K2O)は前記ウォラス
トナイトおよびディオプサイドを構成する成分ではない
が、ガラス溶融、成形上重要であり、また熱処理におい
てウォラストナイトおよびディオプサイドの晶出を容易
とするうえで不可欠の成分である。
組成をSiO2 40 〜70wt%、Al2O3 0 〜20wt%、CaO 15〜
40wt%〔但しCaO 含量の1/2以下をMgO で置換でき
る:以下CaO(+MgO)という〕Na2O 3〜10wt%〔但しNa2O
含量の1/2以下をK2O で置換できる:以下Na2O(+K
2O) という〕としたのは、該領域においては熱処理によ
り後述するウォラストナイトおよびディオプサイドの晶
出が容易であることによる。ただしこの成分系において
Mo系化合物、 W系化合物等の添加成分を加えない場合
は、活性化エネルギーの高い表面失透にもとづく結晶化
が支配的であり、ガラス内部から万遍なく結晶を析出さ
せることはできない。またNa2O (+K2O)は前記ウォラス
トナイトおよびディオプサイドを構成する成分ではない
が、ガラス溶融、成形上重要であり、また熱処理におい
てウォラストナイトおよびディオプサイドの晶出を容易
とするうえで不可欠の成分である。
【0007】Al2O3 はこの成分系においては溶融ガラス
の粘度を調整し、成形温度域における粘度変動を極力抑
え、成形性を良好にするうえで適宜導入するものであ
り、より好ましくは数wt%ないし10wt%以下の範囲で導
入するのが望ましい。
の粘度を調整し、成形温度域における粘度変動を極力抑
え、成形性を良好にするうえで適宜導入するものであ
り、より好ましくは数wt%ないし10wt%以下の範囲で導
入するのが望ましい。
【0008】CaO(+MgO)におけるMgO は導入しなくても
よく、この場合は当然ディオプサイドは晶出しない。し
かしMgO を導入しディオプサイドを晶出させたものはウ
ォラストナイトのみの場合より堅固な結晶化ガラスを得
ることができる。MgO はCaO含量の 1/2 以下の範囲で
導入することによりガラス溶融、成形を容易とし、ガラ
ス (結晶化ガラス) の熱膨張率を低くする作用を有す
る。またMgO は前記したようにディオプサイドの構成成
分となり、それは結晶化ガラスを堅固とする。
よく、この場合は当然ディオプサイドは晶出しない。し
かしMgO を導入しディオプサイドを晶出させたものはウ
ォラストナイトのみの場合より堅固な結晶化ガラスを得
ることができる。MgO はCaO含量の 1/2 以下の範囲で
導入することによりガラス溶融、成形を容易とし、ガラ
ス (結晶化ガラス) の熱膨張率を低くする作用を有す
る。またMgO は前記したようにディオプサイドの構成成
分となり、それは結晶化ガラスを堅固とする。
【0009】Na2O (+K2O)におけるK2O は必ずしも含ま
れなくてもよいが、K2O をNa2O含量の 1/2 以下の範囲
で導入し、Na2OとK2O とを共存させることにより、混合
アルカリ効果によるガラス溶融時の融液粘度の低下、製
品のアルカリ溶出量の低減、誘電体として利用する場合
の抵抗値の増大等に寄与する。
れなくてもよいが、K2O をNa2O含量の 1/2 以下の範囲
で導入し、Na2OとK2O とを共存させることにより、混合
アルカリ効果によるガラス溶融時の融液粘度の低下、製
品のアルカリ溶出量の低減、誘電体として利用する場合
の抵抗値の増大等に寄与する。
【0010】なおCaO(+MgO)成分に対し、BaO および/
またはZnO を後述実施例に示すように一部ないし相当量
置換することにより、ガラスの溶融、成形性を良好にす
るとともに、熱処理、結晶化に際して成形物、殊にその
端部における軟化、変形を極力抑制することができる。
またはZnO を後述実施例に示すように一部ないし相当量
置換することにより、ガラスの溶融、成形性を良好にす
るとともに、熱処理、結晶化に際して成形物、殊にその
端部における軟化、変形を極力抑制することができる。
【0011】本発明において、基礎ガラス成分および添
加成分は、夫々各成分化合物を原料とすればよい。好適
な基礎ガラス成分原料としてはソーダ石灰系ガラス屑お
よび鉄鋼製造の際に副生するスラグの重量比を適宜3:
7から8:2の比率の範囲で組合せるのが望ましく、そ
れによりSiO2、Al2O3 、MgO 、CaO 、Na2O等の成分調整
が可能である。なお、Na2O (+K2O)の含有すべき量に対
し、低軟化点を呈するB2O3等の溶媒成分を一部置換導入
すれば、成形物の熱処理に際する軟化変形をより抑制す
ることができる。
加成分は、夫々各成分化合物を原料とすればよい。好適
な基礎ガラス成分原料としてはソーダ石灰系ガラス屑お
よび鉄鋼製造の際に副生するスラグの重量比を適宜3:
7から8:2の比率の範囲で組合せるのが望ましく、そ
れによりSiO2、Al2O3 、MgO 、CaO 、Na2O等の成分調整
が可能である。なお、Na2O (+K2O)の含有すべき量に対
し、低軟化点を呈するB2O3等の溶媒成分を一部置換導入
すれば、成形物の熱処理に際する軟化変形をより抑制す
ることができる。
【0012】基礎ガラス成分原料は、上記に限らず各種
原料を採用することができ、例えばSiO2原料として珪砂
が、Al2O3 原料として酸化アルミニウムが、CaO 原料と
して石灰石が、CaO +MgO 原料としてドロマイトが、Na
2O原料としてソーダ灰や硝石等が採用でき、あるいはソ
ーダ長石 (Na2AL2Si2O8)、ディオプサイド((Ca.Mg)Si
O3) 、ゲーレナイト (Ca2AL2SiO7) 、オケルマナイト
(Ca2MgSi2O7) 、エンスタタイト(MgSiO3)等適宜SiO2、A
l2O3 、CaO 、MgO 系などの複合成分が採用できる。
原料を採用することができ、例えばSiO2原料として珪砂
が、Al2O3 原料として酸化アルミニウムが、CaO 原料と
して石灰石が、CaO +MgO 原料としてドロマイトが、Na
2O原料としてソーダ灰や硝石等が採用でき、あるいはソ
ーダ長石 (Na2AL2Si2O8)、ディオプサイド((Ca.Mg)Si
O3) 、ゲーレナイト (Ca2AL2SiO7) 、オケルマナイト
(Ca2MgSi2O7) 、エンスタタイト(MgSiO3)等適宜SiO2、A
l2O3 、CaO 、MgO 系などの複合成分が採用できる。
【0013】なお、ZnO 原料としては亜鉛華 (ZnO)やハ
ーディストナイト (ZnCa2Si2O7) が、BaO 原料として炭
酸バリウム(BaCO3) が、B2O3原料としてほう砂 <無水物
> (Na2B4O7)の採用が一般的である。
ーディストナイト (ZnCa2Si2O7) が、BaO 原料として炭
酸バリウム(BaCO3) が、B2O3原料としてほう砂 <無水物
> (Na2B4O7)の採用が一般的である。
【0014】また、添加成分原料についてはMo系原料と
して酸化モリブデンが、W 系原料として酸化タングステ
ンを採用するが、これに限らず各種モリブデン化合物、
タングステン化合物が採用できる。
して酸化モリブデンが、W 系原料として酸化タングステ
ンを採用するが、これに限らず各種モリブデン化合物、
タングステン化合物が採用できる。
【0015】それら原料を所望成分組成に沿って調合
し、1500℃前後またはそれ以下の温度で溶融し、通例の
成形手段により成形することにより原ガラス (成形物)
を得る。
し、1500℃前後またはそれ以下の温度で溶融し、通例の
成形手段により成形することにより原ガラス (成形物)
を得る。
【0016】さらにこれを熱処理し、例えば 800℃以
上、数時間の熱処理でCaMoO4、CaWO4等の結晶核を形成
し、結晶析出温度すなわち 900℃〜1200℃、数時間の熱
処理で結晶析出せしめる。熱処理は2段で結晶核形成、
結晶析出せしめるケースでもよいが、1段で結晶核形成
するとともに結晶析出せしめることもできる。
上、数時間の熱処理でCaMoO4、CaWO4等の結晶核を形成
し、結晶析出温度すなわち 900℃〜1200℃、数時間の熱
処理で結晶析出せしめる。熱処理は2段で結晶核形成、
結晶析出せしめるケースでもよいが、1段で結晶核形成
するとともに結晶析出せしめることもできる。
【0017】なお、本発明においてはガラス表面から結
晶析出せしめるとともにガラス内部からも前記結晶核を
核とする結晶を析出せしめ、堅固な結晶化ガラスを得る
ものであり、主な析出結晶はディオプサイド(Diopside
:(Ca.Mg)SiO3)、ウォラストナイト(WoLLastonite :C
aSiO3:α型、β型、Para型がある) 等である。これら
析出結晶に対しCaMoO4、CaWO4 等が類似の (結晶) 格子
定数を有することにより結晶核として作用するものと推
察される。またCaMoO4、CaWO4 自体も発達して結晶化に
寄与する。
晶析出せしめるとともにガラス内部からも前記結晶核を
核とする結晶を析出せしめ、堅固な結晶化ガラスを得る
ものであり、主な析出結晶はディオプサイド(Diopside
:(Ca.Mg)SiO3)、ウォラストナイト(WoLLastonite :C
aSiO3:α型、β型、Para型がある) 等である。これら
析出結晶に対しCaMoO4、CaWO4 等が類似の (結晶) 格子
定数を有することにより結晶核として作用するものと推
察される。またCaMoO4、CaWO4 自体も発達して結晶化に
寄与する。
【0018】
【実施例】以下実施例を例示して本発明を説明する。 〔実施例A〕原ガラスの基礎ガラス成分原料としてごく
一般的なソーダ石灰シリカ系ガラス(板ガラス) 屑、お
よび鉄鋼スラグを採用して前者:後者の重量比をほぼ
2:1の割合とし、成分調整用として珪砂 (SiO2) 、酸
化アルミニウム (Al2O3)、石灰石 (CaCO3)、ドロマイト
((Ca.Mg)CO3)、ソーダ灰 (Na2CO3) 、炭酸バリウム (Ba
CO3)、亜鉛華(ZnO) を導入し、ガラス成分換算で以下の
調合物を得た。
一般的なソーダ石灰シリカ系ガラス(板ガラス) 屑、お
よび鉄鋼スラグを採用して前者:後者の重量比をほぼ
2:1の割合とし、成分調整用として珪砂 (SiO2) 、酸
化アルミニウム (Al2O3)、石灰石 (CaCO3)、ドロマイト
((Ca.Mg)CO3)、ソーダ灰 (Na2CO3) 、炭酸バリウム (Ba
CO3)、亜鉛華(ZnO) を導入し、ガラス成分換算で以下の
調合物を得た。
【0019】SiO2 59.8 wt%、Al2O3 6.0 wt%、MgO 4.
8 wt%、CaO 19.5wt%、BaO 1.0 wt%、ZnO 1.0 wt%、
Na2O 7.0wt%、K2O 0.7 wt%、Fe2O3 0.2 wt%、計 100
wt%。
8 wt%、CaO 19.5wt%、BaO 1.0 wt%、ZnO 1.0 wt%、
Na2O 7.0wt%、K2O 0.7 wt%、Fe2O3 0.2 wt%、計 100
wt%。
【0020】なお、ソーダ石灰シリカ系ガラス屑の代表
組成例は、SiO2 71.4 wt%、Al2O32.0 wt%、MgO 3.7 w
t%、CaO 8.8 wt%、Na2O 12.9 wt%、K2O 1.1 wt%、F
e2O 3 0.08wt%であり、鉄鋼スラグの代表組成例は、SiO
2 34.0wt %、Al2O3 13.8wt%、MgO 6.9 wt%、CaO 41.
3wt%、Na2O 0.7wt%、Fe2O3 0.32wt%である。
組成例は、SiO2 71.4 wt%、Al2O32.0 wt%、MgO 3.7 w
t%、CaO 8.8 wt%、Na2O 12.9 wt%、K2O 1.1 wt%、F
e2O 3 0.08wt%であり、鉄鋼スラグの代表組成例は、SiO
2 34.0wt %、Al2O3 13.8wt%、MgO 6.9 wt%、CaO 41.
3wt%、Na2O 0.7wt%、Fe2O3 0.32wt%である。
【0021】更に加えて添加剤としての酸化モリブデン
(MoO3) 、酸化タングステン (WO3)<以上実施例> 、硫
化亜鉛 (α−ZnS)、5酸化燐 (P2O5) 、酸化チタン (Ti
O2)、酸化ジルコニウム (ZrO2) <以上比較例> 、を所
定量外挿添加して混合し、原料調合物を得た。
(MoO3) 、酸化タングステン (WO3)<以上実施例> 、硫
化亜鉛 (α−ZnS)、5酸化燐 (P2O5) 、酸化チタン (Ti
O2)、酸化ジルコニウム (ZrO2) <以上比較例> 、を所
定量外挿添加して混合し、原料調合物を得た。
【0022】調合物を白金ルツボに充填し、電気炉内で
1400℃−3時間溶融した。次いで白金ルツボを取出し、
黒鉛板上に流し出して板状のガラスとし、これを 650℃
に保持した炉に入れ、炉内放冷 (徐冷) した。前記各種
添加剤の添加量、および添加剤を添加して溶融したガラ
スの外観観察結果は表1に示す。次いでガラスを熱膨張
計により転移温度、屈伏点、熱膨張係数を測定し、それ
ら熱物性測定結果を表1に併せて示す。
1400℃−3時間溶融した。次いで白金ルツボを取出し、
黒鉛板上に流し出して板状のガラスとし、これを 650℃
に保持した炉に入れ、炉内放冷 (徐冷) した。前記各種
添加剤の添加量、および添加剤を添加して溶融したガラ
スの外観観察結果は表1に示す。次いでガラスを熱膨張
計により転移温度、屈伏点、熱膨張係数を測定し、それ
ら熱物性測定結果を表1に併せて示す。
【0023】さらに、上記ガラスを電気炉内で表2に示
す熱処理条件で1段または2段加熱により熱処理したう
えで結晶化ガラスを取出し、その際の変形の状態を外観
観察し、またガラス表面・内部の結晶の析出具合を鏡下
観察し、それら結晶相についてX線回折により同定し
た。それら結果を表2に併せて示す。なお、表中変形の
状態において、「大」は結晶化ガラスの端部の軟化変形
が顕著なことを、「有」は端部の変形が認められること
を、「僅」は端部の変形が僅少なことをあらわす。
す熱処理条件で1段または2段加熱により熱処理したう
えで結晶化ガラスを取出し、その際の変形の状態を外観
観察し、またガラス表面・内部の結晶の析出具合を鏡下
観察し、それら結晶相についてX線回折により同定し
た。それら結果を表2に併せて示す。なお、表中変形の
状態において、「大」は結晶化ガラスの端部の軟化変形
が顕著なことを、「有」は端部の変形が認められること
を、「僅」は端部の変形が僅少なことをあらわす。
【0024】 〔表1〕原ガラスの外観および熱物性 実施例 添加剤 (量:wt%) 外観 Tg(℃)** Yp(℃) α(x10-7/℃) 比較例 比較例1 なし クリア 636 710 81.4 比較例2 α-ZnS(0.7) アンバー 632 709 80.9 比較例3 P2O5(2)+TiO2(3)+ZrO2(4) クリア 665 735 80.6 比較例4 TiO2(4)+ZrO2(4) クリア 658 734 80.0 実施例1 MoO3(3) クリア 636 710 81.4 実施例2 MoO3(6) 部分結晶化* 629 711 79.6 実施例3 WO3(6) クリア 632 704 80.5 実施例4 MoO3(3)+WO3(3) 部分結晶化* 627 699 80.3 実施例5 MoO3(4)+WO3(4) 部分結晶化* 631 709 80.5 * CaMoO4(CaWO4) を含む. ** 熱物性中Tgは転移温度、Ypは屈伏点、αは室温〜300 ℃における熱膨張係 数をあらわす.
【0025】 〔表2〕ガラスの熱処理および結晶化 実施例 熱処理 変形 結晶化 結晶相(X線回折による)** 比較例 (℃-Hr) 比較例1 1100-2 大 表面 Diop, β-WoLL 比較例2 750-2,1000-2(2段)* 僅 内部 Diop, Para-WoLL 比較例3 800-5,1000-2(2段) 大 非結晶 ------ 比較例4 1000-5 大 表面 Diop, β-WoLL 実施例1-1 1000-5 有 表面& 内部 α-WoLL,Diop,CaMoO4 1-2 800-5,1000-2(2段) 有 表面& 内部 α-WoLL,Diop,CaMoO4 実施例2-1 800-5,1000-2(2段) 僅 表面& 内部 α-WoLL,Diop,CaMoO4 2-2 1100-5 僅 表面& 内部 α-WoLL,CaMoO4,Diop 実施例3-1 1000-5 有 表面& 内部 CaWO4,Diop,Para-WoLL 3-2 800-5,1000-2(2段) 有 表面& 内部 CaWO4,Diop,Para-WoLL 実施例4-1 800-5,1000-2(2段) 僅 表面& 内部 CaMoO4, α-WoLL,Diop 4-2 1100-5 僅 表面& 内部 CaMoO4, α-WoLL,Diop 実施例5-1 800-5,1000-2(2段) 僅 表面& 内部 CaMoO4,Diop,α-WoLL 5-2 1100-5 僅 表面& 内部 CaMoO4, α-WoLL,Diop * 比較2における熱処理は強還元下における熱処理. ** Diopはディオプサイド、WoLLはウォラストナイトをあらわす.
【0026】〔実施例B〕実施例A同様のソーダ石灰シ
リカ系ガラス屑と、鉄鋼スラグをほぼ1:2の重量比で
混合し、実施例A同様の成分調整用原料を適宜導入し、
ガラス成分換算で表3実施例6、7に示す調合物を得
た。なお、表示しないが調合物中不純Fe2O3分が微量含
まれる。
リカ系ガラス屑と、鉄鋼スラグをほぼ1:2の重量比で
混合し、実施例A同様の成分調整用原料を適宜導入し、
ガラス成分換算で表3実施例6、7に示す調合物を得
た。なお、表示しないが調合物中不純Fe2O3分が微量含
まれる。
【0027】更にそれに酸化モリブデン (MoO3) 、酸化
タングステン (WO3)を所定量外挿添加して調合した (表
3実施例6、7参照) 。該調合物を実施例Aと全く同様
にガラス溶融し、徐冷してガラス試料を得た。該ガラス
試料について実施例A同様に外観観察し、転移温度、屈
伏点、熱膨張係数を測定した。それらの結果を表4に示
す (表4実施例6、7参照) 。
タングステン (WO3)を所定量外挿添加して調合した (表
3実施例6、7参照) 。該調合物を実施例Aと全く同様
にガラス溶融し、徐冷してガラス試料を得た。該ガラス
試料について実施例A同様に外観観察し、転移温度、屈
伏点、熱膨張係数を測定した。それらの結果を表4に示
す (表4実施例6、7参照) 。
【0028】次いで、上記ガラスを電気炉内で表5に示
す熱処理条件で熱処理したうえで結晶化ガラスを取出
し、実施例A同様に変形の状態を外観観察し、またガラ
ス表面・内部の結晶の析出具合を鏡下観察し、それら結
晶相について同定した。それら結果を表5に併せて示す
(表5実施例6、7参照) 。
す熱処理条件で熱処理したうえで結晶化ガラスを取出
し、実施例A同様に変形の状態を外観観察し、またガラ
ス表面・内部の結晶の析出具合を鏡下観察し、それら結
晶相について同定した。それら結果を表5に併せて示す
(表5実施例6、7参照) 。
【0029】〔実施例C〕実施例A同様のソーダ石灰シ
リカ系ガラス屑と、鉄鋼スラグをほぼ4:1の重量比で
混合し、実施例A同様の成分調整用原料を適宜導入し、
ガラス成分換算で表3実施例8、9に示す調合物を得
た。なお、表示しないが調合物中不純Fe2O3分が微量含
まれる。
リカ系ガラス屑と、鉄鋼スラグをほぼ4:1の重量比で
混合し、実施例A同様の成分調整用原料を適宜導入し、
ガラス成分換算で表3実施例8、9に示す調合物を得
た。なお、表示しないが調合物中不純Fe2O3分が微量含
まれる。
【0030】更にそれに酸化モリブデン (MoO3) 、酸化
タングステン (WO3)を所定量外挿添加して調合した (表
3実施例8、9参照) 。該調合物を実施例Aと全く同様
にガラス溶融し、徐冷してガラス試料を得た。該ガラス
試料について実施例A同様に外観観察し、転移温度、屈
伏点、熱膨張係数を測定した。それらの結果を表4に示
す (表4実施例8、9参照) 。
タングステン (WO3)を所定量外挿添加して調合した (表
3実施例8、9参照) 。該調合物を実施例Aと全く同様
にガラス溶融し、徐冷してガラス試料を得た。該ガラス
試料について実施例A同様に外観観察し、転移温度、屈
伏点、熱膨張係数を測定した。それらの結果を表4に示
す (表4実施例8、9参照) 。
【0031】次いで、上記ガラスを電気炉内で表5に示
す熱処理条件で熱処理したうえで結晶化ガラスを取出
し、実施例A同様に変形の具合を外観観察し、またガラ
ス表面・内部の結晶の析出具合を鏡下観察し、それら結
晶相について同定した。それら結果を表5に併せて示す
(表5実施例8、9参照) 。
す熱処理条件で熱処理したうえで結晶化ガラスを取出
し、実施例A同様に変形の具合を外観観察し、またガラ
ス表面・内部の結晶の析出具合を鏡下観察し、それら結
晶相について同定した。それら結果を表5に併せて示す
(表5実施例8、9参照) 。
【0032】〔実施例D〕ディオプサイド((Ca.Mg)Si
O3) とソーダ石灰シリカ系ガラス屑を重量比1:1で混
合し、ガラス成分換算で表3実施例10に示す調合物を
得、これに酸化モリブデン (MoO3) を所定量添加し調合
した (表3実施例10参照) 。
O3) とソーダ石灰シリカ系ガラス屑を重量比1:1で混
合し、ガラス成分換算で表3実施例10に示す調合物を
得、これに酸化モリブデン (MoO3) を所定量添加し調合
した (表3実施例10参照) 。
【0033】また、ディオプサイド((Ca.Mg)SiO3) とソ
ーダ長石 (Na2AL2Si4O8-F)を重量比1:1で混合し、ガ
ラス成分換算で表3実施例11に示す調合物を得、これに
酸化モリブデン (MoO3) を所定量添加し調合した (表3
実施例11参照) 。
ーダ長石 (Na2AL2Si4O8-F)を重量比1:1で混合し、ガ
ラス成分換算で表3実施例11に示す調合物を得、これに
酸化モリブデン (MoO3) を所定量添加し調合した (表3
実施例11参照) 。
【0034】更にオケルマナイト (Ca2MgSi2O7) とソー
ダ石灰シリカ系ガラス屑を重量比1:1で混合し、ガラ
ス成分換算で表3実施例12に示す調合物を得、これに酸
化モリブデン (MoO3) を所定量添加し調合した (表3実
施例12参照) 。
ダ石灰シリカ系ガラス屑を重量比1:1で混合し、ガラ
ス成分換算で表3実施例12に示す調合物を得、これに酸
化モリブデン (MoO3) を所定量添加し調合した (表3実
施例12参照) 。
【0035】加えて、ハーディストナイト (ZnCa2Si
2O7) とソーダ石灰シリカ系ガラス屑を重量比1:1で
混合し、ガラス成分換算で表3実施例13に示す調合物を
得、これに酸化モリブデン (MoO3) を所定量添加し調合
した (表3実施例13参照) 。
2O7) とソーダ石灰シリカ系ガラス屑を重量比1:1で
混合し、ガラス成分換算で表3実施例13に示す調合物を
得、これに酸化モリブデン (MoO3) を所定量添加し調合
した (表3実施例13参照) 。
【0036】更に加えて、ゲーレナイト (Ca2Al2SiO7)
とソーダ石灰シリカ系ガラス屑を重量比1:1で混合
し、ガラス成分換算で表3実施例14に示す調合物を得、
これに酸化モリブデン (MoO3) を所定量添加し調合した
(表3実施例14参照) 。
とソーダ石灰シリカ系ガラス屑を重量比1:1で混合
し、ガラス成分換算で表3実施例14に示す調合物を得、
これに酸化モリブデン (MoO3) を所定量添加し調合した
(表3実施例14参照) 。
【0037】なお上記いずれの調合物のガラス成分換算
組成においても不純Fe2O3 が微量含まれる。これら調合
物について、夫々実施例Aと全く同様にガラス溶融し、
徐冷してガラス試料を得た。該ガラス試料について実施
例A同様に外観観察し、転移温度、屈伏点、熱膨張係数
を測定した。それらの結果を表4に示す (表3実施例10
〜14に対応し表4実施例10〜14参照) 。
組成においても不純Fe2O3 が微量含まれる。これら調合
物について、夫々実施例Aと全く同様にガラス溶融し、
徐冷してガラス試料を得た。該ガラス試料について実施
例A同様に外観観察し、転移温度、屈伏点、熱膨張係数
を測定した。それらの結果を表4に示す (表3実施例10
〜14に対応し表4実施例10〜14参照) 。
【0038】次いで、上記各ガラスを電気炉内で表5に
示す熱処理条件で熱処理したうえで結晶化ガラスを取出
し、実施例A同様に変形の具合を外観観察し、またガラ
ス表面・内部の結晶の析出具合を鏡下観察し、それら結
晶相について同定した。それら結果を表5に示す (表3
実施例10〜14に対応し表5実施例10〜14参照) 。
示す熱処理条件で熱処理したうえで結晶化ガラスを取出
し、実施例A同様に変形の具合を外観観察し、またガラ
ス表面・内部の結晶の析出具合を鏡下観察し、それら結
晶相について同定した。それら結果を表5に示す (表3
実施例10〜14に対応し表5実施例10〜14参照) 。
【0039】 〔表3〕原ガラス組成 実施例 SiO2 Al2O3 MgO CaO ZnO BaO Na2O 添加剤 (+K2O) MoO3 WO3 実施例6 47.5 10.1 6.0 29.9 ---- 1.0 5.2 5 実施例7 47.5 10.1 6.0 29.9 ---- 1.0 5.2 5 実施例8 64.9 4.4 4.4 15.0 1.0 1.0 9.1 5 実施例9 64.9 4.4 4.4 15.0 1.0 1.0 9.1 5 実施例10 63.6 1.9 11.1 17.0 ---- ---- 6.4 6 実施例11 61.0 11.6 4.4 16.2 ---- ---- 6.8 6 実施例12 56.5 4.8 9.1 23.4 ---- ---- 6.2 5 実施例13 60.0 1.5 2.0 19.1 10.9 ---- 6.5 5 実施例14 50.0 18.0 2.0 23.5 ---- ---- 6.4 6
【0040】 〔表4〕原ガラスの外観および熱物性 実施例 外観 Tg(℃)** Yp(℃) α(x10-7/℃) 実施例6 クリア 658 735 81.0 実施例7 クリア 650 723 82.1 実施例8 クリア 645 725 78.2 実施例9 クリア 638 714 79.6 実施例10 部分結晶化* 638 701 75.8 実施例11 部分結晶化* 668 746 69.5 実施例12 クリア 642 714 83.3 実施例13 クリア 611 681 76.8 実施例14 部分結晶化* 689 755 76.3 * CaMoO4を含む. **熱物性中Tgは転移温度、Ypは屈伏点、αは室温〜 300 ℃における熱膨張係数をあらわす.
【0041】 〔表5〕ガラスの熱処理および結晶化 実施例 熱処理 変形 結晶化 結晶相(X線回折による)* (℃-Hr) 実施例6 1100-5 僅 表面& 内部 CaMoO4, α-WoLL,Diop 実施例7 1100-5 僅 表面& 内部 CaWO4,α-WoLL,Diop 実施例8 1100-5 僅 表面& 内部 CaMoO4, α-WoLL,Diop 実施例9 1100-5 僅 表面& 内部 CaWO4,α-WoLL,Diop 実施例10-1 900-5 僅 表面& 内部 Diop, CaMoO4 10-2 1000-5 僅 表面& 内部 Diop, CaMoO4 10-3 1100-5 僅 表面& 内部 Diop, CaMoO4 実施例11 1000-5 有 表面& 内部 CaMoO4,Anorth,Diop 実施例12-1 900-5 僅 表面& 内部 Diop, α−WoLL, CaMoO4 12-2 1000-5 僅 表面& 内部 Diop, α−WoLL, CaMoO4 12-3 1100-5 僅 表面& 内部 Diop, α−WoLL, CaMoO4 実施例13-1 900-5 僅 表面& 内部 CaMoO4, α−WoLL,Diop 13-2 1000-5 僅 表面& 内部 CaMoO4, α−WoLL,Diop 13-3 1100-5 有 表面& 内部 CaMoO4, α−WoLL,Diop 実施例14 900-5 僅 表面& 内部 CaMoO4, α−WoLL * Diopはディオプサイド、WoLLはウォラストナイト、Anorthはアノーサイト (Na2AL2Si4O8) をあらわす. 以上のとおり、上記実施例によればSiO2−CaO(+MgO)−
Na2O (+K2O)系ガラスにモリブデン化合物、タングステ
ン化合物を導入し、熱処理することによりガラス表面お
よび内部の結晶析出による堅牢で白磁状美観を呈する結
晶化ガラスを得ることができる。
Na2O (+K2O)系ガラスにモリブデン化合物、タングステ
ン化合物を導入し、熱処理することによりガラス表面お
よび内部の結晶析出による堅牢で白磁状美観を呈する結
晶化ガラスを得ることができる。
【0042】
【発明の効果】本発明によればSiO2−CaO −Na2O系ガラ
スにモリブデン化合物、タングステン化合物を導入し、
熱処理することによりガラス表面および内部の結晶析出
による堅牢で白磁状美観を呈する結晶化ガラスを得るこ
とができ、建材やディスク基板などの電子部品等として
好適である。
スにモリブデン化合物、タングステン化合物を導入し、
熱処理することによりガラス表面および内部の結晶析出
による堅牢で白磁状美観を呈する結晶化ガラスを得るこ
とができ、建材やディスク基板などの電子部品等として
好適である。
Claims (2)
- 【請求項1】SiO2−CaO −Na2O系基礎ガラス成分 100wt
%に対し、Mo系化合物、および W系化合物から選択され
る1種以上の添加成分をMoO3およびWO3 換算で 2〜8 wt
%添加してなるガラスを、熱処理により結晶析出せしめ
たことを特徴とする結晶化ガラス。 - 【請求項2】基礎ガラス成分組成が、SiO2 40 〜70wt
%、Al2O3 0 〜20wt%、CaO 15〜40wt% (但しCaO 含量
の1/2以下をMgO で置換できる) 、Na2O 3〜10wt%
(但しNa 2O含量の1/2以下をK2O で置換できる) であ
ることを特徴とする請求項1記載の結晶化ガラス。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4895696A JPH09241035A (ja) | 1996-03-06 | 1996-03-06 | 結晶化ガラス |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4895696A JPH09241035A (ja) | 1996-03-06 | 1996-03-06 | 結晶化ガラス |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09241035A true JPH09241035A (ja) | 1997-09-16 |
Family
ID=12817736
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4895696A Pending JPH09241035A (ja) | 1996-03-06 | 1996-03-06 | 結晶化ガラス |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09241035A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011046599A (ja) * | 2009-07-31 | 2011-03-10 | Ohara Inc | 結晶化ガラスおよびその製造方法 |
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JP2021500299A (ja) * | 2017-10-23 | 2021-01-07 | コーニング インコーポレイテッド | ガラスセラミックおよびガラス |
CN114605075A (zh) * | 2022-03-30 | 2022-06-10 | 山东国瓷功能材料股份有限公司 | 一种含钨酸镉晶相的荧光玻璃陶瓷 |
CN114790082A (zh) * | 2022-03-30 | 2022-07-26 | 山东国瓷功能材料股份有限公司 | 一种含钨酸锌晶相的荧光玻璃陶瓷 |
-
1996
- 1996-03-06 JP JP4895696A patent/JPH09241035A/ja active Pending
Cited By (23)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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KR20220153126A (ko) * | 2016-06-17 | 2022-11-17 | 코닝 인코포레이티드 | 투명한, 근적외선-차폐 유리 세라믹 |
US11046609B2 (en) | 2017-10-23 | 2021-06-29 | Corning Incorporated | Glass-ceramics and glasses |
US11643359B2 (en) | 2017-10-23 | 2023-05-09 | Corning Incorporated | Glass-ceramics and glasses |
JP2021500299A (ja) * | 2017-10-23 | 2021-01-07 | コーニング インコーポレイテッド | ガラスセラミックおよびガラス |
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US11312653B2 (en) | 2017-12-13 | 2022-04-26 | Corning Incorporated | Articles including glass and/or glass-ceramics and methods of making the same |
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CN114790082A (zh) * | 2022-03-30 | 2022-07-26 | 山东国瓷功能材料股份有限公司 | 一种含钨酸锌晶相的荧光玻璃陶瓷 |
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